JPH0574863A - テープキヤリアの製造方法 - Google Patents

テープキヤリアの製造方法

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JPH0574863A
JPH0574863A JP25862591A JP25862591A JPH0574863A JP H0574863 A JPH0574863 A JP H0574863A JP 25862591 A JP25862591 A JP 25862591A JP 25862591 A JP25862591 A JP 25862591A JP H0574863 A JPH0574863 A JP H0574863A
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JP
Japan
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hole
sprocket
tape
sprocket hole
resist
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Application number
JP25862591A
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English (en)
Inventor
Kenichi Otani
健一 大谷
Toshio Mugishima
利夫 麦島
Osamu Seki
収 関
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FURUKAWA SAAKITSUTO FOIL KK
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
FURUKAWA SAAKITSUTO FOIL KK
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープキャリアの製作工程上の問題から生ず
るスプロケット孔自体の寸法誤差、各スプロケット孔
間、デバイス孔、アウターリード孔、スルーホール孔等
の寸法誤差を微細に抑えることができる製造方法を提供
すること。 【構成】 いわゆる2層構造のテープキャリアの製造方
法において、予めスプロケット予備孔を設けた後、正規
のスプロケット孔予定部を除いて形成されたレジストを
マスクとして、テープ部材をエッチングし、正規の形状
のスプロケット孔を作製するもの。正規のスプロケット
孔作製時に、デバイス孔、アウターリード孔、スルーホ
ール孔等の必要要素を同時に形成するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC,LSI等の半導
体チップの端子部をリード線等に接続する際に用いられ
るテープキャリアの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC,LSI等の半導体チップを製品に
搭載する場合に、半導体チップ等の部品の端子部に接続
される金属リード部を備えたチップキャリアを用いる場
合がある。そして、半導体チップ等の端子部をこのリー
ド部に接続し、チップを収容するパッケージのリードフ
レームあるいはチップを搭載する回路基板の端子部とチ
ップキャリアのリード部の他方とを接続させることで、
半導体チップを種々の製品に搭載させる。
【0003】そして、これらの作業を連続処理するため
に、チップキャリアをテープ状の長尺物として連続的に
形成し、個々の金属リード部に半導体チップを接続して
搬送させるようにしたテープキャリアが用いられてい
る。このテープキャリアの搬送機能は、半導体チップ等
の部品の連続自動搭載等に重要であるが、更にテープキ
ャリア自身の製作時に長尺連続製造を可能としてる利点
がある。
【0004】ここで、図3に一般的なテープキャリアの
構造を示す。この図に示すテープキャリアでは、ポリイ
ミドフィルム、ポリエステルフィルム等からなる可撓性
テープ2の表面に、半導体チップ等の部品の端子部と接
続される所定の金属配線パターン1が、テープの長手方
向に複数組繰り返すように形成されている。このテープ
キャリアには、その長手方向の両端部に沿ってスプロケ
ット孔5が所定のピッチで設けられており、このスプロ
ケット孔5に送り装置のスプロケットホイールを係合さ
せてテープキャリア(及びそれに搭載された半導体チッ
プ等の部品)の搬送が行われる。さらに、このスプロケ
ット孔5は、テープキャリアの作成工程におけるレジス
トへの露光、スクリーン印刷、チップのボンディング等
を行う際の位置合わせ基準マークとしても使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来のテープ
キャリアの製造工程では、スプロケット孔5を連続プレ
ス機等にて穿孔するものが一般的であった。しかしなが
ら、この製法ではスプロケット孔5の配置寸法誤差が数
十μmにもおよぶため、近年のテープキャリアに形成さ
れる50μmピッチ水準の金属配線パターンを作成する
場合には、金属配線先端部等の高繊細度な用途の要求に
対応出来ない問題があった。
【0006】また、テープキャリアの製作工程で、可撓
性テープ2に半導体チップ等の部品を搭載するためのデ
バイス孔3や、外部回路等と接続するためのアウターリ
ード孔4、さらに可撓性テープ2の両面に金属配線を有
するタイプのテープキャリアではスルーホール孔等の貫
通孔を設ける必要があり、これらは可撓性テープ2を薬
品によるエッチングにより部分的に除去する方法により
形成されている。
【0007】このエッチングによる可撓性テープ2の穿
孔方法は、可撓性テープ2と金属配線パターン1を作製
する原材料として可撓性テープ2上に金属層を接着剤を
用いないで直接にスパッター蒸着等で設けた複合フィル
ム部材を使用する時は必須である。
【0008】しかしながら、このエッチング用のレジス
トを塗布する際に、スプロケット孔5の周辺への塗布状
況が不完全であったり、スプロケット孔5の内部にレジ
スト材料が落ち込んで孔が塞がったりする場合がある。
このため、可撓性テープ2を薬品によりエッチングする
時に、スプロケット孔5がエッチング液に侵食されて口
径が広がる場合があり、後の工程における位置合わせ機
能が低下する問題が生じていた。また、スプロケット孔
5自体が塞がることで、テープ搬送機能が低下したり、
これを利用する位置合わせ作業に不都合が生じる問題も
生じていた。
【0009】そこで、本発明ではスプロケット孔自体の
配置寸法誤差、各スプロケット孔間の寸法誤差、及び半
導体チップ等の部品を搭載するためのデバイス孔、両面
に金属配線を有するタイプのテープキャリアにおいては
スルーホール等の構造要素とスプロケット孔間の寸法誤
差を例えば10μm以内の微小誤差に抑え、50μmピ
ッチのような高繊細度の金属配線パターンを有するテー
プキャリアを製作できる製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】さらに、本発明では可撓性テープを薬品に
よりエッチングして、デバイス孔、アウターリード孔、
スルーホール孔等の必要要素を設ける際に、スプロケッ
ト孔がエッチング液に侵食されて口径が広がることで位
置合わせ機能が低下したり、スプロケット孔の内部にレ
ジスト材料が落ち込んで、孔が塞がって位置合わせに不
都合が生じたりする従来の問題点を解決した新たなテー
プキャリアの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため請求
項1に記載した発明では、配線パターンを構成する金属
箔層を有する電気絶縁性可撓性テープの両縁に沿って所
定のピッチで形成されたテープ搬送用のスプロケット孔
を備えたテープキャリアを製造する際に、正規の形状の
スプロケット孔より小径のスプロケット予備孔を前記可
撓性テープの正規のスプロケット孔予定領域内に設ける
予備孔作成工程と、前記可撓性テープの少なくとも一面
を正規のスプロケット孔予定部領域を除いてレジスト層
により被覆するレジスト層形成工程と、前記レジスト層
で被覆されたテープをエッチングして正規の形状のスプ
ロケット孔を作製するスプロケット孔作成工程とを有す
るものである。
【0012】また、請求項2に記載した発明では、請求
項1に記載したテープキャリアの製造方法において、前
記レジスト層形成工程を、感光性レジストを全面に塗布
した後、正規の形状のスプロケット孔予定部領域に対し
て露光、現像を行ない、正規のスプロケット孔予定部領
域のレジストを除去するものとし、前記予備孔作成工程
を、前記レジストが全面に塗布された状態で、前記スプ
ロケット予備孔を穿孔するものとしている。
【0013】さらに、請求項3に記載した発明では、請
求項1又は2に記載したテープキャリアの製造方法にお
いて、前記レジスト層形成工程中に、併せてデバイス
孔、アウターリード孔、スルーホール等の必要要素の予
定箇所を除いてレジスト層を形成し、前記スプロケット
孔作成工程中に、併せてデバイス孔、アウターリード
孔、スルーホール等の必要要素を同時に形成するもので
ある。
【0014】
【作用】本発明においては、テープキャリアを作成する
際に、正規のスプロケット孔を作成する前に、その予定
領域に正規のスプロケット孔より小径のスプロケット予
備孔を設けることとしている。そして、正規のスプロケ
ット孔が形成されるまでは、このスプロケット予備孔に
よりテープキャリアの搬送を行い、さらにこのスプロケ
ット予備孔を正規のスプロケット孔形成のためのリソグ
ラフィ時等の位置合わせ等に利用して、可撓性テープ部
材のエッチングのためのレジスト層塗布等の工程を行
う。
【0015】ここで、スプロケット予備孔は、正規の形
状のスプロケット孔を設けるべき位置範囲(スプロケッ
ト孔予定領域)の内部に穿設されるものであり、スプロ
ケット予備孔の大きさは、例えばプレス機等により孔を
形成する際に予想される誤差を許容する大きさ(正規の
形状のスプロケット孔に対してその誤差分より小さいこ
と)とすればよい。
【0016】そして、ここで形成されたスプロケット予
備孔は、正規のスプロケット孔、並びにそれを基準マー
クとして形成される他の必要要素等を形成する際の位置
合せに際し、概略のアライメントを行うために利用され
る。即ち、その後のスプロケット孔形成工程において
は、上記のスプロケット予備孔を概略基準マークとして
正規の形状のスプロケット孔の形状に(スプロケット予
備孔を内包する)レジストの不塗布部分を形成すること
となる。
【0017】このレジスト層形成工程では、正規の形状
のスプロケット孔の領域を除いてレジストの塗布を行え
ばよく、このような部分的なレジスト塗布は、スクリー
ン印刷法によるものが最も好ましい。この場合には、ス
プロケット予備孔を予め設けておき、そのスプロケット
予備孔を概略基準マークとしてスクリーン印刷等でレジ
スト塗布を行うか、逆にレジスト塗布後に不塗布部分に
対してスプロケット予備孔を穿設してもよい。
【0018】また、感光性のレジストを予め可撓性テー
プの全面に塗布した場合には、その状態でスプロケット
予備孔を穿設し、その後、正規の形状のスプロケット孔
部分等のレジストを露光現像処理して部分的に除去する
ことで、レジストの不塗布部分を形成しても良い。
【0019】これらのレジスト層形成工程により、正規
のスプロケット孔周辺へのレジストの塗布状況が不完全
であったり、スプロケット孔の内部にレジスト材料が落
ち込んで、スプロケット孔が塞がったりする様な不都合
は発生せず、良好で生産性の高いレジスト塗布を行うこ
とができる。
【0020】一方、スプロケット孔作成工程では、上記
の方法で形成されたレジスト層で被覆された可撓性テー
プをエッチングすることにより、正規のスプロケット孔
がスプロケット予備孔を内包する領域にリソグラフィに
て形成されるため、スプロケット孔自体の寸法精度並び
に、スプロケット孔間の寸法精度を良好にすることがで
きる。
【0021】そして、これらの方法で形成された正規の
スプロケット孔を使用して、その後の工程における位置
合わせを行なうこととなる。従って、このような寸法精
度の高いスプロケット孔を基準マークとしているため、
例えば金属配線パターンを形成した時にも、極めて良好
な金属配線パターンの配置寸法精度を得ることが容易と
なり、さらに金属配線パターンとスプロケット孔間の寸
法精度も向上する。
【0022】また、正規のスプロケット孔がスプロケッ
ト予備孔を内包するようにしているため、テープキャリ
アの幅員は、原材料の複合テープと仕上がり品とでほぼ
同じとなり、原材料の無駄使いが少なくできるので、コ
ストアップを抑えることができる。
【0023】さらに、正規のスプロケット孔の形成と同
時にデバイス孔、アウターリード孔、スルーホール孔等
のテープキャリアの構造要素を形成することも可能であ
り、これらを同時に形成することでテープキャリアの構
造要素とスプロケット孔間の寸法精度も良好にすること
ができる。
【0024】以上説明したように、本発明では、テープ
キャリアにスプロケット予備孔を設ける予備孔作成工程
と、このスプロケット予備孔をテープキャリアの搬送、
レジストへの露光、スクリーン印刷等のリソグラフィの
位置合わせに利用し、可撓性テープにレジスト層をスプ
ロケット予備孔の周辺部分を除いて被覆するレジスト層
形成工程と、電気絶縁性可撓性テープ部分をエッチング
して、上記の小径スプロケット孔を内包するように正規
の形状のスプロケット孔を作製するスプロケット孔作成
工程とを有することを特徴としている。
【0025】ここで、本発明に係るテープキャリアの製
造方法を具体的に説明する。先ず、ポリイミド、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、
液晶ポリマー等の耐熱性に優れた厚さ10〜200μm
程度の可撓性テープの一方の面に、スパッター蒸着法に
よって0.1〜1μmの金属皮膜(銅、クロム、ニッケ
ル等)を形成する。そして、必要に応じて更に銅メッキ
を施し、1〜50μmの銅を主体とした金属箔層とし
て、複合テープを形成する。なお、可撓性テープに接着
剤を介して金属箔を貼付した、いわゆる三層構造の複合
テープを使用することも可能である。
【0026】そして、この複合テープの両縁にスプロケ
ット予備孔を連続プレス穿孔機で等間隔で穿孔する。こ
のスプロケット予備孔は、正規のスプロケット孔より小
さい径であればよく、例えば0.5〜1.5mm程度の
正方形、長方形もしくは円形の孔を、正規のスプロケッ
ト孔の予定領域内に穿孔する。
【0027】その後、複合フィルムの可撓性テープ面に
可撓性テープのエッチング液に対するレジスト材料をス
プロケット孔予定領域を除いて塗布する。この正規の形
状のスプロケット孔予定領域以外へのレジストの塗布
は、スクリーン印刷、フレキソ印刷、凹版印刷、凸版印
刷等の印刷塗布法により行えばよい。
【0028】このとき,必要に応じてテープキャリアの
必要要素であるデバイスホール孔、アウターリード孔、
スルーホール孔等を穿孔する時は、これらに対応する部
分についても上記の印刷塗布法によるレジスト塗布を施
さない。また、レジスト材料として感光性レジストを使
用した時には、これらの必要要素に対する孔部のレジス
トの除去に、フォトリソグフィを用いることもできる。
【0029】また、当初から感光性レジストを用いると
きは、まず複合テープの全面にレジストを塗布し、その
後、連続プレス穿孔機にてテープ両縁に沿ってスプロケ
ット予備孔を穿孔した後、フォトリソグラフィにて正規
の形状のスプロケット孔、さらに必要に応じてデバイス
ホール孔、スルーホール孔等に対応する部分のレジスト
を同時に除去することができる。
【0030】ここで、複合テープの金属箔自体をレジス
ト層に代わって可撓性テープ部材のエッチング液に対す
るマスキング材料として使用することができる。これ
は、可撓性テープの両面に金属箔が設けられている場合
に特に適している。すなわち、金属箔が両面に形成され
ている場合には、金属配線として使用しない側(グラン
ド側)の金属層を可撓性テープのマスキングとして利用
することができる。また、金属箔が片面の場合には、先
ず金属箔のエッチングをリソグラフィにて行ない金属箔
による可撓性テープのマスキング層を形成し、可撓性テ
ープ面の全面に必要に応じてデバイスホール孔、スルー
ホール孔を除いたレジストの塗布層を形成する。
【0031】そして、これらのレジスト被覆された材料
を可撓性テープのエッチング液にてエッチングを施し、
正規の形状のスプロケット孔、デバイスホール孔、スル
ーホール孔等を形成する。この時、金属箔側は、まだス
プロケット予備孔の状態であるため、リソグラフィ等に
てスプロケット孔近傍の金属箔を除去して、可撓性テー
プのみからなる正規のスプロケット孔を完成させる。
【0032】しかる後、リソグラフィにより金属箔をエ
ッチングして金属配線を形成させればよい。この時、テ
ープキャリアの搬送、リソグラフィの位置合わせは、正
規のスプロケット孔に基づいておこなわれるため、精度
の高い金属配線パターンを形成することができる。
【0033】また、この金属配線形成のためのリソグラ
フィは、金属配線パターンの精度を問わなければ、可撓
性テープのエッチングの前でも可能である。ただし、こ
のような場合には、金属配線面をレジストで被覆し、可
撓性テープのエッチング液より保護しなければならな
い。
【0034】なお、高分子フィルムよりなる可撓性フィ
ルムをエッチングする方法としては、高分子フィルムを
溶解、分解させる溶液が使用されるのが一般的である。
例えば、可撓性テープがポリイミドフィルムより成る場
合には、ヒドラジンとエチレンジアミンの混合溶液、水
酸化カリウム等のアルカリ系薬品を、エタノールあるい
は水に混合した溶液等からなるエッチング液によって好
ましい結果が得られることが知られている。
【0035】
【実施例】以下、実施例を通じ本発明をさらに詳しく説
明する。先ず、本発明の第1の実施例に係るテープキャ
リアの製造方法を図1に示す。この図では、テープキャ
リアの製造工程中の各工程において、任意の断面におけ
る端面を示している。この実施例に係る製造方法では、
50μm厚のポリイミド(カプトンE;米国デュポン
社)テ−プ2の表面に、銅をスパッター蒸着させた後、
電解メッキにて18μm厚で付着させて金属箔層11を
形成し、金属箔ポリイミド複合テープを作成する(図1
(A) )。
【0036】そして、金属箔ポリイミド複合テープの長
手方向の両縁部に、1.4mm径のスプロケット予備孔
8(図2参照)を連続プレス穿孔機により長手方向に所
定間隔を開けて穿孔する(図1(B) )。
【0037】この金属箔ポリイミド複合テープのポリイ
ミド側に、スクリーン印刷により非感光性環化イソプレ
ンゴムからなるレジスト200を塗布する。この際に、
図2に示すように、デバイス孔予定領域203、アウタ
ーリード孔予定領域204の部分及び正規の形状のスプ
ロケット孔予定領域205の部分には、レジストが塗布
されないようにする。このスプロケット孔予定領域20
5は、正規のスプロケット孔の1.98mm角の形状で
あり、上記したスプロケット予備孔8を内包するように
構成されてレジストの不塗布部分が形成される(図1
(C) )。
【0038】この時、スプロケット孔予定領域205周
辺へのレジスト200の塗布状況は極めて良好であり、
正規の形状のスプロケット孔予定領域205の輪郭が明
確に現れると共に、スプロケット孔予定領域205内並
びにスプロケット予備孔8の内部にレジスト材料が落ち
込む現象は全く発生していなかった。
【0039】この後、レジスト材料を乾燥させて15μ
m厚のレジスト層200とし、5規定水酸化カリウム水
溶液に50℃で1.5時間浸漬させて、スプロケット孔
予定領域205等のレジスト不塗布部分に面したポリイ
ミドをエッチングして除去する(図1(D) )。
【0040】この後、溶剤系剥離液(トルエン)にて残
存レジストを剥離し、ポリイミドテープ2に正規の形状
のスプロケット孔5、デバイス孔3、アウターリード孔
4を形成した(図1(E) )。
【0041】次に、金属箔ポリイミド複合テープの銅箔
層11の表面側および背面側にフォトレジスト(東京応
化工業社製PMER P−R30S)を塗布して乾燥さ
せ、フォトレジスト層220および230を形成する。
この際に、フォトレジスト層220,230は、ポリイ
ミドテープ2の両縁部に形成された正規のスプロケット
孔(の内側縁)より内側の全域に形成する(図1(F)
)。
【0042】そして、この状態で塩化第二鉄水溶液にて
エッチングして、ポリイミドテープ2の両縁部の銅箔を
除去する。これにより、ポリイミドテープ2に正規なス
プロケット孔5を完成させる(図1(G) )。
【0043】その後、フォトレジスト220表面側から
金属配線パターンを所定位置に露光し、アルカリ系現像
液(東京応化工業社製PMER 現像液P−1S)によ
り現像して、金属配線1のレジストパターン222を得
る(図1(H))。
【0044】これを、塩化第二鉄水溶液によりエッチン
グして銅箔層11を部分的に除去することで金属配線1
を形成し、その後、アルカリ系剥離液(東京応化工業社
製PMER剥離液 PS)により残存するレジストを剥
離して、本実施例に係るテープキャリアを完成させる
(図1(I) )。
【0045】以上の工程を経て製作されたテープキャリ
アのスプロケット孔5同志の間隔を測定してみると、通
常の金属配線パターンの1コマにあたるスプロケット孔
5の5個分の間隔A(図3参照)は、設計値23750
μmより5μm程大きいだけであった。また、デバイス
孔3とスプロケット孔5との最短距離の間隔Bは、設計
値10000μmより3μm大きいだけであった。さら
に、金属配線1のインナーリード1a先端とスプロケッ
ト孔5との最短距離の間隔Cは、設計値12000μm
より5μm大きいだけであった。
【0046】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。この実施例では、50μm厚のポリイミド(カプ
トンE;米国デュポン社)テープの両面に、銅をスパッ
ター蒸着させた後、電解メッキにて18μm厚で付着さ
せて金属箔層を両面に形成する。その後、第1実施例と
同様なスプロケット予備孔を連続プレス穿孔機により穿
孔させる。
【0047】この後、テープ両面に形成された銅箔面の
両方共にポジ型フォトレジスト(東京応化工業社製PM
ER P−R30S)を塗布して乾燥させ、一方の面を
デバイス孔予定領域、アウターリード孔予定領域、及び
上記のスプロケット予備孔8を内包するような正規の形
状のスプロケット孔予定領域のみを露光して、アルカリ
系現像液(東京応化工業社製PMER 現像液P−1
S)により現像して、これらの該当部分のレジストを除
去する。この後、塩化第二鉄水溶液にてレジストが除去
された部分の銅箔をエッチングして除去し、その後、ア
ルカリ系剥離液(東京応化工業社製PMER剥離液 P
S)にてレジストを剥離する。これにより、上記のスプ
ロケット孔予定領域等の露光部のみの銅箔が取り去ら
れ、残存する銅箔層がポリイミドテープのエッチングの
ためのレジストとなる。
【0048】そして、この状態で、5規定の水酸化カリ
ウム水溶液に、50℃で1.5時間浸漬し、ポリイミド
テープをエッチングして除去することで、正規の形状の
スプロケット孔、デバイス孔、アウターリード孔等が形
成される。
【0049】この状態で、銅箔面(表裏共)にフォトレ
ジスト(東京応化工業社製PMERP−R30S)を、
第1実施例と同様(図1(F) 参照)に、テープ長手方向
両縁部の正規のスプロケット孔より内側全域に塗布乾燥
させ、塩化第二鉄水溶液にて両縁部の銅箔をエッチング
して除去することで、正規のスプロケット孔を完成させ
る。
【0050】さらに、上記フォトレジストを所定の金属
配線パターンにより露光し、アルカリ系現像液(東京応
化工業社製PMER現像液P−1S)により現像した
後、塩化第二鉄水溶液にて銅箔層をエッチングして金属
配線部を形成し、その後、アルカリ系剥離液(東京応化
工業社製PMER製PMER剥離液PS)にてレジスト
剥離してテープキャリアを完成させ、また一方の面側の
銅箔を除去した。
【0051】この第2実施例により製作されたテープキ
ャリアにおいても、第1実施例同様にスプロケット孔間
隔(図3における間隔A)は、設計値より5μm大きい
だけであった。また、デバイス孔とスプロケット孔の間
隔Bは、設計値より4μm大きいだけであった。さら
に、金属配線のインナーリード部先端とスプロケット孔
の間隔Cは、設計値より5μm大きいだけであった。
【0052】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。この実施例では、50μm厚のポリイミド(カプ
トンE;米国デュポン社)テープの片面に、銅をスパッ
ター蒸着後、電解メッキにて18μm厚に付着させて複
合テープ部材を作製する。
【0053】この後、ポリイミドテープ側に、環化イソ
プレンゴム系ネガフォトレジスト(日本ゼオン社製ZP
N100)を15μm厚で全面に塗布して乾燥させる。
そして、この状態で、スプロケット予備孔を連続プレス
穿孔機にて穿孔させる。スプロケット予備孔の大きさ等
は上記実施例と同様であるが、穿孔位置はスプロケット
孔予定領域が未だ形成されていないため、任意である。
【0054】その後、上記のスプロケット予備孔を内包
するように、正規の形状のスプロケット孔予定領域を除
いて露光し、有機溶剤系現像液(日本ゼオン社製ZPN
100)にて現像を行なった。これにより、スプロケッ
ト孔予定領域のレジストが除去され、かつそのスプロケ
ット予定領域内にスプロケット予備孔が形成された部材
が作製される。なお、上記実施例と同様に、スプロケッ
ト孔予定領域の露光現像と同時に、デバイス孔予定領
域、アウターリード孔予定領域の露光現像処理を行うこ
と好ましい。
【0055】そして、この状態で5規定の水酸化カリウ
ム水溶液に、50℃で1.5時間浸漬し、ポリイミド部
材をエッチングして除去することで、正規の形状のスプ
ロケット孔、デバイス孔、アウターリード孔等を形成す
る。
【0056】この後、銅箔側面に上記実施例同様にリソ
グラフィ処理等を行って金属配線を形成し、テープキャ
リアを完成させる。この実施例により作製したテープキ
ャリアにおいても、スプロケット孔間隔Aは、設計値よ
り5μm大きいだけであった。また、デバイス孔とスプ
ロケット孔の間隔Bは、設計値より3μm大きいだけで
あった。さらに、金属配線のインナーリード部先端とス
プロケット孔の間隔Cは、設計値より6μm大きいだけ
であった。
【0057】以上の個々の実施例に係るテープキャリア
の実測値からも明らかなように、本実施例に係る製造方
法によれば、テープキャリアの製作寸法誤差がいずれも
10μmを大きく下回っており、従来と比較して格段に
精度が向上している。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、テ
ープキャリアの製造工程中にレジスト材料がスプロケッ
ト孔の内部に落ち込んで孔が塞がったり、また、スプロ
ケット孔が広がったりする様な従来技術における不都合
は発生せず、良好で生産性の高いレジスト塗布を得るこ
とができる。
【0059】さらに、本発明に係る製造方法で作製した
テープキャリアの寸法精度は、従来に比較して甚だ高い
ものであり、近年開発されている50μmピッチの高繊
細な金属配線パターンにも充分に対応できるテープキャ
リアを得ることができる。
【0060】加えて、原材料を有効に活用しているた
め、製造コストの上昇を抑えることができる利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る製造方法の工程を説明
する説明図であり、同図(A) 〜(H) は各段階を示すもの
である。
【図2】本発明の一実施例に係る製造方法により作製さ
れるテープキャリアの中途段階を示す説明図である。
【図3】一般的なテープキャリアの概略構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1…金属配線 1a…インナーリード部 2…可撓性(ポリイミド)テープ 3…デバイス孔 4…アウターリード孔 5…スプロケット孔 8…スプロケット予備孔 11…金属(銅箔)層 200…レジスト層 203…デバイス孔予定領域 204…アウターリード孔予定領域 205…スプロケット孔予定領域 222…フォトレジスト層
フロントページの続き (72)発明者 関 収 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線パターンを構成する金属箔層を有す
    る電気絶縁性可撓性テープの両縁に沿って所定のピッチ
    でテープ搬送用のスプロケット孔が形成されたテープキ
    ャリアを製造する際に、 正規の形状のスプロケット孔より小径のスプロケット予
    備孔を前記可撓性テープの正規のスプロケット孔予定領
    域内に設ける予備孔作成工程と、 前記可撓性テープの少なくとも一面を正規のスプロケッ
    ト孔予定領域を除いてレジスト層により被覆するレジス
    ト層形成工程と、 前記レジスト層で被覆されたテープをエッチングして正
    規の形状のスプロケット孔を作製するスプロケット孔作
    成工程と、 を有することを特徴とするテープキャリアの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レジスト層形成工程が、感光性レジ
    ストをテープ全面に塗布した後、正規の形状のスプロケ
    ット孔予定部領域に対して露光、現像を行ない、正規の
    スプロケット孔予定部領域のレジストを除去するもので
    あり、 前記予備孔作成工程が、前記レジストがテープ全面に塗
    布された状態で、前記スプロケット予備孔を穿孔するも
    のであることを特徴とする請求項1記載のテープキャリ
    アの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジスト層形成工程が、併せてデバ
    イス孔、アウターリード孔、スルーホール等の必要要素
    の予定箇所を除いてレジスト層を形成する工程であり、 前記スプロケット孔作成工程が、併せてデバイス孔、ア
    ウターリード孔、スルーホール等の必要要素を同時に形
    成するものであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のテープキャリアの製造方法。
JP25862591A 1991-09-11 1991-09-11 テープキヤリアの製造方法 Pending JPH0574863A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007059627A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Nitto Denko Corp Tab用テープキャリアの製造方法

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