JPH0575408B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、炊飯運転に係わる操作を行なうため
の操作部及び炊飯運転の工程を表示する表示部を
備えた炊飯器に関する。

（従来の技術） 従来の炊飯器においては、一般に操作パネルを
本体の外周側面下部に該外周側面に沿う様に取付
け、この操作パネルに操作部を外部から操作可能
に設けると共に、該操作パネル内に表示用のラン
プ或いは発光ダイオード等の発光体を配設し、以
て前記操作部を操作して炊飯運転を行なわしめる
と共に、その操作に基づく発光体の光を前記操作
パネルに設けた窓部を通して視認することにより
炊飯運転の工程を確認できるようにしている。

（発明が解決しようとする課題） 一般に炊飯器は、炊飯後鍋内の御飯をすくい出
すことを考慮して、テーブルや流し台といつた低
い部位に載置されるのが通常のこととなつてお
り、従つて使用者の目の位置も通常では本体より
高くなる。ところがこの場合、前述の従来のもの
では操作パネルが本体の外周側面下部に該外周側
面に沿つて設けられているため、操作パネルが低
すぎて、腰を屈めないと操作パネルが見づらいば
かりか、その操作部の操作を行ないづらいという
欠点があつた。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、従つてその目的は、操作部及び表示部の視認
性を向上させることができると共に、操作部の操
作性を向上させることができ、加えてそれら操作
部及び表示部に水やおねばが掛かることを防止で
きる炊飯器を提供するにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を達成するために、炊飯運
転に係わる操作を行なうための操作部及び炊飯運
転の工程を表示する表示部を本体の上部に位置し
て上向きに傾斜させ且つ本体の真上から見えるよ
うに設けると共に、前記操作部及び表示部を覆う
開閉自在なカバーを傾斜させて設けたところに特
徴を有する。

（作用） 上記した手段によれば、操作部及び表示部は従
来に比べて高い部位に設けられているから、通常
使用時の如く本体がテーブルや流し台といつた部
位に載置される場合に、それら操作部及び表示部
は従来よりも見易くなり、また、操作部の操作も
し易くなる。そして、操作部及び表示部はカバー
により覆われているから、それらに水やおねばが
掛かることが防止できる。

（実施例） 以下本発明の一実施例につき図面を参照して説
明する。１は本体で、これは外ケース２、内ケー
ス３及び底板４等から成るもので、図示はしない
が内ケース３内底部には炊飯ヒータが配設されて
おり、また該内ケース３内には鍋が着脱可能に収
納されるものである。５は環状の枠体で、外ケー
ス２の上部と内ケース３の上部との間に設けられ
ている。６は合成樹脂製の縦長なケースで、これ
は内面に突設されたＬ字状の係合突片７を外ケー
ス２に形成された係合孔８に係合させた上で、下
部を底板４により支持し、以て本体１の外周側部
に外ケース２の外周面に沿つて底板４から枠体５
にかけて取付けられている。そして、このケース
６は上部が下部より外方に突出されていて、その
上部に操作パネル９が上向きで且つ本体１の真上
から見えるように設けられている。この操作パネ
ル９は、特に本実施例では、ケース６に一体成形
により上面が若干前方に下降傾斜する傾斜状とな
るように形成され、この上面には略矩形状に陥没
して銘板取付凹部１０が形成されていると共に、
前端部にはこの銘板取付凹部１０より陥没した凹
部１１及び該凹部１１よりさらに陥没した指掛用
凹部１２が形成されている。また、銘板取付凹部
１０の所定部位には操作用の開口部１３及び表示
用の複数の開口部１４（第１図に１個のみ図示）
並びにデジタルタイマー表示用の開口部１５が
夫々形成されている。１６は操作パネル９の銘板
取付凹部１０に貼着された弾性シートから成る銘
板で、これには銘板取付凹部１０の各開口部１
３，１４，１５に対応して窓部１７，１８，１９
が夫々形成されており（第３図参照）、そのうち
特に窓部１８には図示はしないが炊飯行程を示す
文字例えば「炊飯」、「保温」等が付されている。
２０は操作パネル９の裏側に該操作パネル９に沿
つてねじ止めにより配設されたプリント基板で、
これの上面には炊飯運転に係わる操作を行なうた
めの操作スイツチの操作部２１、炊飯運転の工程
を表示する表示部としての発光体２２及びデジタ
ルタイマー２３が夫々操作パネル９の各開口部１
３，１４，１５に対応して配置されており、従つ
て、銘板１６にあつて操作部２１と対向する窓部
１７はその操作部２１の一部を構成し、又、窓部
１８，１９は表示部の一部を構成している。２４
はプリント基板２０から導出されたリード線で、
これはケース６内を外ケース２外面に沿つて、底
板４から本体１内へ導かれている。一方、２５は
投光性を有する例えば合成樹脂製のカバーで、こ
れは一端部を操作パネル９のうち銘板取付凹部１
０の外ケース２側の部位に回動可能に枢設され、
以てこのカバー２５により操作部２１、表示部と
しての発光体２２及びデジタルタイマー２３を銘
板１６を介して上方から開閉自在に覆つている。
そして、このカバー２５は、閉鎖状態では操作パ
ネル９に沿つて傾斜していると共に、他端側の先
端部が銘板取付凹部１０前端部より突出してい
て、ここに前方に下降傾斜いた傾斜状の水切部２
６が形成され、この水切部２６と操作パネル９の
前記凹部１１及び指掛用凹部１２との間に空間部
２７が形成されるようになつている。ここで、第
１図にはカバー２５の閉鎖状態を実線で、また開
放状態を二点鎖線で示している。

斯かる構成とした本実施例によれば、操作部２
１及び表示部としての発光体２２及びデジタルタ
イマー２３を備えた操作パネル９を本体１の上部
に設けているから、本体１を通常使用時の如くテ
ーブルや流し台といつた使用者の目の高さより低
い場所に設置した場合において、操作パネル９が
従来よりも高い部位になつて見易くなり、また操
作部２１の操作もし易くなる。しかもこの場合、
操作パネル９を上向きに設けているので、腰を屈
めず立つたままの状態でも視線が操作パネル９に
対して斜めになりずきることなく、該操作パネル
９を一層容易に見ることができて、操作部２１、
操作パネル９に付された「保温」等の文字及び発
光体２２から発せられる光の視認性を向上させる
ことができると共に、勿論操作部２１の操作性も
向上できることができる。加えて、操作パネル９
は本体１の真上から見えるように設けられている
から、本体１の周囲に他の器物が載置されていて
も、操作パネル９が見易く、操作部２１の操作も
し易い。また、この場合の操作部２１の操作は下
向きの押圧力を作用させることになるため、従来
の操作部の如き本体の側方に押圧力を作用させる
場合とは異なり、操作部２１の押圧操作時に本体
１が側方へずれ動くこともない。更に、操作パネ
ルの操作部が横向きである従来の場合では、他の
器物等を本体の側部近傍に移動させた時に、該器
物が操作部に接触してこれが誤操作される虞れが
ある。しかし本実施例では操作部２１部分を上向
きにしているので、器物が操作部２１部分に当接
することを極力防止できる。一方、このように操
作パネル９を上向きに設けると該操作パネル９に
水滴等が掛かりやすい事情があるが、この点本実
施例によれば、操作パネル９にこれの操作部２
１、表示部としての発光体２２及びデジタルタイ
マー２３を上方から覆うカバー２５を傾斜させて
設けたので、該操作パネル９部分に、例えば本体
１の取扱い時等において水滴が掛かつたり或いは
炊飯時において鍋から炊きこぼれたいわゆるおね
ば等が掛かつたとしても、その水滴やおねば等を
カバー２５にて受けて操作パネル９の下方へ流す
ことができ、よつてその水滴やおねば等が操作パ
ネル９内部に浸入することを防止し得、従つて操
作部２１、発光体２２及びデジタルタイマー２３
の水濡れ等を防止できる。また、操作パネル９の
上面にはおねば等の汚れやほこりも付着しにくい
ことから掃除する場合にもカバー２５だけで済
み、掃除を容易に行ない得る。更には、カバー２
５があることから操作部２１に誤つて触れて誤操
作する虞れもなくし得る。

また、特に本実施例によれば、カバー２５を透
投光性を有するように形成しているので、カバー
２５を閉鎖させた状態のままで該カバー２５を通
して操作パネル９の窓部１７，１８，１９を容易
に見ることができ、視認性を損なうことはない。
更に本実施例によれば、カバー２５の先端部に傾
斜状の水切部２６を形成しているので、カバー２
５の上面に掛かつた水等を水切部２６から下方へ
容易に流すことができ、従つて水等がカバー２５
に滞留することを防止し得、しかも該水切部２６
の下方に空間部２７を形成しているので、該水切
部２６から落ちた水がカバー２５下面と銘板１６
との間に浸入することもなく、総じて操作パネル
９部分における水切を確実ならしめ得る。

尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に
のみ限定されるものではなく、例えば操作パネル
９をカバーとは別体に構成した場合にも適用でき
る等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実
施し得るものである。

［発明の効果］ 本発明は以上の記述から明らかなように、炊飯
運転に係わる操作を行なうための操作部及び炊飯
運転の工程を表示する表示部を本体の上部に位置
して上向きに傾斜させ且つ本体の真上から見える
ように設けるようにしたので、通常使用時の如く
本体がテーブルや流し台といつた使用者の目の高
さよりも低い場所に設置された場合でも、また、
本体の周囲に他の器物が載置された場合でも、従
来に比べて操作部及び表示部の視認性を向上させ
ることができると共に、操作部の操作性を向上さ
せることができる。加えて、上記操作部及び表示
部を覆う開閉自在なカバーを設けたことにより、
それら操作部及び表示部に水やおねばが掛かるこ
とを防止でき、また、カバーを傾斜させているこ
とにより、カバーに水やおねばが掛かつたとして
もそれを下方へ流すことができる等の優れた効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は要部
の縦断側面図、第２図はカバー閉鎖状態の要部の
斜視図、第３図はカバー開放状態の要部の斜視図
である。 図面中、１は本体、２１は操作部、２２は発光
体（表示部）、２５はカバーである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 炊飯運転に係わる操作を行なうための操作部
   及び炊飯運転の工程を表示する表示部を本体の上
   部に位置して上向きに傾斜させ且つ本体の真上か
   ら見えるように設けると共に、前記操作部及び表
   示部を覆う開閉自在なカバーを傾斜させて設けた
   ことを特徴とする炊飯器。