JPH057323A - フオーカス制御装置 - Google Patents

フオーカス制御装置

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JPH057323A
JPH057323A JP3154819A JP15481991A JPH057323A JP H057323 A JPH057323 A JP H057323A JP 3154819 A JP3154819 A JP 3154819A JP 15481991 A JP15481991 A JP 15481991A JP H057323 A JPH057323 A JP H057323A
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lens
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subject distance
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Kazuhiro Tsujino
和廣 辻野
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ズーム位置が広角側にあって、被写体距離を
高精度に検知できない場合にも、容易にしかも誤動作の
発生を抑えてレンズの補正量を決定し、広角端から望遠
方向へズーミングを行った場合に、被写体距離の誤検知
から実際の補正曲線から大きくずれて、ピンボケ状態に
陥る可能性を最小限に抑える。 【構成】 合焦状態にあるフォーカスレンズ11位置と
この時のズーム位置より決定される被写体距離に固有の
レンズ位置補正曲線に沿って、ズーム動作時にレンズ1
1の位置を補正して常に合焦状態を維持するズームフォ
ーカス動作を実行するに際して、被写体距離の決定時
に、ズーム位置が広角端近傍にある場合に、レンズ11
位置を区分けするための複数の範囲を予め設定して、各
範囲に対して夫々特定の被写体距離を用意しておき、各
レンズ11位置より特定の被写体距離を選択してレンズ
位置補正曲線を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変倍機能を持ち、焦点
距離に応じて結像位置が変化するインナー方式レンズを
用いた焦点制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変倍機能を持ち、焦点距離に応じて結像
位置が変化するレンズ系で、ズーム動作時に結像位置を
一定にする、所謂インナーフォーカス方式は、特公昭5
2−15226号公報(G02B7/04)にも開示さ
れ、合焦動作の迅速化を実現できるという利点から近年
賞用されつつある。このインナー方式では、焦点距離に
応じて結像位置が変化する構造上、一旦合焦位置に達し
たフォーカスレンズは望遠〜広角のズーミング動作に連
動して位置補正される必要があり、しかもこの補正量は
カメラと被写体までの距離(被写体距離)及びズーム位
置に応じて、図12のズーム補正曲線の様に予め決めら
れた数値である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ズーム補正曲線
は、縦軸にズーム倍率(ズーム位置)、横軸にフォーカ
スレンズ位置をとった時に、被写体までの距離(被写体
距離)毎に合焦状態を維持する為のズーム位置とフォー
カスレンズ位置の関係を示している。この図のようなズ
ーム補正特性を持つレンズ系において望遠端付近で合焦
している場合、ズーム位置と合焦動作直後のフォーカス
レンズ位置から容易に被写体までの距離を算出できる
が、広角端付近では各被写体距離の曲線が密集している
ため、フォーカスレンズ位置検出に非常に高い精度が要
求され、一般の民生機器に用いられるセンサーの精度で
は検出が難しい。従って、広角端付近で合焦した後に望
遠方向にズーミングした時にピンボケが生じる可能性が
高い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、変倍作用の機
能を持ち、焦点距離に応じて結像位置が変化するレンズ
系において、ズームレンズ群を移動させて倍率を可変す
る焦点距離可変手段と、ズームレンズ群の位置を検出す
る第1検出手段と、フォーカスレンズ群の位置を制御す
るフォーカス制御手段と、フォーカスレンズ群の位置を
検出する第2検出手段と、フォーカス制御手段にて一旦
合焦状態に達した直後の第2検出手段出力を被写体距離
とし、被写体距離及び第1検出手段出力により決定され
るレンズ位置にフォーカスレンズ群を変位させるズーム
フォーカス動作を実行するズームフォーカス手段と、ズ
ームレンズ群によるズーム位置が広角端近傍にあるか否
かを検出する広角端判定手段と、ズーム位置が広角端近
傍にある場合に、予め設定された複数のレンズ範囲のい
ずれにフォーカスレンズ群が位置するかを判定するレン
ズ位置判定手段とを備え、ズームフォーカス動作に用い
られる被写体距離としてレンズ範囲に応じて設定された
特定被写体距離を採用することを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明は、上述のように構成したので、大体の
被写体距離が判れば、広角端近傍に於ても、ズームフォ
ーカス動作のレンズ補正曲線の選択を大きな誤差なく設
定することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面に従い本発明の一実施例について
説明する。図1において、1はインナーフォーカス方式
のレンズユニットであり、焦点距離を変化させる変倍機
能を有するズームレンズ10と被写体像の撮像素子上へ
の合焦を司るリアレンズ(以下フォーカスレンズ11と
称す)にて構成される。ここで、ズームレンズ10は図
示省略の機構部を介してズームモータ2の駆動力により
光軸方向に進退し、フォーカスレンズ11も図示省略の
機構部を介してフォーカスモータ4の駆動力により光軸
方向に進退する。3はズームレンズ10の光軸方向のレ
ンズ位置を検知するためのズームエンコーダで、5はフ
ォーカスレンズ11の移動量に応じてパルスを発生する
パルス発生器であり、具体的にはフォーカスモータ4の
回転状態を検出してモータの一回転に所定個のパルスを
発するように構成されている。6はフォーカスレンズ1
1の基準位置を検出する位置検出する位置検出スイッチ
であり、フォーカスレンズ11の可動限界を示す端点ス
イッチと兼用している。フォーカスレンズ11の位置
は、パルス発生器5の出力パルス数をカウンタ12でカ
ウントして検出するが、フォーカスレンズ11が所定位
置(例えば無限遠点)に達した時に位置検出スイッチが
オンしてカウンタ12をリセットする。尚、カウンタ1
2はレンズ11が近点方向に移動する様にモータが回転
している場合には、パルス発生器5からの出力をカウン
トアップし、逆に無限遠点方向に移動する様にモータが
回転している場合には、カウントダウンする。
【0007】撮像素子に結像された被写体像は、撮像回
路7にて光電変換されて撮像映像信号になり、この映像
信号の輝度信号が図2に示す合焦制御回路8に供給さ
れ、更にこの合焦制御回路8の合焦制御の結果はモータ
制御回路9に出力され、モータ制御回路9はズーム及び
フォーカスモータ2、4の駆動を制御する。
【0008】合焦制御回路8に供給された輝度信号は、
エリア抽出回路21にて撮像画面の中央に設定されたフ
ォーカスエリア内の輝度信号のみを時分割的に抜きだし
て、後段の2個のHPF22、23に出力する。ここで
エリア抽出回路21は、具体的には輝度信号内の垂直及
び水平同期信号にて抜き出し同期分離回路、これらの同
期信号及び固定の発振器出力を用いてフォーカスエリア
内で開状態となるように輝度信号を入力とするゲート回
路の開閉を制御することにより実現される。
【0009】HPF22、23は夫々カットオフ周波数
が異なるもので具体的には、HPF22のカットオフが
600KHZ、HPF23のカットオフが200KHZ
に設定されている。エリア抽出回路21より出力される
輝度信号はHPF22、23を経てその高域成分のみが
取り出され、夫々の出力をディジタル積分回路24、2
5にて1フィールド毎に該当フィールド分をディジタル
積分する。こうしてディジタル積分回路24より比較的
周波数の高い(600KHZ以上の)高域成分の積分値
V1が出力され、一方、ディジタル積分回路25より積
分値V1より低い周波数成分も含む(200KHZ以上
の)高域成分の積分値V2が出力される。尚、フォーカ
スレンズ位置と各積分値V1、V2との関係は図4に示
すようになる。
【0010】積分値V1は、初期値及び最大値メモリ3
1、30、位置メモリ35、第1〜第3比較器により実
行される山登り合焦動作に焦点評価値として用いられ
る。この山登り合焦動作は、動作開始直後のフォーカス
レンズ11の移動方向を決定する方向判別モード(MO
DE=1)、焦点評価値が大きくなる様にレンズを変位
させる山登りモード(MODE=2)、一旦合焦位置を
通過した後に合焦位置に復帰させる合焦点復帰モード
(MODE=3)の3モードにて構成される。
【0011】次にこの合焦動作について図3を用いて説
明する。合焦動作開始直後に実行される方向判別モード
では、最初に得られる焦点評価値が最大値メモリ30と
初期値メモリ31に保持される。その後、モータ制御回
路9は、フォーカスモータ4を予め決められた方向(例
えば、近点方向)に回転せしめ、これに応じてレンズ1
1を光軸方向に変位させ、第2比較器33出力を監視す
る。第2比較器33は、フォーカスモータ駆動後に得ら
れる焦点評価値と初期値メモリ31に保持されている初
期評価値を比較し、その大小を出力する。
【0012】モータ制御回路9は、第2比較器33出力
が大または小という出力を発するまで最初の方向にフォ
ーカスモータ4を回転せしめ、最新の評価値が初期評価
値よりも大であるという出力が為された場合には、その
ままの回転方向を保持し、最新の評価値が初期評価値よ
り小である場合にはフォーカスモータ4の回転方向を逆
転して、次に山登りモードとなって第1比較器32の出
力を監視する。
【0013】第1比較器32は最大値メモリ30に保持
されている今までで最大の評価値と最新の評価値を比較
し、最新の評価値が最大値メモリ30の内容に比べて大
きい(S1)、または充分小さい(S2)の2通りの比
較信号を出力する。ここで最大値メモリ30は、第1比
較器32出力S1に基づいて、最新の評価値が最大値メ
モリ30の内容より大きい場合にその値が更新され、常
に現在までの評価値の最大値が保持される。
【0014】35はカウンタ12のカウント値をレンズ
11の位置として記憶する位置メモリであり、最大値メ
モリ30と同様に第1比較器32の出力S1に基づい
て、最大評価値となった場合のレンズ位置を常時保持す
る様に更新される。
【0015】モータ制御回路9は、第2比較器33出力
に基づいて決定された方向にフォーカスモータ4を回転
させながら、第1比較器32出力を監視し、評価値の雑
音による誤動作を防止するために、第1比較器32出力
にて最新の評価値が最大評価値より閾値幅L以上に充分
に小さいという出力S2が発せられると、合焦点復帰モ
ードとなって同時にフォーカスモータ4を逆転させる。
この逆転後、位置メモリ35の内容と、現在のレンズ位
置を示すカウンタ12のカウント値が第3比較器36に
て比較され、一致した時、即ちレンズ11が焦点評価値
が最大となる位置に戻った時にフォーカスモータ4を停
止させる様にモータ制御回路9は動作する。同時にモー
タ制御回路9は山登り完了信号LSを出力する。以上で
一連の合焦動作が完了する。
【0016】また一連の山登り合焦動作により、フォー
カスレンズが合焦位置に達すると、引き続き微調整動作
を第1メモリ42及び第4比較器44が実行する。この
微調整動作について詳述すると、山登り合焦動作が完了
すると山登り完了信号を発すると同時に第1メモリ42
に山の頂点の焦点評価値を記憶させた後に、山登り合焦
動作時のフィールド当りのフォーカスレンズ11の変位
量よりも著しく小さく、撮像画面上ではフォーカスの変
化が認められない程度の微少量を1単位分として所定方
向、例えば無限遠点方向にレンズが変位するようにフォ
ーカスモータ4を駆動させて、最初に得られる焦点評価
値と第1メモリ42の保持値を比較して、最新焦点評価
値の方が小さい場合には、逆方向即ち近点方向に2単位
分だけ変位させ、次フィールドで得られる最新焦点評価
値と第1メモリ42の内容を比較し、最新焦点評価値の
方が小さい場合には、第1メモリの保持内容が最大値を
維持しているとして、図6に示す様に再び遠点方向に1
単位分変位させてレンズ位置が山の頂点であることを確
認して所定期間レンズを停止させる。
【0017】また、この頂点確認時にレンズ位置が山の
頂点ではないと確認されたときには、微調整が為され
る。即ち、図7に示すように、微小変位開始時の焦点評
価値が山の頂点より僅かに近点方向にずれていれば遠点
方向に1単位変位させると、最新の焦点評価値の方が大
きい状況が生じ、この時、最新の焦点評価値にて第1メ
モリ42の内容を更新して、この位置を確認すべき山の
頂点としてこの位置より再び頂点確認をやり直す。図7
の例では、結果的に遠点方向に2単位分変位させ2度頂
点確認をやり直すことにより山の頂点にレンズが微調整
されることになる。この微調整はレンズ位置が合焦位置
より僅かにずれているときには有効であるが、ずれが大
きい場合には合焦状態に達するまでに時間を要すること
になり、むしろ前述の山登り合焦動作にて迅速に対応す
るほうが好ましい。例えば、微小変位開始時の焦点評価
値が山の頂点より無限遠点側に大きくずれていれば、図
8Aの様に無限遠点方向にレンズ位置を1単位移動させ
た後に、逆方向に2単位移動させると、移動後の評価値
の方が移動開始前の評価値に比べ大きくなるので、第1
メモリ42の内容を更新して更に近点方向に1単位移動
させて比較し、更新を繰り返すことになり、頂点への到
達までにかなりの時間を要する。そこで、これに対応す
るために、図8Bの様に元の位置より位置方向に合計6
単位移動しても頂点に到達しない時には、微調整動作を
中止して再び山登り合焦動作を再開する。尚、この際、
合焦動作を再開するか否かの閾値となる「6」は、予め
設定された許容ステップ数Mと称する。
【0018】上述の一連の山登り合焦動作が完了して、
微調整動作が実行されるとこれに並行して、合焦状態に
ある被写体が移動あるいは変化して、ピンボケ状態とな
り、再度合焦動作をやり直す必要が生じたか否かを後述
の相対比を用いて監視する被写体監視動作が、相対比算
出回路41、第2メモリ43、第5比較器45により実
行される。
【0019】この被写体監視動作について詳述すると、
まず相対比算出回路41は、積分値V1、V2が積分回
路24、25より発せられる毎に、両者の比を相対比R
として出力する。この相対比(V1/V2)と被写体の
ボケ度合(合焦時のレンズ位置よりの移動量あるいはズ
レ量)との関係をグラフに示すと、図5に示すような単
調減少特性曲線となる。
【0020】これは、前記相対比なる状態量は、焦点評
価値と同じ様に被写体の合焦状態(ボケ度合)を表現で
きる関数値であり、比率で表現されているため一種の正
規化された状態量であり、被写体の置かれている環境の
影響をあまり受けにくい性質を有している。例えば、被
写体の照度が変化した場合に、焦点評価値の絶対値は変
化するが、相対比としては大きな変化はない。通常、上
記の性質は被写体の種類を問わぬものである故に、この
相対比をボケ度合のパラメータとして使用することが可
能となる。
【0021】上述の様に相対比は、ボケ度合を表わす状
態量である故に、この相対比の変化を監視することによ
り被写体の変化を判定することができる。そこで、相対
比算出回路41から1フィールド毎に出力される相対比
Rは、モータ制御回路9から出力されるタイミング信号
TSの出力時に第2メモリ43に基準相対比RMAXと
して保持され、これ以後に得られる相対比は第5比較器
45にて第2メモリ43の保持内容と比較される。この
比較にて、最新の相対比が基準相対比に対して±50%
の許容範囲内に、即ち最新の相対比と基準相対比との差
が、基準相対比の1/2以上のときに被写体が移動した
として、再開指令信号をモータ制御回路に出力する。モ
ータ制御回路9は、この指令信号を受けると直ちに合焦
動作を再開する。尚、上述の微調整動作及びこの動作に
伴う許容ステップ数Mを越えた際の合焦再開決定、更に
被写体監視動作は全て被写体監視モードにて実行され、
前述の4モードでオートフォーカス動作が構成される。
【0022】37は操作者が合焦動作を自動または手動
のいずれで行うかを選択するAF/MF選択スイッチで
あり、自動(AF)モードを選択すれば、前述の山登り
合焦動作を実行した後に被写体監視モード(MODE=
4)となるオートフォーカス動作を実行し、手動(M
F)モードを選択すれば、フォーカスレンズ11を手動
で進退させることが可能となる。
【0023】次に、図9に示されたフローチャートに沿
って、合焦制御回路8及びモータ制御回路9にて実行さ
れるオ−トフォ−カス動作について説明する。まず、デ
ィジタル積分器24、25及び相対比算出回路41から
該当フィールドの焦点評価値V1及び相対比Rを導出す
る(ステップ100)。次いで、SW処理サブルーチン
が実行される(ステップ150)。このサブルーチンを
図13のフローチャートに従って説明する。具体的に
は、AF/MF切換スイッチ37によりAFモードかM
Fモードのいずれを選択しているかを判断し(ステップ
300)、MFモードであればビュ−ファインダ−上に
MFモードであることの表示を行い(ステップ30
1)、後述のAZフラグをリセットして(ステップ30
2)、MODE=5としてMFモード実行の準備をする
(ステップ303)。一方、AFモードが選択されてい
るならばビュ−ファインダ−上にAFモードであること
の表示を行い(ステップ304)、ズーム動作が為さ
れ、インナーフォーカス方式独特のレンズ位置補正(後
述)、即ちズームフォーカスを実行する必要がある時に
セットされるAZフラグがセットされているか否か、即
ち、ズーム動作に伴うレンズ位置補正動作を実行する必
要があるか否かを判断し(ステップ305)、セットさ
れて補正動作を実行する必要のある場合には、特に何ら
処理することなくサブルーチンを終了し、逆にリセット
されて補正動作を実行する必要がない場合には、FSフ
ラグをリセットする。このFSフラグはズームフォーカ
ス時に合焦状態を維持する被写体距離(または被写体距
離を知るためのズーム位置及びフォーカスレンズ位置)
を記憶または設定した時にセットされて、その後、決定
された被写体距離が更新されないようにするフラグであ
る。尚、MFモ−ドであればMODE=1にして山登り
合焦動作を一からやり直す準備を行う。
【0024】こうしてSW処理サブルーチンが完了する
と、再び図9のメインルーチンに戻り、AZフラグがセ
ットされているか否かを判定し(ステップ101)、セ
ットされている時には、ズーム動作中か否かの判定を為
し(ステップ104)、セットされていない時には、オ
ートフォーカスモード(AFモード)かマニュアルモー
ド(MFモード)かを判定する(ステップ102)。こ
こで、いずれのモードであるかは、操作者がAF/MF
切換スイッチ37を操作して手動で選択する。この判定
の結果、MFモ−ドであると判定された場合には、更に
操作者が手動フォーカススイッチ(MFスイッチ)38
を操作して、フォーカスモータ4に所定電圧を印加して
フォーカスレンズ11を所望位置に移動させている途中
か否かを判定し(ステップ103)、MFスイッチ38
を操作中ではないと判定された時に、操作者がズームス
イッチ39を操作して、ズームモータ2を駆動させてズ
ーム動作を実行中か否かの判定がなされる。尚、こうし
てAZフラグが既にセットされているか、あるいはMF
モードでMFスイッチ38が操作されていない状況下
で、ズーム動作を実行している場合にのみ、ズーム時の
フォーカス補正量(結像位置を一定にすべき補正量)の
決定を行う。
【0025】この補正量の決定とは、インナーフォーカ
ス方式に特有のもので、ある被写体距離(被写体とカメ
ラ間の距離)の被写体に対して合焦状態を維持できるレ
ンズ位置にフォーカスレンズ11がある場合に、望遠
(TELE)あるいは広角(WIDE)側にズーム動作
を実行すると、このズーム動作、即ち焦点距離の変化に
応じてフォーカスレンズの位置を補正してやる必要があ
り、例えば図11に示すように、被写体距離が無限遠で
ある被写体に対しては直線L1に沿った補正が必要で、
また被写体距離が1mの被写体に対しては直線L2に沿
った補正が必要である。尚、補正用の直線は被写体距離
に応じて夫々異なり、これらの直線は予めレンズユニッ
ト設計時に準備され、各直線はモータ制御回路9に記憶
されている。従って、後述する様に決定された被写体距
離より図11上に補正曲線を選択し、ズーム動作により
変位させようとするズームレンズのレンズ位置に対応す
る焦点距離の変化を入力することにより、フォーカス補
正量をモータ制御回路9にて演算する(ステップ10
5)。
【0026】次に図10のAZフラグ設定サブルーチン
(ステップ106)が実行される。まず、被写体監視モ
ード(MODE=4)であれば、タイミング信号TSを
発して、最新の相対比を基準相対比RMAXとして第2
メモリ43に記憶する(ステップ199)。尚、この被
写体監視モード以外のモードであれば、基準相対比は更
新されず、前回MODE=4であったときの値がそのま
ま残る。次にズームスイッチ39を操作しているか否か
の判定が為され(ステップ200)、操作中であれば、
ズームスイッチ39にて指定される方向にズームモータ
2を駆動させ(ステップ201)、相対比を用いたとき
の合焦再開の判定は、|R−RMAX|>RMAX/2
の比較が為される(ステップ202)。こうして最新相
対比Rと基準相対比RMAXとの差が、基準相対比の1
/2を上回る場合には、合焦状態から大きく外れたとし
てAZフラグをリセットする(ステップ206)。この
ステップ206の働きにより、被写体監視モードでは、
相対比の変化を監視し、基準相対比RMAXに対して所
定量の変化があれば、レンズ位置補正動作は実行しない
ことを意味する。また、この時、MFモード(MODE
=5)であればMODE=1にして合焦動作の再開を指
示する(ステップ204、205)。また、ステップ2
06の働きにより、被写体監視モードでは、最新相対比
と基準相対比との差が、基準相対比の1/2を下回る場
合には、合焦状態を維持しているものとして、MODE
=5にしてMFモードとしオートフォーカス動作を止
め、レンズ位置補正動作を実行するべくAZフラグをセ
ットする(ステップ203)。これにより、オートフォ
ーカス動作を一切せずにMFモード下でのズームフォー
カス動作、即ちレンズ位置補正動作が実行される。
【0027】一方、ズームスイッチ39を操作中でなけ
れば、ズームモータ2を停止させた状態(ステップ21
0)で、AZフラグがセットされているか否かを判定す
る(ステップ211)。フラグがセット状態であれば、
|R−RMAX|>RMAX/2の比較を為し(ステッ
プ212)、差が基準相対比の1/2を下回り、ズーム
モータ2が停止した直後であれば、被写体監視モード
(MODE=4)となり、更に微調整時の許容ステップ
数Mを6から12に変更する(ステップ213)。この
許容ステップ数Mの増加により、合焦動作の再開が行わ
れにくくなる。また、差が基準相対比の1/2を上回る
場合には、ステップ204または206に至り、前述と
同一の動作を実行する。
【0028】上述のAZフラグ設定サブルーチン実行
後、AF/MFの切り替え処理を行う(ステップ10
7)。これは、操作者がAF/MF切換スイッチ37の
操作した時の処理で、該当フィールド期間にAFモード
かMFモードの切換を操作者が実行した際、MFモード
が指定されていると、現在動作しているオートフォーカ
ス動作がいずれのモード(MODE1〜4)であって
も、強制的にMODE=5のMFモ−ドに切り換え、A
Fモードが指定されると、MODE=1として方向判別
モードから実行する。
【0029】こうしてMODE1〜5のいずれかのモー
ドに対応する動作を実行して、1フィールド分の動作を
完了する。ここでMFモード(MODE=5)では、図
14に示すフローチャートに沿った動作が実行される。
このルーチンでは、まずMFスイッチ38が操作中か否
かの判断が為され(ステップ300)、MFスイッチが
押圧中であれば、押圧されている方向にフォーカスモー
タ4を回転させて(ステップ401)、操作者が希望す
る方向(無限遠点方向あるいは近点方向)にフォーカス
レンズ11を変位させて手動による焦点制御が可能にな
る。また、MFスイッチ38を操作者が操作中ではない
と判断されるときには、FSフラグがリセット状態にあ
るか否かを判断し(ステップ402)、リセット状態で
あれば、ズームエンコーダ3より検知できる、この時点
でのズーム位置が図12に示す基準位置Zより望遠(T
ELE)側か広角(WIDE)側かを判定し(ステップ
403)、基準ズーム位置Zより望遠側であればこの時
のフォーカスレンズ位置H及びズーム位置にて決定され
る被写体距離をそのまま記憶し(ステップ405)、基
準ズ−ム位置Zより広角側であればこの時点でのフォー
カスレンズ位置Hを予め設定された基準レンズ位置X
1、X2、X3と比較し(ステップ404)、X1未満
(条件1)ならば被写体距離をD1と設定し(ステップ
408)、X1以上でX2未満(条件2)ならば被写体
距離をD2と設定し(ステップ407)、X2以上でX
3未満(条件3)ならばD3に設定され、更にX3以上
(条件4)ならば前述の場合と同様にこの時のフォーカ
スレンズ位置H及びズーム位置より決定される被写体距
離をそのまま記憶する(ステップ406)。ここで、図
12の横軸には、フォーカスレンズ11の位置を示し、
具体的には無限遠点からのフォーカスレンズ11の移動
量にて示されている。このズーム補正曲線からも判るよ
うに、基準ズーム位置Zより広角側では各被写体距離の
曲線は極端に密集しているので、レンズ位置から被写体
距離を高精度に決定することは困難である。そこで、上
述の様に被写体距離をできるだけ容易にしかもズームフ
ォーカス動作に著しい誤動作が生じない対策が必要であ
り、次に各条件での上述の対策即ち、ステップ405〜
408の意義について詳述する。
【0030】一般に実際の撮影に際しては、近距離の被
写体よりも遠距離の被写体を撮影する傾向が強いので、
常に遠目の被写体に焦点が合うようにすれば、誤動作が
生じにくい。そこで、条件1を満足する場合には、この
条件1の範囲内の曲線の内、最も遠方の被写体距離が無
限遠の曲線L10に比較的近い曲線L11の被写体距離
であるD1(例えば10m)を採用する。また、条件2
を満足する場合には、この条件を満足する全ての曲線よ
りも遠方の曲線L12の被写体距離D2(例えば5m)
を採用する。また、条件3を満足する全ての曲線よりも
遠方の曲線L13の被写体距離D3(例えば2.3m)
を採用する。更に、条件4を満足する場合、即ち、曲線
L14、L15に示すように被写体距離が0.2mや
0.05mの場合のように密集部より離れている場合に
は、基準ズーム位置Zより広角側でもレンズ位置から被
写体距離を高精度に決定することができるので、各レン
ズ位置をそのまま被写体距離として保持する。
【0031】こうして被写体距離の決定が完了すると、
FSフラグがセットされ、次いで図9のステップ105
にて決定された補正量だけフォーカスモータ4を駆動さ
せてレンズ11の位置を補正する。ここで、ステップ4
05〜408で設定された被写体距離は直後のステップ
410での補正動作には寄与せず、次フィールドでステ
ップ105を通過する際の補正量の決定に寄与すること
になる。尚、図9のメインルーチンを最初に実行する際
に、被写体距離の決定は為されていないので、ステップ
105での補正量の決定はできず、補正量決定は為され
ない。
【0032】以上がオートフォーカス動作を実行するA
Fルーチンであり、このAFルーチンは、1フィールド
毎に繰り返し実行される。
【0033】ところで、ステップ105の補正量の決定
に際して、被写体距離を検知する必要があるが、ズーム
位置とフォーカスレンズ位置より図11の特性図を用い
て被写体距離を検知する作業は、被写体が変化しない場
合には、一度検知すれば良いので、FSフラグがセット
状態にあれば、この直前に設定された被写体距離をその
まま用い、新たな検知作業は為されないものとする。
【0034】従って、ズーム位置が基準ズーム位置Zよ
りも望遠側にある、またはフォーカスレンズ11が基準
レンズ位置X3より近点に近い位置で合焦状態にある場
合には、図14のステップ403から405を通過する
ことになり、この位置からズーム操作によりズーム位置
が基準ズーム位置Zよりも広角側に、且つフォーカスレ
ンズ位置が基準レンズ位置X3より遠点側に移動すると
き、被写体等に変化がなく|R−RMAX|がRMAX
/2以下になれば、図10のステップ203を通りAZ
フラグはセットされる。この時、次フィールドで図13
のステップ306〜308を飛び越えることになり、F
Sフラグはリセットされることはない。また、図14の
ステップ402から409へ飛び越えるため被写体距離
もズーム動作開始時の値から更新されることはない。
【0035】また、ズーム操作終了直後は、図10のス
テップ214、213を通り、MODE=4の被写体監
視モードになり、その後はステップ213を飛び越え
る。また、図13のステップ306〜308を飛び越
え、更に図14のステップ402から409に飛び越え
る為、被写体距離は更新されない。よって、一度、ズー
ム位置が望遠端付近において信頼性のある被写体距離が
記憶されたならば、広角端付近までズーム操作が為され
ても、被写体の変化等により相対比が変動し、|R−R
MAX|>RMAX/2が成立する迄は、前記信頼性の
高い被写体距離を記憶し続け、再び望遠方向へズーミン
グしてもこの被写体距離に従って、ズームフォーカス動
作をするため合焦状態が維持され続ける。
【0036】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、ズーム位置
が広角側にあって、被写体距離を高精度に検知できない
場合にも、容易にしかも比較的誤動作を抑えてレンズの
補正量を決定でき、広角端から望遠方向へズーミングを
行った場合にも、実際の補正曲線から大きくずれて、ピ
ンボケ状態に陥る可能性を最小限に抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の回路ブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の要部回路ブロック図であ
る。
【図3】山登り合焦動作を説明する図である。
【図4】レンズ位置と焦点評価値の関係を示す図であ
る。
【図5】ボケ度合と相対比の関係を示す図である。
【図6】微調整動作の説明図である。
【図7】微調整動作の説明図である。
【図8】微調整動作の説明図である。
【図9】オートフォーカス動作を実行する際のメインル
ーチンのフローチャートである。
【図10】AZフラグ設定ルーチンのフローチャートで
ある。
【図11】フォーカスレンズ位置と焦点距離の関係を示
す図である。
【図12】フォーカスレンズ位置とズーム位置の関係を
示す図である。
【図13】SW処理サブル−チンのフローチャートであ
る。
【図14】マニュアルモードのサブル−チンのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 ズームレンズ 11 フォーカスレンズ 3 ズームエンコーダ 12 カウンタ 8 合焦制御回路 9 モータ制御回路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 変倍作用の機能を持ち、焦点距離に応じ
    て結像位置が変化するレンズ系において、焦点距離を司
    るレンズ群を移動させて倍率を可変する焦点距離可変手
    段と、前記焦点距離を司るレンズ群の位置を検出する第
    1検出手段と、合焦を司るレンズ群の位置を制御するフ
    ォーカス制御手段と、前記合焦を司るレンズ群の位置を
    検出する第2検出手段と、前記フォーカス制御手段に
    て、一旦合焦状態に達した直後の前記第2検出手段出力
    を被写体距離とし、該被写体距離及び前記第1検出手段
    出力により決定されるレンズ位置に前記合焦を司るレン
    ズ群を変位させるズームフォーカス動作を実行するズー
    ムフォーカス手段と、前記焦点距離を司るレンズ群によ
    るズーム位置が広角端近傍にあるか否かを検出する広角
    端判定手段と、前記ズーム位置が広角端近傍にある場合
    に、予め設定された複数のレンズ範囲のいずれに前記合
    焦を司るレンズ群が位置するかを判定するレンズ位置判
    定手段とを備え、前記ズームフォーカス動作に用いられ
    る被写体距離として前記レンズ範囲に応じて設定された
    特定被写体距離を採用することを特徴とするフォーカス
    制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100346636C (zh) * 2003-08-06 2007-10-31 索尼株式会社 图像处理设备、图像处理系统、成像设备和图像处理方法
US8379135B2 (en) 2009-06-15 2013-02-19 Panasonic Corporation Zoom lens and imaging apparatus including focus cam for converting rotation amounts into focus lens group movement

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JPS63276011A (ja) * 1987-05-07 1988-11-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd ズ−ムレンズ装置

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