JPH056880Y2

JPH056880Y2 -

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Publication number: JPH056880Y2
Application number: JP9261588U
Authority: JP
Priority date: 1988-07-12
Filing date: 1988-07-12
Publication date: 1993-02-22
Anticipated expiration: 2003-02-22
Also published as: JPH0213488U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、西洋式便座において、上面背側の両
側部に便器本体の枢支軸に枢着するための突起部
を有する便座に装着される便座カバーに関する。

〔従来の技術〕

一般に、西洋式便座は、第４図に示す如く便器
本体１１０と、この便器本体１１０の上部にあつ
て、内外周とも平面視で卵形をなす環状に形成さ
れ、周縁部の枢支部１２１，１２１を便器本体１
１０の枢支軸１１１に枢支された便座１２０と、
この便座１２０の更に上方にあつて、周縁部が平
面視で卵形をなし、周縁部の枢支部１３１を便座
１２０と共に便器本体１１０に枢支された便蓋１
３０とからなつている。

而して上述した如き便座１２０に装着する便座
カバーとしては、例えば、実公昭57−56798号公
報に開示されたものがある。この便座カバー１４
０は、第５図第６図に示すように、伸縮性を有す
る布地よりなり、短筒状をなし、両端開口周縁部
に弾性材１４１，１４２を縫着してなるカバー本
体１４３と、便座１２０の内周よりも大きく、外
周よりも小さい環状をなし、前記カバー本体１４
３おける一端開口周縁部の弾性材１４１を着脱可
能に嵌着すべき溝１４４ａを備えた止具１４４を
具備している。そして、止具１４４の溝１４４ａ
にカバー本体１４３の一端開口周縁部の弾性材１
４１を嵌着してから、この止具１４４を便座１２
０の底面側内周縁近傍に配置して、カバー本体１
４３の他端開口周縁部を、カバー本体１４３を裏
返しにしつつ止具１４４、便座１２０の内側を通
して便座１２０の表面側に引出し、続いてカバー
本体１４３の他端開口周縁部を座面の幅方向外側
に向けて、展延させ、カバー本体１４３の裏面を
便座１２０の表面に沿せつつ便座１２０の外側周
縁の裏面側に回り込ませて、弾性体１４２の収縮
力によつて便座１２０の外側周縁の裏面側に拘束
保持される如くして、便座１２０に装着する。こ
のようにして、上述の便座カバー１４０は、第４
図に示す便器１００における便座１２０には、良
好な状態で装着される。

一方、近来、第７図に示すように、内部に発熱
部（図示せず）を備えた加温式の便座１２０′が
出現している。そして、この便座１２０′は、着
座したときに、尻部が冷たくないように、保温で
きるようにしている。この便座１２０′は、第７
図に示すように、背部１２１が幅広く形成されて
いて、この背部１２１の背面から外方に向けて前
記発熱部に接続されたコード１２２が延設され、
また、この背部１２１の上面両側近傍箇所に、便
器本体（図示せず）の枢支軸に枢着するための上
向き突起部１２３，１２３が設けられている。そ
して、このような加温式の便座１２０′において
も、肌触りを良くするためと装飾性を良好にする
ために、一般に、便座カバーを装着するようにし
ている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、このように形成された加温式の便座
１２０′は、上述のように、背部１２１が幅広く
形成され、しかもこの背部１２１の上面両側端近
傍箇所に、便器本体へ枢着される上向突起部１２
３，１２３が間隔距離を大きくとつて設けられて
いるために、第５図、第６図に示すような従来の
便座カバー１４０を装着することが実質的に不可
能であり、また、装着できたとしても、背部１２
１側において、便座１２０′への係着が不十分と
なる難点がある。便座１２０′に使用者が着座し
た場合、これに装着された便座カバー１４０に
は、一般に前向きの力が働くため、前述の如く不
十分な係着状態しか得られない便座カバー１４０
は、使用時に便座１２０′の背部１２１から外れ
ることが多く、満足できる使用感が得られるもの
ではなかつた。

また、上記のような加温式の便座１２０′に装
着する便座カバーとして第８図に示す便座カバー
１５０が市場に提供されている。この便座カバー
１５０は、円環筒状のカバー本体１５１の一方周
縁１５１ａを環円に形成して、その内部にリング
状の線材（図示せず）を内挿して、この一方周縁
１５１ａを便座１２０′の裏面内周縁近傍に配し
てそのリング状の線材が、裏面内側周縁に係着す
るようになし、他方周縁１５１ｂを便座１２０′
の表面側に引出し、続いて便座１２０の背部１２
１表面の前記上向き突起部１２３，１２３を避け
るようにして、便座１２０′の前側部分の外側周
縁の裏面側と背部１２１の背側端縁の裏面側とに
回り込ませ、その後に、この便座カバー１５０の
便座１２０′における背部１２１裏面側両側端部
に一端が縫着された帯体１５２，１５２の他端の
ホツクからなる止具１５３を、便座カバー１５０
の便座１２０′における上向き突起部１２３，１
２３より前側部分の外側周縁裏面側の背端部に設
けられたホツクからなる止具１５４に係着するよ
うにしている。

ところが、このような便座カバー１５０におい
ても、便座１２０′への着座に応じて、これの上
面に被着するカバー本体１５１に前向きの力が作
用することは同様であり、この力が、直接的に又
は帯体１５２，１５２を介して一方周縁１５１ａ
に内挿されたリング状線材に後向きに作用し、該
線材が後向きに引張られる結果、これの前部が便
座１２０′の内周縁部から外れることがあり、使
用の都度、装着状態を直す必要があつた。

また、本願出願人も実願昭63−64817号（実開
平１−170199号公報参照）において、上記のよう
な加温式の便座１２０′に容易に装着可能な便座
カバーを提案したが、この便座カバーにおいても
同様の難点がある。

本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであ
り、実願昭63−64817号において提案した便座カ
バーに更に改良を加え、便器本体の枢支軸に枢着
するための突起部を有する便座に容易に装着でき
ると共に、装着後にこれがずれることがない便座
カバーを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するために、上面背
側の両側部に便器本体の枢支軸に枢着するための
突起部を有する便座に装着され、円環筒状のカバ
ー本体の一方周縁を、便座の内周部底面側縁に配
されるリング体に設けられ外向きに開放された周
溝に係入装着して、他方周縁を便座の外周部低面
側縁に被装される便座カバーにおいて、カバー本
体の前記他方周縁の便座の背部に位置させるべき
部分の両側部に、前記便座の底面側の前記突起部
対向間隙間におけるこの便座の背端側と内周部側
との間に掛け渡され、先端に止部を設けた帯体
と、便座の底面側の前記突起部より前側における
この便器の両側端側と内周部側との間に掛け渡さ
れ、先端に止部を設けた帯体とをそれぞれ縫着
し、前記リング体の便座の背部に位置させるべき
部分の両側部に、前記各帯体の先端に設けた止部
に係着される止部を、また前記リング体の便座の
背部に位置させるべき部分に、これから便座の表
面側に向けて突出させて、該便座の背部側内周縁
に前側から係合する係合突起を設けた。

〔作用〕

本考案に係る便座カバーは、カバー本体の一方
周縁をリング体の周溝に係入装着させて、このリ
ング体の周溝に係入装着させて、このリング体を
便座の裏面内周縁近傍に配し、このリング体を便
座の裏面内周縁近傍に配し、このリング体に突設
された係合突起が便座の背部側内周縁の前側に位
置するようになし、カバー本体の他方周縁を便座
の表面側に引出し、続いて便座の上面背側の両側
部の突起部を避けるようにして、便座の背部より
前側部分の外側周縁の裏面側と、背部の背側端縁
の裏面側とに回り込ませ、その後に、便器の背部
側に位置する帯体を、便座の裏面背端側から内周
部側に掛け渡して、この帯体先端の止部を前記リ
ング体に設けられた止部に係着すると共に、便器
の前記前側部分に位置する帯体を、便座の底面側
の前記突起部より前側におけるこの便器の両側端
側から内周部側に掛け渡して、この帯体先端の止
部を前記リング体に設けられた止部に係着するこ
とによつて、便座に装着される。そして、このよ
うに装着された便座カバーのカバー本体に前向き
の力が作用した場合、係合突起が便座の背部側内
周縁に係合し、リング体の後方への移動を抑止す
る。

〔実施例〕

以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて
詳述する。

第１図は本考案に係る便座カバーを便座に装着
した状態を示す裏面側からの斜視図、第２図は同
じく表面側からの一部破断斜視図、第３図は便座
カバーへの装着前の斜視図である。

本考案に係る便座カバーが装着される便座は、
第７図に示すように、背部１２１が幅広く形成さ
れていて、この背部１２１の背面から外方に向け
て、便座１２０′内部に設けられた発熱部（図示
せず）に接続されたコード１２２が延設され、こ
の背部１２１の上面両側端近傍箇所に、便器本体
の枢支軸（図示せず）に枢着するための上向き突
起部１２３，１２３が設けられている。

そして、この便座１２０′に装着される本考案
に係る便座カバー１は、第１図乃至第３図に示す
ように、円環筒状のカバー本体２の一方周縁２１
に、ゴム紐等の弾性体３を玉縁仕末によつて縫着
し、該周縁２１を、便座１２０′の内周部底面側
縁に後述する如く配される合成樹脂製のリング体
４の外周縁に外向きに開放させて形成された周溝
４ａに係入装着する一方、カバー本体２の他方周
縁２２に、ゴム紐等の弾性体５を玉縁仕末によつ
て縫着して構成されている。

カバー本体２の便座１２０′の背部に位置させ
るべき他方周縁２２の背端部両側には、便座カバ
ー１が装着された場合に、便座１２０′の底面側
の上向き突起部１２３，１２３対向間隙間におけ
る便座１２０′の背部１２１の背端側と内周部側
との間に掛け渡されるゴム紐等を用いてなる帯体
６，６と、同じく便座１２０′の底面側の突起部
１２３，１２３より前側における便座１２０′の
両側端側と内周部側との間に掛け渡されるゴム紐
等の帯体７，７とが夫々縫着されており、これら
の帯体６，６，７，７の先端にはホツクを用いて
なる止部６ａ，６ａ，７ａ，７ａが夫々設けられ
ている。また、前記リング体４の便座１２０′の
背部１２１側に位置されるべき部分の両側部に
は、突出部４１，４２が外方に向けて突出形成さ
れ、該突出部４１，４２には、前記各帯体６，７
の各止部６ａ，７ａに係着されるホツクを用いて
なる止部４ｂ，４ｂ，４ｃ，４ｃが設けられてい
る。更に、リング体４の便座１２０′の背部１２
１側に位置されるべき部分の背端部には、該リン
グ体４の内周縁に沿つて、後述する如く装着され
た際に上方となる側に突出させて係合突起４ｄが
設けられている。

このような構成の便座カバー１は、カバー本体
２の一方周縁２１を周溝４ａに係入装着させた状
態で、リング体４を便座１２０′の裏面内側周縁
近傍に配し、第２図に示す如く、係合突起４ｄが
背部１２１の前部における内側周縁の前側に位置
するようになし、カバー本体２の他方周縁２２を
便座１２０′の表面側に引出し、続いて便座１２
０′の上面背側の両側部の上向き突起部１２３，
１２３を避けるようにして、便座１２０′の背部
１２１より前側部分の外側周縁の裏面側と、背部
１２１の背側端縁の裏面側とに回り込ませ、その
後、背部１２１側に位置する帯体６，６を便座１
２０′の裏面背端から内周部側に掛け渡し、これ
ら先端の止部６ａ，６ａを、リング体４背部両側
の突出部４１，４２に設けられた止部４ｂ，４ｂ
に係着させると共に、便座１２０′の上向き突起
部１２３，１２３より前側部分に位置する帯体
７，７を、便座１２０′の前記突起部１２３，１
２３より前側における裏面両側端側から内周部側
に掛け渡し、これら先端の止部７ａ，７ａを、前
記突出部４１，４２に設けられた止部４ｃ，４ｃ
に係着することによつて、便座１２０′に装着さ
れる。このように、上面背側の両側部に便器本体
の枢支軸に枢着するための上向き突起部１２３，
１２３を有する便座１２０′に、簡単にしかも確
実に装着でき、また、装着後、便座１２０′の表
側におけるカバー本体２に前向きの力が作用し、
帯体６，６及び帯体７，７を介してリング体４に
後方への引張力が作用した場合においても、係合
突起４ｄが便座１２０′の背部１２１側内周縁に
係合し、リング体４の後方への移動を抑止するか
ら、便座カバー１の装着位置がずれることがな
く、使用の都度、装着状態を直す必要がなくな
る。

尚、本実施例では、帯体６，６，７，７の止部
６ａ，６ａ，７ａ，７ａとリング体４の止部４
ｂ，４ｂ，４ｃ，４ｃにホツクを用いているが本
考案はこれに限らず、例えば、止部６ａ，６ａ，
７ａ，７ａを釣針状の引掛具とし、止部４ｂ，４
ｂ，４ｃ，４ｃをこれらの引掛具を引掛けるため
の孔としてもよく、また、各止部６ａ，６ａ，７
ａ，７ａ，４ｂ，４ｃに面フアスナーを用いても
よい。

また、本実施例においては、１個の係合突起４
ｄを設けているが、係合突起４ｄの個数は複数で
あつてもよいことは言うまでもない。

〔考案の効果〕

本考案は、以上述べたような構成を有し、便座
にカバー本体を被装し、カバー本体の便座の背部
に位置させるべき部分の両側部の外側縁に縫着し
た一方側の帯体を、便座の底面側の突起部対向間
隙間におけるこの便座の背端側と内周側との間に
掛け渡すと共に、他方側の帯体を、便座の底面側
の突起部より前側におけるこの便座の両側端側と
内周部側との間に掛け渡して、各帯体の先端の各
止部を、リング体の便座の背部に位置させるべき
部分の両側部に設けた各止部に係着することによ
つて、便座に装着することができるので、上面背
側の両側部に便器本体の枢支軸に枢着するための
突起部を有する便座に簡単にしかも確実に装着で
きる上、装着後に、便座表側のカバー本体に力が
作用した場合、リング体に設けた係合突起が便座
の背部側内周縁に係合し、リング体の移動が抑止
されるから、使用中に装着位置がずれることがな
い等、優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る便座カバーを便座に装着
した状態を示す裏面側からの斜視図、第２図はそ
の表面側からの一部破断斜視図、第３図は便座カ
バーへの装着前の斜視図、第４図は従来の保温式
でない便座を有する便器の斜視図、第５図及び第
６図は従来の便座における便座カバーの装着状態
を示す平面図及び底面図、第７図は保温式便座の
表面側からの斜視図、第８図は第７図に示す保温
式便座における従来の便座カバーの装着状態を示
す裏面側からの斜視図である。１……便座カバー、２……カバー本体、２１…
…一方周縁、２２……他方周縁、４……リング
体、４ａ……周溝、４ｂ，４ｃ……止部、４ｄ…
…係合突起、６，７……帯体、６ａ，７ａ……止
部、１２０′……便座、１２１……背部、１２３
……突起部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】上面背側の両側部に便器本体の枢支軸に枢着す
るための突起部を有する便座に装着され、円環筒
状のカバー本体の一方周縁を、便座の内周部底面
側縁に配されるリング体に設けられ外向きに開放
された周溝に係入装着して、他方周縁を便座の外
周部底面側縁に被装される便座カバーにおいて、カバー本体の前記他方周縁の便座の背部に位置
させるべき部分の両側部に、前記便座の底面側の
前記突起部対向間隙間におけるこの便座の背端側
と内周部側との間に掛け渡され、先端に止部を設
けた帯体と、便座の底面側の前記突起部より前側
におけるこの便器の両側端側と内周部側との間に
掛け渡され、先端に止部を設けた帯体とをそれぞ
れ縫着し、前記リング体の便座の背部に位置させ
るべき部分の両側部に、前記各帯体の先端に設け
た止部に係着される止部を、また前記リング体の
便座の背部に位置させるべき部分に、これから便
座の表面側に向けて突出し、該便座の背部側内周
縁に前側から係合する係合突起を設けたことを特
徴とする便座カバー。