JPH0570325B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0570325B2 JPH0570325B2 JP27483188A JP27483188A JPH0570325B2 JP H0570325 B2 JPH0570325 B2 JP H0570325B2 JP 27483188 A JP27483188 A JP 27483188A JP 27483188 A JP27483188 A JP 27483188A JP H0570325 B2 JPH0570325 B2 JP H0570325B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transistor
- amplifier
- transistors
- gain
- frequency
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 15
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 6
- 230000003071 parasitic effect Effects 0.000 description 2
- 238000005094 computer simulation Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 230000003503 early effect Effects 0.000 description 1
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Amplifiers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、トランジスタ増幅器を用いた広帯域
増幅器に関する。
増幅器に関する。
従来の技術
近年、トランジスタ増幅器として広い周波数帯
域において同一の利得を持つ広帯域の増幅器が必
要とされている。
域において同一の利得を持つ広帯域の増幅器が必
要とされている。
まず、従来例の増幅器について説明する。
第3図は従来の増幅器の回路図を示すものであ
る。第3図において、31は電源端子、32は接
地電位端子、33,34は差動増幅器を構成する
NPNトランジスタ、35,36はそれぞれトラ
ンジスタ33,34の負荷抵抗であり、37は定
電流源、38,39は出力端子、40,41は入
力端子である。
る。第3図において、31は電源端子、32は接
地電位端子、33,34は差動増幅器を構成する
NPNトランジスタ、35,36はそれぞれトラ
ンジスタ33,34の負荷抵抗であり、37は定
電流源、38,39は出力端子、40,41は入
力端子である。
以上のように構成された増幅器について、以下
その動作について説明する。
その動作について説明する。
まず、定電流源37の電流値をI37とし、抵抗
35,36の抵抗値は等しくその値をR35とすれ
ば、増幅器の利得G2は、一般によく知られてい
るように(1)式で表わされる。
35,36の抵抗値は等しくその値をR35とすれ
ば、増幅器の利得G2は、一般によく知られてい
るように(1)式で表わされる。
G2=q・I37・R35/k・T ……(1)
q:電子の電荷量
k:ボルツマン定数
T:絶対温度
さらにトランジスタ33,34の電流利得を
hFE33とすれば、入力端子40,41間の入力イ
ンピーダンスZio40は(2)式で得られることが知られ
ている。
hFE33とすれば、入力端子40,41間の入力イ
ンピーダンスZio40は(2)式で得られることが知られ
ている。
Zio40=hFE33・4・k・T/q・I37 ……(2)
発明が解決しようとする課題
しかしながら上記の従来の構成では、素子固有
の拡散容量等の影響により、増幅器の利得が低下
しはじめる周波数が低くなる。第4図は周波数と
トランジスタの電流利得hFEとの関係を示す特性
図である。第3図において、低周波部分ではhFE
は極めて平坦であるが、hFEを超すと約6dB/オ
クターブの割合で低下し、電流利得が1になる周
波数がTである。hFEはhFEが低周波部分に対して
3dB低下する点の周波数である。例えば、T=5G
Hz低周波部のhFE=100のトランジスタではhFEは
ほぼ50MHzとなり、500MHzでのhFEは10となる。
このトランジスタを第2図の増幅器に使用し、定
電流源37の電流値I37を2mAとすれば、入力イ
ンピーダンスは(2)式より次のように求まる。
の拡散容量等の影響により、増幅器の利得が低下
しはじめる周波数が低くなる。第4図は周波数と
トランジスタの電流利得hFEとの関係を示す特性
図である。第3図において、低周波部分ではhFE
は極めて平坦であるが、hFEを超すと約6dB/オ
クターブの割合で低下し、電流利得が1になる周
波数がTである。hFEはhFEが低周波部分に対して
3dB低下する点の周波数である。例えば、T=5G
Hz低周波部のhFE=100のトランジスタではhFEは
ほぼ50MHzとなり、500MHzでのhFEは10となる。
このトランジスタを第2図の増幅器に使用し、定
電流源37の電流値I37を2mAとすれば、入力イ
ンピーダンスは(2)式より次のように求まる。
低周波部ではZio≒5.2KΩ
50MHzでは Zio≒3.7KΩ
500MHzでは Zio≒520Ω
この入力インピーダンスの低下が、増幅器の利
得低下の要因の1つになつている。
得低下の要因の1つになつている。
また、トランジスタのコレクタとサブストレー
トとの接合容量CCSと、コレクタに接続されてい
る負荷抵抗との関係も無視できない。第3図の増
幅器の出力端子でのインピーダンスZputは、トラ
ンジスタのアーリー効果を無視すれば、ほぼ負荷
抵抗35,36で決定されるが、高周波域ではト
ランジスタのCcsが無視できなくなる。例えばCcs
=0.5PF、R35=1KΩとすれば、周波数が約320M
Hzで、3dBの出力インピーダンスの低下となる。
この出力インピーダンスは(1)式におけるR35であ
るため、出力インピーダンスの低下は増幅器の利
得低下になる。
トとの接合容量CCSと、コレクタに接続されてい
る負荷抵抗との関係も無視できない。第3図の増
幅器の出力端子でのインピーダンスZputは、トラ
ンジスタのアーリー効果を無視すれば、ほぼ負荷
抵抗35,36で決定されるが、高周波域ではト
ランジスタのCcsが無視できなくなる。例えばCcs
=0.5PF、R35=1KΩとすれば、周波数が約320M
Hzで、3dBの出力インピーダンスの低下となる。
この出力インピーダンスは(1)式におけるR35であ
るため、出力インピーダンスの低下は増幅器の利
得低下になる。
これらの利得低下を改善するために、トランジ
スタ33,34のエミツタ間に抵抗を接続した
り、負荷抵抗の抵抗値を小さくすることが考えら
れるが、どちらも増幅器の利得が小さくなるため
好ましくない。
スタ33,34のエミツタ間に抵抗を接続した
り、負荷抵抗の抵抗値を小さくすることが考えら
れるが、どちらも増幅器の利得が小さくなるため
好ましくない。
また第3図の増幅器にT=5GHz程度のトラン
ジスタを使用し、電流源37の電流値を4mA,
負荷抵抗35,36の抵抗値を共に200Ωとした
場合の増幅器の利得と周波数の関係を第5図に示
す。第5図はトランジスタのTや寄生容量など周
波数の影響が考慮された回路シミユレーシヨンの
結果を図示したものである。この増幅器の場合利
得が、3dB低下する周波数(カツトオフ周波数)
が約100MHz程度になつているが、これは実験に
おいても確認されている。以上のように第3図の
増幅器では、カツトオフ周波数が低いという欠点
を有していた。
ジスタを使用し、電流源37の電流値を4mA,
負荷抵抗35,36の抵抗値を共に200Ωとした
場合の増幅器の利得と周波数の関係を第5図に示
す。第5図はトランジスタのTや寄生容量など周
波数の影響が考慮された回路シミユレーシヨンの
結果を図示したものである。この増幅器の場合利
得が、3dB低下する周波数(カツトオフ周波数)
が約100MHz程度になつているが、これは実験に
おいても確認されている。以上のように第3図の
増幅器では、カツトオフ周波数が低いという欠点
を有していた。
本発明は上記従来の問題点を改善するもので、
同特性のトランジスタを使用した場合に、増幅器
の利得が3dB低下するカツトオフ周波数が従来の
差動増幅器に比べ、数倍高い周波数にした広帯域
増幅器を提供することを目的とする。
同特性のトランジスタを使用した場合に、増幅器
の利得が3dB低下するカツトオフ周波数が従来の
差動増幅器に比べ、数倍高い周波数にした広帯域
増幅器を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
この目的を達成するために、本発明の広帯域増
幅器は、第1,第2のトランジスタで差動増幅器
を構成し、第1,第2のトランジスタのコレクタ
をそれぞれ第1,第2の負荷抵抗を介して第1の
電源端子に接続し、第1のトランジスタのコレク
タを第3のトランジスタのベースに接続し、第2
のトランジスタのコレクタを第4のトランジスタ
のベースに接続し、第3のトランジスタのエミツ
タは第3の負荷抵抗を介して第1のトランジスタ
のベースと第5のトランジスタのコレクタに接続
し、第4のトランジスタのエミツタは第4の負荷
抵抗を介して第2のトランジスタのベースと第6
のトランジスタのコレクタに接続し、第5のトラ
ンジスタのベースを第6のトランジスタのベース
と第2の電源端子とに接続し、第5,第6のトラ
ンジスタのエミツタをそれぞれ第1,第2のエミ
ツタ抵抗もしくは定電流源を介して接地電位端子
に接続して、第5,第6のトランジスタのエミツ
タを入力端子とし、第3,第4のトランジスタの
エミツタを出力端子とするように構成している。
幅器は、第1,第2のトランジスタで差動増幅器
を構成し、第1,第2のトランジスタのコレクタ
をそれぞれ第1,第2の負荷抵抗を介して第1の
電源端子に接続し、第1のトランジスタのコレク
タを第3のトランジスタのベースに接続し、第2
のトランジスタのコレクタを第4のトランジスタ
のベースに接続し、第3のトランジスタのエミツ
タは第3の負荷抵抗を介して第1のトランジスタ
のベースと第5のトランジスタのコレクタに接続
し、第4のトランジスタのエミツタは第4の負荷
抵抗を介して第2のトランジスタのベースと第6
のトランジスタのコレクタに接続し、第5のトラ
ンジスタのベースを第6のトランジスタのベース
と第2の電源端子とに接続し、第5,第6のトラ
ンジスタのエミツタをそれぞれ第1,第2のエミ
ツタ抵抗もしくは定電流源を介して接地電位端子
に接続して、第5,第6のトランジスタのエミツ
タを入力端子とし、第3,第4のトランジスタの
エミツタを出力端子とするように構成している。
作 用
この構成によつて、入力部はベース接地型の増
幅器となり、入力インピーダンスZioは(3)式で表
わされる。
幅器となり、入力インピーダンスZioは(3)式で表
わされる。
Zio≒k・T/q・I ……(3)
I:入力部のトランジスタのエミツタ電流
(3)式におけるトランジスタのエミツタ電流I
は、周波数とは無関係に一定であるため、入力イ
ンピーダンスZioは、周波数の増加に供い低下す
るということはなくなる。さらに(3)式における電
流Iを調整することにより、入力インピーダンス
を50Ωに設定することも可能である。入力インピ
ーダンスが50Ωであることは広帯域増幅器におい
て重要な点である。
は、周波数とは無関係に一定であるため、入力イ
ンピーダンスZioは、周波数の増加に供い低下す
るということはなくなる。さらに(3)式における電
流Iを調整することにより、入力インピーダンス
を50Ωに設定することも可能である。入力インピ
ーダンスが50Ωであることは広帯域増幅器におい
て重要な点である。
また、第1,第2のトランジスタと第1,第2
の負荷抵抗から構成される差動増幅器は、第3,
第4の負荷抵抗を帰還抵抗とする負帰還型増幅器
を構成している。この差動増幅器の帰還がない場
合の利得をGとすると、負帰還型増幅器における
第1,第2のトランジスタのベースの点でのイン
ピーダンスは、第3,第4の負荷抵抗の抵抗値の
およそ1/G倍のインピーダンスとなる。これは、 第1のトランジスタのベース電圧がわずかに増加
した場合、そのG倍の電圧が第1のトランジスタ
のベース電圧を減少させる方向に加わり、ほとん
ど電圧の変動が起こらないためである。このた
め、第第1のトランジスタのベースに接続されて
いる第5のトランジスタのコレクタに存在する寄
生容量が、そのコレクタの点でのインピーダンス
に影響しはじめる周波数が従来の約G倍高い周波
数となる。増幅器の利得が3dB低下するカツトオ
フ周波数を決定する主要因である上記2点を改善
することにより従来の増幅器よりも数倍高いカツ
トオフ周波数をもつ広帯域増幅器を得ることがで
きる。
の負荷抵抗から構成される差動増幅器は、第3,
第4の負荷抵抗を帰還抵抗とする負帰還型増幅器
を構成している。この差動増幅器の帰還がない場
合の利得をGとすると、負帰還型増幅器における
第1,第2のトランジスタのベースの点でのイン
ピーダンスは、第3,第4の負荷抵抗の抵抗値の
およそ1/G倍のインピーダンスとなる。これは、 第1のトランジスタのベース電圧がわずかに増加
した場合、そのG倍の電圧が第1のトランジスタ
のベース電圧を減少させる方向に加わり、ほとん
ど電圧の変動が起こらないためである。このた
め、第第1のトランジスタのベースに接続されて
いる第5のトランジスタのコレクタに存在する寄
生容量が、そのコレクタの点でのインピーダンス
に影響しはじめる周波数が従来の約G倍高い周波
数となる。増幅器の利得が3dB低下するカツトオ
フ周波数を決定する主要因である上記2点を改善
することにより従来の増幅器よりも数倍高いカツ
トオフ周波数をもつ広帯域増幅器を得ることがで
きる。
実施例
以下、本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
第1図は本発明の実施例における増幅器の回路
図を示すものである。第1図において1は第1の
電源端子、2は第2の電源端子、3は接地電位端
子、4,5のNPNトランジスタ対は差動増幅器
を構成し、6,7はそれぞれトランジスタ4,5
の負荷抵抗である。8,9はエミツタホロワの働
きをするNPNトランジスタ、10,11はベー
ス接地型増幅器を構成するNPNトランジスタ、
12,13はそれぞれトランジスタ10,11の
負荷抵抗であり、14,15はそれぞれトランジ
スタ10,11のエミツタ抵抗である。16は定
電流源、17,18は出力端子、19,20は入
力端子である。以上のように構成された増幅器に
ついて、以下その動作を説明する。
図を示すものである。第1図において1は第1の
電源端子、2は第2の電源端子、3は接地電位端
子、4,5のNPNトランジスタ対は差動増幅器
を構成し、6,7はそれぞれトランジスタ4,5
の負荷抵抗である。8,9はエミツタホロワの働
きをするNPNトランジスタ、10,11はベー
ス接地型増幅器を構成するNPNトランジスタ、
12,13はそれぞれトランジスタ10,11の
負荷抵抗であり、14,15はそれぞれトランジ
スタ10,11のエミツタ抵抗である。16は定
電流源、17,18は出力端子、19,20は入
力端子である。以上のように構成された増幅器に
ついて、以下その動作を説明する。
まず、定電流源16の電流値をI16、負荷抵抗
6,7の抵抗値は等しくその値をR6、負荷抵抗
12,13の抵抗値も等しくその値をR12,トラ
ンジスタ10,11のエミツタ電流も等しくその
値をI10とすれば、第1図の増幅器の利得G1は、
(4)式により表わすことができる。
6,7の抵抗値は等しくその値をR6、負荷抵抗
12,13の抵抗値も等しくその値をR12,トラ
ンジスタ10,11のエミツタ電流も等しくその
値をI10とすれば、第1図の増幅器の利得G1は、
(4)式により表わすことができる。
G1=q・I10・R12/k・T/1+2・k・T/R6・q・
I16……(4) トランジスタ4,5と負荷抵抗6,7および定
電流源16から構成される差動増幅器において、
トランジスタ4,5のベースを入力とし、トラン
ジスタ4,5のコレクタを出力とした場合の差動
増幅器のみの利得G4は(5)式で求められる。
I16……(4) トランジスタ4,5と負荷抵抗6,7および定
電流源16から構成される差動増幅器において、
トランジスタ4,5のベースを入力とし、トラン
ジスタ4,5のコレクタを出力とした場合の差動
増幅器のみの利得G4は(5)式で求められる。
G4=R6・q・I16/2・k・T ……(5)
このG4は、(4)式における右辺の分母第2項の
逆数である。また、トランジスタ10,11と負
荷抵抗12,13から構成されるベース接地型増
幅器において、負荷抵抗12,13のトランジス
タ8,9のエミツタに接続されている側が、交流
的に接地されていると仮定し、入力は入力端子1
9,20であり、出力はトランジスタ10,11
のコレクタとした時のベース接地型増幅器の利得
G10は(6)式により求められる。
逆数である。また、トランジスタ10,11と負
荷抵抗12,13から構成されるベース接地型増
幅器において、負荷抵抗12,13のトランジス
タ8,9のエミツタに接続されている側が、交流
的に接地されていると仮定し、入力は入力端子1
9,20であり、出力はトランジスタ10,11
のコレクタとした時のベース接地型増幅器の利得
G10は(6)式により求められる。
G10=q・I10・R12/k・T ……(6)
このG10は(4)式における右辺の分子である。(4)式
をG4,G10で表わせば(7)式のようになる。
をG4,G10で表わせば(7)式のようになる。
G1=G10/1+1/G4 ……(7)
すなわちG4を1より十分大きく設計すれば、
第1図の増幅器の利得G1は、ほぼG10により決定
されることになる。
第1図の増幅器の利得G1は、ほぼG10により決定
されることになる。
次に、入力端子19,20における入力インピ
ーダンスZio20を式で表わすと、(8)式のようにな
る。
ーダンスZio20を式で表わすと、(8)式のようにな
る。
Zio20≒k・T/q・I10 ……(8)
トランジスタ10,11のエミツタ電流I10は
電流利得hFEが低下しても、ほとんど変化しない
ことはよく知られている。すなわち、hFEの低下
と共に入力インピーダンスが低下することはなく
なる。
電流利得hFEが低下しても、ほとんど変化しない
ことはよく知られている。すなわち、hFEの低下
と共に入力インピーダンスが低下することはなく
なる。
さらに、第1図の増幅器の利得をほぼ決定して
いるトランジスタ10,11のコレクタのインピ
ーダンスZ10cは、負帰還のため非常に小さくなつ
ている。仮にトランジスタ10のコレクタの電圧
がわずかに増加したとすると、トランジスタ45
等で構成される差動増幅器の利得G4倍の電圧が
トランジスタ10のコレクタの電圧を減少させる
方向に加わることになる。このZ10cは(9)式で表わ
される Z10c≒R12/1+G4 ……(9) 例えばR6=R12=1KΩI16=2mA、I10=1mAと
すると、G4は(5)式より約38となり、Z10cは(9)式よ
り約25Ωとなる。トランジスタ10のCcsが0.5PF
であれば、従来の増幅器に比べ、Ccsが影響しは
じめる周波数は約40倍高い周波数となる。すなわ
ちトランジスタのコレクタのインピーダンスが
3dB低下する周波数は、従来の増幅器に比べ約G4
倍高い周波数となるのである。
いるトランジスタ10,11のコレクタのインピ
ーダンスZ10cは、負帰還のため非常に小さくなつ
ている。仮にトランジスタ10のコレクタの電圧
がわずかに増加したとすると、トランジスタ45
等で構成される差動増幅器の利得G4倍の電圧が
トランジスタ10のコレクタの電圧を減少させる
方向に加わることになる。このZ10cは(9)式で表わ
される Z10c≒R12/1+G4 ……(9) 例えばR6=R12=1KΩI16=2mA、I10=1mAと
すると、G4は(5)式より約38となり、Z10cは(9)式よ
り約25Ωとなる。トランジスタ10のCcsが0.5PF
であれば、従来の増幅器に比べ、Ccsが影響しは
じめる周波数は約40倍高い周波数となる。すなわ
ちトランジスタのコレクタのインピーダンスが
3dB低下する周波数は、従来の増幅器に比べ約G4
倍高い周波数となるのである。
第1図の増幅器において、R6=R12=200Ω、
I16=2mA、I10=1mAとした時の利得と周波数と
の関係を第2図に示す。第2図はコンピユータに
よるシミユレーシヨン結果を図示したものである
が、実験においてもほぼ同様の特性になることで
確認されている。
I16=2mA、I10=1mAとした時の利得と周波数と
の関係を第2図に示す。第2図はコンピユータに
よるシミユレーシヨン結果を図示したものである
が、実験においてもほぼ同様の特性になることで
確認されている。
増幅器の利得が3dB低下する周波数が決定され
る要因は上記以外にも種々あるが、上記のように
本実施例によれば、ベース接地型増幅器と負帰還
型増幅器を組みあわせ、入力インピーダンスの周
波数依存性を減少させ、トランジスタのコレクタ
のインピーダンスを小さくすることにより、従来
の差動増幅器に比べ約8倍程度高い周波数まで一
定の利得を得ることができる。
る要因は上記以外にも種々あるが、上記のように
本実施例によれば、ベース接地型増幅器と負帰還
型増幅器を組みあわせ、入力インピーダンスの周
波数依存性を減少させ、トランジスタのコレクタ
のインピーダンスを小さくすることにより、従来
の差動増幅器に比べ約8倍程度高い周波数まで一
定の利得を得ることができる。
なお、第1図の実施例では、トランジスタ1
0,11のエミツタには第1,第2のエミツタ抵
抗を接続したが、これを定電流源にしても同様の
効果が得られることはいうまでもない。また、ト
ランジスタ8,9のコレクタは直接第1の電源端
子に接続したが、こののトランジスタ8,9のコ
レクタと第1の電源端子との間にそれぞれ抵抗を
接続すると、同様の効果が得られるだけでなく、
出力端子17,18が接地電位端子と短絡した場
合に、トランジスタ8,9を保護することも明ら
かである。
0,11のエミツタには第1,第2のエミツタ抵
抗を接続したが、これを定電流源にしても同様の
効果が得られることはいうまでもない。また、ト
ランジスタ8,9のコレクタは直接第1の電源端
子に接続したが、こののトランジスタ8,9のコ
レクタと第1の電源端子との間にそれぞれ抵抗を
接続すると、同様の効果が得られるだけでなく、
出力端子17,18が接地電位端子と短絡した場
合に、トランジスタ8,9を保護することも明ら
かである。
発明の効果
以上のように、本発明によれば、ベース接地型
増幅器と負帰還型増幅器を組み合わせることによ
り、広い周波数帯域で一定の利得が得られる優れ
た広帯域増幅器を実現できるものである。
増幅器と負帰還型増幅器を組み合わせることによ
り、広い周波数帯域で一定の利得が得られる優れ
た広帯域増幅器を実現できるものである。
第1図は本発明の一実施例における広帯域増幅
器の回路図、第2図は本発明の一実施例における
広帯域増幅器の周波数と利得の関係を示す特性
図、第3図は従来例の増幅器の回路図、第4図は
トランジスタの電流利得と周波数との関係を示す
特性図、第5図は従来例の増幅器の利得と周波数
との関係を示す特性図である。 1……第1の電源端子、2……第2の電源端
子、3……接地電位端子、4,5,8,9,1
0,11……NPNトランジスタ、6,7,12,
13……負荷抵抗、14,15……エミツタ抵
抗、16……定電流源、17,18……出力端
子、19,20……入力端子。
器の回路図、第2図は本発明の一実施例における
広帯域増幅器の周波数と利得の関係を示す特性
図、第3図は従来例の増幅器の回路図、第4図は
トランジスタの電流利得と周波数との関係を示す
特性図、第5図は従来例の増幅器の利得と周波数
との関係を示す特性図である。 1……第1の電源端子、2……第2の電源端
子、3……接地電位端子、4,5,8,9,1
0,11……NPNトランジスタ、6,7,12,
13……負荷抵抗、14,15……エミツタ抵
抗、16……定電流源、17,18……出力端
子、19,20……入力端子。
Claims (1)
- 1 差動増幅器を構成する第1および第2のトラ
ンジスタのコレクタをそれぞれ第1および第2の
負荷抵抗を介して第1の電源端子に接続し、上記
第1のトランジスタのコレクタに第3のトランジ
スタのベースを接続し、上記第2のトランジスタ
のコレクタに第4のトランジスタのベースを接続
し、上記第3のトランジスタのエミツタを第3の
負荷抵抗を介して上記第1のトランジスタのベー
スと第5のトランジスタのコレクタに接続し、上
記第4のトランジスタのエミツタを第4の負荷抵
抗を介して上記第2のトランジスタのベースと第
6のトランジスタのコレクタに接続し、上記第5
のトランジスタのベースを上記第6のトランジス
タのベースと第2の電源端子に接続し、上記第
5,第6のトランジスタのエミツタをそれぞれ第
1,第2のエミツタ抵抗もしくは定電流源を介し
て接地電位端子へ接続したことを特徴とする広帯
域増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27483188A JPH02121508A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 広帯域増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27483188A JPH02121508A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 広帯域増幅器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02121508A JPH02121508A (ja) | 1990-05-09 |
JPH0570325B2 true JPH0570325B2 (ja) | 1993-10-04 |
Family
ID=17547184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27483188A Granted JPH02121508A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 広帯域増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02121508A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0231376U (ja) * | 1987-06-09 | 1990-02-27 | ||
JPH0739547U (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-18 | 芳市 作本 | 座布団と雨具に兼用できる袋 |
-
1988
- 1988-10-31 JP JP27483188A patent/JPH02121508A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0231376U (ja) * | 1987-06-09 | 1990-02-27 | ||
JPH0739547U (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-18 | 芳市 作本 | 座布団と雨具に兼用できる袋 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02121508A (ja) | 1990-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4308471A (en) | Product circuit | |
EP0853379B1 (en) | Low noise amplifier | |
US5382919A (en) | Wideband constant impedance amplifiers | |
JPH05299949A (ja) | 帰還形差動増幅回路 | |
US4048577A (en) | Resistor-controlled circuit for improving bandwidth of current gain cells | |
US4365206A (en) | Differential amplifier | |
JPH0570325B2 (ja) | ||
US4751474A (en) | Broadband amplifier incorporating a circuit device effective to improve frequency response | |
JPH0237723B2 (ja) | ||
JPH0350447B2 (ja) | ||
JPH04233813A (ja) | 広帯域増幅器 | |
JPH02223209A (ja) | 帰還形負荷を用いた増幅回路 | |
JPH0230202B2 (ja) | Ritokukahenzofukukairo | |
JP3182735B2 (ja) | 低雑音分布増幅器 | |
JPH10126215A (ja) | 可変減衰装置 | |
JP2515821B2 (ja) | 制御増幅器 | |
JPH02266601A (ja) | 差動増幅回路 | |
JPH0241929Y2 (ja) | ||
JPS58213517A (ja) | 利得制御形差動増幅器 | |
JPS60153612A (ja) | 電流反転回路 | |
JPH047845B2 (ja) | ||
JPH06152263A (ja) | 増幅器 | |
JPH0630425B2 (ja) | 広帯域可変利得増幅回路 | |
JPS628573Y2 (ja) | ||
JPH06112744A (ja) | 利得制御増幅器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |