JPH0564322U - 炭素繊維入りコンクリート版 - Google Patents
炭素繊維入りコンクリート版Info
- Publication number
- JPH0564322U JPH0564322U JP489592U JP489592U JPH0564322U JP H0564322 U JPH0564322 U JP H0564322U JP 489592 U JP489592 U JP 489592U JP 489592 U JP489592 U JP 489592U JP H0564322 U JPH0564322 U JP H0564322U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- reinforcing
- carbon fiber
- concrete slab
- prestress
- Prior art date
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- Pending
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- Panels For Use In Building Construction (AREA)
- Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 埋設された構造材もしくは補強材に対する電
蝕を防止でき、プレストレスの導入量も充分に得られる
炭素繊維入りコンクリート版を提供する。 【構成】 コンクリート本体10に、小短片状の炭素繊
維2を多数混入して成形する。各フランジ部11に、非
導電性樹脂によるシース部材3…を当該本体10を貫通
する様態で埋設する。そして、各シース部材3…の中
に、鉄筋4を各々挿通する。各鉄筋4…は一方端を定着
部材5で定着し、かつ他端を緊張部材6で所定の緊張状
態に保持する。これにより、当該コンクリート版1には
プレストレスが導入されることになる。
蝕を防止でき、プレストレスの導入量も充分に得られる
炭素繊維入りコンクリート版を提供する。 【構成】 コンクリート本体10に、小短片状の炭素繊
維2を多数混入して成形する。各フランジ部11に、非
導電性樹脂によるシース部材3…を当該本体10を貫通
する様態で埋設する。そして、各シース部材3…の中
に、鉄筋4を各々挿通する。各鉄筋4…は一方端を定着
部材5で定着し、かつ他端を緊張部材6で所定の緊張状
態に保持する。これにより、当該コンクリート版1には
プレストレスが導入されることになる。
Description
【0001】
本考案は、炭素繊維を混入してコンクリート成形される炭素繊維入りコンクリ ート版に関し、特にコンクリート中に構造材もしくは補強材を埋設させるように した炭素繊維入りコンクリート版に関する。
【0002】
コンクリートの成形技術として、各種繊維素材をいわゆる補強材として混入さ せることはすでに知られている。そして、繊維素材には、例えば炭素繊維は軽量 で強度が高く耐久性に優れていることから注目されており、これを適用すること が一般に行なわれている。
【0003】 また、コンクリート構造においては、鉄筋や剛棒等の構造材もしくは補強材を コンクリート中に埋設すると共に、これを緊張させることにより予めコンクリー トに反力(プレストレス)を与えることが行われており、いわゆるプレストレス の導入により軽量化を図りつつ高強度を得るようにしている。
【0004】
しかしながら、鉄筋や剛棒等の金属部材はコンクリート中の電解質と電気化学 的に反応し、そのため腐蝕が進むという問題があり、その点コンクリート中に混 入させた炭素繊維は、そうした電蝕反応を促進することから弊害が大きい。
【0005】 そこで、エポキシ等の非導電性樹脂を予め鉄筋に被覆させたもの(樹脂コーテ ィング鉄筋)や耐蝕性に優れるステンレス鉄筋など、防錆部材を用いることが考 えられている。ところが、そうした防錆部材では、プレストレスの導入に難があ り、すなわち、樹脂コーティング鉄筋では、緊張させるとせっかくの樹脂コート にひずみが生じて損傷するためプレストレスを導入できなく、一方ステンレス鉄 筋では、引張り強度の面で劣るためプレストレスの導入量をさほど大きくは望め ない。
【0006】 本考案は前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンクリート 中に埋設された構造材もしくは補強材に対する電蝕を防止でき、プレストレスの 導入量も充分に得られる炭素繊維入りコンクリート版を提供することにある。
【0007】
前記目的を達成するため本考案は、補強用炭素繊維をコンクリート中に混入し た炭素繊維入りコンクリート版において、電気絶縁性を有し鉄筋や剛棒等の構造 材もしくは補強材を挿通するため当該コンクリート版を貫通する様態で配される シース部材を備えたことを特徴とする。
【0008】 また本考案は、上記構造材もしくは補強材をプレストレス導入のため緊張させ た状態で保持する緊張手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
本考案の作用について述べると、鉄筋や剛棒等の構造材もしくは補強材はシー ス部材に挿通され、そのシース部材によって外側を覆われた状態でコンクリート の中に埋設されることになる。したがって、コンクリート中の電解質とは絶縁さ れる。
【0010】 また、構造材もしくは補強材が緊張手段によって緊張状態に保持される。
【0011】
以下、本考案の実施例につき、添付図面を参照して説明する。図1は、本考案 にかかる炭素繊維入りコンクリート版の好適な一実施例を示す斜視図である。同 図はコンクリート本体の一部を破断して示している。
【0012】 この炭素繊維入りコンクリート版1は、コンクリート本体10が小短片状の炭 素繊維2を補強のため多数混入して成形されており、その形状は略方形の板状と されているが、一方の対辺が共に同一方向へ折曲げられてフランジ部11,11 が形成されていて、すなわち略コ字状断面のものとされている。
【0013】 フランジ部11,11には、複数のシース部材3…がコンクリート本体10を 貫通する様態で各々埋設されている。これらのシース部材3…は、例えば塩化ビ ニル等の非導電性樹脂をパイプ形状に成形したものであり、つまり電気絶縁性を 有した部材で構成されている。そして、シース部材3…の中には、構造材もしく は補強材としての鉄筋4が各々挿通されており、各鉄筋4…を所定の引張力で緊 張させ、これにより当該コンクリート版1へプレストレスを導入するようになっ ている。すなわち、各鉄筋4…は一方端が定着部材5で定着され、かつ他端が緊 張部材6で保持されるものであり、この緊張部材6は、例えば鉄筋4のネジ部へ 螺合されるナットなどであって、当該鉄筋4を所定の引張力で緊張させつつその 状態を保持するようになっている。
【0014】 このように、構造材もしくは補強材としての鉄筋4…はシース部材3…に挿通 され、そのシース部材3…によって外側を覆われた状態でコンクリート本体10 に埋設されることになり、コンクリート中の電解質とは絶縁されることから、鉄 筋4…に対する電蝕を防止することができる。また、鉄筋4…が緊張部材6によ って所定の緊張状態に保持されるので、これにより当該コンクリート版1へ所定 のプレストレスを付与することができる。この鉄筋4…としては例えば剛棒とし てもよく、使用した部材の引張り強度に見合ったプレストレスを導入することが でき、いずれにしてもプレストレスの導入量を十分に得ることができる。その結 果、コンクリート部材として軽量化を図りつつ高強度を得ることができ、コンク リート壁部材などへ好ましく適用することができる。
【0015】
以上詳細に説明したように、本考案にかかる炭素繊維入りコンクリート版によ れば、鉄筋や剛棒等の構造材もしくは補強材がシース部材によって外側を覆われ た状態でコンクリートの中に埋設され、当該コンクリート中の電解質とは絶縁さ れることから、コンクリート中に埋設された構造材もしくは補強材に対する電蝕 を防止することができる。また、構造材もしくは補強材が緊張手段によって所定 の緊張状態に保持されるので、これにより当該コンクリート版へ所定のプレスト レスを付与することができ、その結果、使用した部材の引張り強度に見合ったプ レストレスを導入することができ、プレストレスの導入量を充分に得ることがで きる。
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
1 炭素繊維入りコンクリート版 2 炭素繊維 3 シース部材 4 構造材,補強材(鉄筋) 6 緊張手段(緊張部材) 10 コンクリート(コンクリート本体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 堤 和敏 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内
Claims (2)
- 【請求項1】 補強用炭素繊維をコンクリート中に混入
した炭素繊維入りコンクリート版において、電気絶縁性
を有し鉄筋や剛棒等の構造材もしくは補強材を挿通する
ため当該コンクリート版を貫通する様態で配されるシー
ス部材を備えたことを特徴とする炭素繊維入りコンクリ
ート版。 - 【請求項2】 上記構造材もしくは補強材をプレストレ
ス導入のため緊張させた状態で保持する緊張手段を備え
たことを特徴とする請求項1記載の炭素繊維入りコンク
リート版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP489592U JPH0564322U (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 炭素繊維入りコンクリート版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP489592U JPH0564322U (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 炭素繊維入りコンクリート版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0564322U true JPH0564322U (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=11596410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP489592U Pending JPH0564322U (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 炭素繊維入りコンクリート版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0564322U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6137422A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-22 | Eikosha:Kk | タイヤ再生装置 |
JPH03295838A (ja) * | 1990-04-13 | 1991-12-26 | Misawa Homes Co Ltd | コンクリート建材 |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP489592U patent/JPH0564322U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6137422A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-22 | Eikosha:Kk | タイヤ再生装置 |
JPH03295838A (ja) * | 1990-04-13 | 1991-12-26 | Misawa Homes Co Ltd | コンクリート建材 |
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