JPH0570674A - ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物

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JPH0570674A
JPH0570674A JP3262507A JP26250791A JPH0570674A JP H0570674 A JPH0570674 A JP H0570674A JP 3262507 A JP3262507 A JP 3262507A JP 26250791 A JP26250791 A JP 26250791A JP H0570674 A JPH0570674 A JP H0570674A
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智英 藤口
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秀行 糸井
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • C08L69/005Polyester-carbonates

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Abstract

(57)【要約】 【目的】外観が優れており、しかも耐薬品性および成形
性が良く優れた物性を有するポリカーボネート系樹脂組
成物を提供する。 【構成】(A)次式(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 上記式中、RおよびR′はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn′はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である、で示され
る構造単位を有するコポリエステルカーボネートまたは
これとポリカーボネート系樹脂 30〜80重量
部、および (B)芳香族ポリエステル系樹脂 70〜20重量部を
含み、かつ (A)+(B)40〜99重量部に対して (C)無機充填剤 60〜1重量部を含む樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート系樹脂
組成物に関する。さらに詳しくは、外観が優れていて耐
薬品性および成形性が良く、しかも優れた物性を有する
ポリカーボネート系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は、耐熱性およ
び耐衝撃性に優れているので、エンジニアリングプラッ
スチックスとして広い用途に使用されおり、また他の樹
脂と組合せた樹脂組成物も多く知られている。
【0003】芳香族ポリエステル系樹脂は、優れた機械
的特性および成形性加工性を有しているので、これをポ
リカーボネート系樹脂に配合した樹脂組成物は多く用い
られている。従来、このようなポリカーボネート/ポリ
エステル系の樹脂組成物にガラス繊維のような無機充填
剤を配合すると、剛性が大幅に改善されることが知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような樹
脂組成物では良好な外観を得ることが困難であるので、
外観を重視するような用途、例えば装飾品、OA機器、
自動車の外装品等には使用できなかった。
【0005】そこで本発明は、外観が改良され、しかも
優れた耐薬品性および成形加工性および物性を有するポ
リカーボネート系樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (A)次式(化3):
【0007】
【化3】 および次式(化4):
【0008】
【化4】 上記式中、RおよびR′はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn′はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である、で示され
る構造単位を有するコポリエステルカーボネートまたは
これとポリカーボネート系樹脂 30〜80重量
部、および (B)芳香族ポリエステル系樹脂 70〜20重量部を
含み、かつ (A)+(B)40〜99重量部に対して (C)無機充填剤 60〜1重量部 を含むポリカーボネート系樹脂組成物を提供するもので
ある。
【0009】本発明で使用するコポリエステルカーボネ
ートは、上記式(化3)および(化4)で示される構成
単位を有することが必要である。まず、(化3)で示さ
れる構成単位はジフェノール成分およびカーボネート成
分よりなる。ジフェノール成分を導入するために使用で
きるジフェノールは、 式(化5):
【0010】
【化5】 (上記式中、R、R′、W、b、nおよびn′は上記と
同義である)で示されるジフェノールである。ここで、
RおよびR′がハロゲン原子の場合には、例えば塩素原
子または臭素原子等が挙げられる。一価の炭化水素基の
場合には、炭素数1〜12を有するアルキル基、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、デシル基等;炭素数
4〜8を有するシクロアルキル基、例えばシクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等;炭素数6〜12を有するア
リール基、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル
基等;炭素数7〜14を有するアラルキル基、例えばベ
ンジル基、シンナミル基等;または炭素数7〜14を有
するアルカリール基、例えば、トリル基、クメニル基等
が挙げられ、好ましくはアルキル基である。また炭化水
素オキシ基の炭化水素基は前記した炭化水素基を挙げる
ことができる。そのような炭化水素オキシ基としては、
アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アラルキルオキシ基またはアルカリールオキシ基
であり、アルコキシ基およびアリールオキシ基が好まし
い。
【0011】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
炭素数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基
等、炭素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエ
チリデン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜1
6を有するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレ
ン基、シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデ
ン基、例えばシクロヘキシリデン基等である。
【0012】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
(いわゆるビスフェノールA);2,2-ビス(3,5-ジブロ
モ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2-ビス(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1-ビス
(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカン;1,4-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1-ビス(3,5-ジ
メチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;4,4-
ジヒドロキシジフェニルエーテル;4,4-チオジフェノー
ル;4,4-ジヒドロキシ-3,3- ジクロロジフェニルエーテ
ル;および4,4-ジヒドロキシ-2,5- ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル等が挙げられ、その他に米国特許明細書第
2,999,835 号、第3,028,365 号、第3,334,154 号および
第4,131,575号に記載されているジフェノールが使用で
きる。
【0013】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート等が挙げられる。
【0014】次に、(化4)で示される構成単位は、ジ
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω‐ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数
は、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の
酸またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上
の組合せであっても良い。
【0015】上記のコポリエステルカーボネートは、
(化3)(化4)で示される上記した2種の構成単位の
割合は任意であるが、好ましくは(化4)の単位が2モ
ル%以上、特に7モル%以上である。(化4)の単位の
占める割合が多くなるとコポリエステルカーボネートの
屈折率がグラスに近付くので好ましい。
【0016】コポリエステルカーボネートの重量平均分
子量は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,000〜4
0,000である。ここでいう重量平均分子量とは、ポリカ
ーボネート用に補正されたポリスチレンを用いて、GP
C(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定された
ものである。また、メチルクロリド中、25℃で測定し
た固有粘度が、0.35〜0.65であるものが好ましい。
【0017】コポリエステルカーボネートは、例えばホ
スゲンを用いる公知の界面重合法、溶融重合法等によっ
て製造できる。例えば、クイン(Quinn)の米国特許第4,
238,596 号明細書ならびにクインおよびマルケジッヒ
(Markezich)の米国特許第4,238,597 号明細書に記載さ
れた方法で製造することができる。具体的には、まず、
エステル形成基とジフェノールとの反応に先立ち酸ハラ
イドを形成し、次いでホスゲンと反応させる。なお、ゴ
ールドベルグ(Goldberg)の塩基性溶液法(米国特許第3,
169,121 号明細書)では、ピリジン溶媒が使用でき、ま
たジカルボン酸が用いられる。α、ω‐ジカルボン酸
(例えばセバシン酸)のジエステル、(例えばジフェニ
ルエステル)を使用する溶融重合法もまた使用できる。
好ましい製造方法は、米国特許第4,286,083 号明細書の
コカノウスキー(Kochanowski) の改良法である。この方
法では、アジピン酸のような低級の二酸をあらかじめ塩
の形(好ましくはナトリウム塩のようなアルカリ金属
塩)にしておき、ジフェノールが存在する反応容器に添
加する。ホスゲンとの反応中、水相をアルカリ性のp
H、好ましくは約pH8〜9に保持し、次いでホスゲン
との反応の残り最小限約5%のところで、pH10〜1
1に上げる。
【0018】界面重合法、例えばビスクロロフォーメー
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系として
は、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのような
アミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用さ
れ、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキル
アミンが特に好ましい。
【0019】また、コポリエステルカーボネートは、そ
の末端がフェノールであっても十分な耐衝撃強度を有す
るが、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノール、
イソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェノール
(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル化合
物、例えばクロマンのような、よりかさ高い末端基を導
入すると、より低温衝撃性が優れたコポリエステルカー
ボネートを得ることができる。
【0020】本発明においては、成分(A)として上記
したコポリエステルカーボネートに加えてさらにポリカ
ーボネート系樹脂を使用できる。ポリカーボネート系樹
脂は公知のものが使用でき、通常、ジフェノール成分
と、カーボネート成分とからなる。ジフェノール成分と
しては、上記した式(化5)で示されるジフェノールか
ら誘導されるジフェノール成分が挙げられる。ジフェノ
ールの具体例としては、先にコポリエステルカーボネー
トのところで記載したジフェノールが挙げられる。この
ようなポリカーボネートは、例えばホスゲンを使用する
公知の界面重合法、溶融重合法等によって製造できる。
【0021】なお、ポリカーボネートは分枝していても
よい。そのような分枝ポリカーボネートは、多官能性芳
香族化合物をジフェノールおよび/またはカーボネート
先駆体と反応させることにより、分枝した熱可塑性ラン
ダム分枝ポリカーボネートとして得られる。
【0022】成分(A)としては、このようなポリカー
ボネート系樹脂を、上記したコポリエステルカーボネー
ト5〜100重量部に対して0〜95重量部の割合で使
用できる。ポリカーボネート系樹脂の割合が95重量部
をこえると成形品の外観改良効果が不十分である。
【0023】次に、本発明で使用する芳香族ポリエステ
ル系樹脂はそれ自体公知であり、芳香族ジカルボン酸
(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジオール(あ
るいはそのエステル形成性誘導体)とを主成分とする重
縮合反応により得られる重合体もしくは共重合体であ
る。
【0024】ここで、芳香族ジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸等の
ベンゼン核を有するジカルボン酸あるいはそれらのエス
テル形成性誘導体;ナフタレン-1,5- ジカルボン酸、ナ
フタレン-2,7- ジカルボン酸などのナフタレン核を有す
るジカルボン酸あるいはそれらのエステル形成性誘導
体;ビフェニル-2,2′- ジカルボン酸、ビフェニル-3,
3′- ジカルボン酸、ビフェニル-4,4′- ジカルボン
酸、ジフェニルエーテル-4,4′- ジカルボン酸、ジフェ
ニルメタン-4,4′- ジカルボン酸、ジフェニルスルフォ
ン-4,4′- ジカルボン酸、ジフェニルイソプロピリデン
-4,4′- ジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン
-4,4′- ジカルボン酸、アントラセン-2,5- ジカルボン
酸、アントラセン- 2,6-ジカルボン酸、p-ターフェニレ
ン-4,4′- ジカルボン酸、ピリジン-2,5-ジカルボン酸
等あるいはそれらのエステル形成性誘導体が挙げられ
る。これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合して
使用しても良い。なお、少量であればこれらの芳香族ジ
カルボン酸と共にアジピン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸ある
いはそれらのエステル形成性誘導体を1種以上混合して
使用することができる。
【0025】また、ジオール成分としては、式 HO
(CH2 n OH (nは2〜10の整数)で示されるグ
リコール、例えばエチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール等;プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、2-メチルプロパ
ン-1,3- ジオール、ジエチレングリコール等の脂肪族ジ
オール;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメ
タノール等の脂環式ジオール;1,4-ビスオキシエトキシ
ベンゼン、ビスフェノールA等の芳香環を有するジオー
ル等、あるいはこれらのエステル形成性誘導体などがあ
げられる。なお、少量であれば、分子量400 〜6,000 の
長鎖ジオール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポ
リ- 1,3-プロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール等を1種以上共重合せしめても良い。
【0026】具体的な芳香族ポリエステル系樹脂として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロ
ピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレン
ナフタレート、ポリエチレン-1,2- ビス(フェノキシ)
エタン- 4,4 ′- ジカルボキシレート、ポリシクロヘキ
サンジメタノールテレフタレート、ポリシクロヘキサン
ジメタノールイソフタレート等を挙げることができる。
好ましくはポリブチレンテレフタレートであり、中でも
ポリ-1,4- ブチレンテレフタレートが特に好ましい。
【0027】ただし、本発明においては、成分(B)と
して共重合ポリエステルを使用する場合、テレフタル酸
とイソフタル酸の混合物と脂肪族または脂環式ジオール
とからなるコポリエステルは除外する。
【0028】本発明で使用する芳香族ポリエステル系樹
脂の分子量は好ましくは、フェノールとテトラクロロエ
タンの1:1(重量比)混合物を溶媒として30℃で測定
した固有粘度が0.50以上のもの、特に好ましくは
0.55以上のものである。
【0029】上記した芳香族ポリエステル(B)は、
(A)コポリエステルカーボネート30〜80重量部に
対して、20〜70重量部、好ましくは(A)50〜7
0重量部に対して(B)30〜50重量部使用する。
(A)が30重量部より少ないと優れた機械的特性の維
持が困難になり、(B)が20重量部より少ないと耐薬
品性が低下する上、外観を良好にするための、コポリエ
ステルカーボネートとの相乗効果が発揮されない。
【0030】本発明で使用する成分(C)、無機充填剤
としては、グラスファイバー、炭素繊維、グラファイト
繊維、金属繊維、シリコンカーバイド繊維、アスベス
ト、ウォラストナイト、繊維状チタン酸カリウム等の無
機繊維、ウィスカー等が挙げられる。これらは単独で、
または2種以上を混合して用いることができる。好まし
くはグラスファイバーである。無機充填剤の長さ/直径
比は10〜1000が好ましく、特に50〜500 が好ましい。成
分(C)の使用量は、(A)+(B)40〜99重量部
に対して1〜60重量部、好ましくは(A)+(B)7
0〜95重量部に対して5〜30重量部である。(C)
無機充填剤の使用量が1重量部より少ないと機械的特性
が低下し、60重量部より多いと樹脂の特性が活かされ
ない。
【0031】本発明の樹脂組成物には、上記の成分の他
にその物性を損なわない限りにおいて、その目的に応じ
て、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染料、耐熱剤、酸
化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑
剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添加するこ
とができる。
【0032】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。
【0033】本発明の樹脂組成物は、その成形品の外観
が良好であるので、ポリカーボネート/ポリエステル系
樹脂組成物が使用される通常の用途のほかにさらに、装
飾品、OA機器、自動車の外装品等の用途に使用でき
る。
【0034】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例では以下のものを使用した。成分(A) ポリカーボネート(商標:LEXAN 131 、ビスフェノール
Aとホスゲンとから誘導されたポリカーボネート、日本
ジーイープラスチックス株式会社製)、以下、PCと呼
ぶ。
【0035】CPEC:以下のようにして製造したコポ
リエステルカーボネート;ドデカン二酸(DDDA)
7.2g(31ミリモル)およびNaOH錠剤2.7g
(68ミリモル)を水180mlに溶解し、DDDAの
ジナトリウム塩を製造した。次に、底部に試料取出し口
を備え、上部に5つの口を持つ2000mlのモルトン
フラスコに、撹拌羽根、pH測定端、注入管およびドラ
イアイスコンデンサー付きのクライゼンアダプターを装
着した。この重合フラスコに、ビスフェノールA71g
(311ミリモル)、トリエチエルアミン0.9ml、
p-クミルフェノール2.0g(9ミリモル)、メチレン
クロリド220mlおよび先に製造したDDDAのジナ
トリウム塩を仕込んだ。引き続いて、このフラスコに、
ホスゲンを2g/分の速度で注入した。このとき、50%
NaOH水溶液を注入管より追加しながら、溶液をpH
8に10分間維持した。その後、さらにホスゲンの注入
を続けながら、50%NaOH水溶液を注入管より追加し
て溶液のpHを10.5とし、10分間このpHに維持
した。使用したホスゲンの量は全部で40g(400ミ
リモル)であった。反応終了後、溶液のpHを11〜1
1.5に調整して、有機溶媒相を水相から分離した。有
機溶媒相を2%の塩酸300mlで3回、次いでイオン
交換水300mlで5回洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、濾過した。これをメタノール1500m
l中に投入して重合物を沈殿させた。得られた重合物を
濾過により分離し、メタノール500mlで1回、次い
でイオン交換水500mlで4回洗浄した後、110℃
で15時間乾燥した。かくして次式(化6)および(化
7)の構造単位を、90:10のモル比で有するコポリ
エステルカーボネートを得た。この固有粘度(メチレン
クロリド中25℃で測定)は0.46であった。以下で
はこれをCPECと略記する。
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】 成分(B) 芳香族ポリエステル(ポリブチレンテレフタレート、商
標;バロックス310 、日本ジーイープラスチックス株式
会社製)、以下ではPBTと略記する。成分(C) グラスファイバー(商標;CS-3J-941SP 、日東紡績株式
会社製、長さ/直径比300 、繊維長3mm)任意成分 カーボンブラック(着色剤として使用した)実施例1〜3および比較例1〜2 表1に示す量(重量比)の各成分をヘンシェルミキサー
で混合し、65mm単軸押出機にて270 ℃で押出してペレッ
トを作成した。得られたペレットを120℃のオーブン
にて4時間乾燥し、約260 ℃で射出成形し、アイゾット
試験片および50mm角板(厚み3mm)を作成した。得られ
た成形品についてアイゾット衝撃強度、曲げ弾性率、引
張り強度、耐薬品性およびメルトインデックス(MI)
を測定し、成形品外観を評価した。結果を表1に示す。
【0038】なお、アイゾット衝撃強度はASTM D
256にしたがって、1/8"ノッチ付アイゾット衝撃強度
を測定し、曲げ弾性率はASTM D790にしたがっ
て、引張り強度はASTM D638にしたがって、ま
たメルトインデックス(MI)はASTM D1238
にしたがって、250℃、荷重5kgの条件にて測定し
た。 なお成形品の表面外観は、表面粗さにより評価し
た。表面粗さは、表面粗さ計(表面情報処理機能付万能
表面形状測定器モデルSE−3H、株式会社小坂研究所
製)を用いて測定し、JIS B0601にしたがっ
て、最大高さ(R-max)、10点平均粗さ(R-z) および中
心線平均粗さ(R-a) を求めた。測定距離は2.5mmと
し、3回測定の平均値をとった。数値が小さいほど、表
面が平滑であることを示す。
【0039】また耐薬品性は、ASTM D256によ
るアイゾット衝撃強度試験に用いられる1/8 インチ試験
片を、治具を用いて1/4 %の歪みをかけ、四塩化炭素に
浸漬して、クラックが発生するまでの時間を測定した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、外観が優れており、し
かも耐薬品性および成形性が良く優れた物性を有するポ
リカーボネート系樹脂組成物を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次式(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 上記式中、RおよびR′はそれぞれ独立して、ハロゲン
    原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
    り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
    −、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
    −C(=O)−であり、nおよびn′はそれぞれ独立し
    て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
    価の脂肪族基であり、bは0または1である、で示され
    る構造単位を有するコポリエステルカーボネートまたは
    これとポリカーボネート系樹脂 30〜80重量
    部、および (B)芳香族ポリエステル系樹脂 70〜20重量部を
    含み、かつ (A)+(B)40〜99重量部に対して (C)無機充填剤 60〜1重量部 を含む樹脂組成物。
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