JPH0291Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、炊飯運転に係わる操作をするための
操作部及び表示部の配置構造を改良した炊飯器に
関する。

〔考案の技術的背景〕

従来の炊飯器においては、一般に操作パネルを
本体の外周側面下部にこれから突出させた状態で
取付け、この操作パネルに操作スイツチの操作子
を外部から操作可能に設けると共に、該操作パネ
ル内に表示用のランプ或いは発光ダイオードを配
設し、以つて炊飯運転に係わる操作をするための
操作部を本体の外周側面下部にこれから突出させ
た状態で設ける構成であつた。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら上記構成では、操作部が本体の外
周側面から突出しているため、設置スペースが大
となるばかりか、意匠的にも不体裁である。ま
た、一般に炊飯器は、炊飯後鍋内の御飯をすくい
出すことを考慮して、使用者の手の高さよりも低
い部位に載置されるのが通常のこととなつてお
り、従つて使用者の目の位置も通常では本体より
高くなる。ところが上述のものでは操作部が本体
の外周側面下部に位置するため、操作部の操作を
行ないづらく、しかもこの場合本体の周囲のうち
操作部と向い合う方向側からしか操作部を操作す
ることができず、又ランプ表示等もその方向側か
らしか視認できないという欠点がある。

〔考案の目的〕

従つて本考案の目的は、本体の設置スペースを
小ならしめ得ると共に体裁を良くし得、しかも操
作部の操作性及び表示部の視認性を向上させ得る
炊飯器を提供するにある。

〔考案の概要〕

本考案は、本体に対し開閉可能に設けられた蓋
部に、炊飯運転に係わる操作をするための操作部
と、発光素子の点灯により炊飯、保温等の行程を
表わす表示部とを設けた構成としたものである。

斯かる構成によれば、操作部及び表示部を、本
体の周囲あらゆる方向から見て操作することがで
きると共に、表示部の発光素子の点灯により炊飯
の各行程をいつでも確認することができて、使い
勝手が向上する。

〔考案の実施例〕

以下本考案の第一実施例を第１図を参照して説
明する。１は鍋２を内設した本体、３は本体１に
対し周知のヒンジ機構（図示せず）を介して開閉
可能に設けられた蓋部で、これは上面カバー４ａ
内面に内側板４ｂを取着して成る蓋体４とこの蓋
体４の上面カバー４ａに設けられた把手５から成
る。６は蓋体４の一側部に設けられた蒸気抜用の
筒体で、これの下部は蓋体４の内側板４ｂから下
方に突出されてその下端部に孔６ａ及び鍔部６ｂ
が形成され、一方、上部は蓋体４の上方に開放さ
れていて、該筒体６内部を蒸気抜孔７としてい
る。８は蓋体４の内側板４ｂの反蒸気抜孔７側の
部位に突設された係合突子、９は係合突子８及び
筒体６下部に係合保持された内蓋、１０は蓋体４
の内側板４ｂ中央部に設けられた蓋ヒータであ
る。而して、１１は蓋部３のうち蓋体４の反蒸気
抜孔７側の部位に設けられた操作部で、以下これ
について説明する。１２は内側板４ｂに立設され
た防水壁で、これにより蓋体４内の反蒸気抜孔７
側に電装品室１３を仕切形成している。１４は電
装品室１３内に収納された操作用ユニツトで、こ
れは基板１５上に押釦１６ａ付きの操作スイツチ
１６、表示用の発光ダイオード１７及び炊飯制御
回路（図示せず）の電子部品１８を配置して成
り、前記基板１５を上面カバー４ａに下向きに突
設された複数のボス部１９に例えばねじ止めによ
り固着していて、前記操作スイツチ１６の押釦１
６ａ及び「炊飯」、「むらし」、「保温」等の各行程
を表示する発光素子たる発光ダイオード１７を
夫々上面カバー４ａに形成された開口部２０，２
１内に臨ませている。２２は例えば「炊飯」、「む
らし」、「保温」等の行程を表示する文字が付され
た表示用のプラスチツクシートで、これは上面カ
バー４ａに開口部２０，２１を覆う様に例えば両
面接着テープ（図示せず）により貼着されてい
る。この様にして、発光ダイオード１７とプラス
チツクシート２２とから成る表示部３５が蓋部３
の上面部（蓋体４）に設けられている。

斯かる構成とした本実施例の場合、操作部１１
及び表示部３５を蓋部３の蓋体４に設ける構成と
したので、本体１の外周側面部には従来の操作部
の如き突出物は存在しなくなり、この結果、本体
１の設置スペースを小ならしめ得ると共に本体１
の形状がスマートになつて体裁を良くし得、しか
も本体１を通常の如く使用者の目の高さより低い
場所に設置した場合、操作部１１の押釦１６ａ及
び表示部３５を本体１の周囲あらゆる方向から見
て操作することができ、操作部１１の操作性及び
視認性を向上し得る。しかも、表示部３５の発光
ダイオード１７の点滅により、「炊飯」、「むら
し」、「保温」等の各行程を、本体１の周囲あらゆ
る方向からいつでも容易に確認できて、使い勝手
を著しく向上できる。

第２図及び第３図は本考案の第二実施例を示す
もので、この第二実施例は操作部２３を蓋部３の
うちでも特に把手５に設けたところに特徴を有す
る。而して、把手５は蓋体４の上面カバー４ａに
一体に設けられた把手基部５ａとこの把手基部５
ａにその上部を覆う様に取着された把手カバー５
ｂとから成り、前記把手基部５ａと把手カバー５
ｂとの間に電装品収納室２４を形成している。２
５は電装品収納室２４内に収納された操作用ユニ
ツトで、これは基板２６上に押釦２７ａ，２７ａ
付きの操作スイツチ２７，２７及び「炊飯」、「む
らし」、「保温」等の各行程を表示する発光素子た
る表示用ランプ２８，２８等を配置して成り、前
記基板２６を把手基部５ａに立設された複数のボ
ス部２９，２９に例えばねじ止めにより固着して
いる。そして、把手カバー５ｂには、前記操作ス
イツチ２７，２７の押釦２７ａ，２７ａに対応す
る部位に開口部３０，３０を陥没形成して、該開
口部３０，３０に夫々押釦２７ａ，２７ａの上部
を嵌合させており、これにより押釦２７ａ，２７
ａを把手カバー５ｂの表面より奥まつた所に位置
させている。更に、この把手カバー５ｂには表示
用ランプ２８，２８に対応する部位に開口部３
１，３１を形成して、該開口部３１，３１に夫々
透明なランプカバー３２，３２を把手カバー５ｂ
に体して突出する様に取着し、これらランプカバ
ー３２と表示用ランプ２８とから表示部３６を構
成している。以上のように構成した操作部２３に
対して、３３は蓋部３と本体１とを連結するヒン
ジ機構、３４は蓋部３のクランプ解除用の押釦で
ある。

斯様に操作部２３を蓋部３のうちでも特に把手
５に設ける構成とした第二実施例においても、前
述の第一実施例と同様の効果を得ることができ
る。しかも、ランプカバー３２，３２を把手カバ
ー５ｂに対して突出する様に取着する構成とした
ので、ランプカバー３２，３２が極めて見易くな
り、視認性を一層向上し得る。尚、操作スイツチ
２７の押釦２７ａ，２７ａを把手カバー５ｂの表
面より奥まつた所に位置させる構成としたので、
蓋部３の開閉に際して把手５を握つた時に誤つて
押釦２７ａ，２７ａを押圧してしまうといつたこ
とを確実に防止し得る。

尚、本実施例は上記し且つ図面に示した第一及
び第二の両実施例のみに限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であ
る。

〔考案の効果〕

表示部は、本体に対し開閉可能に設けられた蓋
部に、炊飯運転に係わる操作をするための操作部
及び表示部を設けた構成としたので、本体の外周
側面部に従来の操作部の如き突出物が存在しなく
なり、この結果、本体の設置スペースを小ならし
め得ると共に体裁を良くし得、しかも操作部及び
表示部を本体の周囲あらゆる方向から見て操作で
きると共に、表示部の発光素子の点灯により炊飯
の各行程をいつでも容易に確認することができ、
操作部の操作性及び表示部の視認性を向上できる
という優れた実用的効果を奏する炊飯器を提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第一実施例を示した縦断側面
図であり、第２図及び第３図は本考案の第二実施
例を示したもので、第２図は操作部部分を破断し
て示す正面図、第３図は同部分の縦断側面図であ
る。 図面中、１は本体、３は蓋部、４は蓋体、５は
把手、７は蒸気抜孔、１１及び２３は操作部、１
７は発光ダイオード（発光素子）、２８は表示用
ランプ（発光素子）、３５及び３６は表示部であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に対し開閉可能に設けられた蓋部に、炊飯
   運転に係わる操作をするための操作部と、発光素
   子の点灯により炊飯、保温等の行程を表わす表示
   部とを設けたことを特徴とする炊飯器。