JP3606833B2 - 車両用盗難防止方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の盗難を防止する装置に関するものであり、特に輸送用車両の盗難防止に適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の盗難防止手段としては、従来からドアにロックをかけ、車内に侵入できないようにすることが一般的であるが、近年では短時間で合鍵を製作して車両を盗む手口が増えて来ている。また、ドアのロック機構自体は複雑なものではなく、常習犯であればピッキング装置を使って数分程度でロックを解除してしまう。また、以前勤務していた従業員が退職前に業務用車の合鍵を作成しておき、退職後に合鍵を使って車両又はその運搬物を窃盗する事件も多発している。
【0003】
したがって、ドアにロックをかけていても安心することができない。そこで、近年では盗難防止用の種々の盗難防止装置が販売されている。盗難防止装置は異常を検知した際に作動し、窃盗の防止や、窃盗された後の発見などに寄与する。
【0004】
異常検出時の盗難防止装置の動作には種々のものが存在し、大きく分けて警告音や警告ランプ等により窃盗者を警告,撃退するタイプ、車両所有者に自動的に電話をかけて異常事態の発生を知らせるタイプ,エンジンが始動しないようにする等して運転できなくするタイプ,盗難後の車両の位置を確認できるタイプなどがある。
【0005】
何れの場合も運転者は下車する際に盗難防止装置を作動状態にし、窃盗犯の来襲に備えておく。多くの盗難防止装置ではキー又はキーホルダーに仕込まれた赤外線信号送信器から車内に搭載された本体に赤外線通信で作動開始の信号を送る。作動開始信号を受けた本体は、ドアロックモータを作動させてドアにロックをかけると共にセキュリティ作動状態になる。そして、セキュリティ作動中にドアが開けられる等の異常があると、上記のような警告等の対処を行う。
【0006】
車両の所有者又は運転者が、再び車両を運転する際には、赤外線通信で盗難防止装置のセキュリティを解除してから車両に乗り込む。盗難防止装置の種類によっては、セキュリティ解除と同時にドアロックを解除するタイプのものもある。セキュリティ解除により車両は通常の状態、すなわちセキュリティのかかっていない状態となるので、運転者は通常通りに運転すればよい。
【0007】
ところで、盗難の原因としてロックのかけ忘れや、セキュリティ作動開始の指示忘れという単純なミスも少なくない。又、宅配便のような配達業務では、配達の度にドアをロックしたりセキュリティの作動指示をすることは手間であり現実的ではない。しかも、配達業務では下車した後に、車両の側部や後部に設けられた荷物室のドア(トランク扉,カーゴドア,後方ハッチ、サイド荷扉等)を開けて荷物を積み降ろし作業をする必要があり、手に荷物を持った状態でドアのロックをしたり、セキュリティの指示をするのは容易でない。
【0008】
そのため、配達業務をしている運転者にとっては、車から離れて荷物を届けるだけの僅か30秒から1分程の短時間、或いは運転手が運転席のドアを開けてから後方の荷物室のドアを開けるまでの間の極く僅かな時間の間に盗難に遭うことはないと思いがちで、面倒なロックやセキュリティ作動開始指示をするまでの必要がないと思い込み、適切なセキュリティ対策を行わない者が多い。
【0009】
セキュリティ作動を開始させるには、先述のように運転者がセキュリティ開始の指示を与えなければならず、セキュリティ開始の指示を忘れたり、知っていても実際に行わないので有れば、盗難防止装置は作動せずセキュリティとして全く意味をなさない。
【0010】
ドアのロックに関しては、かけ忘れ防止のためにドアを閉めると自動的にドアをロックするシステムも考えられるが、配達業務においては、下車してから荷物室ドアを開けて荷物を取り出す必要があり、ドアがロックされてしまうと荷物室ドアも開けられず荷物を取り出せずに不便である。
【0011】
更に、荷物室ドアを開けて荷物の積み降ろし作業をしている最中には、運転席にまで注意が至らないことが多く、運転席のドアがロックされていないと、荷降ろし中に運転席のダッシュボードから手荷物や貴重品を盗まれたり、運転席に忍び入った窃盗犯により車両ごと盗まれるような事件もある。
【0012】
車両を使った配達,配送業務としては宅配便や、コンビニエンスストア,スーパーマーケット,商店,自動販売機への商品配達、更には銀行への現金輸送等があるが、配達途中で配達物が盗まれると配達者又は配達会社は配達依頼者に対して盗まれた責任をとって弁償しなければならない。仮に盗難保険に入っていたとしても、運転者がドアにロックをしていなかったり、セキュリティを実施させていなかった場合には、保険の対象外になる場合や、保険により補償される額が著しく少なくなることが多い。
【0013】
また、盗難防止装置を設置するのに車両側に大幅な改造が必要な場合は、コスト的に問題となるばかりでなく、既存の車両に追加的に設置するのが困難となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、第一に、一般車両は勿論、特に運送業務に用いられる車両について、荷物室ドアを開いての荷物の積み降ろし時でも操作が煩わしくなく、しかも取り付けに際して車両への改造が少なくてすむ車両用盗難防止方法とその装置を提供することを課題としており、第二に、ロックのかけ忘れや、セキュリティ作動の指示忘れを防止すると共に、ドアのロック,アンロックやセキュリティの作動開始,解除の操作が運転者の負担とならない車両用盗難防止方法とその装置の開発を課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
「請求項1」に記載の車両用盗難防止装置は、「車内に搭載される本体 (1) と、該本体 (1) に接続されたアンテナ (4) と、携帯可能で該アンテナ (4) に対してID信号を送信可能なID発信器 (K) とを備え、
該本体 (1) は、該ID発信器 (K) から送られてきたID信号が該本体 (1) に予め登録されているIDと一致することを確認すると全ての座席ドアと荷物室ドアのロックと該車両のエンジンの作動を阻害するエンジン不作動信号及び / 又は不適切に車両が操作されたときに警告発令信号を当該車両に出力するセキュリティ作動を解除させ、
座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、キュリティ作動を開始させ、
セキュリティ作動中に、 ID 信号が不一致状態でドアのロック解除又はドアが開けられたことを検知すると警告を発するように車両を制御するようになっている」ことを特徴とする。
【0016】
このようにすることで、運転者が運転席を離れて座席ドアを閉じると自動的に座席ドアがロックされ、運転者が後部の荷物室へ向かう間あるいは荷物室で作業をしている間に窃盗犯が運転席に忍びこみ運転席の貴重品を盗んだり、車両運転して車両と盗むというようなことが確実に防止される。また、荷物の積み降ろし等の作業が終了して荷物室ドアを閉めると、その時点で荷物室ドアは自動的にロックされ、セキュリティの作動が再開される。また、座席ドアのロック後の余裕時間内に荷物室ドアを開けない場合は、余裕時間経過後に荷物室ドアは自動的にロックされ、セキュリティの作動が再開される。従って、運転者が荷物を手に持った不自由な状態で、ドアのロックやセキュリティ開始指示をする必要がない。
【0017】
本明細書で述べる「セキュリティ機能」とは、(1)座席ドアと荷物室ドアのロック解除機能と該車両のエンジンの作動を阻害する不作動機能だけの場合、又は、(2)不適切に車両が操作されたときに警告発令動作を行う警告発令機能だけの場合、及び、(3)座席ドアと荷物室ドアのロック解除機能と該車両のエンジンの作動を阻害する不作動機能並びに不適切に車両が操作されたときに警告発令動作を行う警告発令機能の両方を含む場合とがある。そしてこれらはその目的に合わせて採否が決定される。下記実施例では(2)の場合の説明は割愛した。
【0021】
また、この場合ID発信器(K)から非接触で本体(1)にID信号を送ることができる。本体(1)はID信号を受信して、そのIDが本体(1)に予め登録されているIDと同一であることを確認すると荷物室ドアも含め全てのドアのロックを解除しセキュリティも解除する。そして運転者は座席ドアを開いて車両に乗降する。荷物室に用事がある場合には座席ドアを閉めて荷物室に向かうと座席ドアは自動的にロックされ、ドアのロック忘れがなくなる。また、荷物室での作業が終わり荷物室ドアを閉めると自動的に荷物室ドアがロックされ、これと共にセキュリティ作動が再開されるので、運転者は自分で荷物室ドアのロックやセキュリティの開始の指示をする必要がない。そのため、ドアロックやセキュリティ開始指示忘れがなくなり、安全性が向上する。
【0022】
請求項2」は「請求項1」で使用される「ID発信器(K)」に関し「ID発信器(K)は内部に電池を有さないカード型であり、該アンテナ(4)からの電波を受けて電磁誘導により発電可能であり、発電より得られた電力によりID信号を発信可能である」ことを特徴とするもので、このようなID発信器(K)は携帯が容易であり、電池切れの心配もなくなる
【0023】
請求項3」は「ID」の変更に関し「ID発信器(K)に登録されるIDと、本体(1)に記録されるIDは変更可能である」ことを特徴とする。これによれば、仮にID発信器(K)を盗まれたり紛失した場合でも、ID発信器(K)に登録されるIDと、それに対応する本体(1)側の登録IDを変更させて、紛失又は盗難されたID発信器(K)ではドアロックやセキュリティの解除はできないようにすることができる。そのため、紛失又は盗難されたID発信器(K)の悪用を防止することができる
【0024】
「請求項4」は「リモートコントロール装置(R)」を使用する場合で「車内に搭載される本体(1)と、該本体(1)に接続されたリモコンアンプ(a)と、携帯可能で、前記リモコンアンプ(a)に特定の電波を送信可能なリモートコントロール装置(R)とを備え、
該本体(1)は、該リモートコントロール装置(R)から送られてきた特定の電波を検知すると全ての座席ドアと荷物室ドアのロックと該車両のエンジンの作動を阻害するエンジン不作動信号及び/又は不適切に車両が操作されたときに警告発令信号を当該車両に出力するセキュリティ作動を解除させ、
座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、キュリティ作動を開始させ、
セキュリティ作動中に、リモートコントロール装置(R)からの特定の電波を検知することなくドアのロック解除又はドアが開けられたことを検知すると警告を発するように車両を制御するようになっている」ことを特徴とする。基本的には、リモートコントロール装置(R)は前述の「ID発信器(K)」と同じ作用をする。
【0025】
請求項5」は、従来から使用されている「車両キー」を使用する場合で、「車内に搭載される本体と、該本体に接続された作業スイッチとで構成され、
該本体は、車両キーによる座席ドアのアンロック後、作業スイッチを操作することでエンジンの不作動状態を解除させ、
座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、エンジンを不作動状態に戻す或いは当該車両に対応する車両キー以外の手段でドアロックの解除またはドアを開こうとした場合、エンジンを不作動状態に戻すようになっている」ことを特徴とする。
【0026】
請求項6〜8」は警告に関し、「請求項6」では「警告は高音のクラクションと低音のクラクションを交互に鳴らすことにより行う」ことを特徴とし、「請求項7」では「警告はハザードランプ(10a),(10b)を左右交互に点灯させることにより行う」ことを特徴とし、「請求項8」では「警告はヘッドライトのハイビームとロービームの交互点灯又は、ハイビームの左右交互点灯により行う」ことを特徴とする。
【0027】
これらは異常時に行う警告の手段を特定したものであり、ハザードランプ(10a),(10b),ヘッドライト,クラクション(11a),(11b)等により窃盗犯を警告し、退散させることができる。特にライトの点灯やクラクションの鳴らすタイミングを工夫したことにより、異常事態であることを周囲に知らせることも容易となる。
【0028】
請求項9」は警告手段の切り替えに関し「タイマー又は光センサにより昼間と夜間の判別を行うことができ、昼間はクラクションによる警告、夜間はライトによる警告に切り替えることが可能である」ことを特徴とする。これによれば、昼間は周囲に異常事態を知らせやすいクラクションを使い、周囲の住民が睡眠している夜間はライトを使うことにより、周囲の住民に迷惑を与えにくくすることができる。
【0029】
請求項10」はセキュリティ作動中の不適切操作が行われた場合のエンジン制御に関し「警告が行われた後、セキュリティ作動を解除しない状態でエンジンをかけると、所定の時間経過後にエンジンが停止し、セキュリティ作動が解除されるまで再度エンジンが始動できない状態に維持する」ことを特徴とするもので、これによれば、窃盗犯が警告しても退散せず、車両を走行させて盗もうとした場合に、所定時間後にエンジンが停止するように制御して走行不可能とさせ、しかも再びエンジンがかからないように制御することにより、走行して逃走させないようにすることができる。
【0030】
請求項11」は半ドア状態警告に関し「閉めたドアが半ドア状態の場合は、ドアを閉めて所定時間経過後にクラクションをならすことにより注意を促す」ことを特徴とする。これにより半ドア状態の場合に、所定時間後に注意を促すクラクションがなるので、運転者はそれに気づいてドアを閉め直すことができる。
【0031】
請求項12」は「座席ドアのロック後、荷物室ドアが閉じている場合、これをロックするまでの設定時間」に関し「座席ドアのロック後、荷物室ドアが閉じている場合、これをロックまでの設定時間を変更する」ことができることを特徴とするもので、設定時間の変更方法は「ID発信器(K)」を使用する場合、リモートコントロール装置(R)を使用する場合或いは延長信号を車両のマイコン(M)に入力する入力ボタン(後述する作業スイッチ(6))を使用する場合などがある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。本発明が適用される車両は、座席ドアと荷物室ドアとを有する全ての車両で、配送業務に使用される貨物自動車、現金輸送車は勿論、一般乗用車も含まれる。一般乗用車の場合は、トランクが荷物室ドアということになる。また、本発明の対象となる車両用盗難防止装置はその態様により3種類の例がある。「実施例1(図2参照)」は、ID機能或いはリモートコントロール装置(R)を使用し、セキュリティ作動時に異常が発生した場合、クラクションを発鳴させたり、ハザードランプを点滅させるなどの警告動作が行われる場合である。この場合、後述する作業スイッチがある場合とない場合に分かれる。「実施例2」は、「実施例1」と比較してID機能がない場合で、リモートコントロール装置(R)を使用する場合とこれを使用しない場合とに分かれる。前者を「実施例2a(図3参照)」とし、後者を「実施例2b(図4参照)」とする。「実施例3」は、セキュリティに作動中に異常が発生した場合、警告動作を行わない場合で、これもリモートコントロール装置(R)を使用する場合とこれを使用しない場合に分かれる。前者を「実施例3a(回路は図3と実質的に同一)」とし、後者を「実施例3b(図5参照)」とする。実施例3bはID機能及びリモートコントロール装置(R)のいずれもがなく車両キーのみを使用する場合であって、セキュリティ機能もエンジン不作動のみで警報機能はない。以下、実施例1から順番に説明し、重複するところは煩雑さを避けるために原則としてその説明を省略する。
【0033】
[実施例1]
図2は本実施例の盗難防止装置の本体(1)の外部接続図である。本実施例では20×10×4cm程度のケーシング内に回路を収納しており、第1コネクタ(2)と第2コネクタ(3)により外部と接続できるようになっている。これら本体(1)の第1コネクタ(2)と第2コネクタ(3)は本車両に装備され、本車両をコントロールするマイコン(M)に接続されている。本体(1)は車両の車内、例えばダッシュボード内や助手席の足下等の適当な箇所に取り付けられる。
【0034】
第1コネクタ(2)は15の端子を有するコネクタであり、車体に設けられている右側ハザードランプ(10a)、左側ハザードランプ(10b)、低音クラクション(11a)、高音クラクション(11b)、座席ドア用ロックモータ(12)、荷物室ドア用ロックモータ(13)、エンジン制御回路(14)、作業スイッチ(6)、ロックセンサ(7)、座席ドアランプスイッチ(8)、荷物室ドアランプスイッチ(9)と接続されている。これらの内、作業スイッチ(6)以外は全て最初から車両に設置されている部材である。なお、作業スイッチ(6)は必ずしも必要とされておらず、後述するID発信器(K)やリモートコントロール装置(R)を使用する事で同様の操作を行うことが出来る。
【0035】
クラクションは低音と高音の2種類を有しているが、これも一般的に車両に備えられている部材であり、通常はハンドルに設けられたクラクションボタンを押すことにより低音クラクション(11a)と高音クラクション(11b)とが同時に鳴り、クラクションが厚みを持った音に聞こえるようにしている。本実施例では、低音クラクション(11a)と高音クラクション(11b)とを別々に鳴らすことができるように接続されている。同様にハザードランプも左右別に点灯を制御できるように接続されている。
【0036】
ロックモータは車両のドアのロックボタンを押し下げ又は引き上げることにより、ドアにロックしたり、ロックを解除(アンロック)させるためのモータである。ロックモータには運転席、助手席、後部座席等の座席ドアのロックやアンロックを行う座席ドア用ロックモータ(12)と、トランクルームなどのドアのロックやアンロックを行う荷物室ドア用ロックモータ(13)とがある。
【0037】
エンジン制御回路(14)はエンジンを動かすための各種条件、例えばプラグの点火や燃料供給を制御する回路であり、通常は最適な条件でエンジンが始動し、運転を維持できるように制御するが、制御の仕方によってはエンジンが始動しないように、又は始動しているエンジンが停止するように制御することも可能である。
【0038】
作業スイッチ(6)は運転者が下車した状態からでもドアを開けて押すことが容易で、且つ、目立たない位置に設けられる。使い方については後述する。
【0039】
ロックセンサ(7)はドアがロックされているか否かを検知するセンサである。ドアランプスイッチ(8)はいずれかの座席ドアが開いているときに車内天井部やルームミラー基部等に設けられている車内灯を点灯させるために設けられているスイッチであり、夜間の乗降時に車内を明るくして乗降しやすくさせることができる。また、ドアが閉まりきっていない半ドア状態の検知にも用いられる。
【0040】
荷物室ドアランプスイッチ(9)は、荷物室(トランクを含む)のドアを開けた際に荷物室内や荷物室ドアに設けられているランプを点灯させ、荷物室内を明るくして夜間の荷積み,荷降ろし作業を容易にすると共に、後方から近づいてくる車両や通行人に対して荷物室ドアが開いていることを認識しやすくするために設けられている。
【0041】
本体(1)の第2コネクタは、6端子のコネクタであり、電源となるバッテリー(5)及びID確認の通信中継に用いるアンテナ(4)と接続される。バッテリー(5)は通常の車載の蓄電池であり、本体内のトランスで電圧を切り替え可能であるので、乗用車に多く用いられている12Vのバッテリーでも、大型車に用いられている24Vのバッテリーであっても良い。
【0042】
アンテナ(4)はFRP製の基板にエッチングによる渦巻き状の配線を形成させたものを製作して用いた。配線面にFRP製の基板を積層し、配線が露出しないようにしている。アンテナ(4)は車内の窓付近に取り付けるが、運転手が利用しやすいように後部座席右側ドアーの窓ガラス内側に配した。
【0043】
アンテナの大きさは、カードに反応する距離と関係するので、必要な距離を考慮して適宜定めればよい。本実施例では運転者が携帯し、ID信号を発信するID発信器(K)(トランスポンダ)に反応する距離を20cm以上確保することとし、10×20cm程度の大きさとした。尚、アンテナの表面に金属以外のものを配してもID信号の受信は可能であるので、アンテナに模様や着色等を付してもよい。
【0044】
このように作業用スイッチ(6)以外の部材、すなわちロックモータ(12),(13)、ハザードランプ(10a),(10b)、クラクション(11a),(11b)、ドアランプスイッチ(8),(9)等の配線は既存のものをそのまま利用でき、コネクタを介して本体(1)に引き込むだけであるので通常の車両への取り付けは簡単で、それに要するコストも少ない。
【0045】
ドアのロックとセキュリティの解除は、運転者が常に所持するID発信器(K)(トランスポンダ)を用いる。ここに、ID発信器(K)とは個体管理のためのIDを発信する部材であり、IDメモリと通信回路からなる集積回路と超小型のアンテナを内蔵している。ID発信器(K)には各種形状が有るが、本実施例では携帯性を考慮して略名刺サイズのカード形のID発信器(K)を用いた。
【0046】
カード形ID発信器(K)は電池を使用しないタイプのものを用いた。そのため長期間の使用でもID発信器(K)の電池切れという問題は解消でき、カードの厚みを薄くすることが可能となっている。
【0047】
ID発信器(K)のIDは書換可能な書換型と、書換不可能なリードオンリー型があるが、本実施例では書換型を用いた。その理由は後述する。尚、ID発信器(K)はアンテナと同様に表面に金属以外を配しても通信の妨げにはならないので、カード表面に会社名や運転者の氏名や各種デザイン等をプリントしてもよい。
【0048】
本体(1)内にはIDのリーダーが設けられており、リーダーはID発信器(K)がIDデータを発信する際に必要な発電用電波をアンテナ(4)を介して所定時間毎に発信し、それを受けたID発信器(K)が電磁誘導の原理により発電し、それにより得られた電力でIDデータを発信する。発信されたIDデータはアンテナ(4)を介してリーダーに送られ、リーダーは信号をデジタル信号に変換する。
【0049】
アンテナ(4)とID発信器(K)との間は電波により通信されるので、アンテナ(4)とID発信器(K)とは接触させる必要はなく、20cmくらいまで近づいてアンテナ(4)にカード(ID発信器(K))をかざすだけで、両者間の通信が可能である。
【0050】
リーダーはID発信器(K)の発電のために、所定時間毎に発電用電波を発信し続ける。発信の間隔はカードのID読みとり間隔となるため、発信の間隔が短いと、応答性は向上するが、バッテリー(5)の消耗が激しくなる。したがって、毎日車両を運転している場合には、走行によりバッテリー(5)が充電されるが、数日以上運転しない場合にはバッテリー(5)があがってしまう恐れがある。
【0051】
一方、発電用電波を発信する間隔を長くすると、カードに対する応答性が悪化し、カードを近づけてもすぐに反応せず、不便な状態となる。そこで、本実施例では消費電力と読取間隔との兼ね合いから、1秒程度が適当と考え、本体(1)の基板上で、出荷時にはカードID読み取り間隔が1秒となるように設定した。そして、ユーザが基板のジャンパピンの差し替えにより設定変更することを可能とし、好みにより「0.5秒」、「1秒」、「2秒」,「5秒」のいずれかに設定できるようにした。
【0052】
ID発信器(K)から送られてきたIDと、本体(1)側に予め登録されているIDは本体(1)に収納されている回路で比較され、両者が一致すれば、正しいIDであること、すなわち適切な相手からの通信であると判断する。正しいIDと判断されると所定時間の間、ドアにロックがかかっていない状態とすると共に、セキュリティを解除し、所定時間経過後に再びドアをロックし、セキュリティの作動を開始させる。
【0053】
尚、本実施例では上述のように電池を使用しないID発信器(K)を用いたが、本発明に用いるID発信器(K)はこれに限定されるものではなく、電池を内蔵したID発信器(K)を用いても良い。その場合は、ID発信器(K)内の電源によりID信号を送信するので電池を使用しない場合に比べて、ID信号をアンテナに送信できる距離を長くすることが容易となる。
【0054】
次に本実施例の盗難防止装置の使用時の動作について説明する。図1は使用時のセキュリティとドアロックの状態を説明する流れ図である。原則として常にセキュリティ作動しているため、運転者が乗車する際には既にドアにはロックがかかり、セキュリティも作動している状態となっている。
【0055】
乗車時に運転者はカード(ID発信器(K))をアンテナ(4)にかざすとID番号の照合が行われ、ID番号が一致すると、ドアロックモータ(12),(13)が作動して荷物室ドアを含む全てのドアのロックが解除され(アンロックとなり)、全てのドアの開閉が可能となると共に、セキュリティは一時的に解除される。そして運転者がドアを開いて運転席に乗り込みドアを閉めると、他の座席ドアを含め(ただし、荷物室ドア(トランクを含む)は含まれず。) 、全ての座席ドアが閉じられているか否かを検出し、全ての座席ドアが閉じられている事を確認した後、所定時間が経過すると、座席ドアのドアロックモータ(12)が作動して全ての座席ドアがロックされる。続いて、所定の設定時間が経過したところで荷物室のドアが閉じられていることを検出し、これを確認した後、自動的に荷物室ドアのドアロックモータ(13)が作動して荷物室ドアがロックされ、これと同時にセキュリティも作動開始し、セキュリティ監視状態になる。この状態では車両は通常通り動作して自由走行も行うことができる。そして何れかのドアのロックが不正に解除されたり開かれたりしない限り、エンジンの停止や警報の発動はない。
【0056】
前述の場合で運転者がセキュリティを解除した後、何らかの理由で座席ドアを閉めたまま車両を離れると、車両のドアは荷物室ドアを含めて全て閉じられ、前述同様、全ての座席ドアの閉状態確認の後、座席ドアのロック、続いて所定時間経過後、荷物室ドアの閉状態を確認し、荷物室ドアのロックが行われ、これと同時にセキュリティが再作動する。このセキュリティが再作動するまでの所定時間は、予め用意されている複数の時間から選択して設定することができる。本実施例では本体(1)の基板に設けたジャンパピンの差し替えにより「5秒」,「8秒」,「10秒」,「30秒」のいずれかに設定可能とした。
【0057】
なお、運転者はカード(K)をアンテナ(4)にかざしてセキュリティを解除して座席ドアを開ければ、運転者が乗り込んで座席ドアを閉じるまでは計時が行われない。従って、いずれかの座席ドアが開いている状態ではドアロックモータ(12)は作動しないようになっている。そして運転者が運転席に乗り込んで座席ドアを閉じることで初めて前述のように計時が行われる。
【0058】
このように全ての座席ドアが閉じられた後、荷物室ドアが閉じられる(荷物室ドアが開けられず、閉じたままの場合も含む)と、エンジンの始動や車両の発進を問わず、前述のように前記の設定時間経過後に自動的に荷物室ドアのロックモータ(13)が作動してドアがロックされると共にセキュリティが作動開始し、セキュリティ監視状態となるので、運転者は自分でドアにロックしなくても全てのドアは設定時間後に自動的にロックされることになり、「ロックし忘れ」や「セキュリティ開始の指示忘れ」というミスは生じない。そしてその意味では、車速が所定速度以上となった際に安全のために自動的にドアにロックをかける「定速ロック」のシステムは不要となる。この状態で目的地まで運転する。すなわち、運転中でもドアにロックがかかり、セキュリティは作動中となっている。
【0059】
目的地に到着し、運転者が下車する際には、乗車時と同様にアンテナ(4)にカード(K)をかざしてセキュリティを一時的に解除すると共に、ロックモータ(12),(13)を作動させて荷物室ドアを含めて全てのドアのロックを解除(アンロック)する。乗車時と異なり、カード(K)は車内からアンテナ(4)にかざすことになるが、アンテナ(4)は車内外いずれの側からもカード(K)と通信可能であるので支障はない。
【0060】
運転者が誤って半ドアの状態で車両を離れると、これを検出してマイコン(M)により設定時間(例えば8秒)後に半ドア状態で有ることを教えるためにクラクションを短音で2回鳴らすようにした。座席ドアの半ドア状態の検出はドアランプスイッチ(8)で行い、荷物室側の半ドア状態の検出はドアランプスイッチ(9)により行っている。半ドア警報を例えば8秒としたのは、運転者が車両から徒歩で離れてもクラクションが十分に聞こえる距離にいる時間であり、あまり短時間すぎると(例えば3秒だと)運転者が自ら半ドア状態であることを認識し、閉め直そうとしているにもかかわらずクラクションが鳴ってしまうことが有るからである。
【0061】
また、前述のように運転者が座席ドアを閉じ、そこから所定時間経つと、前述のように自動的に座席ドアのロックモータ(12)が作動してドアがロックされ、続いて所定時間経過すると荷物室ドアのロックモータ(13)が作動してこれをロックすると共にセキュリティが作動開始してセキュリティ監視状態となるのであるが、この時、運転者は車から離れる場合、必ずエンジンを切っているとは限られず、例えばタバコを買うためにエンジンを掛けたまま一時停車し、車から離れる場合がある。この場合でも前述のように、荷物室ドアのロックと同時にセキュリティが作動開始してセキュリティ監視状態となるのであるが、このようなわずかな時間でも窃盗犯が不正にドアを開け、車両に乗り込んで逃走する場合がある。セキュリティが作動中に、座席ドアあるいは荷物室ドアのロックが不正に解除されるとロックセンサ(7)からの信号が本体(1)に送られ、本体(1)は異常と判断して警告を行う。従って、窃盗犯が合鍵や、ピッキング装置などでロックを解除して車内に侵入しようとすれば異常が検知される。
【0062】
またこの場合、クラクションを発鳴させる等の警告動作が行われるが、エンジンがかかっているので、後述するように異常検知から所定時間経過後エンジンを停止させてもよいが、走行中の保安面から作動中のエンジンの停止はキー操作による停止以外の停止方法は現段階では認められていないので、本実施例1ではエンジンの停止を行わない。逆に、運転者がエンジンを切って下車した場合には、窃盗犯がキー操作によってエンジンをスタートさせようとしてもセキュリティがかかっているのでエンジン回路(14)は遮断されておりエンジンは作動しない。また、仮に運転席の窓を開けたまま車両を離れた場合でも、窃盗犯が運転席の窓から手を差し入れてロックを解除すれば、異常と判断され、警告が行われる。
【0063】
クラクションによる警告の種類やその作動させるタイミングは適宜決めればよい設計事項であるが、本実施例では、まずハザードランプが、左右交互に点灯するように点滅する。ハザードランプを交互に点灯させるためには、本体(1)から第1のコネクタ(2)を介して右側のハザードランプ(10a)と、左側のハザードランプ(10b)とに交互に通電させればよい。
【0064】
ハザードランプは左右同時に点灯するのが通常であるので、交互に点灯すると異常であることが周囲からも確認することができ、窃盗犯はランプの点灯に驚いて退散する。
【0065】
そして、ハザードランプの点灯から5秒遅れて高音のクラクション(11b)と低音のクラクション(11b)が交互に鳴り出す。通常は、高音のクラクション(11b)と低音のクラクション(11b)とは同時に鳴るものであるので、高低交互のクラクションは不自然に聞こえ、周囲の注意を集める。窃盗犯はクラクションに驚いて退散することとなる。
【0066】
尚、ハザードランプとクラクションは同時に作動させても良いが、本実施例では窃盗犯が凶器を持っており、逆上する場合を考慮して、あえて開始時間に5秒の差を設けた。クラクションはランプに比べて周囲に知らせる効果が大きく、犯人にとっての驚きや心理的な圧迫感もより大きい。そのため運転手が下車してすぐに襲われたような場合、クラクション音に驚いた窃盗犯が逆上して運転手を攻撃するような場合が考えられる。そこで、車両の近くにいる運転手にハザードランプの点灯により異常を知らせ、5秒の間に安全な場所に逃げることができるようにした。上記警告動作は、ハザードランプだけでもよいしハザードランプを用いずクラクションだけで行っても良い。
【0067】
車両に戻ってきた運転者は、前述の乗車時と同様にカード(K)をアンテナ(4)にかざしてドアをアンロックにし、セキュリティを解除して乗車し、次の移動先に向かって運転する。尚、ロックとアンロックの切替時に運転者が状態を確認できるようにハザードランプを一時的に点灯させるようにしても良い。この場合、ロック時とアンロック時とでハザードランプの点滅回数を変えるようにしても良い。本実施例ではロック時に4回、アンロック時に2回ハザードランプを点滅させるようにした。
【0068】
また、実施例1では前述のように採用していないが、窃盗犯が、ハザードランプやクラクションにも動じず、合鍵や配線の変更により、エンジンをかけて発信しても、異常検知から30秒後には本体(1)からエンジン制御回路(14)に、エンジンを停止させる制御をするように命令を送信することも可能である。これにより、たとえ車両が走行中であっても、エンジンが停止し、車両は止まる。よって、車両の盗難は不可能となる。仮に窃盗犯が電気回路に詳しく、本体(1)のコネクタ(2),(3)を抜き取って、本体(1)を車体から切り離したとしても、その状態ではエンジンは始動できないので、窃盗は不可能となる。
【0069】
警告動作の作動後、予め定めた警告完了時間(例えば5分)を経過すると、ハザードランプの点灯と、クラクションが停止する。しかし、エンジンは始動不能状態に維持される。ここで、ハザードランプの点灯やクラクションを停止させるのは、周囲の迷惑と、バッテリー(5)の消耗を考慮したためである。
【0070】
例えば、夜中に駐車中の車両が襲われた場合、窃盗犯があきらめて退散した後も一晩中ハザードランプが点灯し続け、クラクションが鳴りつづけると、駐車場所の周囲の住民に迷惑になる。又、ハザードランプとクラクションによる電力消費によりバッテリー(5)も消耗することとなる。そこで、警告完了時間を設けてハザードランプとクラクションを停止させることとした。この警告完了時間も本体(1)の基板に設けられたジャンパピンの変更で「1分」、「2分」、「3分」、「5分」のいずれかに設定変更できるようにした。
【0071】
尚、周辺の住民への迷惑を更に考慮して、夜間はハザードランプの点灯だけ、昼間はクラクションによる警告に切り替え可能としてもよい。昼間と夜間の判別はタイマーにより行っても良いし、光センサ(オートライトセンサ)により周囲の明るさを検知して判断するようにしてもよい。
【0072】
警告動作における警告の種類は本体のコネクタ(1)と接続する機器を代えることにより、その他にも種々実施することが可能である。例えば室内に警告用のランプを設けて点滅させたり、ヘッドライトをハイビームとロービームを交互に点灯させたり、左右のハイビームを交互点灯させたり、音声記録可能なICチップや小型テープレコーダーを使って「こらっ!泥棒」のような声やパトカーのサイレン等を流すようにしても良い。
【0073】
異常事態発生後に車両まで戻ってきた運転者は、カード(K)をアンテナ(4)にかざすことにより、セキュリティを解除することができる。これによりエンジンは始動可能となり、警告完了時間経過前でハザードランプとクラクションによる警告が作動している場合であれば、これらは停止する。
【0074】
カード(K)は紛失や破損を考慮して予め予備を準備しておくことが好ましい。また、カード(K)は16桁のIDが登録されているが、本実施例では先述のように書換可能なカード(K)を使用しているので、コンピュータに接続されたカードID登録装置よりIDを設定することができる。そのため、カード(K)を紛失した場合や、カード(K)自体が盗難にあったような場合は、そのカード(K)を悪用されて車両を盗難されないようにカードIDを変更することが好ましい。
【0075】
その場合、コンピュータに接続されたカードID登録装置でカードIDを変更すると共に、車両に取り付けられている本体(1)も変更後のカードIDのみを認識するように設定変更する必要がある。本体(1)の設定変更はコンピュータを接続して行うことができ、実施例ではRS−232Cで接続して設定するようにした。その際、本体(1)を車両から外してコンピュータの近くに持ってきて作業しても良いし、ノートパソコンなどの携帯コンピュータを車両の近くに持っていき作業しても良い。
【0076】
尚、本実施例では乗車時と下車時にアンテナ(4)にカード(K)をかざしてから、所定の設定時間だけセキュリティが解除されるが、アンテナ(4)の大きさや、その取り付け位置を調整し、運転者が運転席に座っている時にカード(K)がアンテナ(4)と通信可能な状態となるようにしておけば、運転中はセキュリティがかからず、下車時にカード(K)をアンテナ(4)にかざすことなく、運転席のドアを開けて下車することができる。この場合も、カード(K)を持った運転者が車両から離れれば前述の手順でドアにロックがかかり、同時にセキュリティが作動開始することは同様である。
【0077】
また、実施例1は、ID発信器(K)の代わりにリモートコントロール装置(R)も使用することができる。図2の本体(1)内にはリモコン用のアンプ(a)から組み込まれており、アンプ(a)から第1コネクタ(2)の12番端子(A12)にリモコン信号受信用コード(15)が接続されており、更にアンプ(a)から第2コネクタ(3)の1、4番のバッテリー端子(BAT+)(BAT−)に接続されている。
【0078】
次に、運搬業務に用いる車両で使用する際の動作を説明する。図1は運搬作業時のセキュリティとドアロックの状態を説明する流れ図である。基本的には上記の場合と同様であるが、下車後に荷物室ドアを開けて作業する必要があるので、ドアのロックとセキュリティの作動開始時点を考慮している。
【0079】
荷物の配達のように下車して荷物室内に積載された荷物を降ろす場合には、まず、カード(K)をアンテナ(4)にかざして全ドアのアンロックとセキュリティ解除を行った後、運転席ドアを開けて下車する。そして運転席ドアを開けたままで車内に設けられた作業スイッチ(6)を1回押してから或いは再度カード(K)をアンテナ(4)にかざしてから運転席のドアを閉める。作業用スイッチ(6)を1回押す動作と、再度カード(K)をアンテナ(4)にかざす行為とは同じことで、全ての座席ドアが閉じられ所定時間経過後ロックされた後、荷物室ドアのロックまでの時間延長が設定される。作業用スイッチ(6)は運転席ドアを開けて車外から押せる位置に設けておくと良い。全座席ドアが閉められると設定時間後に座席ドア用ロックモータ(12)が作動し、全ての座席ドアはロックされる。しかしながら、前述のように、作業スイッチ(6)を1回押すか或いは再度カード(K)をアンテナ(4)にかざす事で荷物室ドアはその後所定の余裕時間の間はロックされない状態にマイコン(M)にて維持される。本実施例では余裕時間は30秒とした。
【0080】
運転者はその30秒の間に荷物室のドアを開ける。荷物室ドアを開けている状態では荷物室ドアはロックされず、従って、車両の全ドアが閉じられていないので(即ち、この時点では座席ドアがロックされているが荷物室ドアは開いた状態となっている。)、セキュリティも再開されない。荷物室ドアを開けて作業している時間に制限はないので、焦らずに荷物の積み降ろし作業をすることができる。30秒経過するまでに荷物室ドアを開けない場合は、荷物室ドアは閉じた状態を保っているためそのまま荷物室ドア用ロックモータ(13)が作動して荷物室ドアがロックされると共にセキュリティが作動する。そのため、作業スイッチ(6)を押した場合でも或いはカード(K)をアンテナ(4)に再度かざして荷物室ドアのブロック延長を行った場合でもドアのロック忘れやセキュリティの開始指示忘れは生じない。
【0081】
尚、荷物室のドアがロックされるまでの余裕時間を30秒としたのは、トラックなどの大きな運搬車の場合、車両後部に移動して荷物室のドアを開けるのに時間がかかることを考慮したためであり、小型運搬車両について更に短時間(例えば15秒)が好ましい場合は、そのように設計してもよい。
【0082】
荷物室ドアを開けて作業している間も座席ドアはロックされているので、座席ドアから窃盗犯が侵入することはできない。従って、運転者が作業に集中しており、運転席にまで注意していなくても座席の荷物や車両自体が盗難に遭うことはない。
【0083】
荷物の取り出しが済んで荷物室ドアを閉めると、荷物室ドア用ランプスイッチ(9)により、本体(1)は荷物室ドアが閉状態になったことを確認する。すると、所定時間経過後、荷物室ドア用ロックモータ(13)が作動し、荷物室ドアがロックされる。これにより座席ドアと荷物室ドア用の全ドアのロックが完了する。それと同時にセキュリティが作動開始する。
【0084】
このように作業終了後荷物室ドアを閉めるだけで、ドアのロックとセキュリティ作動開始が自動的に行われるので、運転者は配達する荷物を手に持った状態でドアにロックをかける等の面倒な作業を強いられることはない。
【0085】
もし、荷物室ドアを閉めた後に、取り出すのを忘れた荷物が有る場合は、カード(K)をアンテナ(4)にかざしてアンロックにし、運転席のドアを開けて作業スイッチ(6)を押して(或いはカード(K)を再度アンテナ(4)にかざした後)運転席のドアを閉め、先程と同様に30秒以内に荷物室ドアを開けて荷物を取り出すと良い。
【0086】
このように本発明の盗難防止装置は、運転者が指示したときのみ作動する従来の盗難防止装置と異なり、原則として意識的に解除した所定の時間以外は常にドアのロックとセキュリティが働いているので、ロックし忘れや、セキュリティのかけ忘れが生じない。
【0087】
また、運転者や運送会社は、このような機能を有した盗難防止装置を車両に搭載すれば、保安上の義務を果たしていることの立証が容易となり、万一盗難に遭った場合(例えば車両に乗り込まずクレーン車で牽引して盗難された場合)でも、保険による補償を受けることが容易となる。
【0088】
次に、リモートコントロール装置(R)を使用する場合を簡単に説明する。リモートコントロール装置(R)内には電池が内蔵されており、スイッチを押すと特定の電波が発生する。前述のリモコンアンプ(a)がこの電波をキャッチして信号受信用コード(15)、第1コネクタ(2)の12番端子アース信号を通ってマイコン(M)にリモートコントロール装置(R)からの受信信号を出力し、座席ドアと荷物室ドアのアンロックすると同時にセキュリティを解除する。以下、リモートコントロール装置(R)による作用はカード(K)を使用する場合と全く同じであるので省略する。なお、荷物室ドアのロックまでの時間延長は、前述同様座席ドアを開けたまま作業スイッチ(6)を1回押すか、リモートコントロール装置(R)のスイッチを押すことで実行できる。
【0089】
次に、実施例2について説明する。この場合はIDカード(K)がなく、前述のリモートコントロール装置(R)による制御の場合(実施例2a)と、リモートコントロール装置(R)なしで、単なる自動車キーだけの操作の場合(実施例2b)とに分かれる。前者の場合、実施例1のリモートコントロール装置(R)による操作と同時であるから前述の説明で代用する。
【0090】
これに対して(実施例2b)の場合は、カード(K)もリモートコントロール装置(R)も存在せず、従来通り運転者が自分の車のキーを使用することになるため、本装置側は真の運転者と不正乗車した者との識別ができない。そこで、この場合は作業用ボタン(6)が必須のものとなる。回路図は図4の通りである。
【0091】
真の運転者が、自分のキーで座席ドアを開けると本装置側は座席ドアをあけたものが真の運転者か窃盗犯か区別することができない。従って、セキュリティが掛かっている状態の車両においては、そのセキュリティ指令に従って警告動作とエンジン回路(14)の遮断が行われる。警告動作にあっては、遅延処理を行い、設定時間後に発動させるようにしてもよい。
【0092】
座席ドアを開けた後、作業スイッチ(6)を押すことで座席ドアをあけたものが真の運転者と認識し、セキュリティを解除する。従って、警告動作もこれにより解除され発動しない。そして座席に乗り込み、座席ドアを閉じると所定時間が経過した後、座席ドアのロックが行われ、続いて荷物室ドアの閉状態を確認した後、荷物室ドアのロックが行われ、これと同時にセキュリティが作動する。また、運転手が荷物室の荷物を取り出すために荷物室ドアのロック時間延長を行う場合には、前述同様、座席ドアを開いた状態で作業スイッチ(6)を押すことで実行できる。
【0093】
実施例3aは、カード(K)がなく、その代わりリモートコントロール装置(R)が存在する。ただし警告動作を行わない。この場合は、基本的に図3と同じ回路図となる。その作用は警告動作が行われない点を除き、実施例2aと同じであるのでその詳細は省略する。
【0094】
実施例3bは、カード(K)もリモートコントロール装置(R)もなく警告動作も行わない最もシンプルな態様で、その作用は警告動作を行わない場合を除き実施例2bと一致するが(ただしセキュリティ機能としてエンジン不作動機能はある)、簡単に説明する。実施例2bと同様、真の運転者が、自分のキーで座席ドアを開けると本装置側は座席ドアをあけたものが真の運転者か窃盗犯か区別することができないので、作業スイッチ(6)を押すことで座席ドアをあけたものが真の運転者と認識し、セキュリティを解除(=エンジン作動可能状態)する。そして座席ドアを閉じると所定時間が経過した後、座席ドアのロックが行われ、続いて荷物室ドアの閉状態を確認した後、荷物室ドアのロックが行われ、これと同時にセキュリティが作動してセキュリティ監視状態に入る。また、運転手が荷物室の荷物を取り出すために荷物室ドアのロック時間延長を行う場合には、前述同様、座席ドアを開いた状態で作業スイッチ(6)を押すことで実行できる。セキュリティ監視状態において、対応する自動車キー以外の手段でドアのロック解除やドアを開いた場合には、セキュリティが働いてエンジンが停止する。
【0095】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の車両用盗難防止装置は、特に運送業務に用いられる車両については、座席ドアを閉めて、座席ドアがロックされた後も一定時間内で有れば荷物室ドアを開けることができ、作業後に荷物室ドアを閉めた段階で、荷物室ドアを含む全てのドアが自動的にロックされ、セキュリティが自動的に作動開始する。そのため、運転者が配達業務で荷物を手に持っているような場合には、運転手がこれらの操作を自分でする必要が無く便利である。
【0096】
また、IDカードやリモートコントロール装置を装備している場合は勿論、IDカードやリモートコントロール装置を装備していない場合でも、運転者が意識的にドアのロックとセキュリティを解除しない限り、原則として常にドアはロックされ、セキュリティが作動して監視動作に入るので、ロックのかけ忘れや、セキュリティ作動の指示忘れを防止することができる。しかも前者の場合、カード形のID発信器をアンテナにかざすだけで、ドアのアンロックやセキュリティの解除をすることができるので操作が運転者の負担とならない。
【0097】
さらに、本発明の車両用盗難防止装置は、既存の車内配線を有効に利用するので、新たに設ける配線は僅かとなり、取り付けに際して車両への改造が少なく、取り付けのコストも小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使用時のセキュリティとドアロックの状態を説明する流れ図。
【図2】本発明の第1実施例の盗難防止装置本体の外部接続図。
【図3】本発明のリモコン利用例の第2実施例の盗難防止装置本体の外部接続図。
【図4】本発明のリモコン不使用時の第2実施例の盗難防止装置本体の外部接続図。
【図5】本発明のリモコン不使用時の第3実施例の盗難防止装置本体の外部接続図。
【符号の説明】
(1)…盗難防止装置の本体
(2)…第1コネクタ
(3)…第2コネクタ
(4)…アンテナ
(5)…バッテリー
(6)…作業スイッチ
(7)…ロックセンサ
(8)…乗降ドア用ランプスイッチ
(9)…荷物室ドア用ランプスイッチ
(10a)…ハザードランプ(右)
(10b)…ハザードランプ(左)
(11a)…クラクション(低音)
(11b)…クラクション(高温)
(12)…乗降ドア用ロックモータ
(13)…荷物室ドア用ロックモータ
(14)…エンジン制御回路

Claims (12)

  1. 車内に搭載される本体と、該本体に接続されたアンテナと、携帯可能で該アンテナに対してID信号を送信可能なID発信器とを備え、
    該本体は、該ID発信器から送られてきたID信号が該本体に予め登録されているIDと一致することを確認すると全ての座席ドアと荷物室ドアのロックと該車両のエンジンの作動を阻害するエンジン不作動信号及び/又は不適切に車両が操作されたときに警告発令信号を当該車両に出力するセキュリティ作動を解除させ、
    座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、キュリティ作動を開始させ、
    セキュリティ作動中に、ID信号が不一致状態でドアのロック解除又はドアが開けられたことを検知すると警告を発するように車両を制御するようになっていることを特徴とする車両用盗難防止装置。
  2. ID発信器は内部に電池を有さないカード型であり、該アンテナからの電波を受けて電磁誘導により発電可能であり、発電より得られた電力によりID信号を発信可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用盗難防止装置。
  3. ID発信器に登録されるIDと、本体に記録されるIDは変更可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用盗難防止装置。
  4. 車内に搭載される本体と、該本体に接続されたリモコンアンプと、携帯可能で前記リモコンアンプに特定の電波を送信可能なリモートコントロール装置とを備え、
    該本体は、該リモートコントロール装置から送られてきた特定の電波を検知すると全ての座席ドアと荷物室ドアのロックと該車両のエンジンの作動を阻害するエンジン不作動信号及び/又は不適切に車両が操作されたときに警告発令信号を当該車両に出力するセキュリティ作動を解除させ、
    座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、キュリティ作動を開始させ、
    セキュリティ作動中に、リモートコントロール装置からの特定の電波を検知することなくドアのロック解除又はドアが開けられたことを検知すると警告を発するように車両を制御するようになっていることを特徴とする車両用盗難防止装置。
  5. 車内に搭載される本体と、該本体に接続された作業スイッチとで構成され、
    該本体は、車両キーによる座席ドアのアンロック後、作業スイッチを操作することでエンジンの不作動状態を解除させ、
    座席ドアを開いてから閉めた後或いは座席ドアを開くことなく閉めた状態のままにして置いた場合、その後、所定の設定時間が経過すると座席ドアをロックさせ、座席ドアのロック後、所定の時間が経過すると荷物室ドアが閉じている場合、これをロックした後、エンジンを不作動状態に戻す或いは当該車両に対応する車両キー以外の手段でドアロックの解除またはドアを開こうとした場合、エンジンを不作動状態に戻すようになっていることを特徴とする車両用盗難防止装置。
  6. 警告は高音のクラクションと低音のクラクションを交互に鳴らすことにより行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  7. 警告はハザードランプを左右交互に点灯させることにより行うことを特徴とする請求項1〜4、6のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  8. 警告はヘッドライトのハイビームとロービームの交互点灯又は、ハイビームの左右交互点灯により行うことを特徴とする請求項1〜4、6,7のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  9. タイマー又は光センサにより昼間と夜間の判別を行うことができ、昼間はクラクションによる警告、夜間はライトによる警告に切り替えることが可能であることを特徴とする請求項1〜4、6〜8のいずれかに車両用盗難防止装置。
  10. 警告が行われた後、セキュリティ作動を解除しない状態でエンジンをかけると、所定の時間経過後にエンジンが停止し、セキュリティ作動が解除されるまで再度エンジンが始動できない状態に維持することを特徴とする請求項1〜4、6〜9のいずれかに記載の車両用盗難防止装置。
  11. 閉めたドアが半ドア状態の場合は、ドアを閉めて所定時間経過後にクラクションをならすことにより注意を促すことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに車両用盗難防止装置。
  12. 座席ドアのロック後、荷物室ドアが閉じている場合、これをロックまでの設定時間を変更することができることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに車両用盗難防止装置。
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