JPH0572225A - 物理量検出センサ,加速度センサ及びこれらセンサの出力信号特性の調整方法と装置 - Google Patents

物理量検出センサ,加速度センサ及びこれらセンサの出力信号特性の調整方法と装置

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JPH0572225A
JPH0572225A JP3232957A JP23295791A JPH0572225A JP H0572225 A JPH0572225 A JP H0572225A JP 3232957 A JP3232957 A JP 3232957A JP 23295791 A JP23295791 A JP 23295791A JP H0572225 A JPH0572225 A JP H0572225A
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金正 佐藤
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Masayoshi Suzuki
政善 鈴木
Yasuhiro Asano
保弘 浅野
Masahiro Matsumoto
昌大 松本
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    • G01P2015/0828Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type being suspended at one of its longitudinal ends

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Abstract

(57)【要約】 【目的】加速度センサを小形化すると共に、出力電圧特
性の調整が、高精度で短時間にできる方法と装置を提供
する。 【構成】ICのオンチップトリミング法を採用し、IC
内にトリミング用の抵抗アレイ319を配し、その調整
抵抗の選択組合せのためのスイッチ回路320とスイッ
チコントロール回路322とプロービングのための複数
のパッド321を備える。出力電圧調整装置は、サンプ
ルを乗せるためのテーブル331,θ軸テーブル33
2,Y軸テーブル333,X軸テーブル334,Z軸テ
ーブル337,回動テーブル339などを有し、これら
のテーブルは、シーケンサにより、指令を受けてモータ
338により、動作する。一方、位置認識用のカメラ3
40を有し、IC上のパッドの位置を認識し、画像処理
するための画像処理装置341を有する。 【効果】加速度センサを小形化すると共に、出力電圧特
性の調整が、高精度で短時間にできる方法と装置を提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物理量を検出する検出
部と、この検出部と信号を受授するIC化された信号処
理回路部とがハイブリッド集積回路(以下HICと称
す)として一つの基板上に形成されたセンサ及びこのセ
ンサの出力特性の調整方法及び装置に関する。
【0002】具体例としては本発明はサスペンション制
御システムなどの車両制御用にキーセンサとして用いら
れる加速度センサの調整方法及び装置に関し、更にその
調整方法を実施するに好適な加速度センサにも関する。
【0003】また更に、その加速度センサを用いた車両
制御システムにも及ぶ。
【0004】
【従来の技術】従来のセンサの出力電圧の調整方法は、
例えば、特開昭56−76102 号などに示さる如く、センサ
に電源を供給し、出力電圧を監視しながら、センシング
の物理量を変えて、所定の厚膜抵抗体をレーザによりカ
ットして抵抗値を変え、出力電圧値を一定の関数に合わ
せる関数自動調整法(ファンクショントリミング)を採
用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】混成厚膜集積回路(H
IC)内に形成された厚膜抵抗体の面積は、レーザカッ
テング後の抵抗体の信頼性を確保するために、ある程度
大きくせざるを得ず、小形化の障害になっていた。
【0006】また物理量が加速度である場合、例えば自
動車の車体制御用加速度の検出範囲は0から±2G(G
=9.8m/sec2)であるので、この場合重力加速度を
利用した出力電圧調整法を採用すると加工工数を減少さ
せることができるので得策である。
【0007】しかし、加速度を可変するためには検出部
を例えば、水平(+1G)から直角位置(0G)に変え
る必要がある。検出部と電子回路部は、一体の基板に載
っているため、例えば、レーザ光線を当てて、所定の抵
抗をファンクショントリミングしようとした場合に、レ
ーザトリマーのレーザ発射部(ガン部)もサンプルと一
緒に回動させねばらならない。従って、このような装置
は大がかりな専用の装置となり、開発経費・期間がかか
り、高価になる。
【0008】本発明の目的は、(1)HIC基板の小形
化、(2)トリミング装置を回転移動することなく出力
特性を調整する、(3)調整プロセスの簡略化,調整精
度の確保。の少なくとも一つを可能にした物理量検出セ
ンサ,加速度センサ及びそれらの出力特性調整方法およ
び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、(1)HIC基板の集積回路内部にトリミング用の
抵抗群を設けた。(2)トリミング装置はゼロ点及びゼ
ロ・スパンを独立に調整可能とし、あらかじめオンチッ
プトリミング用の複数の抵抗の組合せからゼロ点及びゼ
ロ・スパン特性を把握できる構成とした。(3)ゼロ
点、及びゼロ・スパンの調整は複数の抵抗と、これらの
接続を切換る切換手段とによって、デジタル的に調整す
る構成とした。(4)加速度センサの調整装置は所定の
位置へ加速度センサを回転移動する為の装置、センサの
HIC基板上のパッドへプローバを当てる装置,プロー
バからの信号を読み込み、処理する装置から構成した。
【0010】
【作用】この様に構成したセンサは、調整抵抗群を有す
るにもかかわらずHIC基板の上にセンシング部と制御
回路部とがコンパクトに取付けることができる。
【0011】レーザトリミングが不要で、調整抵抗群を
小さくできるので、制御回路全体を小型にできる。ま
た、レーザトリミングでは、トリミングのやりなおしが
できないが、ツェナーザップ法を用いた本発明では、特
性調整確認後に抵抗値を固定するので、調整の失敗がな
い。
【0012】重力の加速度に反応するセンサは物理量の
加速度が変化した時に、出力電圧が変化するものであ
る。加速度検出部とその駆動回路が内蔵された専用IC
は、HIC基板上に固定し、外部引出しリード端子を有
するベースに固定したベースアッセンブリを出力電圧調
整装置のテーブル上に固定し、入出力信号の引出し端子
に電源を印加し、信号を引き出す。一方、専用IC部の
出力電圧調整用の抵抗群に接続されたパッドには、それ
ぞれ外部から、信号入力用のプロービングの針を立て、
例えば、装置のテーブルが水平位置では、1Gを印加
し、垂直位置では、0Gを印加して、それぞれの位置で
外部から、信号を入力し、スイッチ回路を操作して、I
C内部の複数の抵抗のそれぞれの組合せと、それぞれに
対応した出力電圧の関係のシミュレーションデータを取
り込み、出力電圧特性の所定の関数値への調整値をコン
ピュータソフトを用いて割出す。最終的に、選択された
各パッドへ所定の電圧を印加して、パッドに接続された
スイッチ回路コントロール用のツェナーダイオード、又
はヒューズをショートあるいは焼き切ることによってI
Cの出力特性調整回路の調整抵抗は、適切な抵抗値に固
定することが出来る。この作業を終了することにより、
加速度センサの初期の出力電圧特性は所定の出力電圧特
性に良く近似した特性に変換することが可能である。
【0013】
【実施例】
〈第1実施例〉加速度の検出部は、半導体の微細加工を
応用して製造することが可能であり、半導体歪式や静電
容量式がある。ここでは、静電容量式について詳細に説
明する。シリコンウエハにエッチング加工を施し、カン
チレバ301に支持された重錘302(可動部)を有す
るシリコン板303を形成する。可動部に対面して金属
電極304,305を有するガラス板306,307を
シリコン板に接合し、一体にした後、スライサで切断し
検出部308が出来る。
【0014】上ガラス板306,シリコン板303,下
ガラス板307の各電極からの導体の延長により、外部
への引出し電極が形成され、外部からの電気的な信号の
入出力が可能になる。検出部308を駆動する電子回路
は、信号の通過順にΔC検出回路309,演算増幅回路
310,PWM(パルス幅変調回路)311などからな
るが、PWMを出た信号は二分され、一方の信号は、検
出部ガラス板の一方の電極へ、他方は、反転回路312
を通し、他方のガラス板電極へ接続する。加速度を受け
て動作する検出部308とこれらの電子回路とはサーボ
系を構成する。即ち、加速度を受けて重錘が一方の電極
の方へ変位しようとした時、他方の電極間には、重錘を
中央に引戻すような静電気力が作用し、重錘は常に中央
位置にあるように動作する。
【0015】PWMを出た信号は別途、引出され、ロー
パスフィルタ回路313を介して、直流化した後、出力
電圧調整回路314内の調整抵抗316でゼロ点を、調
整抵抗316でスパン(特性の勾配)を調整することに
より、図3(c)のbの特性の如く、加速度に対応して
変化する出力電圧特性を得ることができる。
【0016】電子回路の大半は、専用IC317内に内
蔵できる。しかし、ノイズキラー用やフィルタ用コンデ
ンサ318a,318b,318c,318d,318
eは、IC内に入らない場合があり、外付けになる。調
整抵抗315,316は、それぞれ抵抗アレイとしてI
Cに内蔵することができる。IC内の調整抵抗群319a,
319bは、複数のシリーズ抵抗やパラレル抵抗、又
は、これらの組合せで構成され、その組合せがデジタル
的にコントロールできるように、スイッチ回路320
a,320bを介し、外部コントロール用の複数のパッ
ド321a,321b,……に接続される。スイッチをシミ
ュレーションにより、予め、外部よりコントロールしや
すくすること、最終的に、スイッチを固定し、組合せ抵
抗を選択し固定しなければならないことなどのために、
外部コントロール用の複数のパッドとスイッチ回路の間
には、ツェナーダイオード、又は、ヒューズを用いたス
イッチコントロール回路322a,322b,……が入
る。例えば、一例として、図4(a)には、ツェナーダ
イオードを用いた回路を示し、図4(b)には、ヒュー
ズを用いた回路を示す。ここで、シミュレーションによ
り、抵抗アレイの或る抵抗を接続したい時、ツェナーダ
イオードを用いた回路では、所定のパッドをアースに接
続することで可能である。
【0017】即ち、出力電圧特性が、例えば、図3
(c)のaに示す初期特性をbの特性に合わせようとし
た時、IC上の外部コントロール用の複数のパッド32
1a,321b,……に、アース電位をデジタル的に切
り替えて印加することにより、初期特性の並行移動(図
3(a)参照)、即ち、ゼロ点調整と初期特性の勾配の
変化(図3(b)参照)を任意に変えてシミュレーショ
ンが可能である。最終的に、得られたbの特性に最も、
近い特性が得られた時のアース電位を印加したパッド3
21aに、別途、電源323を接続し、電流を流して、
前述のツェナーダイオードを焼き切りショートすること
により、IC回路上で各パッドはアース電位に接続され
るため、抵抗の組合せは、固定され、出力電圧特性は固
定される。具体的な出力電圧特性の調整は、先ず、製品
の方は検出部とICを、HIC基板324の上に固定
し、導体パターンなどとの間で、ワイヤーボンデングに
より配線を行う。
【0018】HIC基板アッセンブリ325の状態でも
調整は可能であるが、プロービングが複雑になるため、
HIC基板アッセンブリをハーメチックステム326に
固定したステムアッセンブリ327の状態に組み込んで
出力電圧の調整を行うと良い。
【0019】一方、装置の方は、サンプルを乗せるテー
ブル部331があり、このテーブルの下には、円周方向
に自動的に回転出来るθ軸テーブル332がある、更に
その下にはY方向に自動的に動くことが出来るY軸テー
ブル333があり、更にその下にはX方向に自動的に動
くことができるX軸テーブル334がある。
【0020】又、ICの外部コントロール用の複数のパ
ッドに、プロービングできるプローバの針335a,3
35b,……が組み込まれたプロービングアッセンブリ
336が支持される支柱は、Z方向に自動的に移動可能
なZ軸テーブル337を持っている。各軸には個別にモ
ータ338a,338b,……が備付けられており独立
にシーケンサの信号によって動かすことが可能である。
以上説明した各テーブルとテーブルに固定された各部品
は、一体になり、モータ338eによって自動的に軸の
まわりに回動し、所定の位置で停止できるテーブル33
9上に固定されている。
【0021】装置の固定されたテーブル上には、ICを
覗ける位置に位置認識用のカメラ340a,340bが
備えられており、カメラによってとらえられた画像を画
像処理装置341によって処理し、その信号に従ってシ
ーケンサを介し、各軸のモータを動作させ、ICの複数
のパッドの位置を適切な位置に修正した後、Z軸を自動
的に操作して、ICの複数のパッドにプローバの針を適
切な接圧で当てる。一方、ステムから出ているリード端
子342a,342b,342cには、電源電圧が印加
され、出力信号が引き出される。
【0022】サンプルを支持しているテーブル331が
地球の重力に対して直角(水平)である時、検出部30
8の重錘302には1Gの加速度が印加されるのであ
る。この状態でプロービングのパッドにアース電位をデ
ジタル的に送り、出力電圧を読み取る。次に、回動テー
ブル339を地球の重力に対して、並行になるような位
置に移動した時、検出部の重錘には0Gの加速度が印加
されることになる。再び、この状態でICのパッドに所
定のシミュレーションにより、アース電位を送り、出力
電圧を読み取る。これら二つのデータ群から図3
(a),(b)と(c)のグラフの関係を基に目標とする
出力電圧特性に最も近い特性を示すデジタル値を備付け
のパーソナルコンピュータの計算によりもとめることが
できる。これにより、前述のアース電位に接続すべきパ
ッドの区別が可能である。
【0023】また、サンプルがセットされているテーブ
ルには、もう一つのサンプルを載せることが可能であ
り、一方のサンプルが出力電圧の調整中に、もう一方
は、調整後の出力電圧値のチェックが行えるように構成
することが出来る。本実施例では、主にサンプルのIC
のパッドの位置を画像認識できるように、テーブルを複
数段積み重ねた構成にしたが、プローバ側の方に複数段
のテーブルを積み重ねた構成を採ることも可能である。
【0024】テーブルを水平位置から、90゜を経て、
180゜迄、自動的に回動し、出力電圧特性の調整やチ
ェックを行うことも可能である。このような出力電圧調
整装置は、建造物や他の機械位置の振動の影響を受け
て、プロービングの針がずれることの無いように装置の
下部に除振台を敷く必要がある。更に、画像認識した映
像をモニタして作業のチェックを行うための映像モニタ
を備える必要がある。
【0025】〈第2実施例〉本発明の第2実施例を図面
に基づき説明する。
【0026】図6は本発明の第2実施例を示す構成図
で、図7は加速度センサの説明図、図8は加速度検出素
子30の詳細な構造を表わす。図8より、1はシリコン
ビーム、2は可動電極、3,4は固定電極である。
【0027】シリコンビーム1は、シリコンの微細加工
技術により形成され、単数,複数のいずれで構成しても
よく、先端に重錘の機能を有する可動電極2が形成され
る。シリコン板21を両面からエッチングして、シリコ
ンビーム1及びビーム1に支持される可動電極2が一体
成形される。
【0028】一方、可動電極2に対応して配置される一
対の固定電極3,4は、アルミニウム等の金属材よりな
り、それぞれがガラス板22,23に蒸着その他適宜の
方法により形成される。
【0029】シリコン板21の一端21aはスペーサと
しての役割をなす。そして、このような検出部を構成す
る場合には、ガラス板22,23に設けた固定電極3,
4と可動電極2とを位置合せして、ガラス板22,23
をスペーサ21a及び24を介して平行配置し、ガラス
板22,23の夫々とスペーサ21a,24とを陽極接
合する。このようにして、可動電極2を介在させた状態
で固定電極3,4が対向配置されるが、可動電極2と各
固定電極3,4間には、初期ギャップd0 (例えば3μ
m程度の微細ギャップ)が確保される。
【0030】可動電極2は、検出すべき加速度及び各固
定電極3,4から受ける静電気力(吸引力)により変位
する。この可動電極2が変化すると、可動電極2と固定
電極3間の静電容量C1 、及び可動電極2と固定電極4
間の静電容量C2 は変化する。
【0031】図9は可動電極2の変位に対する静電容量
1,C2及びC1とC2の差分ΔCの関係を示す線図で、
横軸に可動電極2の変位ω(μm)を示し、初期ギャッ
プd0 =3μmを保持する中立点を変位零とし、正方向
の変位は可動電極2が上方向(固定電極3側)に移動し
た場態を、負方向の変位は可動電極2が下方向(固定電
極4側)に移動した状態を表わす。この線図からも明ら
かなように可動電極2が固定電極3側に移動する程、静
電容量C1 が大きくなり、逆に固定電極4側に移動する
程、静電容量C2 が大きくなり、また、静電容量C1
2の差分ΔCもこれに対応して、中立点(基準位置)
を零とし夫々正方向,負方向に大きくなる。なお、可動
電極2が中立点にある場合には、静電容量C1,C2は、
双方共に同一値(6.5pF程度)にある。つまり、
1,C2,ΔCのいずれか1つを検出することにより可
動電極2の変位を知ることができる。本実施例では、検
出感度,安定性も考えて、ΔCを容量検出部5で検出し
ている。
【0032】なお、可動電極2は、例えば、0〜±1
G,0〜10Hz程度の加速度範囲を検出するもので、
この条件では可動電極の変位は微小で、基準点0を中心
に±30fF(フエムト ファラッド)の微小範囲で変形
するので、C1,C2,ΔCのいずれの特性を用いても線
形な変化信号としてとらえることができる。
【0033】さらに、図7に戻り説明する。詳細説明に
ついては後述する。図中、点線で囲った部分が集積回路
(IC)40である。IC40は、高速のデジタル及び
アナログ処理や大電流駆動にすぐれたバイポーラデバイ
スと、デジタル処理に優れ低消費電力化,高集積化が可
能であるCMOSデバイスの混合デバイス(Bi−CM
OSデバイス)によりIC化をはかってある。IC40
は駆動電源VDD−GNDにより駆動される(本実施例の
場合VDDは定電圧で8Vである)。VDD−GNDは図中
オペアンプやロジック回路等の電源等に使用される(図
示せず)。なお、基準電圧源41はIC40の内部で使
用している各種の基準電圧VR1,VB1,VB2,VH,VL
を作っている。
【0034】容量検出部5は、前述のΔCを検出し電圧
に変換して出力するもので、この出力を増幅部6で位相
補償しつつ増幅し、パルス幅変調器7に送られる。
【0035】パルス幅変調器7は、増幅器6の出力に応
じてパルス幅が変化する矩形波電圧をパルス列状に出力
する。このパルス幅変調器7の出力は、ゲート部42に
より矩形波電圧の波高値を所定値(VR1)に制御されそ
れぞれ信号線P1 を介して固定電極4に反転器8で反転
されて信号線P2 を介して固定電極3に印加される。な
お、可動電極2は上記波高値VR1になるよう設定してあ
る。
【0036】これらの印加電圧により固定電極3,4の
夫々に静電気力が発生する。これらの静電気力は、可動
電極2に対する吸引力として作用し、固定電極3の静電
気力は可動電極2を図面の上方向に移動させ(この静電
気力を正方向の静電気力F1 とする)、固定電極4の静
電気力は可動電極2を図面の下方向に移動させる(こ静
電気力を負方向の静電気力F2 とする)。従って、可動
電極2に作用するトータルの静電気力F0 は、静電気力
1,F2の和
【0037】
【数1】
【0038】で表わされる。換言すれば、加速のない状
態で静電気力F1=F2の場合であれば可動電極2は中立
点に保たれ、静電気力F1>F2であれば可動電極2を上
方向に移動させる力が、静電気力F1<F2であれば可動
電極2を下方向に移動させる力が働く。
【0039】図10は、固定電極3に印加される矩形波
電圧のパルス幅変調(デューティ制御)及び固定電極4
に印加される反転電圧を示す。図11は固定電極3,4
から可動電極2に作用する各静電気力F1,F2及びそれ
らの和(静電気力F0 )を示すもので、これらのデュー
ティ〔D(パルス幅)/T(周期)〕を連続的に変えれば、
静電気力F1,F2及びトータル静電気力F0 も直線的な
特性で変化させることができる。
【0040】例えば、図11において、D/T=0の場
合には、図7の固定電極3に印加される電圧はほぼ零、
固定電極4に印加される反転電圧は最大となるので、静
電気力F1 が零、静電気力F2 が最大となり、静電気力
0 も負方向に最大となる。D/T=1の場合は、D/
T=0の場合と逆の関係になる。D/T=0.5 の場合
は、静電気力F1,F2 も等しくなるので、そのトータ
ル静電気力F0が零となり、加速がない場合には、可動
電極2が中立点(初期位置)に拘束されることになる。
また、D/T=0.25 の場合には、固定電極3と4の
夫々に印加される矩形波電圧の1周期当りのパルス幅比
率が1:3となり、これに比例して静電気力F1対F2
比率も1:3になり、この差引分が負方向の静電気力F
0 として可動電極2に作用する。このようにして、静電
気力F0 はD/T=0.5 を零クロス点としてD/Tに
応じて正方向及び負方向に直線的な特性で変化する。
【0041】そして、本実施例では、外部から加速を受
けて可動電極2が変位(可動電極2の変位方向は加速方
向と反対である)した時に、静電容量C1,C2の差分Δ
Cの出力V0 に基づき、パルス幅変調器8によりこのΔ
Cが零となる位置までD/Tをデューティ制御(ここで
は、パルス幅変調)するものである。例えば加速が正方
向に最大(測定範囲の最大)に発生し、可動電極2がこ
れと反対方向(固定電極4側)に最大変位した時には、
最大の−ΔCの出力に基づきD/Tが設定範囲の最大と
なるパルス幅変調を行う。この場合には、静電気力F0
は正方向に最大となり、可動電極2に作用する負方向の
加速変位力(反力)と相殺されて、可動電極2は中立点
(ΔCが零になる位置)まで静電サーボ制御される。
【0042】逆に加速が負方向に最大に発生し、可動電
極2がこれと反対方向(固定電極3側)に最大変位した
時には、最大のΔCの出力に基づきD/Tが設定範囲の
最小となるパルス幅変調を行う。この場合には、静電気
力F0 は負方向に最大になり、可動電極2に作用する正
方向加速変位(反力)と相殺されて、前述同様、可動電
極2は中立点まで戻される。
【0043】このようなD/T制御は、加速の度合及び
方向に左右される可動電極2の変化及び方向に対応し
て、常にΔCが零となるように行なわれる。
【0044】そして、このD/T制御されたパルス幅変
調電圧VPWM を積分器9で積分すれば、加速度に比例し
た直線的な出力電圧(平均値)Vout′を得ることができ
る。このVout′は又は、VPWMは、前述の加速度検出素
子30,IC40等の製造時における各種の要因によっ
て、その感度や零点はある範囲でバラッキを有する。図
12は加速度(c)に対する出力電圧Vout の関係を示
すもので、出力調整部60で感度,零点を調整したもの
である。本実施例では加速度の検出範囲を0〜±1Gの
範囲とする。
【0045】
【数2】
【0046】である。図12からも明らかなように、加
速度が正方向に最大(+1G)の場合は、D/Tが最大
なので出力Vout も最大となり、逆に負方向に最大(−
1G)の場合は、D/Tが最小なので出力Vout は最小
となり、加速度0の場合は、
【0047】
【数3】
【0048】なので出力Vout が中間点をとり、これら
を結ぶ線形なVout 特性が加速度0〜±1.0G の範囲
内で得られる。
【0049】ここで、容量検出部5の具体的構成及びそ
の動作(静電容量差ΔCの検出動作)を図7に基づき説明
する。
【0050】C1,C2に接続されているパルス幅変調器
7の出力V2 及び反転器8の出力V1 は図10に示した
通りである。
【0051】C1とC2の接続点a、つまり可動電極2は
演算増幅器11の負端子に接続され、負端子と出力端子
との間には、容量Cf のコンデンサ20と本実施例では
PチャンネルMOSからなるスイッチ12が並列に接続
される。演算増幅器11の正端子はVR1に接続し(本実
施例ではVR1=5.8V)、負端子を正端子と同電位に
した。このようにして、可動電極2の電位をVR1に保っ
ている。演算増幅器11の出力は、サンプルホールド回
路13と接続される。
【0052】次に、この容量検出部5の動作について図
13の(イ)〜(ホ)までの動作波形に基づき説明する。
【0053】スイッチ12は、通常オン状態となり、容
量Cf のコンデンサ20を放電させて演算増幅器11の
出力VC を基準電圧VR1にする。パルス幅変調された矩
形波電圧V1 の立上り、V2 の立下りにほぼ同期してス
イッチ12がオフ状態になる(φR)。すると、C1 は充
電されC2 は放電される。この時、C1 からCf に移動
する(充放電時に流れる電流により電荷が移動するよう
に見える)電荷Q1 、及びC2 からCf に移動する電荷
2 は次式のようになる。
【0054】
【数4】
【0055】
【数5】
【0056】ここで、VR1は、パルス幅変調された矩形
波電圧V1,V2の電圧値である。
【0057】また、容量Cf に蓄えられる電荷Qf は、
1 とQ2 の和になるから、
【0058】
【数6】
【0059】で表わされ、容量Cf の両端の電圧Vは、
次式のようになる。
【0060】
【数7】
【0061】演算増幅器11の出力VC は数8となる。
【0062】
【数8】
【0063】サンプルホールド回路13のスイッチ43
(本実施例ではPチャネルMOSスイッチ)を一定時間
オンにして(φs)、容量CS のコンデンサ44に充電
して演算増幅器11の出力VC をサンプリングすること
により、C1 とC2 の差分ΔCをVR1に乗算した電圧換
算値として検出することができる。すなわち、サンプル
ホールド回路13では、演算増幅器11の出力をサンプ
リングし、ΔCに対応する電圧VS を出力する。この出
力VS が、容量検出部5の出力となる。
【0064】このような構成よりなる容量検出部5によ
れば、可動電極2の位置制御(静電サーボ制御)に用い
るパルス電圧V1,V2を利用してC1,C2の静電容量差
ΔC、換言すれば加速度による可動電極2の変位を電圧
レベルで検出することができる。
【0065】さらに、この出力VS を増幅器6にて増幅
し増幅出力Vinとして、パルス幅変調器7へ入力される
(本実施例の場合50倍)。増幅用の演算増幅器45の
正入力端子はVR1に接続される。
【0066】次に、このパルス幅変調器7及び可変手段
を有する遅延回路46の動作について図14の〜ま
での動作波形に基づき説明する。
【0067】図7の47はフリップフロップ回路48に
て動作する可変手段を有する発振器である。b点の波形
はVH,VL(本実施例ではVH=6V,VL=3Vであ
る)及びフリップフロップ回路48の出力d、本実施例
の場合NMOSよりなるスイッチ49,コンデンサ50
により所定の周期Tを有する三角波波形となる。電流源
1,A2の電流比をかえることにより三角波波形の立上
り,立下りの傾きがかわる(本実施例の場合A1:A2
1:50)。
【0068】フリップフロップ回路の出力Cは遅延回路
46へ入力され、出力dは反転して、AND回路51へ
入力される。また、b点の三角波波形をコンパレータ5
2の正入力端子へ入力し、前述の増幅出力Vinを負入力
端子へ入力するとコンパレータ52の出力としてeが得
られる。eを反転してAND回路51へ入力すると、A
ND回路51の出力fが得られる。さらに、可変手段を
有する遅延回路46により、Cの立上りいいかえればf
の立上りから所定の時間Th オンする波形gを得る。こ
のgと、上述fは、NOR回路53へ入力され出力とし
てhが得られる。本実施例の場合は上述の所定の周期
T,所定の時間Th は可変手段を有し個々の回路特性の
バラツキを調整できるように構成してある。この波形g
が、第2の反転器54を介して前述の波形φS であり、
gを第3,第4の反転器55,56を介したものが、波
形φR である。この波形hが反転器8,バッファ部5
7,前述ゲート部42を通してV1 ,バッファ部57,
ゲート部42を通してV2,パルス幅変調電圧VPWM であ
る。このVPWM を積分器9で積分し(本実施例の場合、
抵抗R,コンデンサCのRC回路を2段接続したローパ
スフィルタ)加速度に比例した出力電圧Vout′ が得ら
れる。また、このRCの値により出力特性の所定の遮断
周波数が得られる。さらに、このコンデンサはIC40
の内部で構成しても、本実施例のようにIC40の外部
で構成してもかまわない。しかし、コンデンサをIC4
0の内部で構成した場合ICのサイズは大きくなる(コ
ンデンサの容量値の大きさによりICサイズは異な
る)。
【0069】次に、図7,図15〜図17を用いて出力
調整部60の説明をする。最終的な出力電圧Vout は数
10により表わされる。
【0070】
【数9】
【0071】
【数10】
【0072】
【数11】
【0073】R1,R2を固定抵抗、VB2を一定電圧とす
れば感度がRf/RSにより決まり、零点はRf/RSとV
B3により決まる。そこで、先に感度(Rf/RS)を調整
してから零点を調整すれば、感度の影響を受けずに零点
が調整でき調整法が比較的簡単である。よって、Rf
S及び、VB3を可変できるようにしておけば、出力電
圧Voutは所定の特性に調整できる。
【0074】まず感度の調整例について説明する。本実
施例の場合NチャンネルMOSより成るスイッチ(S1
〜S7)と抵抗(Ra〜Ri)を組合せて接続する。第2
の演算増幅器65の正入力端子に所定の定電圧VB2を接
続する。そして、スイッチS1 〜S7 をデジタル的にオ
ン,オフすることにより感度を調整する抵抗RS,Rf
7(128通り)通り組合せることができる。本実施例
の場合7ビットの調整分解能を有するが、ビット数を増
す(抵抗,スイッチを増す)ことにより分解能をあげる
ことができる。また、スイッチS1〜S4をオフ、S5
7をオンすることにより、抵抗Re,Rjにより所定の
特性が得られる(初期特性)。
【0075】この初期特性はICに駆動電源VDDを印加
した時に得られるもので、初期状態でS1〜S4はオフ、
5〜S7はオンする。さらに、調整用のパッド(B1
7)をIC40に設け、このパッドからスイッチS1
7をオン,オフする信号を入力し一通り(128通
り)の組合せを実行させれば、前もって感度の特性が把
握できる。S1〜S7のオン,オフ動作をオンチップによ
りトリミング可能な、第1のスイッチ制御手段62につ
いて図15により説明する。B1 端子にツエナダイオー
ドZDを接続し、RY,RZはVDDに接続される。RX
トランジスタTr のベース抵抗、RZ はエミッタ抵抗で
ある。トランジスタTr はPNP形であり、エミッタに
バッファ63が接続される。B1 端子,GND間にツエ
ナ電圧以上の電圧をプローバー等を介し印加(通電処
理)し、ツエナダイオードZDの拡散(n+,p+ )を破
壊する。するとB1 端子がGNDへショートされる。す
るとトランジスタTr がオンし、エミッタ部がGNDレ
ベルになり、バッファ63の出力D1 がHiレベルにな
り、D1 に接続されたスイッチS1 がオンする。以下、
2 〜B7,D2〜D7 も同様な動作をする。
【0076】なお、パッドB1〜B7を強制的に外部から
GNDへショートすれば、ツェナーダイオードを破壊せ
ずにそれぞれのスイッチのコントロールが可能である。
つまり、前述したように前もって感度の特性が把握でき
る。
【0077】次に、零点の調整例について図16〜図1
8を用いて説明する。61が零調整部であり、VB1は定
電圧である(本実施例の場合3.5V)。本実施例の場合
NチャンネMOSより成るスイッチ(W1〜W127,
L1〜L8)と抵抗(r1〜r224)を直交マトリク
ス的に接続する。VB1を基準電圧とし、抵抗(r1〜r
224)の分圧回路で出力はVB3である。端子(d1
7)を全てGNDレベル(0V)にするとVB3はオー
プンとなる。d1 のみHiレベルでd2〜d7全てをGN
DレベルにするとスイッチW1,L1が選択(オン)さ
れ出力VB3は、
【0078】
【数12】
【0079】となる。端子(b1〜b7)と出力VB3の関
係は表1に示す通りである。つまりVB3は以下の表1に
示すようにVB1の27(128通り)の分圧電圧を出力可
能である。本実施例の場合7ビットの調整分解能を有す
る。また、一連の動作は感度の調整例と同様でVB3をデ
ジタル時に制御できる。また、第2のスイッチ制御手段
64の動作も第1のスイッチ制御手段と同様である。b
1〜b7は調整用のパッドである。
【0080】
【表1】
【0081】なお、パルス幅変調電圧VPWM をIC外部
へ取り出せるように、IC内に配線,パッド等を設ける
ことにより加速度に比例したデューティ波形出力が得ら
れることは言うまでもない。
【0082】出力特性調整装置について図6にもとづき
説明する。100は加速度センサを固定する台座であ
り、ステッピングモータやDCモータなどからなる回転
移動装置101によりθ1 方向に回転移動する。回転移
動装置101の制御は102のコンピュータにより行な
う。例えば、図示状態(重力に対し台座が水平状態)が
+1G,垂直状態が0G(+1G状態を基準に90゜回
転した状態)、+1G状態を基準として180゜回転し
た状態が−1G状態である。
【0083】一方、プローバー103はICのパッド数
分(本実施例の場合B1〜B7,b1 〜b7 の14本)備
え、加速度センサ内のIC内部のパッドに当てるもので
あり、固定台104により固定され、Z軸方向,X軸方
向,Y軸方向,θ2 方向に自動的(図示せず)、又は、
手動的に移動可能である。
【0084】また、ICのパッド、又は、IC自体の位
置を画像認識し、パッドとプローバーの位置合せをし、
この画像認識されたパッド上に正確にかつ、適切な接圧
でプローバーを当てることは言うまでもない(図示せ
ず)。
【0085】前述の如くICは駆動電源VDD−GNDに
より駆動され、V0 は出力電圧である。この出力電圧V
0 はA/D変換器(図示せず)を介しコンピュータ10
2に取り込まれる。
【0086】各パッドへの信号入力切換回路105はコ
ンピュータ102で制御され、信号入力切換回路105
の詳細は図19で表される。信号入力切換回路105は
通電処理回路110,通電処理回路用メインスイッチS
W,各パッドをグランドへショートする各スイッチSW
101〜SW114,通電処理用スイッチSW201〜
214から成る。また、各パッドにはそれぞれのプロー
バー(103a〜103n)各スイッチはコンピュータ102
により制御され、例えば、SW101をオンすればパッ
トB1 はグランドへショートされIC内部のスイッチS
1 がオンする。通電処理するときはスイッチSW101
〜SW114は全てオープンとし、SW201〜SW2
14の内必要なスイッチをオンし、IC内部のツェナー
ダイオードを破壊し、出力特性を固定する。
【0087】次に、初期特性をもとに台座100を+1
Gに固定したまま出力特性を調整するフローチャートに
ついて図20,21,22にもとづき説明する。なお、
この処理はコンピュータ102で実行される。台座10
0を回転移動させ、0G時の出力電圧V00G と+1G時
の出力電圧V01G を測定する(初期特性)ステップ12
0。初期特性より必要なスパン(感度)SP01数1式を
計算するステップ121(本実施例の場合、±1GでV
0 =0.5〜4.5Vに調整しようとするものである)。
【0088】
【数13】
【0089】台座100を回転移動させ+1Gに固定す
るステップ122。そして、全プローバーをパッドへ当
てる。ゼロ点コード(b1〜b7の7bit で128通り)
の内最低2点(Z01,Z02)とスパンコード(B1〜B7
の7bit で128通り)を変化させ数2式を満たすスパ
ンコードを算出するステップ123。本実施例の場合、
スパンコード=Sn
【0090】
【数14】
【0091】信号入力切換回路105によりスパンコー
ドSn をセットするステップ124。(必要なパッドを
グランドへショートする)。ゼロ点コードを変化させ所
定の出力電圧V0 =4.5V が得られるゼロ点コードZ
n を見つけるステップ125。スパンコードSn,ゼロ
点コードZn を信号入力切換回路105へセットし、通
電処理回路によりIC内部のツェナーダイオードを破壊
し、出力特性を固定するステップ126。最後に台座1
00を回転移動させ出力電圧の確認を行なうステップ1
27。
【0092】本実施例によれば、所定の位置へ回転移動
可能な装置へ加速度センサを取付け、少なくとも2点以
上の重力加速度のときの加速度センサの出力電圧を初期
特性とし、加速度センサをある重力加速度+1Gに固定
したまま、加速度センサのIC内部に設けられた複数の
パッドにプローバーを当て、このパッドに外部から信号
を印加し、IC内部の複数の抵抗の組合せを切換え、そ
の時の出力電圧を読み取り、この読み取った情報と前の
初期特性とから、所定の出力特性を算出し、IC内部の
複数の抵抗の組合せを選択する。さらに、選択した組合
せを各パッドからプローバーを介して通電処理(ツェナ
ーザップ)により固定する。これにより、ゼロ点,スパ
ンがデジタル的に調整される。以上のことから、HIC
基板の小形化(センサの小形化)、およびトリミング装
置を回転移動することなく出力特性を調整できる効果が
ある。
【0093】また、前もって抵抗の組合せが選択でき、
かつ出力特性がモニターできることから製造上の抵抗の
ばらつき,オペアンプや基準電圧などの回路のばらつき
を吸収でき、高精度に調整が行える効果がある。
【0094】
【発明の効果】1.IC内部に出力電圧調整用の抵抗群
を収納し、ICの外周部に備えられた複数のパッドに直
接プロービングして、オンチップトリミングが可能であ
るため、HIC基準アッセンブリが小形になる。
【0095】2.重力加速度を利用して、外部から、デ
ジタル的にパッドへの信号を切り替えて、予め、シミュ
レーションにより、出力電圧の調整が可能であり、レー
ザによる抵抗トリミングなどに、比較して大幅なコスト
低減が図れる。
【0096】3.サンプルをセットした後、ICのパッ
ドの位置を画像処理装置で自動的に認識し、モータで自
動的に位置決めして、出力電圧調整が出来るので、加工
工数の低減が図れる。
【0097】4.出力電圧調整装置は、除振台上に載っ
ており、外部からの振動の影響を受けることもなく、プ
ロービングの針がパッドから、ずれることもない。従っ
て、歩留まり良く、出力電圧の調整ができる。
【0098】5.出力電圧調整に必要とされる最適な抵
抗は、スイッチ回路により、選択し、組合せられるの
で、抵抗そのものに対しての加工はなんら施されておら
ず、出力電圧特性の経時変化に対する心配は、少ない。
従って、信頼性が高い。
【0099】6.一方のサンプルの出力電圧調整中、同
時に、他方のサンプルの出力電圧調整後の特性をチェッ
クできるので、一工程で、二つの動作が同時に、出来る
ことになり、加工工数の低減がはかれる。
【0100】7.出力電圧調整装置には、ICのパッド
位置の映像がモニタに、映しだされるので、メンテナン
ス時の作業がやりやすく、段取り時の工数の低減が図れ
る。以上のようにして、本発明によれば、加速度センサ
の出力電圧特性の調整をオンチップトリミング法を採用
することにより、構造を小形,軽量化して、安価にする
と共に、出力電圧特性の調整が、高精度で短時間にでき
る方法と装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加速度センサの出力電圧調整装置の構成図。
【図2】ステムアッセンブリの正面図。
【図3】(a),(b)はデジタル値に対する出力電圧の
関係を示すグラフ、(c)は加速度に対する出力電圧の
関係を示すグラフを示す。
【図4】(a),(b)はスイッチコントロール回路図を
示す。
【図5】加速度センサの回路構成を示すブロック図。
【図6】加速度センサの出力特性調整装置。
【図7】加速度センサの構成図。
【図8】加速度検出素子の詳細図。
【図9】可動電極の変位と静電容量の関係を示す線図。
【図10】パルス幅変調器及び反転器の出力波形図。
【図11】電圧波形のデューティと静電気力の関係を示
す線図。
【図12】加速度センサの出力特性図。
【図13】容量検出部の動作波形図。
【図14】パルス幅変調器の動作波形図。
【図15】第1のスイッチ制御手段の説明図。
【図16】零点調整部の説明図(1)。
【図17】第2のスイッチ制御手段の説明図。
【図18】零点調整部の説明図(2)。
【図19】信号入力切換回路図。
【図20】出力特性の調整のフローチャート。
【図21】ゼロ点コード説明図。
【図22】スパンコード説明図。
【符号の説明】
100…台座、101…回転移動装置、102…コンピ
ュータ、103…プローバー、104…固定台、105
…信号入力切換回路、110…通電処理回路、120〜
127…出力特性の調整のフローチャート、301…カ
ンタレバ、302…重錘、303…シリコン板、304…
金属電極、305…金属電極、306…ガラス板、30
7…ガラス板、308…検出部、309…ΔC検出回
路、310…演算増幅回路、311…PWM、312…
反転回路、313…ローパスフィルタ回路、314…出
力電圧調整回路、315…調整抵抗、316…調整抵
抗、317…専用IC、318a,318b,318
c,318d…コンデンサ、319a,319b…調整
抵抗アレイ、320a,320b…スイッチ回路、32
1a,321b…パッド、322a,322b…スイッ
チコントロール回路、323…電源、324…HIC基
板、325…HIC基板アッセンブリ、326…ハーメチ
ックステム、327…ステムアッセンブリ、331…テ
ーブル部、332…θ軸テーブル、333…Y軸テーブ
ル、334…X軸テーブル、335a,335b…プローバ
の針、336…プロービングアッセンブリ、337…Z
軸アッセンブリ、338a,338b…モータ、339
…テーブル、340a,340b…カメラ、341…画像処
理装置、342a,342b,342c…リード端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 正則 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモテイブエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 上野 定寧 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 鈴木 政善 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 浅野 保弘 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモテイブエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 松本 昌大 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理量に反応する検出部と、この検出部と
    電気的信号をやり取りする制御回路部と、 前記検出部の出力信号特性を調整する為の調整抵抗群
    と、 これらを保持する回路基板とからなる物理量検出セン
    サ。
  2. 【請求項2】請求項1において、制御回路部と調整抵抗
    群とが集積回路として同一のチップの中に形成されてい
    ることを特徴とする物理量検出センサ。
  3. 【請求項3】特性調整用の調整抵抗群を、センシング部
    からの信号を受信する制御回路と共に集積回路化したこ
    とを特徴とする物理量検出センサ。
  4. 【請求項4】重力加速度に反応するセンシング部を有す
    るセンサの出力特性調整方法であって、センサを回転さ
    せて、センシング部に対する重力の作用方法を変更しな
    がら出力特性を調整することを特徴とする加速度センサ
    の出力特性調整方法。
  5. 【請求項5】物理量に反応するセンシング部の出力信号
    特性を調整する為の調整抵抗群を有するものにおいて、
    前記調整抵抗群が接続されたパッドに外部信号印加用プ
    ローブを当接し、ツェナーザップ法によって特性を調整
    することを特徴とするセンサの出力特性調整方法。
  6. 【請求項6】重力加速度に反応するセンシング部と、特
    性調整用抵抗群と、該抵抗群に接続されたパッドとから
    成るセンサの出力特性調整装置であって、 前記センサを回転させる回転テーブル、 前記センサの回転に追従して前記パッドの位置に信号印
    加用プローバを移動させるプローバ位置変更装置、 前記プローバを介して調整信号を印加する指令装置を有
    することを特徴とする物理量検出センサの出力信号特性
    調整装置。
  7. 【請求項7】複数のリード端子が固定されたベース上
    に、検出部とこの検出部を駆動する駆動回路部若しく
    は、検出部からの信号を処理する処理回路部を内蔵する
    専用電子集積回路部を有する物理量検出センサにおい
    て、センサの出力信号調整は前記専用電子集積回路の外
    周部に備えられた複数のパッドを介し、外部より電圧を
    印加して行うことを特徴とするセンサの出力信号特性調
    整方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載のものにおいて、検出部が重
    力の加速度に反応するものであって、専用電子集積回路
    の複数のパッドにプロービングの針を当てセンサを重力
    加速度に対して少なくとも1ケ所以上の所定の角度を維
    持し、それぞれの位置で前記電子集積回路に信号を入力
    し、出力電圧を一定の関数値に合わせる操作を電気的に
    行うことを特徴とするセンサの出力信号特性調整方法。
  9. 【請求項9】請求項7,8記載のものにおいて、検出部
    が重力の加速度に反応するものであって、検出部と専用
    電子集積回路は混成厚膜集積回路の基板上に固定し、さ
    らにステム上に固定して、前記専用電子集積回路の複数
    のパッドにプローバを当て、センサを回転軸基準で位置
    を変更し、印加する重力加速度を変化させて、出力電圧
    調整を行うことを特徴とするセンサの出力信号特性調整
    方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載のものにおいて、専用電子
    集積回路の複数のパッドへのプロービングは、センサの
    支持部とプローバの支持部の少なくとも一方に、X軸,
    Y軸,Z軸,θ方向にそれぞれ移動可能な装置を有し、
    画像認識装置,画像処理装置との組合せでプロービング
    の針とパッドの位置関係の位置決めができ、加速度セン
    サの固定されたテーブルが軸基準で少なくとも1ケ所以
    上の角度で位置決めされる如く重力加速度が可変できる
    機構を用いてセンサの出力信号を調整する方法。
  11. 【請求項11】加速度センサの混成厚膜集積回路また
    は、ステム上に固定された専用電子集積回路の複数のパ
    ッドに、外部よりプローブの針を当て信号を入力し、こ
    の状態を維持し、加速度センサを軸基準で位置を可変
    し、重力の加速度を複数の位置で変えて、出力電圧調整
    を行なうことができることを特徴とするセンサの出力信
    号の調整装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載のものにおいて専用電子
    集積回路の複数のパッドへのプロービングは、加速度セ
    ンサの支持部とプローバの支持部の少なくとも一方、ま
    たは、両方にX軸,Y軸,Z軸,θ方向にそれぞれ移動
    可能な装置を有し、画像認識装置,画像処理装置との組
    合せで、プロービングの針とパッドの位置関係の位置決
    めができ、加速度センサの固定されたテーブルが軸基準
    で少なくとも1ケ所以上の角度で位置決めされて、重力
    加速度が可変できる機構を有する加速度センサの出力電
    圧調整装置。
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