JPH0571394A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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Publication number
JPH0571394A
JPH0571394A JP26274391A JP26274391A JPH0571394A JP H0571394 A JPH0571394 A JP H0571394A JP 26274391 A JP26274391 A JP 26274391A JP 26274391 A JP26274391 A JP 26274391A JP H0571394 A JPH0571394 A JP H0571394A
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JP
Japan
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exhaust gas
fuel ratio
gas sensor
air
engine
Prior art date
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Pending
Application number
JP26274391A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takebayashi
広行 竹林
Shigeru Yamamoto
山本  茂
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】排気ガスセンサが活性状態にあるにもかかわら
ず、ベーパの発生やインジェクタ周りの燃料の揮発に起
因する空燃比のリーン状態により、排気ガスセンサの活
性状態を判定することができない場合には、所定条件下
において空燃比のフィードバック制御を強制的に開始す
ることで、ラフアイドルを防止する。 【構成】排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサと、
該排気ガスセンサの出力電圧に対応して排気ガスセンサ
の活性判定を実行する活性判定手段33と、活性判定手
段33の判定結果に基づいて排気ガスセンサの活性時に
実空燃比が理論空燃比になるように燃料供給量を制御す
るフィードバック制御手段34とを備えたエンジンの空
燃比制御装置であって、熱間再始動およびそれと略同等
の始動判定条件の成立時には、上記活性判定手段33に
より排気ガスセンサの活性状態が判定されない時にも、
エンジン始動後所定時間経過した時に、上記フィードバ
ック制御手段によるフィードバックを強制開始する強制
開始手段40を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、O2 センサ
の活性時に実空燃比が理論空燃比(A/F=14.7)
になるように燃料噴射量を制御するようなエンジンの空
燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のエンジンの空燃比制御装
置としては、例えば、特開昭58−2443号公報およ
び特開昭59−131732号公報に記載のように、排
気系に設けられたO2 センサの出力電圧に基づいて、空
燃比のリーン、リッチを判定し、実空燃比が理論空燃比
(A/F=14.7)になるように燃料噴射量を制御す
るフィードバック制御手段を備えたものがある。
【0003】一般に上述のO2 センサは300〜350
℃の活性化温度に達しないと、正常な出力電圧を発生し
ないので、エンジン始動後において上述のO2 センサの
出力電圧が活性判定電圧たとえば0.45Vを越えた
時、O2 センサが活性していると判定し、上述のフィー
ドバック制御条件が成立する。
【0004】しかし、上述の従来装置においては次のよ
うな問題点があった。すなわち、熱間再始動時のように
燃料にベーパが発生したり、インジェクタ周りの燃料が
揮発している場合には、始動後増量の範囲a(図9参
照)を経過した後の空燃比はリーンな状態となり、図9
に示すようにO2 センサが活性温度に到達する以前(O
2 センサ出力電圧が0.45Vに達する以前)に実空燃
比がリーンとなり、O2 センサそれ自体は既に充分に活
性しているにもかかわらず、O2 センサ出力電圧が活性
判定電圧としての0.45Vを越えないために、上述の
フィードバック制御が開始されず、空燃比が自然に1
4.7になるまでフィードバックの開始が遅れる。具体
的には30〜60sec フィードバックの開始が遅れるの
で、図9にハッチングを施して示す部分bからも明らか
なように、空燃比のリーンにより始動後のラフアイドル
(rough idle)が発生して、エミッションが悪化する問
題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明(第1発明)は、排気ガスセンサが活性状態に
あるにもかかわらず、ベーパの発生やインジェクタ周り
の燃料の揮発に起因する空燃比のリーン状態により、排
気ガスセンサの活性状態を判定することができない場合
には、所定条件下において空燃比のフィードバック制御
を強制的に開始することで、ラフアイドルを防止するこ
とができるエンジンの空燃比制御装置の提供を目的とす
る。
【0006】この発明の請求項2記載の発明(第2発
明)は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、上述
の排気ガスセンサのフェイル時には上記フィードバック
制御の強制開始を禁止して、空燃比の誤補正を防止する
ことができるエンジンの空燃比制御装置の提供を目的と
する。
【0007】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、スロットル開度が全
閉から非全閉に移行して、車両の走行が開始された時
に、上記フィードバック制御の強制開始を禁止して、排
気ガスセンサそれ自体のフェイル時における空燃比の誤
補正を防止することができるエンジンの空燃比制御装置
の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、負圧カットフラグが
リセットされた時(例えばエンジン始動後150秒経過
時点)に、上記フィードバック制御の強制開始を禁止し
て、排気ガスセンサそれ自体のフェイル時における空燃
比の誤補正を防止することができるエンジンの空燃比制
御装置の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、フィードバック補正
量がリッチ側に補正するガード値に達した時、上記フィ
ードバック制御の強制開始を禁止して、排気ガスセンサ
それ自体のフェイル時における空燃比の誤補正を防止す
ることができるエンジンの空燃比制御装置の提供を目的
とする。
【0010】この発明の請求項6記載の発明(第3発
明)は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、前回
運転時の排気ガスセンサフェイルフラグがセットされて
いる時、上記フィードバック制御の強制開始を禁止し
て、排気ガスセンサそれ自体のフェイル時における空燃
比の誤補正を防止することができるエンジンの空燃比制
御装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサ
と、該排気ガスセンサの出力電圧に対応して排気ガスセ
ンサの活性判定を実行する活性判定手段と、上記活性判
定手段の判定結果に基づいて排気ガスセンサの活性時に
実空燃比が理論空燃比になるように燃料供給量を制御す
るフィードバック制御手段とを備えたエンジンの空燃比
制御装置であって、熱間再始動およびそれと略同等の始
動判定条件の成立時には、上記活性判定手段により排気
ガスセンサの活性状態が判定されない時にも、エンジン
始動後所定時間経過した時に、上記フィードバック制御
手段によるフィードバックを強制開始する強制開始手段
を備えたエンジンの空燃比制御装置であることを特徴と
する。
【0012】この発明の請求項2記載の発明は、排気ガ
スの組成を検知する排気ガスセンサと、該排気ガスセン
サの出力電圧に対応して排気ガスセンサの活性判定を実
行する活性判定手段と、上記活性判定手段の判定結果に
基づいて排気ガスセンサの活性時に実空燃比が理論空燃
比になるように燃料供給量を制御するフィードバック制
御手段とを備えたエンジンの空燃比制御装置であって、
熱間再始動およびそれと略同等の始動判定条件の成立時
には、上記活性判定手段により排気ガスセンサの活性状
態が判定されない時にも、エンジン始動後所定時間経過
した時に、上記フィードバック制御手段によるフィード
バックを強制開始する強制開始手段と、排気ガスセンサ
のフェイル時に上記強制開始手段によるフィードバック
の強制開始を禁止する禁止手段とを備えたエンジンの空
燃比制御装置であることを特徴とする。
【0013】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記禁止手段はスロ
ットル開度が全閉から非全閉に移行した時、フィードバ
ックの強制開始を禁止するエンジンの空燃比制御装置で
あることを特徴とする。
【0014】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、燃料供給手段として
インジェクタを用いたもので、上記禁止手段はインジェ
クタ燃圧を一時的に上げるための負圧カットフラグがリ
セットされた時、フィードバックの強制開始を禁止する
エンジンの空燃比制御装置であることを特徴とする。
【0015】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記禁止手段はフィ
ードバック補正量が燃料をリッチ側に補正するガード値
に達した時、フィードバックの強制開始を禁止するエン
ジンの空燃比制御装置であることを特徴とする。
【0016】この発明の請求項6記載の発明は、排気ガ
スの組成を検知する排気ガスセンサと、該排気ガスセン
サの出力電圧に対応して排気ガスセンサの活性判定を実
行する活性判定手段と、上記活性判定手段の判定結果に
基づいて排気ガスセンサの活性時に実空燃比が理論空燃
比になるように燃料供給量を制御するフィードバック制
御手段とを備えたエンジンの空燃比制御装置であって、
熱間再始動およびそれと略同等の始動判定条件の成立時
には、上記活性判定手段により排気ガスセンサの活性状
態が判定されない時にも、エンジン始動後所定時間経過
した時に、上記フィードバック制御手段によるフィード
バックを強制開始する強制開始手段と、前回運転時の排
気ガスセンサフェイルフラグを記憶する記憶手段と、上
記記憶手段により前回運転時の排気ガスセンサフェイル
フラグがセットされている時、上記強制開始手段による
フィードバックの強制開始を禁止する禁止手段とを備え
たエンジンの空燃比制御装置であることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、通常のエンジン始動時においては上述の活性判定手
段により排気ガスセンサの活性が判定された時に、上述
のフィードバック制御手段で実空燃比が理論空燃比にな
るように燃料供給量を制御するフィードバックが行なわ
れる。
【0018】しかも、熱間再始動およびそれと略同等の
始動判定条件の成立時には、上述の活性判定手段により
排気ガスセンサの活性状態が判定されなくても、エンジ
ン始動後所定時間(排気ガスセンサがリッチ状態におか
れた時、活性温度を越えるとみなされる時間、例えば約
13秒)経過した時に、上述の強制開始手段がフィード
バック制御手段によるフィードバックを強制的に開始す
る。
【0019】この結果、排気ガスセンサが活性状態にあ
るにもかかわらず、ベーパの発生やインジェクタ周りの
燃料の揮発に起因する空燃比のリーン状態により、排気
ガスセンサの活性状態を判定することができない場合に
は、所定条件下において空燃比のフィードバック制御を
強制的に開始することで、ラフアイドルを防止すること
ができる効果がある。
【0020】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上記禁止手段
が排気ガスセンサのフェイル時に上述の強制開始手段に
よるフィードバックの強制開始を禁止するので、空燃比
の誤補正を防止することができる効果がある。
【0021】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、スロットル開
度が全閉から非全閉に移行して、車両の走行が開始され
た時、上記禁止手段が強制開始手段によるフィードバッ
クの強制開始を禁止するので、排気ガスセンサそれ自体
のフェイル時における空燃比の誤補正を防止することが
できる効果がある。
【0022】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、インジェクタ
燃圧を一時的に上げるための負圧カットフラグがリセッ
トされた時、上記禁止手段が強制開始手段によるフィー
ドバックの強制開始を禁止するので、排気ガスセンサそ
れ自体のフェイル時における空燃比の誤補正を防止する
ことができる効果がある。
【0023】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、フィードバッ
ク補正量が燃料をリッチ側に補正するガード値に達した
時、上記禁止手段が強制開始手段によるフィードバック
の強制開始を禁止するので、排気ガスセンサそれ自体の
フェイル時における空燃比の誤補正を防止することがで
きる効果がある。
【0024】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の記憶手
段に前回運転時の排気ガスセンサフェイルフラグがセッ
トされている時には、上記禁止手段が強制開始手段によ
るフィードバックの強制開始を禁止するので、排気ガス
センサそれ自体のフェイル時における空燃比の誤補正を
コンピュータ処理による比較的早い時点から防止するこ
とができる効果がある。
【0025】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はエンジンの空燃比制御装置を示し、図1
において、吸入空気を浄化するエアクリーナ1の後位に
エアフロセンサ2を接続して、このエアフロセンサ2で
吸入空気量を検出すべく構成している。
【0026】上述のエアフロセンサ2の後位にはスロッ
トルボディ3を接続し、このスロットルボディ3内のス
ロットルチャンバ4には、吸入空気量を制御するスロッ
トル弁5を配設している。そして、このスロットル弁5
下流の吸気通路には、所定容積を有する拡大室としての
サージタンク6を接続し、このサージタンク6下流に吸
気ポート7と連通する吸気マニホルド8を接続すると共
に、この吸気マニホルド8にはインジェクタ9を配設し
ている。
【0027】一方、エンジン10の燃焼室と適宜連通す
る上述の吸気ポート7および排気ポート11には、動弁
機構(図示せず)により開閉操作される吸気弁12と排
気弁13とをそれぞれ取付け、またシリンダヘッドには
スパークギャップを上述の燃焼室に臨ませた点火プラグ
(図示せず)を取付けている。
【0028】上述の排気ポート11と連通する排気通路
14に排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサ15
(以下単にO2 センサと略記する)を配設すると共に、
この排気通路14の後位には有害ガスを無害化する触媒
コンバータいわゆるキャタリストを接続している。
【0029】ところで、上述のスロットル弁5をバイパ
スするバイパス通路16を設け、このバイパス通路16
にはISC(アイドルスピードコントロール)機構とし
てのISCバルブ17を介設する一方、エアクリーナ1
のエレメント18下流側には吸気温センサ19を、スロ
ットルボディ3にはスロットルセンサ20を、ウオータ
ジャケットには水温センサ21をそれぞれ配設してい
る。
【0030】図2はエンジン空燃比制御装置の制御回路
を示し、CPU30は、吸気温センサ19からの吸気温
ta、エアフロセンサ2からの吸入空気量Q、スロット
ルセンサ20からのスロットル開度TVO、上述のスロ
ットルセンサ20と一体的に形成されたアイドルスイッ
チ22からのアイドル信号(スロットル全閉信号)、水
温センサ21からのエンジン冷却水水温tw、ディスト
リビュータ23からのエンジン回転数Ne、O2 センサ
15からの空燃比に対応した出力電圧の各入力信号に基
づいて、ROM24に格納したプログラムに従って、イ
ンジェクタ9を駆動制御し、またRAM25はフィード
バックゾーン判定用のマップ(図7参照)や前回運転時
のO2 センサフェイルフラグなどの必要なデータを記憶
する。
【0031】ここで、上述のCPU30は、O2 センサ
15の出力電圧に対応してO2 センサ15の活性判定を
実行、詳しくはエンジン始動後O2 センサ出力が一度で
も0.45ボルト以上になった時、O2 センサ15が活
性であると判定する活性判定手段(図3のフローチャー
トにおける第3ステップ33参照)と、上記活性判定手
段の判定結果に基づいてO2 センサ15の活性時に、実
空燃比が理論空燃比(A/F=14.7 つまりλ=
1)になるようにインジェクタ9に対する燃料噴射量を
制御するフィードバック制御手段(図3のフローチャー
トにおける第4ステップ34参照)と、熱間再始動判定
条件の成立時には、上記活性判定手段によりO2 センサ
15の活性状態が判定されない時にも、エンジン始動後
所定時間(O2 センサ15がリッチ状態におかれた時、
活性温度を越えるとみなされる時間、例えば約13秒)
経過した時に、フィードバックを強制開始する強制開始
手段(図3のフローチャートにおける第10ステップ4
0参照)と、スロットル開度が全閉(TVO=0)から
非全閉に移行して、車両の走行が開始された時、インジ
ェクタ9の燃圧を一時的に上げるための負圧カットフラ
グがリセットされた時、フィードバック補正量(CF
B)が燃料をリッチ側に補正するガード値に達した時、
並びに前回運転時のO2 センサフェイルフラグがRAM
25の所定エリアにセットされる時に、上記強制開始手
段によるフィードバックの強制開始を禁止する禁止手段
(図3のフローチャートにおける第11ステップ41参
照)とを兼ねる。
【0032】なお、この実施例では上述のフィードバッ
ク制御手段(第4ステップ34参照)と強制開始手段
(第10ステップ40参照)とをそれぞれ別々のステッ
プとしたが、同一ステップにより処理することもでき
る。
【0033】また上述の負圧カットについて述べると次
の通りである。すなわち、インジェクタ9からの燃料噴
射圧力を常時一定に保って、開弁時間だけで燃料噴射量
をコントロールするために、プレッシャレギュレータを
設けて、サージタンク6内の圧力との差を一定に保つよ
うに構成しているが、熱間再始動時には上述のプレッシ
ャレギュレータの制御でインジェクタ9の燃圧を一時的
に上げて、インジェクタ9中のベーパの抜けをよくする
と共に、燃料をエンリッチにして始動後に空燃比がリー
ンになる状態を防止する。これを負圧カットといい、負
圧カットフラグがセットされている間は、この負圧カッ
トが実行される。
【0034】このように構成したエンジンの空燃比制御
装置の作用を、図3に示すフローチャートを参照して、
以下に説明する。
【0035】第1ステップ31で、CPU30は各種信
号の読込みを実行する。すなわち、吸気温センサ19か
らの吸気温ta、水温センサ21からのエンジン冷却水
水温tw、ディストリビュータ23からのエンジン回転
数Ne、アイドルスイッチ22からのアイドル信号(ス
ロットル全閉信号)、O2 センサ15からの空燃比(A
/F)に対応する出力電圧、エアフロセンサ2からの吸
入空気量Qなどの必要な各種信号の読込みを実行する。
【0036】次に第2ステップ32で、CPU30は条
件A成立か否かを判定する。すなわち図4にAND論理
構成図で示すように、エンジンの運転状態がフィードバ
ックゾーン(図7参照)内で、水温が30℃以上で、水
温センサ21がフェイルでなく、かつエアフロセンサ2
がフェイルでない時、上述の条件Aが成立する。
【0037】そして、上述の第2ステップ32で、条件
Aの非成立と判定された時には第11ステップ41にス
キップする一方、条件Aの成立であると判定された時に
は次の第3ステップ33に移行する。
【0038】この第3ステップ33で、CPU30はO
2 センサ15が活性しているか否かを、O2 センサ出力
電圧がエンジン始動後において一度でも0.45ボルト
以上になったか否かに基づいて、0.45ボルト以上に
なった時にはO2 センサ15が活性していると判定し、
次の第4ステップ34に移行する一方、O2 センサ15
が活性していないと判定された時(O2 センサ15が本
当に活性していない場合と、熱間再始動時のようにO2
センサ15が活性しているにもかかわらず、空燃比のリ
ーンにより活性していないと判定された場合との双方を
含む)には別の第5ステップ35に移行する。
【0039】上述の第4ステップ34で、CPU30は
2 センサ15の活性状態に対応して、実空燃比が理論
空燃比(A/F=14.7)になるように燃料噴射量を
制御する空燃比のフィードバック制御を実行する。例え
ば、燃料の最終噴射パルスをTi とすると、 Ti =TP ×(1+CFB+CW+Clrn+C)+TV ここに、TP は 燃料基本噴射量 CFBは フィードバック補正量 CWは 暖機増量 Clrnは学習値 Cは その他の補正量 TV は 無効噴射量で、 上式のフィードバック補正量CFBを可変することで、
実空燃比が理論空燃比になるように燃料噴射量を制御す
る。
【0040】一方、上述の第5ステップ35で、CPU
30は条件B成立か否かを判定する。すなわち図5にA
ND論理構成図で示すように、水温twが100℃以上
で、吸気温taが75℃以上で、エンジン始動後の経過
時間Tが13秒以上(O2 センサ15がリッチ状態にお
かれた時、活性温度を越えるとみなされる時間)で、負
圧カット実行条件が成立し、かつO2 センサ15がフェ
イル判定していない状態で、フィードバック系がフェイ
ル判定していない状態の時、上述の条件Bが成立する。
【0041】ここで、上述の負圧カット実行条件は図6
にAND論理構成図で示すように、水温twが80℃以
上で、吸気温taが30℃以上で、エンジン始動後の経
過時間Tが150秒以内で、かつスロットル全閉の時に
成立する。なお、上記条件Bのうちtw>100℃、t
a>75℃、負圧カット実行条件成立の3条件が熱間再
始動の判定条件となる。
【0042】そこで、上述の第5ステップ35で、条件
B成立と判定された時には、次の第6ステップ36に移
行する一方、条件Bの不成立と判定された時には第11
ステップ41に移行する。
【0043】上述の第6ステップ36で、CPU30は
スロットル開度が全閉か否かを判定し、TVO全閉時に
は次の第7ステップ37に移行する一方、スロットル開
度が全閉から非全閉に移行して、車両の走行が開始され
た時には第11ステップ41に移行する。
【0044】上述の第7ステップ37で、CPU30は
RAM25の所定エリアから負圧カットフラグを読出
し、この負圧カットフラグがセットされているかリセッ
トされているかを判定し、負圧カットフラグがセットさ
れている時には次の第8ステップ38に移行する一方、
負圧カットフラグがリセットされている時には第11ス
テップ41に移行する。
【0045】上述の第8ステップ38で、CPU30フ
ィードバック補正量CFBが燃料をリッチ側に補正する
ガード値(上限値、例えば25%リッチにするような
値)に達したか否かを判定し、ガード値未満の時には次
の第9ステップ39に移行する一方、ガード値に達した
時には第11ステップ41に移行する。
【0046】上述の第9ステップ39で、CPU30は
RAM25の所定エリアからO2 センサフェイルフラグ
を読出し、前回運転時のO2 センサフェイルフラグがセ
ットされているかリセットされているかを判定し、O2
センサフェイルフラグがリセットされている時には次の
第10ステップ40に移行する一方、O2 センサフェイ
ルフラグがセットされている時には第11ステップ41
に移行する。
【0047】上述の第10ステップ40で、CPU30
は空燃比のフィードバック制御を強制的に実行する一
方、上述の第11ステップ41では、CPU30は空燃
比のフィードバック制御を禁止する。
【0048】以上要するに、通常のエンジン始動時(熱
間再始動でない場合)においては上述の活性判定手段
(第3ステップ33参照)によりO2 センサ15の活性
が判定された時、上述のフィードバック制御手段(第4
ステップ34参照)で実空燃比が理論空燃比になるよう
に燃料噴射量を制御するフィードバックが行なわれる。
【0049】しかも、熱間再始動判定条件の成立時に
は、上述の活性判定手段(第3ステップ33参照)によ
りO2 センサ15の活性状態が判定されなくても、エン
ジン始動後所定時間(O2 センサ15がリッチ状態にお
かれた時、活性温度を越えるとみなされる時間、例えば
約13秒)経過した時、上述の強制開始手段(第10ス
テップ40参照)が空燃比のフィードバック制御を強制
的に開始する。
【0050】この結果、O2 センサ15が活性状態にあ
るにもかかわらず、ベーパの発生やインジェクタ9周り
の燃料の揮発に起因する空燃比のリーン状態により、O
2 センサ15の活性状態を判定することができない場合
には、条件Bが成立した時、図8にタイムチャートで示
すように空燃比のフィードバック制御を強制的に開始す
るので、ラフアイドルを防止することができる効果があ
る。
【0051】加えて、スロットル開度が全閉(TVO=
0)から非全閉に移行して、車両の走行が開始された時
(第6ステップ36におけるNO判定参照)と、インジ
ェクタ9の燃圧を一時的に上げるための負圧カットフラ
グ(図8参照)がリセットされた時(第7ステップ37
におけるYES判定参照)と、フィードバック補正量
(CFB)が燃料をリッチ側に補正するガード値に達し
た時(第8ステップ38におけるYES判定参照)と、
前回運転時のO2 センサフェイルフラグがRAM25の
所定エリアにセットされている時(第9ステップ39に
おけるYES判定参照)には、上述の禁止手段(第11
ステップ41参照)がフィードバック強制実行を禁止す
るので、O2 センサのフェイル時における空燃比の誤補
正を防止することができる効果がある。
【0052】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の活性判定手段は、実施例の第3ス
テップ33(図3参照)に対応し、以下同様に、フィー
ドバック制御手段は、第4ステップ34(図3参照)に
対応し、強制開始手段は、第10ステップ40(図3参
照)に対応し、禁止手段は、第11ステップ41(図3
参照)に対応し、記憶手段は、RAM25に対応し、排
気ガスセンサは、O2 センサ15に対応するも、この発
明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンの空燃比制御装置を示す系統
図。
【図2】制御回路ブロック図。
【図3】空燃比フィードバック制御を示すフローチャー
ト。
【図4】条件A成立のAND論理構成図。
【図5】条件B成立のAND論理構成図。
【図6】負圧カット実行条件成立のAND論理構成図。
【図7】RAMに記憶させるマップの説明図。
【図8】本発明の実施例を説明するためのタイムチャー
ト。
【図9】従来の問題点を説明するためのタイムチャー
ト。
【符号の説明】
9…インジェクタ 15…O2 センサ 25…RAM(記憶手段) 33…第3ステップ(活性判定手段) 34…第4ステップ(フィードバック制御手段) 40…第10ステップ(強制開始手段) 41…第11ステップ(禁止手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサ
    と、該排気ガスセンサの出力電圧に対応して排気ガスセ
    ンサの活性判定を実行する活性判定手段と、上記活性判
    定手段の判定結果に基づいて排気ガスセンサの活性時に
    実空燃比が理論空燃比になるように燃料供給量を制御す
    るフィードバック制御手段とを備えたエンジンの空燃比
    制御装置であって、熱間再始動およびそれと略同等の始
    動判定条件の成立時には、上記活性判定手段により排気
    ガスセンサの活性状態が判定されない時にも、エンジン
    始動後所定時間経過した時に、上記フィードバック制御
    手段によるフィードバックを強制開始する強制開始手段
    を備えたエンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサ
    と、該排気ガスセンサの出力電圧に対応して排気ガスセ
    ンサの活性判定を実行する活性判定手段と、上記活性判
    定手段の判定結果に基づいて排気ガスセンサの活性時に
    実空燃比が理論空燃比になるように燃料供給量を制御す
    るフィードバック制御手段とを備えたエンジンの空燃比
    制御装置であって、熱間再始動およびそれと略同等の始
    動判定条件の成立時には、上記活性判定手段により排気
    ガスセンサの活性状態が判定されない時にも、エンジン
    始動後所定時間経過した時に、上記フィードバック制御
    手段によるフィードバックを強制開始する強制開始手段
    と、排気ガスセンサのフェイル時に上記強制開始手段に
    よるフィードバックの強制開始を禁止する禁止手段とを
    備えたエンジンの空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】上記禁止手段はスロットル開度が全閉から
    非全閉に移行した時、フィードバックの強制開始を禁止
    する請求項2記載のエンジンの空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】燃料供給手段としてインジェクタを用いた
    もので、上記禁止手段はインジェクタ燃圧を一時的に上
    げるための負圧カットフラグがリセットされた時、フィ
    ードバックの強制開始を禁止する請求項2記載のエンジ
    ンの空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】上記禁止手段はフィードバック補正量が燃
    料をリッチ側に補正するガード値に達した時、フィード
    バックの強制開始を禁止する請求項2記載のエンジンの
    空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】排気ガスの組成を検知する排気ガスセンサ
    と、該排気ガスセンサの出力電圧に対応して排気ガスセ
    ンサの活性判定を実行する活性判定手段と、上記活性判
    定手段の判定結果に基づいて排気ガスセンサの活性時に
    実空燃比が理論空燃比になるように燃料供給量を制御す
    るフィードバック制御手段とを備えたエンジンの空燃比
    制御装置であって、熱間再始動およびそれと略同等の始
    動判定条件の成立時には、上記活性判定手段により排気
    ガスセンサの活性状態が判定されない時にも、エンジン
    始動後所定時間経過した時に、上記フィードバック制御
    手段によるフィードバックを強制開始する強制開始手段
    と、前回運転時の排気ガスセンサフェイルフラグを記憶
    する記憶手段と、上記記憶手段により前回運転時の排気
    ガスセンサフェイルフラグがセットされている時、上記
    強制開始手段によるフィードバックの強制開始を禁止す
    る禁止手段とを備えたエンジンの空燃比制御装置。
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