JPH0565550A - 金属の純化装置 - Google Patents

金属の純化装置

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JPH0565550A
JPH0565550A JP25448791A JP25448791A JPH0565550A JP H0565550 A JPH0565550 A JP H0565550A JP 25448791 A JP25448791 A JP 25448791A JP 25448791 A JP25448791 A JP 25448791A JP H0565550 A JPH0565550 A JP H0565550A
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JP
Japan
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chamber
nucleation
nucleus
nucleation chamber
solid phase
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Application number
JP25448791A
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English (en)
Inventor
Hideaki Kudo
秀明 工藤
Koichi Ohara
弘一 尾原
Mitsuhiro Otaki
光弘 大滝
Akira Yamazaki
明 山崎
Yoshihiro Yama
善裕 山
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 純化効率に優れた、金属の純化装置を提供す
る。 【構成】 固相粒子生成用の核生成装置8を配置した核
生成室2と前記核生成室2で生成した固相粒子6を溶解
する核溶解室3とを下部に通路を設けて連結したユニッ
ト炉1の所望数を、先のユニット炉の核溶解室3と次の
ユニット炉の核生成室2とを上記各室の上部に樋9を配
置してつなげた金属の純化装置において、前記の核生成
室2と核溶解室3とを連結する下部通路4の少なくとも
内壁に熱伝導率の低い耐火材料を用いる。 【効果】 核生成室2と核溶解室3間の熱伝導が抑制さ
れるので、核生成室2内の溶湯7が、核溶解室3の熱の
影響を受けずに所定の低い温度に保持され、従って固相
粒子6が核生成室2内で再溶解したりせず、純化効率が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度金属を効率よく
製造し得る金属の純化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の超小型化、精密化に伴
い、これに使用される金属材料には、導電性、柔軟性、
表面特性等の一層の向上が求められており、これに呼応
して高純度金属をベースとする金属材料の開発が年々活
発になされてきている。高純度金属を得る為の金属の純
化方法には、大別して電解法と偏析法とがあるが、微量
不純物を除去するには偏析法が優れている。偏析法とは
溶湯が凝固する時の溶質の分配法則を応用する純化方法
で、帯溶融方式と凝固方式とが知られている。
【0003】ここで前記の分配法則を状態図を参照して
説明する。図4は分配係数K〔K=液相線温度に達した
時の(晶出固相の溶質濃度)/(初期溶質濃度)〕が1
より小さい溶質を含有する金属の状態図を示すものであ
り、不純物元素の大半はK<1である。さて、この状態
図の溶質濃度C0 の溶湯を冷却していって、その温度が
液相線温度T1 に達するとC1 濃度の核(固相粒子)が
最初に晶出する。更に温度を下げていくと晶出する固相
の溶質濃度は次第に高くなるが、温度をT1 に保持する
間は溶質濃度C1 の固相粒子が晶出する。
【0004】ところで、前述の凝固方式による純化法
は、従来からバッチ式で行われていて生産性に劣るもの
であり、これを改善する為に、本発明者等は高純度金属
を連続して製造できる金属の純化装置を開発した(特願
昭61-241037)。 この金属の純化装置は、核生成室と核溶解室とを下部に
通路を設けて連結したユニット炉を構成単位とするもの
で、この純化装置は、純化しようとする金属溶湯をユニ
ット炉内に満たし、核生成室内の溶湯温度を溶湯の液相
線温度に設定し、又核溶解室内の溶湯温度を前記液相線
温度より若干高目に設定して、核生成装置により生成す
る固相粒子を核溶解室へ下部通路を通して重力移送し、
移送された固相粒子を核溶解室内で溶解して用いられ
る。このユニット炉を複数基配置し、先のユニット炉の
核溶解室から製出する純化された溶湯を次のユニット炉
の核生成室に移送して、更に高純化して用いることがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな金属の純化装置では、1ユニット炉当たりの純化効
率が低く、その為ユニット炉の設置台数が多く必要とな
り、設備費が嵩むという問題があった。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明はこのような状況に
鑑み鋭意研究を行ない、純化効率の低い原因が、核生成
室の下方の溶湯が隣の核溶解室の高温度の溶湯の影響を
受けて温度上昇し、その結果固相粒子が核生成室の中で
再溶解してしまう為であることを突き止め、更に研究を
進めて本発明を完成するに至ったものである。即ち、本
発明は、固相粒子生成用の核生成装置を配置した核生成
室と前記核生成室で生成した固相粒子を溶解する核溶解
室とを下部に通路を設けて連結したユニット炉の所要数
を、先のユニット炉の核溶解室と次のユニット炉の核生
成室とを上記各室の上部に樋を配置してつなげた金属の
純化装置において、前記の核生成室と核溶解室とを連結
する下部通路の少なくとも内壁に熱伝導率が60Kcal/
cm・sec ・℃以下の耐火材料を用いたことを特徴とする
ものである。
【0007】以下に本発明を図を参照して具体的に説明
する。図1イ,ロは本発明の金属の純化装置の態様例を
示すそれぞれ平面及び側面説明図である。ユニット炉1
は断面角型の核生成室2と核溶解室3とからなり、核生
成室2と核溶解室3とは、核生成室2から核溶解室3に
向けて下り勾配の下部通路4を介して連結されている。
前記下部通路の少なくとも内壁には熱伝導率が60Kcal
/cm・sec ・℃以下の耐火材料が用いられている。核生
成室2と核溶解室3の壁部には、シリコニット発熱体5
が埋込んであり、各室毎に温度制御が可能なようになっ
ている。又核生成室2の下方の核溶解室3に遠い側の内
壁面は、下部通路4と同じ勾配で傾斜させてあり、固相
粒子6が前記内壁面及び下部通路4に沿ってスムーズに
移送されるように設計されている。
【0008】次に、この装置を用いて分配係数Kが1未
満の溶質を不純物として含有するAl溶湯を純化する方
法を説明する。先ず、ユニット炉1に純化しようとする
金属の溶湯を満たし、このユニット炉の核生成室2と核
溶解室3内の溶湯温度を所定温度に設定したのち、核生
成室2の核生成装置8を稼動させつつ溶湯温度を液相線
温度T1 にまで下げて、そのままその温度に保持する。
核生成装置2の溶湯7と接する面には、前述の分配法則
に従って純度の高い固相粒子6が生成し、この固相粒子
6は核生成室2内を下降して核溶解室3内に移動する。
核溶解室3内の溶湯は核生成室の溶湯温度より若干高温
に保持されており、前記固相粒子はこの核溶解室内にて
溶解する。上記において、核生成室と核溶解室とを連結
する下部通路は熱伝導率の低い耐火材料で構成するの
で、核溶解室の熱が核生成室に伝わり難く、従って核生
成室内の溶湯温度は所定の低温度に保持されて固相粒子
が核生成室内で再溶解してしまうようなことがなく、純
化効率が向上する。ユニット炉1の核生成室2には原料
の溶湯7を、固相粒子6の生成速度に合わせて補給す
る。核溶解室3からは高純化された溶湯7がオーバーフ
ローして製出される。本発明装置において、核生成室と
核溶解室とを連結する下部通路の少なくとも内壁に用い
る材料を熱伝導率が60Kcal/cm・sec ・℃以下の耐火
材料に限定した理由は、前記下部通路の内壁に熱伝導率
が60Kcal/cm・sec ・℃を超える耐火材料を用いる
と、核溶解室から核生成室へ伝導する熱量が増加し、核
生成室内の溶湯温度が上昇して固相粒子が核生成室内で
再溶解する為である。熱伝導率が60Kcal/cm・sec ・
℃以下の耐火材料として炭化珪素、酸化Al、窒化珪
素、ムライト等が適用される。又核生成室と核溶解室の
内壁に黒鉛のような熱伝導率の大きい耐火材料を用い、
この内壁部に発熱体を配置して各室内を加熱すると前記
室内の溶湯温度の制御が迅速且つ正確になされて好まし
い。
【0009】
【作用】本発明装置では、核生成室と核溶解室を連結す
る下部通路の少なくとも内壁に、熱伝導率が60Kcal/
cm・sec ・℃以下の耐火材料を用いるので、核生成室と
核溶解室間の熱伝導が抑制されて、核生成室内の溶湯は
所定の低温度に保持され、従って固相粒子が核生成室内
で再溶解するようなことがない。
【0010】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。図1に示したユニット炉を5基、先のユニット炉の
核溶解室と次のユニット炉の核生成室との上部を樋で連
結して純化装置となし、この純化装置を用いてAl溶湯
の純化実験を行った。ユニット炉の核生成室は、通路入
口までの深さが400mm、断面内径が200×110
mmの角型で、内壁にシリコニット発熱体を埋設した。
又核溶解室は、深さが500mm,断面内径が60×1
10mmの角型で、内壁には核生成室と同様にシリコニ
ット発熱体を埋設した。核生成室と核溶解室を連結する
下部通路には断面内径が25×110mm,長さが30
0mm,肉厚が25mmの筒状の耐火材を内壁とし、周
囲にガラスファイバーを巻いて断熱し、外周を鉄板で保
護したものを用いた。核生成室と核溶解室の内壁には、
厚さ25mmの黒鉛板を用いた。Al溶湯には、分配係
数が1より小さいCu,Fe,Mg,Ni,Si,M
n,Zn等の不純物元素をそれぞれ1500,300,300,200,4
00,200,500ppm 含有する99.7%純度のものを用い
た。第1ユニット炉の核生成室内の溶湯温度は665℃
に、又核溶解室の溶湯温度は680℃に設定した。核生
成室内の溶湯上部には核生成装置を浸漬した。核生成装
置は内部水冷式交流振動型のもので、溶湯浸漬部は黒鉛
とアルミナを混合焼結した材質のものを用いた。前記核
生成装置には50Hzの振動を発生させ又毎分35ml
の冷却水を流して、毎分45gの固相粒子を生成させ
た。第一ユニット炉の核生成室には、毎分45gの原料
溶湯を補給した。実験は下部通路内壁の耐火材の種類を
変えて5回行った。このようにして純化実験を連続10
時間行った時点で、各々のユニット炉の核溶解室からオ
ーバーフローする溶湯をサンプリングして不純物を定量
分析した。結果は表1に示した。
【0011】
【表1】
【0012】表1より明らかなように、本発明例品(N
o.1〜4)は比較例品(No.5)に較べて、いずれも
不純物量が少ないものであった。純化装置の第5ユニッ
ト炉から製出する溶湯の不純物量は、下部通路の内壁に
用いた耐火材の熱伝導率が小さいもの程少なかった。中
でも、下部通路内壁の耐火材料に熱伝導率が最も低いム
ライトを用いたNo.4は、最も純化効率に優れ、第4ユ
ニット炉の出口の不純物量は、前記耐火材料に黒鉛を用
いたNo.5(従来品)の第5ユニット炉の不純物量を下
回った。このことは、本発明装置を用いることによりユ
ニット炉を節減できることを実証するものである。
【0013】前述の純化実験中に第1ユニット炉の溶湯
温度分布を測定した。測定位置と測定結果をそれぞれ図
2、及び表2と図3に示した。
【表2】
【0014】表2より明らかなように、核生成室内上方
及び核溶解室内全体の溶湯温度は、実験回で差がなかっ
たが、核生成室下方の溶湯温度は実験回によって大きく
相違し、下部通路内壁に用いた耐火材料の熱伝導率が大
きいもの程、高温になった。このことから、純化効率の
低下は核生成室下方の溶湯温度の上昇に起因し、前記溶
湯温度の上昇は下部通路内壁の耐火材料の熱伝導率に左
右されることが実証された。以上Al溶湯を用いた純化
実験について説明したが、本発明装置は、他の金属の高
純化に応用しても同様の効果が得られるものである。又
本発明装置は、本発明者等が先に特願昭61-241036 で提
案した分配係数Kが1より大きい不純物を含有する金属
の高純化に適用しても、その純化効率を向上させること
ができる。
【0015】
【効果】以上述べたように、本発明装置によれば、核生
成室内の溶湯が核溶解室の熱に影響されずに所定の低い
温度に保持されるので、固相粒子が核生成室内で再溶解
するようなことがなく、従って純化効率が向上してユニ
ット炉数の節減が計れ、高純度金属を低コストで製造で
き、工業上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属の純化装置の態様例を示す平面及
び側面説明図である。
【図2】ユニット炉内の溶湯温度分布の測定部位を示す
説明図である。
【図3】核生成室内及び核溶解室内の溶湯温度分布図で
ある。
【図4】溶質元素の分配法則を説明する為の金属状態図
である。
【符号の説明】
1 ユニット炉 2 核生成室 3 核溶解室 4 下部通路 5 シリコニット発熱体 6 固相粒子 7 溶湯 8 核生成装置 9 樋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 山 善裕 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固相粒子生成用の核生成装置を配置した
    核生成室と前記核生成室で生成した固相粒子を溶解する
    核溶解室とを下部に通路を設けて連結したユニット炉の
    所要数を、先のユニット炉の核溶解室と次のユニット炉
    の核生成室とを上記各室の上部に樋を配置してつなげた
    金属の純化装置において、前記の核生成室と核溶解室と
    を連結する下部通路の少なくとも内壁に熱伝導率が60
    Kcal/cm・sec ・℃以下の耐火材料を用いたことを特徴
    とする金属の純化装置。
  2. 【請求項2】 核生成室と核溶解室の内壁に黒鉛を用
    い、核生成室と核溶解室の内壁部に発熱体を配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の金属の純化装置。
  3. 【請求項3】 核生成室と核溶解室とを連結する下部通
    路の少なくとも内壁に炭化珪素又は酸化アルミニウム又
    は窒化珪素又はムライトの群から選ばれたいずれかの耐
    火材料を用いたことを特徴とする請求項1記載の金属の
    純化装置。
JP25448791A 1991-09-05 1991-09-05 金属の純化装置 Pending JPH0565550A (ja)

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