JPH0574369B2 - - Google Patents

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JPH0574369B2
JPH0574369B2 JP63286276A JP28627688A JPH0574369B2 JP H0574369 B2 JPH0574369 B2 JP H0574369B2 JP 63286276 A JP63286276 A JP 63286276A JP 28627688 A JP28627688 A JP 28627688A JP H0574369 B2 JPH0574369 B2 JP H0574369B2
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blood collection
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Masaaki Kasai
Sakae Yamazaki
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Terumo Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、血液検査に用いる血液試料を採取す
るための減圧採血管に関する。
[従来の技術] 従来より、臨床検査、例えば生化学検査、血清
検査の際に種々の採血器具が用いられており、例
えば内部が減圧された採血管と、この採血管を収
納可能であり、先端に穿刺針を備えた採血管ホル
ダーからなる採血器具が多く使用されている。
そして、一般的な減圧採血管としては、ガラス
製あるいはプラスチツク製の有底管と、この有底
管の開口部を密封するゴム栓とからなるものが使
用されている。しかし、近年減圧採血管を用いて
血液を採取した後、採血管の内部の血液を自動的
に採取し、検査する自動検査システムが発達して
きた。このため、採血管の開口部を密封する密封
部材として、ゴム栓のように、開封した後、再密
封できることが必ずしも要求されないようになつ
てきた。
そこで、ガラス製あるいはプラスチツク製の有
底管の開口部を、気密性フイルムで密封し、さら
に気密性フイルムにシール部材を設けて、採血針
の後端に設けられた針先とのシールを行うものが
提案されてきている。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の採血管を用いて、血液を採取した状態を
第6図に示す。採血器具10を用いて、採血管1
1に血液を採取した後、密封部材13を刺通した
採血器具の穿刺針14を抜去した際に、採血管1
1の密封部材13に表面に微量な血液15が残
り、採血管の取り扱い時(採血器具より採血管を
抜去するとき)、運搬時などにおいて、指または
衣服などに付着することがあり、血液汚染の危険
性があつた。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明の目的は、血液を採血した際
に、採血管の密封部材の表面に微量な血液が残つ
ても、その血液が、採血管取り扱い時に、指など
に付着することを防止した採血管を提供すること
にある。
上記目的を達成するものは、一端が開口し、他
端が閉塞した有底管と、該有底管の開口部を密封
するとともに採血器具の穿刺針により刺通可能な
密封部材とからなり、内部が減圧された減圧採血
管であつて、前記密封部材は、前記有底管の開口
部に固着された気密維持性部材と、該気密維持性
部材の上に設けられ、刺通した前記穿刺針を抜去
した後に刺通部を再びシールしうるシール性部材
とからなり、さらに該シール性部材の上部のほぼ
中心には、前記穿刺針を抜去する際に該シール性
部材の上部に付着した血液を収容可能な凹状の血
液収容部が設けられており、該血液収容部は、深
さが0.4〜1.5mm、底面積が3〜20mm2である減圧採
血管である。
また、上記目的を達成するものは、一端が開口
し、他端が閉塞した有底管と、該有底管の開口部
を密封するとともに採血器具の穿刺針により刺通
可能な密封部材とからなり、内部が減圧された減
圧採血管であつて、前記密封部材は、前記有底管
の開口部に固着された気密維持性部材と、該気密
維持性部材の上に設けられ、刺通した前記穿刺針
を抜去した後に刺通部を再びシールしうるシール
性部材とを有し、さらに、該シール性部材の上面
には、該上面を被覆するとともに該シール性部材
の上面のほぼ中心と対応する位置に開口部を有す
る被覆体が設けられており、該被覆体は、厚さが
0.4〜1.5mmであり、開口部の開口面積が3〜20mm2
である減圧採血管である。さらに、前記被覆体
は、例えば、前記密封部材が設けられた有底管の
開口端全体を被覆しているものである。
本発明の減圧採血管を第1図に示す実施例を用
いて説明する。
本発明の減圧採血管1は、一端が開口し、他端
が閉塞した有底管2と、有底管2の開口部を密封
するとともに採血器具の穿刺針により刺通可能な
密封部材3とからなり、内部が減圧された減圧採
血管であり、密封部材3は、有底管2の開口部に
固着された気密維持性部材4と、気密維持性部材
4の上に設けられ、刺通した穿刺針を抜去した後
に刺通部を再びシールしうるシール性部材5とか
らなり、さらにシール性部材5の上部のほぼ中心
には凹状の血液収容部6が設けられている。
第1図は、本発明の減圧採血管の一実施例の断
面図であり、第2図は、第1図に示した減圧採血
管の密封部材に用いたシール性部材の拡大断面図
であり、第3図は、第2図に示したシール性部材
の拡大上面図である。
そこで、第1図ないし第3図を用いて、本発明
の減圧採血管を具体的に説明する。
本発明の減圧採血管1は、有底管2と、この有
底管2の開口部を密封する密封部材3とからなつ
ており、内部が所定の採血量分だけ減圧されてい
る。
有底管2は、一端が開口し、他端が閉塞した筒
状体であり、閉塞端を除く部分は、略円筒状とな
つている。また、第1図に示すものでは、有底管
2の開口部に、有底管2の軸方向に直行して、外
方に突出する環状のフランジ8が設けられてい
る。このフランジ8は、後述する密封部分3の気
密維持性部材との固着部を形成している。
有底管2の材質としては、内部の減圧状態を維
持するために、ガスバリヤー性の高いものが好ま
しく、例えば、ガラス、アクリルニトリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)、ポ
リエステル樹脂等を用いることが好ましい。ま
た、有底管2をガスバリヤー性の低い材質(例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ンなど)で形成した場合は、有底管2の表面(例
えば、外面)にポリビニルアルコール、エチレン
−ビニルアルコール共重合体等のガスバリヤー性
を有する被膜をコーテイングすること、また有底
管の内部の減圧状態を維持するために、包装形態
を工夫することなどにより使用することができ
る。また、ポリ塩化ビニルで有底管2を形成した
場合は、塩化ビニル中に含まれる安定剤が、採取
された血液中に溶出するのを防止するために、有
底管2の内面に溶出防止剤をコーテイングするこ
とが好ましい。さらに、疎水性合成樹脂を用い
て、有底管を形成した場合は、内面を親水化処理
し、有底管の内面に血球の付着を防止することが
好ましい。親水化処理としては、有底管2の内面
に親水性物質(例えば、水溶性シリコーン、
PVA、PVPなど)をコーテイングすることによ
り行うことができる。
さらに、有底管には、ヘパリン粉末、EDTA
−2K等の血液抗凝固剤を有底管の内面に付着あ
るいは収納してもよい。また、逆に、血液凝固促
進剤を内面に付着あるいは収納させてもよく、さ
らには、ろ紙、不織布などに血液凝固促進剤を付
着あるいは含浸させたものを有底管2内に封入し
てもよい。凝固促進剤としては、例えば、大きさ
0.4〜20ミクロンの珪砂の他、大きさ5ミクロン
以下で平均粒径1.1ミクロンの結晶シリカ(例え
ばペンシルバニア・グラス・サンド社製、商品名
Min−U−Sil)、珪藻土、ガラス微粉末、カオリ
ン、ベントナイト、硫酸プロタミンおよびトロン
ビンなどである。
さらに、有底管2の内部に、血清分離剤を収納
してもよい。血清分離剤は、血清と血球成分との
中間比重を有するチキソトロピー性を有するゲル
状物質であり、例えばα−オレフイン・マレイン
酸ジエステル共重合体を主成分とし、これに粘
度、比重調整剤を添加したものが好適に使用でき
る。
そして、密封部材3は、気密維持性部材4とそ
の上に設けられたシール性部材5とにより形成さ
れている。
気密維持性部材4は、有底管2の開口部を密封
するとともに、有底管2の内部の減圧状態を保持
する機能を有するものであり、ガスバリヤー性の
高い物質により形成されたガスバリヤー性フイル
ム、例えば、アルミ箔等の金属箔、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン等
の樹脂フイルム材等により形成される。さらに、
このガスバリヤー性フイルムの下面に有底管2の
開口部との固着のために、接着性フイルムが設け
られていることが好ましい。接着性フイルムとし
ては、有底管2を形成する材料と熱融着性を有す
る樹脂、接着性およびイージービール性を有する
樹脂などが使用される。さらに、上記ガスバリヤ
ー性フイルムの上面に樹脂フイルムを設けること
が好ましい。この樹脂フイルムは、フイルムの強
度を維持する等の目的を持つ。
さらに、第1図に示すものでは、密封部材3
を、有底管2より剥離するための、タブ9が設け
られている。
上記のような多層構造を有する密封部材3は、
あらかじめ上層に樹脂フイルム、中間層にガスバ
リヤー性フイルム、下層に接着性フイルムを被着
し形成される。
また、凝固を必要とする採血管の場合、密封部
材3の内面(接着性フイルム面)が、疎水性表面
である場合(例えば接着性フイルムが合成樹脂に
より形成されている場合)は、少なくとも血液と
接触する部分を処理し、内面に血餅の付着を防止
することが好ましい。処理としては、有底管2の
内面に親水性物質(例えば、水溶性シリコーン、
PVA、PVPなど)をコーテイングすることによ
り行うことができる。
そして、シール性部材5は、採血器具に設けら
れている穿刺針が、採血管1の密封部材3に刺通
され、抜去された後において、密封部材3に形成
される穿刺孔を密封し、液密状態を保持する機能
を有するものである。シール性部材としては、例
えば天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、シリコーンゴム等のゴム材質、またはスチレ
ン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロツク共重
合体等の熱可塑性エラストマーなどの樹脂が使用
できる。
そして、本発明の採血管では、このシール性部
材5は、第2図および第3図に示すような形状を
有しており、シール性部材5の底面は、気密維持
性部材4との接着面を形成する平面部となつてお
り、シール性部材5の上部のほぼ中心には、凹状
の血液収容部6が設けられている。
この凹状の血液収容部6は、採血器具の穿刺針
が、密封部材より抜去される際に、シール性部材
5に付着した血液を収納し隔離する機能を有して
いる。そして、シール性部材5は、気密維持性部
材のほぼ中心に設けられている。シール性部材5
の形状としては、第2図および第3図に示すよう
な、円形のものに限らず、楕円形を含む略円形、
四角形、五四角形などの多角形であつてもよく、
また、気密性維持性部材4の上面の全体を被覆す
るものであつてもよい。
そして、血液収容部6は、この血液収容部6に
収納された血液が、シール性部材5の上面に指を
当てても、指に付着しないような深さおよび広さ
を有するものであれば、その形状はどのようなも
のであつてもよい。また、採血器具の穿刺針を、
このシール性部材の凹状の血液収容部6に穿刺す
るときの位置合わせを容易とするためには、凹状
の血液収容部6がある程度の広さを有しているこ
とが好ましい。また、血液収容部6が、不必要に
深いとシール性部材5全体が厚くなり、材料の無
駄となる。そして、上記のような条件を満たす凹
状の血液収容部6の大きさとして、本発明の減圧
採血管1の血液収容部6は、深さが0.4〜1.5mm、
底面積が3〜20mm2に形成されている。なお、この
実施例の血液収納部6は、第2図に示すように、
底面積と略同一の開口面積を有している。
そして、シール性部材5に設けられる凹状の血
液収容部6は、第3図に示すように、シール性部
材5の中心(密封部材3の中心)に位置する部分
に設けられることが好ましい。また、その形状
は、平面形状が略円形、四角形、五四角形などの
多角形が好ましい。また、凹状の血液収容部の平
面形状が略円形の場合は、その内径は2.0〜5.0mm
が好ましい。
また、シール性部材5の底面の円周付近には、
過剰の接着剤を収納する環状の凹状の接着剤収容
部7が設けられている。この過剰接着剤収容部7
を設けることにより、シール性物質5を気密維持
性部分4の上に接着するときに用いた接着剤の過
剰部分は、この接着剤収容部7に収納されるの
で、接着剤が気密維持性部材の表面に露出するこ
とを防止できる。
そして、密封部材3と有底管2との固着は、接
着フイルムを結合した密封部材を、有底管2の開
口部の周縁、第1図に示すものでは、フランジ8
の表面に、上記接着性フイルムを熱、超音波、高
周波などを用いた融着、接着剤、溶剤などを用い
た接着により、気密に被着することにより取り付
けられる。
また、有底管2の内部を減圧状態とするのは、
上記の密封部材3を有底管2の開口部への固着
を、減圧雰囲気下にて行うことにより、その内部
を減圧状態とすることができる。
また、有底管2がガラス管の場合は、その開口
部に密封部材3を接着剤を用いて接着する。
次に、第4図に示す本発明の減圧採血管の実施
例について説明する。
この実施例の減圧採血管1は、一端が開口し、
他端が閉塞した有底管2と、有底管2の開口部を
密封するとともに採血器具の穿刺針により刺通可
能な密封部材3とからなり、内部が減圧されてお
り、密封部材3は、有底管2の開口部に固着され
た気密維持性部材4と、気密維持性部材4の上に
設けられ、刺通した穿刺針を抜去した後に刺通部
を再びシールしうるシール性部材5とを有し、さ
らに、シール性部材5の上面には、この上面を被
覆するとともにシール性部材5の上面のほぼ中心
と対応する位置に開口部21を有する被覆体20
が設けられている。
この実施例の減圧採血管1は、有底管2と、こ
の有底管2の開口部を密封する密封部材3と、被
覆体20とからなつており、内部が所定の採血量
分だけ減圧されている。
有底管2としては、第1図に示した実施例にお
いて説明したものが好適に使用でき、また有底管
2の内面の親水化処理についても同様である。
さらに、有底管2内に、上述のように、血液抗
凝固剤、血液凝固促進剤、血清分離剤等を収納し
てもよい。
そして、密封部材3は、気密維持性部材4とそ
の上に設けられたシール部材5とにより形成され
ている。
気密維持性部材4については、上述のものと同
じものが使用できる。シール性部材5は、採血器
具に設けられている穿刺針が、採血管1の密封部
材3に刺通され、抜去された後において、密封部
材3に形成される穿刺針を密封し、液密状態を保
持する機能を有するものである。シール性部材と
しては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、クロ
ロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材質、ま
たはスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブ
ロツク共重合体等の熱可塑性エラストマーなどの
樹脂が使用できる。そして、この実施例の採血管
では、このシール性部材5は、第4図に示すよう
に、シール性部材5の上面および底面は、平面部
となつている。そして、シール性部材5は、気密
維持性部材4のほぼ中心に設けられている。シー
ル性部材5の形状としては、円形のものに限ら
ず、楕円形を含む略円形、四角形、五角形の多角
形であつてもよく、また、気密維持性部材4の上
面の全体を被覆するものであつてもよい。
シール性部材5は、気密維持性部材4の表面に
接着剤等を用いて固定されており、シール性部材
5の底面の円周付近には、第1図ないし第3図に
示したものと同様に、過剰の接着剤を収納する環
状の凹状の接着剤収容部7を設けることが好まし
い。
そして、密封部材3と有底管2との固着は、接
着フイルムを結合した密封部材を、有底管2の開
口部の周縁、第1図に示すものでは、フランジ8
の表面に、上記接着性フイルムを熱、超音波、高
周波などを用いた融着、接着剤、溶剤などを用い
た接着により、気密に被着することにより取り付
けられる。
また、有底管2の内部を減圧状態とするのは、
上記の密封部材3を有底管2の開口部への固着
を、減圧雰囲気下にて行うことにより、その内部
を減圧状態とすることができる。
また、有底管2がガラス管の場合は、その開口
部に密封部材8を接着剤を用いて接着する。被覆
体20は、第4図に示す実施例では、密封部材3
が設けられた有底管2の開口端に着脱自在に被嵌
されたキヤツプ状のものが用いられている。そし
て、この被覆体20は、シール性部材5のほぼ中
心となる位置(有底管2の開口部のほぼ中心とな
る位置)に、開口部21が設けられている。そし
て、この実施例では、被覆体20の内面はシール
性部材5の表面に実質的に接触しており、開口部
21により形成される円筒状側面と、シール性部
材5の上面とにより、凹状の血液収容部が形成さ
れている。この血液収納部は、採血器具の穿刺針
が、密封部材より抜去される際に、シール性部材
5に付着した血液を収納し隔離する機能を有して
いる。また、被覆体20は、その内面がシール性
部材5の表面と接触していないものでもよく、こ
の場合では、被覆体20の内面と密封部材3の上
面との間に形成される空間が、血液収納部を形成
することになる。
そして、血液収納部は、この血液収納部に収納
された血液が、被覆体20の上面に指を当てて
も、指に付着しないような深さおよび広さを有す
るものであれば、その形状はどのようなものであ
つてもよい。また、採血器具の穿刺針を、被覆体
20の開口部21内を刺通するときの位置合わせ
を容易とするためには、開口部21がある程度の
広さを有していることが好ましい。上記のような
条件を満たす血液収容部を形成するための条件と
しては、被覆体20の開口部21の表面からシー
ル性部材5の表面までの距離(両者が接触してい
る場合は、被覆体20の厚さ)が、0.4〜1.5mm、
開口部21の開口積が3〜20mm2である。開口部2
1の形状は、平面形状が略円形、四角形、五四角
形などの多角形が好ましい。また、開口部21が
略円形の場合は、その内径は2.0〜5.0mmが好まし
い。
また、被覆体20の形状は、第4図のようなキ
ヤツプ状のものに限られず、例えば、第5図に示
す実施例のように、シール性部材5の上面に固着
されたものでもよい。そして、第5図に示すもの
も、第4図のものと同様に、被覆体20は、開口
部21を有しており、開口部21により形成され
る円筒状側面と、シール性部材5の上面とによ
り、凹状の血液収容部が形成されている。
[実施例] 次に、本発明の採血管の実施例について説明す
る。
有底管としては、第1図に示すような形状を有
し、採血管の開口部の内径13.4mm、肉厚1.0mm、
テパー15/1000で、開口部に外径17.3mm、肉厚
2.0mmのフランジを有するものをポリエステル樹
脂を射出整形することにより作成した。
密封部材を形成する気密維持性部材としては、
上層にPET12μm、中間層にアルミ箔30μm、下
層に変性ポリエステル共押出しラミネートフイル
ム15μmを積層したフイルムを、その一部にタブ
が形成されるように打ち抜いて作成した。シール
性部材としては、天然ゴム部材を用いて、直径7
mm、厚さ2.0mmで、上部中心部に直径3.0mm、深さ
0.8mmの凹状の血液収容部を有し、底面に、外周
直径6mm、深さ0.2mm、幅0.5mmの環状の血液収容
部を有し、第2図および第3図に示すような形状
を有するものを作成した。上記の気密維持性部材
の上面に、瞬間接着剤を2mg滴下し、その上に、
上記のシール性部材を置き、軽く押さえることに
より両者を接着した。
そして、上記有底管の内面および密封部材の内
面に水溶性シリコーンを噴霧し、さらに、有底管
の内部に、ガラス粉末(ガラス粉末平均粒径2μ
m)とポリビニルピロリドンとを用いて作成した
血液凝固促進剤2mg(ガラス粉末とポリビニルピ
ロリドンとの重量比、5:1)を収納した。そし
て、減圧状態(0.237パスカル=175トール)に
て、密封部材を有底管の開口端部に熱融着して、
採血管を作成した。さらに、滅菌のためにγ線
1.0Mrad照射を実施した。
[実験] 上記実施例の減圧採血管を用いて、採血実験と
して、5人から5本ずつ採血した。採血器具の穿
刺針の針穴程度の大きさから直径0.4〜1.2mmまで
の血液だまりがシール性部材の血液収容部に生じ
たが、シール部材を指で押しても、血液収容部の
血液は指に付着しなかつた。また、本実施例のポ
リエステル樹脂はガスバリヤー性においてポリエ
チレンテレフタレートより優れていた。
[作用] 本発明の減圧採血管の作用を説明する。本発明
の減圧採血管を用いて、血液採取を行なう場合、
採血器具(図示せず)に取り付けられた採血針
(図示せず)を、血管に穿刺する。次に、減圧採
血管1を、採血針の後端に形成されている穿刺針
(図示せず)の先端が、減圧採血管1の密封部材
3を刺通し、減圧採血管1の内部に達するまで採
血器具に挿入すると、減圧採血管1内には、その
減圧量に応じた量の血液が流入する。採血が完了
したのち、採血器具より採血管1を抜去する。採
血が完了した減圧採血管1は、自動検査装置など
に運ばれ必要な検査を行なわれる。
そして、本発明の減圧採血管1の密封部材3の
一部を形成するシール性部材5の上面には、採血
器具の穿刺針が、密封部材より抜去される際に、
シール性部材5に付着した血液を収納し隔離する
血液収容部6が設けられているので、密封部材よ
り穿刺針を抜去した際に、シール性部材5にもし
血液が付着しても、その血液は、凹状の血液収容
部6に収納され隔離されるので、指等に血液が付
着することなく、採血後の採血管を取り扱うこと
ができる。
[発明の効果] 本発明の減圧採血管は、一端が開口し、他端が
閉塞した有底管と、該有底管の開口部を密封する
とともに採血器具の穿刺針により刺通可能な密封
部材とからなり、内部が減圧された減圧採血管で
あつて、前記密封部材は、前記有底管の開口部に
固着された気密維持性部材と、該気密維持性部材
の上に設けられ、刺通した前記穿刺針を抜去した
後に刺通部を再びシールしうるシール性部材とか
らなり、さらに該シール性部材の上部のほぼ中心
には、前記穿刺針を抜去する際に該シール性部材
の上部に付着した血液を収容可能な凹状の血液収
容部が設けられており、該血液収容部は、深さが
0.4〜1.5mm、底面積が3〜20mm2であるので、密封
部材より抜去される際に、シール性部材にもし血
液が付着しても、その血液は、凹状の血液収容部
に収納され隔離されるので、指等に血液が付着す
ることなく、採血管を取り扱うことができ、血液
汚染を防止することができる。
また、本発明の減圧採血管は、一端が開口し、
他端が閉塞した有底管と、該有底管の開口部を密
封するとともに採血器具の穿刺針により刺通可能
な密封部材とからなり、内部が減圧された減圧採
血管であつて、前記密封部材は、前記有底管の開
口部に固着された気密維持性部材と、該気密維持
性部材の上に設けられ、刺通した前記穿刺針を抜
去した後に刺通部を再びシールしうるシール性部
材とを有し、さらに、該シール性部材の上面に、
該上面を被覆するとともに該シール性部材の上面
のほぼ中心と対応する位置に開口部を有する被覆
体が設けられており、該被覆体は、厚さが0.4〜
1.5mmであり、開口部の開口面積が3〜20mm2であ
るので、密封部材より抜去される際に、シール性
部材にもし血液が付着しても、その血液は、凹状
の血液収容部に収納され隔離されるので、指等に
血液が付着することなく、採血管を取り扱うこと
ができ、血液汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の減圧採血管の一実施例を示
す断面図、第2図は、本発明の減圧採血管の密封
部材に用いられるシール性部材の拡大断面図、第
3図は、第2図に示した本発明の減圧採血管の密
封部材に用いられるシール性部材の上面図、第4
図は、本発明の減圧採血管の他の実施例を示す断
面図、第5図は、本発明の減圧採血管の他の実施
例を示す断面図、第6図は、従来の減圧採血管を
用いて採血した状態を示す図である。 1……減圧採血管、2……有底管、3……密封
部材、4……気密維持性部材、5……シール性部
材、6……血液収容部、7……過剰接着剤収容
部、8……フランジ、9……タブ、20……被覆
体、21……開口部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一端が開口し、他端が閉塞した有底管と、該
    有底管の開口部を密封するとともに採血器具の穿
    刺針により刺通可能な密封部材とからなり、内部
    が減圧された減圧採血管であつて、前記密封部材
    は、前記有底管の開口部に固着された気密維持性
    部材と、該気密維持性部材の上に設けられ、刺通
    した前記穿刺針を抜去した後に刺通部を再びシー
    ルしうるシール性部材とからなり、さらに該シー
    ル性部材の上部のほぼ中心には、前記穿刺針を抜
    去する際に該シール性部材の上部に付着した血液
    を収容可能な凹状の血液収容部が設けられてお
    り、該血液収容部は、深さが0.4〜1.5mm、底面積
    が3〜20mm2であることを特徴とする減圧採血管。 2 一端が開口し、他端が閉塞した有底管と、該
    有底管の開口部を密封するとともに採血器具の穿
    刺針により刺通可能な密封部材とからなり、内部
    が減圧された減圧採血管であつて、前記密封部材
    は、前記有底管の開口部に固着された気密維持性
    部材と、該気密維持性部材の上に設けられ、刺通
    した前記穿刺針を抜去した後に刺通部を再びシー
    ルしうるシール性部材とを有し、さらに、該シー
    ル性部材の上面には、該上面を被覆するとともに
    該シール性部材の上面のほぼ中心と対応する位置
    に開口部を有する被覆体が設けられており、該被
    覆体は、厚さが0.4〜1.5mmであり、開口部の開口
    面積が3〜20mm2であることを特徴とする減圧採血
    管。
JP63286276A 1988-02-22 1988-11-11 減圧採血管 Granted JPH02174835A (ja)

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