JPH057498B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、用便後の局部の洗浄を洗浄水で行う
衛生洗浄器に関するものである。

従来例の構成とその問題点 衛生洗浄装置は、用便後の肛門部の洗浄や、小
用時や生理時の女性局部の洗浄を目的とする器具
である。この器具の主機能である洗浄を行うため
の洗浄ノズルは、コンパクトで軽量しかも組立て
やすくする必要がある。このため、次のような洗
浄ノズルを有する衛生洗浄器が提案されている。

すなわち従来の例えば、公開公報に示されてい
る洗浄ノズルは、第３図に示す構成となつてい
る。シリンダ１内にノズル２が摺動自在に挿着さ
れ、ノズル２はスプリング３により、常時シリン
ダ１内の方向に付勢されている。シリンダ１は端
部付近にスリツト４を有し、給水ソケツト５に
は、そのスリツト４に合うように溝６があり、止
メ金具７により、給水ソケツト５はシリンダ１に
固定される。ノズルストツパー８も同構造により
止メ金具９によりシリンダ１に固定されている。
また、１０，１１はＯリングで、封水用として第
３図ａのように装着されている。

この構成において、洗浄していない時には、ノ
ズル２は、スプリング３により給水ソケツト５側
に付勢されている。そして、止メ金具７によりシ
リンダ１と給水ソケツト５は固定されているの
で、ノズル２は、給水ソケツト５に当つて止ま
り、収納状態となる。給水口１２から給水され、
水圧が加わると、ノズル２に水圧が加わり、ノズ
ル２がスプリング３の反揆力に抗してシリンダ１
内を摺動し突出する。止メ金具８によりシリンダ
１とノズルストツパー８は固定されているので、
ノズル２はノズルストツパー８にＯリング１３を
介して当つて止まり、この時シリンダ１内の水圧
が上り噴出口１４から洗浄水が噴出し使用者の局
部に洗浄水が当るようになつている。

前述のようにシリンダ１と給水パイプ５および
シリンダ１とノズルストツパー８の固定に止メ金
具７，９を使用するので、シリンダ１にスリツト
部が必要で、しかもシリンダ１に給水パイプ５お
よびノズルストツパー８を挿入した後に、止メ金
具７，９をはめ込まねばならないので組立にくか
つた。

また、シリンダ１に給水パイプ５およびノズル
ストツパー８を挿入する時、シリンダ１に設けた
スリツト４でＯリング１０および１１が切れるこ
とがあつた。

以上のごとく、止め金具７，９でシリンダ１に
給水ソケツト５およびノズルストツパー８を固定
すると多くの問題点を生ずるものであつた。

発明の目的 本発明は、上記従来の問題点を解消するもの
で、衛生洗浄器の洗浄ノズルを組立てやすくする
ことを目的とする。

発明の構成 上記目的を達するため、本発明はシリンダの両
端部側を内部に突出させ、この突出部を前記給水
ソケツトおよびノズルストツパーの係合部に係合
させるとともに、前記ノズルの給水ソケツト側に
は切欠きを設け、この切欠きは前記噴出口とほぼ
同一直線上に設けたものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について、図面に基づ
いて説明する。

第１図は、衛生洗浄器の洗浄ノズルの一実施例
の略断面図である。

１５は円筒状のシリンダ、１６はノズルであり
ノズル１６はスプリング１７により、シリンダ１
５内の方向に力を受けており、水圧を受けていな
い時には、ノズル１６がシリンダ１５内に完全収
納されている。シリンダ１５の両端部には、シリ
ンダ１５内への突出部１８を設けており、給水ソ
ケツト１９には、その突出部１８に合うように溝
２０があり、第１図ｂのようにシリンダ１５に給
水ソケツト１９をはめこみ回転させれば、突出部
１８と給水ソケツト１９の溝２０が引つかかり、
シリンダ１５に給水ソケツト１９が固定される。
また、溝１９の長さを調整すれば、シリンダ１５
と給水ソケツト１９の給水口２１の位置決めがで
きる。同じ構成でノズルストツパー２２はシリン
ダ１５に固定される。２３，２４はＯリングで、
封水用として第２図のように装着されている。

この構成において、洗浄していない時には、ノ
ズル１６は、スプリング１７により給水ソケツト
１９側に付勢されている。シリンダ１５と給水ソ
ケツト１９は、シリンダ１５の突出部１８と給水
ソケツト１９の溝部２０とで固定されるので、ノ
ズル１６は給水ソケツト１９に当つて止まり、収
納状態となる。

給水口２１から給水され、水圧が加わると、ノ
ズル１６に水圧が加わり、ノズル１６がスプリン
グ１７の反揆力に抗してシリンダ１５内を摺動し
て第２図のごとく外部へ突出する。この時、シリ
ンダ１５とノズル１６との隙間２５により、水が
この間を漏れて、ノズル１６および噴出口２６を
洗う。ノズル１６にも、シリンダ１６の突出部１
８を通過するために切欠き２７を設けている。こ
の切欠き２７を噴出口２６と略同一直線上で同方
向に設けているので、切欠き２７の所も水が漏れ
て、ノズル１６突出時に、ノズル１６および噴出
口２６も効果的に洗うので、この構成のノズルユ
ニツトは、セルフクリーニング性能が一段と向上
した。

ノズルストツパー２２とシリンダ１５は、突出
部１８と溝２８によつて固定されているので、ノ
ズル１６は、水圧によりシリンダ１５内を摺動
し、ノズルストツパー２２にＯリング２９を介し
て当つて止まり、この時シリンダ１５内の水圧が
上り、噴出口２６から洗浄水が噴出して使用者の
局部に洗浄水が当るようになつている。

以下、上記構成における作用について説明す
る。

シリンダ１５の端部に突出部１８を設け、その
端部に装着される給水ソケツト１９には溝２０を
設けて、シリンダ１５に給水ソケツト１９を挿入
後回転すれば、シリンダ１５と給水ソケツト１９
は係合し固定される。ノズルストツパー２２とシ
リンダ１５も同様な関係で固定されている。

また、ノズル１６をシリンダ１５内に挿入する
際、突出部１８に当らないようにノズル本体１６
に切欠き２７を設けており、なおかつ、その切欠
き２７は噴出口２６と同軸上で同上向に設けてあ
る。給水口２１から給水されると、ノズル１６に
水圧が加わりノズル１６がスプリング１７の反揆
力に抗して、シリンダ１５内を摺動する。この時
前記切欠き１７およびシリンダ１５とノズル１６
との隙間２５を水が流れて、ノズル１６および噴
出口２６を洗浄する。そしてノズル１６が、Ｏリ
ング２９を介してノズルストツパー２２に当たる
と、シリンダ１５内の圧力が上がり噴出口２６よ
り噴出した洗浄水は、第２図のように使用者の局
部に当る。第２図は、使用中の衛生洗浄装置の略
断面を示している。なお、第２図のＡは便器、Ｂ
は便座である。

このように本実施例によれば、シリンダ１５内
の端部に突起部１８を設け、シリンダ１５の一端
部に装着される給水ソケツト１９に溝２０を設け
て、突起部１８と溝２０の係合によりシリンダ１
５と給水ソケツト１９を簡単に固定することがで
きる。

また、ノズル本体１６に噴出口２６と同軸上、
同方向に設けた切欠き２７により、ノズル本体１
６および噴出口２６のクリーニング性能が向上し
た。

発明の効果 本発明によれば、次の効果を得ることができ
る。

(1) 簡単な構成で、ノズルユニツトのシリンダと
給水パイプおよびノズルストツパーを固定でき
る。

(2) 実施例において給水ソケツトに設けた溝部の
長さを決めれば、シリンダーおよびノズル噴出
口に対する給水口の位置を規制できる。

(3) シリンダの突出部と合わせてノズルに切欠き
を設けており、前記切欠きは、噴出口と同軸上
で同方向のため、ノズル本体が摺動時、シリン
ダとノズル、および切欠き部を水が通つて流
れ、ノズルおよび噴出口部を洗浄するため、ノ
ズルのセルフクリーニング効果が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本発明の一実施例を示す洗浄ノズル
の断面図、第１図ｂはその斜視図、第２図は衛生
洗浄器を使用中の断面図、第３図は従来の衛生洗
浄器の洗浄ノズルの断面図、第４図はその斜視図
である。 １５……シリンダ、１６……ノズル、１７……
スプリング、１８……突出部、１９……給水ソケ
ツト、２０……溝、２２……ノズルストツパー、
２６……噴出口、２７……切欠き。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シリンダと、このシリンダの一端に設けた給
   水ソケツトと、このシリンダの他端に設けたノズ
   ルストツパーと、前記シリンダ内からノズルスト
   ツパー内を貫通してシリンダ外へ突出するととも
   に、その一部に噴出口を有するノズルとを備え、
   前記シリンダの両端部側に内部に突出する突出部
   を設け、この突出部を前記給水ソケツトおよびノ
   ズルストツパーの係合部に係合させるとともに、
   前記ノズルの給水ソケツト側には切欠きを設け、
   この切欠きは前記噴出口とほぼ同一直線上に設け
   た衛生洗浄器。 ２ ノズルの給水側にフランジを設け、前記フラ
   ンジに切欠きを設けた特許請求の範囲第１項記載
   の衛生洗浄器。