JPH056838Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、車両用シートに於いて、シートバ
ツクの収納凹部から引き出して使用する、アーム
レストの支持構造に関するものである。

（従来の技術） この種のアームレストには、使用時に、シート
クツシヨンへ当接するものと、シートクツシヨン
上方位置でロツクされるものとがある。

第４図で示す後者の場合、図中想像線で示すよ
うに、使用時にアームレストに過大荷重が加わつ
たとき、例えば、子供がアームレストに座つたと
きなど、アームレストが下方へ回動するため、ア
ームレスト本体のみならず、アームレスト支持部
まで破壊又は変形を生じることがある。

かかる危険を避けるため、実開昭58−134961号
公報記載の「座席用アームレスト支持装置」が開
示されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記公報記載の装置は、構造が
複雑であつて、製造コストの可及的節減を要請さ
れる現在では不適である。

（問題点を解決するための手段） この考案は、構造が簡単であつて、しかも、ア
ームレスト使用時に生ずる、過大荷重をシートク
ツシヨンへ伝達できるアームレスト支持装置を提
供することを目的とする。

即ち、この考案の車両用シートのアームレスト
支持装置は、以下の構成を要旨とするものであ
る。

アームレストの基部にレバーを固定する。

アームレスト使用時に回動したレバーをロツク
する係止部と、 使用時に過大荷重を受けたアームレストがシー
トクツシヨンに当接するにともなつて、回動して
係止部から外れたレバーが当接して、過大荷重を
シートクツシヨンへ伝達可能に、円弧状の当接部
とを、 形成したスプリングストツパをシートバツクの
フレーム側に固定したものである。

（作用） アームレスト使用時には係止部でレバーはロツ
クされて、アームレストを使用できる。

アームレストに過大荷重が加わると、アームレ
ストにともなつて回動したレバーは、係止部から
外れて円弧状の当接部に当接し、アームレストは
シートクツシヨンへ当接する。当接部はスプリン
グストツパの一部であるため、フレーム側へたわ
み、アームレストにかかつた過大荷重をシートク
ツシヨンへ伝達する。この結果、アームレストや
フレームの変形、破損を防ぐ。

（実施例） 以下、図示実施例に基づいてこの考案を説明す
る。

まず、第４図に於いて、１は車両後部シート、
２はシートバツク、３はシートバツクに凹設され
たアームレスト収納凹部、４はシートクツシヨン
である。

第１図ないし第３図に示すように、５はアーム
レストで、基部に側方に突出した回動支軸６に
は、レバー７が固定されている。８は、レバー７
先端部に嵌着された硬質合成樹脂製のキヤツプで
ある。

９はシートバツクのフレームであつて、このフ
レーム９には、前部シート側へ突設するブラケツ
ト１０が固設されている。アームレスト５は、ブ
ラケツト１０の軸穴に、前記支軸６を嵌入して回
動自在に支持される。

１１は支持金具で、ブラケツト１０の内側に於
いて、フレーム９の前部シート側に固定されてい
る。

１２はスプリングストツパであつて、飛び出し
防止部１３、係止部１４、当接部１５が板ばねで
一体に形成され、支持金具１１に固定されてい
る。

飛び出し防止部１３は、スプリングストツパ１
２の下端部に、前部シート側へ突出する円弧状に
形成されており、アームレスト５収納時にレバー
７を係止する。この飛び出し係止部１３は、車両
の急制動時、悪路走行時などに、アームレスト５
がシートバツク２の収納凹部３から飛び出すのを
防ぐものである。

係止部１４は、前部シート側へ突出する円弧状
の当接部１５基部の屈曲点に形成される。即ち、
アームレスト５使用時には、第２図に示す如く、
アームレスト５の回動とともに上方へ回動したレ
バー７は、屈曲した係止部１４に嵌まり込みアー
ムレスト５をロツクする。

又、第１図のように、アームレスト５に過大な
荷重がかかると、アームレスト５はシートクツシ
ヨン４に当接し、アームレスト５のこの回動にと
もなつて回動したレバー７は、係止部１４から外
れて、円弧状の当接部１５に当接する。

（効果） アームレストに固定されたレバーと、板ばねで
形成されたスプリングストツパによりアームレス
トを支持する構成になつている。

このため、構成が極めて簡単であり、低コスト
で提供できるのみならず、故障発生おそれがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、アームレストに過大荷重が加わつた
結果、レバーがスプリングストツパの当接部に当
接した状態を示す側面図である。第２図はアーム
レスト使用時の正常な状態を示す側面図である。
また、第３図はアームレストの側面図、第４図は
シートの側面略図である。 １……シート、２……シートバツク、３……収
納凹部、４……シートクツシヨン、５……アーム
レスト、６……支軸、７……レバー、９……フレ
ーム、１２……スプリングストツパ、１３……飛
び出し防止部、１４……係止部、１５……当接
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 使用時にはシートのシートクツシヨン上方へ、
   収納時にはシートバツクの収納凹部へ回動自在な
   アームレストに於いて、アームレストの基部にレ
   バーを固定するとともに、アームレスト使用時に
   回動したレバーをロツクする係止部と、使用時に
   過大荷重を受けたアームレストがシートクツシヨ
   ンに当接するにともなつて、回動して係止部から
   外れたレバーが当接して、過大荷重をシートクツ
   シヨンへ伝達可能に、円弧状の当接部とを形成し
   たスプリングストツパを、シートバツクのフレー
   ム側に固定したことを特徴とする車両用シートの
   アームレスト支持装置。