JPH0564519U - スクリューグロメット - Google Patents

スクリューグロメット

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JPH0564519U
JPH0564519U JP1376392U JP1376392U JPH0564519U JP H0564519 U JPH0564519 U JP H0564519U JP 1376392 U JP1376392 U JP 1376392U JP 1376392 U JP1376392 U JP 1376392U JP H0564519 U JPH0564519 U JP H0564519U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タッピングスクリューの捩じ込みの際に脱落
してしまうような不都合を生じることなく、確実に仮止
めすることができ、かつ固定後はいずれの方向のこじり
力に対しても良好な強度を発揮し、更にフランジ部の変
形を生じることなく、被固定物を確実に固定することが
できるスクリューグロメットを得る。 【構成】 ブロック状のフランジ部(2)に上面中央部
から下面中央部に至るスクリュー挿通孔(4)を穿設す
ると共に、このフランジ部(2)下面に四角柱状の脚部
(3)を突設し、この脚部(3)に上記スクリュー挿通
孔(4)と連通して基端側から先端側に向けて漸次小径
となるスクリュー進入孔(6)を形成すると共に、この
スクリュー進入孔(6)から脚部(3)外周面に至る十
字状のスリット(7)を形成して該脚部(3)を四分割
し、かつ該脚部(3)の外周面に仮止め用係止突起
(9)を突設したスクリューグロメット。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、パネルと物品とを連結固定する場合などに使用されるスクリューグ ロメットに関し、更に詳述すると、いずれの方向のこじり力に対しても良好な固 着力を発揮し、強固かつ確実に被固定物を固定することができ、自動車のドアパ ネルにアームレストを固定する場合などに好適に使用されるスクリューグロメッ トに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のアームレストをドアパネルに固定する場合、スクリューグロメ ットと呼ばれる固定具が一般に用いられており、このようなドアパネルの固定に 用いられるスクリューグロメットとしては、図10に示したようなスクリューグ ロメットが一般に用いられている。
【0003】 即ち、四角ブロック状のフランジ部b中央にスクリュー挿通孔cを穿設すると 共に、互いに対向した二側面間に亘るスリットdを上記挿通孔cと一体に形成し 、このフランジ部bの下面に中間部が厚肉に形成された2つの脚部e,eを上記 貫通孔cを挟んで対向するように突設したスクリューグロメットa,aが一般に 用いられている。
【0004】 このスクリューグロメットを用いて自動車のアームレストをドアパネルに固定 する場合、図11に示したように、まずドアパネルfに穿設した四角貫通穴gに スクリューグロメットaの両脚部e,eを挿入して、その厚肉部によりスクリュ ーグロメットaをドアパネルfに仮止めする。このとき、脚部e,eの挿入時に 両脚部e,eの先端側外面が貫通穴gの内周面に当接し、スクリューグロメット aを押し込むことにより、両脚部e,eが互いに接近するように押圧される。こ れにより、フランジ部bがスリットdが広がるように撓んで両脚部e,eが互い に接近し、両脚部e,eの厚肉中間部が貫通穴gを通過するとフランジ部bが弾 性復帰して両脚部e,eの厚肉部が貫通穴gの周縁部に係合し、スクリューグロ メットaが仮止めされる。
【0005】 次いで、図12に示したように、アームレストhの裏面に形成したフランジ部 嵌合凹部iでこのスクリューグロメットaのフランジ部bを覆うようにアームレ ストhを配置し、アームレストhの表側に形成したスクリュー挿入凹部jからタ ッピングスクリューkをスクリュー挿入凹部jとフランジ部嵌合凹部iとを隔て る固定壁lに穿設した貫通孔(図示せず)を通してスクリューグロメットaに捩 じ込む。このとき、タッピングスクリューkは、スクリューグロメットaのスク リュー挿通孔c内面にねじを螺刻しつつ両脚部e,e間に進出し、両脚部e,e を互いに外側へと広げ、スクリューグロメットaがドアパネルfに固定されると 共に、タッピングスクリューjの頭部とスクリューグロメットaのフランジ部b とでアームレストgの固定壁kを挟持固定する。
【0006】 これにより、アームレストhがスクリューグロメットaを介してドアパネルf に固定されるものである。なお、図中mはタッピングスクリューkの頭部とアー ムレストhの固定壁lとの間に介装されたワッシャーである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このスクリューグロメットaには、仮止め時の安定性やこじり 力に対する強度の点でいくつかの問題点がある。 即ち、このスクリューグロメットaは、仮止め時にドアパネルfの貫通穴gに 両脚部e,eを挿入して仮止めする際、スリットdの作用によってフランジ部b が撓むことにより、両脚部e,eが閉じてこの脚部e,eが貫通穴gに挿入され るようになっているので、フランジ部bの剛性によりドアパネルfの貫通穴gに 両脚部e,eを挿入するために大きな挿入力が必要であり、仮止め作業が困難に なる場合もある。また、タッピングスクリューkの捩じ込み時にスリットdが広 がるようにフランジ部bが撓んでしまい、これに伴って両脚部e,eが閉じてス クリューグロメットaがドアパネルfから脱落してしまう場合もある。
【0008】 また、自動車のドアパネルfに取り付けたアームレストhにかかる力としては 、図13に示したように、矢印Aで示したドアnを閉める際にかかる力と矢印B で示した腕をアームレストhに載せたときにかかる力とがあり、この場合図12 に示したように、ドアを閉める際にかかる力Aはスクリューグロメットaを引き 抜くように作用し、また腕をアームレストhに載せたときにかかる力Bはスクリ ューグロメツトaをこじるように作用する。
【0009】 ここで、図14に示したように、タッピングスクリューkを捩じ込んで2つの 脚部e,eを広げることにより、パネルfに固定したスクリューグロメットaは 、両脚部e,eの広がり方向に沿ったこじり力Fに対しては良好な固定力を示す が、両脚部e,eの広がり方向と直角のこじり力Eに対しては比較的弱く、こじ り力の方向によりその強度に差が生じる。従って、図12に示したように、こじ り力Bに対して同一方向に両脚部e,eを広げるようにタッピングスクリューa を取り付ければよいが、ドアパネルfに設けられた相手穴gが正方形の場合は、 スクリューグロメットaの向きは決定されないので、こじり力に弱い方向でスク リューグロメットaが取り付けられた場合、スクリューグロメットaがドアパネ ルfから脱落するおそれが生じる。
【0010】 更に、このスクリューグロメットaは、フランジ部bにスリットdを設けてフ ランジ部bを撓みやすくしているが、このためにタッビングスクリューkを捩じ 込んで両脚部e,eを広げたときに、この両脚部e,eが広がることに伴ってフ ランジ部bが変形してしまい、アームレストhの取り付け位置にずれを生じる場 合がある。またスクリューグロメットaのフランジ部bを強く押圧する力が加わ るとスリットdが広がるようにフランジ部bが撓んで、変形してしまう場合もあ る。
【0011】 本考案は、上記事情に鑑みなされたもので、タッピングスクリューの捩じ込み の際に脱落してしまうような不都合を生じることなく、確実に仮止めすることが でき、かつ固定後はいずれの方向のこじり力に対しても良好な強度を発揮し、更 にフランジ部の変形を生じることなく、アームレスト等の被固定物を確実に固定 することができるスクリューグロメットを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するため、ブロック状のフランジ部に上面中央部か ら下面中央部に至るスクリュー挿通孔を穿設すると共に、このフランジ部下面に 四角柱状の脚部を突設し、この脚部に上記スクリュー挿通孔と連通して基端側か ら先端側に向けて漸次小径となるスクリュー進入孔を形成すると共に、このスク リュー進入孔から脚部外周面に至る十字状のスリットを形成して該脚部を四分割 し、かつ該脚部の外周面に仮止め用係止突起を突設してなり、取り付けパネルに 形成した四角形の取り付け穴に上記脚部を挿入して、該脚部外周面に突設した仮 止め用係止突起を取り付け穴の内側周縁部に係合させて仮止めし、タッピングス クリューをスクリュー挿通孔から捩じ込んで、該タッピングスクリューの軸部を 上記スクリュー進入孔内に該軸部の外周面に形成された雄ねじ部に相応する雌ね じ部を螺刻させつつ進入させることにより、上記スリットにより四分割された脚 部を四方向に広げて、この脚部で取り付け穴の内側周縁部を押圧することにより 、取り付けパネルに固定するように構成したことを特徴とするスクリューグロメ ットを提供する。
【0013】 またこの場合、本考案の好適な実施態様として、脚部を四分割する十字状スリ ットの脚部外周面に開放する四端部が脚部の四角部と側面中央との中間部に位置 するように構成したスクリューグロメットが提供される。
【0014】
【作用】
本考案のスクリューグロメットは、上述したように、その脚部を取り付けパネ ルに形成した四角形の取り付け穴に挿入し、タッピングスクリューをフランジ部 のスクリュー挿通孔から脚部のスクリュー進入孔内に捩じ込んで、スリットによ り四分割された脚部を四方向に広げ、この脚部で上記取り付け穴の内側周縁部を 押圧することにより、取り付けパネルに固定するものである。この場合、このス クリューグロメットのフランジ部上に被固定物を配置し、この被固定物を通して 上記タッピングスクリューを捩じ込み、このタッピングスクリューの頭部とフラ ンジ部との間に被固定物を挟持固定することにより、被固定物を被取り付けパネ ルに本スクリューグロメットを介して固定することができるものである。
【0015】 このとき、本考案のスクリューグロメットにあっては、その脚部を取り付けパ ネルに形成した四角形の取り付け穴に挿入する際、脚部外周面に突設した仮止め 用係止突起が取り付け穴の内周縁部に当接し、この状態でグロメットを押圧する ことにより、この係止突起を介して脚部が取り付け穴の内周縁部で内側に押圧さ れて、該脚部がスリットを閉塞するように撓み、係止突起が取り付け穴を通過す ると、脚部が弾性復帰して係止突起が取り付け穴の内側周縁部に係合して仮止め される。
【0016】 この場合、本考案のスクリューグロメットは、フランジ部を撓ませることによ り脚部を取り付け穴に挿入するのではなく、脚部自体をその基端部から撓ませる ことにより取り付け穴に挿入し、しかも撓ませる量も小さな係止突起を通過させ るだけの量でよいので、非常に簡単に脚部を取り付け穴に挿入することができる 。
【0017】 この状態で、フランジ部のスクリュー挿通孔からタッピングスクリューを捩じ 込み、該タッピングスクリューの軸部を脚部のスクリュー進入孔内に該軸部の外 周面に形成された雄ねじ部に相応する雌ねじ部を螺刻させつつ進入させて、該タ ッピングスクリューをスクリューグロメットに螺着固定させると共に、上記スリ ットにより四分割された脚部をタッピングスクリューの軸部で四方向に広げ、こ の脚部で上記取り付け穴の内側周縁部を押圧することにより、スクリューグロメ ットを取り付けパネルに固定するものである。
【0018】 このとき、本考案のスクリューグロメットにあっては、脚部自体がその基端部 より撓んで広がるようになっており、フランジ部に変形を生じることがないので 、タッピングスクリューの捩じ込み時にフランジ部が変形して脚部を閉じさせ、 スクリューグロメットが取り付け穴から脱落してしまうような不都合を生じるこ となく、スクリューグロメットが取り付け穴に確実に仮止めされた状態でタッピ ングスクリューの捩じ込み作業を行うことができる。
【0019】 また、タッピングスクリュー捩じ込み後は、脚部が十字状スリットの作用によ り四方向に広がって固定されるので、軸方向に対しての引っ張り力に対しては勿 論のこと、いずれの方向のこじり力に対しても等しく良好な強度を発揮するもの であり、自動車のドアパネルにアームレストを固定する場合にも、取り付け方向 等に注意を払う必要なく、好適に使用することができるものである。しかも、フ ランジ部にこれを撓ませるためのスリット等が形成されていないので、脚部が撓 むことやフランジ部にかかる圧力等によって、フランジ部が変形するようなこと がなく、従って位置ずれ等を生じることなく確実にアームレスト等の被固定物を ドアパネル等の被取り付けパネルに固定することができる。
【0020】 更に、脚部の十字状スリットをその脚部外周面に開放する四端部が脚部の四角 部と側面中央との中間部に位置するように形成することにより、後述する実施例 で詳述するように、脚部の四角部が厚肉に残された状態となり、この角部が取り 付け穴の四角部にしっかりと当接してタッピングスクリューの捩じ込み時にスク リューグロメットが共回りするのを確実に防止することができる。その上、十字 状スリットの四端部が脚部四側面の中央に位置するように形成した場合より脚部 の開き量を大きくすることができ、より強固に固定することができるものである 。
【0021】
【実施例】
以下、本考案の一実施例について図面を参照して説明する。 図1乃至図5は、本考案の一実施例にかかるスクリューグロメット1を示すも ので、このスクリューグロメット1は、四角ブロック状のフランジ部2と、この フランジ部2下面に一体に突設された四角柱状の脚部3とを具備してなる。
【0022】 上記フランジ部2には、その上面中央部から下面中央部に至るスクリュー挿通 孔4が穿設されている。このスクリュー挿通孔4は、図4に示したように、大径 の上部4aと小径の下部4bとを有し、上部4aと下部4bとの間には、略ロー ト状に形成された中間部4cが形成されている。なお、図中5は、このフランジ 部2の互いに対向する2側面に形成された肉抜き凹部であり、これにより材料費 の削減が図られている。
【0023】 上記四角柱状の脚部3は、このフランジ部2下面に一体に突設したもので、図 2及び図4に示されているように、その外周面先端側が漸次小径となるテーパー 状に形成されている。この脚部3には、図4に示したように、その中央部に基端 側から先端側にかけて漸次小径となるスクリュー進入孔6が上記スクリュー挿通 孔4と連通して形成されている。
【0024】 また、この脚部3には、図3に示したように、上記スクリュー進入孔6から脚 部3外周面に至る十字状のスリット7が、脚部3外周面に開放する四先端部がそ れぞれ脚部3の四角部と側面中央との中間部に位置するように形成されており、 このスリット7により脚部3が四分割されている。更に、このスリット7の中心 側(スクリュー進入孔6側)の一側壁には、切欠き状の凹部8が各分割部分に重 複することなく形成されており、この凹部8の外側に位置する脚部3外周面にフ ランジ部2近傍に存して仮止め用係止突起9がそれぞれ形成されている。なお、 この係止突起9は脚部外面より一体に突設したもので、その下端面がテーパー面 になっている。
【0025】 次ぎに、このスクリューグロメット1の使用法及び動作について、図6及び図 7を参照して説明する。 このスクリューグロメット1は、自動車のドアパネルにアームレストを固定す る際に好適に使用されるもので、この場合図6に示したように、まずスクリュー グロメット1の脚部3をドアパネル10に形成した四角形の取り付け穴11に挿 入する。このとき、脚部3外周面に突設した仮止め用係止突起9の下端テーパー 面が取り付け穴11の内周縁部に当接し、この状態でグロメットを押圧すること により、この係止突起11を介して脚部3が取り付け穴11の内周縁部で内側に 押圧され、該脚部3がスリット7を閉塞するように撓むと同時に、スリット7に 形成した切欠き凹部8の作用により脚部3の係止突起9形成部分が部分的に内側 に撓み、係止突起9が取り付け穴11を通過すると、脚部3が弾性復帰して係止 突起9が取り付け穴11の内側周縁部に係合して、この係止突起9とフランジ部 2下面とでドアパネル10の取り付け穴11周縁部を挟持した状態にスクリュー グロメット1がドアパネル10に仮止めされる。
【0026】 この場合、このスクリューグロメット1は、フランジ部2を撓ませることによ り脚部3を取り付け穴11に挿入するのではなく、脚部3自体をその基端部から 撓ませると共に、スリット7に形成した切欠き凹部8の作用により脚部3の係止 突起9形成部分を部分的に内側に撓ませることにより取り付け穴11に挿入し、 しかも撓ませる量も小さな係止突起9を通過させるだけの量でよいので、非常に 簡単に脚部3を取り付け穴11に挿入して仮止めすることができる。その上、仮 止め後は4つの係止突起9によりしっかりと取り付け穴11に固定することがで きるものである。
【0027】 次いで、図7に示したように、アームレスト12の裏面に形成したフランジ部 嵌合凹部13でこのスクリューグロメット1のフランジ部2を覆うようにアーム レスト12を配置し、アームレスト12の表側に形成したスクリュー挿入凹部1 4からタッピングスクリュー15の軸部15aをスクリュー挿入凹部14とフラ ンジ部嵌合凹部13とを隔てる固定壁16に穿設した貫通孔16aを通してスク リューグロメット1のスクリュー挿通孔4に挿入し、これを捩じ込むことにより 、タッピングスクリュー15の軸部15aをスクリュー進入孔6内に捩じ込む。
【0028】 これにより、タッピングスクリュー15の軸部15aが脚部3のスクリュー進 入孔6内に該軸部15aの外周面に形成された雄ねじ部に相応する雌ねじ部を螺 刻しつつ進入し、該タッピングスクリュー15がスクリューグロメット1に螺着 固定されると共に、上記スリット7により四分割された脚部3がタッピングスク リュー15の軸部15aにより四方向に広げられ、この脚部3が上記取り付け穴 11の内側周縁部を押圧して、スクリューグロメット1がパネル10に固定され る。そして、タッピングスクリュー15の頭部15bとフランジ部2上面との間 にアームレスト12の固定壁16が挟持固定され、これによりスクリューグロメ ット1を介してアームレスト12がドアパネル10に固定される。なお、図中1 7は、タッピングスクリュー15の頭部15bとアームレスト12の固定壁16 との間に介装されたワッシャーである。
【0029】 このとき、このスクリューグロメット1にあっては、脚部3自体がその基端部 より撓んで広がるようになっており、フランジ部2に変形を生じることがないの で、タッピングスクリュー1の捩じ込み時にフランジ部2が変形して脚部3を閉 じさせ、スクリューグロメット1が取り付け穴11から脱落してしまうような不 都合を生じることなく、スクリューグロメット1が取り付け穴11に確実に仮止 めされた状態でタッピングスクリュー15の捩じ込み作業を行うことができる。
【0030】 また、タッピングスクリュー15捩じ込み後は、脚部3が十字状スリット7の 作用により四方向に広がって固定されるので、タッピングスクリュー15の軸方 向に沿った引っ張り力に対しては勿論、いずれの方向のこじり力に対しても等し く良好な強度を発揮するものである。
【0031】 ここで、本実施例にスクリューグロメット1は、脚部3の十字状スリット7を その脚部3外周面に開放する四端部が脚部3の四角部と側面中央との中間部に位 置するように形成してあるので、タッピングスクリュー15の捩じ込み時にスク リューグロメット1が共回りするのを確実に防止することができる共に、脚部3 の開き量を大きくすることができ、このため極めて作業性よくしかも強固に固定 することができるものである。
【0032】 この点について詳述すると、図8に示したように、十字状スリット7はその脚 部3外周面に開放する四端部が脚部3の四角部に位置するように形成した方(図 A)が、脚部3外周面に開放する四端部が脚部3の各側面の中央にそれぞれ位置 するように形成する(図B)よりも、タッピングスクリューの軸部による脚部3 の広がり量が大きくなり強固に固定する点では好ましいが、このような十字状ス リット7を形成したスクリューグロメット1a(図A)は、被取り付けパネルの 取り付け穴に脚部3を挿入してタッピングスクリューを捩じ込む際に、共回りを 生じ易い。即ち、図9に示したように、タッピングスクリューを捩じ込む際には 脚部3の四角部が取り付け穴11の内周面角部近傍に強く押しつけられるが、こ の場合に図8(A)のスクリューグロメット1aでは、脚部3の角部の肉厚が薄 く、この部分(図9中、斜線で示した部分)がパネルのエッジで剪断され易い。 このため、タッピングスクリュー捩じ込み時に共回りが生じやすくなる。
【0033】 そこで、本実施例のスクリューグロメット1では、図3に明確に示されている ように、十字状スリット7をその脚部3外周面に開放する四端部が脚部3の四角 部と側面中央との中間部に位置するように形成し、これにより角部の肉を残して 共回りを防止すると共に、十分な脚部の開き量をも確保したものである。
【0034】 このように、本実施例のスクリューグロメット1によれば、簡単に被取り付け パネル10に仮止めすることができ、しかもタッピングスクリュー15の捩じ込 みの際に脱落や共回などの不都合を生じることなく、確実に仮止めすることがで きる。また、固定後はいずれの方向のこじり力に対しても等しく十分な強度を発 揮するものである。その上、フランジ部2にこれを撓ませるためのスリット等が 形成されていないので、脚部3が撓むことやフランジ部2にかかる圧力等によっ て、フランジ部2が変形するようなことがなく、このため位置ずれ等を生じるこ となく、確実にアームレスト12等の被固定物をドアパネル10等の被取り付け パネルに固定することができる。
【0035】 なお、本考案のスクリューグロメットは、上記実施例に限定されるものではな く、例えば十字状スリット7に形成した切り込み状凹部8は必ずしも必須ではな く、また十字状スリット7の形成角度も図9(A),(B)のように変更するこ とも可能である。更にフランジ部2や脚部3の形状等も適宜変更することができ 、その他の構成についても本考案の要旨を逸脱しないかぎり種々変更して差し支 えない。また、本考案のスクリューグロメットは、自動車のドアパネルにアーム レストを取り付ける場合に好適に使用されるものであるが、その用途はこれに限 定されるものではなく、パネルと物品やパネル同士を相互に連結するための用途 であればいずれの用途にも使用することができる。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のスクリューグロメットによれば、簡単に被取り 付けパネルに仮止めすることができ、しかもタッピングスクリューの捩じ込みの 際に被取り付けパネルから脱落してしまうような不都合を生じることなく、確実 に仮止めすることができる。また、固定後はいずれの方向のこじり力に対しても 等しく十分な強度を発揮し、しかもフランジ部にこれを撓ませるためのスリット 等が形成されていないので、脚部が撓むことやフランジ部にかかる圧力等によっ てフランジ部が変形するようなことがなく、従って位置ずれ等を生じることなく 、確実に被固定物を被取り付けパネルに固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例にかかるスクリューグロメッ
トを示す平面図である。
【図2】同スクリューグロメットを示す正面図である。
【図3】同スクリューグロメットを示す底面図である。
【図4】同スクリューグロメットを示す図1のIV−I
V線に沿った断面図である。
【図5】同スクリューグロメットを示す図2のV−V線
に沿った断面図である。
【図6】同スクリューグロメットを被取り付けパネルに
仮止めした状態を示す一部を断面とした側面図である。
【図7】同スクリューグロメットを用いて自動車のドア
パネルにアームレストを固定して状態を示す断面図であ
る。
【図8】(A),(B)はそれぞれ本発明のスクリュー
グロメットの脚部に形成した十字状スリットの他の例を
示す概略図である。
【図9】スクリューグロメットを被取り付けパネルに仮
止めした後、タッピングスクリューを捩じ込む際に生じ
る共回り現象を説明する概略図である。
【図10】従来のスクリューグロメットを示す斜視図で
ある。
【図11】従来のスクリューグロメットを被取り付けパ
ネルに仮止めした状態を示す一部を断面とした側面図で
ある。
【図12】従来のスクリューグロメットを用いて自動車
のドアパネルにアームレストを固定して状態を示す断面
図である。
【図13】自動車のドアに取り付けられたアームレスト
を示す斜視図である。
【図14】従来のスクリューグロメットを被取り付けパ
ネルに固定した際こじり力に対する強度を説明する斜視
図である。
【符号の説明】
1 スクリューグロメット 2 フランジ部 3 脚部 4 スクリュー挿通孔 6 スクリュー進入孔 7 十字状スリット 9 仮止め用係止突起 10 ドアパネル(被取り付けパネル) 11 取り付け穴 12 アームレスト(被固定物) 15 タッピングスクリュー

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック状のフランジ部に上面中央部か
    ら下面中央部に至るスクリュー挿通孔を穿設すると共
    に、このフランジ部下面に四角柱状の脚部を突設し、こ
    の脚部に上記スクリュー挿通孔と連通して基端側から先
    端側に向けて漸次小径となるスクリュー進入孔を形成す
    ると共に、このスクリュー進入孔から脚部外周面に至る
    十字状のスリットを形成して該脚部を四分割し、かつ該
    脚部の外周面に仮止め用係止突起を突設してなり、取り
    付けパネルに形成した四角形の取り付け穴に上記脚部を
    挿入して、該脚部外周面に突設した仮止め用係止突起を
    取り付け穴の内側周縁部に係合させて仮止めし、タッピ
    ングスクリューをスクリュー挿通孔から捩じ込んで、該
    タッピングスクリューの軸部を上記スクリュー進入孔内
    に該軸部の外周面に形成された雄ねじ部に相応する雌ね
    じ部を螺刻させつつ進入させることにより、上記スリッ
    トにより四分割された脚部を四方向に広げて、この脚部
    で取り付け穴の内側周縁部を押圧することにより、取り
    付けパネルに固定するように構成したことを特徴とする
    スクリューグロメット。
  2. 【請求項2】 脚部を四分割する十字状スリットの脚部
    外周面に開放する四先端部が脚部の四角部と側面中央と
    の中間部に位置する請求項1記載のスクリューグロメッ
    ト。
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