JPH0572330B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0572330B2
JPH0572330B2 JP59262676A JP26267684A JPH0572330B2 JP H0572330 B2 JPH0572330 B2 JP H0572330B2 JP 59262676 A JP59262676 A JP 59262676A JP 26267684 A JP26267684 A JP 26267684A JP H0572330 B2 JPH0572330 B2 JP H0572330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle size
barium
powder
solid solution
strontium titanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59262676A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61141617A (ja
Inventor
Fumio Matsushita
Hiroyasu Akashi
Satoru Sekine
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP26267684A priority Critical patent/JPS61141617A/ja
Publication of JPS61141617A publication Critical patent/JPS61141617A/ja
Publication of JPH0572330B2 publication Critical patent/JPH0572330B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、小粒径で比表面積が小さく、粒度分
布が狭い、球形状の新規なチタン酸バリウム・ス
トロンチウム固溶体粉末およびその製造法に関す
るものである。さらには、低温焼結可能である新
規なチタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉
末およびその製造法に関するものである。 現在、チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶
体は、コンデンサー、PTC素子、半導体等とし
て、電子部品分野で広く応用されている。 (従来の技術) 近年、電子部品はますます小型化の傾向にあ
る。例えば、コンデンサーもその類にたがわず、
小型化高容量化が望まれており、これを実現する
ものとして、積層コンデンサーが注目を集めてい
る。現在、積層コンデンサーでは、さらに電極間
距離を10〜20μと小さくして高容量化を促進する
傾向にある。この要求を満足し、コンデンサーの
性能および信頼性を保証するため、かかるセラミ
ツクコンデンサーでは、電極間で焼結体を構成す
る粒子をできるだけ数多く、均一に存在させるこ
とが望ましい。しかし、例えば焼結に1300℃以上
を要することは、高価な貴金属内部電極を必要と
するため、電極コストを引き上げる原因となり、
さらに、焼結体中の粒子も粒生長により大きくな
るため、電極間距離を短かくできず、高容量化を
阻害する原因となり、また、物性や寸法精度がバ
ラつくことは、歩留まり低下をもたらし、コスト
高の原因となる。このため、上記欠点は改善され
ることが強く望まれていた。また、このことは、
積層コンデンサー以外の電子部品についても強く
要望されていた。しかし、これらの諸要求を満足
させるチタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体
粉末は、従来知られていなかつた。 従来より工業的には、チタン酸バリウム・スト
ロンチウム固溶体粉末は、固相反応法により製造
されている。固相反応法とは、炭酸バリウムと炭
酸ストロンチウムと二酸化チタンを混合し、各々
1000℃以上の高温で反応させ、チタン酸バリウ
ム・ストロンチウム固溶体を合成する方法であ
る。しかしながら、この方法は、高温で反応を行
なうため、粉末製造時に既に焼結が始まり、粉体
同志の固着および粒成長が生じ、本質的に微細で
均一粒径を有するチタン酸バリウム・ストロンチ
ウム固溶体粉末を得ることは困難であるという欠
点を有している。 一方、最近、シユウ酸法、アルコキシド法、水
酸化物法などによるチタン酸バリウム粉末やチタ
ン酸ストロンチウム粉末の新しい合成法が提案さ
れており、上記欠点についてかなりの改善が見ら
れるが、本発明の特性を有する粉末は得られてい
ない。例えば、ピー・ケー・ガラハー(P.K.
Gallagher)らはジヤーナル・オブ・ザ・アメリ
カン・セラミツク・ソサイアテイー(J.Am.
Ceram.Soc.、)46、359〜365(1963)”で、0.09μ
から0.73μまでの範囲で様々な粒径を持つチタン
酸バリウム粉末をシユウ酸法で合成したことを報
告している。また、ケー・エス・マズデイヤスニ
ー(K.S.Mazdiyasni)らはジヤーナル・オブ・
ザ・アメリカン・セラミツク・ソサイアテイー
(J.Am.Ceram.Soc.、)52、523〜526(1969)”で、
アルコキシド法により粒径50Å〜150Åの高純度
チタン酸バリウムを合成したことを報告してい
る。 しかし、シユウ酸法は、シユウ酸塩を600℃以
上で焼結してチタン酸塩を合成する方法であるた
め、固相反応法に近いものになり、粉体の凝集が
生じ易く、また、多量に使うシユウ酸を回収、再
使用できないため、コストが高い欠点がある。ま
た、アルコキシド法は、原料が非常に高価であ
り、工業的には問題がある。 一方、水酸化物法は、未だ確立された技術では
ないが、製造プロセスが簡単で、また、原料も安
価であり、得られた粉は焼結性も高いという点で
注目されている。しかし、水酸化物法で本発明の
チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体が生成
することは従来知られていず、0.03μ程度の粒径
のチタン酸バリウムが久保らにより〔工業化学雑
誌、71巻、1号(1968)〕開示されており、上平
らにより粒径0.02〜0.03μのチタン酸バリウム
(特開昭59−39726号)と0.01〜0.02μのチタン酸
ストロンチウム(特開昭59−39727号)が開示さ
れているにすぎない。 (発明が解決しようとする問題点) 前記のように、従来法によつては、本質的に微
細で均一粒径を有するチタン酸バリウム・ストロ
ンチウム固溶体を得ることは困難であつた。これ
まで、チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体
粉末は、大粒径のものや、小粒径ではあるが分散
性が悪く、粒径や形状が不均一な粉末のみが知ら
れていた。大粒径のものや、強度に凝集したもの
は、見かけ上一個の粒子として挙動するため、焼
結開始温度が1100℃以上で、相対密度を90%以上
にするには、1300℃以上の高温を必要とする。ま
た、分散性が悪いものや、粒径および形状が不均
一の粉は、均一な充填構造をとることが難かし
く、焼結も均一に進行せず、寸法精度や物性のバ
ラツキの原因となつている。さらに、粒径が
0.05μ程度以下の超微粉では、ハンドリング性が
非常に悪く、均一な成形体を得ることが難かし
く、信頼性の高い焼結体が得られ難いという欠点
を有していた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、微細で均一な粒径を持つチタン
酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末を製造す
るため、水酸化物法について鋭意研究を重ねた結
果、含水酸化チタンと水酸化バリウムおよび水酸
化ストロンチウムとを、比較的大量の存在下で混
合しつつ加熱反応させ、微細かつ均一粒径を有
し、球形状を有し、さらには引表面積が小さくほ
とんど凝集のない、新規な性状のチタン酸バリウ
ム・ストロンチウム固溶体粉末が合成できること
を見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至
つた。 すなわち、本発明の一つは、含水酸化チタンと
水酸化バリウムおよび水酸化ストロンチウムを、
チタン換算で200〜10000倍モルの水の存在下で、
混合しつつ60℃以上110℃未満の温度範囲で反応
させることを特徴とするチタン酸バリウム・スト
ロンチウム固溶体の製造方法である。 本発明において、含水酸化チタンとしてはオル
トチタン酸、メタチタン酸、二酸化チタンのいず
れか一種類以上を用いるが、特にオルトチタン酸
は、その反応性の高さから最も好ましい。これら
は固体あるいはゲルの状態で使用できる。このよ
うな含水酸化チタン、たとえばオルトチタン酸
は、チタンの塩化物、硫酸塩、シユウ酸塩等をア
ルカリで処理することにより容易に得られるが、
特に塩化物は好ましい。また、メタチタン酸およ
び二酸化チタンは、オルトチタン酸を加熱してい
けばオルトチタン酸の有する構造水が順次抜けて
いくため、順次容易に得られる。 本発明で用いられる水酸化バリウムおよび水酸
化ストロンチウムは、いずれも一般に水を含む白
色固体であるが、これらはそのまま用いてもよ
く、また、水に溶かして用いてもよい。 本発明では、含水酸化チタンと水酸化バリウム
および水酸化ストロンチウムとを多量の水の存在
下で60〜110℃で反応させる。 水の量はチタン換算で200〜10000倍モルである
ことが必要である。比較的大量の水を存在させた
場合、含水酸化チタンと水酸化バリウムと水酸化
ストロンチウムの反応が温和に進行するため、得
られる粉末は、粒径が0.07〜0.5μであり、結晶子
が大きく、細孔がなく引表面積が小さく、ほとん
ど凝集のないものとなること、および反応時の流
動化が可能となり、粒子形状が球状で、粒径分布
が均一なものとなる。水の量が少なくなるにした
がい混合物の流動性は落ち、200倍モルより少な
くなるにしたがつて流動性が保てなくなり、球状
で均一粒径を有する粉末を製造することが困難に
なるばかりでなく、含水酸化チタンと水酸化バリ
ウムと水酸化ストロンチウムの反応性が高まるた
め、粒径が0.05μ以下と小さく、結晶子も小さく、
細孔を有し、比表面積が大きく、したがつて、凝
集性の強い粉末が生成し始める。また、10000倍
モルを超えるほど多量に水を加えた場合、反応系
全体の濃度を低下させ反応性を落とし、もはや実
質的に反応を行なうことが困難となる。 本発明において、反応の温度範囲は、好ましく
は60℃以上110℃未満である。反応温度が60℃よ
り低ければ、含水酸化チタンと水酸化バリウムと
水酸化ストロンチウムとの反応速度が極めて遅く
なり実用的でないためであり、反応温度が110℃
以上であれば、水熱条件下での反応となり、装置
上コスト高となるばかりでなく、生成する粒子が
粒成長を起こし、微細かつ均一粒径を有する粉末
を製造することが困難となるためである。 さらに、本発明において、混合を行なうことが
粉末形状を球状化し、粒径分布を均一化する上で
好ましい。反応時間は反応を完結するに必要な時
間以上与えられるならば、特に限定されるもので
はない。 本発明において、含水酸化チタンに対する水酸
化バリウムおよび水酸化ストロンチウムの混合物
のモル比を1〜10とすることが望ましい。モル比
が1未満では未反応の含水酸化チタンが多量に残
存するようになる。また、モル比を10より大きく
しても添加の効果はほとんど増大せず、コストア
ツプの要因となる。より好ましいモル比は1.3〜
5である。本発明においては、生成する固溶体中
のバリウムとストロンチウムのモル比を、反応時
に添加する水酸化バリウムと水酸化ストロンチウ
ムのモル比を変化させることにより、0〜1まで
任意に変えることができる(ただし、0と1は除
く)。 本発明の反応は、二酸化炭素の存在により阻害
される。したがつて、反応を行なう際に二酸化炭
素が存在しないよう充分注意を払うことはもちろ
ん、反応に供する含水酸化チタン、水酸化バリウ
ム、水酸化ストロンチウムおよびこれらを分散、
希釈する水等から、あらかじめ二酸化炭素を除去
しておくことが望ましい。 このようにして得られたチタン酸バリウム・ス
トロンチウム固溶体は、常法にしたがつて、水
洗、過、乾燥後、場合によつては適当な温度で
焼成された後、弱酸で洗浄し、水洗し、過し、
乾燥される。 また、本発明のもう一つは、平均粒径が0.07〜
0.5μ、比表面積が3〜20m2/gで、かつ粒形を直
球と仮定して平均粒径から計算される値の2.5倍
を越えない値であり、粉末X線回折像のピークの
半値巾から計算される結晶子径が0.05μ以上0.4μ
以下で、その形状が球形状であることを特徴とす
るチタン酸・バリウムストロンチウム固溶体粉末
である。製法の具体的一例として、本発明の製造
法を適用して得ることができるが、これに特に限
定されるものではない。 本発明でいう球形状とは、図面の走査型電子顕
微鏡写真で見るように、粒子一個の形状が全体と
して球に近似していることを言う。 本発明のチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体は、走査型電子顕微鏡(例えば、日立製作所
(株)製S−430型走査電子顕微鏡)観察により、そ
の粒径および形状についての測定を行うことがで
きる。 本発明のチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体は、平均粒径が0.07〜0.5μの範囲にあるが、
どの粒子もほぼ同一の粒径を有しており、標準偏
差値は1.5以下である。本発明において、走査型
電子顕微鏡観察によつて求める平均粒径および
標準偏差値αは、単位視野内に見えるn子の粒子
の粒径xiを測定し、次式により算出される。
【化】 α=+o-1 ただし、
【式】 さらに、本発明のチタン酸バリウム・ストロン
チウム固溶体は、どの粒子も球形状をしており、
一個の粒子の最長径と最短径の差を最長径で割つ
た値は3/10以下である。 また、粉末の分散性は、粒度分布を測定するこ
とにより把握できる。粒度分布は、例えばセイシ
ン企業(株)ミクロン・フオート・サイザーSKA−
5000により容易に測定できる。本発明者らは、チ
タン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末をイ
ソプロピルアルコールに分散し、分散剤として
PEGを微量加えて、その粒度分布を測定した。 本発明のチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体は、粒度分布測定によつて測定される平均粒
径が、前記走査型電子顕微鏡観察より測定される
平均粒径と概ね一致し、さらに、粒度分布が狭
く、その標準偏差値は2.0以下である。ただし、
本発明で粒度分布測定によつて求める平均粒径
および標準偏差値αは、次式によつて算出され
る。 =oi=1 Vi・xi α=x+σo/x ただし、
【式】oi=1 Vi=1 上式において、xiは粒径で当該微小測定範囲両
端の相加平均、Viは粒径xiの粒子が占める体積分
率、nは当該微小測定範囲の数である。 本発明において、結晶子径は粉末X線回折像の
ピークの半値巾を測定し、シエラの式 L=Kλ/βcosθ に代入することにより求めることができる。上記
式でLは結晶子径、λはX線の波長、βはピーク
の半値巾、θはX線の回折角、Kは定数で本発明
の場合0.9とした。半値巾βの値は、測定される
粉末X線回折像のピーク形状をコーシー分布と仮
定し、シリコン結晶を使つて補正することにより
求める。 本発明で提供するチタン酸バリウム・ストロン
チウム固溶体粉末について、上式を用いて算出す
る結晶子径は、前記走査型電子顕微鏡観察により
測定される平均粒径とよい一致を示す。すなわ
ち、概ね一個の粒子は一個ないし数個の結晶子で
成り立つている。 本発明において、比表面積はガス吸着型の比表
面積測定機、例えばカルロエルバ(株)製ソープトマ
チツク1800により測定できる。 本発明のチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体粉末の比表面積は、3〜20m2/gの範囲にあ
るが、チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体
粉末が球状で微細孔や凸凹を持たないと仮定して
計算される粒径は、前記走査型電子顕微鏡観察に
より測定される平均粒径の4割以下とはならず、
ほぼ一致する。したがつて、この点からも本発明
で提供するチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体粉末が細孔などを持たないほぼ球形状の粒子
であることが確認できる。 (発明の効果) 本発明のチタン酸バリウム・ストロンチウム固
溶体粉末は、成形して焼結した場合、1200℃で相
対密度が90%以上になる。これは、公知チタン酸
バリウム・ストロンチウム固溶体粉末を成形、焼
結して相対密度90%以上を達成することができる
温度より100℃以上も低く、低温焼結用チタン酸
バリウム粉末として実用上極めて有用なものであ
る。特に積層コンデンサでは、電気絶縁性を高
め、電極コストを下げるために、低温焼結用チタ
ン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末が切望
されているが、本発明で提供するチタン酸バリウ
ム・ストロンチウム固溶体粉末は、この要求を満
たすものであり、極めて有用なものである。 (実施例) 次に、実施例によつて、本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例 1 含水率95%のゲル状オルトチタン酸0.5モルを、
水2と共に反応器中へ入れた。この混合液中へ
窒素ガスを吹き込んで反応器中を窒素置換し、さ
らに窒素ガスを流しつつ20時間放置した。水酸化
バリウム(8水和物)285gと水酸化ストロンチ
ウム(8水和物)80gを90℃の水2に溶解し、
沸とう後、炭酸バリウムを除去するため過し、
液を空気に触れさせないように窒素ガスの下で
充分注意を払いつつ、オルトチタン酸と水を入れ
て放置してある反応器中へ入れた。この反応器に
窒素ガスを流しながら、さらに撹拌混合しつつ、
オイルバスで100℃、4時間加熱して反応を行な
つた。反応終了後、約5分間放置し、上澄液を除
去し、さらに熱水3を加えて撹拌洗浄した後
過した。この洗浄、過の操作を3回繰り返し、
合計9の熱水で洗浄した後、0.2N酢酸0.5で
洗浄し、過した後、さらに純水で洗浄、過を
3回繰り返した後、空気中、100℃で20時間乾燥
した。このようにして得られた粉末について、走
査型電子顕微鏡観察、X線回折解析、比表面積測
定および粒度分布を測定した。 電子顕微鏡観察より得られた平均粒径は0.24μ、
標準偏差は1.41であつた。X線回折解析から得ら
れた粉体は、立方晶のチタン酸バリウムとチタン
酸ストロンチウムの均一固溶体であり、X線のピ
ーク位置から求めたバリウムの量は約60%、スト
ロンチウムの量は約40%であつた。さらに、X線
のピーク巾から求めた結晶子径は0.1μで、極めて
結晶性の高いものであつた。また、比表面積は
6.9m2/gであり、粒度分布測定から得られた平
均粒径は0.43μ、標準偏差は1.87であつた。 実施例 2 含水率93%のゲル状オルトチタン酸0.5モルを、
水0.5と共に反応器中へ入れた。この混合液中
へ窒素ガスを吹き込んで反応器中を置換し、一晩
放置した。水酸化バリウム(8水和物)150gと
水酸化ストロンチウム(8水和物)130gを、95
℃の水2に溶解し、沸とう後、炭酸バリウムを
除去するため過し、液を空気に触れさせない
ようにして、反応器中へ入れた。窒素流通下で撹
拌混合しつつ、オイルバスで100℃、3時間加熱
して反応を行なつた。反応終了後、実施例1と同
様にして粉体を処理し、物性の測定を行なつた。
電子顕微鏡観察により得られた平均粒径は0.18μ、
標準偏差は1.38であつた。X線回折から得られた
粉体は立方晶のチタン酸バリウムとチタン酸スト
ロンチウムの均一固溶体であり、X線のピーク位
置から求めたバリウムの量は約40%、ストロンチ
ウムの量は約60%であつた。さらに、X線のピー
ク巾から求めた結晶子径は0.09μであつた。また、
比表面積は9.2m2/gであり、粒度分布測定から
得られた平均粒径は0.35μ、標準偏差は1.75であ
つた。
【図面の簡単な説明】
図面は実施例1において合成したチタン酸バリ
ウム・ストロンチウム固溶体粉末の結晶構造を示
す倍率50000倍の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒径が0.07〜0.5μ、比表面積が3〜20
    m2/gで、かつ粒形を直球と仮定して平均粒径か
    ら計算される値の2.5倍を越えない値であり、粉
    末X線回折像のピークの半値巾から計算される結
    晶子径が0.05μ以上0.4μ以下で、その形状が球形
    状であることを特徴とするチタン酸バリウム・ス
    トロンチウム固溶体粉末。 2 平均粒径が0.07〜0.5μ、比表面積が3〜20
    m2/gで、かつ粒形を直球と仮定して平均粒径か
    ら計算される値の2.5倍を越えない値であり、粉
    末X線回折像のピークの半値巾から計算される結
    晶子径が0.05μ以上0.4μ以下で、その形状が球形
    状であるチタン酸バリウム・ストロンチウム固溶
    体粉末を製造するに当り、含水酸化チタンと水酸
    化バリウムと水酸化ストロンチウムとを、チタン
    換算で200〜10000倍モルの水の存在下で、60℃以
    上110℃未満の温度範囲で反応させることを特徴
    とするチタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体
    粉末の製造法。
JP26267684A 1984-12-14 1984-12-14 チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末およびその製造方法 Granted JPS61141617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26267684A JPS61141617A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26267684A JPS61141617A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61141617A JPS61141617A (ja) 1986-06-28
JPH0572330B2 true JPH0572330B2 (ja) 1993-10-12

Family

ID=17379041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26267684A Granted JPS61141617A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 チタン酸バリウム・ストロンチウム固溶体粉末およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61141617A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2193713B (en) * 1986-07-14 1990-12-05 Cabot Corp Method of producing perovskite-type compounds.
KR101692636B1 (ko) 2015-09-02 2017-01-03 엘지전자 주식회사 가스켓이 구비된 조리기기

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59154289A (ja) * 1983-02-21 1984-09-03 トウ−ルメンスキイ・ナウチノ−イスレドバテルスキイ・ゲオロゴラズベドチニイ・インステイテユ−ト 井戸浄化装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59154289A (ja) * 1983-02-21 1984-09-03 トウ−ルメンスキイ・ナウチノ−イスレドバテルスキイ・ゲオロゴラズベドチニイ・インステイテユ−ト 井戸浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61141617A (ja) 1986-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4898843A (en) Titanate powder and process for producing the same
JPH01167228A (ja) 粉末状チタン酸バリウムの製造方法
JP2726439B2 (ja) ペロブスカイト構造を有するセラミック粉末の製造方法
US6264912B1 (en) Methods for producing monodispersed particles of barium titanate
JPH0353255B2 (ja)
JP3314944B2 (ja) 易焼結性チタン酸バリウム微細粒子粉末およびその製法
JP3319807B2 (ja) ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末およびその製造法
Uhl et al. Sol-gel-based electrospray synthesis of barium titanate nanoparticles
JPH0572330B2 (ja)
JPH0246531B2 (ja)
JPS6090825A (ja) チタン酸バリウムまたはチタン酸ストロンチウムの製造方法
JPH0573696B2 (ja)
JP2709206B2 (ja) 球形多孔質アナターゼ型二酸化チタン微粒子及びその製造方法
KR100395218B1 (ko) BaTiO3계 분말 제조 방법
JPH0573695B2 (ja)
JPH0240002B2 (ja)
KR100503858B1 (ko) 무기산으로 제조한 사염화티타늄 수용액과 스트론튬카보네이트 수용액으로부터 나노크기의 결정성 티탄산스트론튬 분말을 제조하는 방법
JPH0524089B2 (ja)
JPH085667B2 (ja) 二価の陽イオンのチタン酸塩の製造方法
KR100402157B1 (ko) 연속공정에 의한 결정성 페로브스카이트 화합물의 미립자 제조방법
KR100473399B1 (ko) 세라믹 분말의 제조방법
JPH0621035B2 (ja) BaTiO▲下3▼とBaSn(OH)▲下6▼より成る混合微粒子の製造方法
US20060275201A1 (en) Production of perovskite particles
KR20050062788A (ko) 이산화티탄졸을 이용한 티탄산바륨 입자의 제조방법
KR101751070B1 (ko) 산-염기 반응을 이용한 티탄산바륨의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term