JPH0570406A - β,β,β−トリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製造方法並びにその光学純度の向上方法 - Google Patents

β,β,β−トリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製造方法並びにその光学純度の向上方法

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JPH0570406A
JPH0570406A JP26124191A JP26124191A JPH0570406A JP H0570406 A JPH0570406 A JP H0570406A JP 26124191 A JP26124191 A JP 26124191A JP 26124191 A JP26124191 A JP 26124191A JP H0570406 A JPH0570406 A JP H0570406A
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JP
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beta
trifluorolactic acid
ester
trifluorolactic
optical purity
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JP26124191A
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Toshimasa Katagiri
利真 片桐
Chika Yoda
池加 依田
Ikuhiro Obara
郁博 小原
Keizo Furuhashi
敬三 古橋
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
Nikko Kyodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式 (式中Rは、炭素数3以上の、1級または2級の芳香族
基を置換基として有してもよい直鎖状、分枝鎖状、ある
いは脂環式のアルキル基を示す)で表される新規なβ,
β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物、及びβ,β,β
-トリフルオロ乳酸、特には、その光学活性体を炭素数
3以上のアルコールと触媒存在下に反応させることから
なるβ,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物の製造
方法、並びに再結晶することからなるβ,β,β-トリフ
ルオロ乳酸エステル化合物の光学純度向上方法。 【効果】 高い光学純度を持つβ,β,β-トリフルオロ
乳酸エステルを安価に入手することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬や農薬等の生理活
性物質、液晶、界面活性剤や染料等の機能性有機化合
物、さらには機能性材料ポリマー等の原料として有用な
新規β,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物及びそ
の製造方法並びにその光学純度の向上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に機能性或いは生理活性を有する既
知化合物の水素をフッ素に置き換えた化合物は、そのフ
ッ素原子の特異的な電子効果により、その機能や生理活
性が強化され、或いは新しい機能や生理活性を得ること
が知られている。そのため既知化合物の原料と類似の構
造を持つ含フッ素ビルディングブロックが設計され合成
されてきている〔例えば、「90年代のフッ素系生理活
性物質」石川延男監修CMC社刊(1991)〕。
【0003】ところで、乳酸は機能性化合物あるいは生
理活性化合物、特には光学活性中心を導入するための原
料として広く用いられている。そのフッ素置換化合物で
あるトリフルオロ乳酸は、光学活性中心を有する含フッ
素化合物であり、有用な原材料化合物と考えられてき
た。このトリフルオロ乳酸の光学活性体は、光学活性
(光学純度75%ee)な3,3,3-トリフルオロプロペン
オキシドを特定の方法(例えば、特願平3-60979
号、特願平-103630号)で酸化することにより比較
的容易にかつ安価に製造することができる。しかし、こ
の方法によりえられるトリフルオロ乳酸の光学純度はそ
の原料化合物である3,3,3-トリフルオロプロペンオ
キシドの光学純度により決定されるため75%eeを越え
る光学純度を持つトリフルオロ乳酸の製造は極めて難し
い。
【0004】一方、このトリフルオロ乳酸の用途分野と
しては、医薬、農薬、機能性有機材料などがあるが、こ
れらの分野で求められている光学活性体の光学純度は一
般に95%ee以上であり、現状ではこの要求を満たすこ
とができない。
【0005】一方、トリフルオロ乳酸エステルとして
は、β,β,β-トリフルオロ乳酸メチルエステルおよび
β,β,β-トリフルオロ乳酸エチルエステルが既知であ
る。しかし、このメチルエステル或いはエチルエステル
は結晶性が悪く、再結晶による光学純度の向上は困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な現状に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、
再結晶により光学純度を高め、高光学純度を有するトリ
フルオロ乳酸を得ることができる新規なトリフルオロ乳
酸エステル化合物及びその製造方法並びにその光学純度
の向上方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式化
【化2】 (式中Rは、炭素数3以上の、1級または2級の芳香族
基を置換基として有してもよい直鎖状、分枝鎖状、ある
いは脂環式のアルキル基を示す)で表される新規なβ,
β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物、特にはその光
学活性体、及びβ,β,β-トリフルオロ乳酸、特には、
その光学活性体を炭素数3以上のアルコールと触媒存在
下に反応させることからなるβ,β,β-トリフルオロ乳
酸エステル化合物の製造方法、並びに光学純度の低い
β,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物を再結晶す
ることからなるβ,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化
合物の光学純度向上方法である。
【0008】本発明の上記一般式化2で表わされる化合
物は、β,β,β-トリフルオロ乳酸プロピルエステル、
β,β,β-トリフルオロ乳酸イソプロピルエステル、β,
β,β-トリフルオロ乳酸ブチルエステル、β,β,β-ト
リフルオロ乳酸sec-ブチルエステル、β,β,β-トリフ
ルオロ乳酸ペンチルエステル、β,β,β-トリフルオロ
乳酸シクロヘキシルエステル、β,β,β-トリフルオロ
乳酸オクチルヘキシルエステル、β,β,β-トリフルオ
ロ乳酸ベンジルエステル等を例示できる。
【0009】これらの化合物のうち代表的なものについ
て、次に理化学的性質を示す。 (1)β,β,β-トリフルオロ乳酸イソプロピルエステ
1 H-NMR(CDCl3)δ:1.35(d,6H)、3.25(br,1H)、
4.45(m,1H)、5.25(m,1H) ppm. IR(KBr):3300、1740 cm-1. MS(rel.Int.):43(100)、115(99)、143(92)、
185(10).
【0010】(2)β,β,β-トリフルオロ乳酸ブチル
エステル1 H-NMR(CDCl3)δ:0.95(t,3H)、1.40(m,2H)、1.
75(m,2H)、3.45(br,1H)、4.20〜4.60(m,3H)
ppm. IR(neat):3400、1740 cm-1. MS(rel.Int.):56(49)、57(100)、115(100)、1
43(70)、173(2)、199(Tr).
【0011】(3)β,β,β-トリフルオロ乳酸ヘキシ
ルエステル1 H-NMR(CDCl3)δ: 0.90(m,3H)、1.20〜1.80
(m,8H)、2.80(br,1H)3.70(t,2H)、4.40(m,1H)
ppm. IR(neat):3400、1740 cm-1. MS(rel.Int.):73(100)、56(87)、69(32)、84(3
1)、85(46)、145(6)、185(3)、224(Tr).
【0012】(4)β,β,β-トリフルオロ乳酸シクロ
ヘキシルエステル1 H-NMR(CDCl3)δ:1.10〜2.00(m,10H)、2.95(b
r,1H)、4.45(m,1H)5.00(m,1H) ppm. IR(KBr):3300、1730 cm-1. MS(rel.Int.):55(100)、83(100)、84(21)、11
5(24)、143(15)、225(Tr).
【0013】(5)β,β,β-トリフルオロ乳酸ベンジ
ルエステル1 H-NMR(CDCl3)δ:2.30(br,1H)、4.50(m,1H)、
5.35(s,2H)、7.20〜7.40(m,5H) ppm. IR(neat):3400、1740 cm-1. MS(rel.Int.):65(46)76(32)79(32)90(100)91
(100)108(80)234(100)、235(38).
【0014】上記化合物はトリフルオロ乳酸を炭素数3
以上のアルコールを用いてエステル化することにより得
られるが、このトリフルオロ乳酸はトリフルオロプロペ
ンを微生物酸化して得られる(例えば、特公昭61-14
798号公報参照)3,3,3-トリフルオロプロペンオキ
シドを直接硝酸等の酸化剤で酸化するか、または硫酸等
により加水分解して3,3,3-トリフルオロプロパン-
1,2-ジオールとし、これを硝酸等の酸化剤で酸化する
ことにより得られる(特願平3-103630号或いは特
願平3-60979号参照)。上記微生物酸化により得ら
れる3,3,3-トリフルオロプロペンオキシドは光学純
度が75〜77%eeのものであり、これを用いて、前記
方法により酸化して得られるTFLAの光学純度は、そ
の原料化合物であるトリフルオロ乳酸と同じく75〜7
7%eeである。
【0015】このトリフルオロ乳酸のエステル化は、ト
リフルオロ乳酸とアルコールとを硫酸などのエステル化
反応触媒の存在下で反応させることにより容易に得るこ
とができる。この反応において用い得るアルコールとし
ては、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、オクタノールなどの1級アルコール一般、イ
ソプロパノール、sec-ブタノール、シクロヘキサノール
などの2級アルコール一般、の他にベンジルアルコー
ル、フェノールなどを例示できるが、特には、2級アル
コールの方が、再結晶により光学純度の向上を容易に図
ることができ、好ましい。エステル化に用いるアルコー
ルの量はトリフルオロ乳酸に対して5当量以上を用いる
ことが好ましい。
【0016】エステル化反応触媒としては、硫酸以外
に、ポリリン酸、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を
用いることができるが、特には、硫酸が好適である。触
媒量は、用いる触媒により異なるが、硫酸の場合は、ト
リフルオロ乳酸に対して0.05〜0.5当量の範囲で、
適宜選定される。
【0017】反応温度は0℃からアルコールの沸点まで
の温度で適宜選定して行うと良く、室温でも反応は十分
に進行するので、室温で行うことが簡便で好ましい。反
応系中にモレキュラーシーブなどの脱水剤を添加する
と、反応を速やかに進めることができる場合がある。反
応の終了はガスクロマトグラフィー、NMR法などの分
析手段により決定することができる。
【0018】このトリフルオロ乳酸のエステル化合物
は、蒸留などの操作により単離精製し、その化学的純度
を上げることができる。
【0019】このトリフルオロ乳酸のエステル化合物は
再結晶により光学純度を向上させることができる。この
再結晶のための溶媒は、エステル化合物の種類によって
異なるが、炭素数が5以上の長鎖アルコールのエステル
の場合はヘキサンが、炭素数が3程度の短鎖アルコール
のエステルの場合はヘキサンとエーテルの混合溶媒が好
適である。
【0020】エステル化合物の光学純度は、光学分割ガ
スクロマトグラフ法を用いることにより決定することが
できる。
【0021】
【実施例】実施例1 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸イソプロピルエステル〕
イソプロパノール15g(250mmol)中にトリフルオロ
乳酸7.2g(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.5m
lとモレキュラーシーブ1gをいれて、24時間撹拌反応
させた。その後、反応混液を10mlの塩化ナトリウム水
溶液で洗い、エーテルで抽出し、有機相を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、無色の針状結
晶9.1gを得た。この結晶は前述したβ,β,β-トリフ
ルオロ乳酸イソプロピルエステルの物性値を有してい
た。この反応の収率は96%で、このエステル化合物の
光学純度は76.0%eeであった。
【0022】次に、このβ,β,β-トリフルオロ乳酸イ
ソプロピルエステル0.5gをヘキサン溶媒を用いて再結
晶したところ、光学純度99.3%eeのエステル化合物
0.3g(収率60%)で得られた。
【0023】実施例2 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸ブチルエステル〕ブタノ
ール18.5g(250mmol)中にトリフルオロ乳酸7.2g
(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.5mlをいれ
て、24時間撹拌反応させた。その後、反応混液を10
mlの塩化ナトリウム水溶液で洗い、エーテルで抽出し、
有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧
留去し、無色の針状結晶3.2gを得た。この結晶は前述
したβ,β,β-トリフルオロ乳酸ブチルエステルの物性
値を有していた。この反応の収率は32%で、エステル
化合物の光学純度は76.3%eeであった。
【0024】次に、このβ,β,β-トリフルオロ乳酸ブ
チルエステル1gをヘキサン溶媒を用いて再結晶したと
ころ、光学純度100%eeのエステル化合物0.1g(収
率10%)が得られた。
【0025】実施例3 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸ヘキシルエステル〕ヘキ
シルアルコール15.3g(150mmol)中にトリフルオロ
乳酸7.2g(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.5m
lとモレキュラーシブ1gをいれて、24時間撹拌反応さ
せた。その後、反応混液を10mlの塩化ナトリウム水溶
液で洗い、エーテルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することにより、
β,β,β-トリフルオロ乳酸ヘキシルエステル5.33g
(23.4mmol)を得た。この反応の収率は47%であっ
た。これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
た結果、光学純度87.1%eeの前述したβ,β,β-トリ
フルオロ乳酸ヘキシルエステルの理化学的性質を有する
結晶物を得た。
【0026】次に、このβ,β,β-トリフルオロ乳酸ヘ
キシルエステル1gをヘキサン溶媒を用いて再結晶した
ところ、光学純度98.7%eeのエステル化合物0.15
g(収率15%)が得られた。
【0027】実施例4 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸シクロヘキシルエステ
ル〕シクロヘキサノール25g(250mmol)中にトリフ
ルオロ乳酸7.2g(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸
0.5mlとモレキュラーシーブ1gをいれて、24時間撹
拌反応させた。その後、反応混液を10mlの塩化ナトリ
ウム水溶液で洗い、エーテルで抽出し、有機相を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、無色の
針状結晶6.55gを得た。この結晶は前述したβ,β,β
-トリフルオロ乳酸シクロヘキシルエステルの物性値を
有していた。この反応の収率は58%で、エステル化合
物の光学純度は76.2%eeであった。
【0028】次に、このβ,β,β-トリフルオロ乳酸シ
クロヘキシルエステル0.5gをヘキサン溶媒を用いて再
結晶したところ、光学純度が96.6%eeのエステル化
合物0.27g(収率55%)が得られた。
【0029】実施例5 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸ベンジルエステル〕ベン
ジルアルコール10.8g(100mmol)中にトリフルオロ
乳酸7.2g(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.5m
lとモレキュラーシーブ1gをいれて、24時間撹拌反応
させた。その後、反応混液を10mlの塩化ナトリウム水
溶液で洗い、エーテルで抽出し、有機相を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、無色の針状結
晶10.3gを得た。この結晶は前述したβ,β,β-トリ
フルオロ乳酸ベンジルエステルの物性値を有していた。
この反応の収率は88%であった。
【0030】比較例1 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸メチルエステル〕メタノ
ール9ml(222mmol)中に、トリフルオロ乳酸3g(21
mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.3mlとモレキュラー
シーブ1gをいれて、24時間撹拌反応させた。その
後、反応混液を10mlの塩化ナトリウム水溶液で洗い、
エーテルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、溶媒を減圧留去した。この結果、下記物性を有
する無色の針状結晶2.4gを得、β,β,β-トリフルオ
ロ乳酸メチルエステルであることが確認された。この反
応の収率は74%で、この化合物の光学純度は78.6
%eeであった。
【0031】1H-NMR(CDCl3):2.80(br,1H)、3.95
(s,3H)、4.50(m,1H) ppm. IR(neat):3350、1740 cm-1. MS(rel.Int.):59(28)、115(100)、141(20)、1
43(55)、157(15)
【0032】次に上記β,β,β-トリフルオロ乳酸メチ
ルエステル1gをヘキサン=エーテル混合溶媒を用いて
再結晶したところ、光学純度が93.6%eeのエステル
化合物0.4g(収率40%)が得られた。
【0033】比較例2 〔β,β,β-トリフルオロ乳酸エチルエステル〕エタノ
ール11.5g(250mmol)中にトリフルオロ乳酸7.2g
(50mmol)を溶かし、その中へ濃硫酸0.5mlをいれ
て、24時間撹拌反応させた。その後、反応混液を10
mlの塩化ナトリウム水溶液で洗い、エーテルで抽出し、
有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧
留去した。この結果、次の物性を有する無色の針状結晶
1.2gを得、β,β,β-トリフルオロ乳酸エチルエステ
ルであることが確認された。この反応の収率は14%
で、このエステル化合物の光学純度は光学分割ガスクロ
マトグラフ法では決定することができなかった。
【0034】1H-NMR(CDCl3)δ:1.35(t,3H)、3.0
0(br,1H)、4.30〜4.55(m,3H)ppm. IR(neat):3400、1740 cm-1. MS(rel.Int.):115(100)、143(65)、171(T
r)、173(Tr).
【0035】
【発明の効果】本発明は、産業上有用な新規な含フッ素
原料化合物であり、比較的低い光学純度のβ,β,β-ト
リフルオロ乳酸から高い光学活性を持つβ,β,β-トリ
フルオロ乳酸を製造できるという格別の効果を奏するも
のである。従って、本発明により高い光学純度を持つ
β,β,β-トリフルオロ乳酸を安価に入手することがで
きるようになり、この化合物を原料とする機能性有機物
質などの開発が可能になり、またそれらの化合物を簡便
にかつ安価に製造できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古橋 敬三 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 日本 鉱業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1 【化1】 (式中Rは、炭素数3以上の、1級または2級の芳香族
    基を置換基として有してもよい直鎖状、分枝鎖状、ある
    いは脂環式のアルキル基を示す)で表される新規なβ,
    β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1の一般式化1で表されるβ,β,
    β-トリフルオロ乳酸エステル化合物が光学活性体であ
    ることを特徴とする新規なβ,β,β-トリフルオロ乳酸
    エステル化合物。
  3. 【請求項3】 β,β,β-トリフルオロ乳酸を炭素数3
    以上のアルコールと触媒存在下に反応させることを特徴
    とするβ,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のβ,β,β-トリフルオ
    ロ乳酸として光学活性体を用いることを特徴とする光学
    活性なβ,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法で得られる光学活
    性なβ,β,β-トリフルオロ乳酸エステル化合物を再結
    晶することを特徴とするβ,β,β-トリフルオロ乳酸エ
    ステル化合物の光学純度向上方法。 【0001】
JP26124191A 1991-09-13 1991-09-13 β,β,β−トリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製造方法並びにその光学純度の向上方法 Pending JPH0570406A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815559B2 (en) 2002-06-20 2004-11-09 Central Glass Company, Limited Process for producing 3,3,3-trifluoro-2-hydroxypropionic acid or its derivative

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815559B2 (en) 2002-06-20 2004-11-09 Central Glass Company, Limited Process for producing 3,3,3-trifluoro-2-hydroxypropionic acid or its derivative

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