JPH0570454A - チオフエンの製造方法 - Google Patents
チオフエンの製造方法Info
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- JPH0570454A JPH0570454A JP3215321A JP21532191A JPH0570454A JP H0570454 A JPH0570454 A JP H0570454A JP 3215321 A JP3215321 A JP 3215321A JP 21532191 A JP21532191 A JP 21532191A JP H0570454 A JPH0570454 A JP H0570454A
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- sulfide
- catalyst
- tetrahydrothiophene
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D333/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
- C07D333/02—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
- C07D333/04—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom
- C07D333/06—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to the ring carbon atoms
- C07D333/08—Hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms
- C07D333/10—Thiophene
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
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- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】テトラヒドロチオフェンの接触脱水素によるチ
オフェンの製造方法を提供する。 【構成】テトラヒドロチオフェンの接触脱水素反応にお
いて、硫化ルテニウムを、場合により1つ以上の他の遷
移金属の硫化物と混合して、塊状又は担持型の触媒とし
て使用する。
オフェンの製造方法を提供する。 【構成】テトラヒドロチオフェンの接触脱水素反応にお
いて、硫化ルテニウムを、場合により1つ以上の他の遷
移金属の硫化物と混合して、塊状又は担持型の触媒とし
て使用する。
Description
【0001】本発明はテトラヒドロチオフェンの接触脱
水素によるチオフェンの製造に係る。
水素によるチオフェンの製造に係る。
【0002】チオフェンは医薬品(抗ヒスタミン薬、血
小板凝固薬、セファロスポリン、抗炎症薬等)、ポリマ
ー用安定剤及び着色料(ジアゾチオフェン)の合成用中
間体として広く使用され、その使用は急速に拡大しつつ
ある。
小板凝固薬、セファロスポリン、抗炎症薬等)、ポリマ
ー用安定剤及び着色料(ジアゾチオフェン)の合成用中
間体として広く使用され、その使用は急速に拡大しつつ
ある。
【0003】チオフェンの製造方法は多数あり、出発物
も次のように異なる。
も次のように異なる。
【0004】−1−ブテン又はブタジエンとCS2 (F
R特許 2,139,177号)、 −ブタン又は1−ブテンとH2 Sと硫黄(FR特許 2,2
42,391号)、 −ブタンジオールと気化硫黄(BE特許 671,591号)、 −n−ブタノール又は1,4−ブタンジオールとCS2
(FR特許2,139,177号)、 −クロトンアルデヒドとH2 S(FR特許 2,375,227
号) −フランとH2 S(BE特許 623,801号) 最後の方法は工業的ではあるが、フランが安価に供給さ
れねばならず、多くの国の実情に則さない。その他の方
法には、多くの望ましくない生成物が形成されるために
選択性の問題がある他、触媒の急速なコーキングが生ず
る接触方法であるために頻繁な再生を必要とする。
R特許 2,139,177号)、 −ブタン又は1−ブテンとH2 Sと硫黄(FR特許 2,2
42,391号)、 −ブタンジオールと気化硫黄(BE特許 671,591号)、 −n−ブタノール又は1,4−ブタンジオールとCS2
(FR特許2,139,177号)、 −クロトンアルデヒドとH2 S(FR特許 2,375,227
号) −フランとH2 S(BE特許 623,801号) 最後の方法は工業的ではあるが、フランが安価に供給さ
れねばならず、多くの国の実情に則さない。その他の方
法には、多くの望ましくない生成物が形成されるために
選択性の問題がある他、触媒の急速なコーキングが生ず
る接触方法であるために頻繁な再生を必要とする。
【0005】チオフェンを製造するための特に魅力ある
出発物は、低コストの原料であるテトラヒドロフランか
ら工業的に合成されるテトラヒドロチオフェン(本明細
書では以後THTと略記する)である。チオフェンの製
造用プラントは、過大な資本をかけること無く、テトラ
ヒドロフランからのTHTの工業的合成に引続いて配置
されるのが有利である。更に、THTはチオフェンから
容易に分離することができ、従って完全(total) 転化率
で作業する必要がなくなり、工業ユニットの生産高を要
求に適合させることができる。
出発物は、低コストの原料であるテトラヒドロフランか
ら工業的に合成されるテトラヒドロチオフェン(本明細
書では以後THTと略記する)である。チオフェンの製
造用プラントは、過大な資本をかけること無く、テトラ
ヒドロフランからのTHTの工業的合成に引続いて配置
されるのが有利である。更に、THTはチオフェンから
容易に分離することができ、従って完全(total) 転化率
で作業する必要がなくなり、工業ユニットの生産高を要
求に適合させることができる。
【0006】THTの脱水素に関する研究は幾つかなさ
れて来た。この反応用触媒として、酸化アルミニウム及
び酸化コバルト、又は酸化アルミニウム、酸化コバルト
及び酸化モリブデンを使用することは公知である(R.
D. Obolentsev, Khim. Seroorgan. Soedin. Soderzhasc
h, v. Nelft. 1 Nefteprod. Akad. Nauk USSR, Bashkir
sk. Filial 4, 245-255,1961 及びBashkirsk.Filial 7,
148-155, 1964)が、好収率が反応の初期には得られる
ものの、好収率が持続しない。触媒の活性が非常に早く
低下する。これはコーキングにより脱水素反応が阻止さ
れるためである。
れて来た。この反応用触媒として、酸化アルミニウム及
び酸化コバルト、又は酸化アルミニウム、酸化コバルト
及び酸化モリブデンを使用することは公知である(R.
D. Obolentsev, Khim. Seroorgan. Soedin. Soderzhasc
h, v. Nelft. 1 Nefteprod. Akad. Nauk USSR, Bashkir
sk. Filial 4, 245-255,1961 及びBashkirsk.Filial 7,
148-155, 1964)が、好収率が反応の初期には得られる
ものの、好収率が持続しない。触媒の活性が非常に早く
低下する。これはコーキングにより脱水素反応が阻止さ
れるためである。
【0007】触媒(金属酸化物、活性アルミナ又は活性
炭)の存在下でSO2 を用いるTHTの酸化的脱水素は
FR特許 2,071,189号に記載されている。その特許に
は、 500〜600 ℃で最良の結果が得られること、温度が
低過ぎる場合には主として硫黄の凝縮により触媒が著し
く失活すること、脱コーキングが不完全であることが示
されている。
炭)の存在下でSO2 を用いるTHTの酸化的脱水素は
FR特許 2,071,189号に記載されている。その特許に
は、 500〜600 ℃で最良の結果が得られること、温度が
低過ぎる場合には主として硫黄の凝縮により触媒が著し
く失活すること、脱コーキングが不完全であることが示
されている。
【0008】「硫化物触媒の存在下でのチオフェン生成
の機構の研究」と題する論文(Geterog. Katal, 1979,
4th Pt. 2 、 237〜42;Chemical Abstracts, 93巻,13
1779d)の中で、T. S. Sukhareva らは、もっとも活性の
大きい触媒はレニウム、モリブデン、鉄及び白金の硫化
物であることを教示している。
の機構の研究」と題する論文(Geterog. Katal, 1979,
4th Pt. 2 、 237〜42;Chemical Abstracts, 93巻,13
1779d)の中で、T. S. Sukhareva らは、もっとも活性の
大きい触媒はレニウム、モリブデン、鉄及び白金の硫化
物であることを教示している。
【0009】本発明者らは、硫化ルテニウムがTHTの
脱水素において活性が非常に大きくて、選択性が高いこ
とを知見した。硫化ルテニウムをベースとする触媒を使
用すると、脱水素を比較的低温度で行うことができ、触
媒の活性を長期間にわたって安定化することができる。
脱水素において活性が非常に大きくて、選択性が高いこ
とを知見した。硫化ルテニウムをベースとする触媒を使
用すると、脱水素を比較的低温度で行うことができ、触
媒の活性を長期間にわたって安定化することができる。
【0010】従って、本発明の主題は、THTの気流を
硫化ルテニウムをベースとする触媒上に通すことを特徴
とするTHTの接触脱水素によるチオフェンの製造方法
である。
硫化ルテニウムをベースとする触媒上に通すことを特徴
とするTHTの接触脱水素によるチオフェンの製造方法
である。
【0011】硫化ルテニウムは塊状で非常に活性であ
る。しかしながら、工業的規模での使用上の便宜によ
り、硫化ルテニウムは、ルテニウム含有量が2〜60重量
%、好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは5〜15重
量%の範囲であり得る担持型触媒の形で使用するのが好
ましい。担体は、たとえばアルミナ、シリカ、ケイソウ
土、酸化チタン、酸化ジルコニウム、シリカ−アルミ
ナ、酸化トリウム又は活性炭であり得る。
る。しかしながら、工業的規模での使用上の便宜によ
り、硫化ルテニウムは、ルテニウム含有量が2〜60重量
%、好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは5〜15重
量%の範囲であり得る担持型触媒の形で使用するのが好
ましい。担体は、たとえばアルミナ、シリカ、ケイソウ
土、酸化チタン、酸化ジルコニウム、シリカ−アルミ
ナ、酸化トリウム又は活性炭であり得る。
【0012】硫化ルテニウムと次の金属、即ち、バナジ
ン、クロム、モリブデン、ロジウム、パラジウム、タン
グステン、マンガン、ニオブ、ニッケル、鉄又はコバル
トから成るグループから選択される少くとも1つの遷移
金属の硫化物との混合物を使用すること(但し、混合物
中のRu以外の金属の割合は80原子%までであり得る)
も、本発明の範囲に包含される。
ン、クロム、モリブデン、ロジウム、パラジウム、タン
グステン、マンガン、ニオブ、ニッケル、鉄又はコバル
トから成るグループから選択される少くとも1つの遷移
金属の硫化物との混合物を使用すること(但し、混合物
中のRu以外の金属の割合は80原子%までであり得る)
も、本発明の範囲に包含される。
【0013】硫化物は、担持型であってもそうでなくて
も、たとえば以下のような種々の公知の方法により製造
することができる。
も、たとえば以下のような種々の公知の方法により製造
することができる。
【0014】−塊状触媒:少なくとも1つの金属塩化
物のメタノール溶液に硫化ナトリウムを添加して沈殿さ
せ、続いて塩化ナトリウムを抽出し、最後に水素とH2
S(2〜50体積%、好ましくは15%)の混合物の存在下
に 300〜600 ℃、好ましくは約400℃の温度で固体を処
理する。
物のメタノール溶液に硫化ナトリウムを添加して沈殿さ
せ、続いて塩化ナトリウムを抽出し、最後に水素とH2
S(2〜50体積%、好ましくは15%)の混合物の存在下
に 300〜600 ℃、好ましくは約400℃の温度で固体を処
理する。
【0015】−担持型触媒:担体に1つ以上の金属
塩、たとえば塩化物を含浸させ、続いて300〜700 ℃、
好ましくは 400〜600 ℃、更に好ましくは約 500℃の温
度で、水素とH2 S(2〜50体積%、好ましくは約15
%)の混合物を用いるか、又は不活性気体(たとえば窒
素)中で希釈したH2 Sを用いて直接硫化する。
塩、たとえば塩化物を含浸させ、続いて300〜700 ℃、
好ましくは 400〜600 ℃、更に好ましくは約 500℃の温
度で、水素とH2 S(2〜50体積%、好ましくは約15
%)の混合物を用いるか、又は不活性気体(たとえば窒
素)中で希釈したH2 Sを用いて直接硫化する。
【0016】H2 S+希釈剤(水素又は不活性気体)混
合物を用いる高温処理は、好ましくはチオフェンを製造
するための反応器に触媒を適当な形、たとえばそれ自体
公知の手法により得られる錠剤の形で置いた後に、反応
器中で行う。
合物を用いる高温処理は、好ましくはチオフェンを製造
するための反応器に触媒を適当な形、たとえばそれ自体
公知の手法により得られる錠剤の形で置いた後に、反応
器中で行う。
【0017】THTの脱水素反応を行う条件は、チオフ
ェンを完全に生成する方向に熱力学的平衡のシフトを制
限することがない温度とTHT及びH2 Sの分圧で行う
限り、高収率でチオフェンを得ることを妨げることな
く、広範囲で変えることができる。操作は 300〜600 ℃
の間の温度で行い得るが、好ましくは 350〜450 ℃、更
に好ましくは約 380〜420 ℃で行う。反応は大気圧又は
15バール(絶対圧力)までの高い圧力で行い得る。接触
時間は 0.1〜10秒の間で変化し得るが、好ましくは1〜
3秒である。
ェンを完全に生成する方向に熱力学的平衡のシフトを制
限することがない温度とTHT及びH2 Sの分圧で行う
限り、高収率でチオフェンを得ることを妨げることな
く、広範囲で変えることができる。操作は 300〜600 ℃
の間の温度で行い得るが、好ましくは 350〜450 ℃、更
に好ましくは約 380〜420 ℃で行う。反応は大気圧又は
15バール(絶対圧力)までの高い圧力で行い得る。接触
時間は 0.1〜10秒の間で変化し得るが、好ましくは1〜
3秒である。
【0018】たとえば、希ガス又は窒素のような不活性
希釈剤を、触媒上を通る気流中のTHTの分圧を制限す
るために使用することができる。しかしながら、H2 S
/THTのモル比を 0.1〜10の範囲、好ましくは1〜
5、特に約4として、H2 Sを用いてTHTを希釈する
ことが好ましい。
希釈剤を、触媒上を通る気流中のTHTの分圧を制限す
るために使用することができる。しかしながら、H2 S
/THTのモル比を 0.1〜10の範囲、好ましくは1〜
5、特に約4として、H2 Sを用いてTHTを希釈する
ことが好ましい。
【0019】
【実施例】以下の実施例により本発明を説明するが、本
発明を限定するものではない。
発明を限定するものではない。
【0020】実施例1 文献(J. Catal, 120, 473, 1989)に記載されている操作
手順を使用して、非担持型の遷移金属硫化物を製造し
た。
手順を使用して、非担持型の遷移金属硫化物を製造し
た。
【0021】このようにして合成した硫化物を次の条件
下にテトラヒドロチオフェンの脱水素反応で試験した。
下にテトラヒドロチオフェンの脱水素反応で試験した。
【0022】 温度 380℃ 全圧 1バール THTの分圧 6.6×102 Pa H2 Sの分圧 6.6×102 Pa 容積30mlの管型ガラスマイクロリアクターを使用し、50
〜300mg の触媒の塊を入れて連続的に操作した。総流量
を一般に60mlとした。THTを密閉反応器中に一定温度
に保ったサチュレータ−コンデンサー(saturator-conde
nser) を介して導入し、その温度によりTHTの分圧を
決定した。反応器から出る気体流出物を気相クロマトグ
ラフィーを使用して分析した。
〜300mg の触媒の塊を入れて連続的に操作した。総流量
を一般に60mlとした。THTを密閉反応器中に一定温度
に保ったサチュレータ−コンデンサー(saturator-conde
nser) を介して導入し、その温度によりTHTの分圧を
決定した。反応器から出る気体流出物を気相クロマトグ
ラフィーを使用して分析した。
【0023】擬定常状態で測定された触媒活性を表1に
示す。
示す。
【0024】本発明の硫化ルテニウムの活性は、試験し
たその他の金属硫化物の活性より遥かに優れている。
たその他の金属硫化物の活性より遥かに優れている。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2 硫化バナジン、硫化モリブデン又は硫化ルテニウムの種
々の塩前駆物質を転移アルミナに含浸して3つのアルミ
ナ担持型触媒を製造した。バナジンとモリブデンをベー
スとする触媒の場合は、それぞれチオバナジン酸アンモ
ニウムと七モリブデン酸アンモニウムを使用した。ルテ
ニウムベース触媒の場合には、塩化ルテニウムを使用し
て、ルテニウムをより良好に分散させ、ルテニウムの硫
化性を更に高くすることができるようにした。
々の塩前駆物質を転移アルミナに含浸して3つのアルミ
ナ担持型触媒を製造した。バナジンとモリブデンをベー
スとする触媒の場合は、それぞれチオバナジン酸アンモ
ニウムと七モリブデン酸アンモニウムを使用した。ルテ
ニウムベース触媒の場合には、塩化ルテニウムを使用し
て、ルテニウムをより良好に分散させ、ルテニウムの硫
化性を更に高くすることができるようにした。
【0027】使用したアルミナは立方晶γ−アルミナで
あって、 1.2mm押出物の形に予備成型した。その比表面
積は232m2 /gであり、この担体は0.64cm3 /gの細孔容積
を有する。 1,000℃における強熱減量は 2.1%である。
あって、 1.2mm押出物の形に予備成型した。その比表面
積は232m2 /gであり、この担体は0.64cm3 /gの細孔容積
を有する。 1,000℃における強熱減量は 2.1%である。
【0028】この担体を 100〜250 ℃の間の温度、好ま
しくは 180℃で予備乾燥して、所望の触媒に対応する金
属塩の水溶液と接触させる。使用水量は担体の細孔容積
に等しいが、場合により、担体の細孔を満たすのに必要
な3倍までの過剰の水を使用してもよい。
しくは 180℃で予備乾燥して、所望の触媒に対応する金
属塩の水溶液と接触させる。使用水量は担体の細孔容積
に等しいが、場合により、担体の細孔を満たすのに必要
な3倍までの過剰の水を使用してもよい。
【0029】100〜200 ℃で乾燥した後、前駆物質をH
2 Sと窒素(Ruの場合)又は水素(Mo及びVの場
合)の混合物を用い、400℃で4時間処理することによ
り硫化した。H2 S含有量は大体15体積%である。
2 Sと窒素(Ruの場合)又は水素(Mo及びVの場
合)の混合物を用い、400℃で4時間処理することによ
り硫化した。H2 S含有量は大体15体積%である。
【0030】このようにして得た担体型触媒は、次いで
実施例1と同条件下にTHTの脱水素反応で試験した。
得られた結果を表2に示す。表中、第2欄は担体触媒の
金属(Mo,V又はRu)の含有重量を示す。
実施例1と同条件下にTHTの脱水素反応で試験した。
得られた結果を表2に示す。表中、第2欄は担体触媒の
金属(Mo,V又はRu)の含有重量を示す。
【0031】
【表2】
【0032】これらの結果は、硫化ルテニウムをアルミ
ナのような担体上に分散させても、非担体型硫化ルテニ
ウムを用いて得られる著しく良好な脱水素特性が保持さ
れることを示している。
ナのような担体上に分散させても、非担体型硫化ルテニ
ウムを用いて得られる著しく良好な脱水素特性が保持さ
れることを示している。
【0033】実施例3 Ru/Al2 O3 触媒(Ru 7重量%)の活性化条件
の影響について、前の実施例に使用したと同じ操作条件
下で触媒試験を進めて検討した。N2 /H2 S混合物
(H2 S 15体積%)を用いて触媒の異なる活性化温度
について得た活性と選択性を表3に示す。
の影響について、前の実施例に使用したと同じ操作条件
下で触媒試験を進めて検討した。N2 /H2 S混合物
(H2 S 15体積%)を用いて触媒の異なる活性化温度
について得た活性と選択性を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】実施例4 実施例1及び2に示した結果は、担持型であってもそう
でなくても、RuS2 黄鉄鉱型相の優位性を示してい
る。従って、7重量%のRuを含有するRuS2 /Al
2 O3 触媒を、ミクロパイロット規模で下記操作条件下
に試験した。
でなくても、RuS2 黄鉄鉱型相の優位性を示してい
る。従って、7重量%のRuを含有するRuS2 /Al
2 O3 触媒を、ミクロパイロット規模で下記操作条件下
に試験した。
【0036】 THT流量 : 0.33mol/時間 H2 S流量 : 変動 触媒量 : 38g 反応温度 : 380 ℃ 全圧 : 1バール H2 Sを添加すると、C−S結合の切断による炭化水素
の生成を生じる副反応が制限され、熱力学により加えら
れる限界転化率を増大させるために反応物が希釈され
る。更に、硫化水素の存在により、触媒が硫化物の形で
保持され得るようになる。
の生成を生じる副反応が制限され、熱力学により加えら
れる限界転化率を増大させるために反応物が希釈され
る。更に、硫化水素の存在により、触媒が硫化物の形で
保持され得るようになる。
【0037】使用反応器は長さ 800mm、直径25mmの 316
ステンレス鋼の垂直管から成る固定床反応器であって、
触媒床に沿って温度曲線を精密に調節できるような測温
用外装が取付けられている。THTはポンプを使用して
液体状態で導入し、反応器の上流に設置されTHTが速
やかに揮発できるように 150℃に保持された予熱器中で
H2 Sと接する。反応器から出るとき、液相をコンデン
サーの中で回収する。
ステンレス鋼の垂直管から成る固定床反応器であって、
触媒床に沿って温度曲線を精密に調節できるような測温
用外装が取付けられている。THTはポンプを使用して
液体状態で導入し、反応器の上流に設置されTHTが速
やかに揮発できるように 150℃に保持された予熱器中で
H2 Sと接する。反応器から出るとき、液相をコンデン
サーの中で回収する。
【0038】チオフェンの選択性に対するH2 S/TH
Tモル比の影響を、30%のオーダーの総転化率を生じる
操作条件下に検討した。得られた結果を表4に示す。
Tモル比の影響を、30%のオーダーの総転化率を生じる
操作条件下に検討した。得られた結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】実施例5 時間に伴うRuS2 /Al2 O3 触媒の作用を、H2 S
/THT比を2として、前の実施例と同じ操作条件下に
検討した。触媒の使用時間の経過に伴う転化率とチオフ
ェンに対する選択性の変化を表5に示す。
/THT比を2として、前の実施例と同じ操作条件下に
検討した。触媒の使用時間の経過に伴う転化率とチオフ
ェンに対する選択性の変化を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】これらの結果は、使用時間の経過と共に触
媒は直線的に失活し、選択性には変化が認められないこ
とを示している。使用した操作条件では固体の半減期は
大体200時間である。
媒は直線的に失活し、選択性には変化が認められないこ
とを示している。使用した操作条件では固体の半減期は
大体200時間である。
【0043】実施例6 前の実施例の触媒は、大体17重量%の割合の「コーク」
を含有する。これを除去するために、使用済み触媒を空
気又は空気と水の混合物(空気/水モル比=20)を用い
て再生処理する。この酸化処理は、 350℃で約3秒間触
媒−空気(又は空気+水)と接触させる。
を含有する。これを除去するために、使用済み触媒を空
気又は空気と水の混合物(空気/水モル比=20)を用い
て再生処理する。この酸化処理は、 350℃で約3秒間触
媒−空気(又は空気+水)と接触させる。
【0044】この処理を終って、酸化物又はオキソ硫化
物に変換した硫化物相を、実施例2と同条件下にH2 S
/N2 混合物を用いて処理することにより硫化する。
物に変換した硫化物相を、実施例2と同条件下にH2 S
/N2 混合物を用いて処理することにより硫化する。
【0045】再生触媒を用いて得られる結果を表6に示
す。
す。
【0046】
【表6】
【0047】概して、再生処理は、 300〜600 ℃の間、
好ましくは 350〜400 ℃の間の温度、 0.1〜10秒の間の
接触時間で行うことができる。空気+水の混合物を使用
する場合、空気/水モル比は1〜40の範囲であり得る。
好ましくは 350〜400 ℃の間の温度、 0.1〜10秒の間の
接触時間で行うことができる。空気+水の混合物を使用
する場合、空気/水モル比は1〜40の範囲であり得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリスチヤン・フオルキー アメリカ合衆国、ペンシルベイニア・ 19333、デバン、ブライタン・サークル・ 603 (72)発明者 ミシエル・ラクロワ フランス国、69009・リヨン、シユマン・ ドウ・モントウリブル、27・セ (72)発明者 ミシエール・ブルイース フランス国、69300・カリユイール・エ・ キユイール、リユ・ピエール・ブルジヨ ア・15
Claims (9)
- 【請求項1】 テトラヒドロチオフェン気流を硫化ルテ
ニウムをベースとする触媒上に通すことを特徴とするテ
トラヒドロチオフェンの接触脱水素によるチオフェンの
製造方法。 - 【請求項2】 硫化ルテニウムが塊状で使用される、請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 硫化ルテニウムが担体に沈着している、
請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 担体がアルミナ、シリカ、ケイソウ土、
酸化チタン、酸化ジルコニウム、シリカ−アルミナ、酸
化トリウム又は活性炭である、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 担持型触媒のルテニウム含有量が2〜60
重量%、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは5
〜15重量%である、請求項3又4に記載の方法。 - 【請求項6】 脱水素が 300〜600 ℃、好ましくは 350
〜450 ℃、より好ましくは約 380〜420 ℃の温度で行わ
れる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】 反応が大気圧又は15バール(絶対圧力)
までの圧力で行われる、請求項1〜6のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項8】 テトラヒドロチオフェンが不活性気体を
用いて、又は好ましくは 0.1〜10、好ましくは1〜5、
特に約4のH2 S/テトラヒドロチオフェンのモル比で
硫化水素を用いて希釈される、請求項1〜7のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項9】 硫化ルテニウムと、バナジン、クロム、
モリブデン、ロジウム、パラジウム、タングステン、マ
ンガン、ニオブ、ニッケル、鉄及びコバルトから成るグ
ループから選択される少くとも1つの遷移金属の硫化物
との混合物が使用され、混合物中のルテニウム以外の金
属の割合が80原子%までである、請求項1〜8のいずれ
か1項に記載の方法。
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