JPH0563173B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は外科手術用ステープル装置、特にス
テープルが形成されるときにジヨー部材に作用さ
れる力に耐えるようできる１列以上のステープル
をつくるための胃腸吻合ステープル装置に関する
ものである。特に、この発明は、均一なステープ
ル高さをつくるべくできるようステープルが形成
されるときにジヨー部材の金敷およびステープル
カートリツジ支持前部に作用される力に耐えるよ
う細長いジヨー部材に締付力を作用するジヨー締
着装置を有した直線吻合ステープル装置に関する
ものである。

従来の技術 近年、肺、食道、胃、十二指腸や腸系統の他の
人体器管等の様な人体器管および組織を縫合する
ようステープル装置を用いることが手術において
増大する傾向にある。多くの場合、適切なステー
プル装置の利用は良い仕事を短い時間で行い、胃
腸吻合の様な従来の困難な外科手術処理を簡単に
する。

従来技術において、初期の直線２列および４列
の切断ステープル装置はステープルが個別に手動
装入される恒久的器具であつた。この様なステー
プル装置は非常に高価で、かさばり、重く、各外
科手術に使用するために装入と清掃が困難であつ
た。１つの例が米国特許第3315105号明細書に記
載されている。恒久型外科手術用ステープル装置
の改善は、消毒済の使い捨て可能なステープル装
入装置と、組織を分断すると同時にステープルの
列を形成する任意の刃物とを有した基本的ステー
プル装置を設けることによつてつくられた。一例
が米国特許第3499591号明細書に記載されている。
しかし、この様な改善は手によるステープルの装
入に予め必要とされる時間の節約を主に達成し
た。ステープル装置自体に必要とされる管理に加
えて基本装置を分解し、洗浄し、再組立し、各外
科手術処理毎に新しいカートリツジと金敷を取付
けることがまだ必要とされた。この種の装置にお
ける別の問題は、ステープル列の近接端と末端の
間の形成されたステープル高さの実質的な変化に
もとづく繰返し使用の後に末端にジヨー部材を拡
げ離す傾向である。

病院の費用が増大し続けるときに、不必要な仕
事を省略し、外科手術処理と妥協することなく一
層効果的に技術を発展することが必要である。従
つて、米国特許第4429695号明細書に記載される
型の使い捨て可能なステープル装置が開発され
た。この特許の使い捨て可能なステープル装置に
おいては、作動器と刃物装置が刃物押棒カムの正
域内のステープルジヨーに部分的支持を設けてい
る。しかし、このステープル装置は、ステープル
が成形されるときに離れるジヨーの傾向に抵抗す
るようステープルジヨーの金敷およびステープル
カートリツジ支持部分の全長に亘つて締付力を同
時に作用していない。従つて、不均一な高さのス
テープル列がつくられる可能性がある。もし、組
織がきつく綴とじされゝば、血液の供給が危うく
なつて組織が壊死することになる。もし綴とじが
ゆるければ、組織は出血したり、或は腸の様な中
空器管の場合には漏出したりする。従つて、きつ
かつたりゆるく形成されるステープルは一連の問
題や合併症を生じることがある。

発明が解決しようとする問題点 一般的に、直線吻合ステープル装置は一対の協
同する細長いジヨー部材を有し、各ジヨー部材が
吻合すべき内部管状人体器管内に挿入できるよう
になつている。一方のジヨー部材は少なくとも２
つの横方向に隔つた列のステープルをもつたステ
ープルカートリツジを支持し、他方のジヨー部材
はカートリツジ内のステープルの列と整列したス
テープル形成ポケツトをもつた金敷を支持してい
る。一般に、カートリツジにより支持されると共
に金敷に対してステープルを閉鎖するよう各ステ
ープルと関連した複数個のステープルドライバを
作動し且つジヨー部材間に握持された組織にステ
ープルの横方向に隔つた列を形成するカム面を介
してカートリツジからステープルを連続的に放出
するようジヨー部材に沿つて長手方向に単一押棒
刃物装置が滑動できる。押棒に従動する刃物はス
テープル列間の線に沿つて組織を切断する。この
様な吻合ステープル装置の例が米国特許第
3499591号、第4429695号明細書に記載されてい
る。いずれの場合も、ステープルが形成されると
きに作用される力に耐えるよう金敷とステープル
カートリツジを支持するジヨー部材の全体に沿つ
て同時に締付力を作用すべくつくられた構成はな
い。

上述の型のステープル装置の使用においては、
ジヨー部材間に固定される組織の締付けと、ステ
ープルカートリツジからのステープルの放出と、
握持した組織へのステープルの駆動と、金敷に対
するステープルの形成に比較的大きな力が作用さ
れる。この様な力はジヨー部材を垂直方向に引き
離してジヨー部材を横方向にゆがめる傾向があ
り、その結果形成されたステープル高さの一致が
低下したり或はステープルが時には金敷を完全に
それたりする。この様な問題は、ジヨー部材や他
の部材の製造に比較的軽量の使い捨て可能な材料
が用いられる使い捨て可能なステープル装置の場
合に強調される。従つて、ステープル形成操作が
行われる際にジヨー部材の正確な整列ができ、且
つステープル装置の操作にてみられる大きな力に
耐えるよう細長いジヨー部材の適切な支持を設け
る使い捨て可能なステープル装置が必要である。
更に、ジヨー部材間に握持された組織に均一な高
さのステープルの列をつくるステープル装置が必
要である。

問題点を解決するための手段 この発明は、ステープル形成の際にジヨー部材
の金敷およびステープルカートリツジ支持部分に
作用される力に抵抗するようジヨー部材に締付力
を作用する改良されたジヨー締付装置の協同によ
つて従来技法の欠点を解決する外科手術用ステー
プル装置を達成している。好適には、ステープル
装置は、ジヨー部材のステープルおよび金敷支持
部に隣接して沿つた中間位置にて一緒にジヨー部
材を錠止する錠止装置を備えている。また、ステ
ープル装置は、ステープルが形成されるときにジ
ヨー部材の金敷およびステープル支持部に作用さ
れる力に抵抗するよう錠止装置から離れた位置に
てジヨー部材を離して押圧するためのカム装置を
備えている。

この発明に依れば、外科手術用ステープル装置
は、少なくとも１つの列に配置された複数個のス
テープルを受けるようにできるステープル支持装
置を一方が有しステープルを形成するようできる
金敷装置を他方が有する第１，第２の協同する細
長いジヨー部材、ジヨー部材間に握持された組織
内にステープル支持装置からステープルを駆動し
て組織内に少なくとも１列のステープルをつくる
よう金敷装置に対してステープルを形成する押圧
装置、ステープルの列に隣接した線に沿つてジヨ
ー部材間に握持された組織を切断する刃物装置、
ステープルが形成されるときにステープル支持装
置と金敷装置に作用される力に抵抗するようジヨ
ー部材に締着力を作用するジヨー締着装置を備え
ている。好適には、ジヨー締着装置は、ステープ
ル形成の際に均一な高さのステープルをつくるよ
う金敷装置に対してステープル支持装置と金敷装
置を一緒に押圧するジヨー部材に締付力を作用す
るようできる。

ステープル装置の推奨実施例において、ジヨー
締着装置は、ステープル支持装置と金敷装置に隣
接して沿つた中間位置にてジヨー部材を一緒に錠
止する錠止装置と、ステープルが形成されるとき
にステープル支持装置と金敷装置に作用される力
に抵抗するよう錠止装置から離れた位置にてジヨ
ー部材を離して押圧する押圧装置とを有してい
る。好適には、ジヨー部材を離して押圧する押圧
装置は、一方のジヨー部材に取付けられステープ
ル支持装置と金敷装置を一緒に押圧するようジヨ
ー部材を動かすべく他方のジヨー部材と係合自在
なカム装置を有している。カム装置は、錠止装置
から離れた位置にて一方のジヨー部材に枢着され
たカム部材を有する。カム部材は、離れた位置に
てジヨー部材を離して動かすよう第１の不作動位
置から第２の作動位置に枢動できる。カム部材は
第１不作動位置に位置されたカム部材と他方のジ
ヨー部材を係合する第１の低カム面を有する。少
なくとも一方のジヨー部材は離れた位置にてジヨ
ー部材の一部を曲げ離しできるよう可撓性であ
る。カム部材が不作動位置から作動位置に枢動す
るときに、離れた位置のジヨー部材の一部はジヨ
ー部材の金敷およびステープル支持部を一緒に押
圧するよう曲げ離す。

好適には、カム装置は、ステープル支持装置お
よび金敷装置を一緒に押圧するようステープルの
形成の前に押圧装置によつて作動できる。刃物装
置が固定されている間にカム装置を作動するよう
押圧装置を初めに作動し、ステープルを組織内に
駆動して組織を切断するよう押圧装置と刃物装置
を同時に連続的に作動するために作動装置が設け
られる。結果として、ステープル装置を作動する
よう必要とされる初めの力は最小化される。更
に、ステープルが形成されるときに均一高さのス
テープルをつくるようステープル支持装置および
金敷装置間の予定の隙間を維持するために一方の
ジヨー部材に間隔装置が取付けられる。

この発明は、組織を間に握持すべく第１，第２
の細長いジヨー部材が設けられた直線吻合ステー
プル装置に実施される。横方向に間隔を置いた長
手方向の少なくとも２列のステープルを支持する
ステープルカートリツジは一方のジヨー部材の前
部に取付けられ、ステープル形成金敷は他方のジ
ヨー部材の前部に設けられる。押棒刃物装置はジ
ヨー部材に対して長手方向に動くべく滑動可能に
取付けられる。押棒刃物装置は、ジヨー部材間に
握持された組織内にステープルカートリツジから
ステープルを駆動して組織内に一対の横方向に隔
つたステープルの列をつくるよう金敷に対してス
テープルを形成する押圧装置と、ジヨー部材間に
維持された組織をステープル列間の線に沿つて切
断する刃物装置とを有している。ステープル装置
は、ステープルの形成の際にジヨー部材間に握持
された組織に対してステープルカートリツジと金
敷を締着するよう両ジヨー部材の前部を一緒に押
圧するためのジヨー締着装置を有する。ジヨー締
着装置は、ステープルカートリツジと金敷に隣接
して沿つた中間位置にて両ジヨー部材を一緒に錠
止する装置と、ステープルが形成されるときにス
テープルカートリツジと金敷に作用される力に抵
抗するよう両ジヨー部材の前部を一緒に押圧する
よう錠止装置から離れた位置にて両ジヨー部材の
後部を離して押圧する装置として実施されてい
る。

推奨実施例において、カム装置は、ステープル
カートリツジおよび金敷を一緒に押圧するようジ
ヨー部材の後部を離して動くべく他方のジヨー部
材と係合できる一方のジヨー部材に取付けられて
いる。好適には、カム部材は錠止装置から離れた
位置にて一方のジヨー部材に枢着されている。カ
ム部材は、ジヨー部材の後部を離して動かしてジ
ヨー部材の前部を一緒に押圧するよう第１の不作
動位置から第２の作動位置に枢動できる。カム部
材は、第１の不作動位置に位置されたカム部材と
他方のジヨー部材を係合する第１の下カム面と、
第２の作動位置されたカム部材とジヨー部材を係
合する第２の高カム面とを有する。好適には、カ
ム部材は、押圧装置が前進されるときには不作動
位置から作動位置に動かし押圧装置が引込められ
るときには作動位置から不作動位置に戻るよう押
圧装置によつて作動できる。少なくとも一方のジ
ヨー部材は、後部が他方のジヨー部材の後部から
離れて彎曲して、ステープルカートリツジと金敷
を一緒に押圧するよう前部が他方のジヨー部材の
前部に向つて彎曲できるよう可撓性である。更
に、間隔装置は、ステープルカートリツジと金敷
間に予定の間隙を維持すべく一方のジヨー部材に
取付けられている。

好適には、押棒刃物装置は、一方のジヨー部材
に沿つて長手方向に動くべく滑動可能に取付けら
れてステープルカートリツジ内に滑動するようで
きる一対のステープル押棒が設けられた押ブロツ
クと、一方のジヨー部材に沿つて長手方向に動く
べく滑動可能に取付けられてステープル押棒間の
ステープルカートリツジ内に滑動できる刃物が設
けられた刃物ブロツクとを有している。カム装置
はステープルカートリツジと金敷を一緒に押圧す
るようステープルの形成の前に押ブロツクによつ
て作動できる。刃物ブロツクが固定している際に
カム装置を作動して押棒をステープルカートリツ
ジ内に初めに動かすように押ブロツクをステープ
ルカートリツジに向つて初めに前進し且つ押棒と
刃物をステープルカートリツジ内に同時に動かす
ように押ブロツクによる係合においてステープル
カートリツジに向つて刃物ブロツクを連続して前
進するために作動装置が設けられている。推奨実
施例において、カム装置は、ステープル装置を作
動すべく初めに必要とされる力を減少するよう刃
物ブロツクと押ブロツクの係合の前に押ブロツク
によつて作動される。好適には、刃物ブロツク
は、カム装置を作動するよう押ブロツクが前進さ
れるときと、ステープルが形成された後に押ブロ
ツクが引込められるときに、刃物ブロツクに対し
て押ブロツクが初めに滑動できるよう押棒を滑動
可能に受けることができるようになつている。押
棒は、ステープルカートリツジから刃物を引出す
よう押ブロツクが引込められるときに刃物ブロツ
クを係合するようできる。

この発明は、ステープル形成の際にステープル
カートリツジおよび金敷を一緒に押圧すべくカム
装置と好適に協同する改良された直線胃腸吻合ス
テープル装置を提供するものである。これら附加
的な締着力は、ステープルカートリツジと金敷を
押し拡げる傾向があつて不均一な高さの閉じたス
テープルの形成の原因ともなるステープルが形成
されるときのステープルカートリツジと金敷とに
作用される力に抵抗するものである。更に、２段
押棒刃物装置によるカム装置の作動はステープル
装置を作動するよう必要とされる初期の力を最小
にする。

この発明の他の特長や利点は添付図面を参照し
ての以下の詳細な説明から明らかになろう。

実施例 第１，２図を参照するに、この発明が実施され
る直線吻合ステープル装置２０は、細長い金敷支
持用上ジヨー部材２２と細長いステープルカート
リツジ支持用下ジヨー部材２４とを有している。
金敷支持用上ジヨー部材２２はハンドル２６によ
り支持され、このハンドル２６から上ジヨー部材
２２の前部が前方に延びている。ステープルカー
トリツジ支持用下ジヨー部材２４はハンドル２８
により支持され、このハンドル２８から下ジヨー
部材２４の前部が前方に延びている。第３図に示
される様に、上のハンドル２６と下のハンドル２
８は外科医によるステープル装置２０の取扱い操
作を容易にするための手動握り部を形成するよう
適宜形づくられている。大きな前突出部２７と小
さな後突出部２９がこのために各ハンドル２６，
２８に設けられている。好適には、ハンドル２
６，２８はプラスチツクや他の軽量な材料でつく
られ、ジヨー部材２２，２４はステンレス鋼や他
の同様な材料でつくられる。

第５図に示される様に、上ジヨー部材２２は、
頂壁３１により連接される一対の相対する細長い
側壁３０を有する一体的な細長い溝形フレームか
ら成る。上ハンドル２６は前端近くに上ハンドル
２６の内側に設けられた垂下した一対の耳部３２
を有する。上ジヨー部材２２は、下方に突出する
耳部３２が垂下する頂壁３１に沿つて中間位置に
形成された溝３４（第４図）を有する。錠止ピン
３６は上ジヨー部材２２の側壁３０に形成された
丸孔を通り且つ垂下する耳部３２に形成された丸
孔を通つて延び、上ジヨー部材２２を上ハンドル
２６に枢着連結している。

第５図を参照するに、上ジヨー部材２２の前部
にはステープル装置２０の金敷４０を形成する一
対の細長い内方に延びるフランジ３８が設けられ
ている。フランジ３８は金敷４０の全長に沿つて
延びる中央の長い溝４２によつて分けられる。中
央の溝４２の近接端にて、フランジ３８には内方
に傾斜した案内面４１が設けられている。また、
各フランジ３８には２つの長い列の均一に隔つた
ステープル形成ポケツト４４が設けられている。

第４，５図を参照するに、テーパ付金敷先端部
４６は中空管状の身体器管内へのジヨー部材の挿
入を容易にするように金敷支持用上ジヨー部材２
２の前部に取付けられる。金敷先端部４６は、側
壁３０と上ジヨー部材２２のフランジ３８によつ
て形成される金敷４０上の縦通路を通つて挿入さ
れる細長い本体４８（第４図）に取外し自在に取
付けられる。この細長い本体４８は錠止ピン３６
の上の垂下する耳部３２間に延びており、上ジヨ
ー部材２２上の所要場所に金敷先端部４６を保持
するよう耳部３２の背後に設けられた大きな後部
５０を有している。

第２，６図を参照するに、カートリツジ支持用
下ジヨー部材２４は底壁５３により連接された一
対の相対する細長い側壁５２を有する一体的は細
長い溝形フレームを成している。下ジヨー部材２
４の後部に沿つて、一対の間隔を置いた細長い直
立の側フランジ５４（第２図）が相対する側壁５
２から上方に延びている。第５，６図に示される
様に、側フランジ５４間の下ジヨー部材２４の幅
は、ステープル装置２０が手術のために組立てら
れるときに下ジヨー部材２４の側フランジ５４間
に上ジヨー部材２２の後部を受けることができる
ように側壁３０間の上ジヨー部材２２の幅よりも
大きい。第２図に示される様に、下ジヨー部材２
４の各側フランジ５４は上ジヨー部材２２上に錠
止ピン３６を整列して配置する垂直な切欠き５６
を有する。上下ジヨー部材２２，２４が組立てら
れるときに、錠止ピン３６の両端は切欠き５６に
受けられる。

第２，６図に示される様に、下ジヨー部材２４
は、少なくとも２つの横方向に隔つた縦の列に設
けられた複数個の手術用ステープル６１（第１８
図）を受けることができるステープルカートリツ
ジ６０を支持する。ステープルカートリツジ６０
は側壁５２間の下ジヨー部材２４の前部に取付け
られる。ステープルカートリツジ６０は、末端部
に向つてステープルカートリツジ６０の近接端か
ら延びる中央の細長い溝６２（第６図）によつて
長手方向に分けられる。好適には、ステープルカ
ートリツジ６０に形成された複数個のステープル
開口６４は２組の横方向に隔つた列に設けられ、
各組の列の中央の長手方向の溝６２の両側に配置
されている。複数個の手術用ステープル６１（第
１８図）がステープルカートリツジ６０のステー
プル開口６４内に取付けられる。第６図に示され
る様に、隣接した列のステープル開口６４は、ス
テープル装置２０が作動されるときに組織の一層
有効な綴とじを設けるよう食違つている。第１
５，１６図を参照するに、ステープルカートリツ
ジ６０は、細長い中央の溝６２の両側に設けられ
て中央溝６２の各々の側の食違つた列のステープ
ル開口６４間に配置された一対の長手方向の溝６
６を有する。各長手方向の溝６６はステープルカ
ートリツジ６０の近接端から末端部に向つて延び
ている。

第１７に示される様に、ステープルカートリツ
ジ６０に装入されたステープル６１を作動するた
めに複数個のステープルドライバ６５がステープ
ル開口６４内に滑動可能に取付けられている。第
６図を参照するに、各ステープルドライバ６５は
ステープルカートリツジ６０に設けられた隣接の
列に配置された２つのステープル６１を同時に作
動するよう設計されている。従つて、第１の組の
ステープルドライバ６５は中央の長手方向の溝６
２の一方の側に配置された食違つた列のステープ
ル６１を作動するよう設けられ、第２の組のステ
ープルドライバ６５は中央の長手方向の溝６２の
他方の側に配置された隣接の列の組のステープル
６１を作動するべく設けられている。

第２，３図に示される様に、ステープルカート
リツジ６０の前端すなわち末端部は中空管状の身
体器管内への下ジヨー部材２４の挿入を容易にす
るようテーパー付先端部６８を有する。テーパー
付先端部６８の直ぐ背後のステープルカートリツ
ジ６０には下ジヨー部材２４の側壁５２に設けら
れた対応する切欠きに受けられる一対の後方に延
びる突出部７０（第１４図に１つだけ図示され
る）が設けられている。一対の垂下するアーム７
２はステープルカートリツジ６０の後部にてステ
ープルカートリツジ６０から下方に延びている。
各アーム７２には横の切欠き７４が設けられてい
る。ステープルカートリツジ６０が下ジヨー部材
２４に組まれるときに、突部７０は側壁５２の前
端部に設けられた対応する切欠きに受けられ、垂
下するアーム７２は下ジヨー部材２４の底壁５３
に形成された開口７６（第４図）を通つて下方に
延びる。下ジヨー部材２４は開口７６の両側の側
壁５２から下方に延びる一対の垂下する耳部７８
（第１９図）を有する。ピボツトピン８０は、下
ジヨー部材２４にステープルカートリツジ６０を
取付けるように下ジヨー部材２４の垂下する耳部
７８に形成された孔を通り且つステープルカート
リツジ６０の垂下するアーム７２の切欠き７４を
通つて延びている。

第２図を参照するに、ステープル装置２０は上
下ジヨー部材２２，２４をジヨー部材２２，２４
に沿つて中間位置にて一緒に錠止する錠止装置９
０を有する。好適には、上下ジヨー部材２２，２
４は金敷４０とステープルカートリツジ６０の近
接端に隣接した位置にて一緒に錠止される。推奨
実施例にて、錠止装置９０はピボツトピン８０
（第４図）を介して下ジヨー部材２４に枢着され
る錠止アーム９２（第２図）を有する。錠止アー
ム９２は溝形をなしており、下ジヨー部材２４の
側壁５２に架かるよう十分な間隔をもつて隔てら
れた一対の相対する細長い側壁９４（第６図）を
有する。錠止アーム９２の各側壁９４は、錠止ピ
ン３６を受けるための前方を向いた溝９８が設け
られた上前方に延びるフツク部材９６を有する。
カバー１００は錠止アーム９２の下面に取付けら
れる。錠止アーム９２が第３図に示される様に閉
じられるときに、カバー１００は下ハンドル２８
の底部と整列して外科医によるステープル装置２
０の取扱い操作を容易にするようなす。好適に
は、カバー１００はプラスチツクや他の軽い材料
でつくられ、錠止アーム９２はステンレス鋼でつ
くられる。第７図に示される様に、カバー１００
は、錠止位置から解錠位置に錠止アーム９２が下
方に枢動できるように指握持部として作用するた
めに両側から外方に延びる細長いフランジ１０
２，１０４を有する。錠止アーム９２が閉じた錠
止位置に動かされるときに、フツク部材９６の溝
９８の面は錠止ピン３６と協同して錠止位置に錠
止アーム９２を維持するようオーバーセンターラ
ツチとして作用する。

第６，１０図を参照するに、推奨実施例のステ
ープル装置２０は、ステープル６１をステープル
カートリツジ６０からジヨー部材２２，２４間に
握持された組織内に駆動して金敷４０に対してス
テープル６１を形づくつて組織内に形成されたス
テープルの列の間の線に沿つて組織を切断するた
めに上下ジヨー部材２２，２４に対し長手方向に
動くべく滑動可能に取付けられた改良された押棒
刃物装置１１０を有している。押棒刃物装置１１
０は、直立する側フランジ５４間の溝形の下ジヨ
ー部材２４内に滑動可能に受けられる押ブロツク
１１２（第６図）を有する。第１１図に示される
様に、押ブロツク１１２は、頂面に長手方向に延
びる切欠き１１９が設けられた横方向に突出する
フインガ１１８を有するフランジ１１６により作
動ノブ１１４に取付けられている。フインガ１１
８は、押ブロツク１１２と作動ノブ１１４を一緒
に固着するよう長手方向の錠止棒１２１の下に切
欠き１１９を位置すべく押ブロツク１１２に形成
された横溝１２０内にスナツプ係合される。作動
ノブ１１４のフランジ１１６は下ジヨー部材２４
の１つの側フランジ５４に形成された細長い溝１
２２（第２図）を通つて延び且つ溝１２２に沿つ
て載つている。

押棒刃物装置１１０は、押ブロツク１１２から
前方に突出しステープルカートリツジ６０の細長
い溝６６（第１６図）内に滑動可能に受けられた
一対のステープル押棒１２４（第１０図）を有す
る。押ブロツク１１２には押棒１２４が固着され
た一対の垂直な溝１２６（第１１図）が設けられ
ている。第１０図に示される様に、各ステープル
押棒１２４の前端には、押棒１２４がステープル
カートリツジ６０内に進められるときにステープ
ルドライバ６５と係合すべく傾斜したカム面１３
０を形成するくさび形の先端部１２８が設けられ
ている。第２１図に示される様に、各ステープル
ドライバ６５は、カム面１３０と面１３２の間に
平らな滑動接触を設けるよう各ステープル押棒１
２４のカム面１３０に対して同じ角度が付けられ
た傾斜した面１３２が設けられる。

第６，１０図を参照するに、押棒刃物装置１１
０は、直立する側フランジ５４間の下ジヨー部材
２４に沿つて長手方向に動くべく滑動可能に取付
けられた刃物ブロツク１３４を有する。刃物ブロ
ツク１３４は、ステープルカートリツジ６０の中
央の長手方向の溝６２内に前方に延びる刃物支持
棒１３６を有している。傾斜した切断縁１４０が
設けられた傾斜した刃物１３８は刃物支持棒１３
６の前端部に設けられている。刃物１３８の傾斜
した切断縁は細長いジヨー部材２２，２４に対し
て角度をもつて向いており、ステープルカートリ
ツジ６０の中央長手方向の溝６２内に滑動可能に
受けられている。

ステープル装置２０の推奨実施例において、刃
物ブロツク１３４は、刃物ブロツク１３４に対し
て押ブロツク１１２が滑動できるようステープル
押棒１２４を滑動可能に受けるべく貫通して延び
る一対の長手方向の溝１３５（第２０図）を有し
ている。従つて、押ブロツク１１２が作動ノブ１
１４によつてステープルカートリツジ６０に向つ
て進められるときに、ステープル押棒１２４は、
押ブロツク１１２が刃物ブロツク１３４と係合す
るよう動かされるまで固定されている刃物ブロツ
ク１３４を通つて滑動する。刃物ブロツク１３４
が押ブロツク１１２により係合された後に、刃物
ブロツク１３４と押棒１２４はステープルカート
リツジ６０に向つて同時に進む。第１８図に示さ
れる様に、刃物ブロツク１３８はステープル押棒
１２４に沿つてステープルカートリツジ６０内を
通つて進められ、ジヨー部材２２，２４間に握持
された組織にステープル６１を形成し、ステープ
ル列の間の組織を切断する。その後、作動ノブ１
１４が引込められるときに、押ブロツク１１２は
固定されている刃物ブロツク１３４を通つて後方
にステープル押棒１２４を先ず滑動する。各ステ
ープル押棒１２４は、予定距離引込められた後に
刃物ブロツク１３４と係合するよう動くずれ部１
４２を有している。刃物ブロツク１３４と係合す
るステープル押棒１２４のずれ部１４２によつて
押ブロツク１１２と刃物ブロツク１３４は、押棒
１２４と刃物ブロツク１３８を案内ブロツク１２
５の出発位置に戻すよう作動ノブ１１４により同
時に引込められる。

この発明に従えば、ステープル装置２０は、ス
テープル６１の形成の際にステープルカートリツ
ジ６０と金敷４０を一緒に押すようジヨー部材２
２，２４に締付力を作用するジヨー締着装置が設
けられている。ジヨー締着装置は、ステープル６
１が形成されるときにステープルカートリツジ６
０と金敷４０に作用される力に抵抗するよう錠止
位置から離れた位置にてジヨー部材２２，２４を
離して押圧するカム装置を有する。推奨実施例に
て、カム装置はジヨー部材の１つに取付けられ、
ステープルカートリツジ６０と金敷４０を一緒に
押圧するよう離れた位置にてジヨー部材を離して
動かすべくジヨー部材と係合できる。好適には、
カム部材は錠止装置から離れた位置にてジヨー部
材の１つに枢着されている。カム部材はジヨー部
材の離れた端部を離して動かすよう第１の不作動
位置から第２の作動位置に枢動できる。カム部材
は、押ブロツク１１２が進められるときに作動位
置に動かして押ブロツクが引込められるときに不
作動位置に戻されるように押棒の押ブロツク１１
２と押棒刃物装置１１０とによつて作動できる。

ステープル装置２０の推奨実施例において、カ
ム装置１５０は第４図に示される様に下ジヨー部
材２４の後端部に隣接配置されている。カム装置
１５０は下ジヨー部材２４の直立する側フランジ
５４間に延びる横ピボツトピン１５４に枢着され
たカム部材１５２を有する。カム部材１５２は、
上ジヨー部材２２の頂壁３１を第１の不作動位置
（第１２図）のカム部材１５２と係合するための
第１の下カム面１５６と、上ジヨー部材２２の頂
壁３１を第２の作動位置（第１３図）に置かれた
カム部材１５２と係合するための第２の高カム面
１５８とを有する。第１カム面１５６は上下ジヨ
ー部材２２，２４を不作動位置のカム部材１５２
と実質的に平行に維持するよう設けられている。
第２カム面１５８は、カム部材１５２が不作動位
置から作動位置に枢動するときに約3.2mm（0.125
インチ）上ジヨー部材２２の後端部を持ち上げる
よう設けられている。更に、上ジヨー部材２２
は、カム部材１５２が不作動位置から作動位置に
動かされるときに下ジヨー部材２４から離れて上
方に上ジヨー部材２２の後部を彎曲できるよう十
分可撓的になつている。

第４図に示される様に、カム部材１５２は大き
な前フインガ１６２と小さな後フインガ１６４に
カム部材１５２を分ける放射方向に延びる切欠き
１６０を有する。前フインガ１６２は後方を向い
た平らな面１６５を有し、後フインガ１６４は前
方を向いた傾斜した面１６６を有している。不作
動位置のカム部材１５２によつて、前フインガ１
６２と後フインガ１６４は下ジヨー部材２２の底
壁５３に形成された細長い溝１６８を通つて下方
に延びる。

推奨実施例において、カム部材１５２は、押ブ
ロツク１１２が前進されるときに不作動位置から
作動位置に動くよう押ブロツク１１２によつて作
動できる。第１１図に示される様に、押ブロツク
１１２は隙間１７２を間に形成するよう隔つた一
対の後方に延びるアーム１７０を有する。アーム
１７の後端部は、隙間１７２を横切つて延びるカ
ム作動用ピン１７４によつて連結される。第４，
１１図を参照するに、不作動位置に位置されるカ
ム部材１５２によつて、前フインガ１６２は押ブ
ロツク１１２のアーム１７０間に延びる隙間１７
２を通つて延び、カム作動用ピン１７４はカム部
材１５２の前フインガ１６２と後フインガ１６４
の間の切欠き１６０に受けられる。

第１２図に示される様に、第１の不作動位置に
位置されたカム部材１５２によつて、上ジヨー部
材２２の頂壁３１はカム部材１５２の第１の下カ
ム面１５６上に載る。不作動位置のカム部材１５
２によつて、上ジヨー部材２２の頂壁３１は下ジ
ヨー部材２４の底壁５３にほゞ平行である。更
に、押ブロツク１１２は刃物ブロツク１３４から
後方に隔つた出発位置に位置される。押ブロツク
１１２が矢印１８２（第１３図）により示される
様に前進されるときに、カム作動用ピン１７４は
前フインガ１６２の後面１６５と係合してカム部
材１５２を矢印１８４により示される様に反時計
方向に回転し、カム部材１５２を第２の作動位置
に枢動して第２のカム面１５８が上ジヨー部材２
２の頂壁３１と係合するよう動かす。作動位置に
枢動されたカム部材１５２によつて、上ジヨー部
材２２の頂壁３１は下ジヨー部材２４の底壁５３
から離れて矢印１８６により示される様に上方に
動かされる。カム部材１５２は上下ジヨー部材２
２，２４に力を作用して上下ジヨー部材２２，２
４の後部を離すよう動かす。上下ジヨー部材２
２，２４の後部が離れて彎曲する結果、別の締着
力が上下ジヨー部材２２，２４の前部に作用さ
れ、金敷４０とステープルカートリツジ６０をジ
ヨー部材２２，２３間に握持された組織に対して
締着する。従つて、金敷４０とステープルカート
リツジ６０は、押棒刃物装置１１０が前進されて
ステープル６１を形成し組織を切断するときに、
金敷４０とステープルカートリツジ６０に作用さ
れる力に抵抗するよう一緒に押される。

第１３図を参照するに、ステープル６１が形成
された後に押ブロツク１１２が引込められるとき
に、カム作動用ピン１７４は後フインガ１６４の
傾斜した面１６６と係合してカム部材１５２を時
計方向に枢動する。カム作動用ピン１７４が傾斜
した面１６６に沿つて切欠き１６０内に動くとき
に、カム部材１５２は時計方向に枢動して上ジヨ
ー部材２２の頂壁３１と係合した第１の下カム面
１５６と一緒に第１の不作動位置（第１２図）に
戻る。結果的に、カム部材１５２によつて上下ジ
ヨー部材２２，２４の後部に作用される力は解除
され、上ジヨー部材２２の頂壁３１は下ジヨー部
材２４の底壁５３とほゞ平行な関係に戻る。同様
に、ジヨー部材２２，２４の前部に作用される締
着力が解除されて金敷４０とステープルカートリ
ツジ６０を解放する。

推奨実施例のステープル装置２０は、ステープ
ル装置２０のステープルカートリツジ６０と金敷
４０の間に予定された間隙を維持すべく上下ジヨ
ー部材２２，２４の１つに取付けられた間隔装置
を有する。第４，６図を参照するに、この間隔装
置はステープルカートリツジ６０の末端部に隣接
して取付けられた間隔ピン１９０として実施され
ている。間隔ピン１９０は下ジヨー部材２４の底
壁５３からステープルカートリツジ６０を通つて
上方に垂直に延び、ステープルカートリツジ６０
の頂部から予定の間隔上方に突出している。第５
図に示される様に、金敷４０のフランジ３８は、
間隔ピン１９０と係合すべく末端部に隣接したフ
ランジ１９２を有する。手術のために組立てられ
たステープル装置（第４図）によつて、間隔ピン
１９０は金敷４０とステープルカートリツジ６０
の間に予定の間隙と整列を維持するようフランジ
１９２と係合する。

ステープル装置２０の作動において、綴とじお
よび切断される組織はジヨー部材２２，２４間に
先ず位置されてこれらジヨー部材２２，２４によ
り締着されねばならない。従つて、ハンドル２
６，２８は解錠位置（第２図）に対する下方への
錠止アーム９２の枢動によつて解錠される。結果
として、錠止ピン３６の両端部は錠止アーム９２
のフツク部材９６に形成された溝９８から解放さ
れる。その後に、上下ジヨー部材２２，２４は下
ジヨー部材２４の側フランジ５４に形成された溝
５６から錠止ピン３６を解放することによつて分
離できる。

次に、綴とじおよび切断される組織はジヨー部
材２２，２４の上に位置される。例えば、第１７
図に示される様に、一片の管状の腸組織を各ジヨ
ー部材２２，２４の前部の上を滑動できる。組織
がジヨー部材２２，２４の上に置かれた後に、ス
テープル装置２０が再組立てされる。再組立は錠
止ピン３６を下ジヨー部材２４の直立する側フラ
ンジ５４に形成された垂直な切欠き５６と整列す
ることによつて達成できる。その後に、下ジヨー
部材２４の側フランジ５４は上ジヨー部材２２の
側壁３０に跨がる上ハンドル２６の内側に位置さ
れ、錠止ピン３６の両端部が垂直な溝５６に挿入
される。終りに、錠止アーム９２は、下ハンドル
２８の底部と同じ高さのカバー１００と一緒に錠
止位置（第３図）に上方に枢動される。結果とし
て、フツク部材９２は錠止ピン３６の上を枢動さ
れ、溝９８は錠止ピン３６の両端部を受ける。従
つて、上下ジヨー部材２２，２４は金敷４０とス
テープルカートリツジ６０に隣接して中間位置に
おいて一緒に錠止される。更に、間隔ピン１９０
は身体組織を通つて金敷４０のフランジ１９２と
係合し金敷４０とステープルカートリツジ６０の
間に予定の間隙を維持する。

組織がジヨー部材２２，２４間に締着された後
に、ステープル装置２０は押棒刃物装置１１０を
作動するよう作動ノブ１１４の前進によつて発射
される。先ず、カム装置１５０の作動において、
押ブロツク１１２と押棒１２４（第４図）が前進
され、他方刃物ブロツク１３４は固定されたまゝ
である。押ブロツク１１２と押棒１２４が前進さ
れてカム部材１５２が作動されるだけなので、ス
テープル装置２０を作動するよう必要とされる初
期の力が最小にされる。

第１２図を参照して、押ブロツク１１２の初期
前進の間に、押棒１２４は刃物ブロツク１３４を
通つて滑動し、押棒１２４のくさび形の先端部１
２８はステープルカートリツジ６０の溝６６を通
つて前進し始める。押ブロツク１１２が刃物ブロ
ツク１３４に向つて前進するときに、カム作動用
ピン１７４は前フインガ１６２の後面１６５と係
合して第１３図の矢印１８４により示される様に
カム部材１５２を反時計方向に枢動し、カム部材
１５２の第２のカム面１５８を上ジヨー部材２２
の頂壁３１と係合するよう動かす。カム部材１５
２は力を上下ジヨー部材２２，２４に作用してジ
ヨー部材２２，２４の後部が離れるよう曲げられ
る。結果として、上ジヨー部材２２の頂壁３１の
後端部は下ジヨー部材２４の底壁５３の後端部に
対して約3.2mm（0.125インチ）上方に曲げられ
る。ジヨー部材２２，２４の後端部の彎曲は、ジ
ヨー部材２２，２４間に握持される組織に対して
金敷４０とステープルカートリツジ６０を締着す
るようジヨー部材２２，２４の前部の別の締着力
にもとづいている。これら別の締着力は金敷４０
とステープルカートリツジ６０に作用される力に
抵抗する傾向があり、他方組織は切断されてステ
ープル６１は金敷４０に対して形成されて所要の
間隔を金敷４０とステープルカートリツジ６０の
間に維持し、実質的に高さが均一になつた形成さ
れたステープル６１をつくるようなる。

第１３図の参照にて、カム装置１５０が作動さ
れた後に、押ブロツク１１２は刃物ブロツク１３
４と実際に係合して刃物ブロツク１３４をステー
プルカートリツジ６０に向つて長手方向に動かし
始める。好適には、押ブロツク１１２と刃物ブロ
ツク１３４間の初期間隔は、カム部材１５２が作
動位置に達する僅か前に押ブロツク１１２が刃物
ブロツク１３４と係合するように設けられてい
る。また、押ブロツク１１２と刃物ブロツク１３
４間の初期間隔は、作動位置に対するカム部材１
５２の動きが完了した後に押ブロツク１１２が先
ず刃物ブロツク１３４に係合するような具合に設
けることができる。押ブロツク１１２が刃物ブロ
ツク１３４と係合するときに、金敷４０とステー
プルカートリツジ６０の中央長手方向の溝４２，
６２に沿つた刃物１３８の前進が始められる。そ
の後に、押棒１２４と刃物１３８は金敷４０とス
テープルカートリツジ６０の間に握持された組織
を綴込んで切断するよう同時に前進される。

押ブロツク１１２が前進される場合に、ステー
プル押棒１２４はステープルカートリツジ６０内
に設けられた溝６６に沿つて長手方向に動かされ
る。ステープル押棒１３４の２つのくさび形カム
面１３０はステープルドライバ６０の傾斜面と係
合するよう溝６６を通つて動いてステープルカー
トリツジ６０からステープル６１を連続的に駆動
してステープル６１を金敷用フランジ３８に対し
てＢ型形状に形成するようになす。ケム面１３０
は、中央長手方向の溝６２の両側に位置されたス
テープルドライバ６５を同時に作動するよう押ブ
ロツク１１２から同一間隔をもつて配置される。
同時に、刃物ブロツク１３４は金敷４０の中央の
長手方向の溝４２を通り且つステープルカートリ
ツジ６０の中央の長手方向の溝６２を通つて刃物
１３８を動かしてジヨー部材２２，２４間に握持
された組織を切断するように前進される。カム装
置１５０を介して上下ジヨー部材２２，２４の前
部に作用される別の締着力は、ステープル６１が
形成されるときに金敷４０とステープルカートリ
ツジ６０に作用される力に抵抗するようなす。

ステープルカートリツジ６０内の全ステープル
６１を形成するよう押ブロツク１１２が十分前進
された後に、押ブロツク１１２は作動ノブ１１４
の引込みにより出発位置に向つて引込められる。
先ず、まだ固定されている刃物ブロツク１３４を
通つてステープル押棒１２４が滑動するために押
ブロツク１１２がステープルカートリツジ６０か
ら後方に動くだけである。ステープル押棒１２４
のずれ部１４２が刃物ブロツク１３４の前部と係
合するときに、刃物ブロツク１３４は押ブロツク
１１２と共にステープルカートリツジ６０から後
方に動かされる。結果として、押棒１２４と刃物
１３８はステープルカートリツジ６０と金敷４０
から同時に引込められる。

押ブロツク１１２が出発位置に向つて戻る場合
に、カム作動ピン１７４は不作動位置に向つて時
計方向にカム部材１５２を枢動するように後フイ
ンガ１６４の傾斜した面１６６に係合する。カム
作動用ピン１７４が前後フインガ１６２，１６４
間の溝１６０内に傾斜面１６６に沿つて動いてカ
ム部材１５２を不作動位置に戻す。結果的に、カ
ム部材１５２の第２のカム面１５８が上ジヨー部
材２２の頂壁３１から離脱されて、上ジヨー部材
２２の頂壁３１の後端部が第１のカム面１５６と
係合するよう下方に動く。同時に、前フインガ１
６２は押ブロツク１１２上のアーム１７０間の隙
間１７２内に下方に枢動し、前後両フインガ１６
２，１６４は下ジヨー部材２４の底壁５３に形成
された溝１６８内に下方に枢動する。その後に、
不作動位置のカム部材１５２によつて、錠止アー
ム９２は上下ジヨー部材２２，２４を分解できる
よう第２図に示される如く下方に枢動できる。こ
のために、切断され且つ綴とじされた組織はジヨ
ー部材２２，２４から離れることができる。

広い概念でのこの発明は図示説明の特別な詳細
に制限されることがなく、この発明の要旨から逸
脱することなく直線吻合ステープル装置の構成の
変更がなし得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の原理を実施した直線吻合ス
テープル装置の全体斜視図、第２図はステープル
カートリツジ支持用下ジヨー部材から取外された
金敷支持用上ジヨー部材とが一部分解された吻合
ステープル装置の側面図、第３図は組合された状
態の吻合ステープル装置の側面図、第４図は上下
ジヨー部材の後部を離して押圧するカム装置を示
す吻合ステープル装置の側断面図、第５図は吻合
ステープル装置の金敷支持用ジヨー部材の底面
図、第６図は吻合ステープル装置のステープルカ
ートリツジ支持用ジヨー部材の平面図、第７図は
吻合ステープル装置の底面図、第８図は吻合ステ
ープル装置の前端面図、第９図は吻合ステープル
装置の後端面図、第１０図は吻合ステープル装置
の押棒刃物装置の拡大斜視図、第１１図は吻合ス
テープル装置の押棒刃物装置の構成部材である押
ブロツクと作動ノブの拡大斜視図、第１２図は不
作動位置のカム装置を示す吻合ステープル装置の
後部の拡大断面図、第１３図は作動位置のカム装
置を示す吻合ステープル装置の後部の拡大断面
図、第１４図は吻合ステープル装置のステープル
カートリツジの拡大側面図、第１５図は吻合ステ
ープル装置のステープルカートリツジの拡大平面
図、第１６図は吻合ステープル装置のステープル
カートリツジの拡大底面図、第１７図は吻合ステ
ープル装置の金敷およびステープルカートリツジ
支持用ジヨー部材の拡大断面図、第１８図は押棒
刃物装置の作動を示す金敷およびステープルカー
トリツジ支持用ジヨー部材の拡大断面図、第１９
図は第４図の１９−１９線に沿つた吻合ステープ
ル装置の拡大垂直断面図、第２０図は第４図の２
０−２０線に沿つた吻合ステープル装置の拡大垂
直断面図、第２１図は第１８図に示される金敷お
よびステープルカートリツジの一部の拡大断面で
ある。 図中、２０……ステープル装置、２２，２４…
…ジヨー部材、２６，２８……ハンドル、３４，
４２，６２，６６，８１，９８，１２２，１３５
……溝、３２，７８，１９６……耳部、３６……
錠止ピン、３７……案内溝、４０……金敷、４
１，８６……案内面、４４……ポケツト、５６，
７４，１１９，１６０……切欠き、６０……ステ
ープルカートリツジ、６１……ステープル、６５
……ステープルドライバ、７０……突出部、７２
……アーム、８０……ピボツトピン、９０……錠
止装置、９２……フツク部材、９７，１３０……
カム面、９９……止め、１００……カバー、１１
０……押棒刃物装置、１１２……押ブロツク、１
１４……作動ノブ、１１８……フインガ、１２１
……錠止棒、１２４……押棒、１２５……案内ブ
ロツク、１３４……刃物ブロツク、１３６……刃
物支持棒、１３８……刃物、１５０……カム装
置、１５２……カム部材、１５４……ピボツトピ
ン、１５６……下カム面、１６２……前フイン
ガ、１６４……後フインガ、１７０……アーム、
１７４……ピン、１９０……間隔ピン、１９２，
１９４……保持アーム、１９８……停止ピン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも１つの列に設けられた複数個のス
   テープルを受ける様に出来るステープル支持装置
   を一方のジヨー部材が有し且つステープルを形成
   する様に出来る金敷装置を他方のジヨー部材が有
   する連動した第１，第２の細長いジヨー部材、 ジヨー部材間に握持された組織内にステープル
   支持装置からステープルを駆動して組織内に少な
   くとも１列のステープルを造るように金敷装置に
   対してステープルを形成する押圧装置、 ジヨー部材間に握持された組織をステープルの
   列に隣接した線に沿つて切断する刃物装置、 ステープル支持装置および金敷装置に隣接して
   沿つた中間位置にて一緒にジヨー部材を錠止する
   装置、 ステープルが形成される際に、ステープル支持
   装置および金敷装置に作用される力に抵抗するよ
   うステープル支持装置および金敷装置を押圧すべ
   く錠止装置から離れた位置にてジヨー部材を動か
   すために該離れた位置にてジヨー部材に係合可能
   にジヨー部材の１つに取り付けられたカム装置、 を備えた外科手術用ステープル装置。 ２ カム装置は、錠止装置から離れた位置にてジ
   ヨー部材の１つに枢着されて該離れた位置にてジ
   ヨー部材を動かすよう第１不作動位置から第２作
   動位置に枢着可能なカム部材を有している特許請
   求の範囲第１項記載の外科手術用ステープル装
   置。 ３ カム部材は、第１不作動位置に位置されたカ
   ム部材と他方のジヨー部材を係合する第１の低カ
   ム面と、第２作動位置に位置されたカム部材と他
   方のジヨー部材を係合する第２高カム面とを有し
   ている特許請求の範囲第２項記載の外科手術用ス
   テープル装置。 ４ カム部材は、押圧装置が作動される時に不作
   動位置から作動位置に動くよう押圧装置によつて
   作動される特許請求の範囲第３項記載の外科手術
   用ステープル装置。 ５ ステープル支持装置および金敷装置を一緒に
   押圧するよう離れた位置にて他方のジヨー部材を
   越えて一方のジヨー部材が湾曲できるよう少なく
   とも１つのジヨー部材が可撓性である特許請求の
   範囲第１項記載の外科手術用ステープル装置。 ６ カム装置は、ステープル支持装置と金敷装置
   を一緒に押圧するようステープル形成前に押圧装
   置により作動される特許請求の範囲第１項記載の
   外科手術用ステープル装置。 ７ カム装置を作動するよう刃物装置が固定維持
   されている間に押圧装置を初期作動し且つ組織内
   にステープルを駆動すると共に組織を切断するよ
   う押圧装置と刃物装置を同時に作動する作動装置
   を備えている特許請求の範囲第６項記載の外科手
   術用ステープル装置。 ８ ステープル支持装置および金敷装置間の予定
   の間隙を維持するようジヨー部材の１つに間隔形
   成装置が取り付けられた特許請求の範囲第１項記
   載の外科手術用ステープル装置。 ９ ジヨー部材の前部に取付けられて少なくとも
   ２つの横方向に隔つた長手方向の列のステープル
   を受けるように出来るステープルカートリツジを
   一方のジヨー部材が有し且つジヨー部材の前部に
   取付けられてステープルを形成するように出来る
   金敷を他方のジヨー部材が有する連動した第１，
   第２の細長いジヨー部材、 ジヨー部材間に握持された組織内にステープル
   カートリツジからステープルを駆動し組織内に一
   対の横方向に隔つたステープル列を造るよう金敷
   に対してステープルを形成する押圧装置と、ステ
   ープル列間の線に沿つてジヨー部材間に維持され
   た組織を切断する刃物装置とを有する、細長いジ
   ヨー部材に対して長手方向に滑動可能な押棒刃物
   装置、 ステープルカートリツジおよび金敷装置に隣接
   して沿つた中間位置にて一緒にジヨー部材を錠止
   する装置、 ステープルが形成される際に、ステープル支持
   装置および金敷装置に作用される力に抵抗するよ
   うステープル支持装置および金敷装置を押圧すべ
   く離れてジヨー部材の後部を動かすために錠止装
   置から離れた位置にて他方のジヨー部材と一緒に
   係合可能に一方のジヨー部材に取り付けられたカ
   ム装置、 を備えている特許請求の範囲第１項記載の外科手
   術用ステープル装置。 １０ ステープルカートリツジおよび金敷間に予
   定の間隙を維持すべくジヨー部材の一方に取付け
   られた間隔形成装置を備えている特許請求の範囲
   第９項記載の外科手術用ステープル装置。 １１ 少なくとも１つのジヨー部材は、後部が他
   方のジヨー部材の後部から離れて湾曲し且つ前部
   が他方のジヨー部材の前部に向かつて湾曲してス
   テープルカートリツジと金敷を押圧するよう可撓
   性である特許請求の範囲第９項記載の外科手術用
   ステープル装置。 １２ カム装置は錠止装置から離れた位置にてジ
   ヨー部材の１つに枢着されたカム部材を有し、該
   カム部材は、ジヨー部材の後部を離すよう動かし
   てジヨー部材の前部を一緒に押圧するよう第１不
   作動位置から第２作動位置に枢動できる特許請求
   の範囲第９項記載の外科手術用ステープル装置。 １３ カム部材は、第１不作動位置に位置された
   カム部材と他方のジヨー部材を係合る第１低カム
   面と、第２作動位置に位置されたカム部材と他方
   のジヨー部材を係合する第２高カム面とを有して
   いる特許請求の範囲第１２項記載の外科手術用ス
   テープル装置。 １４ カム部材は、押圧装置が前進される時に不
   作動位置から作動位置に動くように押圧装置によ
   つて作動できる特許請求の範囲第１３項記載の外
   科手術用ステープル装置。 １５ カム部材は、押圧装置が引込められる時に
   作動位置から不作動位置に戻るよう押圧装置によ
   り作動できる特許請求の範囲第１４項記載の外科
   手術用ステープル装置。 １６ 押棒刃物装置は、ジヨー部材の１つに沿つ
   て長手方向に動くよう滑動可能に取付けられると
   共にステープルカートリツジ内に滑動してステー
   プルをジヨー部材間に握持された組織内に連続的
   に駆動するようステープルカートリツジ内に滑動
   できる一対のステープル押棒が設けられた押ブロ
   ツクと、ジヨー部材の１つに沿つて長手方向に動
   くべく滑動可能に取付けられてステープル押棒間
   のステープルカートリツジ内に滑動できる刃物が
   設けられた刃物ブロツクとを有している特許請求
   の範囲第１２項記載の外科手術用ステープル装
   置。 １７ カム部材は、ステープルカートリツジと金
   敷を一緒に押圧するようステープル形成前に押ブ
   ロツクによつて作動できる特許請求の範囲第１６
   項記載の外科手術用ステープル装置。 １８ カム部材を作動して押棒をステープルカー
   トリツジ内に初めに動かすよう刃物ブロツクが固
   定維持されている間にステープルカートリツジに
   向かつて押ブロツクを初期前進すると共に続いて
   押棒および刃物をステープルカートリツジ内に同
   時に動かすべく押ブロツクとの係合にてステープ
   ルカートリツジに向かつて刃物ブロツクを前進す
   る作動装置を有した特許請求の範囲第１７項記載
   の外科手術用ステープル装置。 １９ 刃物ブロツクは、押ブロツクが前進および
   引込められる時に刃物ブロツクに対して押ブロツ
   クが初めに滑動できるよう押棒を滑動可能に受け
   るべくできる特許請求の範囲第１８項記載の外科
   手術用ステープル装置。 ２０ 押棒は、ステープルカートリツジから刃物
   を引出すよう押ブロツクが引込められる時に刃物
   ブロツクと係合するよう出来る特許請求の範囲第
   １９項記載の外科手術用ステープル装置。 ２１ 少なくとも１つの列に設けられた複数個の
   ステープルを受ける様に出来るステープル支持装
   置を一方のジヨー部材が有し且つステープルを形
   成する様に出来る金敷装置を他方のジヨー部材が
   有する連動した第１，第２の細長いジヨー部材、 ジヨー部材間に握持された組織内にステープル
   支持装置からステープルを駆動して組織内に少な
   くとも１列のステープルを造るように金敷装置に
   対してステープルを形成する押圧装置、 ステープル支持装置および金敷装置間に位置さ
   れた組織と一緒にジヨー部材を錠止する装置、 ステープルの形成の際に、ステープル支持装置
   および金敷装置を一緒に押圧するよう錠止装置か
   ら離れた位置にジヨー部材を押圧すべくジヨー部
   材が一緒に錠止された後に作動できるカム装置、 を備えた特許請求の範囲第１項記載の外科手術用
   ステープル装置。 ２２ ジヨー部材の前部に取付けられて少なくと
   も２つの横方向に隔つた長手方向の列のステープ
   ルを受けるように出来るステープルカートリツジ
   を一方のジヨー部材が有し且つジヨー部材の前部
   に取付けられてステープルを形成するように出来
   る金敷を他方のジヨー部材が有する連動した第
   １，第２の細長いジヨー部材、 ジヨー部材間に握持された組織内にステープル
   カートリツジからステープルを駆動して組織内に
   一対の横方向に隔つたステープル列を造るよう金
   敷に対してステープルを形成する押圧装置と、ス
   テープル列間の線に沿つてジヨー部材間に握持さ
   れた組織を切断する刃物装置とを有する、細長い
   ジヨー部材に対して長手方向に滑動可能な押棒刃
   物装置、 ステープルカートリツジおよび金敷装置間に位
   置された組織と一緒にジヨー部材を錠止する装
   置、 ステープルの形成の際に、ジヨー部材の前部を
   押圧してステープル支持装置と金敷装置を組織に
   対して締着するよう錠止装置から離れた位置にて
   ジヨー部材の後部を離すよう押圧すべくジヨー部
   材が一緒に錠止された後に作動できるカム装置、 を備えている特許請求の範囲第１項記載の外科手
   術用ステープル装置。