JPH0565407A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH0565407A
JPH0565407A JP22920591A JP22920591A JPH0565407A JP H0565407 A JPH0565407 A JP H0565407A JP 22920591 A JP22920591 A JP 22920591A JP 22920591 A JP22920591 A JP 22920591A JP H0565407 A JPH0565407 A JP H0565407A
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浩 岩切
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雅幸 藤田
Takashi Hasegawa
敬 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)1分子中に少なくとも1個の反応性ケ
イ素基を含有し、数平均分子量が6,000以上でかつ
Mw/Mnが1.6以下であるオキシアルキレン重合体
100重量部、および(B)空気中の酸素と反応し得る
不飽和化合物0.1〜20重量部からなる。 【効果】 本発明の室温硬化性樹脂組成物により、従来
アルキッド系塗料の塗装が困難であった反応性ケイ素基
含有オキシアルキレン重合体組成物の硬化物にもアルキ
ッド系塗料の塗装が容易になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温硬化性樹脂組成物
に関し、特に、1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ
素基を含有するオキシアルキレン重合体を主成分とする
室温硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ
素基(水酸基または加水分解性基の結合したケイ素原子
を含むケイ素原子含有基であって、シロキサン結合を形
成し得る基)を有するオキシアルキレン重合体をベース
にした室温硬化性樹脂組成物は、例えば建築物のシーラ
ントに利用でき、安価で優れた性能を有している。
【0003】この反応性ケイ素基含有オキシアルキレン
重合体を硬化成分とする硬化物は、その上に塗料を塗布
する際に良好な塗装性を有するが、アルキッド塗料と呼
ばれる塗料を塗布した場合には、塗料が乾燥・硬化しに
くいという欠点を有している。これまで、この欠点を解
決するためにいくつかの組成物が提案されている。例え
ば、特開平1−171683号はケイ素基含有オキシア
ルキレン重合体に高分子量可塑剤を添加することによっ
て、また特開平1−198661号は更に空気酸化硬化
成分を添加することによって、アルキッド塗料の塗装性
を改善しようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の組成物では、一定のアルキッド塗料の塗装性の改善は
認められたものの、その効果は必ずしも充分ではなかっ
た。
【0005】そこで、本発明の目的は、硬化物の良好な
ゴム弾性を維持しつつ硬化物へのアルキッド塗料の塗装
性を改善した室温硬化性樹脂組成物を提供する処にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の室温硬化性樹脂
組成物は、(A)1分子中に少なくとも1個の反応性ケ
イ素基を含有し、数平均分子量(Mn)が6,000以
上でかつMw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)
が1.6以下であるオキシアルキレン重合体100重量
部、および(B)空気中の酸素と反応し得る不飽和化合
物0.1〜20重量部からなる。
【0007】本発明でいう反応性ケイ素基は特に限定さ
れるものではないが、代表的なものを示すと、例えば下
記一般式[化1]で表わされる基が挙げられる。
【0008】
【化1】
【0009】[式中、RおよびRは、いずれも炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R′)
iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R
またはRが2個以上存在するとき、それらは同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。ここでR′は炭素数
1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR′は同一
であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基また
は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、そ
れらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは
0、1、2または3を、bは0、1または2をそれぞれ
示す。また、m個の
【0010】
【化2】
【0011】におけるbは異なっていてもよい。mは0
〜19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するも
のとする。] 上記Xで示される加水分解性基は特に限定されず、従来
公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例え
ば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオ
キシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸ア
ミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオ
キシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミ
ノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基および
アルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やか
で取扱いやすいという観点からメトキシ基等のアルコキ
シ基が特に好ましい。
【0012】この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素
原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1
〜5であるのが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応
性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは同
一であってもよく、異なっていてもよい。
【0013】反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あ
ってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合
等によりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合
には、20個程度あってもよい。
【0014】なお、下記一般式[化3]で表わされる反
応性ケイ素基が、入手容易の点からは好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】(式中、R、X、aは前記と同じ。) また、上記一般式[化1]におけるRおよびRの具
体例としては、例えば、メチル基、エチル基などのアル
キル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フ
ェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキ
ル基、R′がメチル基やフェニル基などである(R′)
SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げ
られる。R、R、R′としてはメチル基が特に好ま
しい。
【0017】反応性ケイ素基はオキシアルキレン重合体
1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存
在するのがよい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ
素基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、
良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
【0018】反応性ケイ素基はオキシアルキレン重合体
分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
い。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終
的に形成される硬化物に含まれるオキシアルキレン重合
体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸び
で、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0019】本発明の(A)成分における重合主鎖を構
成するオキシアルキレン重合体としては、一般式
【0020】
【化4】
【0021】(式中、Rは炭素数1〜4の2価のアルキ
レン基)で表わされるものが使用できるが、入手容易の
点からは
【0022】
【化5】
【0023】で示される繰り返し単位を含有するオキシ
プロピレン重合体が好ましい。このオキシプロピレン重
合体は、直鎖状であっても分枝状であってもよく、ある
いは、これらの混合物であってもよい。また、他の単量
体単位等が含まれていてもよいが、[化5]に表わされ
る単量体単位が、重合体中に50重量%以上、好ましく
は80重量%以上存在することが好ましい。
【0024】本発明の(A)成分である反応性ケイ素基
含有オキシアルキレン重合体は、官能基を有するオキシ
アルキレン重合体に反応性ケイ素基を導入することによ
って得るのが好ましい。
【0025】高分子量で分子量分布が狭く(GPC(ゲ
ル浸透クロマトグラフィ)によるMw/Mnが小さく)
官能基を有するオキシアルキレン重合体は、オキシアル
キレンの通常の重合法(苛性アルカリを用いるアニオン
重合法)やこの重合体を原料とした鎖延長反応方法によ
って得ることは極めて困難であるが、特殊な重合法であ
る特開昭61−197631号、特開昭61−2156
22号、特開昭61−215623号、特開昭61−2
18632号、特公昭46−27250号及び特公昭5
9−15336号等に記載された方法により得ることが
できる。なお、反応性ケイ素基含有オキシアルキレン重
合体の分子量分布は、対応する反応性ケイ素基導入前の
重合体の分子量分布に依存するため、導入前の重合体の
分子量分布はできるだけ狭いことが好ましい。
【0026】反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行な
えばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられ
る。
【0027】(1)末端に水酸基等の官能基を有するオ
キシアルキレン重合体と、この官能基に対して反応性を
示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応させ
るか、もしくは不飽和基含有エポキシ化合物との共重合
により、不飽和基含有オキシアルキレン重合体を得る。
次いで、得られた反応生成物に反応性ケイ素基を有する
ヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
【0028】(2)(1)法と同様にして得られた不飽
和基含有オキシアルキレン重合体にメルカプト基及び反
応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
【0029】(3)末端に水酸基、エポキシ基やイソシ
アネート基等の官能基(以下、Y官能基という)を有す
るオキシアルキレン重合体に、このY官能基に対して反
応性を示す官能基(以下、Y′官能基という)及び反応
性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
【0030】このY′官能基を有するケイ素化合物とし
ては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのようなアミノ基含有シラン類;γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシランなどのようなメルカ
プト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランなどのようなエポキシシ
ラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどのような
ビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルト
リメトキシシランなどのような塩素原子含有シラン類;
γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−
イソシアネートプロピルメチルジメトキシシランなどの
ようなイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシ
シラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン
などのようなハイドロシラン類などが具体的に例示され
うるが、これらに限定されるものではない。
【0031】以上の方法のなかで、(1)の方法、また
は(3)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシア
ネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応さ
せる方法、が好ましい。
【0032】本発明の(A)成分である重合体は、数平
均分子量(Mn)が6,000以上でかつMw/Mn
(重量平均分子量と数平均分子量との比)が1.6以下
であるため、本発明の組成物から得た硬化物にアルキッ
ド塗料を塗布した場合、アルキッド塗料の硬化性を低下
させない効果が著しい。数平均分子量が6,000未満
あるいはMw/Mnが1.6を超えるとこの効果が減少
する。好ましい数平均分子量は10,000以上であ
る。また、Mw/Mnは小さい方が効果が顕著であり、
好ましくは1.5以下である。
【0033】本発明で用いる(B)成分の空気中の酸素
と反応し得る不飽和化合物の例として、一般に空気中の
酸素により重合を起こす不飽和基を分子内に有する化合
物といわれる空気酸化硬化性物質が挙げられ、より具体
的には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、
該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性
油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹
脂、シリコン樹脂;1,2−ポリブタジエン、1,4−
ポリブタジエン、C〜Cジエンの重合体や共重合
体、さらには該重合体や共重合体の各種変性物(マレイ
ン化変性物、ボイル油変性物など)などが具体例として
挙げられる。これらのうちではキリ油、ジエン系重合体
のうちの液状物(液状ジエン系重合体)やその変性物が
とくに好ましい。
【0034】前記液状ジエン系重合体の具体例として
は、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−
ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合
させてえられる液状重合体や、これらジエン系化合物と
共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単
量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させ
てえられるNBR、SBRなどの重合体や、さらにはそ
れらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物
など)などがあげられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。これらの液状ジエン系重
合体のうちでは液状ポリブタジエンが好ましい。
【0035】空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物は
単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。また、
空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物と同時に酸化硬
化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効
果が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライ
ヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナ
フテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル
酸ジルコニウム等の金属塩や、アミン化合物等が例示さ
れる。
【0036】空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物の
使用量は、(A)成分の反応性ケイ素基含有オキシアル
キレン重合体100重量部に対して0.1〜20重量部
である。使用量が0.1重量部未満になると空気中の酸
素と反応し得る不飽和化合物を用いる目的である汚染性
の改善が充分でなくなり、20重量部を超えると硬化物
の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。好ましい
使用量は1〜10重量部である。
【0037】本発明の組成物には、必要に応じて、硬化
触媒、可塑剤、充填剤、その他の添加剤などを加えて使
用してもよい。
【0038】前記硬化触媒の具体例としては、オクチル
酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエー
ト、ジブチル錫フタレート等のカルボン酸金属塩;有機
錫酸化物とエステルとの反応物;テトラブチルチタネー
ト、オルガノシロキシチタン等の有機チタン酸エステ
ル;アミン類、アミン塩、4級アンモニウム塩、グラニ
ジン化合物等が挙げられる。これらは単独もしくは混合
して使用できる。これらの硬化触媒は、反応性ケイ素基
含有オキシアルキレン重合体100重量部に対して0〜
10重量部程度使用する。
【0039】前記可塑剤の具体例としては、ジブチルフ
タレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキ
シル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチル
フタリルブチルグリコレートなどのフタル酸エステル
類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケートなど
の非芳香族2塩基酸エステル類;トリクレジルホスフェ
ート、トリブチルホスフェートなどのリン酸エステル類
などが挙げられ、比較的高分子量タイプの可塑剤として
は、たとえば2塩基酸と2価アルコールとのポリエステ
ル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリ
コールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−
メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類な
どが挙げられる。これらは単独もしくは混合して使用で
きる。これらの可塑剤は、反応性ケイ素基含有オキシア
ルキレン重合体100重量部に対して20〜100重量
部程度使用する。
【0040】前記充填剤としては、たとえば重質炭酸カ
ルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、ケイ酸アルミ
ニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラッ
クなどがあげられる。充填剤を用いる場合、その使用量
は反応性ケイ素基含有オキシアルキレン重合体100重
量部に対して10〜300重量部の範囲が好ましい。
【0041】前記その他の添加剤としては、たとえば水
添ヒマシ油、有機ベントナイトなどのタレ防止剤、着色
剤、老化防止剤、接着付与剤などが挙げられる。
【0042】このようにして得られる本発明の組成物
は、接着剤、粘着剤、塗料、塗膜防水剤、密封材組成
物、型取り用材料、注型ゴム材料、発泡材料などとして
有用に使用することができる。なかでも、密封剤への応
用は特に有用である。
【0043】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の組成物を具体
的に説明する。
【0044】合成例1 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量9,00
0のポリオキシプロピレングリコール(Mw/Mn=
1.24、粘度41ポイズ)400g(0.089当
量)を仕込み、窒素雰囲気下にした。
【0045】137℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液21.1g(0.109
当量)を滴下し、7時間反応させた後、減圧脱気した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル12.9g(0.16
9当量)を滴下、2時間反応させてアリル化をおこなっ
た。
【0046】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
310gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度33ポ
イズ)。
【0047】このポリマー250g(0.056当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下にし
た。塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6H
25gをイソプロピルアルコール500gに溶かした
溶液)0.05mlを添加後、30分攪拌した。ジメト
キシメチルシラン8.25g(0.078当量)を滴下
漏斗より加え、90℃で3時間反応させた後、脱気する
と240gの黄色透明なポリマーが得られた。
【0048】合成例2 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量15,0
00のポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=
1.38、粘度89ポイズ)401g(0.081当
量)を仕込み、窒素雰囲気下にした。
【0049】137℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液19.1g(0.099
当量)を滴下し、5時間反応させた後、減圧脱気した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル9.0g(0.118
当量)を滴下、1.5時間反応させた後、さらにナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液5.6g(0.
029当量)と塩化アリル2.7g(0.035当量)
を用いてアリル化をおこなった。
【0050】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
311gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度68ポ
イズ)。
【0051】このポリマー270g(0.065当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下にし
た。塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6H
25gをイソプロピルアルコール500gに溶かした
溶液)0.075mlを添加後、30分攪拌した。ジメ
トキシメチルシラン6.24g(0.059当量)を滴
下漏斗より加え、90℃で4時間反応させた後、脱気す
ると260gの黄色透明なポリマーが得られた。
【0052】比較合成例1 数平均分子量が3,000のポリオキシプロピレングリ
コール420gと数平均分子量が3,000のポリオキ
シプロピレントリオール80gとを、窒素置換された耐
圧ガラス製反応容器に仕込んだ。水酸化ナトリウム40
gを加え、60℃で13時間反応させた後、ブロモクロ
ルメタン19gを60℃で10時間反応させた。(得ら
れたポリマーのMw/Mnは2.1であり、粘度は38
5ポイズであった。)続いて、塩化アリル15gを加え
36時間反応をおこなった。反応終了後、減圧にして揮
発物質を除去した。
【0053】内容物をビーカーにとり出しヘキサンに溶
かした。ケイ酸アルミニウムで吸着処理した後、ヘキサ
ンを減圧除去した。
【0054】このポリマー500gを窒素置換された反
応容器に仕込み、塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl
・6HO 25gをイソプロピルアルコール500
gに溶かした溶液)0.03gを添加した後、ジメトキ
シメチルシラン12gを加えて80℃で4時間反応させ
た。反応終了後、減圧にして揮発物質を除去すると淡黄
色透明なポリマーが500g得られた。
【0055】合成例1、2および比較合成例1で得られ
たポリマーの粘度をB型粘度計(BMタイプローターN
o.4、12rpm)を用いて、23℃で測定した。ま
た、各ポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布
(Mw/Mn)をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)
により分析した。GPCは、ポリスチレンゲル(東ソー
株式会社製)を充填したカラムに留出溶媒としてテトラ
ヒドロフランを用いて、オーブン温度40℃で分析し
た。その結果を[表1]に示す。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1〜4及び比較例1〜4 合成例1で得られたポリマー、合成例2で得られたポリ
マーおよび比較合成例1で得られたポリマーのうちのい
ずれかの重合体100gに対し、空気中の酸素と反応し
得る不飽和化合物を[表2]に示す量(g)だけ添加し
た後、分子量3,000(Mw/Mn=1.1)の両末
端アリルエーテル基のオキシプロピレン重合体40g、
炭酸カルシウム(白石工業(株)製のCCR)140
g、硬化促進剤(三共有機合成(株)製の918)2
gを添加し、充分混練してから小型3本ペイントロール
を3回通し、厚さ約3mmのシートを作製した。これを
室温で1日硬化させた後、アルキッドペイント(商品名
ハウスペイント、関西ペイント(株)製)を塗布し、
[表2]に示す日数をおいた場合の硬化性を指触により
調べた。結果を[表2]に示す。
【0058】なお、[表2]中の空気中の酸素と反応し
得る不飽和化合物のうち、ポリオイルLCB−110は
数平均分子量1,600の液状1,4−ポリブタジエン
(ヒュルス社製)、R−15HTは数平均分子量1,0
00の液状1,4−ポリブタジエン及び液状1,2−ポ
リブタジエンの混合物(出光石油化学社製)である。
【0059】また、アルキッドペイントの硬化性の評価
において、◎は塗布したペイントが完全に硬化するこ
と、○は塗布したペイントが硬化するが表面にベタつき
が少し残ること、△は塗布面に指をつけるとわずかにペ
イントが指先につくことを表わす。
【0060】
【表2】
【0061】[表2]からも明らかなように、本発明の
室温硬化性樹脂組成物においては、アルキッド塗料の塗
装性が改善され、明らかに空気中の酸素と反応し得る不
飽和化合物を使用しない系とは異なっている。また、そ
の使用による効果はMw/Mnが1.6を超える反応性
ケイ素基含有オキシアルキレン重合体を使用した系に比
べ、著しく向上している。
【0062】近年、美観をも重視する観点から塗装性に
関する市場の要求はきわめてきびしいものがあるが、本
発明の室温硬化性樹脂組成物は、特に建築用、自動車
用、船舶用及び道路用のシーリング材や密封剤として有
用である。
【0063】
【発明の効果】本発明の室温硬化性樹脂組成物により、
従来アルキッド系塗料の塗装が困難であった反応性ケイ
素基含有オキシアルキレン重合体組成物の硬化物にもア
ルキッド系塗料の塗装が容易になった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含
    有し、数平均分子量が6,000以上でかつMw/Mn
    が1.6以下であるオキシアルキレン重合体100重量
    部、および(B)空気中の酸素と反応し得る不飽和化合
    物0.1〜20重量部からなる室温硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分であるオキシアルキレン重合体
    の数平均分子量が10,000以上であることを特徴と
    する請求項1記載の室温硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分の空気中の酸素と反応し得る不
    飽和化合物が、ジエン系重合体、乾性油、およびそれら
    の変性物からなる群から選択される少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の室温硬化性
    樹脂組成物。
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