JPH0570868U - ニューマチック回転工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 排気及び油が方向弁切換手段の周りから漏洩
することを防止する。 【構成】 モータの入口ポート２３と連通する外匣内の
圧縮空気供給通路１９及びモータの排気ポートと連通す
る排気通気通路２５を有する。モータの回転軸に直角な
平面内で正転及び逆転位置間に制限された回転を行うよ
うに外匣内に回転可能に支持された回転方向切換弁の素
子３１を有する。操作リング４７と弁素子３１との間
に、連結部材としてピン４４を設ける。ピン４４の回転
面両側にレールリング３９，４０を設け、給排気の操作
部からの漏洩を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ニューマチック回転工具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案のニューマチック回転工具は、外匣と、該外匣内に支持されて出力軸を 回転する可逆ベーンモーターと、該モーターの入口ポートと連通する前記外匣内 の圧力空気供給通路と、前記モーターの排気ポートと連通する排気通気通路とを 有し、前記入口ポートが前記モーターの後端壁に両方とも配置された第１開口及 び第２開口を備え、前記モーターの回転軸に対して直角の平面内で正転位置と逆 転位置との間で制限された回転を行うように前記外匣内に回転可能に支持された 回転方向切換弁の素子が、その回転によって前記第１開口及び第２開口を前記圧 力空気供給通路に交互に接続し、操作手段が前記回転方向切換弁素子の前記正転 位置と前記逆転位置との間の移動を可能にするように前記回転方向切換弁素子に 確実に接続されて前記外匣に可動に支持され、前記回転方向切換弁素子が、前記 圧力空気供給通路の一部を構成し、前記回転方向切換弁の正転位置では前記第１ 開口と、逆転位置では前記第２開口と連通するように配置されている内部通路を 有している種類のニューマチック回転工具である。

【０００３】 従来の上記型式の工具は、回転方向切換弁操作つまみの周りから排気が漏洩す るという問題がある。かかる排気の漏洩によって空気モーターから潤滑油が排気 と一緒に工具外匣の外側に流出し、工具使用者の手に付着する問題が生じている 。このために、工具使用者は工具の周りに吹き出す排気による不具合と手が油で 汚れるという問題が生じている。工具外匣に多量の油が流出して手が油で汚れる ことによって工具の正確な制御ができなくなるために、手が油で汚れることは重 大な問題である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 本考案は、排気及び油が、方向切換弁操作手段の周りから漏洩するのを防止で きるニューマチック回転工具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案によるニューマチック回転工具は、前記のような種類の回転 工具において、前記排気通気通路（２５）が、前記圧力空気供給通路（１９）と ほぼ平行に前記外匣を通って伸び、前記回転方向切換弁（３０）と前記外匣（１ ０）との間に部分的に形成され、それによって前記回転方向切換弁（３０）が、 前記排気通気通路（２５）と前記圧力空気供給通路との間に仕切り手段を構成し ていることを特徴としている。 次に、本考案の好適実施例を図面について説明し、本考案の他の目的および利 点をも示す。

【０００６】

【実施例】

図示の工具は直線型のニューマチックスクリュードライバであり、外匣の外側 円筒形表面は工具の手による支持及び制御のためのグリップ手段を形成している 。

【０００７】 図中、１０は工具外匣を示し、この工具外匣１０内にベーンモーター１１が支 持されており、このモーターはシリンダー１２と、後端壁１３と、ローター１４ とを具え、このローターは後端壁１３に軸受１５によってジャーナル軸受けされ ている。外匣１０内にはレバー１８によって制御されるスロットル弁１７（詳細 構造は図示せず）が設けられ、この弁によって空気供給通路１９を経てモーター １１への圧力空気の供給を制御するように構成されている。

【０００８】 空気供給通路１９は外匣１０の後端壁２１上に位置する導管接続口２０からモ ーター後端壁１３における２個の空気入口ポート２２，２３（図３参照）に延長 している。排気の通気通路２５はモーター後端壁１３における出口ポート２６か ら外匣１０の後端壁２１における出口開口（図示せず）に通じている。図４に示 すように、通気通路２５は、外匣１０の後部に貫通する２個の平行孔に分岐して いる。

【０００９】 モーター１１の後端にはモーター１１の回転方向を制御するための回転方向切 換弁３０が設けられている。この弁３０は中空の弁素子３１を具え、この弁素子 は空気供給通路１９の一部を構成し、モーター１１の軸線に対して直角の面内に 制限された角度内に回転し得るよう外匣１０内に回転可能に支持されている。こ のために、弁素子３１は正転位置と逆転位置との間に回動することができる。

【００１０】 弁素子３１のモーター１１に最も近い第１部分３２には２個の横方向に延びる 分配通路３４，３５が形成されていてモーターの入口ポート２２，２３に交互に 連通し得るようになっている。第１部分３２にはモーター後端壁１３と気密に接 触する端面が設けられ、この端面は外匣内に延長している空気供給通路１９から 外側の通気通路２５を分離する仕切り装置として作用している。

【００１１】 弁素子３１はさらに管状の第２部分３６を有し、この第２部分の円筒形外周面 ３８は外匣１０の内周面３７と摺動自在に接触している。第２部分３６における 中心通路３３は空気供給通路１９の一部を形成している。外周面３８に軸線方向 に離間して設けた２個の環状条溝４１，４２にシールリング３９，４０が設けら れ、外匣内周面３７との間を気密にシールしている。

【００１２】 ２個のシールリング３９，４０間で、弁素子３１に半径方向孔４３を設け、こ の孔にピン４４が挿入されている。このピン４４は扇形開口４５を経て外匣１０ から半径方向に突出され、外匣１０の外周面に設けられた環状外周溝４８に回転 自在に支持された操作リング４７の溝４６にピン４４の突出端が掛合している。 これがため、ピン４４は操作リング４７と弁素子３１との間の連結部材として作 用し、これによりモーター１１の回転方向を切換えようとする際に、操作リング ４７上に加えられる回転運動を弁素子３１に伝達し得るよう構成されている。

【００１３】 連結ピン４４を２個の軸線方向に離間したシールリング３９，４０間に位置さ せることによって供給通路１９からの圧力空気または通気通路２５からの排気が 連結ピン４４に沿って漏洩するのを防止している。

【提出日】平成３年１１月７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の詳細な説明

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ニューマチック回転工具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案のニューマチック回転工具は、外匣と、該外匣内に支持されて出力軸を 回転する可逆ベーンモーターと、該モーターの入口ポートと連通する前記外匣内 の圧力空気供給通路と、前記モーターの排気ポートと連通する排気通気通路とを 有し、前記入口ポートが前記モーターの後端壁に両方とも配置された第１開口及 び第２開口を備え、前記モーターの回転軸に対して直角の平面内で正転位置と逆 転位置との間で制限された回転を行うように前記外匣内に回転可能に支持された 回転方向切換弁の素子が、その回転によって前記第１開口及び第２開口を前記圧 力空気供給通路に交互に接続し、操作手段が前記回転方向切換弁素子の前記正転 位置と前記逆転位置との間の移動を可能にするように前記回転方向切換弁素子に 確実に接続されて前記外匣に可動に支持され、前記回転方向切換弁素子が、前記 圧力空気供給通路の一部を構成し、前記回転方向切換弁の正転位置では前記第１ 開口と、逆転位置では前記第２開口と連通するように配置されている内部通路を 有している種類のニューマチック回転工具である。

【０００３】 従来の上記型式の工具は、回転方向切換弁操作つまみの周りから排気が漏洩す るという問題がある。かかる排気の漏洩によって空気モーターから潤滑油が排気 と一緒に工具外匣の外側に流出し、工具使用者の手に付着する問題が生じている 。このために、工具使用者は工具の周りに吹き出す排気による不具合と手が油で 汚れるという問題が生じている。工具外匣に多量の油が流出して手が油で汚れる ことによって工具の正確な制御ができなくなるために、手が油で汚れることは重 大な問題である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、排気及び油が、方向切換弁操作手段の周りから漏洩するのを防止で きるニューマチック回転工具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案によるニューマチック回転工具は、前記のような種類の回転 工具において、前記排気通気通路（２５）が、前記圧力空気供給通路（１９）と ほぼ平行に前記外匣を通って伸び、前記回転方向切換弁（３０）と前記外匣（１ ０）との間に部分的に形成され、それによって前記回転方向切換弁（３０）が、 前記排気通気通路（２５）と前記圧力空気供給通路との間に仕切り手段を構成し ていることを特徴としている。 次に、本考案の好適実施例を図面について説明し、本考案の他の目的および利 点をも示す。

【０００６】

【実施例】

図示の工具は直線型のニューマチックスクリュードライバであり、外匣の外側 円筒形表面は工具の手による支持及び制御のためのグリップ手段を形成している 。

【０００７】 図中、１０は工具外匣を示し、この工具外匣１０内にベーンモーター１１が支 持されており、このモーターはシリンダー１２と、後端壁１３と、ローター１４ とを具え、このローターは後端壁１３に軸受１５によってジャーナル軸受けされ ている。外匣１０内にはレバー１８によって制御されるスロットル弁１７（詳細 構造は図示せず）が設けられ、この弁によって空気供給通路１９を経てモーター １１への圧力空気の供給を制御するように構成されている。

【０００８】 空気供給通路１９は外匣１０の後端壁２１上に位置する導管接続口２０からモ ーター後端壁１３における２個の空気入口ポート２２，２３（図３参照）に延長 している。排気の通気通路２５はモーター後端壁１３における出口ポート２６か ら外匣１０の後端壁２１における出口開口（図示せず）に通じている。図４に示 すように、通気通路２５は、外匣１０の後部に貫通する２個の平行孔に分岐して いる。

【０００９】 モーター１１の後端にはモーター１１の回転方向を制御するための回転方向切 換弁３０が設けられている。この弁３０は中空の弁素子３１を具え、この弁素子 は空気供給通路１９の一部を構成し、モーター１１の軸線に対して直角の面内に 制限された角度内に回転し得るよう外匣１０内に回転可能に支持されている。こ のために、弁素子３１は正転位置と逆転位置との間に回動することができる。

【００１０】 弁素子３１のモーター１１に最も近い第１部分３２には２個の横方向に延びる 分配通路３４，３５が形成されていてモーターの入口ポート２２，２３に交互に 連通し得るようになっている。第１部分３２にはモーター後端壁１３と気密に接 触する端面が設けられ、この端面は外匣内に延長している空気供給通路１９から 外側の通気通路２５を分離する仕切り装置として作用している。

【００１１】 弁素子３１はさらに管状の第２部分３６を有し、この第２部分の円筒形外周面 ３８は外匣１０の内周面３７と摺動自在に接触している。第２部分３６における 中心通路３３は空気供給通路１９の一部を形成している。外周面３８に軸線方向 に離間して設けた２個の環状条溝４１，４２にシールリング３９，４０が設けら れ、外匣内周面３７との間を気密にシールしている。

【００１２】 ２個のシールリング３９，４０間で、弁素子３１に半径方向孔４３を設け、こ の孔にピン４４が挿入されている。このピン４４は扇形開口４５を経て外匣１０ から半径方向に突出され、外匣１０の外周面に設けられた環状外周溝４８に回転 自在に支持された操作リング４７の溝４６にピン４４の突出端が掛合している。 これがため、ピン４４は操作リング４７と弁素子３１との間の連結部材として作 用し、これによりモーター１１の回転方向を切換えようとする際に、操作リング ４７上に加えられる回転運動を弁素子３１に伝達し得るよう構成されている。

【００１３】 連結ピン４４を２個の軸線方向に離間したシールリング３９，４０間に位置さ せることによって供給通路１９からの圧力空気または通気通路２５からの排気が 連結ピン４４に沿って漏洩するのを防止している。

【００１４】

【発明の効果】

本発明によるニューマチック回転工具は上記のように、回転方向切替弁がモー ターの回転を正転と逆転とに切換えるのに用いられ、排気通気通路が空気供給通 路とほぼ平行に伸びており、前記回転方向切替弁が、外匣とともに排気通気通路 の一部分を、また排気通気通路と空気供給通路との間に仕切り手段を形成すると いう構成を有している。 そのため、本発明によれば、排気の良好な排出性と関連があり、使用者が手に 握った時に非常に重要な細い外形の工具外匣を提供することができ、そのことは 圧力空気供給ホースと同軸の関係にある排気ホースを細い工具に取りつけること ができるという効果がある。 このような本発明の効果は、排気通気通路と空気供給通路とが、異なる方向に 伸びる従来のニューマチック回転工具では得ることができなかった独自の効果で ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるニューマチック回転工具の一部を
断面として示す側面図。

【図２】図１に断面で示す部分の拡大断面図。

【図３】図２の III−III 線上で断面として矢の方向に
見た断面図。

【図４】図２のIV−IV線上で断面として矢の方向に見た
断面図。

【符号の説明】

１０ 工具外匣 １１ ベーンモーター １２ シリンダー １３ モーター後端壁 １４ ローター １５ 軸受 １７ スロットル弁 １８ レバー １９ 空気供給通路 ２０ 導管接続口 ２１ 外匣後端壁 ２２，２３ 空気入口ポート ２５ 排気の通気通路 ２６ 出口ポート ３０ 回転方向切換弁 ３１ 弁素子 ３２ 第１部分 ３４，３５ 分配通路 ３６ 第２部分 ３７ 外匣内周面 ３８ 第２部分外周面 ３９，４０ シールリング ４３ 半径方向孔 ４４ 連結ピン ４５ 扇形開口 ４６ 溝 ４７ 操作リング ４８ 環状外周溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外匣（１０）と、該外匣（１０）内に支
   持されて出力軸を回転する可逆ベーンモーター（１１）
   と、該モーター（１１）の入口ポート（２２，２３）と
   連通する前記外匣（１０）内の圧力空気供給通路（１
   ９）と、前記モーター（１１）の排気ポート（２６）と
   連通する排気通気通路（２５）とを有し、前記入口ポー
   ト（２２，２３）が前記モーター（１１）の後端壁（１
   ３）に両方とも配置された第１開口及び第２開口を備
   え、前記モーター（１１）の回転軸に対して直角の平面
   内で正転位置と逆転位置との間で制限された回転を行う
   ように前記外匣（１０）内に回転可能に支持された回転
   方向切換弁（３０）の素子（３１）が、その回転によっ
   て前記第１開口及び第２開口を前記圧力空気供給通路
   （１９）に交互に接続し、操作手段（４７）が前記回転
   方向切換弁素子（３１）の前記正転位置と前記逆転位置
   との間の移動を可能にするように前記回転方向切換弁素
   子（３１）に確実に接続されて前記外匣（１０）に可動
   に支持され、前記回転方向切換弁素子（３１）が、前記
   圧力空気供給通路（１９）の一部を構成し、前記回転方
   向切換弁（３０）の正転位置では前記第１開口と、逆転
   位置では前記第２開口と連通するように配置されている
   内部通路（３３）を有している種類のニューマチック回
   転工具において、前記排気通気通路（２５）が、前記圧
   力空気供給通路（１９）とほぼ平行に前記外匣を通って
   伸び、前記回転方向切換弁（３０）と前記外匣（１０）
   との間に部分的に形成されており、それによって前記回
   転方向切換弁（３０）が、前記排気通気通路（２５）と
   前記圧力空気供給通路との間に仕切り手段を構成してい
   ることを特徴とするニューマチック回転工具。
2. 〔請求項２〕 前記回転方向切換弁素子（３１）の内部
   通路（３３）が、下流端で前記モーター後端壁（１３）
   の前記入口ポート（２２，２３）に選択的に接続される
   二つの分配通路（３４，３５）に分岐されることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のニューマチ
   ック回転工具。
3. 〔請求項３〕 前記操作手段（４７）が、前記外匣（１
   ０）の環状外周溝（４８）に回転可能に支持されたリン
   グ（４７）を有することを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項又は第２項記載のニューマチック回転工
   具。