JPH0563525B2 - - Google Patents
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- JPH0563525B2 JPH0563525B2 JP58086309A JP8630983A JPH0563525B2 JP H0563525 B2 JPH0563525 B2 JP H0563525B2 JP 58086309 A JP58086309 A JP 58086309A JP 8630983 A JP8630983 A JP 8630983A JP H0563525 B2 JPH0563525 B2 JP H0563525B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は低降伏比非調質鋼の製造方法に関する
ものである。 近年、造船、タンク、産業機械等の各分野にわ
たつて、競争力向上のため溶接施工の減少、曲げ
加工性を代表として鋼材特性の極限追求、溶接性
の向上および鋼材コストの低減など各種の要求が
強まつている。このうち厚鋼板の曲げ加工性改善
のためには70%未満の低降伏比を有する厚鋼板の
開発が必要である。また、橋梁分野では構造物の
安全性向上のため溶接性向上で共に降伏比の低下
が望まれている。 このような動向から廉価で溶接性、加工性がよ
い低降伏比を有する鋼材の開発が要請されている
のが現状である。 最近、造船用、ラインパイプ用等を中心として
母材低温靭性、溶接性改善を狙いとした鋼板圧延
後の加速冷却技術を用いた強度50キロ以上の鋼材
の開発が盛んであるが、曲げ加工の良好な低降伏
比鋼板の製造については検討されていない。 本発明はこのような要望を満たすべく、70%未
満の低降伏比を有する強度50キロ以上の鋼販の製
造を可能としたものでありその要旨とするところ
は下記のとおりである。 (1) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
900〜1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃
からAr3の間で仕上板厚に対して30%以上の累
積圧下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度が
Ar3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3
m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が
350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴と
する低降伏比非調質鋼の製造方法。 (2) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:
0.5%以下、V:0.1%以下、Ti:0.15以下、
Nb:0.1%以下の強度改善元素群をこの範囲内
で1種または2種以上含有し、残部Feおよび
不可避不純物からなる鋼を、900〜1200℃で加
熱し、熱間圧延において900℃からAr3の間で
仕上板厚に対して30%以上の累積圧下を施し、
その後空冷し、鋼板表面温度がAr3−20℃〜
Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/m2・分以上
で冷却を開始し、鋼板温度が350〜600℃の間で
冷却を停止することを特徴とする低降伏比非調
質鋼の製造方法。 (3) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Ni:1.0%以下、Ca:0.01%以下の靭性改
善元素群をこの範囲内で1種または2種含有
し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
900〜1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃
からAr3の間で仕上板厚に対して30%以上の累
積圧下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度が
Ar3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3
m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が
350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴と
する低降伏比非調質鋼の製造方法。 (4) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:
0.5%以下、V:0.1%以下、Ti:0.15%以下、
Nb:0.1%以下の強度改善元素群をこの範囲内
で1種または2種以上を含有し、さらにNi:
1.0%以下、Ca:0.01%以下の靭性改善元素群
をこの範囲内で1種または2種含有し、残部
Feおよび不可避不純物からなる鋼を、900〜
1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃から
Ar3の間で仕上板厚に対して30%以上の累積圧
下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度がAr3
−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/
m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が350〜
600℃の間で冷却を停止することを特徴とする
低降伏比非調質鋼の製造方法。 従来の制御圧延−制御冷却プロセスにおいて
は、低温靭性向上のため熱間圧延でできる限り細
粒にすると共に、オーステナイト一相域から加速
冷却することが採用されている。しかしながらこ
の方法によつてもフエライトの細粒化と硬化及び
一部パーライトのベーナイト化によつて降伏点が
上昇し降伏化の上昇となつて曲げ加工が低下する
問題がある。 本発明者等は制御圧延−制御冷却プロセスを用
いて降伏点を低下させる方法について種々検討し
た結果、同じく細粒フエライトで良好な低温靭性
を得ながら且つ低降伏点で70%未満の低降伏比を
有する強度50キロ以上の鋼板の製造方法を開発し
たものである。 すなわち、900〜1200℃で加熱した後Ar3以上
で30%以上の累積圧下を行ない細粒化を図つた
後、Ar3以下まで空冷して軟い初析フエライトを
適切に析出せしめ、その後強制冷却を行なうと、
軟い初析フエライトと残部オーステナイトから得
られるフエライト−パーライト−ベーナイトの適
切な混合によつて得られる組織により、引張強さ
および低温靭性の低下がなく降伏点のみが低下す
ることを知見し本発明を完成したものである。 次に本発明における成分限定理由を述べる。 Cは強度確保のため0.03%以上は必要であるが
多くなると鋼の靭性および溶接性を害するので含
有量は0.20%を上限とする。 Siは脱酸のため0.05%以上は必要で添加される
が多くなると溶接性を損うので含有量は0.6%以
下とする。 Mnは安価に強度をあげる元素として有用であ
り強度確保のため0.5%以上は必要であるが多く
なると溶接性を損うので、含有量は2.5%以下と
する。 Alは脱酸のため0.005%以上添加することが必
要であるが、多くなると鋼中介在物が多くなりす
ぎ鋼の性質を悪化させるため含有量は0.1%を上
限とする。 本発明は上記の必須基本成分の他に要求される
鋼の特性に応じて以下の元素を一種又は二種以上
選択的に含有させることができる。 Cr、Mo、Cu、V、TiおよびNbは強度を改善
するという均等的作用を持つものがあるが、それ
ぞれ0.50%、0.50%、0.50%、0.1%、0.15%およ
び0.1%を超えると低温靭性や溶接性を損なう等
の幣害をもたらすので、これを上限とする。 また、NiおよびCaは低温靭性を改善するとい
う均等的作用を持つものであるが、それぞれ1.0
%および0.01%を超えると高価となり過ぎたり、
介在物を増す塀害を持つので、これを上限とす
る。 次に本発明の重要な要件である加熱、圧延、冷
却条件について述べる。 加熱温度はオーステナイト域で十分加熱できる
温度として下限を900℃とした。温度が高すぎる
とオーステナイト粒が大きくなりすぎ、鋼の性質
を劣化させるので1200℃を加熱温度の上限とす
る。 圧延温度はオーステナイト粒の細粒化のため
900℃を上限とし、オーステナイト一相域のみの
圧延とするため圧延温度の下限をAr3点とする。 また900℃〜Ar3間での累積圧下率円仕上板厚
に対して30%以上としたのは細粒化を十分達成す
るためである。 次に圧延後加速冷却に先立つて空冷を施こすが
該空冷は圧延直後からAr3−20℃〜Ar3−80℃の
間のいづれかの温度まで空冷することが好まし
く、これによつて細粒の軟い初析フエライトの適
量の析出を行なわしめるものである。 加速冷却開始温度の上限をAr3−20℃としたの
は降伏点を低くするためであり、下限をAr3−80
℃としたのはこれ以下の低い温度から冷却すると
加速冷却の効果がうすく引張強さが下がり、強度
確保が困難なためである。水量密度を0.3m3/
m2・分以上としたのはこれ以下では強度上昇が少
ないためである。 また加速冷却の冷却停止温度を350〜600℃とし
たのは、350℃未満の低温域まで冷却すると低温
靭性が劣化するからであり、また600℃を超える
高温域で冷却停止すると強度上昇が不十分となる
からである。 以上詳細に説明した通り、本発明は特別に高価
な合金元素を使用することなく、かつ圧延後再加
熱を施こすことなく、曲げ加工性の良い低降伏比
型厚鋼板を制御圧延−制御冷却法で安価に製造可
能としたもので、50キロ以上の高強度と優れた低
温靭性及び溶接性を備えており産業上その効果の
大きい発明である。 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。 第1表に供試材の化学成分を示し、第2表に加
熱、圧延、冷却条件と得られた鋼板の機械的性質
を示す。
ものである。 近年、造船、タンク、産業機械等の各分野にわ
たつて、競争力向上のため溶接施工の減少、曲げ
加工性を代表として鋼材特性の極限追求、溶接性
の向上および鋼材コストの低減など各種の要求が
強まつている。このうち厚鋼板の曲げ加工性改善
のためには70%未満の低降伏比を有する厚鋼板の
開発が必要である。また、橋梁分野では構造物の
安全性向上のため溶接性向上で共に降伏比の低下
が望まれている。 このような動向から廉価で溶接性、加工性がよ
い低降伏比を有する鋼材の開発が要請されている
のが現状である。 最近、造船用、ラインパイプ用等を中心として
母材低温靭性、溶接性改善を狙いとした鋼板圧延
後の加速冷却技術を用いた強度50キロ以上の鋼材
の開発が盛んであるが、曲げ加工の良好な低降伏
比鋼板の製造については検討されていない。 本発明はこのような要望を満たすべく、70%未
満の低降伏比を有する強度50キロ以上の鋼販の製
造を可能としたものでありその要旨とするところ
は下記のとおりである。 (1) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
900〜1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃
からAr3の間で仕上板厚に対して30%以上の累
積圧下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度が
Ar3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3
m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が
350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴と
する低降伏比非調質鋼の製造方法。 (2) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:
0.5%以下、V:0.1%以下、Ti:0.15以下、
Nb:0.1%以下の強度改善元素群をこの範囲内
で1種または2種以上含有し、残部Feおよび
不可避不純物からなる鋼を、900〜1200℃で加
熱し、熱間圧延において900℃からAr3の間で
仕上板厚に対して30%以上の累積圧下を施し、
その後空冷し、鋼板表面温度がAr3−20℃〜
Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/m2・分以上
で冷却を開始し、鋼板温度が350〜600℃の間で
冷却を停止することを特徴とする低降伏比非調
質鋼の製造方法。 (3) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Ni:1.0%以下、Ca:0.01%以下の靭性改
善元素群をこの範囲内で1種または2種含有
し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、
900〜1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃
からAr3の間で仕上板厚に対して30%以上の累
積圧下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度が
Ar3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3
m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が
350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴と
する低降伏比非調質鋼の製造方法。 (4) 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:
0.5%以下、V:0.1%以下、Ti:0.15%以下、
Nb:0.1%以下の強度改善元素群をこの範囲内
で1種または2種以上を含有し、さらにNi:
1.0%以下、Ca:0.01%以下の靭性改善元素群
をこの範囲内で1種または2種含有し、残部
Feおよび不可避不純物からなる鋼を、900〜
1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃から
Ar3の間で仕上板厚に対して30%以上の累積圧
下を施し、その後空冷し、鋼板表面温度がAr3
−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/
m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が350〜
600℃の間で冷却を停止することを特徴とする
低降伏比非調質鋼の製造方法。 従来の制御圧延−制御冷却プロセスにおいて
は、低温靭性向上のため熱間圧延でできる限り細
粒にすると共に、オーステナイト一相域から加速
冷却することが採用されている。しかしながらこ
の方法によつてもフエライトの細粒化と硬化及び
一部パーライトのベーナイト化によつて降伏点が
上昇し降伏化の上昇となつて曲げ加工が低下する
問題がある。 本発明者等は制御圧延−制御冷却プロセスを用
いて降伏点を低下させる方法について種々検討し
た結果、同じく細粒フエライトで良好な低温靭性
を得ながら且つ低降伏点で70%未満の低降伏比を
有する強度50キロ以上の鋼板の製造方法を開発し
たものである。 すなわち、900〜1200℃で加熱した後Ar3以上
で30%以上の累積圧下を行ない細粒化を図つた
後、Ar3以下まで空冷して軟い初析フエライトを
適切に析出せしめ、その後強制冷却を行なうと、
軟い初析フエライトと残部オーステナイトから得
られるフエライト−パーライト−ベーナイトの適
切な混合によつて得られる組織により、引張強さ
および低温靭性の低下がなく降伏点のみが低下す
ることを知見し本発明を完成したものである。 次に本発明における成分限定理由を述べる。 Cは強度確保のため0.03%以上は必要であるが
多くなると鋼の靭性および溶接性を害するので含
有量は0.20%を上限とする。 Siは脱酸のため0.05%以上は必要で添加される
が多くなると溶接性を損うので含有量は0.6%以
下とする。 Mnは安価に強度をあげる元素として有用であ
り強度確保のため0.5%以上は必要であるが多く
なると溶接性を損うので、含有量は2.5%以下と
する。 Alは脱酸のため0.005%以上添加することが必
要であるが、多くなると鋼中介在物が多くなりす
ぎ鋼の性質を悪化させるため含有量は0.1%を上
限とする。 本発明は上記の必須基本成分の他に要求される
鋼の特性に応じて以下の元素を一種又は二種以上
選択的に含有させることができる。 Cr、Mo、Cu、V、TiおよびNbは強度を改善
するという均等的作用を持つものがあるが、それ
ぞれ0.50%、0.50%、0.50%、0.1%、0.15%およ
び0.1%を超えると低温靭性や溶接性を損なう等
の幣害をもたらすので、これを上限とする。 また、NiおよびCaは低温靭性を改善するとい
う均等的作用を持つものであるが、それぞれ1.0
%および0.01%を超えると高価となり過ぎたり、
介在物を増す塀害を持つので、これを上限とす
る。 次に本発明の重要な要件である加熱、圧延、冷
却条件について述べる。 加熱温度はオーステナイト域で十分加熱できる
温度として下限を900℃とした。温度が高すぎる
とオーステナイト粒が大きくなりすぎ、鋼の性質
を劣化させるので1200℃を加熱温度の上限とす
る。 圧延温度はオーステナイト粒の細粒化のため
900℃を上限とし、オーステナイト一相域のみの
圧延とするため圧延温度の下限をAr3点とする。 また900℃〜Ar3間での累積圧下率円仕上板厚
に対して30%以上としたのは細粒化を十分達成す
るためである。 次に圧延後加速冷却に先立つて空冷を施こすが
該空冷は圧延直後からAr3−20℃〜Ar3−80℃の
間のいづれかの温度まで空冷することが好まし
く、これによつて細粒の軟い初析フエライトの適
量の析出を行なわしめるものである。 加速冷却開始温度の上限をAr3−20℃としたの
は降伏点を低くするためであり、下限をAr3−80
℃としたのはこれ以下の低い温度から冷却すると
加速冷却の効果がうすく引張強さが下がり、強度
確保が困難なためである。水量密度を0.3m3/
m2・分以上としたのはこれ以下では強度上昇が少
ないためである。 また加速冷却の冷却停止温度を350〜600℃とし
たのは、350℃未満の低温域まで冷却すると低温
靭性が劣化するからであり、また600℃を超える
高温域で冷却停止すると強度上昇が不十分となる
からである。 以上詳細に説明した通り、本発明は特別に高価
な合金元素を使用することなく、かつ圧延後再加
熱を施こすことなく、曲げ加工性の良い低降伏比
型厚鋼板を制御圧延−制御冷却法で安価に製造可
能としたもので、50キロ以上の高強度と優れた低
温靭性及び溶接性を備えており産業上その効果の
大きい発明である。 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。 第1表に供試材の化学成分を示し、第2表に加
熱、圧延、冷却条件と得られた鋼板の機械的性質
を示す。
【表】
【表】
【表】
しかして鋼A、H、J、K50キロ級、鋼B、
C、D、E、F、G、Iは60キロ級の強度を狙つ
た成分系で、第2表に示す如く鋼板No.A1、B1、
C1、D1、E1、F1、G1、H1、I1、J1、K1は本発
明実施例であり、それぞれ50キロ、60キロ級鋼と
して十分な強度と良好な低温靭性を備え、本発明
の狙いとする70%未満の低降伏比を達成してい
る。これに対し鋼板No.A2は加熱温度が高すぎる
ため低温靭性が低下している。A3は900℃〜Ar3
間の累積圧下率が低いものでそのため低温靭性が
低下している。A4は圧延温度が上限外れでやは
り低温靭性が低下している。B2は強制冷却開始
温度が高すぎた例であり降伏比が高い材質となつ
ている。B3は強制冷却終了温度が低くなりすぎ
た例であり強度が出すぎ低温靭性が低い材質とな
つた。C2は強制冷却開始温度が低くすぎた例で
強度が低く降伏比の高い材質になつている。C3
は水量密度が低い例であり、このため強度が低く
降伏比の高い材質になつている。
C、D、E、F、G、Iは60キロ級の強度を狙つ
た成分系で、第2表に示す如く鋼板No.A1、B1、
C1、D1、E1、F1、G1、H1、I1、J1、K1は本発
明実施例であり、それぞれ50キロ、60キロ級鋼と
して十分な強度と良好な低温靭性を備え、本発明
の狙いとする70%未満の低降伏比を達成してい
る。これに対し鋼板No.A2は加熱温度が高すぎる
ため低温靭性が低下している。A3は900℃〜Ar3
間の累積圧下率が低いものでそのため低温靭性が
低下している。A4は圧延温度が上限外れでやは
り低温靭性が低下している。B2は強制冷却開始
温度が高すぎた例であり降伏比が高い材質となつ
ている。B3は強制冷却終了温度が低くなりすぎ
た例であり強度が出すぎ低温靭性が低い材質とな
つた。C2は強制冷却開始温度が低くすぎた例で
強度が低く降伏比の高い材質になつている。C3
は水量密度が低い例であり、このため強度が低く
降伏比の高い材質になつている。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分とし、
残部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、900〜
1200℃で加熱し、熱間圧延において900℃から
Ar3の間で仕上板厚に対して30%以上の累積圧下
を施し、その後空冷し、鋼板表面温度がAr3−20
℃〜Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/m2・分以
上で冷却を開始し、鋼板温度が350〜600℃の間で
冷却を停止することを特徴とする低降伏比非調質
鋼の製造方法。 2 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分とし、
Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:0.5%以
下、V:0.1%以下、Ti:0.15以下、Nb:0.1%以
下の強度改善元素群をこの範囲内で1種または2
種以上含有し、残部Feおよび不可避不純物から
なる鋼を、900〜1200℃で加熱し、熱間圧延にお
いて900℃からAr3の間で仕上板厚に対して30%
以上の累積圧下を施し、その後空冷し、鋼板表面
温度がAr3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量密度
0.3m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温度が
350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴とす
る低降伏比非調質鋼の製造方法。 3 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分とし、
Ni:1.0%以下、Ca:0.01%以下の靭性改善元素
群をこの範囲内で1種または2種含有し、残部
Feおよび不可避不純物からなる鋼を、900〜1200
℃で加熱し、熱間圧延において900℃からAr3の
間で仕上板厚に対して30%以上の累積圧下を施
し、その後空冷し、鋼板表面温度がAr3−20℃〜
Ar3−80℃の間から水量密度0.3m3/m2・分以上で
冷却を開始し、鋼板温度が350〜600℃の間で冷却
を停止することを特徴とする低降伏比非調質鋼の
製造方法。 4 重量パーセントで、 C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:
0.50〜2.5%、Al:0.005〜0.1%を基本成分とし、
Cr:0.50%以下、Mo:0.50%以下、Cu:0.5%以
下、V:0.1%以下、Ti:0.15%以下、Nb:0.1%
以下の強度改善元素群をこの範囲内で1種または
2種以上を含有し、さらにNi:1.0%以下、Ca:
0.01%以下の靭性改善元素群をこの範囲内で1種
または2種含有し、残部Feおよび不可避不純物
からなる鋼を、900〜1200℃で加熱し、熱間圧延
において900℃からAr3の間で仕上板厚に対して
30%以上の累積圧下を施し、その後空冷し、鋼板
表面温度がAr3−20℃〜Ar3−80℃の間から水量
密度0.3m3/m2・分以上で冷却を開始し、鋼板温
度が350〜600℃の間で冷却を停止することを特徴
とする低降伏比非調質鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8630983A JPS59211528A (ja) | 1983-05-17 | 1983-05-17 | 低降伏比非調質鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8630983A JPS59211528A (ja) | 1983-05-17 | 1983-05-17 | 低降伏比非調質鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59211528A JPS59211528A (ja) | 1984-11-30 |
JPH0563525B2 true JPH0563525B2 (ja) | 1993-09-10 |
Family
ID=13883229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8630983A Granted JPS59211528A (ja) | 1983-05-17 | 1983-05-17 | 低降伏比非調質鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59211528A (ja) |
Families Citing this family (15)
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---|---|---|---|---|
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JPS63189294A (ja) * | 1987-02-02 | 1988-08-04 | Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd | 複写方法 |
JPH0610303B2 (ja) * | 1987-03-10 | 1994-02-09 | 新日本製鐵株式会社 | 低降伏比非調質鋼の製造方法 |
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JPH0615689B2 (ja) * | 1987-05-19 | 1994-03-02 | 新日本製鐵株式会社 | 低降状比高張力鋼の製造方法 |
JPH01156422A (ja) * | 1987-12-11 | 1989-06-20 | Nippon Steel Corp | 降伏比の低い鋼材の製造法 |
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CN104561771A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-04-29 | 南阳汉冶特钢有限公司 | 一种低压缩比低合金高强度加硼厚板及其生产方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5739127A (en) * | 1980-08-21 | 1982-03-04 | Nippon Steel Corp | Strengthening treatment of steel |
-
1983
- 1983-05-17 JP JP8630983A patent/JPS59211528A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5739127A (en) * | 1980-08-21 | 1982-03-04 | Nippon Steel Corp | Strengthening treatment of steel |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59211528A (ja) | 1984-11-30 |
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