JPH0565398A - 樹脂組成物、バルクモールデイングコンパウンド、シートモールデイングコンパウンドおよび成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、バルクモールデイングコンパウンド、シートモールデイングコンパウンドおよび成形品の製造方法

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JPH0565398A
JPH0565398A JP19817291A JP19817291A JPH0565398A JP H0565398 A JPH0565398 A JP H0565398A JP 19817291 A JP19817291 A JP 19817291A JP 19817291 A JP19817291 A JP 19817291A JP H0565398 A JPH0565398 A JP H0565398A
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JP19817291A
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Yukinori Harada
幸規 原田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 不飽和ポリエステル(A)、(A)を溶解し
うるラジカル重合性単量体(B)、(A)および(B)
と共重合可能な不飽和アルコール(C)ならびに(B)
に溶解しうるスチレンおよび無水マレイン酸を必須成分
とする熱可塑性樹脂(D)を含み、不飽和ポリエステル
(A)100重量部に対してラジカル重合性単量体
(B)を20〜250重量部、不飽和アルコール(C)
を20〜250重量部、スチレンおよび無水マレイン酸
を必須成分とする熱可塑性樹脂(D)を5〜200重量
部の範囲とした組成物(I)100重量部ならびに無機
質充填剤(II)100〜500重量部を含有してなる
樹脂組成物、これを用いたBMC、SMCおよび成形品
の製造方法。 【効果】 樹脂、充填剤に含まれる水分および作業環境
の湿度に影響されない増粘性を示す樹脂組成物であり、
これにより優れた耐水性および透明性を有する成形品を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐水性および透
明性を有する成形品を与え、かつ優れた増粘性および成
形性を有する樹脂組成物、BMC(バルクモールディン
グコンパウンド)およびSMC(シートモールディング
コンパウンド)に関する。さらに、本発明は、BMCお
よびSMCによる成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりBMCまたはSMCの作業性を
向上させるため、主に酸化マグネシウムを用いることに
より増粘化を図っている。しかし、酸化マグネシウムに
よる増粘は、樹脂および充填剤に含まれる水分および作
業環境の湿度により著しい影響を受ける。そのため、樹
脂の水分量の調節、充填剤の乾燥および作業環境の湿度
管理などの工程により増粘の安定化および調整が必要と
なり、また、得られる成形品の耐煮沸性および透明性は
低下する欠点がある。
【0003】さらに、スチレンおよび無水マレイン酸を
必須成分とする熱可塑性樹脂のマレイン酸基と不飽和ポ
リエステルの末端に存在するヒドロキシル基とのエステ
ル化反応を前以て行って得られる熱硬化塑性樹脂をBM
CおよびSMCに用いることが提案されているが(特開
昭64−20218号公報)、この方法によると、樹脂
の粘度が高くなるため、空気の巻き込み量が多く、また
空気の脱気処理が困難となり、成形品の透明性が低下す
る欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のBM
CおよびSMCの増粘剤として用いられている酸化マグ
ネシウムを使用することなしに、水分および湿度の影響
を受けない安定な増粘をはかれ、かつ、良好な作業性を
有する樹脂組成物、BMCおよびSMCに関するもので
ある。また、本発明は、優れた耐水性、透明性および成
形性を有する成形品の製造方法に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の組成を
有する不飽和ポリエステル、ラジカル重合性単量体、不
飽和アルコールならびにスチレンおよび無水マレイン酸
を必須成分とする熱可塑性樹脂を含む粘度の低い混合物
を増粘させるものである。本発明は、不飽和ポリエステ
ル(A)、(A)を溶解しうるラジカル重合性単量体
(B)、(A)および(B)と共重合可能な不飽和アル
コール(C)ならびに(B)に溶解しうるスチレンおよ
び無水マレイン酸を必須成分とする熱可塑性樹脂(D)
を含み、不飽和ポリエステル(A)100重量部に対し
てラジカル重合性単量体(B)を20〜250重量部、
不飽和アルコール(C)を20〜250重量部、スチレ
ンおよび無水マレイン酸を必須成分とする熱可塑性樹脂
(D)を5〜200重量部の範囲とした組成物(I)1
00重量部ならびに無機質充填剤(II)100〜50
0重量部を含有してなる樹脂組成物に関する。
【0006】また、本発明は、上記の組成物(I)10
0重量部に対して無機質充填剤(II)を100〜50
0重量部およびガラス繊維(III)を20〜200重
量部含有してなる樹脂組成物に関する。
【0007】さらに、本発明は、エステル化触媒、重合
触媒、促進剤、連鎖移動剤、重合禁止剤および低収縮剤
を含む樹脂組成物に関する。
【0008】また、さらに本発明は、上記の組成物
(I)100重量部に対して無機質充填剤(II)を1
00〜500重量部含有する樹脂組成物を室温〜60℃
程度で加熱処理することにより増粘させたBMCまたは
組成物(I)100重量部に対して無機質充填剤(I
I)を100〜500重量部、ガラス繊維(III)を
20〜200重量部を含有する樹脂組成物を室温〜60
℃程度で加熱処理することにより、増粘させたSMCな
らびにBMCまたはSMCを金型内で圧縮成形する成型
品の製造方法に関する。
【0009】本発明における不飽和ポリエステル(A)
は、α、β−不飽和ジカルボン酸と2価のグリコールと
の縮合で合成されるもので、これら2成分のほかにジカ
ルボン酸、ジシクロペンタジエンなども併用できる。
α、β−不飽和ジカルボン酸の例としては、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸およびこれら
のジカルボン酸の無水物などがあげられる。併用される
ジカルボン酸の例としては、アジピン酸、セバシン酸、
コハク酸、グルコン酸、フタル酸無水物、o−フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸などがあげられる。2価のグリコールの例としては、
アルカンジオール、オキサアルカンジオール、ビスフェ
ノールAにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付
加したジオールなどがあげられる。これに加えて1価ま
たは3価のアルコールを用いてもよい。アルカンジオー
ルの例としては、エチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタジオール、1,6−
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオールなどがあげ
られる。オキサアルカンジオールの例としては、ジエチ
レングリコール、トリオキシエチレングリコールなどが
あげられる。これらグリコールと併用される1価または
3価のアルコールの例としては、オクチルアルコール、
オレイルアルコール、トリメチロールプロパンなどがあ
げられる。
【0010】不飽和ポリエステル(A)を溶解しうるラ
ジカル重合性単量体(B)の例としては、スチレン、p
−クロルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼ
ン、アクリル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜18個
を有するアルコールとのエステル(たとえば、メタクリ
ル酸メチル、アクリル酸ブチル、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート)などがあげら
れる。ラジカル重合性単量体(B)の使用量は、不飽和
ポリエステル(A)100重量部に対して20〜250
重量部の範囲とされる。ラジカル重合性単量体(B)の
使用量が20重量部未満では、得られる成形品の耐水性
が低下しがちで、250重量部を越える場合は、増粘の
効果がなく、得られる成形品の硬化時の収縮が大きくな
りがちで成形品にわれを生じ易くなる。
【0011】不飽和ポリエステル(A)およびラジカル
重合性単量体(B)と共重合可能な不飽和アルコール
(C)の例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシブチルアクリレート等のヒドロキシアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタク
リレート等のヒドロキシメタクリレート、マレイン酸メ
チル(2−ヒドロキシエチル)、マレイン酸エチル(2
−ヒドロキシエチル)、マレイン酸プロピル(2−ヒド
ロキシエチル)、マレイン酸ブチル(2−ヒドロキシエ
チル)、マレイン酸メチル(2−ヒドロキシプロピ
ル)、マレイン酸エチル(2−ヒドロキシブチル)等の
マレイン酸のアルキル(ヒドロキシアルキル)エステ
ル、イタコン酸メチル(2−ヒドロキシエチル)、イタ
コン酸エチル(2−ヒドロキシエチル)、イタコン酸プ
ロピル(2−ヒドロキシエチル)、イタコン酸エチル
(2−ヒドロキシプロピル)、イタコン酸メチル(2−
ヒドロキシブチル)等のイタコン酸のアルキル(2−ヒ
ドロキシアルキル)エステル、アクリルアルコール等の
アリルアルコール、メタクリルアルコール等のメタクリ
ルアルコール、ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒド
ロキシメチルメタクリルアミド等のアミド、ヒドロキシ
メチルスチレン、ヒドロキシエチルスチレン等のヒドロ
キシアルキルスチレンなどが挙げられるが、価格と入手
性の点から2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび
2−ヒドロキシプロピルアクリレートが好ましい。これ
らの不飽和アルコールは2種以上を併用しても良い。不
飽和アルコール(C)の使用量は、不飽和ポリエステル
(A)100重量部に対して20〜250重量部の範囲
とされる。不飽和アルコール(C)の使用量が20重量
部未満では、増粘の効果がなく、250重量部を越える
場合は、得られる成形品の耐水性が低下しがちである。
【0012】(B)に溶解しうるスチレンおよび無水マ
レイン酸を必須成分とする熱可塑性樹脂(D)の例とし
ては、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレ
ン、無水マレイン酸および1種または2種以上のラジカ
ル重合性単量体との共重合体があげられる。この熱可塑
性樹脂(D)に用いられるラジカル重合性単量体の例と
しては、p−クロルスチレン、ビニルトルエン、アクリ
ル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜18個を有するア
ルコールとのエステル(たとえば、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチル、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート)などがあげられる。ス
チレンおよび無水マレイン酸を必須成分とする熱可塑性
樹脂(D)の使用量は、不飽和ポリエステル(A)10
0重量部に対して5〜200重量部の範囲とされる。ス
チレンおよび無水マレイン酸を必須成分とする熱可塑性
樹脂(D)の使用量が5重量部未満では増粘の効果がほ
とんどなく、得られる成形品の硬化時の収縮が大きくな
りがちで成形品にわれを生じ易くなる。200重量部を
越える場合は、成形品の耐水性および耐汚染性が低下し
がちである。
【0013】無機質充填剤(II)は、一般にBMCお
よびSMCの充填剤として従来より用いられている無機
質の粉体が用いられる。無機質充填剤(II)の例とし
ては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、アル
ミナ、石英、ケイ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウムなどの金属酸化物の水和物をあげるこ
とができ、ガラス粉体および短繊維長のガラス繊維であ
ってもよい。無機質充填剤(II)の使用量は、組成物
(I)100重量部に対して100〜500重量部の範
囲とされる。無機質充填剤(II)の使用量が100重
量部未満では、得られる成形品の硬化時の収縮が大きく
なりがちで成形品にわれを生じ易くなる。500重量部
を越える場合は、成形品の強度および耐水性が低下しが
ちである。
【0014】ガラス繊維(III)は、一般にSMCの
ガラス繊維として従来より用いられているものが用いら
れる。ガラス繊維(III)の使用量は、組成物(I)
100重量部に対して20〜200重量部の範囲とされ
る。ガラス繊維(III)の使用量が20重量部未満で
は、得られる成形品の強度が低くなりがちであり、20
0重量部を越える場合も、成形品の強度および耐水性が
低下しがちである。
【0015】本発明の樹脂組成物の増粘を促進するに
は、一般に用いられているエステル化触媒が使用でき
る。エステル化触媒の例としては、テトラブチルジルコ
ネート、ジルコニウムナフテネート、テトラブチルネタ
ネート、テトラオクチルネタネートなどがあげられる。
【0016】本発明の樹脂組成物を硬化するには、一般
にラジカル重合に用いられる重合触媒が使用できる。重
合触媒の例としては、ベンゾイルパーオキサイド、シク
ロヘキサンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド類などがあげられる。また、促進剤として有機
金属の塩類や有機アミンなどを使用できる。さらに、公
知の連鎖移動剤および重合禁止剤を使用できる。
【0017】低収縮剤の例としては、飽和ポリエステル
樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどが
あげられる。
【0018】さらに、本発明の樹脂組成物には必要に応
じて内部離型剤、カップリング剤、顔料、紫外線吸収剤
などを使用できる。
【0019】内部離型剤の例としては、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどがあげられる。カップ
リング剤の例としては、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、イソプロピルトリイソステアロイルチ
タネート、イソプロピルトリ(ドデシルベンゼンスルフ
ォニル)チタネートなどがあげられる。
【0020】顔料の例としては、酸化チタン、カーボン
ブラック、弁柄、フタロシアニンブルーなどがあげられ
る。
【0021】紫外線吸収剤の例としては、フェニルサリ
シレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−
オクチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−ヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−メトキシベンゾフェノン、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェノン)ベンゾトリアゾー
ルなどがあげられる。
【0022】さらに、本発明の樹脂組成物には必要に応
じて少量の増粘剤を併用できる。増粘剤の例としては、
酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどがあげられ
る。
【0023】不飽和ポリエステル(A),ラジカル重合
性単量体(B)および不飽和アルコール(C)を含む組
成物に熱可塑性樹脂(D)を混合するか、不飽和ポリエ
ステル(A),ラジカル重合性単量体(B)および不飽
和アルコール(C)を含む組成物とラジカル重合性単量
体(B)および熱可塑性樹脂(D)を含む組成物を混合
した組成物(I)に重合触媒を添加した後、無機質充填
剤(II)を好ましくは脱気処理をしながらよく分散さ
せ、室温〜60℃の雰囲気に1〜5日間放置させると樹
脂組成物の水分および作業環境の湿度に影響されずに安
定な増粘をする。これにより、良好な作業性を有するB
MCが得られる。
【0024】また、不飽和ポリエステル(A)、ラジカ
ル重合性単量体(B)および不飽和アルコール(C)よ
りなる組成物に重合触媒を添加した後、熱可塑性樹脂
(D)を無機質充填剤(II)に良く分散させてなる混
合物を好ましくは脱気処理をしながらよく分散させ、室
温〜60℃の雰囲気に1〜5日間放置させると樹脂組成
物の水分および作業環境の湿度に影響されずに安定な増
粘をする。これにより、良好な作業性を有するBMCが
得られる。これらのBMCを、金型内で圧縮成形し、ラ
ジカル重合により硬化する。温度は約100〜150
℃、圧力約20〜100kg/cm2程度である。これ
により優れた耐水性および透明性を有した成形品が得ら
れる。
【0025】また、不飽和ポリエステル(A)、ラジカ
ル重合性単量体(B)および不飽和アルコール(C)を
含む組成物に熱可塑性樹脂(D)を混合した組成物
(I)、または不飽和ポリエステル(A)、ラジカル重
合性単量体(B)および不飽和アルコール(C)を含む
組成物とラジカル重合性単量体(B)および熱可塑性樹
脂(D)を含む組成物を混合した組成物(I)に重合触
媒を添加した後、無機質充填剤(II)を好ましくは脱
気処理をしながらよく分散させ、ガラス繊維(III)
に含浸させる。これを、室温〜60℃の雰囲気に1〜5
日放置させると樹脂組成物の水分および作業環境の湿度
に影響されずに安定な増粘をする。これにより、良好な
作業性を有するSMCが得られる。
【0026】さらに、また、不飽和ポリエステル
(A)、ラジカル重合性単量体(B)および不飽和アル
コール(C)を含む組成物に重合触媒を添加した後、熱
可塑性樹脂(D)を無機質充填剤(II)に良く分散さ
せた混合物をよく分散させ、ガラス繊維(III)に含
浸させる。これを、室温〜60℃の雰囲気に1〜5日間
放置させると樹脂組成物の水分よび作業環境の湿度に影
響されずに安定な増粘をする。これにより、良好な作業
性を有するSMCが得られる。これらのSMCを金型内
で圧縮成形し、ラジカル重合により硬化する。温度は約
100〜150℃、圧力約20〜100kg/cm2
度である。これにより、優れた耐水性および透明性を有
する成形品が得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明する。 実施例1 プロピレングリコール362g、ネオペンチルグリコー
ル990gおよびイソフタル酸1740gを、撹拌機、
還流コンデンサおよびガス導入管付温度計をつけた4つ
口フラスコに仕込み、室温から190℃に1時間で昇温
し、その後、215℃まで5時間で昇温し反応を続け
た。酸価が5以下になった時点で温度を110℃に下
げ、プロピレングリコール464gと無水マレイン酸8
40gを仕込み、1時間で160℃まで昇温し、その
後、215℃まで4時間で昇温し反応を続け、酸価1
3.0の不飽和ポリエステルを得た。撹拌機を備えた減
圧装置付混合器内で上記で得た不飽和ポリエステル10
0.0重量部、SMA−3000(スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、アーコ・ケミカル・アジア・パシフィ
ック・リミテッド社製商品名)50.0重量部をハイド
ロキノン0.05重量部を含むスチレン60.0重量部
および2−ヒドロキシエチルメタアクリレート20.0
重量部よりなる組成物に混合した後、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート2.0重量部、ステアリン酸亜鉛8.
0重量部、P−403BM(ガラス粉末、日本電気硝子
株式会社製商品名)600重量部を加え100mmHg
に減圧して脱気処理をしながら室温でよく撹拌し、40
℃の粘度が4.2×103Pa・sのコンパウンド
(A)を得た。コンパウンド(A)を40℃雰囲気下
で、72時間放置した後40℃の粘度が7.5×104
Pa・sのコンパウンド(B)を得た。コンパウンド
(B)を、平板金型(200mm×200mm)を用い
て厚さ5mmの優れた透明性を有した成形品(C)を得
た。成形条件は、金型温度140℃、成形圧力100k
g/cm2、成形時間10分とした。成形品(C)を沸
騰蒸留水中に300時間浸漬した後、外観を目視で評価
した。成形品(C)にふくれ、クラックおよび白化は認
められなかった。
【0028】実施例2 撹拌機を備えた減圧装置付混合器内で実施例1で用いた
不飽和ポリエステル100.0重量部、SMA−300
0(スチレン−無水マレイン酸共重合体、アーコ・ケミ
カル・アジア・パシフィック・リミテッド商品名)5
0.0重量部をハイドロキノン0.05重量部を含むス
チレン60.0重量部および2−ヒドロキシエチルメタ
アクリレート20.0重量部よりなる組成物に混合した
後、t−ブチルパーオキシベンゾエート2.0重量部、
ステアリン酸亜鉛8.0重量部、P−403BM(ガラ
ス粉末、日本電気硝子株式会社製商品名)600重量
部、水2.0重量部を加え室温で100mmHgに減圧
して脱気処理をしながらよく撹拌し、40℃の粘度が
4.2×103Pa・sのコンパウンド(D)を得た。
コンパウンド(D)を40℃雰囲気下、72時間放置し
た後40℃の粘度が7.5×104Pa・sのコンパウ
ンド(E)を得た。コンパウンド(E)を、平板金型
(200mm×200mm)を用いて厚さ5mmの優れ
た透明性を有した成形品(F)を得た。成形条件は、金
型温度140℃、成形圧力100kg/cm2、成形時
間10分とした。成形品(F)を沸騰蒸留水中に300
時間浸漬した後、外観を目視で評価したが、成形品
(F)にふくれ、クラックおよび白化は認められなかっ
た。
【0029】比較例1 撹拌機を備えた減圧装置付混合器内で実施例1で用いた
不飽和ポリエステル100.0重量部をハイドロキノン
0.05重量部を含有するスチレン80.0重量部に溶
解した後、t−ブチルパーオキシベンゾエート2.0重
量部、ステアリン酸亜鉛8.0重量部、P−403BM
(ガラス粉末、日本電気硝子株式会社製商品名)60
0.0重量部を加え室温で100mmHgに減圧して脱
気処理をしながらよく撹拌した後、酸化マグルシウム
1.7重量部を加え、さらに室温で100mmHgに減
圧して脱気処理をしながらよく撹拌しコンパウンド
(G)を得た。コンパウンド(G)を40℃の雰囲気下
で、72時間放置した後、平板金型(200mm×20
0mm)を用いて厚さ5mmの成形品(H)を得た。成
形条件は、金型温度140℃、成形圧力100kg/c
2、成形時間10分とした。成形品(H)を沸騰蒸留
水中に300時間浸漬した後、外観を目視にて評価し
た。成形品(H)にクラックおよび白化が認められた。
以上の比較例、実施例で得た特性の比較を表1および表
2に示す。表1から本発明になるBMCは、水の存在下
でも水の存在していないBMCと同程度の増粘特性を示
し、表2から本発明になるBMCから得られる成形品は
従来品に比べて耐煮沸性に優れることが示される。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、樹脂、充填剤に
含まれる水分および作業環境の湿度に影響されない増粘
性を示し、これによって優れた耐水性および透明性を有
する成形品を得ることができる。本発明の樹脂組成物に
よれば、作業性の良好なBMCおよびSMCによる優れ
た耐水性および透明性を有する成形品を、水分量および
湿度の管理工程を必要とせずに製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル(A)、(A)を溶
    解しうるラジカル重合性単量体(B)、(A)および
    (B)と共重合可能な不飽和アルコール(C)ならびに
    (B)に溶解しうるスチレンおよび無水マレイン酸を必
    須成分とする熱可塑性樹脂(D)を含み、不飽和ポリエ
    ステル(A)100重量部に対してラジカル重合性単量
    体(B)を20〜250重量部、不飽和アルコール
    (C)を20〜250重量部、スチレンおよび無水マレ
    イン酸を必須成分とする熱可塑性樹脂(D)を5〜20
    0重量部の範囲とした組成物(I)100重量部ならび
    に無機質充填剤(II)100〜500重量部を含有し
    てなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 組成物(I)100重量部に対して、無
    機質充填剤(II)を100〜500重量部およびガラ
    ス繊維(III)20〜200重量部を含有してなる請
    求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 さらにエステル化触媒、重合触媒、促進
    剤、連鎖移動剤、重合禁止剤および低収縮剤を含む請求
    項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の樹脂組成物を室温〜60
    ℃程度で加熱処理することにより、増粘させたバルクモ
    ールディングコンパウンド。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の樹脂組成物を室温〜60
    ℃程度で加熱処理することにより、増粘させたシートモ
    ールディングコンパウンド。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のコンパウンドを
    金型内で圧縮成形する成形品の製造方法。
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