JPH0567114A - 自動車運行管理用無線式メモリカードシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】配送車等自動車の運行管理効率と自動車の運行
上のセキュリティとを相乗的に向上させる。 【構成】１枚の無線式メモリカード２に、配送車等の自
動車の運行管理に必要なデータを記録するメモリ手段
と、読み出し信号を無線で受信したときに起動して、こ
の自動車の識別子を無線で送信してセキュリティロック
を解除させるセキュリティ手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は配送車等自動車の運行管
理業務等に好適な自動車運行管理用無線式メモリカード
システムに係り、特に、従来のリモートユースの無線式
メモリカードを多機能化した自動車運行管理用無線式メ
モリカードシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動車の配送業務等の運行管理シ
ステムの一例としては自動車の走行距離や出入車の時
刻、作業コード等の運行経緯と、自動車のエンジン回転
数や燃料消費等の車両データとを記録紙やメモリカード
等の記録媒体に記録し管理するシステムがある。

【０００３】また、配送に従事している運転手等の作業
員の出、退勤の時刻管理はタイムカードを打刻する等に
より管理し、前記運行経緯や車両データとは別々に管理
している。

【０００４】また、従来は自動車の運転室のドアのロッ
ク解除を、鍵により行なっており、また、荷室ドアのロ
ック解除も鍵で行ない、あるいは運転室にあるレバー開
操作で行なっており、ドアロック解除操作が煩雑であ
る。

【０００５】さらに、駐車場等のゲートのロックやその
解除、ゲートの開閉を人力で行なうことが多く、これら
の作業を運転手等が自動車から一々降りて行ない、ある
いは別の専従者によりゲートを開閉して貰う必要があ
り、極めて面倒である。

【０００６】また、電動開閉のゲートの場合では開閉用
操作ボタンの近傍に自動車を寄せて運転室のドアを開
け、この操作ボタンを手で押す作業が必要であり、少な
からず面倒である。

【０００７】さらにまた、運行管理部の事務所等から出
先の運転手等に連絡をとる必要がある場合には、運転手
がいわゆるポケットベルを携帯するか、あるいは出先か
らほぼ定期的に事務所に電話等で連絡している。このた
めに必要なとき以外にも事務所等へ定期的に連絡を入れ
なければならず、しかも、定期的連絡と言っても道路状
況や走行している場所によってかなり連絡時刻もばらつ
きが多く、さらに、運転手が電話連絡や荷物の集配によ
り自動車から離れているときに、荷物を盗まれたりする
可能性もある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前記したように従来で
は自動車の運行経緯や車両データ、運転手等作業員の出
退勤のデータ等自動車の運行管理に必要なデータが一元
的に管理されていないので、配送車の運行管理効率が必
ずしも良好ではないという問題がある。

【０００９】また、自動車の運転室や荷室のドアロック
解除や駐車場のゲートの開閉、出先の運転手との連絡が
非常に煩雑であるという課題がある。

【００１０】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は自動車の運行管理効率の向
上とセキュリティ機能の向上とを共に図ることができる
自動車運行管理用無線式メモリカードシステムを提供す
ることにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために次のように構成される。

【００１２】本願の請求項１記載の発明（以下第１の発
明という）は、データを無線通信により読み出し自在に
書き込ませる無線式のメモリカードと、このメモリカー
ドに、配送車等の自動車の運行管理に必要なデータを読
み出し自在に書き込む手段とを有し、前記メモリカード
に、読み出し信号を無線で受信したときに起動して識別
子を無線で送信してセキュリティロックを解除させ、ま
たは開閉ゲートを開閉せしめる手段を設けたことを特徴
とする。

【００１３】また、本願の請求項２に記載の発明（以下
第２の発明という）は、メモリカードに、呼出信号を受
信したときに起動して、その呼び出しを知らしめる呼出
手段を設けたことを特徴とする。

【００１４】

【作用】

〈第１の発明〉１枚の無線式メモリカードに、配送車等
の運行管理に必要なデータを一元的に記録するメモリ機
能と、自動車のドアや駐車場のゲート等のセキュリティ
ロックを解除するセキュリティ機能とを共に設けたの
で、配送車の運行管理効率と運行上のセキュリティとを
相乗的に向上させることができる。

【００１５】〈第２の発明〉無線式メモリカードは呼出
信号を受信したときに起動して、アラームを鳴らす等し
てその呼出を知らせる。すなわち、本発明は、いわゆる
ポケットベルとしての機能も有するので、呼出アラーム
を聞く等、呼び出されてから電話等により連絡すること
ができる。

【００１６】つまり、本発明は自動車の配送業務上必要
なメモリ機能とセキュリティ機能と共に呼出機能とを共
に有するので、配送車等自動車の運行効率の向上を図る
ことができる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図６に基づい
て説明する。なお、図１〜図６中、共通する部分には同
一符号を付している。

【００１８】図１（Ａ）は本発明の一実施例の要部であ
る自動車運行管理用無線式メモリカードシステム１の斜
視図であり、無線式メモリカード２と、このメモリカー
ド２に配送車等自動車の運行管理に必要なデータを無線
通信により非接触で書き込み（記録）、あるいは読み出
す車載用の記録装置３とを有する。

【００１９】運行管理記録装置３は、自動車に搭載され
て、メモリカード２を挿入させる挿入口３ａと、その挿
入状態を表示するインジケータ３ｂとを備えており、メ
モリカード２に書き込み、あるいは読み出すデータとし
ては配送車等の自動車の走行距離や出入車時刻、作業コ
ード等の運行経緯と、エンジン回転数や燃料消費量等の
車両データと、運転手等作業員の出退勤時刻等がある。

【００２０】また、図１（Ｂ）で示すリーダライタ４は
例えば事務所等に設置されて、そのステージ４ａ上にメ
モリカード２を載置して運行管理に必要なデータを書き
込みかつ読み出し、業務日報や伝票等を作成するもので
ある。

【００２１】一方、無線式メモリカード２は例えばプラ
スチック製等のカード内に、ＩＣ（半導体集積回路）チ
ップ等より成るマイクロコンピュータと無線送受信回路
と小型電池等を内蔵しており、このマイクロコンピュー
タのメモリ内に格納されているデータの読み出しおよび
書込みは中波等の無線通信でアクセスして行なうもので
あり、前記自動車運行管理データを記録する機能の他
に、通常の鍵によらない電子的な解施錠を行なう、いわ
ゆるキーレスエントリ機能と呼出機能とを有する。

【００２２】つまり、メモリカード２は図２に示すよう
にトラック等自動車５の運転室のドアのセキュリティロ
ック６と荷室ドアのセキュリティロック７とを解除する
キーレスエントリ機能を有する。

【００２３】これらセキュリティロック６，７は、読み
出し信号を重畳した微弱電波を送信するセンサを有し、
その微弱電波到達範囲内にメモリカード２、つまりこの
メモリカード２を所持している運転手等が入り、この読
み出し信号をメモリカード２により受信したときに、こ
のメモリカード２が起動してこの自動車５または運転手
の識別子であるアイディコードを中波等の無線で送信す
る。各セキュリティロック６，７のセンサはこのアイデ
ィコードを受信して車載用の運行管理記録装置３により
当該自動車の運転手等であることを確認したときに、各
ドアセキュリティロック６，７をそれぞれ解除し、各ド
アを開放できるようになっている。

【００２４】したがって、自動車５の運転室や荷室のド
アを鍵により開ける必要がなく、メモリカード２を各セ
キュリティロック６，７に接近させるだけで解除できる
ので、非常に便利である上に、貨物の盗難等を防止する
ことができる。

【００２５】また、図３に示すように自動車５のハンド
ル８の近傍にエンジン始動許可センサ９を設け、前記と
同様に、このエンジン始動許可センサ９の微弱電波到達
範囲内にメモリカード２を所持した運転手等が入ったと
きに、このメモリカード２が、その読み出し信号を受信
して起動し、自動車５の運転手であることを確認したと
きに、エンジンスタートを許可し、イグニッションキー
（図示せず）を回してエンジンを始動することができる
ようになっている。

【００２６】したがって、イグニッションキーを自動車
５に付けたまま運転手等が車から離れても、所定のメモ
リカード２を所持していない以上、エンジンを始動でき
ないので、自動車５やその荷物の窃盗を防止することが
できる。

【００２７】さらに、図４に示すように、駐車場等のゲ
ート１０のゲートアンテナ１１から放射される読み出し
信号を重畳した微弱電波到達範囲内に、このメモリカー
ド２を所持している運転手等の自動車５が入り、その読
み出し信号を受信したときに、メモリカード２が起動し
て、その受信の間中アイディコードを送信し続けるよう
になっている。

【００２８】このアイディコードはゲートアンテナ１１
により受信され、運行管理記録装置３により入門を許可
されている運転手等であると確認すると、ゲート１０の
セキュリティロックを解除して自動的に開門し、ゲート
アンテナ１１がメモリカード２からのアイディコードを
受信している間と、その後所定時間まで開門を続行し、
その後閉門する。したがって、運転手等が自動車５から
降りることなく、また手でゲート開閉操作ボタンを押す
こともなく、駐車場等のゲート１０を開門してその内部
へ進むことができ、駐車場等への出入が非常に簡単かつ
便利である。

【００２９】図５は複数枚のメモリカード２に同時に運
行管理データを書き込み、かつ読み出す複数枚用のリー
ダライタ１２を示す斜視図であり、このリーダライタ１
２は運転手等の出退勤時の時刻もメモリカード２に記録
し、このメモリカード２を出退勤用のタイムカード代り
に使用するものである。

【００３０】これによれば、自動車５の運行経緯や車両
データと共に運転手等の出退勤時刻も同時に記録して、
配送車等自動車の運行管理に必要なデータを１枚のメモ
リカードに格納するので、配送車等の自動車の運行管理
効率の向上を図ることができる。

【００３１】図６は本願第２の発明の一実施例を説明す
るための要部斜視図であり、これはメモリカード２の呼
出機能を説明するものである。

【００３２】つまり、運転手Ｐ等に運行管理部等の事務
所１３から連絡をとる場合に、その事務所１３の無線機
のアンテナ１４から呼出信号を無線で送信する。

【００３３】この呼出信号は一旦自動車５の車載アンテ
ナ１５で受信されてＭＣＡ（Multi-Channel Access) 無
線機等の移動体通信装置１６に中継されて運行管理装置
３により事務所から呼び出されている運転手であると確
認されると、メモリカード２との通信用外部アンテナ１
７より呼出信号が送信される。この呼出信号をメモリカ
ード２が受信すると、起動して呼出アラームを鳴らす等
し、運転手Ｐ等に事務所１３からの呼出を知らせる。

【００３４】つまり、メモリカード２はいわゆるポケッ
トベルと同様の機能も有するので、呼出があった時に事
務所１３等に電話で連絡すればよく、定期的に事務所等
に連絡するという繁雑さを省略するということができ
る。

【００３５】また、移動体通信装置１６は自動車５の運
転室や荷室のドア、運転席のイグニッションキーを、メ
モリカード２を所持せずに開けようとし、またはエンジ
ンを始動させようとしたときに、メモリカード２に盗難
警報信号を無線で送信し、メモリカード２にその盗難ア
ラームを鳴らす等して、運転手に知らせるように構成し
てもよい。

【００３６】これによれば、運転手Ｐ等が貨物の集配に
より自動車５の運転室や荷室のドアをロックせずに自動
車５から離れた場合でも、これらドアはオートロックさ
れるので荷物等の盗難を事前に防止することができる上
に、何者かにより運転室や荷室のドア等が開けられよう
とすると盗難アラームが鳴る等するので、セキュリティ
を高めることができる。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本願第１の発明は、
１枚の無線式メモリカードに、配送車等の自動車の運行
管理に必要なデータを一元的に記録するメモリ機能と、
自動車の運行上のセキュリティを図るセキュリティ機能
とを共に設けたので、配送車等自動車の運行管理の効率
向上と自動車運行上のセキュリティとを相乗的に向上さ
せることができる。

【００３８】また、本願第２の発明は、１枚のメモリカ
ードに前記メモリ機能とセキュリティ機能の他に、いわ
ゆるポケットベル等の呼出機能を付加したので、従来例
のように運転手等が出先から定期的に電話等で連絡する
煩雑さを省略することができる等、自動車の運行効率を
高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は本願第１、第２の発明の自動車運行管
理用無線式メモリカードシステムの一実施例の構成を示
す斜視図、（Ｂ）は同図（Ａ）で示す運行管理記録装置
のカード１枚処理用のリーダライタを示す斜視図。

【図２】図１で示すメモリカードのキーレスエントリ機
能を説明するためのメモリカードと自動車の斜視図。

【図３】図１等で示すメモリカードと運転室内のハンド
ル等を示す図。

【図４】図１等で示すメモリカードのセキュリティ機能
を説明するための自動車とゲートの斜視図。

【図５】図１等で示すメモリカードと複数枚用リーダラ
イタの斜視図。

【図６】図１等で示すメモリカードの呼出機能の一例を
示すためのメモリカードと自動車等の斜視図。

【符号の説明】

１ 自動車運行管理用無線式メモリカードシステム ２ 無線式メモリカード ３ 運行管理記録装置 ５ 自動車 ６，７ セキュリティロック １０ ゲート １６ 移動体通信装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 データを無線通信により読み出し自在に
   書き込ませる無線式のメモリカードと、このメモリカー
   ドに、配送車等の自動車の運行管理に必要なデータを読
   み出し自在に書き込む手段とを有し、前記メモリカード
   に、読み出し信号を無線で受信したときに起動して識別
   子を無線で送信してセキュリティロックを解除させ、ま
   たは開閉ゲートを開閉せしめる手段を設けたことを特徴
   とする自動車運行管理用無線式メモリカードシステム。
2. 【請求項２】 メモリカードに、呼出信号を受信したと
   きに起動して、その呼び出しを知らしめる呼出手段を設
   けたことを特徴とする請求項１記載の自動車運行管理用
   無線式メモリカードシステム。