JPH057214U - 化学かいろの発熱温度調整具 - Google Patents
化学かいろの発熱温度調整具Info
- Publication number
- JPH057214U JPH057214U JP6097191U JP6097191U JPH057214U JP H057214 U JPH057214 U JP H057214U JP 6097191 U JP6097191 U JP 6097191U JP 6097191 U JP6097191 U JP 6097191U JP H057214 U JPH057214 U JP H057214U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer bag
- sheet
- chemical
- inner sheet
- pockets
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 化学かいろの発熱温度を調整する。
【構成】 化学かいろ1を収納する外袋2内は、少なく
とも1枚の内シート8,9で2以上のポケット10〜1
2に仕切られている。内シート8,9には、それぞれ、
外袋2の表面シート4に開口された通気孔7に連通する
連通孔13,14が開口され、両連通孔13,14は、
いずれも通気孔7より開口径が小さく、且つ外袋2の表
面シート4に面する内シート8を前列として後列の内シ
ート9の連通孔14は、前列の内シート8の連通孔13
より空気の遮へい面積を大きく設定している。したがっ
て、化学かいろ1を外袋2の前ポケット10に収容して
使用したときには、中ポケット11,後ポケット12を
使用したときよりも空気供給が大きく、発熱温度は高
い。
とも1枚の内シート8,9で2以上のポケット10〜1
2に仕切られている。内シート8,9には、それぞれ、
外袋2の表面シート4に開口された通気孔7に連通する
連通孔13,14が開口され、両連通孔13,14は、
いずれも通気孔7より開口径が小さく、且つ外袋2の表
面シート4に面する内シート8を前列として後列の内シ
ート9の連通孔14は、前列の内シート8の連通孔13
より空気の遮へい面積を大きく設定している。したがっ
て、化学かいろ1を外袋2の前ポケット10に収容して
使用したときには、中ポケット11,後ポケット12を
使用したときよりも空気供給が大きく、発熱温度は高
い。
Description
【0001】
本案は化学かいろ、特に鉄粉の酸化発熱を利用した化学かいろの発熱温度調整
具に関する。
【0002】
現在では、鉄粉の酸化による発熱を利用した化学かいろが化学かいろを代表す
るものとして多用されている。この化学かいろは、いわゆる防寒用の「かいろ」
としての用途のほか、医療用を含めて人体の保温に広く利用されている。この化
学かいろの一般的な構成は、鉄粉,水,金属の酸塩,活性炭を主成分とし、これ
を木粉や吸水性に優れたバーミュキュライト等の吸水剤と混合して通気性の包材
に被包したものである(これを水充填式という)。これら成分を被包した包材は
、無通気性の包袋体中に密封され、使用時に包袋体を破り、包材を空気中にさら
して発熱させるのが一般的である。そのほか、構成成分より水分及び吸水剤を除
き、使用時に水を添加して発熱させるものも知られている(これを水添加式とい
う)。
【0003】
鉄粉の酸化反応を利用して発熱させるこの種化学かいろの発熱温度は水分の存
在下において、空気の供給量によって決定される。
【0004】
水充填式化学かいろにおいては、包袋体を破り、包材の内容物をよくもみほぐ
し、そのまま包材の全面の通気孔を利用して包材内に空気を供給し、鉄粉を酸化
発熱させるのが通例であるが、通気孔の表面一部をしゃ断して発熱させることも
可能である。水添加式化学かいろでは、要所に通気孔を開口した外袋内に包材を
収納し、外袋の通気孔を通して供給された空気量によって発熱させている。この
方式によれば、包材内に予め吸湿剤を充填せしめておく必要がないため、薄形化
が可能である。
【0005】
しかしながら、通気孔を有する外袋内に化学かいろを収容して使用しても外袋
の通気の総開口面積が規定されているため、発熱温度を一定温度に制御すること
はできるが、逆に、冬期,夏期あるいは寒冷地などの環境条件に応じて発熱温度
を変化させることはできない。
【0006】
特に、この種化学かいろは、神経痛,筋肉痛,腰痛などの痛みの緩和に有効で
あり、温熱療法としては、その発熱温度を体温よりやや高い温度を保たせれば充
分であるが、化学かいろの発熱温度が冬期の防寒保温用の温度に設定されている
と、冬期以外の季節では身体に熱すぎて実際上使用することができない。
【0007】
本考案の目的は、上記課題を解決するもので、外袋内に設けた2以上のポケッ
トを使い分けて発熱温度を調整しうる化学かいろの発熱温度調整具を提供するこ
とにある。
【0008】
上記目的を達成するため、本案による化学かいろの発熱温度調整具においては
、外袋の表面シートに発熱温度調整用の通気孔を有し、外袋内に鉄粉の酸化反応
を利用して発熱させる化学かいろを収納する化学かいろの発熱温度調整具であっ
て、
外袋内に少なくとも1枚の内シートを有し、
内シートは、外袋内を2以上の前後のポケットに仕切るとともに、外袋の表面
シートに重ねて該表面シートに開口された通気孔の一部を塞ぎ、ポケットの一つ
を選定してその内部に収納された化学かいろへの空気供給量を制限するものであ
り、また、外袋内に少なくとも2以上の内シートで仕切られた3以上のポケット
を前後に有し、
各内シートは、表面シートに開口された通気孔を通して各ポケットへ供給され
る空気の供給を制限するものであり、
外袋の表面シートに面する内シートを前列として相対的に後列の内シートは、
前列の内シートより供給空気の遮へい面積が大きいものである。
【0009】
また、外袋内に少なくとも2以上の内シートで仕切られた3以上のポケットを
前後に有し、
各内シートは、表面シートに開口された通気孔を通して各ポケットへ供給され
る空気の供給を制限する口径の連通孔を有し、外袋の表面シートに面する内シー
トを前列として相対的に後列の内シートに開口された連通孔は、前列の内シート
の連通孔より供給空気の遮へい面積が大きいものである。
【0010】
外袋内のいずれか一つのポケットを選定してそのポケット内に化学かいろを収
容する。外袋の表面シートと、化学かいろとの間に、ポケットの仕切りとなる1
枚以上の内シートが介在するときには、内シートのシート面で表面シートのシー
ト面に開口された通気孔一部のが遮ぎられ、化学かいろへの供給空気量が制限さ
れて発熱温度が低下する。外袋の表面シートの裏面に接して最前列のポケットを
選定して化学かいろが収納されたときには外袋の全通気孔を通して化学かいろ内
に最大限に空気が供給されて最高温度に発熱する。したがって、本案によれば、
前後のポケットの選定により発熱温度を段階的に制御できるものである。
【0011】
以下に本案の実施例を図によって説明する。
【0012】
実施例は本案の発熱温度調整具を腰バンドに適用した例を示している。図1に
おいて、腰バンドは、腰当てパッドPと、ベルトBとからなっている。腰当てパ
ッドPは、本案の発熱温度調整具の本体をなすもので、鉄粉の酸化反応による発
熱を利用する化学かいろ1の外袋2である。
【0013】
外袋2は、パッドPの基材シート3に重ね合せた表面シート4を線状に溶着し
て上縁開放の袋状に形成されたものであり、パッドP上には、左右一対の外袋2
,2が形成され、各外袋2の上縁には、外袋2の開口5を封止する蓋シート6を
付設している。外袋2の表面シート4には、外袋2内に空気を供給する通気孔7
,7,7が全面にわたり均等に開口されている。実施例では各3個の通気孔を3
列にマトリックス状に開口した例を示している。なお、蓋シート6の構造は限定
されるものではないが、閉止時にできるだけ気密に封止できるものが好ましい。
外袋2内への空気の供給は、通気孔7を通してのみ行って化学かいろ1の発熱温
度を精密に制御するためである。
【0014】
本案は、外袋2内を1〜2枚以上の内シートにより前後に仕切り、外袋2内を
前後2以上のポケットを形成するものである。実施例では、図2に示すように2
枚の内シート8,9を開いて外袋2内に前後に前ポケット10、中ポケット11
、後ポケット12の3つのポケットを形成した例を示している。第1の内シート
8は表面シート4の裏面に重ね、第2の内シート9は第1の内シート8の裏面に
重ねてその外縁が表面シート4と一体に基材シート3に溶着されたものである。
図3において、第1の内シート8には、通気孔7,7,…と同じ位置に表面シー
ト4の通気孔7より小口径の連通孔13,13,…が開口され、第2の内シート
9にも同様に、表面シート4の各通気孔と同じ位置に連通孔13よりさらに小口
径の通気孔14,14,…が開口されている。
【0015】
本案に用いる化学かいろは、水添加式,水充填式のいずれであっても構わない
が、その包材表面には例えば赤色などの鮮明な着色を施したものを使用するのが
好ましい。化学かいろ1を外袋2のいずれかのポケット10〜12内に収容した
ときに、表面シート4の通気孔7,7,…を通して包材の着色を表わすことがで
きる。化学かいろ1は、各ポケットのいずれか一つを選定してその中に収容し、
蓋シート6を外袋2の開口5を覆って封止し、パッドPを腰の患部にあてがいベ
ルトBを緊締して使用するのであるが、外袋2内の前ポケット10に化学かいろ
1を収容して使用したときには表面シート4の通気孔7,7,…を通して化学か
いろ1に空気が供給され、その発熱量が最も大きい。中ポケット11を選定して
化学かいろを収容したときには表面シート4の通気孔7の開口一部が第1の内シ
ート8に塞がれて化学かいろ1へは空気の供給量が減じ、後ポケット12を選定
して化学かいろ1を収容したときには図2に図示のようにさらに第2の内シート
9により空気供給量が制限されて化学かいろには、連通孔14の口径によって設
定される量の空気が供給される。この結果、ポケット10を使用したときに化学
かいろ1は、最高温度に発熱し、以下、中ポケット11,後ポケット12の順に
発熱温度が低下することとなる。したがって、夏期には後ポケット12,春,秋
期には中ポケット11,冬期,寒冷地では前ポケット10をそれぞれ選定して化
学かいろ1の収納個所を選定することにより、適正温度に温度調節を行って患部
を癒すことができる。
【0016】
本案において、内シート8,9及び内シート8に接触させる表面シート4の面
は平滑で互いに密着しうる材質のものを使用するが、通常使用される表面平滑な
塩化ビニールシートはこの条件を満たしている。
【0017】
中ポケット11や後ポケット12に化学かいろ1を収容したときに、表面シー
ト4と内シート8間(さらに内シート8,9間)に隙間が形成されると、この隙
間を通して空気がポケットに供給されるため、温度調整を適正に行うことが難し
くなる。なお、実施例では各内シート8,9に連通孔を開口した例を説明したが
、要するに内シート8,9は、外袋2内を2以上のポケットに区画すると共に表
面シート4の通気孔の一部を閉止する絞りとして機能するものであって、一部の
通気孔の大きさを絞る手段は必ずしもシート面に開口した孔には限らない。通気
孔の一部を閉止するものであれば帯状のシートあるいは適宜スリットを開口した
シートであっても構わない。さらに、通気孔の一部を閉止シャッター機能を組合
せることもできる。
【0018】
外袋の形態は、実施例に示したような腰当てパッドに限らず鉄粉の酸化発熱を
利用した化学かいろの外袋であれば如何なる形態であっても適用できる。
【0019】
【考案の効果】
以上のように本案は、鉄粉の酸化反応による発熱を利用した化学かいろの使用
に際し、この化学かいろを収納する外袋内を2以上のポケットに区画し、各ポケ
ットへの空気供給量を異ならせたため、化学かいろを収納すべきポケットの選定
により、その発熱温度を段階的に調整することができ、したがって本案によると
きには、冬期,寒冷地での防寒用のみならず、夏期,春,秋期においても適正な
温度を選定して化学かいろを使用でき、特に神経痛,筋肉痛,腰痛などの痛みの
緩和に有効とされる温熱療法用具に適用して優れた効果を得ることができる。
【図1】図1は、本案の一実施例を示す腰当てバンドの
一部断面斜視図である。
一部断面斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面模式図である。
【図3】図3は、要部の分解斜視図である。
1 化学かいろ
2 外袋
3 基材シート
4 表面シート
7 通気孔
8,9 内シート
10〜12ポケット
13,14 連通孔
P 腰当てパッド
B ベルト
Claims (2)
- 【請求項1】 外袋の表面シートに発熱温度調整用の通
気孔を有し、外袋内に鉄粉の酸化反応を利用して発熱さ
せる化学かいろを収納する化学かいろの発熱温度調整具
であって、 外袋内に少なくとも1枚の内シートを有し、 内シートは、外袋内を2以上の前後のポケットに仕切る
とともに、外袋の表面シートに重ねて該表面シートに開
口された通気孔の一部を塞ぎ、ポケットの一つを選定し
てその内部に収納された化学かいろへの空気供給量を制
限するものであることを特徴とする化学かいろの発熱温
度調整具。 - 【請求項2】 外袋内に少なくとも2以上の内シートで
仕切られた3以上のポケットを前後に有し、 各内シートは、表面シートに開口された通気孔を通して
各ポケットへ供給される空気の供給を制限する口径の連
通孔を有し、外袋の表面シートに面する内シートを前列
として相対的に後列の内シートに開口された連通孔は、
前列の内シートの連通孔より供給空気の遮へい面積が大
きいことを特徴とする請求項1に記載の化学かいろの発
熱温度調整具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6097191U JPH057214U (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 化学かいろの発熱温度調整具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6097191U JPH057214U (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 化学かいろの発熱温度調整具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH057214U true JPH057214U (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=13157820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6097191U Pending JPH057214U (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 化学かいろの発熱温度調整具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH057214U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007190363A (ja) * | 2006-08-13 | 2007-08-02 | Toichi Kataoka | 穴をあけたカイロ袋 |
JP2015083109A (ja) * | 2013-09-17 | 2015-04-30 | 三晃テイエピー株式会社 | 骨盤ベルト |
-
1991
- 1991-07-08 JP JP6097191U patent/JPH057214U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007190363A (ja) * | 2006-08-13 | 2007-08-02 | Toichi Kataoka | 穴をあけたカイロ袋 |
JP2015083109A (ja) * | 2013-09-17 | 2015-04-30 | 三晃テイエピー株式会社 | 骨盤ベルト |
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