JPH0569683U - プロ−ブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分解・組立を行うだけで、微細な被測定部の
測定を行うことができ、傷んだ針状接触子のみを簡単に
取換えることのできるプローブ構造を得るにある。 【構成】 先端に接触子３を有する汎用プローブ２と、
同接触子３の雄ねじ３ａに対して必要に応じてねじ込む
ことができるソケット４と、抜止めフランジ７ａにより
抜出しを阻止した状態で同ソケット４の貫通孔５に貫通
・支持できかつ前記ソケット４を接触子３に固定したと
き同接触子３に電気的に導通状態におかれる針状接触子
７とを備えるプローブ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオシロスコープ等の電子機器に使用されるプローブに関し、特に、微 細な被測定部に接続できるプローブの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、プローブを用いてオシロスコープ等で信号観測を行うに当たっ ては、被測定対象である電気回路上の端子や電子部品のリード部等に、プローブ に付設されるアタッチメントのフックをクランプするか、または、プローブ先端 の接触子を被測定箇所に押し当てて観測を行なうのが普通である。

【０００３】 ところで、最近では、集積回路素子、電子部品の小型化やプリント配線基板の 高密度実装化により、自動車、工作機械等の電子化が進展しつつあるけれども、 これらの機器等に用いるプリント配線基板等にあっては、プローブ先端の接触子 やアタッチメント・フックを挿入できる空間が非常に狭くなっている。また、前 述した自動車のプリント配線基板等では、外部磁気等の悪影響を遮蔽するためプ リント配線基板が遮蔽されているため、被測定部に直接プローブを接触させるこ とができず、汎用プローブの構造では、信号観測や測定が困難な場合が多い。つ まり、最近の集積回路素子、電子部品の小型化、高密度実装化、プリント配線基 板の小型化や自動車、工作機械等の電子化に伴って、オシロスコープ等に備えさ せていた従来の汎用プローブのアタッチメント・フックや先端接触子では、空間 的に観測や測定が無理な場合が多くなってきている。

【０００４】 このため、従来では、高密度実装されたプリント配線基板では、その実装部位 に測定用端子（面実装部品）を用意しアッタチメント・フックを引掛けるか、プ ローブの先端接触子を改造して測定部位に押し当てられるようにした専用のプロ ーブを用意する必要があった。また、自動車等の遮蔽された電子回路では、信号 用配線材継手の導通部に突刺して必要な部位との導通が図れる針状接触子付き専 用プローブを用意する等の工夫がなされている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような対策では、プリント配線基板の実装度が下がったり 、汎用プローブとは別に、用途に応じた複数の専用プローブを用意することとな り、ユーザの経済的な負担が大きくなる問題があり、また、前述した専用プロー ブにおいては、微妙な針状接触子が損傷した場合、専用プローブ全体を取替える 必要があるので、非常に不経済であった。 本考案の目的は、以上に述べたような従来のプローブの問題に鑑み、分解・組 立を行うだけで、微細な被測定部の測定を行うことができ、傷んだ針状接触子の みを簡単に取換えることのできるプローブ構造を得るにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、先端に接触子を有する汎用プローブと、 同接触子の雄ねじに対して必要に応じてねじ込むことができるソケットと、抜止 めフランジにより抜出しを阻止した状態で同ソケットの貫通孔に貫通・支持でき かつ前記ソケットを接触子に固定したとき同接触子に電気的に導通状態におかれ る針状接触子とを備えるプローブを提案するものである。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を用いて本考案の実施例の詳細を説明する。 図１及び図２は本考案の第１実施例によるプローブを示し、符号“１”は周知構 造の汎用プローブを示している。このペン型の汎用プローブ１は、図示を省略す るけれども、必要な回路素子及び切り換ボタンを内蔵するプローブ本体２を有し 、このプローブ本体２の先端には、被観測（測定）機器の接触面に接触できるね じ付接触子３が露呈される。つまり、先端を尖らされた接触子３の周面には、接 手用の雄ねじ３ａが形成してあり、同雄ねじ３ａに別に用意したアタッチメント ・フックを取付けることができる。

【０００８】 そして、前記接触子３には電気的絶縁材料または電気的良導電材料製のソケッ ト４を取付けることができ、図示例の場合、金属で作られるソケット４の中心部 には、段のある貫通孔５が形成され、同貫通孔５の大径部５ａには、前記雄ねじ ３ａに対応した雌ねじ６が形成される。即ち、前記貫通孔５は、前記接触子３を 受入れる口径の大径部５ａ及び小径部５ｂからなり、前記大径部５ａは詳細を後 述する針状接触子７の抜止めフランジ７ａの外径と略等しい口径とされる。

【０００９】 電気的良導体で製作する針状接触子７は、前記貫通孔５の小径部５ｂよりも僅 かに小さい外径をもつもので、一般に市販されている虫ピンと同様の形状をして いる。したがって、同針状接触子７の先端は狭い空間に挿入して必要箇所に接触 できるように尖頭状とされるけれども、この先端形状は、被測定部の状況に応じ て他の形状に変形できるのは勿論である。

【００１０】 第１実施例によるプローブは、以上に述べたような構造であるから、汎用プロ ーブ１のみで測定を行うことができる。つまり、プローブ本体２の接触子３に別 に用意したアタッチメント・フックを固定するか、または、同フックを用いずに 、接触子３による観測（測定）や、他のアタッチメントを用いた汎用観測（測定 ）を行うことができる。 また、高密度実装された集積回路素子や電子部品、プリント配線基板や自動車 、工作機械等の電子化された機器の測定や信号観測を行う場合にあっては、針状 接触子７を挿入したソケット４を汎用プローブ１の接触子３に固定するだけで測 定や信号観測を行うことができる。即ち、予め組み立て状態においた針状接触子 ７とソケット４を接触子３の雄ねじ３ａにねじ込むと、プローブ全体は、図２の ように組立てられることになる。つまり、ソケット４を接触子３の雄ねじ３ａに 強くねじ込むと、接触子３の先端が針状接触子７の抜止めフランジ７ａに密接に 接触するので、接触子３と針状接触子７の間が導通状態におかれる。したがって 、尖頭状に加工された接触子３の先端部を被測定部に接触させるだけで、微細な 場所での観測や測定を行うことができる。

【００１１】 損傷した接触子７を取替えるには、接触子３からソケット４を外せば、図１に 示すように、ソケット４から針状接触子７を取出すことができるから、接触子７ のみを簡単に取替えることができる。 結局、第１実施例の構造によると、従来の汎用プローブ１にソケット４及び針 状接触子７を追加するだけで、高密度実装された集積回路や電子部品、プリント 配線基板や自動車、工作機械等の電子化された機器部の測定や信号観測を行える ばかりでなく、一部が損傷した場合に、損傷部分の部品のみを取換えるだけでよ いから、非常に経済的なプローブを得ることができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、分解・組立を行うだけで使 用目的に迅速に対応できる安価なプローブを得ることができ、傷み易い針状接触 子のみを簡単に取換えることができる便利な構造を得ることができる。 また、本考案においては、針状接触子を直接に接触子に固定するので、針状接 触子の取付部をより小型化できから、狭い空間での作業を容易にすることができ る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例によるプローブの拡大分解
断面図である。

【図２】組立状態の同プローブの一部断面側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 汎用プローブ ２ 四 ３ 接触子 ３ａ 雄ねじ ４，４Ａ ソケット ６ 雌ねじ ７，７Ａ 針状接触子 ７ａ 抜止めフランジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に接触子を有する汎用プローブと、
   同接触子の雄ねじに対して必要に応じてねじ込むことが
   できるソケットと、抜止めフランジにより抜出しを阻止
   した状態で同ソケットの貫通孔に貫通・支持できかつ前
   記ソケットを接触子に固定したとき同接触子に電気的に
   導通状態におかれる針状接触子とを備えることを特徴と
   するプローブ。