JPH0564475A - 磁気デイスク装置とボイスコイルモ−タ制御方法 - Google Patents
磁気デイスク装置とボイスコイルモ−タ制御方法Info
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- JPH0564475A JPH0564475A JP3219481A JP21948191A JPH0564475A JP H0564475 A JPH0564475 A JP H0564475A JP 3219481 A JP3219481 A JP 3219481A JP 21948191 A JP21948191 A JP 21948191A JP H0564475 A JPH0564475 A JP H0564475A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヘッド位置決め回路において、電流検出器の
ゲインと周波数特性を可変にすることにより、ボイスコ
イルモ−タに流す電流が少ないときでも、ノイズの影響
を受け難くして、精密な電流制御を行うことができるよ
うにする。 【構成】 電流検出ゲインを外部からの信号で変化させ
るようにする。また、電流検出器の周波数特性を外部か
らの信号で変化させるようにする。さらに、ヘッドのシ
−ク時と、セトリング、トラックフォロ−時とで、電流
検出器のゲインまたは周波数特性を変化させるようにす
る。
ゲインと周波数特性を可変にすることにより、ボイスコ
イルモ−タに流す電流が少ないときでも、ノイズの影響
を受け難くして、精密な電流制御を行うことができるよ
うにする。 【構成】 電流検出ゲインを外部からの信号で変化させ
るようにする。また、電流検出器の周波数特性を外部か
らの信号で変化させるようにする。さらに、ヘッドのシ
−ク時と、セトリング、トラックフォロ−時とで、電流
検出器のゲインまたは周波数特性を変化させるようにす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドの精密な位置決
めが可能な磁気ディスク装置およびボイスコイルモ−タ
の制御方法に関する。
めが可能な磁気ディスク装置およびボイスコイルモ−タ
の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置におけるヘッド
位置決め方法は、制御モ−ドを速度制御と位置制御の2
つに分離して行っていた。すなわち、ヘッドの現在位置
から目標位置の数10μm手前までを速度特性の曲線に
応じて速度制御を行い、そこから目標までの区間はファ
イン制御と呼ばれる位置制御に切り換えて、帰還閉ル−
プにより目標トラック位置に位置決めしていた。しか
し、このような方法では、2種類の制御で複雑となり、
2つの制御を切り換える際の制御系の状態のばらつきに
より、オ−バ−シュ−トやアンダ−シュ−トが生じ、目
標トラック位置に到達する時間が大きくなっていた。そ
こで、これらの問題を回避するために、位置制御の開ル
−プから閉ル−プに連続的に移行することにより、2つ
の制御を切り換えないですむ制御方法が提案された(例
えば、特公平1−46939号公報参照)。しかし、閉
ル−プ制御系においては、ボイスコイルモ−タに流れる
電流値を検出する検出用抵抗の選択に問題があった。
位置決め方法は、制御モ−ドを速度制御と位置制御の2
つに分離して行っていた。すなわち、ヘッドの現在位置
から目標位置の数10μm手前までを速度特性の曲線に
応じて速度制御を行い、そこから目標までの区間はファ
イン制御と呼ばれる位置制御に切り換えて、帰還閉ル−
プにより目標トラック位置に位置決めしていた。しか
し、このような方法では、2種類の制御で複雑となり、
2つの制御を切り換える際の制御系の状態のばらつきに
より、オ−バ−シュ−トやアンダ−シュ−トが生じ、目
標トラック位置に到達する時間が大きくなっていた。そ
こで、これらの問題を回避するために、位置制御の開ル
−プから閉ル−プに連続的に移行することにより、2つ
の制御を切り換えないですむ制御方法が提案された(例
えば、特公平1−46939号公報参照)。しかし、閉
ル−プ制御系においては、ボイスコイルモ−タに流れる
電流値を検出する検出用抵抗の選択に問題があった。
【0003】図3は、従来の磁気ディスク装置のヘッド
位置決め回路における閉ル−プ制御系の回路図である。
図3において、21は演算増幅器、Tr1は電力増幅
器、Tr2,Tr3はボイスコイルモ−タ(VCM)の
駆動回路、RLはボイスコイルモ−タの巻線、Rsは巻
線の抵抗、RBは帰還抵抗、RAは演算増幅器21の入
力抵抗である。現在位置と目標位置との差分に応じて予
め加速すべき区間と減速すべき区間を設定し、加速区間
における所要時間を制御系のパラメ−タ変動の総合され
た値で検知し、この値を用いて減速時に流すべき電流を
計算し、この計算された電流値によりボイスコイルモ−
タを定電流駆動する。この定電流駆動時の誤差を補償す
るために、予め計算された減速時の所要時間に対する移
動差分を出力する図3に示す回路を設け、この値に追従
するように位置制御をかけることにより、磁気ヘッドを
目標位置に移動させる。定電流駆動時の誤差は、制御系
におけるボイスコイルモ−タのコイル抵抗、電源電圧変
動等のパラメ−タ変動の影響により、加速距離に要する
時間が変化するために生じる誤差である。図3では、指
示器により、指示電圧として減速時の理想的なトラック
移動と実際値の差を演算増幅器21から出力し、これを
戻してアナログ偏移量を加えるという閉ル−プ制御系を
構成している。演算増幅器21の(+)端子には、目標
位置の指示電圧を入力し、(一)端子には基準電圧とパ
ラメ−タ値の変動による電圧との差の電圧を入力する。
この場合、定電流駆動時の電流検出用の抵抗Rsをボイ
スコイルモ−タのコイル巻線RLに直列に挿入してお
り、検出感度をよくするために抵抗値の大きいものを用
いていた。
位置決め回路における閉ル−プ制御系の回路図である。
図3において、21は演算増幅器、Tr1は電力増幅
器、Tr2,Tr3はボイスコイルモ−タ(VCM)の
駆動回路、RLはボイスコイルモ−タの巻線、Rsは巻
線の抵抗、RBは帰還抵抗、RAは演算増幅器21の入
力抵抗である。現在位置と目標位置との差分に応じて予
め加速すべき区間と減速すべき区間を設定し、加速区間
における所要時間を制御系のパラメ−タ変動の総合され
た値で検知し、この値を用いて減速時に流すべき電流を
計算し、この計算された電流値によりボイスコイルモ−
タを定電流駆動する。この定電流駆動時の誤差を補償す
るために、予め計算された減速時の所要時間に対する移
動差分を出力する図3に示す回路を設け、この値に追従
するように位置制御をかけることにより、磁気ヘッドを
目標位置に移動させる。定電流駆動時の誤差は、制御系
におけるボイスコイルモ−タのコイル抵抗、電源電圧変
動等のパラメ−タ変動の影響により、加速距離に要する
時間が変化するために生じる誤差である。図3では、指
示器により、指示電圧として減速時の理想的なトラック
移動と実際値の差を演算増幅器21から出力し、これを
戻してアナログ偏移量を加えるという閉ル−プ制御系を
構成している。演算増幅器21の(+)端子には、目標
位置の指示電圧を入力し、(一)端子には基準電圧とパ
ラメ−タ値の変動による電圧との差の電圧を入力する。
この場合、定電流駆動時の電流検出用の抵抗Rsをボイ
スコイルモ−タのコイル巻線RLに直列に挿入してお
り、検出感度をよくするために抵抗値の大きいものを用
いていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の磁
気ディスク装置の閉ル−プ制御系では、図3に示すよう
に、巻線RLに直列に電流検出用の抵抗Rsを挿入し、
電流を電圧に変えることにより巻線電流Isを検出して
いた。しかしながら、この方法では、検出感度は抵抗値
が大きいほど良くなるが、抵抗Rsには直接負荷電流が
流れるため、抵抗値を大きくすると、抵抗による損失が
増加するという問題があった。その結果、抵抗をあまり
大きくすることはできない。一方、抵抗値が小さいと、
負荷電流Isが少ない時には電流検出用抵抗Rsの両端
に発生する電圧も小さいので、ノイズの影響を受け易く
なるという問題がある。本発明の目的は、このような従
来の課題を解決し、ボイスコイルモ−タ(VCM)に流
す電流が少ないときでも、ノイズの影響を受け難くし
て、精密な電流制御を行うことができる磁気ディスク装
置およびボイスコイルモ−タ制御方法を提供することに
ある。
気ディスク装置の閉ル−プ制御系では、図3に示すよう
に、巻線RLに直列に電流検出用の抵抗Rsを挿入し、
電流を電圧に変えることにより巻線電流Isを検出して
いた。しかしながら、この方法では、検出感度は抵抗値
が大きいほど良くなるが、抵抗Rsには直接負荷電流が
流れるため、抵抗値を大きくすると、抵抗による損失が
増加するという問題があった。その結果、抵抗をあまり
大きくすることはできない。一方、抵抗値が小さいと、
負荷電流Isが少ない時には電流検出用抵抗Rsの両端
に発生する電圧も小さいので、ノイズの影響を受け易く
なるという問題がある。本発明の目的は、このような従
来の課題を解決し、ボイスコイルモ−タ(VCM)に流
す電流が少ないときでも、ノイズの影響を受け難くし
て、精密な電流制御を行うことができる磁気ディスク装
置およびボイスコイルモ−タ制御方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁気ディスク装置は、(イ)ボイスコイル
モ−タ駆動回路に流す電流値の指示を与える指示回路
と、指示回路からの指示に応じてボイスコイルモ−タに
電流を流すボイスコイルモ−タ駆動回路と、ボイスコイ
ルモ−タに流れる電流を検出するための電流検出手段と
を具備する磁気ディスク装置において、電流検出手段の
ゲインを外部から信号を入力することにより変化させる
ためのゲイン可変増幅器を、ボイスコイルモ−タ駆動回
路からの帰還ル−トの途中に設けることに特徴がある。
また、(ロ)電流検出手段のゲインの周波数特性を外部
から信号を入力することにより変化させるための周波数
特性可変増幅器を、ボイスコイルモ−タ駆動回路からの
帰還ル−トの途中に設けることにも特徴がある。さら
に、本発明のボイスコイルモ−タ制御方法は、(ハ)ボ
イスコイルモ−タ駆動回路に流す電流値を指示すること
により、ボイスコイルモ−タ駆動回路が該ボイスコイル
モ−タに電流を流すと、ボイスコイルモ−タに流れる電
流を電流検出手段で検出して、指示された電流値からの
偏差を帰還させることにより、位置制御を行うボイスコ
イルモ−タ制御方法において、電流検出手段のゲインお
よび該ゲインの周波数特性を外部から信号を入力するこ
とにより変化させるためのゲイン・周波数特性可変増幅
器を用いて、磁気ヘッドのシ−ク時と、セトリング、ト
ラックフォロ−時とで、該電流検出手段のゲインおよび
周波数特性を変えることに特徴がある。
め、本発明の磁気ディスク装置は、(イ)ボイスコイル
モ−タ駆動回路に流す電流値の指示を与える指示回路
と、指示回路からの指示に応じてボイスコイルモ−タに
電流を流すボイスコイルモ−タ駆動回路と、ボイスコイ
ルモ−タに流れる電流を検出するための電流検出手段と
を具備する磁気ディスク装置において、電流検出手段の
ゲインを外部から信号を入力することにより変化させる
ためのゲイン可変増幅器を、ボイスコイルモ−タ駆動回
路からの帰還ル−トの途中に設けることに特徴がある。
また、(ロ)電流検出手段のゲインの周波数特性を外部
から信号を入力することにより変化させるための周波数
特性可変増幅器を、ボイスコイルモ−タ駆動回路からの
帰還ル−トの途中に設けることにも特徴がある。さら
に、本発明のボイスコイルモ−タ制御方法は、(ハ)ボ
イスコイルモ−タ駆動回路に流す電流値を指示すること
により、ボイスコイルモ−タ駆動回路が該ボイスコイル
モ−タに電流を流すと、ボイスコイルモ−タに流れる電
流を電流検出手段で検出して、指示された電流値からの
偏差を帰還させることにより、位置制御を行うボイスコ
イルモ−タ制御方法において、電流検出手段のゲインお
よび該ゲインの周波数特性を外部から信号を入力するこ
とにより変化させるためのゲイン・周波数特性可変増幅
器を用いて、磁気ヘッドのシ−ク時と、セトリング、ト
ラックフォロ−時とで、該電流検出手段のゲインおよび
周波数特性を変えることに特徴がある。
【0006】
【作用】本発明においては、電流検出器のゲインとその
ゲインの周波数特性を可変にすることにより、ボイスコ
イルモ−タに流す電流が少ないときでも、検出信号のレ
ベルを高くすることができるようにして、ノイズによる
検出誤差を減少させる。ゲインを大きくすることによ
り、ボイスコイルモ−タに流す電流値を同じ指示値にす
ると、電流検出器に流れる電流はゲインに反比例するの
で、電流値は小さくなる。また、ゲインを大きくするこ
とにより、D/Aコンバ−タの分解能を上げることにな
る。その結果、負荷に流す電流が少なくてよく、効率を
上げることができるとともに、分解能を上げることもで
きるので、電流が少なくてもノイズの影響を受けること
なく、電流制御を精密に行うことができる。また、ゲイ
ンの周波数特性を変化させて、検出された信号の周波数
帯域のみのゲインを大きくし、その他の帯域を小さくす
ることにより、不要な帯域をカットすることができるの
で、ノイズによる検出誤差を減少させることができる。
さらに、ボイスコイルモ−タの移動量が大きく、大電流
を要するシ−ク時には、電流検出にそれ程の精密さは要
しないので、ゲインを上げることなく、一方、セトリン
グ、トラックフォロ−時には、移動量は少ないが、精密
な位置決めが必要となるので、ゲインを上げることによ
り、D/Aコンバ−タの分解能を上げて、ノイズの影響
を減らすようにする。このように、柔軟性のある位置制
御を行うことができる。
ゲインの周波数特性を可変にすることにより、ボイスコ
イルモ−タに流す電流が少ないときでも、検出信号のレ
ベルを高くすることができるようにして、ノイズによる
検出誤差を減少させる。ゲインを大きくすることによ
り、ボイスコイルモ−タに流す電流値を同じ指示値にす
ると、電流検出器に流れる電流はゲインに反比例するの
で、電流値は小さくなる。また、ゲインを大きくするこ
とにより、D/Aコンバ−タの分解能を上げることにな
る。その結果、負荷に流す電流が少なくてよく、効率を
上げることができるとともに、分解能を上げることもで
きるので、電流が少なくてもノイズの影響を受けること
なく、電流制御を精密に行うことができる。また、ゲイ
ンの周波数特性を変化させて、検出された信号の周波数
帯域のみのゲインを大きくし、その他の帯域を小さくす
ることにより、不要な帯域をカットすることができるの
で、ノイズによる検出誤差を減少させることができる。
さらに、ボイスコイルモ−タの移動量が大きく、大電流
を要するシ−ク時には、電流検出にそれ程の精密さは要
しないので、ゲインを上げることなく、一方、セトリン
グ、トラックフォロ−時には、移動量は少ないが、精密
な位置決めが必要となるので、ゲインを上げることによ
り、D/Aコンバ−タの分解能を上げて、ノイズの影響
を減らすようにする。このように、柔軟性のある位置制
御を行うことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す磁気ディス
ク装置のヘッド位置決め制御回路のブロック図であり、
図2は、図1の閉ル−プ制御系の回路図である。図1に
おいて、11はボイスコイルモ−タ駆動回路、12はゲ
イン・周波数特性可変アンプ、13はD/Aコンバ−
タ、14は指示器である。CPU等の指示器14から出
力された信号をD/Aコンバ−タ13でアナログ信号に
変換した後、ボイスコイルモ−タ駆動回路11に送出す
る。ボイスコイルモ−タ駆動回路11では、電流検出器
(この場合には、図2に示すように、抵抗Rsが電流を
検出する)により検出された信号が、ゲイン・周波数特
性可変アンプ12を通って指示器14に負帰還される。
図2に示すように、ゲイン・周波数特性可変アンプ12
には、外部からゲイン・周波数特性コントロ−ル信号が
入力され、これによりゲイン・周波数特性は変化する。
図2において、いま演算増幅器21の(+)入力端子の
電圧をV+、(−)入力端子の電圧をV−、抵抗Rsの
(+)側端子の電圧をVs′、ゲイン・周波数特性可変
アンプ12の出力側端子電圧をAVs′、指示電圧をV
in、基準電圧をVref、電流検出用抵抗をRsとし
たとき、この閉ル−プ制御系のゲイン、つまり(指示電
圧Vin−基準電圧Vref)の値は次のようになる。
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す磁気ディス
ク装置のヘッド位置決め制御回路のブロック図であり、
図2は、図1の閉ル−プ制御系の回路図である。図1に
おいて、11はボイスコイルモ−タ駆動回路、12はゲ
イン・周波数特性可変アンプ、13はD/Aコンバ−
タ、14は指示器である。CPU等の指示器14から出
力された信号をD/Aコンバ−タ13でアナログ信号に
変換した後、ボイスコイルモ−タ駆動回路11に送出す
る。ボイスコイルモ−タ駆動回路11では、電流検出器
(この場合には、図2に示すように、抵抗Rsが電流を
検出する)により検出された信号が、ゲイン・周波数特
性可変アンプ12を通って指示器14に負帰還される。
図2に示すように、ゲイン・周波数特性可変アンプ12
には、外部からゲイン・周波数特性コントロ−ル信号が
入力され、これによりゲイン・周波数特性は変化する。
図2において、いま演算増幅器21の(+)入力端子の
電圧をV+、(−)入力端子の電圧をV−、抵抗Rsの
(+)側端子の電圧をVs′、ゲイン・周波数特性可変
アンプ12の出力側端子電圧をAVs′、指示電圧をV
in、基準電圧をVref、電流検出用抵抗をRsとし
たとき、この閉ル−プ制御系のゲイン、つまり(指示電
圧Vin−基準電圧Vref)の値は次のようになる。
【0008】先ず、図3に示す従来の回路のゲインを計
算する。なお、図3における電流検出用抵抗Rsの電圧
をVsとする。演算増幅器21の(+)入力端子電圧V
+と(−)入力端子電圧V−の値は、それぞれ次のよう
になる。 V−=〔(Vref−Vs)RB/(RA+RB)〕+Vs V+=Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・・・・・・(1) ここで、V−=V+、Vs=IsRsであるから、上式
(1)は次のように変形される。 〔(Vref−IsRs)RB/(RA+RB)〕+IsRs =Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・(2) 上式(2)を整理すると、次のように変形される。 Vin−Vref=IsRs〔{(RA+RB)/RB}−1〕 =IsRs(RA/RB) ・・・・・・・・・・・(3) 上式(3)は、図3における閉ル−プ制御系のゲインを
示している。
算する。なお、図3における電流検出用抵抗Rsの電圧
をVsとする。演算増幅器21の(+)入力端子電圧V
+と(−)入力端子電圧V−の値は、それぞれ次のよう
になる。 V−=〔(Vref−Vs)RB/(RA+RB)〕+Vs V+=Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・・・・・・(1) ここで、V−=V+、Vs=IsRsであるから、上式
(1)は次のように変形される。 〔(Vref−IsRs)RB/(RA+RB)〕+IsRs =Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・(2) 上式(2)を整理すると、次のように変形される。 Vin−Vref=IsRs〔{(RA+RB)/RB}−1〕 =IsRs(RA/RB) ・・・・・・・・・・・(3) 上式(3)は、図3における閉ル−プ制御系のゲインを
示している。
【0009】次に、本発明における図2の回路のゲイン
を計算する。図2において、電流検出用抵抗Rsを流れ
る電流値をIs′、ゲイン・周波数特性可変アンプ12
の増幅度をAとする。演算増幅器21の(+)入力端子
電圧と(−)入力端子電圧とは、それぞれ次のようにな
る。 V−=〔(Vref−AVs′)RB/(RA+RB)〕+AVs′ V+=Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・・・・・(4) ここで、V−=V+、Vs′=Is′Rsであるから、
上式(4)は次のように変形される。 (Vref−AIs′Rs)RB/(RA+RB)〕+AIs′Rs =Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・(5) 上式(5)を整理すると、次のように変形される。 Vin−Vref=AIs′Rs〔{(RA+RB)/RB}−1〕 =AIs′Rs(RA/RB) ・・・・・・・・(6) 上式(6)は、図2における閉ル−プ制御系のゲインを
示している。
を計算する。図2において、電流検出用抵抗Rsを流れ
る電流値をIs′、ゲイン・周波数特性可変アンプ12
の増幅度をAとする。演算増幅器21の(+)入力端子
電圧と(−)入力端子電圧とは、それぞれ次のようにな
る。 V−=〔(Vref−AVs′)RB/(RA+RB)〕+AVs′ V+=Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・・・・・(4) ここで、V−=V+、Vs′=Is′Rsであるから、
上式(4)は次のように変形される。 (Vref−AIs′Rs)RB/(RA+RB)〕+AIs′Rs =Vin・RB/(RA+RB) ・・・・・・・・・(5) 上式(5)を整理すると、次のように変形される。 Vin−Vref=AIs′Rs〔{(RA+RB)/RB}−1〕 =AIs′Rs(RA/RB) ・・・・・・・・(6) 上式(6)は、図2における閉ル−プ制御系のゲインを
示している。
【0010】いま、従来の回路と本発明の回路とで、
(Vin−Vref)の値が同じであるとき、つはりD
/Aコンバ−タからの指示が同じであれば、上式(3)
と(6)とが同じであるから、次式が成立する。 IsRs・RA/RB=AIs′Rs ・・・・・・・・・・・・・(7) これを整理すると、次式になる。 Is=AIs′ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) 上式(8)を変形すると、次式が成立する。 Is′=Is/A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9) 上式(9)の意味は、同じ指示に対して検出用抵抗Rs
に流れる電流は、ゲインAに反比例することである。す
なわち、電流検出器のゲインAを2倍にすれば、検出用
抵抗Rsに流れる電流は1/2でよいことになる。従っ
て、図3の回路において、例えば、D/Aコンバ−タの
出力が最大5Vのときに、負荷に2Aの電流が流れる回
路があったとすると、D/Aコンバ−タが8ビットであ
れば、分解能は次の値となる。 2〔A〕/255=7.843〔mA〕 ・・・・・・・・・・・・(10)
(Vin−Vref)の値が同じであるとき、つはりD
/Aコンバ−タからの指示が同じであれば、上式(3)
と(6)とが同じであるから、次式が成立する。 IsRs・RA/RB=AIs′Rs ・・・・・・・・・・・・・(7) これを整理すると、次式になる。 Is=AIs′ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) 上式(8)を変形すると、次式が成立する。 Is′=Is/A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9) 上式(9)の意味は、同じ指示に対して検出用抵抗Rs
に流れる電流は、ゲインAに反比例することである。す
なわち、電流検出器のゲインAを2倍にすれば、検出用
抵抗Rsに流れる電流は1/2でよいことになる。従っ
て、図3の回路において、例えば、D/Aコンバ−タの
出力が最大5Vのときに、負荷に2Aの電流が流れる回
路があったとすると、D/Aコンバ−タが8ビットであ
れば、分解能は次の値となる。 2〔A〕/255=7.843〔mA〕 ・・・・・・・・・・・・(10)
【0011】図2に示す回路において、上述と同じD/
Aコンバ−タを用い、かつ負荷に2Aの電流が流れるも
のとし、ゲイン・周波数特性可変アンプ12のゲインA
を4とすると、上式(9)により検出用抵抗Rsを流れ
る電流Is′は、次の値となる。 Is′=2/4 =0.5〔A〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) すなわち、本発明の回路では、D/Aコンバ−タの出力
が最大5Vのときに負荷に流れる電流は、従来の1/4
となる。この場合の分解能は、次のようになる。 0.5〔A〕/255=1.96〔mA〕 ・・・・・・・・・・(12) これは、従来に比べて4倍も高い値である。このよう
に、図2の回路において、負荷に流す電流が少ない場合
には、分解能を上げることができる。従って、本実施例
では、より精密な電流制御が可能である。
Aコンバ−タを用い、かつ負荷に2Aの電流が流れるも
のとし、ゲイン・周波数特性可変アンプ12のゲインA
を4とすると、上式(9)により検出用抵抗Rsを流れ
る電流Is′は、次の値となる。 Is′=2/4 =0.5〔A〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) すなわち、本発明の回路では、D/Aコンバ−タの出力
が最大5Vのときに負荷に流れる電流は、従来の1/4
となる。この場合の分解能は、次のようになる。 0.5〔A〕/255=1.96〔mA〕 ・・・・・・・・・・(12) これは、従来に比べて4倍も高い値である。このよう
に、図2の回路において、負荷に流す電流が少ない場合
には、分解能を上げることができる。従って、本実施例
では、より精密な電流制御が可能である。
【0012】図2におけるゲイン・周波数特性可変アン
プ12のゲインAを変化させる場合を説明したが、周波
数特性についても全く同じように変化させることができ
る。これにより、検出された信号の不要な周波数帯域を
カットすることができ、必要な周波数のみ検出信号のレ
ベルを高くすることができるので、精密な電流制御を行
うことができる。さらに、ヘッドのシ−ク時、セトリン
グ時、またはトラックフォロ−時で、電流検出器のゲイ
ンまたは周波数特性を変えることも可能である。すなわ
ち、シ−ク時は直流モ−タの移動量が大きいが、それほ
ど精密な電流制御は必要ないので、ゲインを変えず、ま
たセトリング時やトラックフォロ−時は直流モ−タの移
動量は小さいが精密な制御が必要となるので、ゲインを
変えてノイズによる検出誤差を減少させるようにする。
このように、本発明においては、(イ)負荷に流れる電
流が少ない場合でも、電流検出器のゲインを変えること
により、検出信号のレベルを高くすることができるの
で、ノイズによる検出誤差を減少させることができる。
また、(ロ)周波数特性を外部からの信号で変化させる
ことにより、検出された信号の不要な帯域をカットする
ことができ、その結果、ノイズによる検出誤差を減少さ
せることができる。さらに、(ハ)VCMの移動量が大
きく大電流を必要とするヘッドシ−ク時と、移動量は少
ないが精密な位置決め、すなわち精密な電流制御を必要
とするセトリング、トラックフォロ−時とで、D/Aコ
ンバ−タの分解能を変えることができるので、後者の時
には、さらにノイズの影響を減らすことが可能であり、
精密な位置決めが可能となる。
プ12のゲインAを変化させる場合を説明したが、周波
数特性についても全く同じように変化させることができ
る。これにより、検出された信号の不要な周波数帯域を
カットすることができ、必要な周波数のみ検出信号のレ
ベルを高くすることができるので、精密な電流制御を行
うことができる。さらに、ヘッドのシ−ク時、セトリン
グ時、またはトラックフォロ−時で、電流検出器のゲイ
ンまたは周波数特性を変えることも可能である。すなわ
ち、シ−ク時は直流モ−タの移動量が大きいが、それほ
ど精密な電流制御は必要ないので、ゲインを変えず、ま
たセトリング時やトラックフォロ−時は直流モ−タの移
動量は小さいが精密な制御が必要となるので、ゲインを
変えてノイズによる検出誤差を減少させるようにする。
このように、本発明においては、(イ)負荷に流れる電
流が少ない場合でも、電流検出器のゲインを変えること
により、検出信号のレベルを高くすることができるの
で、ノイズによる検出誤差を減少させることができる。
また、(ロ)周波数特性を外部からの信号で変化させる
ことにより、検出された信号の不要な帯域をカットする
ことができ、その結果、ノイズによる検出誤差を減少さ
せることができる。さらに、(ハ)VCMの移動量が大
きく大電流を必要とするヘッドシ−ク時と、移動量は少
ないが精密な位置決め、すなわち精密な電流制御を必要
とするセトリング、トラックフォロ−時とで、D/Aコ
ンバ−タの分解能を変えることができるので、後者の時
には、さらにノイズの影響を減らすことが可能であり、
精密な位置決めが可能となる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電流検出器のゲインと周波数特性を変化させることによ
り、ボイスコイルモ−タに流す電流が少ない時でも、ノ
イズの影響を受け難くすることができ、その結果、精密
な電流制御を行うことが可能となる。
電流検出器のゲインと周波数特性を変化させることによ
り、ボイスコイルモ−タに流す電流が少ない時でも、ノ
イズの影響を受け難くすることができ、その結果、精密
な電流制御を行うことが可能となる。
【0014】
【図1】本発明の一実施例を示す磁気ディスク装置のヘ
ッド位置決め制御回路のブロック図である。
ッド位置決め制御回路のブロック図である。
【図2】図1における詳細な閉ル−プ制御系の回路図で
ある。
ある。
【図3】従来における磁気ディスク装置のヘッド位置決
め制御回路の詳細図である。
め制御回路の詳細図である。
11 VCM駆動回路、 12 ゲイン・周波数特性可変アンプ 13 D/Aコンバ−タ 14 指示器 21 演算増幅器 22 ゲイン・周波数特性可変アンプ RL ボイスコイルモ−タのコイル巻線 Rs 電流検出用抵抗 RB 帰還抵抗 RA 入力抵抗 Tr トランジスタ VCM ボイスコイルモ−タ
Claims (3)
- 【請求項1】 ボイスコイルモ−タ駆動回路に流す電流
値の指示を与える指示回路と、該指示回路からの指示に
応じてボイスコイルモ−タに電流を流すボイスコイルモ
−タ駆動回路と、該ボイスコイルモ−タに流れる電流を
検出するための電流検出手段とを具備する磁気ディスク
装置において、上記電流検出手段のゲインを外部から信
号を入力することにより変化させるためのゲイン可変増
幅器を、上記ボイスコイルモ−タ駆動回路からの帰還ル
−トの途中に設けることを特徴とする磁気ディスク装
置。 - 【請求項2】 ボイスコイルモ−タ駆動回路に流す電流
値の指示を与える指示回路と、該指示回路からの指示に
応じてボイスコイルモ−タに電流を流すボイスコイルモ
−タ駆動回路と、該ボイスコイルモ−タに流れる電流を
検出するための電流検出手段とを具備する磁気ディスク
装置において、上記電流検出手段のゲインの周波数特性
を外部から信号を入力することにより変化させるための
周波数特性可変増幅器を、上記ボイスコイルモ−タ駆動
回路からの帰還ル−トの途中に設けることを特徴とする
磁気ディスク装置。 - 【請求項3】 ボイスコイルモ−タ駆動回路に流す電流
値を指示することにより、ボイスコイルモ−タ駆動回路
が該ボイスコイルモ−タに電流を流すと、該ボイスコイ
ルモ−タに流れる電流を電流検出手段で検出して、指示
された電流値からの偏差を帰還させることにより、位置
制御を行うボイスコイルモ−タ制御方法において、上記
電流検出手段のゲインおよび該ゲインの周波数特性を外
部から信号を入力することにより変化させるためのゲイ
ン・周波数特性可変増幅器を用いて、磁気ヘッドのシ−
ク時と、セトリング、トラックフォロ−時とで、該電流
検出手段のゲインおよび周波数特性を変えることを特徴
とするボイスコイルモ−タ制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219481A JPH0564475A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 磁気デイスク装置とボイスコイルモ−タ制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219481A JPH0564475A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 磁気デイスク装置とボイスコイルモ−タ制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0564475A true JPH0564475A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=16736116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3219481A Pending JPH0564475A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 磁気デイスク装置とボイスコイルモ−タ制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0564475A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7432673B2 (en) | 2004-12-11 | 2008-10-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method, medium, and apparatus controlling current gain change of a spindle motor driver |
JP2011517847A (ja) * | 2008-03-05 | 2011-06-16 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | リソグラフィ装置および方法 |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP3219481A patent/JPH0564475A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7432673B2 (en) | 2004-12-11 | 2008-10-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method, medium, and apparatus controlling current gain change of a spindle motor driver |
JP2011517847A (ja) * | 2008-03-05 | 2011-06-16 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | リソグラフィ装置および方法 |
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