JPH0158986B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は上半身を支える第１の支持体と、下半
身を支える第２の支持体とを略Ｌ字状に構成した
椅子式マツサージ機に係り、特に各支持体に一体
に設けられたマツサージ施療部の駆動手段に関す
る。

〔発明の背景〕

一般に椅子式マツサージ機は、上半身を支持す
る背もたれ部にマツサージ用の揉み玉が内蔵され
ており、この揉み玉の上下動および回転により、
人体に背筋に回転作用や揉み作用を与えて、筋肉
のしこりをほぐし、疲労回復を行うものである。
なお、この背筋マツサージは、上半身のみならず
下半身である膝の裏やふくらはぎ、あるいは大腿
部等のマツサージと同時に行うことによつて、い
わゆるバランスマツサージが行えそのマツサージ
効果を相乗的に高めることができることが知られ
ている。

〔従来例〕

そのため、従来の椅子式マツサージ機には、ふ
くらはぎ専用のマツサージ機として別体式に備え
られているものがある。また特開昭52−30092号
公報や実開昭54−140592号公報に示されるように
下半身のマツサージ手段が一体的に設けられた椅
子式マツサージ機も知られている。しかし、別体
式、一体式に限らず、従来から有るこのような椅
子式マツサージ機においては、上半身と下半身の
マツサージ手段がそれぞれ独立的に駆動制御可能
となつているため、通常の背筋のマツサージ時
に、わざわざ下半身を同時にマツサージするこ
と、あるいはその逆に下半身、たとえば脚部に疲
労を感じている時に脚部マツサージの両方と上半
身マツサージをすることに不自然さを感じている
使用者が使用毎にそれぞれの駆動を意図的に同時
駆動させることは忘れがちであり、またスイツチ
操作も繁雑ものとなり、上半身と下半身の効果的
なバランスマツサージをごく自然に行うことがで
きないものであつた。

〔発明の目的〕

本発明はこのような従来の椅子式マツサージ機
の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、上
半身と下半身を確実に同時にマツサージできる椅
子式マツサージ機を提供することにある。

〔実施例〕

次に、本発明に係る実施例を各図に基づいて説
明する。

ここで、第１図は本発明の一実施例に係る椅子
式マツサージ機の斜視図、第２図は第１図の縦断
面図、第３図はその要部の一部断面拡大斜視図、
第４図は第３図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第５図
は座部の取付け状態を示す部分断面分解斜視図で
ある。

図で、１は下半身用マツサージ施療部としての
膝裏揉み施療部、２は下半身を支える第２の支持
体である座部、３，３は後述する第１の支持体５
に設けられた上半身用マツサージ施療部としての
揉み玉、４はヘツドレスト、５は上半身を支える
第１の支持体である背もたれ部、６，６は肘掛け
部、７は座フレームである。

８，９は背もたれ部５の枠体、外装シートであ
り、１０は駆動部に係る駆動用電動機、１１はベ
ルト、１２ａ，１２ｂはプーリー、１３は螺軸で
ある。

１４は座部枠体、１５はクツシヨン体、１６は
外装シートである。

１７は伝達軸、１８はカツプリングジヨイン
ト、１９はウオームネイールであり、２０，２０
は軸(1)、２１はフランジ板(1)、２２，２２は軸受
(1)、２３，２３は取付金具、２４，２４はフラン
ジ板(2)、２５，２５は軸(2)で、２６，２６はロー
ラー、２７は軸受部、２８は軸受(2)、２９は歯
車、３０は歯車体、３１はジヨイント軸である。

また、３２は取付部、３３はビーム、３４は取
付ねじ、３５はスリツト、３６はナツトであり、
３７はプラグ、３８はスイツチを示すものであ
る。

すなわち、本実施例に係る椅子式マツサージ機
は、大別して、下半身用マツサージ施療部１を内
蔵した第２の支持体としての座部２、背筋をマツ
サージする上半身用マツサージ施療部に係る揉み
玉３，３を内蔵し上部にヘツドレスト４を一体に
設けた第１の支持体としての背もたれ部５、肘掛
け部６，６、座フレーム７などから構成されるも
のである。

上記の背もたれ部５は、枠体８と外装シート９
からなり、座フレーム７に固定されるもので、そ
の内部に、駆動用電動機１０、ベルト１１、プー
リー１２ａ，１２ｂ、螺軸１３などにより構成さ
れた動力伝達機構が備えられ、前記駆動用電動機
１０の正、逆転により、揉み玉３，３を上下動さ
せるものである。

座部２は、座部枠体１４、クツシヨン体１５、
外装シート１６などからなり、その内部に、膝裏
揉み施療部１、伝達軸１７、カツプリングジヨイ
ント１８などを備えるものである。

そして、前記の膝裏揉み施療部１は、座部２の
先端近傍に配設され、ウオームホイール１９、こ
のウオームホイール１９の両側へ一体に形成され
複数個の軸(1)２０，２０を設けたフランジ板２
１，２と、このフランジ板(1)２１，２１と同様な
形状を有し、一方が軸受(1)２２，２２により軸支
され取付金具２３，２３により座部枠体１４へ回
転可能に取付けられたフランジ板(2)２４，２４
と、当該フランジ板(2)２４，２４と上記フランジ
板(1)２１，２１との間に、その軸受(2)２５，２５
および軸(1)２０，２０へ遊転式に橋渡しされた複
数個のローラー２６，２６とにより構成されてい
るものである。

伝達軸１７は、その一端に、上記ウオームホイ
ール１９に噛み合うウオームを、他端にカツプリ
ングジヨイント１８が一体的に設けられ、中間は
軸受部２７により軸支されているものであつて、
軸受(2)２８は、そのカツプリングジヨイント１８
の軸受である。

そして、前記のカツプリングジヨイント１８に
は、螺軸１３へ一体に設けた歯車２９により、歯
車体３０を介し、方向転換されて回転するジヨイ
ント軸３１が挿入されているものである。

また、座フレーム７には、第５図に示すごと
く、座部２の取付部３２を有するビーム３３が橋
渡しされ、座部２の底部に備えた取付ねじ３４を
前記の取付部３２に設けた細長状のスリツト３５
へ同図矢印方向にセツトし、下方からナツト３６
によつて取付け固定されるものである。

このとき、上記カツプリングジヨイント１８
は、必然的にジヨイント軸３１に挿入されるもの
である。

しかして、前記取付部３２は、図示のその長さ
Ｈにより、座部２を前後方向へ所望の位置に固定
でき、その長さＨが長い程、座部２の変位を大き
くすることができるものである。

そして、このとき、最大変位状態にセツトして
も、カツプリングジヨイント１８とジヨイント軸
３１の係合長さが十分あることは勿論である。

以上のように構成された上記実施例に係るもの
の動作を、次に説明する。

まず、プラグ３７をコンセントに差し込み、ス
イツチ３８をオンすれば、駆動用電動機１０が回
転し、螺軸１３を回転させると同時に、揉み玉
３，３を上下動させ、もたれかかつた人体の背筋
マツサージを行うものである。

また、これと同時に、歯車２９により、歯車体
３０を介して回転を受けるジヨイント軸３１は、
カツプリングジヨイント１８を介して伝達軸１７
を回転させ、ウオームホイール１９を減速回転さ
せる。

このウオームホイール１９の回転は、ローラー
２６，２６を回動させるが、このローラー２６，
２６には、上方より膝裏が押しかかつているの
で、当然、自転させながら公転する状態となり、
外装シート１６との間に摩擦の無い状態で膝裏揉
みが行われるものである。

しかして、座部２の位置は、前後方向の所望の
位置に、取付部３２、取付ねじ３４により変位可
能であるから、使用者の体長、あるいは揉み部位
に応じて、任意に調整して使用することができる
ものである。

上述したところにより、本実施例によれば、膝
裏揉み施療部を座部内に設けて、椅子式マツサー
ジ機と一体的にし、かつ、その動力源を、揉み玉
を上下等させる駆動用電動機により行わしめるよ
うにしたので、さきに述べた、別体式のものを備
える椅子式マツサージ機より、かなり安価に製造
することができ、低価格な商品を顧客に提供する
ことができるものである。

さらには膝裏揉みと背筋用揉み玉駆動が同時に
単一のモータにて行われるので使用者の意識と無
関係にごく自然にマツサージ効果の高いバランス
マツサージが行える。

さらに、座部の位置を変位可能に取付けられる
構成としたから、背丈が高く、やふもすると、膝
裏が膝裏揉み施療部に合致しにくい顧客に対し、
その顧客の調整作業により、任意に位置設定がで
きるなど、使い勝手の極めて良好なものである。

しかして、上記実施例においては、駆動源を駆
動電動機とし、これを背もたれ部の内部に配設す
るようにしたものであるが、これは内部配設でな
く外部へ付属的に設けるようにしてもよく、また
駆動電動機によらない足踏み回動、手回動による
ことを妨げないものである。

また、背筋マツサージ機能を有するものとし
て、上記実施例における揉み玉が上下動するもの
でなく、背もたれ部に、回動あるいは回動しない
揉み玉を多数配設してもよく、その形状も脊推に
適合して奏効するものであれば玉状、回転体のも
のでなくてもよいものであり、さらには、背もた
れ部の表面を、同様に奏効する凹凸、波状に形成
して背筋マツサージ部とし、使用者自らが、もた
れつつ背部を当該摺動させて使用するように構成
してもよいもので、この場合には、膝裏揉み施療
部のみに使用する駆動部でよいものである。

〔作用効果〕

以上のように本発明は、上半身を支える第１の
支持体５と、下半身を支える第２の支持体２とを
略Ｌ字状に構成される椅子式マツサージ機におい
て、上記第１、第２の支持体５，２に、それぞれ
マツサージ施療部１，３を一体的に設けるととも
に上記マツサージ施療部を単一の駆動部により同
時に駆動制御したので、使用者が意図的作業を行
わなくてもスイツチを投入するだけで、マツサー
ジ効果の高いバランスマツサージが行え、また構
成も簡易なものとなるので安価に提供できる等の
作用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る椅子式マツサ
ージ機の斜視図、第２図は第１図の縦断面図、第
３図はその要部の一部断面拡大斜視図、第４図は
第３図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第５図は座部の
取付け状態を示す部分断面分解斜視図である。 １……膝裏揉み施療部、２……座部、３，３…
…揉み玉、５……背もたれ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上半身を支える第１の支持体５と、下半身を
   支える第２の支持体２とを略Ｌ字状に構成される
   椅子式マツサージ機において、上記第１、第２の
   支持体５，２に、それぞれマツサージ施療部１，
   ３を一体的に設けるとともに上記マツサージ施療
   部１，３を単一の駆動部１０により同時に駆動制
   御することを特徴とする椅子式マツサージ機。