JP3319167B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP3319167B2 JP19758194A JP19758194A JP3319167B2 JP 3319167 B2 JP3319167 B2 JP 3319167B2 JP 19758194 A JP19758194 A JP 19758194A JP 19758194 A JP19758194 A JP 19758194A JP 3319167 B2 JP3319167 B2 JP 3319167B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、低水温時に燃料を増
量する燃料増量制御と、空燃比のフィードバック制御と
を併せて行なう内燃機関の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等に搭載される内燃機関で
は、その内燃機関へ供給する燃料噴射量を制御するもの
として、低水温時に燃料噴射量を増量する燃料増量制御
や、燃料量を増減して空燃比を目標空燃比にフィードバ
ック制御する空燃比フィードバック制御が行なわれてい
る。この種の内燃機関の制御装置は、冷却水温が所定温
度以下となる低水温時に燃料増量制御を行ない、この燃
料増量制御が終わった後、冷却水温が所定のフィードバ
ック開始温度以上となったとき、空燃比のフィードバッ
ク制御を開始する。
【0003】一方、こうした内燃機関の制御装置には、
近年の排出ガス低減の動向に伴い、前記フィードバック
開始温度を低温側に下げたいといった要求がある。フィ
ードバック開始温度を低温側に下げることにより、冷間
時の排出ガスの低減を図ることが可能となる。なお、こ
の結果、低水温時の燃料増量制御に対して空燃比のフィ
ードバック制御の開始が重複することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の内燃機関の制御装置では、空燃比のフィードバック
制御が開始されたとき、内燃機関の回転速度が急低下す
ることが考えられた。この点について説明する。空燃比
のフィードバック制御が開始されたときには、前述した
低水温時の燃料増量がなされていることから、空燃比が
リッチ状態となっている。このリッチ状態でストイキへ
の空燃比フィードバック制御が開始されることになるか
ら、空燃比は大幅にリーン側に補正され、この結果、内
燃機関の回転速度は急低下した。このため、空燃比フィ
ードバック制御開始時にドライバビリティが悪化する問
題が生じた。
【0005】この発明の内燃機関の制御装置は、こうし
た問題点に鑑みてなされたもので、機関の低温時に空燃
比フィードバック制御の開始を行なった場合にも、回転
速度制御を好適に行なうことを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
【0007】即ち、本発明の内燃機関の制御装置は、図
1に例示するように、内燃機関EGの排気通路EXに設
けられ、該内燃機関EGの排気に反映された空燃比に応
じた信号を出力する空燃比信号出力手段M1と、前記内
燃機関EGの温度を検出する機関温度検出手段M2と、
該検出された機関温度が所定温度以下の低温時に、前記
内燃機関EGへ供給される燃料を基本噴射量に対して
する燃料増量手段M3と、前記内燃機関EGの所望の
機関状態時に、前記空燃比信号出力手段M1から出力さ
れた信号に従って混合気の空燃比を増減することによ
り、該空燃比を理論空燃比にフィードバック制御する空
燃比フィードバック制御手段M4と、前記燃料増量手段
M3により内燃機関EGへの燃料が増量され、かつ、前
記空燃比フィードバック制御手段M4により空燃比の増
減が実行されているとき、前記内燃機関EGのトルクを
増大させるトルク増大手段M5とを備えたことを、その
要旨としている。
【0008】前記構成の内燃機関の制御装置において、
図2に例示するように、さらに、前記内燃機関EGの回
転速度に応じた信号を出力する回転速度信号出力手段M
6と、該回転速度信号出力手段M6から出力された信号
に従って前記内燃機関EGへ供給される吸入空気量を増
減することにより、該回転速度を所定の回転速度に制御
する回転速度制御手段M7とを備えるとともに、前記ト
ルク増大手段M5は、前記回転速度制御手段M7を動作
することにより、前記内燃機関EGへ供給される吸入空
気を所定量、増量する吸入空気増量手段M5aを有する
構成としてもよい。
【0009】また、前記構成の内燃機関の制御装置にお
いて、前記空燃比フィードバック制御手段は、前記内燃
機関の温度が前記所定温度より低い第2の所定温度以上
となったときに実行される構成としてもよい。
【0010】
【作用】以上のように構成された請求項1に記載の内燃
機関の制御装置では、燃料増量手段M3により内燃機関
EGへの燃料が基本噴射量に対して増量され、かつ、そ
の燃料増量によりリッチとなった空燃比を、空燃比フィ
ードバック制御手段M4によりリーン側へ移行する制御
がなされている場合に、トルク増大手段M5により内燃
機関EGのトルクが増大される。このため、この内燃機
関の制御装置は、燃料増量手段M3による燃料増量中に
空燃比増減手段M4により空燃比がリッチからリーンに
切り換えられたときに生じる回転速度低下をトルク増大
により抑制する。
【0011】請求項2に記載の内燃機関の制御装置で
は、回転速度制御手段M7を動作させることにより、内
燃機関EGへ供給される吸入空気を所定量、増量するこ
とで、トルクの増大を図る。
【0012】請求項3に記載の内燃機関の制御装置で
は、内燃機関の温度が、燃料増量手段M4による燃料増
量の条件である所定温度より低い第2の所定温度以上と
なったとき、空燃比フィードバック制御処理が実行され
ることから、燃料増量手段による燃料増量と空燃比フィ
ードバック制御手段による空燃比の制御とが重複して実
行されることになり、このときにトルク増大手段により
トルク増大をはかり回転速度低下を抑制する。
【0013】
【実施例】以上説明したこの発明の構成・作用を一層明
らかにするために、以下この発明の好適な実施例につい
て説明する。図3は、この発明の第1実施例である内燃
機関の制御装置を搭載した車両用のエンジン1およびそ
の周辺装置を表わす概略構成図である。
【0014】図3に示すように、エンジン1の吸気通路
2には、吸入空気の取り入れ口から、エアクリーナ3、
スロットルバルブ5、吸入空気の脈動を抑えるサージタ
ンク6およびエンジン1に燃料を供給する燃料噴射弁7
が設けられている。吸気通路2を介して吸入される吸入
空気は、燃料噴射弁7から噴射される燃料と混合され
て、エンジン1の燃焼室11内に吸入される。この燃料
混合気は、燃焼室11内で点火プラグ12によって火花
点火され、エンジン1を駆動させる。燃焼室11内で燃
焼したガス(排気)は、排気通路15を介して触媒コン
バータ16に導かれ、浄化された後、大気側に排出され
る。
【0015】点火プラグ12には、ディストリビュータ
21を介してイグナイタ22からの高電圧が印加され、
この印加タイミングによって点火時期が決定される。な
お、ディストリビュータ21は、イグナイタ22で発生
した高電圧を各気筒の点火プラグ12に分配するための
もので、このディストリビュータ21には、1回転に2
4発のパルス信号を出力する回転速度センサ23が設け
られている。
【0016】また、エンジン1の吸気通路2には、スロ
ットルバルブ5の設けられた吸気通路部分を迂回するよ
うにバイパス通路31が形成されており、このバイパス
通路31には、アイドルスピードコントロールバルブ
(以下、ISCVと呼ぶ)32が設けられている。IS
CV32は、ソレノイドによって開弁度が制御される弁
体を備えており、弁体の閉開の時間比に相当するデュー
ティ比を有するデューティ信号をソレノイドに出力する
ことにより、空気流量を制御する。こうしてISCV3
2を制御することで、アイドリング回転数が目標回転数
に制御される。
【0017】エンジン1には、その運転状態を検出する
ためのセンサとして、回転速度センサ23のほか、スロ
ットルバルブ5の開度を検出すると共にスロットルバル
ブ5の全閉状態を検出するアイドルスイッチ50(図
4)を内蔵したスロットルポジションセンサ51、吸気
通路2に配設されて吸入空気(吸気)の温度を検出する
吸気温センサ52、吸気の量を検出するエアフロメータ
53、シリンダブロックに配設されて冷却水温を検出す
る水温センサ54、排気通路15に配設されて排気中の
酸素濃度を検出する酸素濃度センサ55、および車両の
速度を検出する車速センサ57等が備えられている。
【0018】前述した各センサおよびスイッチの検出信
号は電子制御ユニット(以下、ECUと呼ぶ)70にそ
れぞれ入力される。図4に示すように、ECU70は、
マイクロコンピュータを中心とする論理演算回路として
構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに
従ってエンジン1を制御するための各種演算処理を実行
するCPU70a、CPU70aで各種演算処理を実行
するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格
納されたROM70b、同じくCPU70aで各種演算
処理を実行するのに必要な各種データが一時的に読み書
きされるRAM70c、電源オフ時においてもデータを
保持可能なバックアップRAM70d、上記各センサか
らの検出信号を入力するA/Dコンバータ70eおよび
入力処理回路70f、CPU70aでの演算結果に応じ
て燃料噴射弁7、イグナイタ22およびISCV32等
に駆動信号を出力する出力処理回路70g等を備えてい
る。また、ECU70は、バッテリ71に接続された電
源回路70hを備え、出力処理回路70gからの高電圧
の印加も可能となっている。
【0019】こうして構成されたECU70によって、
エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射弁7,イグナイ
タ22およびISCV32が駆動制御され、燃料噴射制
御や点火時期制御、あるいはアイドル回転速度制御等が
行なわれる。
【0020】次に、ECU70のCPU70aにより実
行される燃料噴射制御処理ルーチンについて、図5に基
づいて説明する。なお、この制御処理ルーチンは、所定
クランク角、例えば、360゜CA毎に実行される。
【0021】CPU70aは、処理が開始されると、ま
ず、エアフロメータ53で検出されA/Dコンバータ7
0eでA/D変換されてRAM70cに一旦格納された
吸入空気量Qを、そのRAM70cから読み込む処理を
実行する(ステップS100)。次いで、回転速度セン
サ23で検出され入力処理回路70fを介して入力され
た回転速度NEを、同様に格納されたRAM70cから
読み込む処理を実行する(ステップS110)。
【0022】続いて、ステップS100および110で
読み込んだ吸入空気量Qおよび回転速度NEを用いて、
基本燃料噴射量TPを次式(1)に従って算出する(ス
テップS120)。 TP←k・Q/NE …(1) (但し、kは定数)
【0023】続いて、基本燃料噴射量TPに、次式
(2)に従うように各種補正係数を掛けることにより実
燃料噴射量TAUを算出する(ステップS130)。 TAU←TP・FAF・(1+FWL)・α・β …(2)
【0024】ここで、FAFは空燃比補正係数であり、
後述するメイン空燃比フィードバック制御処理ルーチン
により算出される。FWLは水温増量補正係数であり、
水温センサ54で検出された冷却水温THWに応じて算
出される。この算出処理は、ROM70bに予め格納さ
れたマップAを用いて冷却水温THWから水温増量補正
係数FWLを求めるものである。マップAは、図6に示
すように冷却水温THWと水温増量補正係数FWLとの
関係を示すものであり、冷却水温が80[℃]以下で水
温増量補正係数FWLは正の値をとり、冷却水温THW
が低くなるほど水温増量補正係数FWLは大きな値をと
る。
【0025】α,βは、その他の補正係数であり、例え
ば、吸気温補正,過渡時補正,電源電圧補正等に関する
補正係数が該当する。
【0026】ステップS130で実燃料噴射量TAUが
算出されると、続いて、その実燃料噴射量TAUに相当
する燃料噴射時間を燃料噴射弁7の開弁時間を決定する
図示しないカウンタにセットする(ステップS14
0)。この結果、そのカウンタにセットされた開弁時間
だけ、燃料噴射弁7が開弁駆動される。その後、「リタ
ーン」に抜けて処理を一旦終了する。
【0027】次に、ECU70のCPU70aにより実
行される空燃比フィードバック(以下、フィードバック
をF/Bと示す)制御処理ルーチンについて、図7に基
づいて説明する。この空燃比F/B制御処理ルーチン
は、酸素濃度センサ55の出力電圧XOXに基づいて空
燃比をフィードバック制御するもので、割込みにより所
定時間、例えば4msec毎に実行される。
【0028】CPU70aは、処理が開始されると、ま
ず、空燃比のF/B条件が成立したか否かを判定する
(ステップS200〜S210)。詳しくは、ステップ
S200により始動時であるか否かを、ステップS21
0により暖機後であるか否かを判定する。始動時の判定
は、スタータが回っているか否かから判定し、暖機後の
判定は、水温センサ54で検出された冷却水温THWが
32[℃]を越えているか否かから判定する。なお、空
燃比のF/B条件として、他に、燃料カット中でないこ
と、OTP増量中でないこと、酸素濃度センサ55が故
障していないこと等の条件を付加する構成としてもよ
い。
【0029】ステップS200およびS210により、
始動時ではなく、暖機後であると判定されたときはF/
B条件が成立であり、その他の場合がF/B条件が不成
立である。F/B条件が不成立と判定されると、空燃比
F/B制御を実行せずに、空燃比F/B制御が実行中で
ある旨を示すフラグXFAFに値0を設定し(ステップ
S220)、その後、本ルーチンの処理を一旦終了す
る。一方、F/B条件が成立したと判定されると、次の
処理を行なう。
【0030】まず、空燃比F/B制御が実行中である旨
を示すフラグXFAFに値1を設定し(ステップS23
0)、その後、入力処理回路70fを介して入力された
酸素濃度センサ55の出力電圧XOXをRAM70cか
ら読み込む処理を行なう(ステップS240)、その出
力電圧XOXから空燃比がリッチ状態にあるか否かを判
定する(ステップS250)。この実施例では出力電圧
XOXがスレシュレベルである0.45[V]より大き
い場合、空燃比がリッチ状態にあると判定する。
【0031】ステップS250で、空燃比がリッチ状態
にあると判定されると、次いで、そのリッチ状態がリー
ン状態から移行した最初のリッチ状態か否か、即ち、リ
ーンからリッチへの反転時か否かを判定する(ステップ
S260)。ステップS260でリッチへの反転時であ
ると判定されると、空燃比補正係数FAFからリーン方
向へのスキップ量RSL(RSL>0)を減算し(ステ
ップS270)、一方、リッチへの反転時でないと判定
されると、空燃比補正係数FAFから積分量KIL(K
IL>0)を減算する(ステップS280)。なお、ス
キップ量RSLは、積分量KILより十分大きく設定さ
れている。
【0032】ステップS250で空燃比がリッチ状態に
なくリーン状態であると判定されると、次いで、そのリ
ーン状態がリッチ状態から移行した最初のリーン状態か
否か、即ち、リッチからリーンへの反転時か否かを判定
する(ステップS290)。ステップS290でリーン
への反転時であると判定されると、空燃比補正係数FA
Fにリッチ方向へのスキップ量RSR(RSR>0)を
加算し(ステップS292)、一方、リーンへの反転時
でないと判定されると、空燃比補正係数FAFに積分量
KIR(KIR>0)を加算する(ステップS29
4)。なお、スキップ量RSRは、積分量KIRより十
分大きく設定されている。
【0033】ステップS270,S280,S292ま
たはS294で空燃比補正係数FAFの演算がなされる
と、その後、本ルーチンの処理を一旦終える。
【0034】ステップS280およびS294で示され
る制御は積分制御と称されるもので、ステップS270
およびS292で示される制御はスキップ制御と称され
るものである。両制御により、空燃比は理論空燃比の前
後でバランスすることになる。詳しくは、図8に示すよ
うに、時間t1で酸素濃度センサ55の出力電圧XOX
が0.45[V]以上、即ち、リッチ状態となると、こ
の信号を受け取ったCPU70aは、空燃比補正係数F
AFをステップ状にRSLだけ落とし、その後、積分量
KILで示される大きさずつ徐々に低下させる。この結
果、燃料噴射量TAUが絞られるから、空燃比はやがて
理論空燃比より薄くなり、酸素濃度センサ55の出力電
圧XOXが落ち、出力電圧XOXは0.45[V]より
小さくなる(時間t2)。
【0035】0.45[V]より小さい出力電圧XOX
を受け取ったCPU70aは、空燃比補正係数FAFを
ステップ状にRSRだけ跳ね上げ、その後、積分量KI
Rで示される大きさずつ徐々に上げていく。その結果、
燃料噴射量TAUが増えて空燃比がやがて理論空燃比よ
り濃くなり、酸素濃度センサ55の出力電圧XOXが跳
ね上がる(時間t3)。こうした処理を繰り返すこと
で、空燃比には絶えずネガティブフィードバックコント
ロールがかけられ、空燃比は理論空燃比の前後でバラン
スすることになる。
【0036】次に、ECU70のCPU70aにより実
行されるエンジン回転速度制御処理を、図9に基づいて
説明する。なお、この制御処理ルーチンは、ISCV3
2へ出力するデューティ信号を定めるデューティ制御量
DFBを算出するもので、所定クランク角、例えば、1
80゜CA毎に実行される。
【0037】CPU70aは、処理が開始されると、図
9に示すように、まず、水温センサ54で検出された冷
却水温THWが所定値、本実施例では80[℃]以上か
否かを判断する(ステップS300)。ここで、冷却水
温が80[℃]以上であると判断された場合には、次の
処理を実行する。
【0038】まず、回転速度センサ23で検出された実
回転速度NEを読み込む処理を行なう(ステップS31
0)。次いで、目標回転速度NTを算出する処理を行な
う(ステップS320)。この目標回転速度NTの算出
処理は、エンジン1の回転速度NE、冷却水温THW、
エアコンディショナ用のコンプレッサ負荷、自動変速機
負荷等に応じて目標回転速度NTを算出する周知のもの
であり、詳しい説明は省略する。
【0039】ステップS320の実行後、次いで、ステ
ップS310で読み込んだ実回転速度NEからステップ
S320で算出した目標回転速度NTを減算して回転速
度偏差△NTを求める(ステップS330)。続いて、
ISCV32へ出力するデューティ制御量DFBをその
回転速度偏差△NTに基づいて算出する(ステップS3
40)。デューティ制御量DFBは、回転速度偏差△N
Tにより定まるいわゆる積分量に相当する。この算出処
理は、ROM70bに予め格納されたマップを用いて回
転速度偏差△NTからデューティ制御量DFBを算出す
る周知のものであり、詳しい説明は省略する。ステップ
S340の実行後、「リターン」に抜けて本ルーチンの
処理を一旦終了する。
【0040】一方、ステップS310で冷却水温THW
が80[℃]より小さいと判断された場合には、冷却水
温THWに基づいてデューティ制御量DFBを算出する
処理を行なう(ステップS350)。この算出処理は、
ROM70bに予め格納されたマップBを用いて冷却水
温THWからデューティ制御量DFBを求めるものであ
る。マップBは、図10に示すように冷却水温THWと
デューティ制御量DFBとの関係を示すものであり、冷
却水温THWが低くなるほどデューティ制御量DFBは
大きな値をとる。その後、「リターン」に抜けて本ルー
チンの処理を一旦終了する。
【0041】即ち、こうした構成のエンジン回転速度制
御処理によれば、冷却水温THWが80[℃]以上のと
き、実回転速度NEを目標回転速度NTに調整するフィ
ードバックコントロールがかけられる。また、冷却水温
THWが80[℃]より小さいときには、冷却水温TH
Wに応じてISCV32のデューティ制御量DFBが定
められる。
【0042】次に、ECU70のCPU70aにより実
行されるF/B制御開始時補正制御処理を、図11およ
び図12に基づいて説明する。この制御処理ルーチン
は、前述したエンジン回転速度制御処理ルーチン(図
9)で求まるデューティ制御量DFBを補正するもの
で、所定クランク角、例えば、180゜CA毎に実行さ
れる。
【0043】CPU70aは、処理が開始されると、図
11に示すように、まず、補正禁止フラグXDFBEが
値1か否かを判別し(ステップS400)、次いで、補
正許可フラグXDFBが値1か否かを判別する(ステッ
プS410)。補正許可フラグXDFBと補正禁止フラ
グXDFBEは、デューティ制御量DFBの補正の開始
と終了とを定めるもので、後述するステップでセットさ
れる。なお、補正許可フラグXDFBおよび補正禁止フ
ラグXDFBEは、当初、値0に初期設定されており、
最初はステップS400およびステップS410の判断
処理は不成立となる。この結果、CPU70aは、ステ
ップS420に処理を移す。
【0044】ステップS420からS440までの判断
処理は、補正制御の中止条件を示すものである。ステッ
プS420では、アイドルスイッチ50の出力信号XI
DLがスロットルバルブ5の非全閉状態を示す値0であ
るか否かを判別する。ステップS430では、酸素濃度
センサ55の出力電圧XOXが、空燃比がリーン状態に
あることを示す値0であるか否かを判別する。ステップ
S440では、空燃比F/B制御処理ルーチンで求めた
空燃比補正係数FAFが値1.0以上であるか否か、即
ち、燃料増量状態にあるか否かを判別する。なお、補正
制御の中止条件をこのように定めたのは、アイドル時で
ないということ、空燃比がリーンであるということ、リ
ーン側への空燃比補正制御が実行されていないというこ
とが、発明が解決しようとする課題の欄で説明したよう
な回転速度の急落を引き起こす条件に該当しないためで
ある。
【0045】CPU70aは、ステップS420からS
440までの判断処理の内の一つでも成立すると、図1
2のステップS450に進む。ステップS450では、
エンジン回転速度制御処理ルーチン(図9)で求めたデ
ューティ制御量DFBを値0.25だけデクリメントす
る処理を行なう(ステップS450)。
【0046】一方、ステップS420からS440まで
の判断処理が全て不成立となると、ステップS460に
進む。ステップS460およびS470の処理は、ステ
ップS420からS440の処理とともにこの補正制御
の開始条件を示すものである。CPU70aは、ステッ
プS460で、水温センサ54で検出された冷却水温T
HWが、32[℃]以上で且つ35[℃]より小さい値
であるか否かを判別する。この32[℃]から35
[℃]と言う温度条件は、空燃比F/Bの開始条件から
定めたものである。続くステップS470で、前述した
空燃比F/B制御処理ルーチン(図7)で空燃比F/B
制御が実行中であるか否かをフラグXFAFが値1であ
るか否かから判別する。
【0047】ステップS460およびステップS470
の判断処理が成立すると、この補正制御を開始すべく図
12のステップS480に進む。ステップS480で
は、この時の補正許可フラグXDFBの値を変数XDF
BOLDにセットする。次いで、補正許可フラグXDF
Bに値1をセットする(ステップS490)。続いて、
ステップS480で求めた変数XDFBOLDが値0か
否かを判断する(ステップS500)。
【0048】ステップS500で変数XDFBOLDが
値0であると判別されたときは、補正許可フラグXDF
Bが値0から値1へ切り替わった時であるから、ISC
V32へ出力するデューティ信号を定めるデューティ制
御量DFBに初期増量として値0.5をセットする(ス
テップS510)。一方、ステップS500で変数XD
FBOLDが値1であると判別されたときは、補正許可
フラグXDFBが連続して値1をとることから、デュー
ティ制御量DFBを値0.25だけインクリメントする
(ステップS520)。
【0049】なお、ステップS490で補正許可フラグ
XDFBに値1がセットされた後、この処理ルーチンの
繰り返しにより、ステップS410で肯定判断されたと
きには、CPU70aは、ステップS530からステッ
プS550までの判断処理を行なう。これらの判断処理
はステップS420からS440までの判断処理と同一
のものである。
【0050】CPU70aは、ステップS530からS
550までの判断処理の内の一つでも成立すると、補正
制御の中止条件が成立したとして、補正禁止フラグXD
FBEに値1をセットするとともに(ステップS56
0)、補正許可フラグXDFBに値0をセットする(ス
テップS570)。その後、図12のステップS450
に進み、デューティ制御量DFBを値0.25だけデク
リメントする。
【0051】一方、ステップS530からS550まで
の判断処理が全て不成立となると、前述したステップS
460に進む。また、ステップS560で肯定判定され
た後、この処理ルーチンの繰り返しにより、ステップS
400で肯定判断されたときには、ステップS560に
進む。
【0052】以上のようにしてデューティ制御量DFB
が定められるが、このデューティ制御量DFBは、実際
には、後述するステップS600〜ステップS630で
値0から値5.0にガードがかけられている。即ち、ス
テップS450、ステップS510またはステップS5
20の実行後、このデューティ制御量DFBは値0より
小さいか否かを判別し(ステップS600)、ここで、
小さいと判別されたとき、デューティ制御量DFBを値
0とする(ステップS610)。一方、ステップS60
0でデューティ制御量DFBが値0以上であると判別さ
れると、続いて、デューティ制御量DFBは値5.0よ
り大きいか否かを判別する(ステップS620)。ここ
で、値5.0より大きいと判別されたとき、そのデュー
ティ制御量DFBを値5.0とする(ステップS63
0)。ステップS610またはS630の実行後、「リ
ターン」に抜けてこの処理ルーチンを一旦終了する。
【0053】以上のように構成されたF/B制御開始時
補正制御処理ルーチンの動作を、図13のタイミングチ
ャートに沿って説明する。エンジン始動後、最初は、補
正許可フラグXDFBおよび補正禁止フラグXDFBE
は値0であり、ISCV32のデューティ制御量DFB
は値0をとる。その後、冷却水温THWが32〜35
[℃]の条件を満たした上で、空燃比F/B制御が実行
開始されてフラグXFAFが値1に切り換えられると
(時刻t11)、ステップS460およびS470で肯
定判定されて、さらにステップS500で肯定判定さ
れ、デューティ制御量DFBは値0.5に増量される
(ステップS510)。なお、この時刻t11では、補
正許可フラグXDFBは値1に切り換えられる(ステッ
プS490)。
【0054】その後、ステップS500で否定判定さ
れ、デューティ制御量DFBは徐々に増量される(ステ
ップS520)。続いて、補正制御の中止条件が成り立
つと(時刻t12)、補正許可フラグXDFBは値0に
補正禁止フラグXDFBEは値1にそれぞれ切り換えら
れ(ステップS560,S570)、デューティ制御量
DFBは徐々に減量される(ステップS450)。
【0055】こうしたデューティ制御量DFBの調節に
より、エンジン1の回転速度がどのように変化するかを
次に説明する。時刻t11に至る間は、冷却水温THW
は32℃以下であることから、図6で示した水温増量補
正係数FWLに基づく燃料噴射量の増量がなされてい
る。この状態で、空燃比F/B制御の開始がなされる
と、そのF/B制御により空燃比はリッチからリーン側
に切り換えられることになり、従来、図13中一点鎖線
に示すように、回転速度NEは急落した。これに対し
て、この実施例では、空燃比F/B制御の開始がなされ
る時刻t11から、デューティ制御量DFBが増量され
る。このため、回転速度NEは高められて、図13中実
線に示すように、ほぼ安定した回転速度NEとなる。
【0056】したがって、この実施例の内燃機関の制御
装置は、燃料増量中に空燃比F/B制御の開始がなされ
たときに生じる回転速度NEの急落を抑えることがで
き、この結果、ドライバビリティの向上を図ることがで
きる。
【0057】この発明の第2実施例について次に説明す
る。第2実施例は、第1実施例と比較して、ECUで実
行されるF/B制御開始時補正制御処理ルーチンの内容
が相違し、その他のソフトウェアの構成(燃料噴射制御
処理ルーチン,空燃比F/B制御処理ルーチン)やハー
ドウェアの構成については同一である。
【0058】この第2実施例のF/B制御開始時補正制
御処理ルーチンについて、図14および図15を用いて
次に説明する。この制御処理ルーチンにおけるステップ
S400〜S450,S480〜S500,S520〜
S630は、第1実施例のF/B制御開始時補正制御処
理ルーチン(図11および図12)と同じステップの内
容であり、同一のステップ番号を付けた。
【0059】第1実施例と比較して相違する点は次のよ
うなものである。CPU70aは、ステップS440ま
たはステップS550で否定判定されたときに、ステッ
プS1000に進み、水温増量補正係数FWLが値0で
あるか否かを判別する処理を行なう。ここで、水温増量
補正係数FWLが値0でない、即ち、低水温時の燃料増
量補正が実行中であると判別されたときには、ステップ
S1010に進み、第1実施例のステップS470と同
様に、空燃比F/B制御処理ルーチンで空燃比F/B制
御が実行中であるか否かをフラグXFAFが値1である
か否かから判別する処理を行なう。
【0060】CPU70aは、ステップS1000およ
びステップS1010の判断処理が肯定判定されると、
このデューティ制御量DFBの補正制御を開始すべく図
15のステップS480に進む。即ち、ステップS10
00で冷却水温THWに応じた低水温時の燃料増量補正
が実行中であると判別され、かつ、ステップS1010
で空燃比F/B制御が実行中であると判別されたときに
は、デューティ制御量DFBの補正制御を開始すべく図
15のステップS480に進む。
【0061】一方、ステップS1000またはステップ
S1010で否定判定されたときには、ステップS10
20に進み、補正禁止フラグXDFBE,補正許可フラ
グXDFBおよび変数XDFBOLDに値0をそれぞれ
セットし、その後、ステップS610に進む。ステップ
S610では、第1実施例と同様に、デューティ制御量
DFBに値0をセットし、その後、この処理を一旦終了
する。
【0062】また、ステップS500で肯定判定された
ときは、第1実施例のステップS510に換えてステッ
プS1030の処理を実行する。この処理は、冷却水温
THWに基づいてデューティ制御量DFBを算出するも
ので、詳しくは、ROM70bに予め格納されたマップ
を用いて冷却水温THWからデューティ制御量DFBを
求めるものである。このマップは、ステップS350の
処理で用いた図10に示すマップBと同様なものでよ
く、要は、第1実施例では、ステップS460による冷
却水温THWが32〜35[℃]といった制限があるこ
とからデューティ制御量DFBに所定値0.5をセット
しているが、この第2実施例では、こうした冷却水温T
HWによる制限がないことから、デューティ制御量DF
Bは冷却水温THWに応じた異なる値をとるようになさ
れている。
【0063】以上詳述したこの第2実施例では、低水温
時の燃料増量補正が実行されている最中に空燃比F/B
制御が実行された場合、ISCV32の開度を定めるデ
ューティ制御量DFBを補正することにより、吸入空気
量を増量して、エンジン1の回転速度NEの急落を抑え
る。第1実施例では、冷却水温THWが32〜35
[℃]の条件を満たした上で、空燃比F/B制御が実行
されたときに、デューティ制御量DFBの補正を行なっ
ているが、これは、冷却水温THWが32〜35[℃]
のときには、当然、低水温時の燃料増量補正が実行され
て、空燃比F/B制御と共にエンジン1の回転速度NE
の急落を引き起こすためであり、こうしたエンジン1の
回転速度NEの急落は冷却水温THWが32〜35
[℃]のときに限らず、低水温時の燃料増量補正が実行
されている最中に空燃比F/B制御が実行された場合に
はどのような場合にもあり得る。この第2実施例は、こ
うした場合のエンジン1の急落を抑えるものである。以
下、こうしたことについて図16のタイミングチャート
を用いてさらに説明する。
【0064】時刻t11において、第1実施例と同様
に、冷却水温THWが32〜35[℃]の範囲内とな
り、空燃比F/B制御が実行開始されたものとする。こ
のとき、水温増量補正係数FWLは値0でないと判定さ
れ、かつ、空燃比F/B制御が実行開始されてフラグX
FAFが値1であると判定されることから、デューティ
制御量DFBは冷却水温THWに応じた値に増量され、
これ以後、デューティ制御量DFBは徐々に増量され
る。このため、時刻t11で回転速度NEが一点鎖線に
示すように急落するところを、図中実線に示すようにほ
ぼ安定した回転速度NEとすることができる。このと
き、空燃比補正係数FAFは、時刻t11で一旦大きく
低減された後、増減を繰り返すが、その後、時刻t13
において、なんらかのオープンループ条件(例えば、レ
ーシング時)が成立すると、空燃比F/B制御が一旦停
止されて、FAFは値1.0に戻される。
【0065】時刻t13以後も、低水温時の燃料増量補
正は継続されるが、その後、冷却水温THW以外の空燃
比のF/B条件、例えばフューエルカット復帰といった
条件が成立すると(時刻t14)、デューティ制御量D
FBは冷却水温THWに応じた値に増量され、これ以
後、デューティ制御量DFBは徐々に増量される。時刻
t14でも、時刻t11と同様に、回転速度NEが一点
鎖線に示すように急落するところを、図中実線に示すよ
うにほぼ安定した回転速度NEとすることができる。こ
のとき、空燃比補正係数FAFは、時刻t14で一旦大
きく低減された後、増減を繰り返す。
【0066】したがって、この第2実施例の内燃機関の
制御装置では、低水温時の燃料増量補正中に冷却水温以
外の条件でF/B条件が成立して空燃比F/B制御の開
始がなされたときにも、回転速度NEの急落を抑えるこ
とができ、この結果、ドライバビリティのより一層の向
上を図ることができる。
【0067】なお、この第2実施例では、低水温時の燃
料増量補正中の判定を、水温増量補正係数FWLから行
なっているが、これに換えて、ステップS1000の水
温増量補正係数FWLの判定をなくした上で、ステップ
S1030で使用するマップを次のようなものとするこ
とで行なうように構成してもよい。即ち、このマップで
は、冷却水温THWとデューティ制御量DFBとの関係
を示しているが、さらに、ここでは、冷却水温THWが
80[℃]以上の値をとったとき、デューティ制御量D
FBは値0をとる構成とした。こうした構成により、冷
却水温THWが80[℃]以下である、低水温時の燃料
増量補正の実行中に限り、空燃比F/B制御がなされる
と、ISCによる吸入空気の増量がなされることにな
る。
【0068】この発明の第3実施例について次に説明す
る。第3実施例は、第1実施例と比較して、ECUで実
行されるF/B制御開始時補正制御処理ルーチンの内容
が相違し、その他のソフトウェアの構成(燃料噴射制御
処理ルーチン,空燃比F/B制御処理ルーチン)やハー
ドウェアの構成については同一である。
【0069】F/B制御開始時補正制御処理ルーチンに
ついて、図17および図18に基づいて次に説明する。
この制御処理ルーチンは、周知の点火時期制御処理によ
り求められる点火タイミングを定める目標点火時期AF
Bを補正するもので、所定クランク角、例えば、180
゜CA毎に実行される。
【0070】このF/B制御開始時補正制御処理ルーチ
ンは、図11および図12に示した第1実施例のものと
比較して、図17および図18に示すように、フラグX
DFB,XDFBE,XDFBOLDがフラグXAF
B,XAFBE,XAFBOLDに変更され、また、デ
ューティ制御量DFBが目標点火時期AFBに変更され
ている点が相違し、その他の内容については同じもので
ある。
【0071】即ち、図17および図18に示すように、
ECUのCPUは、処理が開始されると、補正禁止フラ
グXAFBEが値1か否かを判別し(ステップS70
0)、補正許可フラグXAFBが値1か否かを判別する
(ステップS710)。両フラグ共、値1でないと判別
されると、補正制御の開始条件が成立するか否かを判別
する(ステップS720〜S770)。この開示条件が
成立したと判別されると、補正許可フラグXAFBに値
1をセットして(ステップS790)、目標点火時期A
FBを所定量0.5[℃A]にセットする(ステップS
810)。その後、目標点火時期AFBを0.1[℃
A]ずつ徐々に進角させる(ステップS820)。
【0072】そして、補正制御の中止条件が成立するか
否かを判別し(ステップS830〜S850)。この中
止条件が成立したと判別されると、補正禁止フラグXA
FBEを値1にセットする(ステップS860)ととも
に、補正許可フラグXAFBを値0にクリアして(ステ
ップS870)、目標点火時期AFBを所定量0.1
[℃A]ずつ徐々に遅角させる(ステップS740)。
なお、こうして求められた目標点火時期AFBは、0
[℃A]〜5.0[℃A]にガードがかけられる(ステ
ップS900〜S930)。
【0073】こうして構成されたF/B制御開始時補正
制御処理ルーチンによれば、補正制御の開始条件である
空燃比F/B制御の開始がなされると、目標点火時期A
FBが進角側に制御される。この空燃比F/B制御の開
始がなされたときには、第1実施例と同様に、燃料噴射
量の増量が別ルーチンによりなされており、空燃比F/
B制御により空燃比はリッチからリーン側に切り換えら
れる。このため、従来、図13中一点鎖線に示すよう
に、回転速度NEは急落するが、これに対して、この実
施例では、点火時期AFBが進角側に制御されることか
らその回転速度の急落を抑制する。したがって、この第
3実施例の内燃機関の制御装置は、第1実施例と同様に
回転速度NEの急落を抑えることができ、この結果、ド
ライバビリティの向上を図ることができる。
【0074】前述した第1および第2実施例では、トル
ク増大手段を、吸気通路2を迂回するバイパス通路31
に設けたISCV32の開度を調整することにより吸入
空気量を増量する構成としていたが、これに換えて、吸
気通路2に設けられたスロットルバルブ5の開度をアク
セルペダルの動作とは個別に制御して吸入空気量を調整
する構成としてもよい。また、別構成により空気を吸気
通路に直接注入する構成としてもよい。
【0075】さらに、トルク増大手段として、排気を吸
気側に循環させるEGR装置が動作中である場合にその
EGR装置の動作を停止する構成としてもよい。
【0076】また、前記実施例では、機関温度検出手段
として冷却水温を検出する水温センサ54を用いていた
が、これに換えてエンジンオイルの温度を検出する油温
センサで機関温度を検出する構成としてもよい。
【0077】以上、この発明のいくつかの実施例を詳述
してきたが、この発明は、こうした実施例に何等限定さ
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様にて実施することができるのは勿論
のことである。
【0078】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の内燃機関
の制御装置は、機関低温時の燃料増量中に空燃比フィー
ドバック制御の開始がなされたときに生じる回転速度の
急低下を抑えることができる。この結果、ドライバビリ
ティの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1に記載された内燃機関の制
御装置の基本的構成を例示するブロック図である。
【図2】この発明の請求項2に記載された内燃機関の制
御装置の基本的構成を例示するブロック図である。
【図3】この発明の第1実施例である内燃機関の制御装
置を搭載した車両用のエンジンおよびその周辺装置を表
わす概略構成図である。
【図4】ECUを中心とした制御系の電気的な構成を示
すブロック図である。
【図5】ECUのCPUにより実行される燃料噴射制御
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】冷却水温THWと水温増量補正係数FWLとの
関係を示すマップAのグラフである。
【図7】ECUのCPUにより実行される空燃比F/B
制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】空燃比F/B制御処理ルーチンにより求められ
る空燃比補正係数FAFの変化を示すタイミングチャー
トである。
【図9】ECUのCPUにより実行されるエンジン回転
速度制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】冷却水温THWとデューティ制御量DFBと
の関係を示すマップBのグラフである。
【図11】ECUのCPUにより実行されるF/B制御
開始時補正制御処理ルーチンの前半部分を示すフローチ
ャートである。
【図12】そのF/B制御開始時補正制御処理ルーチン
の後半部分を示すフローチャートである。
【図13】そのF/B制御開始時補正制御処理ルーチン
による動作を示すタイミングチャートである。
【図14】この発明の第2実施例におけるECUのCP
Uにより実行されるF/B制御開始時補正制御処理ルー
チンの前半部分を示すフローチャートである。
【図15】そのF/B制御開始時補正制御処理ルーチン
の後半部分を示すフローチャートである。
【図16】そのF/B制御開始時補正制御処理ルーチン
による動作を示すタイミングチャートである。
【図17】この発明の第3実施例におけるECUのCP
Uにより実行されるF/B制御開始時補正制御処理ルー
チンの前半部分を示すフローチャートである。
【図18】そのF/B制御開始時補正制御処理ルーチン
の後半部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
EG…内燃機関 EX…排気通路 M1…空燃比信号出力手段 M2…機関温度検出手段 M3…燃料増量手段 M4…空燃比フィードバック制御手段 M5…トルク増大手段 M5a…吸入空気増量手段 M6…回転速度信号出力手段 M7…回転速度制御手段 1…エンジン 2…吸気通路 3…エアクリーナ 5…スロットルバルブ 6…サージタンク 7…燃料噴射弁 11…燃焼室 12…点火プラグ 15…排気通路 16…触媒コンバータ 21…ディストリビュータ 22…イグナイタ 23…回転速度センサ 31…バイパス通路 32…ISCV 50…アイドルスイッチ 51…スロットルポジションセンサ 52…吸気温センサ 53…エアフロメータ 54…水温センサ 55…酸素濃度センサ 57…車速センサ 70…ECU 70a…CPU 70b…ROM 70c…RAM 71…バッテリ AFB…目標点火時期 DFB…デューティ制御量 FAF…空燃比補正係数 FWL…水温増量補正係数 NE…回転速度 NT…目標回転速度 Q…吸入空気量 TAU…実燃料噴射量 THW…冷却水温 TP…基本燃料噴射量 XDFB,XAFB,…補正許可フラグ XDAFBE,XAFBE,…補正禁止フラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301H 301L (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02D 43/00 - 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられ、該内燃
    機関の排気に反映された空燃比に応じた信号を出力する
    空燃比信号出力手段と、 前記内燃機関の温度を検出する機関温度検出手段と、 該検出された機関温度が所定温度以下の低温時に、前記
    内燃機関へ供給される燃料を基本噴射量に対して増量
    燃料増量手段と、 前記内燃機関の所望の機関状態時に、前記空燃比信号出
    力手段から出力された信号に従って混合気の空燃比を増
    減することにより、該空燃比を理論空燃比にフィードバ
    ック制御する空燃比フィードバック制御手段と、 前記燃料増量手段により内燃機関への燃料が増量され、
    かつ、前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比
    の増減が実行されているとき、前記内燃機関のトルクを
    増大させるトルク増大手段とを備えた内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関の制御装置であ
    って、 さらに、 前記内燃機関の回転速度に応じた信号を出力する回転速
    度信号出力手段と、 該回転速度信号出力手段から出力された信号に従って前
    記内燃機関へ供給される吸入空気量を増減することによ
    り、該回転速度を所定の回転速度に制御する回転速度制
    御手段とを備えるとともに、 前記トルク増大手段は、 前記回転速度制御手段を制御することにより、前記内燃
    機関へ供給される吸入空気を所定量、増量する吸入空気
    増量手段を有する内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の内燃機関の制御装置であ
    って、 前記空燃比フィードバック制御手段は、前記内燃機関の
    温度が前記所定温度より低い第2の所定温度以上となっ
    たときに実行される構成である内燃機関の制御装置。
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