JPH05669U - 真空脱気包装体 - Google Patents
真空脱気包装体Info
- Publication number
- JPH05669U JPH05669U JP3867491U JP3867491U JPH05669U JP H05669 U JPH05669 U JP H05669U JP 3867491 U JP3867491 U JP 3867491U JP 3867491 U JP3867491 U JP 3867491U JP H05669 U JPH05669 U JP H05669U
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】外層が、架橋度がそのフィルムの厚さ方向にお
いて、内側に低下したポリエチレン系架橋延伸フィルム
(BOPEフイルム)4で、中間層が、二軸延伸ポリア
ミド系フィルム5で、内層が、ポリエチレン系シ−ラン
ト層6からなる真空脱気包装袋2内に、穀類または畜肉
類を充填し、真空脱気を行ない、前記真空脱気包装袋2
を前記ポリエチレン系シ−ラント層6を介してヒ−トシ
−ルして成ることを特徴とする真空脱気包装体。 【効果】真空脱気用途に好適で、ピンホ−ルの発生が抑
えられ、包装作業性、耐輸送適正に優れ、しかも、中味
の保存性に富むことができ、特に、酸化防止などの目的
で真空脱気を必要とし、かつ、真空脱気に際し角が立っ
てくる米などの穀類を初めとして、角が袋内面に当り破
れ易いベ−コンなどの畜肉類の包装、輸送に好適な技術
を提供することができた。
いて、内側に低下したポリエチレン系架橋延伸フィルム
(BOPEフイルム)4で、中間層が、二軸延伸ポリア
ミド系フィルム5で、内層が、ポリエチレン系シ−ラン
ト層6からなる真空脱気包装袋2内に、穀類または畜肉
類を充填し、真空脱気を行ない、前記真空脱気包装袋2
を前記ポリエチレン系シ−ラント層6を介してヒ−トシ
−ルして成ることを特徴とする真空脱気包装体。 【効果】真空脱気用途に好適で、ピンホ−ルの発生が抑
えられ、包装作業性、耐輸送適正に優れ、しかも、中味
の保存性に富むことができ、特に、酸化防止などの目的
で真空脱気を必要とし、かつ、真空脱気に際し角が立っ
てくる米などの穀類を初めとして、角が袋内面に当り破
れ易いベ−コンなどの畜肉類の包装、輸送に好適な技術
を提供することができた。
Description
【0001】
本考案は、真空脱気包装体に関し、特に、酸化防止などの目的で真空脱気を必
要とする米などの穀類やベ−コンなどの畜肉類の包装、輸送に好適な真空脱気用
包装袋に関する。
【0002】
従来、真空脱気包装には、二軸延伸ナイロンフイルムと低密度ポリエチレンフ
ィルムとをラミネ−トしたものが一般に使用されている。米などは、品質の安定
を図り、また、カビ類やこくぞう虫の発生を防止するなどの目的で、真空脱気が
不可欠とされている。そこで、かかるラミネ−トフイルムからなる包装袋中に、
米などの穀類を充填し、酸化防止、品質保持、殺菌などの目的で、真空脱気を行
ない、当該真空脱気後に流通過程に載せている。しかるに、袋のヒ−トシ−ル時
や商品の積み降ろし時やトラックなどでの輸送時などにおいて、米など穀類の角
部が包装袋の内面に当り、ピンホ−ルが数多く発生するという事態を招いている
。
特に、最近、米の販売に際し、精白米を水洗し、乾燥し、その後に、真空脱気
を行なうという新たな販売形態が提唱されており(特願平1−308779号公
報、同2−242647号公報)、この場合、袋中の中味の水洗・乾燥米が立っ
てきて、その角が袋に触れ易く、また、真空脱気を行ない、米粒相互間に移動が
生じないように加圧緊締状態に保持して、その状態のままで輸送するようにして
いるので、よけいに、ピンホ−ルが数多く発生するという事態を招いている。こ
の様なピンホ−ルの発生率は、条件によっても異なるが、20〜50%にも達す
ることがあり、商品価値に与える影響は大きいものがある。その為、商品の販売
を小ロットに限定するなどの動きもある。
この問題を解決するために、ナイロンフイルムやポリエチレンフイルムの厚み
を厚くしたりして、対応することも行なわれているが、コスト高になるし、厚み
を厚くすると包装作業などにおける作業適性に問題を生じ、また、ピンホ−ルの
発生防止も未だ充分なものとはいえないのが現状である。
従って、当該真空脱気用途に好適で、ピンホ−ルの発生が抑えられ、包装作業
性、耐輸送適性に優れ、しかも、中味の保存性に富む包装袋の開発が要望されて
いる。
【0003】
本考案は、かかる従来技術の有する欠点を解消し、上記した要望に答えること
のできる技術を提供することを目的とする。
本考案の他の目的および新規な特徴は以下の記載からも明らかになるであろう
。
【0004】
本考案は、外層が、架橋度がそのフィルムの厚さ方向において、内側に低下し
たポリエチレン系架橋延伸フィルムで、中間層が、二軸延伸ポリアミド系フイル
ムで、内層が、ポリエチレン系シ−ラント層からなる真空脱気用包装袋内に、穀
類または畜肉類を充填し、真空脱気を行ない、前記真空脱気用包装袋を前記ポリ
エチレン系シ−ラント層を介してヒ−トシ−ルして成ることを特徴とする真空脱
気包装体に係るものである。
【0005】
以下、本考案の実施例を適宜図面を参照しつつ、説明する。
図2は、本考案の実施態様の一例を示す。図2にて、1は、真空脱気用包装体
、2は、真空脱気用包装袋、3は水洗・乾燥米、20は、ヒ−トシ−ル部である
。真空脱気用包装袋2中には、水洗・乾燥米3が、真空脱気を行ない、米粒相互
間に移動が生じないように加圧緊締状態に保持して密封充填されている。従来、
米は精白米の状態で消費者に提供されるのが最も一般的であったが、当該実施例
では水洗・乾燥米となっており、既に水洗が施されているので、水洗いの手間が
省けるなどの利点があり、また、真空脱気を行ない、米粒相互間に移動が生じな
いように加圧緊締状態に保持して密封充填されているので、輸送中、米の表面を
荒らさず、急速脱水により食味の低下を防げるなどの利点がある。本考案はこの
ような例において、著効がある。
真空脱気用包装袋2は、図1に、その断面構成図が示されているように、架橋
度がそのフィルムの厚さ方向において、内側に低下したポリエチレン系架橋延伸
フィルム外層4と、二軸延伸ポリアミド系フイルム中間層5と、ポリエチレン系
シ−ラント層内層6からなっている。
本考案に使用される、上記架橋度がフィルムの厚さ方向において、内側に低下
したポリエチレン架橋延伸フィルム(以下、BOPEフイルムということもある
)4は、従来の透明性が悪くディスプレイ効果に劣るポリエチレンに比して透明
性が良い。また、この透明性を改善するために提唱されたその厚さ方向に均一な
架橋を行なったポリエチレン架橋延伸フィルムでは、その透明性が改良されても
防湿性が劣るの対し、本考案に使用されるBOPEフイルムは透明性が良く防湿
性も良いもので、真空脱気用包装袋2としてディスプレイ効果が良く、また、防
湿性に優れている結果、中味の穀類または畜肉類の保存性が良く、本考案のBO
PEフイルム4に二軸延伸ポリアミド系フイルム5を組み合わせることにより、
より一層保存性が向上し、また、本考案のBOPEフイルム4はその特殊な架橋
構成などに起因して耐ピンホ−ル性が良く、本考案らの鋭意検討によれば、これ
らの組み合わせよりなる包装袋を、上記した真空脱気用途に使用したところ、ピ
ンホ−ルの発生が少なくなり、包装作業性や耐輸送適性に優れ、当該用途に好適
であることを知った。特に、前記した包装袋2中の中味の米3が立ってきて、そ
の角が袋に触れる場合やベ−コンなどの同じように角があり、食品衛生上、ピン
ホ−ルの発生率において、極めて厳しいものが要求される場合において好適であ
ることを知った。本考案では、また、内層にポリエチレン系シ−ラント層6を配
し、当該ポリエチレン架橋延伸フィルム4とポリアミド系フイルム5とを組み合
わせる場合のヒ−トシ−ル性も改良できる。また、製袋時にカ−ルが少なく、さ
らに、開封時の直線カット性も良好である。
【0006】
本考案に使用される、BOPEフイルム4は、例えば、各種密度のポリエチレ
ンを用いて溶融押出し成形したシ−ト状又はチュ−ブ状原反を、その厚さ方向に
おいて架橋度が内側に低下するように両側から電子線照射等により架橋し、次い
でポリエチレンの融点以下の温度で二軸方向に延伸することにより得ることがで
きる。
上記BOPEフイルム4は、例えば、密度が 0.935kg/cm3以上、メルトインデ
ックス(JIS K6760に準拠して測定、温度190℃、荷重2.16Kgで測定
、以下MIという)が0.5 〜20g/10分のポリエチレンからなる。架橋度(
ゲル分率で表わされる)が厚さ方向において内側に低下した、架橋層/未架橋層
/架橋層を構成したものが好ましい。架橋層がゲル分率で20〜70wt%、未架
橋層がゲル分率で0wt%で、各層の構成比が未架橋層:両架橋層=1:0.1 〜1
0のものが好ましい。
上記ゲル分率は沸騰p−キシレン抽出による不溶部分の割合で示される。
なお、前記のポリエチレンには、分子量分布がハイロードメルトインデックス
(JIS K6760、温度190℃、荷重21.6Kgで測定、以下HLMIという
)/MIが40〜200であるもの、あるいは高密度ポリエチレンと線状低密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン等他のポリエチレン系樹脂との混合物、さら
には高密度ポリエチレンに水添系石油樹脂を添加したもの等を用いてもよい。
当該BOPEフイルム4の厚さは、通常10〜50μであることが好ましい。
当該BOPEフイルム4の製造方法については、一部前述したが、他、特開昭
59−174321,同59−174322,同61−74819号公報等に開
示された製造方法を適用することができ、また、それらの中に記載された延伸倍
率などを適宜適用することができる。
【0007】
本考案における二軸延伸ポリアミド系フイルム5は、ポリアミド系フイルムを
二軸延伸したもので、当該フイルムを構成するポリアミドの例としては、ナイロ
ン6,ナイロン12、ナイロン66などが挙げられ、ナイロン共重合体であって
もよい。二軸延伸ポリアミド系フイルム5の厚みは、10〜50μであることが
好ましい。
【0008】
本考案におけるシ−ラント層6を構成するシ−ラントとしては、例えば、低密
度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル(EEA)、
アイオノマ−、ポリプロピレン(無延伸フイルム)などのフイルムが挙げられる
が、LLDPEフイルムの使用が推奨される。シ−ラント層6の厚みは、20〜
100μであることが好ましい。
本考案の包装袋2は、BOPEフイルム外層4と、二軸延伸ポリアミド系フイ
ルムの中間層5と、ポリエチレン系シ−ラント層内層6とから基本的にはなるが
、例えば、紙などをそれらの間に介在させてもよい。
BOPEフイルム4に、二軸延伸ポリアミド系フイルム5およびポリエチレン
系シ−ラント層6を積層する方法としては、ウエットラミネ−ト法、ホットメル
トラミネ−ト法、ドライラミネ−ト法、押し出しコ−ティング・ラミネ−ト法な
どのいずれの方法を用いてもよく、また、これら方法を適宜組み合わせてもよい
。 包装袋2の厚みは、40〜200μであることが好ましい。
【0009】
次に、本考案を実施例に基づいてより一層具体的に説明する。
試験方法
1)透湿度;JIS Z0208に準拠(温度40℃,相対湿度90%)
2)ヘイズ;JIS K6714に準拠
3)ピンホ−ル性;ゲルボフレックステスタ−(理学工業社製)を用いて、温度
0℃、440度角往復/サイクル、40サイクル/分で屈曲させた包装袋のピン
ホ−ル数で示した。
実施例1.
高密度ポリエチレン(密度0.957g/cm3、MI=1.0g/10分)から成形し、電
子線架橋した原反シート(ゲル分率 (%)=架橋層/未架橋層/架橋層=50/0
/50、厚さ700μ)を127℃、延伸倍率MD 5.0×TD 7.0で延伸して厚
さ20μの二軸延伸フィルム(以下、BOHDフィルムという)を得た。このフ
イルムは、ヘイズ2,7%、透湿度3.6g/m2/24hrsであった。この
BOHDフィルムと、二軸延伸ナイロン6フイルム(以下、ON−6と称する、
厚さ15μ)と、LLDPEフイルム(厚さ50μおよび70μ)とを、ウレタ
ン系接着剤によるドライラミネ−ト法に従い積層し、フィルムを得た。当該フィ
ルムから三方シ−ルの真空脱気用包装袋を得た。
得られた真空真空脱気用包装袋ついて耐ピンホ−ル性を評価し、その結果を表
1に示した。また、比較のために、二軸延伸ナイロン6フイルム(厚さ15μ)
とLLDPEフイルム(厚さ70μ)との積層フィルムについても同様の耐ピン
ホ−ル性を評価した。その結果を表1に併記した。
【表1】
表1から明らかなように、本考案の真空脱気用包装袋は、従来の延伸ナイロン
フイルム/LLDPEフイルムの積層フイルムからなる包装袋に比べて耐ピンホ
−ル性に優れるものである。
また、精白米5kgを充分に水洗し、脱水し乾燥させた後、実験番号1と同じ
当該真空脱気用包装袋に充填し、袋内を脱気して、内気圧を0.5気圧にし真空
脱気を行ない、ヒ−トシ−ルを行ない、図2に示すような真空脱気用包装体を得
た。真空脱気用包装袋内の米粒は、大気圧による袋外からの圧力によって一個の
塊りとなっていた。袋を持上げても内部の米粒は相互移動を起こさなかった。さ
らに、トラック輸送実験に置いても、ピンホ−ルの発生率は、0.1%以下で耐
ピンホ−ル性に優れるものであった。
【0010】
【考案の効果】
以上本考案によれば、真空脱気用途に好適で、ピンホ−ルの発生が抑えられ、
包装作業性、耐輸送適性に優れ、しかも、中味の保存性に富むことができ、特に
、酸化防止などの目的で真空脱気を必要とし、かつ、真空脱気に際し角が立って
くる米などの穀類を初めとして、角が袋内面に当り破れ易いベ−コンなどの畜肉
類の包装、輸送に好適な技術を提供することができた。
【図1】図1は、本考案実施例を示す真空脱気用包装袋
の断面構成図、
の断面構成図、
【図2】図2は、本考案の実施態様の一例を示す斜視
図、
図、
1・・・真空脱気用包装体
2・・・真空脱気用包装袋
3・・・米
4・・・BOPEフイルム外層
5・・・二軸延伸ポリアミド系フイルム中間層
6・・・ポリエチレン系シ−ラント層内層
20・・・ヒ−トシ−ル部
Claims (2)
- 【請求項1】外層が、架橋度がそのフィルムの厚さ方向
において、内側に低下したポリエチレン系架橋延伸フィ
ルムで、中間層が、二軸延伸ポリアミド系フイルムで、
内層が、ポリエチレン系シ−ラント層からなる真空脱気
用包装袋内に、穀類または畜肉類を充填し、真空脱気を
行ない、前記真空脱気用包装袋を前記ポリエチレン系シ
−ラント層を介してヒ−トシ−ルして成ることを特徴と
する真空脱気包装体。 - 【請求項2】精白米を、水洗し、脱水した後、米粒を、
外層が、架橋度がそのフィルムの厚さ方向において、内
側に低下したポリエチレン系架橋延伸フィルムで、中間
層が、二軸延伸ポリアミド系フイルムで、内層が、ポリ
エチレン系シ−ラント層からなる真空脱気用包装袋内
に、充填し、真空脱気を行ない、米粒相互間に移動が生
じないようにし、前記真空脱気用包装袋を前記ポリエチ
レン系シ−ラント層を介してヒ−トシ−ルして成ること
を特徴とする真空脱気包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3867491U JPH05669U (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 真空脱気包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3867491U JPH05669U (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 真空脱気包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05669U true JPH05669U (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=12531823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3867491U Pending JPH05669U (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 真空脱気包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05669U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015086007A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-05-07 | 株式会社熊谷 | 包装体、包装体の開封方法、及び包装体の製造方法 |
JP2017105495A (ja) * | 2015-12-09 | 2017-06-15 | 株式会社森島農園 | 容器入り食品および食品の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-30 JP JP3867491U patent/JPH05669U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015086007A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-05-07 | 株式会社熊谷 | 包装体、包装体の開封方法、及び包装体の製造方法 |
JP2017105495A (ja) * | 2015-12-09 | 2017-06-15 | 株式会社森島農園 | 容器入り食品および食品の製造方法 |
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