JP2507762B2 - メチルポリシラザンの製造法 - Google Patents

メチルポリシラザンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はメチルポリシラザンの製造法に関する。
従来技術 材料利用面の拡大に伴い新素材の開発が焦眉の急と成
っている現在、素材としての各種のセラミックスは重要
な位置に置かれている。
特に、非酸化物系セラミックスは耐熱性に優れ、その
うえ難熱伝導性、高硬度、高強度であり、比較的軽量で
あることも加わり、金属材料に代わる材料としてクロー
ズアップされてきた。しかしながら、これら非酸化物系
セラミックスを従来の粉末焼結法で製造するさいの最大
の短所は素材そのものの持つ難焼結性にある。そのため
に粉体の微粒化、焼結助剤の添加、高温、高圧における
焼成が不可欠である。また所望の形状のセラミックスを
得るのはすこぶる困難である。
そこで、それらの問題点を解決するために要求される
セラミックス前駆体物質としては、液体状態であるこ
と、自己縮合性のあること(すなわち重縮合が進み、液
体状態から固体状態へと状態変化をすること)、併せて
貯蔵性のあること、セラミックス化した場合に重量減少
量の少ない特性を持つ事が必要である。
ポリシラザンはセラミックス繊維或いは薄膜状セラミ
ックス成形体を製造するための前駆体として利用が見込
まれつつある。これらポリシラザンの製造法、およびそ
れよりセラミックス繊維或いはセラミックス成形体を製
造する方法について、従来より下記のような発明並びに
技術が報告されている。
(1)ディ・セイフェルス(D.Seyferth)らは触媒を用
いてメチルジクロロシランとアンモニアからセラミック
ス前駆体としてのポリシラザンを得、これよりセラミッ
クス繊維を得たと報告しているが、その特性についての
報告は見られない〔D.Seyferth,G.H.Wiseman,C.Prud ho
mme,ジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサ
イエティ(J.Amer.Ceram.Soc.,)66,C13(1983)〕。
(2)ジー・ウィンター、ダブリュー・フェルビーク
(G.Winter,W.Verbeek)等はアルキルクロロシランとの
反応によるポリシラザンよりセラミックスの製造を報告
している〔G.Winter,W.Verbeek,ドイツ国特許明細書第2
236078号(19874)、W.Verbeek,米国特許明細書第3,85
3,567号(1974)、G.Winter,W.Verbeek,M.Mansmann,米
国特許明細書第3,892,583号(1975)〕。(3)ジー・
イー・レグロウ(G.E.Legrow)等はシリコクロロフォル
ム:HSiCl3とヘキサメチルジシラザンとの反応によりヒ
ドリドポリシラザンを得、これよりセラミックス繊維を
製造している〔G.E.Legrow,T.S.Lim,J.Lipowitz,R.S.Re
aoch,アメリカン・セラミック・ソサイエティ・ブレテ
ィン(Amer.Ceram.Soc.Bull.,)66[22]363−67(198
7)〕。(4)中井戸等は種々のモル比のメチルトリク
ロロシラン/ジメチルジクロロシラン混合系を共アンモ
ノリシスすることにより得られるポリメチルシラザンか
らSi/N/C組成のセラミックス繊維の製造を報告している
〔中井戸、大谷、小堺、榎、日本化学会誌、No.4,660−
666(1987)Y.Nakaido,Y.Otani,N.Kozakai,S.Otani,ケ
ミストリー・レターズ(Chemistry Letters),April,70
5−706(1987)〕。この方法の特徴は二成分の混合モル
比を変えることにより種々の特性を持つポリメチルシラ
ザンを製造しうることにある。又(5)ビー・ジー・ペ
ン(B.G.Penn)等はトリス(N−メチルアミノ)メチル
シランの加熱分解(520℃,1.5〜4.5時間)によって得た
ポリシラザンからセラミックス繊維を製造したと報告し
ている。〔ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・
サイエンス(J.Applied Polym.Sci.,)27,3751〜3761
(1982)〕。
発明が解決しようとする問題点 前記従来のポリシラザンの製造方法は各種のクロロシ
ランに各種アミノ化合物を反応させアミノシランまた
はシラザンとする過程とそれ等シラザン類を重縮合す
る過程とがある。
.アミノ化試薬としてi)アンモニア、ii)アルキル
アミン類、iii)シラザンを使用する場合と、 .重縮合反応にi)触媒を使用する場合、ii)無触媒
の場合、 等に分けることができる。
前記の従来法ポリシラザンの製造方法は、いずれも本発
明とはその原料化合物が相違し、本発明の原料化合物
(A)及び(B)を用いるものでなく、その反応及び条
件が相違し、従って、得られる生成物も相違する。そし
て、それぞれ以下のような問題を有する。
(1)の場合は触媒を使用しているため、この失活と除
去に問題が残る。
(2)の場合は製造温度が高く、また焼成物中に炭素含
有量が増加する。
(3)の場合は製造された前駆体に自己縮合性が無く、
分子量の制御が困難である。
(4)の場合は自己縮合性のある前駆体を得られるが貯
蔵性に難がある。
(5)の場合は(2)と同様な問題が残る。
問題点を解決するための手段 本発明者は、粉体焼結では賦型不可能な形状のセラミ
ックス成形体をより温和な条件で製造し得るすぐれた賦
形性のある有用な前駆体ポリシラザンを得るべく種々研
究の結果、ジメチルジクロロシランのアンモノリシスに
より得られる六員環及び八員環化合物の単独又はそれら
の混合物に種々のメチルクロロシランを添加、加熱し、
環化合物を開環重合して得られるメチルクロロシラザン
オリゴマーを得、これをアンモノリシスすることによっ
て得られるメチルアミノシラザンオリゴマーを定温放置
又は若干の加熱によりポリメチルシラザンが得られ、こ
れら一連の操作により前記の問題点が解決され、このポ
リメチルシラザンがセラミックス成形体を製造するため
の前駆体物質としてすぐれたものであることを見出し、
本発明に到達したものである。
即ち、本発明は (A)ヘキサメチルシクロトリシラザン 又は/及び (B)オクタメチルシクロテトラシラザン および (C)MenSiCl4-n(但し式中nは0,1,2,3である) または MeHSiCl2 からなる混合物を無溶媒及び無触媒にて加熱して低沸点
化合物を留去することなく、開環重合せしめて末端に塩
素の結合したメチルクロロシラザンオリゴマーを得、続
いて該オリゴマーの末端塩素をアンモノリシスして、再
環化重合による網目構造を有する化合物を生成させ、つ
いで放置又は加熱することにより重合度を制御すること
を特徴とする自己縮合性を有するメチルポリシラザンの
製造法。
本発明の前駆体ポリシラザンの出発原料であるヘキサ
メチルシクロトリシラザンとオクタメチルシクロテトラ
シラザンは両成分の混合物として、ブレワー及びハーバ
ー改良法〔S.D.Brewer & C.P.Haber,ジャーナル・オブ
・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Amer.Chem.So
c.,)70,3888(1948)〕により次式にしたがって製造さ
れる。
nMe2SiCl2+3NH3=〔Me2SiNH〕n+2nNH4Cl, n=3〜
4 即ち、ベンゼン溶液としたジメチルジクロロシラン中に
アンモニアガスを吹き込みヘキサメチルシクロトリシラ
ザン(A)及びオクタメチルシクロテトラシラザン
(B)の混合物を得ることができる。(A)は85mmHg,1
10〜112℃で蒸溜精製し、(B)は再結晶により精製
し、融点97℃の結晶とする。
この混合物を分離せずそのまま、あるいは夫々の単独
成分に分離した後、夫々出発原料として用いる。
これらの原料に無溶媒、無触媒の条件下で種々のメチ
ルクロロシランを、種々のモル比で直接添加し、加熱、
解重合させ、まずメチルクロロシラザンを得る。
メチルクロロシランの混合割合を変えることにより、
官能基となる塩素の含有量の相異するメチルクロロシラ
ザンが得られる。この事によって重合特性の異なるポリ
メチルシラザンが得られる。得られたメチルクロロシラ
ザンには自己縮合性が無く、そのため長期間の貯蔵が可
能である。
加熱温度は反応が進行する温度約80〜200℃好ましく
は約180〜200℃の範囲で行なわれる。
引き続いて、得られたメチルクロロシラザンにアンモ
ニアを吹込みアンモノリシスを行う。
この操作により分子内に官能基のアミノ基が導入さ
れ、それにより自己縮合性の付与されたメチルアミノシ
ラザンとなり、放置又は若干の加熱によりポリメチルシ
ラザンが得られる。
このアミノ基が導入されたことがセラミックス前駆体
の状態に変化をもたらす原因となり、セラミックス成形
体を形成する上において重要な因子である優れた賦形性
を与え、本発明では賦形性の向上に効果的である。
即ち、このアミノ基が導入されたものがセラミックス
成形体を成形する上において、賦形性のすぐれたものと
なることは、このメチルアミノシラザンオリゴマーが液
体であり、かつ脱アンモニア縮合により液体状態から粘
稠な液体さらにゲル状固体へと変化する。そのために下
記に示した賦形操作により容易に成形ができるのであ
る。
本発明のメチルアミノシラザンは、定温乾燥雰囲気下
または乾燥窒素雰囲気下に放置しておくと、脱アンモニ
ア縮合により高分子量化したメチルポリシラザンとな
り、硬化する。適当な賦形性の得られた時点で紡糸、注
型、射出、押出しなどの操作により成形する事が可能で
ある。また粉体と混練し成形焼結させる焼結助剤として
の応用も可能である。
得られた成形体を窒素雰囲気下、一定昇温速度で種々
の標的温度まで加熱焼成し、セラミックスとする。
次に図面について説明する。第1図は、本発明の六員
環、八員環それぞれ単独の場合と六員環/八員環混合系
における生成物メチルポリシラザンの分子量増加の時間
依存性を、前記従来法(4)の(CH3)SiCl3/(CH32S
iCl2=1/1混合系における共アンモノリシス生成物のそ
れとの比較を行ったものである。図中、は六員環を用
いたもので、シクロシラザン/(CH3)SiCl3=1/3,は
六員環と八員環の混合系であって、シクロシラザン/
(CH3)SiCl3=1/3.5,は八員環を用いたもので、シク
ロシラザン/(CH3)SiCl3=1/4,は従来法(4)にお
ける(CH3)SiCl3/(CH32SiCl2=1/1のものであり、
これらはメチルシリル基の比が等しいものである。第1
図から明らかなように、従来法(4)により得られたポ
リメチルシラザンよりも本発明の生成物,及び
の方が重合速度が速いことを示すものである。
第2図はマイクロヴィカース硬度に対する熱処理温度
の効果を示したもので、本発明のシクロシラザンの場
合、常圧、1400℃焼成物でも従来法の高圧焼成の場合に
匹敵する値を示している。
作用 本発明はメチルジクロロシランのアンモノリシスによ
り得られる六員環、八員環のそれぞれ単独化合物又はそ
れらの混合物及びメチルクロロシランを原料としたこと
により、セラミックス成形体をより温和な条件で製造し
得るアミノ基が豊富に導入された自己縮合性を有し賦形
性の点ですぐれたポリシラザンが得られる。そしてこれ
を原料とすることにより容易に繊維状、薄膜状、セラミ
ックス成形体並びに焼結助剤としてバルキーな焼結体を
得ることができる。
実施例 本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明がこ
れらの具体例に限定されるものでないことは言うまでも
ない。
実施例1 ヘキサメチルシクロトリシラザン(六員環)とモノメチ
ルトリクロロシランよりポリシラザンの製造 ヘキサメチルシクロトリシラザン(22g、0.1モル)と
モノメチルトリクロロシラン(44.8g、0.3モル)を乾燥
窒素雰囲気とした冷却管付きフラスコ中で混合し、180
℃で24時間加熱還流し発生するHClは乾燥塔を通して系
外へ導く。冷却後、得られた無色透明な液体と副生し
た。NH4Clにジエチルエーテル(又はシクロヘキサン)5
00mlを加え、NH4Clの分離を容易にする。このろ液を蒸
溜し溶媒及び低沸点生成物を除去した後のフラスコ内残
留物を主生成物とした。これは元素分析の結果塩素(42
%)、ケイ素(24%)を含みメチルクロロシラザン(分
子量:290)と考えられる(第1表参照)。更にこのメチ
ルクロロシラザンに約600mlのジエチルエーテル(又は
シクロヘキサン)を加えた後、乾燥アンモニアガスを吹
込み、含まれている塩素をアミノ化する。副生したNH4C
lをろ過し溶媒を留去後、得られた白色半透明粘稠液体
(約15g)がメチルアミノシラザン(生成時分子量:31
0)(Si%:36.9)である(第2表参照)。
このメチルアミノシラザンオリゴマーの分子量増加は
時間依存性を示し、室温放置一週間後に400、16日後に9
00と比較的速い増加速度を示している。さらに保持温度
を上げる事により増加速度を上げる事も出来、最終的に
メチルポリシラザン(P6)となり硬化する。この分子量
の増加速度(第1図)は前出の従来法の混合系の場合
(第1図)より速い。
実施例2 オクタメチルシクロテトラシラザン(八員環)とモノメ
チルトリクロロシランよりポリシラザンの製造 オクタメチルシクロテトラシラザン(29.2g,0.1モ
ル)とモノメチルトリクロロシラン(60g,0.4モル)を
実施例1と同様な装置と条件で混合し、同じく180℃で2
4時間加熱還流し発生するHClは乾燥塔を通して系外に導
く。冷却後、副生したNH4Clを主生成物である無色透明
な液体から分離し易くするため500mlのジエチルエーテ
ル(又はシクロヘキサン)を加えた。得られたメチルク
ロロシラザン(82.4g)は塩素を43%、ケイ素を24%含
む、分子量280を示し、ほぼ六員環からのメチルクロロ
シラザンと同様な組成を示している(第1表参照)。こ
のメチルクロロシラザンに約300mlのジエチルエーテル
(又はシクロヘキサン)を加えた後、乾燥アンモニアガ
スを吹き込み含有塩素をアミノ化する。副生するNH4Cl
をろ過し、溶媒を留去後、白色半透明粘稠液体(33.3
g)としてメチルアミノシラザンオリゴマー(生成時分
子量:380、Si%:37.8)が得られる(第2表参照)。こ
の前駆体メチルアミノシラザンオリゴマーの分子量も経
時変化を示すが増加速度は実施例1の場合よりも遅く30
日後に約2倍の700を示すメチルポリシラザン(P8)と
なる。
実施例3 オクタメチルシクロテトラシラザン(八員環)とモノメ
チルヒドロジクロロシランよりポリシラザンの製造 オクタメチルシクロテトラシラザン(29.2g,0.10モ
ル)とモノメチルヒドロジクロロシラン(46.0g,0.4モ
ル)を無溶媒で上述のような冷却管付きフラスコ中で混
合し、80〜200℃で24時間加熱還流し発生するHClは乾燥
塔から系外へ導く。冷却後副生したNH4Clを瀘別すると
無色透明な液体(63.3g)が得られる。この液状生成物
は静置しておくと二層に分離し、無色透明な上層液(3
2.5g,Si%:32.2,M.W.320)と無色透明粘稠な下層液(3
3.8g,Si%:44.3,M.W.1560)とに分かれる。この下層液
はこのままでも紡糸可能である。しかしながら自己縮合
性に欠けるので硬化が進まず、加温すると軟化する。こ
れらの液状生成物は元素分析の結果、いずれも塩素を含
むメチルクロロシラザンである(第1表参照)。これら
二つの液体にジエチルエーテル(またはシクロヘキサ
ン)を加えた後、乾燥アンモニアを吹き込み、上層液か
らメチルアミノシラザンオリゴマー(18.6g,Si%:43.7,
M.W.470)が、下層液からはメチルアミノシラザンオリ
ゴマー(11.3g、Si%:43.0,M.W.515)がいずれも白色半
透明液体で得られ(第2表参照)、六員環から得られた
アミノシラザン同様に分子量は経時変を示し、メチルポ
リシラザン(P8H)になる。
実施例4 ヘキサメチルシクロトリシラザン(六員環)及びオクタ
メチルシクロテトラシラザン(八員環)混合系とモノメ
チルトリクロロシランよりメチルポリシラザンの製造 ヘキサメチルシクロトリシラザン/オクタメチルシク
ロテトラシラザン(14.4g/9.4g,0.1モル)とモノメチル
トリクロロシラン(50g,0.33モル)を実施例3と同様に
無溶媒で混合し、180〜200℃で24時間加熱還流して、冷
却後、瀘別し無色透明な液体(71.1g)と副生したNH4Cl
(1.5g)を得る。この無色透明な液体生成物は実施例3
の場合と同様にクロロシラザンオリゴマーである(第1
表参照)。これに少量の溶媒を加えた後、乾燥アンモニ
アガスを3〜4時間吹き込みアミノ化した。副生したNH
4Cl(47.2g)を瀘別し、粘稠なメチルアミノシラザンオ
リゴマー(35.9g)を得る。このオリゴマーは生成時分
子量:490,Si%:39.2であり、分子量の経時変化も示し
(第2表、第1図参照)、メチルポリシラザン(P
M)となる。
実施例1、2、3、4で得られたメチルポリシラザン
(P6,P8,P8H,PM)から繊維状セラミックス成形体の製造
実施例 溶融紡糸法によりゲル状繊維にするために溶融紡糸に
適当な重合度のメチルポリシラザンを得る必要がある。
そのために夫々のメチルポリシラザンを乾燥窒素雰囲気
中で処理温度290〜320℃まで昇温速度:5℃/minで加熱、
前処理し重合を促進させる。これら前処理試料はいずれ
も処理温度以下に軟化点を有し、熱可塑性を示す。この
熱可塑性を示す状態の試料を引上げ法、または押出し法
で紡糸し、巻取速度を変えることにより種々の直径のゲ
ル状繊維が得られる。これらゲル状繊維は乾燥窒素雰囲
気中または乾燥空気中に数日放置(または真空中に1日
放置)することにより硬化し、引き続く高温処理に際し
ても溶融せず、好収率でセラミックス化される。いずれ
も熱重量減少率は30%以下であった。セラミックス化は
800〜1400℃まで種々の昇温速度で行われ、セラミック
ス繊維を得ることができる。得られるセラミックス繊維
の繊維径は巻取速度により50μm〜数μmの範囲で変え
ることができる。この繊維は引っ張り強度:約100Kgf/m
m2,弾性率:約10000Kgf/mm2を示す。ちなみに板状焼成
物の表面ビッカース硬度はP6の場合2300である(第2図
参照)。
発明の効果 1)本発明の原料化合物のメチルクロロシラン類及びア
ンモニアは工業的に入手し易いものであり、又一方の原
料である環化合物はジメチルジクロロシランのアンモノ
リシスにより容易に得られ、六員環及び八員環化合物の
単独、又混合物のまま原料として用いることができるの
で、原料からの一貫製造が可能であり、工程の簡略化が
できる。
2)本製造方法では最終的に分子内の塩素原子を全てア
ミノ基に置換してあるため、アミノ基による自己縮合性
を示す物質を製造することができる。
3)シクロシラザンに対するメチルクロロシランの種類
及び混合モル比を変えることにより塩素含有量の異なる
メチルクロロシラザンが得られ、即ちそれにより特性の
異なるポリメチルシラザンを得ることができ、セラミッ
クス成形における成形性を制御することができる。
4)本発明により得られた生成物ポリメチルシラザン
は、 (1)粉末焼結法では成形不能な形状のセラミックス成
形体即ち繊維状又は薄膜状セラミックス成形体の製造が
可能である。
(2)成形体の製造には紡糸、注型等プラスチックス同
様の操作が可能である。
(3)自己縮合性があり、焼成前に特別な硬化処理或い
は触媒の添加等は不要である。
(4)これより得られる成形体は温和な条件で焼成が可
能である。(特に加圧不要である。) (5)得られるセラミックス成形体の表面硬度はビッカ
ース硬度で2300と極めて大であり、比重も比較的小さく
複合化する事により材料の軽量化も可能である。
(6)得られる成型体の引張り強度は約100Kgf/mm2と大
きい値を示した。
(7)焼結助剤として使用し粉体から焼結体を製造する
場合には、粉体と類似した高硬度の熱分解成分により固
着される事になり従来法における焼結助剤に起因する強
度の劣化を防ぐ事が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はメチルポリシラザンの分子量の時間−依存性を
示すグラフ、第2図はマイクロビッカース硬さに対する
熱処理温度の影響を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ヘキサメチルシクロトリシラザン 又は/及び (B)オクタメチルシクロテトラシラザン および (C)MenSiCl4-n(但し式中nは0,1,2,3である) または MeHSiCl2 からなる混合物を無溶媒及び無触媒にて加熱して低沸点
    化合物を留去することなく、開環重合せしめて末端に塩
    素の結合したメチルクロロシラザンオリゴマーを得、続
    いて該オリゴマーの末端塩素をアンモノリスして、再環
    化重合による網目構造を有する化合物を生成させ、つい
    で放置又は加熱することにより重合度を制御することを
    特徴とする自己縮合性を有するメチルポリシラザンの製
    造法。
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