JPH0562376B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、組合せ平板の調整装置に関し、たと
えばレコードプレヤーの機能として、レコード盤
の最内周にある音溝を演奏終了後直ちにピツクア
ツプアーム装置をレコード盤上より自動的に引き
上げたり、ターンテーブルの回転を自動的に止め
るためにピツクアツプに付しているカートリツジ
の位置を検出するために設けられている位置検出
板の調整装置等に応用できるものである。

従来例の構成とその問題点 従来からレコードプレヤーは、第１図に示すよ
うにレコードプレヤー本体１の上面側に、レコー
ド盤２が載置されるターンテーブル３、およびレ
コード盤２の音溝をトレースするピツクアツプア
ーム装置４を配置し、ピツクアツプアーム装置４
の先端にカードリツジ５を取付けている。そして
このカートリツジ５がレコード盤２の最内周音溝
６をトレース終了後レコード盤２の導出溝７をト
レースする過程において、カートリツジ５すなわ
ちピツクアツプ装置４の回転角度位置を検出し
て、カートリツジ５に付いているレコード針をレ
コード盤２より自動的に引き上げたり、回転して
いるターンテーブル３を止めるようにしている。

この方法として、従来より、第２図に示すよう
に、ピツクアツプ装置４と一体となつて回転する
取付板８に取付けられている位置検出板９の動き
によつて、LED１０から発光する光量をフオト
トランジスター１１によつて電気信号に変換し
（以下終端検出機構と呼ぶ）、信号処理して上記で
述べたレコード針をレコード盤２より自動的に引
き上げるべくピツクアツプ装置４を全体的に動か
したり、回転しているターンテーブル３を止める
べく制御している。この機能を正常に動作させる
には、カートリツジ５がレコード盤２の導出溝７
の位置に来たとき、位置検出板９がLED１０か
らの発光する光量を変化させてフオトトランジス
ター１１に伝達させる位置にあることが必要であ
る。

しかしながら上述した終端検出機構にて構成し
ている各々の部品の仕切り寸法精度にバラツキが
ある為、実際には位置検出板９とLED１０及び
フオトトランジスター１１の関係位置を補正でき
るように第３図の如く構成している。

第３図において、ピツクアツプ装置４と一体と
なつて回転する取付板８の回転中心点の軸１２を
中心に可動するように、位置検出板９が軸１２に
められている。カートリツジ５の相対位置に正
しく位置検出板９を補正するために、調整孔１３
が設けられている。この調整孔は第４図に示す如
く取付板８に設けられている三角形の孔１４と位
置検出板９につけられている向きが取付板８の三
角形孔１４と反対向きの三角形孔１５で構成され
ている。位置検出板９の可動方法は取付板８の三
角形孔１４の頂点１６を支点として位置検出板９
の三角形孔１５の辺１７あるいは辺１８をごじる
ようにして可動せしめている。

ところが、このような調整機構は、マイナスド
ライバーの先端で行なう為、マイナスドライバー
の先端の厚みによつて位置検出板９の可動範囲が
規制されてしまい、カートリツジ５の相対位置に
正しく位置検出板９を補正できないという欠点が
あつた。

発明の目的 本発明は上述した従来の欠点を解消するもので
あり、カートリツジの相対位置関係に正しく位置
検出板を調整できる構造を持つた組合せ平板の調
整装置を提供するものである。

発明の構成 本発明は、上記の目的を達成するために、各々
同一軸に軸支され、前記軸を支点として相対的に
移動する２枚の重ねた平板を備え、一方の平板に
調整用ドライバーが挿入可能な略三角形の調整孔
を設け、前記一方の平板の略三角形の調整孔を介
して目視可能な他方の平板の位置、で前記一方の
平板の三角形の調整孔の頂点の内角と向かい合う
位置に複数の山谷を有し、かつ前記調整用ドライ
バーが前記略三角形の調整孔を介して挿入可能な
調整孔を前記他方の平板に設け、前記調整用ドラ
イバーを前記一方の平板の略三角形の調整孔の頂
点と前記他方の平板の複数の谷の内の一つの間に
挿入し回動することにより前記２枚の重ねた平板
の相対的な移動を可能にしたものである。かかる
構成によれば、一方に平板にある略三角形の調整
孔の頂点を支点にして他方の平板を相対的に可動
させるとき、調整用のドライバーの挿入される溝
が複数に増えることになり他方の平板の可動範囲
が広がり、その結果２枚の平板の相対位置を正し
く補正することができ、レコードプレーヤの終端
検出機能等を正常に動作させることができる利点
を有する。

実施例の説明 第５図ないし第８図は本発明の一実施例を示し
ており、第５図は位置検出板９で、アルフアベツ
トのＷ文字形をした調整用ドライバーが挿入可能
な調整孔１９が設けられている。また第６図は取
付板８で、調整用ドライバーが挿入可能な三角形
の調整孔２０が設けられている。上記の位置検出
板９と取付板８を組合せた状態を第７図に示す。
第７図のように組合せると、位置検出板９の調整
孔１９のＷ文字形の山谷により形成される調整用
ドライバーの挿入溝２２，２３，２４が取付板８
に設けた三角形の調整孔２０を介して直接目視で
きる位置に重ね合わされ、取付板８の調整孔２０
の頂点２１を支点にして調整ドライバーの挿入溝
２２，２３，２４と三カ所になる。

このようにして構成された終端検出機構を有す
るレコードプレヤーは、第８に示すように本体上
面側にレコード盤２が搭載されるターンテーブル
３、およびレコード盤２の音溝をトレースするピ
ツクアツプアーム装置４、そしてピツクアツプア
ーム装置４の先端にカートリツジ５が取付けられ
ている。そしてこのカートリツジ５がレコード盤
２の導出溝７をトレースする過程において、カー
トリツジ５の位置すなわちピツクアツプアーム装
置４の回転角度の変位置として変化する位置検出
板９の初期取付位置がカートリツジ５の位置と相
対的に一致していない場合、上述の終端検出機構
の調整機能によつて、位置検出板９の位置をカー
トリツジ５の相対位置に正しくなるよう位置修正
することができる。

この位置検出板９の位置をカートリツジ５の相
対位置に正しく位置修正する際、取付板８と位置
検出板９とで構成された位置検出板９の調整機構
の調整用マイナスドライバーの挿入溝が第７図に
示す如く３カ所あることによつて位置検出板９の
可動範囲が従来例に比べて大きくなり任意の指定
位置に位置検出板９を移動できるようにしてあ
る。

なお、この実施例では、調整ドライバーの挿入
溝を３カ所にしているが、調整ドライバーの挿入
溝は３カ所に限定する必要はなく位置検出板の可
動範囲を広げるために必要に応じて３カ所以上増
すこともできるし、また、本実施例で述べてある
取付板８と位置検出板９のそれぞれ孔の形状を入
れ替えても差しつかえない。

発明の効果 以上の様に本発明によれば、各構成部品各々の
寸法精度をより高精度に仕上げることなく、さら
に個々の構成部品の組立寸法の高精度に仕上げる
ことなく、組合された２枚の平板の相対位置関係
を正しく調整することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なレコードプレヤーの平面図、
第２図はそのピツクアツプアーム装置と一体とな
つて可動する調整機能を持つた終端検出機構部分
の側面図、第３図は従来の調整機構の平面図、第
４図はその調整孔の拡大図、第５図及びび第６図
は本発明の一実施例における取付板と位置検出板
の平面図、第７図はそれらを組合せた状態の平面
図、第８図は本発明を用いたレコードプレヤーの
平面図、第９図は第８図のＡの部分の要部破断平
面図である。 ８……取付板、９……位置検出板、１９……Ｗ
字形の調整孔、２０……三角形の調整孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 各々同一軸に軸支され、前記軸を支点として
   相対的に移動する２枚の重ねた平板を備え、一方
   の平板に調整用ドライバーが挿入可能な略三角形
   の調整孔を設け、前記一方の平板の略三角形の調
   整孔を介して目視可能な他方の平板の位置で、前
   記一方の平板の三角形の調整孔の頂点の内角と向
   かい合う位置に複数の山谷を有し、かつ前記調整
   用ドライバーが前記略三角形の調整孔を介して挿
   入可能な調整孔を前記他方の平板に設け、前記調
   整用ドライバーを前記一方の平板の三角形の調整
   孔の頂点と前記他方の平板の複数の谷の内の一つ
   の間に挿入し回動することにより前記２枚の重ね
   た平板の相対的な移動を可能にしたことを特徴と
   する組合せ平板の調整装置。