JPH0570654B2 - - Google Patents

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JPH0570654B2
JPH0570654B2 JP1330109A JP33010989A JPH0570654B2 JP H0570654 B2 JPH0570654 B2 JP H0570654B2 JP 1330109 A JP1330109 A JP 1330109A JP 33010989 A JP33010989 A JP 33010989A JP H0570654 B2 JPH0570654 B2 JP H0570654B2
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JP
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polymer
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group
temperature
atom
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JP1330109A
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JPH03190933A (ja
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Yoshifumi Takeda
Akira Hayashida
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Priority to EP19900124772 priority patent/EP0434031A3/en
Priority to US07/631,272 priority patent/US5200371A/en
Publication of JPH03190933A publication Critical patent/JPH03190933A/ja
Publication of JPH0570654B2 publication Critical patent/JPH0570654B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/60Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/515Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
    • C04B35/58Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
    • C04B35/584Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
    • C04B35/589Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained from Si-containing polymer precursors or organosilicon monomers

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、セラミツクス前駆体として好適に使
用され、特に加熱、加水分解に対して安定な有機
シラザン重合体の製造方法及び該有機シラザン重
合体を用いたセラミツクスの製造方法に関する。 従来の技術及び発明が解決しようとする課題 セラミツクスは耐熱性、耐摩耗性、高温強度等
に優れた材料として注目を集めているが、固く、
そして脆いため、セラミツクスを加工することは
極めて困難である。従つて、セラミツクス製品を
製造する場合、セラミツクス材料の微粉末を加圧
等の方法により予じめ所望の形状に成形した後、
焼結する方法、或はセラミツクス前駆体としての
有機シラザン重合体を溶融もしくは溶剤に溶解
し、これを所望の形状に加工した後、焼成して無
機化する前駆体法などが採用されている。上記前
駆体法の最大の特徴は、微粉末による焼結法では
不可能な形状のセラミツクス製品を得ることがで
きることであり、特に繊維の製造には極めて好適
である。 この場合、セラミツクスのうちでSiC及び
Si3N4は、SiCが耐熱性、高温強度に優れ、Si3N4
が耐熱衝撃性、破壊靭性に優れるなど、高温での
優れた特性を有するために広く注目を集めている
ところであり、さまざまな前駆体の研究が盛んに
行われている。また近年、繊維強化型複合材料の
強化材料として軽量、耐熱かつ高強度という特長
を活かしてプラステイクス、金属あるいはセラミ
ツクスなどとの複合化の研究も重要になりつつあ
る。 本発明者らも既に特開昭53−210133号公報に有
機シラザン重合体の製造方法を提案した。この提
案によれば、一定の重合度を有し、成形性、加工
性に優れている上、良好な不融化性を有し、更に
は高強度で可撓性に富むが故に取扱い性にも優
れ、しかもセラミツクス収率が高く、このためセ
ラミツク繊維用前駆体として有効な有機シラザン
重合体を工業的に有利に製造することができ、ま
た、これを用いて高品質のSiC、Si3N4を主体と
するセラミツクスを高セラミツクス収率で得るこ
とができるもので、これにより強度、弾性率に優
れたセラミツク繊維、シート成形体等を製造する
ことができる。 しかしながら、本発明者らが更に検討を行つた
ところ、この方法により製造された有機シラザン
重合体は、以下の問題点があることを見い出し
た。 加熱に対し比較的不安定で、溶融紡糸等の際
の長時間の加熱によりポリマーの粘度が徐々に
上昇するため、溶融紡糸中に糸切れが発生した
り曳糸性が悪くなるという問題が生じることが
ある。 耐加水分解性にやや劣り、紡糸等の成形を行
つた後、成形品が空気中の湿分により徐々に加
水分解を受け、このため得られるセラミツクス
中に多量の酸素が混入し、セラミツクスの品質
の低下を招く場合がある。 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、特開
昭63−210133号公報で提案した有機シラザン重合
体の上述した優れた特長を有すると共に、その問
題点を改善し、熱安定性及び耐加水分解性に優れ
た有機シラザン重合体を製造する方法及び該重合
体をセラミツクス前駆体として用いた高品位のセ
ラミツクスを製造する方法を提供することを目的
とする。 〔課題を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、特開昭63−210133号公報で提案
した方法、即ち 下記一般式〔I〕
【化】 (但し、式中Rは水素原子、塩素原子、臭素原
子、メチル基、エチル基、フエニル基又はビニル
基、R1は水素原子又はメチル基、Xは塩素原子
又は臭素原子をそれぞれ示す。) で示される有機珪素化合物又は前記式〔I〕及び
下記一般式〔〕
【化】 (但し、式中R2及びR3は水素原子、塩素原子、
臭素原子、メチル基、エチル基、フエニル基又は
ビニル基、Xは塩素原子又は臭素原子をそれぞれ
示す。) で示される有機珪素化合物の混合物と、 下記一般式〔〕
【化】 (但し、式中R4、R5及びR6は水素原子、メチル
基、エチル基、フエニル基又はビニル基を示す。) で示されるジシラザンとを無水雰囲気下において
温度25〜350℃で反応させ、副生する揮発性成分
を系外に留出させて有機シラザン重合体を得る方
法において、得られる有機シラザン重合体の熱安
定性や耐加水分解性を向上させることについて更
に鋭意検討を進めた結果、得られる有機シラザン
重合体中に通常0.05〜3重量%残留するハロゲン
が熱安定性や耐加水分解性を悪化させる原因であ
ることを知見した。 即ち、一般的にシラザン系の化合物は水分に対
して弱く、Si−NH−Si結合が加水分解を受け、
アンモニアを発してSi−O−Si結合を生成すると
いう特有の性質があり、特に繊維とした場合、そ
の表面積が極めて大きくなるため空気中の水分に
より加水分解を受けやすく、この結果、セラミツ
クス繊維中に多量の酸素が混入して品質の低下を
招くものである。 ところが、上記製造方法により得られた有機シ
ラザン重合体を、例えば溶融又は有機溶剤に溶解
し、これにアンモニアガスを吹きこみ、残留ハロ
ゲンを塩化アンモニウム等の塩に変換した後、こ
れを過して取り除き、残留ハロゲンを好ましく
は0.01重量%以下とした場合、これにより、溶融
紡糸などの加熱に対して安定で長時間の加熱を受
けた場合でも粘度が上昇せず、長時間安定して溶
融紡糸ができると共に、加水分解を受け難い安定
な有機シラザン重合体が得られ、従つて、この有
機シラザン重合体を溶融、成形、不融化、焼成す
ることにより、酸素含量の増加のない、引張強
度、弾性率、高温強度に優れた高品質のSi−C−
N系又はSi−C−N−O系セラミツク製品が得ら
れることを見い出し、本発明をなすに至つたもの
である。 従つて、本発明は上記式〔〕で示される有機
珪素化合物又は該化合物と上記式〔〕で示され
る有機珪素化合物の混合物と、上記式〔〕で示
されるジシランとを無水雰囲気下において温度25
〜350℃で反応させて得られた有機シラザン重合
体にアンモニアを作用させることにより、残留ハ
ロゲンを低減させることを特徴とする有機シラザ
ン重合体の製造方法及び該重合体を溶融成形、不
融化、焼成して、セラミツクスを得ることを特徴
とするセラミツクスの製造方法を提供する。 以下、本発明につき更に詳しく説明する。 本発明に係る残留ハロゲンが低減された有機シ
ラザン重合体を得るには、上述したように、まず
特開昭63−210133号公報記載の方法により有機シ
ラザン重合体を得るものである。 即ち、一般式〔I〕
【化】 (但し、式中Rは水素原子、塩素原子、臭素原
子、メチル基、エチル基、フエニル基又はビニル
基、R1は水素原子又はメチル基、Xは塩素原子
又は臭素原子をそれぞれ示す。) で示される有機珪素化合物又は前記式〔I〕及び
下記一般式〔〕
【化】 (但しR2及びR3は水素原子、塩素原子、臭素原
子、メチル基、エチル基、フエニル基又はビニル
基、Xは塩素原子又は臭素原子をそれぞれ示す。) で示される有機珪素化合物と、下記一般式〔〕
【化】 (但し、式中R4、R5及びR6は水素原子、メチル
基、エチル基、フエニル基又はビニル基を示す。) で示されるジシラザンとを無水の雰囲気下におい
て反応させて有機シラザンを得るものである。 ここで、〔〕式と〔〕式の化合物を混合し
て用いる場合、〔〕:〔〕が50〜100モル%:50
〜0モル%の割合となるように混合することが好
適である。 なお、上記〔〕式の化合物としては、例えば ClH2SiCH2CH2SiH2Cl Cl2HSiCH2CH2SiHCl2 Cl3SiCH2CH2SiCl3 Cl(CH32SiCH2CH2Si(CH32Cl Cl2(CH3)SiCH2CH2Si(CH3)Cl2 Cl(CH32SiCH(CH3)CH(CH3)Si(CH32Cl Cl2(CH2=CH)SiCH2CH2Si(CH=CH2)Cl2 等が挙げられる。これらの中では1,2−ビス
(クロロジメチルシリル)エタン、1,2−ビス
(ジクロロメチルシリル)エタン、1,2−ビス
(トリクロロシリル)エタンが好適に用いられる。 また、〔〕式の化合物としては、例えば H2SiCL2、HSiCl3、SiCl4、CH3SiCl3
(CH32SiC2、(C2H5)SiCl3、(C2H52SiCl2
C6H5SiCl3、(C6H52SiCl2、CH2=CHSiCl3
(CH2=CH)2SiCl2、(CH2=CH)(CH3)SiCl2
が挙げられる。 更に、上記有機珪素化合物に上記〔〕式のジ
シラザンを反応させる場合、〔〕式のジシラザ
ンの配合量は上記〔〕、〔〕式の有機珪素化合
物のハロゲン量に対し、理論的には1/2モル等量
以上あれば良いが、実質上は0.7〜1.2倍モル、好
ましくは0.8〜1.1倍モルが良い。なお、〔〕式
のジシラザンとして具体的には、(H3Si)2NH、
[H2(CH3)Si]2NH、[H(CH32Si]2NH、
[(CH33Si]2NH、[(C2H53Si]2NH、
[(C6H53Si]2NH、[CH2=CH(CH32Si]2NH、
[CH2=CH(C6H52Si]2NH、[CH2=CH
(C2H52Si]2NH等が例示され、これらの1種又
は2種以上を使用することができる。 また、本発明においては、上記〔〕、〔〕式
の有機珪素化合物に〔〕式のジシラザンを反応
させる場合、無水雰囲気下で温度25〜350℃の条
件で反応させ、副生する揮発性成分を系外に留出
させて行うものである。このような条件で反応さ
せることにより、目的とする形状のシラザン重合
体をオイル状から固体状と多種の形態で得ること
ができる。この場合、有機珪素化合物やジシラザ
ンは溶剤に溶かしてもよいが、経済上からは無溶
剤での使用が好ましい。反応条件は上述したよう
に無水の雰囲気で、反応温度25〜350℃、好まし
くは150〜320℃とするもので、反応温度が25℃よ
り低いと反応が進まず、一方350℃より高いと反
応速度が速くなり、シラザン重合体を所望の重合
度に調製することが難しくなると共に、不溶不融
物になるおそれがある。 このように有機珪素化合物にジシラザンを反応
させると下記反応式A及びBの反応が引き続いて
起きるものと考えられる。 反応式A
【化】 〔〕又は 〔I〕+〔〕 反応式B
【化】 即ち、まず反応式Aに示すように〔I〕式又は
〔I〕式及び〔〕式の有機珪素化合物と〔〕
式のジシラザンとが反応し、〔V〕式の化合物及
び副生物として揮発性の〔〕式の化合物が生成
する。このうち〔〕式の副生物は、反応の進行
に伴つて常圧あるいは減圧下で系外に留出され
る。更に引き続いて、温度の上昇と共に反応式B
に示すように〔V〕式の化合物の縮合が起こり始
め、目的とする分子量のシラザン重合体(〔〕
式)が生成される。なお、〔〕式のシラザン重
合体と共に副生される〔〕式のジシラザンは、
〔〕式の副生物と同様に常圧あるいは減圧下の
蒸留で系外に留出され、再使用が可能である。 なお、シラザン重合体の重合度、融点は使用す
る原料の有機珪素化合物の配合比や反応温度、反
応時間等を変更することによつて適宜調整するこ
とができるが、また、比較的低分子量のオリゴマ
ーを熱時減圧下に留出することによつて粘度、融
点などを調整することもできる。 このようにして得られた有機シラザン重合体に
は通常0.05〜3%(重量%、以下同じ)のハロゲ
ンが残留し、このため例えば溶融紡糸法により繊
維を製造する際、長時間の加熱により徐々に重合
体の粘度が上昇する結果、糸切れや曳糸性が悪く
なり、また、空気中での安定性(耐加水分解性)
が悪くなるという問題を生じさせる場合がある
が、本発明は上述のようにして得られた有機シラ
ザン重合体に残留するハロゲンを低減するもの
で、この場合、有機シラザン重合体中の残留ハロ
ゲンを0.01%以下、更に好ましくは50ppm以下ま
で低減することが好ましい。 有機シラザン重合体中の残留ハロゲンを低減す
る方法としては、アンモニアを用いて残留ハロゲ
ンを塩化アンモニウム等に変換せしめ、この塩化
アンモニウム等を過等の手段により有機シラザ
ン重合体から除く処理方法を好適に採用すること
ができる。この場合、アンモニアによる処理方法
としては、 重合体を溶融して加圧下にアンモニアを入れ
る方法、 重合体を有機溶剤に溶解後、加圧下にアンモ
ニアを入れる方法、 重合体を有機溶剤に溶解後、大気圧下にアン
モニアを入れる方法、 などの方法を採用することができる。ここでの
方法を採用する場合、有機シラザン重合体を25〜
200℃の温度範囲内において圧力2〜5atmで行な
うことが好ましい。また、の方法を用いる場合
のアンモニア導入圧力も2〜5atmが好ましい。
更に、又はの方法により処理する場合の使用
可能な有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、n−ヘキサン、ジエチルエール、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。こ
れら溶剤の使用量は重合体の濃度が10〜90%にな
るように使用すればよいが、好ましくは20〜50%
となるように調整するのがよい。アンモニア処理
を行う温度は−20℃〜150℃の範囲とすることが
できるが、経済性の点で好ましくは室温から40℃
である。これらの場合、アンモニアを液体又は気
体で添加する。その添加量は重合体中に残留する
塩素含量に対し2倍モル以上あればよいが、極力
残留するハロゲン含量を低下させるために好まし
くは2〜10倍モルとするのがよい。また、処理時
間は通常10分〜120分、好ましくは20分〜60分で
ある。このようにして処理した後、アンモニアと
の反応により生成したシラザン重合体溶液中の塩
化アンモニウム等を例えばろ過により除去し、更
に必要により有機溶剤をストリツプする。この場
合ストリツプは溶剤の除去を完全に行うため、約
250℃、1Toorの条件下で行なうことが好ましい。 このようにして、残留ハロゲンを低減させた有
機シラザン重合体は、その成形性、加工性が高い
点を利用し、次に示すようにセラミツクスの前駆
体として適宜形状、特に繊維状又はシート状に成
形することが好適であるが、バインダー或は接着
剤としても利用可能である。 本発明に係るセラミツクスの製造方法は、上述
したハロゲン含有量を低減することにより安定化
した有機シラザン重合体を溶融、成形し、更に不
融化した後、焼成するものである。 例えば、セラミツクス繊維を製造する場合、ま
ず有機シラザン重合体を加熱溶融し、溶融紡糸法
で紡糸を行うことができる。この場合、この工程
において紡糸温度は重合体の融点によつて異なる
が、通常100〜300℃の範囲で実施することが好ま
しい。 また、成形体の不融化方法としては、空気中で
加熱して行うことができ、この場合、空気中での
加熱は50℃〜250℃の範囲で行うことが好ましい。
温度が50℃より低いと全く不融化されず、逆に
250℃よりも高いとポリマーが溶融したりあるい
はセラミツクス中に多量の酸素が混入するため強
度低下をもたらす場合がある。 なお、不融化の別法としては、本発明者らが先
に提案した方法(特願昭63−163592号、特願昭63
−186324号)が好適である。即ち、この方法は下
記一般式〔〕 R′aSiZ4-a ……〔〕 (但しR′は水素原子、低級アルキル基、アルケ
ニル基又はアリール基、Zは塩素原子、臭素原子
又はヨウ素原子を示す。aは0〜2であるが、a
が2の場合はRが互いに同一でも異なつていても
よい。) で示される珪素化合物から選ばれる1種又は2種
以上の蒸気を含む気体で処理し、次いで湿潤空気
又はアンモニアを含む気体で処理して不融化する
方法である。 これは、例えば前記紡糸によつて得られた原糸
をまず不融化第一工程として上記一般式〔〕で
示される珪素化合物を不融化処理剤として用い、
その1種又は2種以上の蒸気を含む気体で処理
し、次いで、第二工程として湿潤空気又はアンモ
ニアを含む気体で処理することを特徴とするもの
である。 ここで、上記一般式〔〕の不融化処理剤とし
て、具体的にはCH3SiCl3、(CH32SiCl2
(C2H5)SiHCl2、(C6H52SiCl2、C6H5SiCl3
(C6H52SiCl2、CH2=CHSiCl3、(CH2
CH)2SiCl2、HSiCl3、H2SiCl2、SiCl4、H(CH3
SiCl2、H(CH2=CH)SiCl2、(CH2=CH)
C6H5SiCl2などが例示され、これらの1種又は2
種以上が使用されるが、この中でも特にHSiCl3
SiCl4などが好適に用いられる。 これら物質を含む気体を用いて処理する方法に
特に限定はないが、例えば、N2、Ar等の不活性
ガスを用いて、これら不融化処理剤に不活性ガス
を通過させ、同伴する蒸気を繊維の存在する領域
に流入させることによつて行えばよい。この処理
法において、これら不融化処理剤ガス濃度は不融
化処理剤の温度を調整し、その蒸気圧をコントロ
ールすることにより、所望のガス濃度に制御すれ
ばよく、濃度が高い場合は不活性ガスで所望の濃
度に希釈する方法も採用される。なお、一般に不
融化処理剤の蒸気濃度は0.001モル/〜0.1モ
ル/の範囲に制御することが好ましい。処理温
度、処理時間については、用いる有機シラザン重
合体によつても異なるが、処理中に不融化状態が
維持できる十分に低い温度(即ち、重合体の融点
より十分低い温度)で不融化するに十分な時間
(通常5〜240分)処理すればよい。この第一工程
の処理により、繊維は一般の有機溶剤(例えばベ
ンゼン、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラ
ン等)に不溶なものとなるが、この第一工程の処
理のみではその後熱分解工程において溶融してし
まうもので、不融化が完全でない。 従つて、上記方法を採用する場合、次の第二工
程、即ち湿潤空気あるいはアンモニアを含む気体
による処理が不可欠である。この第二工程におい
てもその処理法に特に制限はなく、単に第一工程
で得られた繊維を空気中に所定の時間暴露するこ
とによつて不融化を完結させてもよいが、この場
合空気中の湿度が一定でないため、その後の熱分
解して得られる繊維中の酸素含有量が変化した
り、融着が起こつて、結果的には安定して、高強
度、高弾性率の繊維を得ることが難しいので、水
温をコントロールした水中に空気あるいはN2
Arガス等の不活性ガスを通し、この際一定速度
でバブリングさせることによつてその水温におけ
る飽和水蒸気を得ると共に、この飽和水蒸気を繊
維上に通過させ、不融化するに十分な時間処理す
る方法が好適に採用される。なお、空気あるいは
N2、Arなどの気体を一定速度でバブリングさせ
る水温は0〜100℃が可能であるが、0〜70℃、
とりわけ0〜30℃の範囲にコントロールするのが
特に好ましい。 また、アンモニアを使用する場合も同様に一定
の濃度に制御することが好ましい。その濃度範囲
は0.01〜100容量%、好ましくは0.2〜50容量%、
より好ましくは0.5〜10容量%であることが望ま
しく、ガス濃度が高い場合はAr、He等の希ガ
ス、窒素ガスなどの不活性ガスでアンモニアガス
を希釈し、この希釈したアンモニアガスを原糸上
に通過させ、不融化するに十分な時間処理する方
法が好適に採用される。 なお、処理時間、処理温度については第一工程
と同様に使用する有機シラザン重合体により異な
るが、重合体融点より十分低い温度で不融化にす
る十分な時間(通常5〜240分)処理すればよい。 焼成は、上述したようにして不融化した成形
物、例えば不融化した糸状物を無張力下又は張力
下において高温焼成することにより、強度、弾性
率、耐熱性、耐酸化特性に優れたSi−C−N系セ
ラミツクス繊維を得ることができる。この工程に
おいて、焼成は真空中あるいはArなどの不活性
ガス、N2ガス、H2ガス、NH3ガス等の1種又は
2種以上のガス中において700〜2000℃、特に700
〜1500℃で行うことが好適である。この場合、セ
ラミツクス繊維の製造は張力下で焼成することが
特に好ましく、これによつて引張強度200〜300
Kg/mm2、弾性率14〜25t/mm2の物性を有する高品
質のセラミツク繊維を製造できる。 また、焼成において、有機シラザン重合体をア
ルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等から
選ばれる1種又は2種以上のセラミツクス原料粉
末に結合剤として添加すると、容易に高品位のセ
ラミツクス成形体を得ることができる。この場
合、上記セラミツクス原料粉末100重量部に対し
て有機シラザン重合体を2〜10重量部、特に3〜
5重量部添加することが好ましい。なお、粉末及
び粉体に添加する有機シラザン重合体の混合物成
型体は、その後の焼成過程でその形状を損なうこ
とがなければ不融化工程は必要がない。 発明の効果 以上説明したように、本発明に係る有機シラザ
ン重合体の製造方法によれば、残留ハロゲンの低
減により、耐加水分解性及び熱安定性に優れ、か
つ成形性、加工性に優れている上、高強度で可撓
性に富むが故に取り扱い性にも優れ、しかもセラ
ミツクス収率が高く、このためセラミツク繊維用
前駆体として特に好適に使用し得る有機シラザン
重合体を工業的に有利に製造することができる。 また、本発明に係るセラミツクスの製造方法に
よれば、所望の形状、例えば繊維、シート等の形
状に容易に形成、焼結でき、これにより高い歩留
まりで強度、弾性率及び特に耐熱性、耐酸化性に
優れた高品位のSi−C−N系又はSi−C−N−O
系セラミツクスを得ることができる。 以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。 実施例 1 重合工程 撹拌機、温度計、ガス導入菅、滴下ロート、蒸
留装置を装備し、乾燥した500mlの4つ口フラス
コに1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタ
ン128g(0.5mol)を仕込んだ後、滴下ロートよ
り[(CH33Si]2NH322g(2mol)を徐々に滴下
した。次いで、N2雰囲気下で混合物を徐々に加
熱し(釜温が90℃に達したところで還流が開始
し、その蒸気の温度は58℃であつた)、生成して
くる揮発性成分(トリメチルクロロシラン及びヘ
キサメチルジシラザン)を系外に留出させなが
ら、徐々に反応温度を280℃まで上げ、この温度
で2.5時間保持した。反応物を室温まで冷却する
と、ガラス状の白色固体83.2gが得られた。電位
差滴定により重合体中の残留塩素を測定したとこ
ろ1.2重量%であつた。 次いで、この重合体42gを後述する比較例用に
供し、残りの41.2gを200gのヘキサンに溶解さ
せた後、室温にてアンモニアガスを0.1/min
の速度で10分間この溶液に加えた。アンモニアガ
ス吹き込み後、反応液はわずかに白濁を呈した。
ポリマー中の残留塩素とアンモニアとの反応によ
つて生成した塩化アンモニウムをろ過により除去
した後、溶剤のヘキサン及び低揮発分を250℃、
10Torr下でストリツプして白色のガラス状固体
38gを得た。このものは分子量2230(ベンゼルモ
ル凝固点降下法、以下同じ)、融点123℃であり、
電位差滴定から残留塩素は50ppm以下であつた。
また、IRからは3400cm-1にNH、2980cm-1にCH、
1260cm-1にSiCH3の各々の吸収が認められた。 繊維化工程 得られたシラザン重合体50gを0.25mmφの細孔
を有するモノホール紡糸装置に仕込み、溶融温度
155℃、巻取速度300m/分で紡糸した。紡糸は4
時間後も良好で、断糸はなかつた。次いで、得ら
れた原糸を第1表に示す温度、湿度下で空気中に
暴露した後、原糸1gをアルミナボートに入れ、
N2気流下1200℃で30分間焼成した。得られたセ
ラミツクスの酸素含量を堀場製作所N、O分析装
置(EMGA−550)にて測定し、空気中に暴露し
ないものと比較した結果を第1表に併記する。
【表】 * 空気中暴露なし
この結果から、アンモニアで処理した重合体は
上記条件下では殆んど加水分解を受けず、安定な
ものであることが明らかとなつた。 実施例 2 実施例1で得られた重合体を用いてモノホール
紡糸装置にて同様に溶融紡糸した。紡糸した原糸
を空気中20℃、相対湿度50%下、7日間暴露した
サンプルと全く暴露しないサンプルとの2種を内
径50φ×1mのムライト管型炉につるし、炉の温
度を40℃とした後、N2ガスで希釈したトリクロ
ロシランガス(ガス濃度0.7容量%)で30分間処
理し、次いでアンモニアガス(ガス濃度6容量
%)で30分間処理して、不融化処理を行つた。 更に管内を置換した後、N2気流下1200℃(昇
温速度150℃/hr)で30分間焼成した。その結果、
黒色の光沢のある繊維が得られた。 得られた2種類のセラミツク繊維の物性を第2
表に示す。
【表】 この結果から、セラミツクス中の酸素含量、引
張強度、弾性率及びセラミツク収率に殆んど差は
認められず、上記条件下では、重合体は殆んど加
水分解を受けない安定なものであることが明らか
となつた。 実施例 3 出発原料に1,2−ビス(メチルジクロロシリ
ル)エタン64g(0.25mol)、メチルトリクロロ
シラン37.3g(0.25mol)、[(CH33Si]2NH310g
(1.925mol)を用いた以外は実施例1と同様の方
法で300℃にて2時間反応させた。得られた重合
体60gの残留塩素は0.5重量%であつた。 次いで、得られた重合体をヘキサン250gに溶
解させた後、室温にて100容量%のアンモニアガ
スを速度0.1/分で吹きこみ、第1表に示す時
間で処理した後、ろ過、ストリツプ(250℃、
10Torr下)し、得られた重合体中の残留塩素を
測定した。結果を第3表に併記する。
〔比較例〕
実施例1で得られたアンモニア処理をしていな
い重合体(分子量2230、融点123℃、残留塩素1.2
重量%)42gを実施例1の繊維化工程と同様の紡
糸装置を用いて溶融温度145℃、巻取速度300m/
分で紡糸した。紡糸は最初の1〜2時間は良好で
あつたが、4時間目頃より断糸が多発した。4.5
時間後紡糸を中止して、紡糸管を冷却後、重合体
の分子量、融点を測定したところ、分子量2650、
融点137℃であり、重合体の分子量、融点の上昇
が認められた。 次いで得られた原糸を用いて実施例1と同様に
第4表に示す条件で空気中暴露処理した後、N2
気流下1200℃、30分焼成したものについてセラミ
ツクス中の酸素混入量を分析し、耐加水分解性を
みた。結果を第4表に示す。
【表】
【表】 * 空気中暴露なし
この結果から、重合体中に残留する塩素分が
1.2%のものは1日暴露しただけでも既に加水分
解が進行してセラミツクス中の酸素含量の増加が
みられ、放置日数4日では殆んどが加水分解を受
け、セラミツクス中の酸素含量は急増した。 更に、上記重合体を用いて溶融紡糸して得られ
た原糸を室温下、相対湿度50%の条件で空気中に
3日間暴露した後、50φ×1mムライト管型炉に
つるし、炉内温度40℃下でN2で希釈したトリク
ロロシランガス(ガス濃度0.7容量%)で30分間
処理した。次いでアンモニガス(ガス濃度6容量
%)で30分間処理して不融化し、N2気流下1200
℃で30分間焼成した。得られた繊維は繊維径
13μ、引張強度115Kg/mm2、弾性率8t/mm2と低物性
であつた。また、繊維中の酸素含量を測定したと
ころ15.5重量%であり、空気中3日間の暴露によ
り、加水分解され、繊維中に多量の酸素が混入し
たものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式〔I〕 【式】 (但し、式中Rは水素原子、塩素原子、臭素原
    子、メチル基、エチル基、フエニル基又はビニル
    基、R1は水素原子又はメチル基、Xは塩素原子
    又は臭素原子をそれぞれ示す。) で示される有機珪素化合物又は前記式〔I〕及び
    下記一般式〔〕 【式】 (但し、式中R2及びR3は水素原子、塩素原子、
    臭素原子、メチル基、エチル基、フエニル基又は
    ビニル基、Xは塩素原子又は臭素原子をそれぞれ
    示す。) で示される有機珪素化合物の混合物と、下記一般
    式〔〕 【化】 (但し、式中R4、R5及びR6は水素原子、メチル
    基、エチル基、フエニル基又はビニル基を示す。) で示されるジシラザンとを無水雰囲気下において
    温度25〜350℃で反応させ、次いで得られた有機
    シラザン重合体をアンモニアと作用させて、該重
    合体中の残留ハロゲンを低減させることを特徴と
    する有機シラザン重合体の製造方法。 2 請求項1記載の製造方法により得られる残留
    ハロゲンの低減した有機シラザン重合体を溶融成
    形、不融化、焼成して、セラミツクスを得ること
    を特徴とするセラミツクスの製造方法。
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