JPH0573931A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリッジを案内するガイドレ−ルを、トラ
ッキング駆動用のコイルに対応する磁石、磁性体の構造
に組み込んで、シ−ク方向に関して、その幅方向の構成
を小型化できる構造にした対物レンズ駆動装置を提供す
る。 【構成】 光学的記録媒体（Ｄ）に対して、光学ヘッド
の対物レンズ（１）を、シ−ク方向、トラッキング方向
およびフォ−カシング方向に移動制御する対物レンズ駆
動装置において、上記シ−ク方向に沿って左右対向する
対の磁石（１１）を設け、上記磁石に併設した磁性体
（９、１０）とともに磁気回路を構成するとともに、上
記磁気回路の内側に位置して各磁石（１０）に沿ってガ
イドレ−ル（８）を設け、上記対物レンズ（１）を対物
レンズ保持体（２）を介して保持するキャリッジ（４）
は、上記ガイドレ−ル（８）で案内されるように保持さ
れ、また、上記キャリッジ側には、上記磁気回路の磁束
を切るように、シ−ク駆動用およびトラッキング駆動用
のコイル（６）、および、フォ−カシング駆動用のコイ
ル（５）を装備している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光学的記録媒体に対し
てレ−ザビ−ムを照射して、光学的に情報の記録、消去
を行う光学的あるいは光磁気的記録再生装置などに使用
する対物レンズ駆動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の対物レンズ駆動装置は、例え
ば、回転するディスク状の光学的記録媒体（以下ディス
クと称す）に情報を記録・再生する時、対物レンズを介
して上記ディスクの記録再生部にレ−ザ−光を集束する
ためのものであり、この時、上記レ−ザ−光をディスク
の半径方向、合焦方向へ移動制御するものである。従来
の記録再生装置では、上記対物レンズ駆動装置を含む光
学ヘッドを移動可能に装備している。特に、アクセス速
度の向上のために、レ−ザ−発光部やセンサ−部などを
対物レンズ駆動部から切り離して、装置フレ−ム側に固
定的に装備し、可動部分の光学部品を少なくし、軽量化
することもなされている。

【０００３】しかしながら、上記光学ヘッド可動部（キ
ャリア）は、キャリア上に備えた対物レンズ駆動装置を
用いて、対物レンズのフォ−カス動作（ディスク面に垂
直な方向）およびトラッキング動作（ディスク半径方向
の微小範囲）を行うため、キャリア上に磁石を含む磁気
回路を構成し、トラッキングおよびフォ−カッシング動
作に対応するコイルを装備したアクチュエ−タを有し、
キャリアは外部に備えた磁気回路とキャリア上に設けら
れたコイルによって発生する電磁力でシ−ク動作（ディ
スク半径方向の記録・再生範囲全体に対する移動）をす
るようになっている。そのため、上記フォ−カシングお
よびトラッキングのための対物レンズ駆動装置を含んだ
キャリア全体の構造が複雑になり、小型化を妨げ、ま
た、高速に対物レンズ移動を行うことが困難であった。

【０００４】そこで、図６に示すような対物レンズ駆動
装置が既に提唱されている。ここでは、シ−ク方向に沿
って左右対向する対の磁石１１を設け、上記磁石１１の
背面に配設したヨ−クとしての磁性体１０および端部磁
性体１２とともに磁気回路を構成するとともに、対物レ
ンズ１を保持する対物レンズ保持体２を、板バネ３を介
して弾持するキャリッジ４には、上記磁気回路の磁束を
切るように、シ−ク駆動用およびトラッキング駆動用の
コイル６を設けると共に、更に、上記対物レンズ保持体
２には、これを対物レンズ１の光軸方向に移動するた
め、上記磁束を切るようにフォ−カシング駆動用のコイ
ル５を装備している。

【０００５】また、上記対物レンズ駆動装置では、上記
キャリッジ４は、上記コイル６、６よりも外側にベアリ
ング７を備え、上記ベアリング７を介して、上記磁性体
１０よりも外側でシ−ク方向に延びるガイドレ−ル８に
沿って案内されるように、保持されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような構成では、
トラッキング駆動用のコイルはシ−ク駆動用のコイルに
共用され、また、上記コイルおよびフォ−カッシング駆
動用のコイル５に対応する磁気回路を構成する磁石、磁
性体を上記キャリッジ４に備えていないから、可動光学
系の構成が小型化、軽量化され、高速アクセス性を向上
できるが、キャリッジ４はトラッキング駆動用（シ−ク
駆動用）のコイル６の外側にベアリング７を備え、上記
コイル６に対応する磁石、磁性体の外側に配設したガイ
ドレ−ル８に保持される関係で、その構造上、左右方向
の占有空間が大きくなり、小型化の妨げとなっている。

【０００７】

【発明の目的】本発明は、上記事情に基いてなされたも
ので、キャリッジを案内するガイドレ−ルを、トラッキ
ング駆動用のコイルに対応する磁石、磁性体の構造に組
み込んで、シ−ク方向に関して、その幅方向の構成を小
型化できる構造にした対物レンズ駆動装置を提供しよう
とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】このため、本発明の対物
レンズ駆動装置では、光学的記録媒体に対して、光学ヘ
ッドの対物レンズを、シ−ク方向、トラッキング方向お
よびフォ−カシング方向に移動制御する対物レンズ駆動
装置において、上記シ−ク方向に沿って左右対向する対
の磁石を設け、上記磁石に併設した磁性体とともに磁気
回路を構成するとともに、上記磁気回路の内側に位置し
て各磁石に沿ってガイドレ−ルを設け、上記対物レンズ
を対物レンズ保持体を介して保持するキャリッジは、上
記ガイドレ−ルで案内されるように保持され、また、上
記キャリッジ側には、上記磁気回路の磁束を切るよう
に、シ−ク駆動用およびトラッキング駆動用のコイル、
および、フォ−カシング駆動用のコイルを装備してい
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して具
体的に説明する。なお、この実施例では、従来例で示し
た構成部品と同じものは、同じ符号を付けて説明を省略
する。ここでは、キャリッジ４に対して板バネ３を介し
て保持される対物レンズ保持体２は、上記キャリッジ４
の左右に設けたトラッキング（シ−ク）駆動用のコイル
６、６の間に位置しており、上記板バネ３は、上記キャ
リッジ４のシーク方向と平行な一側からその中央に延び
ている。上記対物レンズ保持体２の左右と上記キャリッ
ジ４の内側部との間には空隙が形成されており、その空
隙部に位置して、上記対物レンズ保持体２の左右にはフ
ォ−カッシング駆動用のコイル５、５が配置され、これ
に対向して、上記キャリッジ側には別の板状磁石１３、
１３が配置されている。

【００１０】また、上記キャリッジ４の移動方向に延び
る磁石１１は、バックヨ−クとしてその背面に設けられ
た磁性体１０、端部磁性体１２のほかに、上記コイル
６、６が囲むヨ−クとしての磁性体９、９と共に、上記
コイル６、６のための磁気回路を構成しており、上記板
状磁石１３、１３は、上記磁気回路の磁性体９、９をバ
ックヨ−クとして機能させて、上記コイル５、５のため
の磁気回路を構成している。特に、この実施例では、上
記磁石１１は、それぞれ上下に二分割されており、その
間に位置して、ガイドレ−ル８が磁性体１０に沿って配
設されている。そして、このガイドレ−ル８に沿って上
記キャリッジ４を移動するために、上記キャリッジ４に
はその両側に位置して、上記ガイドレ−ル８を上下から
挟むようにして非磁性材からなるベアリング７が装着さ
れている。

【００１１】また、上記実施例において、符号１４は、
固定光学ユニット（図示せず）からのレ−ザ−ビ−ムを
上記対物レンズ保持体２に保持される対物レンズ１に偏
光するための屈折用のミラ−である。

【００１２】このような構成では、ディスク状の光学的
記録媒体の半径方向に関しては、フォ−カッシングコイ
ル５、５およびトラッキング（シ−ク）コイル６、６が
横並びで、共通に配置され、その分、上記半径方向の占
有距離を短縮でき、しかも、キャリッジ４を案内するガ
イドレ−ル８が、磁石１１に沿って、磁性体９、１０で
構成される内外ヨ−クの内側（内ヨークと外ヨークとに
よって形成される空隙部）に設けられているので、左右
の幅方向に対する構造体の寸法を縮小でき、全体として
小型化が実現できる。

【００１３】なお、上記実施例では、上記ガイドレ−ル
８は、上下二分割した磁石１１の間に位置し、また、磁
性体１０とは別体で構成されたが、図４に示すように、
１つの磁石の中央表面に沿って配設しても良く、また、
図５に示すように、磁性体１０に対して一体的に形成し
ても良い。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、以上詳述したように構成され
るので、シ−ク方向に沿って左右対向する対の磁石を設
け、上記磁石に併設した磁性体とともに磁気回路を構成
するとともに、上記磁気回路の内側に位置して各磁石に
沿ってガイドレ−ルを設け、上記対物レンズを対物レン
ズ保持体を介して保持するキャリッジは、上記ガイドレ
−ルで案内されるように保持され、また、上記キャリッ
ジ側には、上記磁気回路の磁束を切るように、シ−ク駆
動用およびトラッキング駆動用のコイル、および、フォ
−カシング駆動用のコイルを装備しているので、キャリ
ッジを案内するガイドレ−ルを、トラッキング駆動用の
コイルに対応する磁石、磁性体の構造に組み込んで、シ
−ク方向に関して、その幅方向の構成を小型化できる効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す概略斜視図である。

【図２】上記実施例の平面図である。

【図３】上記実施例の縦断端面図である。

【図４】別の実施例の縦断端面図である。

【図５】更に別の実施例の縦断端面図である。

【図６】上記従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 対物レンズ ２ 対物レンズ保持体 ３ 板バネ ４ キャリッジ ５ コイル ６ コイル ７ ベアリング ８ ガイドレ−ル １１、１３ 磁石 ９、１０、１２ 磁性体 １４ 屈折用ミラ− Ｄ ディスク（光学的記録媒体）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光学的記録媒体に対して、光学ヘッドの
   対物レンズを、シ−ク方向、トラッキング方向およびフ
   ォ−カシング方向に移動制御する対物レンズ駆動装置に
   おいて、上記シ−ク方向に沿って左右対向する対の磁石
   を設け、上記磁石に併設した磁性体とともに磁気回路を
   構成するとともに、上記磁気回路の内側に位置して各磁
   石に沿ってガイドレ−ルを設け、上記対物レンズを対物
   レンズ保持体を介して保持するキャリッジは、上記ガイ
   ドレ−ルで案内されるように保持され、また、上記キャ
   リッジ側には、上記磁気回路の磁束を切るように、シ−
   ク駆動用およびトラッキング駆動用のコイル、および、
   フォ−カシング駆動用のコイルを装備していることを特
   徴とする対物レンズ駆動装置。