JPH0561A - フライ用パン粉 - Google Patents

フライ用パン粉

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JPH0561A
JPH0561A JP3176014A JP17601491A JPH0561A JP H0561 A JPH0561 A JP H0561A JP 3176014 A JP3176014 A JP 3176014A JP 17601491 A JP17601491 A JP 17601491A JP H0561 A JPH0561 A JP H0561A
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由紀 佐藤
Noriko Katsumata
範子 勝又
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油ちょうしたさいに、食感、外観等に優れ、
吸油量が少なく、したがって低カロリーで、さらに、血
清コレステロール上昇抑制効果等の生理活性を付与する
こともできるフライ用パン粉を提供する。 【構成】 フライ用パン粉の原料の一部として、穀類か
ら調製された食物繊維を含有させる。好ましい態様とし
ては、NDF値が50%以上、粒度は80メッシュより細か
いものである、穀類から調製された食物繊維を、フライ
用パン粉原料の主成分である小麦粉と前記食物繊維との
総量中1〜30重量%含有させる。食物繊維としてはとう
もろこしの外皮から調製されたものがより好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀類から調製された食
物繊維を含有するフライ用パン粉に関する。
【0002】
【従来の技術】揚げ物惣菜、特にフライ食品は、日常の
食生活において、よく食されている食品であり、短時間
で食品を加熱処理でき、加熱による栄養の損失が少ない
高カロリー食品である。
【0003】フライ食品に衣を付着させる方法は、従来
は、種物に小麦粉をまぶし、次に卵液を付けた後、パン
粉付けをするという、いわゆる卵液法が基本的な方法で
あったが、近年、天ぷらの手法を加味して、種物に小麦
粉をまぶした後、バッターを付け、次いでパン粉付けを
するという加工方式が多くなってきている。この場合、
衣材、特にパン粉の良否がフライ食品の食感、外観に大
きな影響を与える。
【0004】このように、フライ食品において、パン粉
の果たす役割は極めて重要であり、一般に、フライ用パ
ン粉は、次のような性質を有するものが好ましいとされ
ている。 カラッと揚がり、揚げ色がよい。 さく
味があり、口当りがソフトである。 パン粉の粒径が
そろっていて、剣立ちがよい。 種物にパン粉が均一
に付く。 衣への油の吸収量が少ない。
【0005】従来、フライ用パン粉は、小麦粉、糖類、
食塩、イースト、イーストフード、油脂、水等を原料と
して、焙焼法、電極法などの方法によってパンを焼き、
そのパンを粉砕し、乾燥することにより製造されてい
た。
【0006】しかしながら、従来の原料により得られる
パン粉は、上記〜のフライ用パン粉の好ましい条件
を十分満たすものではなかった。
【0007】また、近年、健康上の問題から、カロリー
の摂り過ぎが敬遠される傾向にあるため、特に、衣への
油の吸収量が少ないパン粉が望まれ、特開平2-20258 号
には、吸油率の低いパン粉及びその製造方法として、豆
類から抽出した食物繊維細胞膜を配合したパン生地原料
から製造したパン粉が開示されている。
【0008】一方、本発明者らは、穀類、特にとうもろ
こしの外皮を処理して得られたセルロース、ヘミセルロ
ースを主成分とする食物繊維には、肥満、糖尿病の予
防、虫垂炎の予防等のほかに、血清コレステロール上昇
抑制効果、突然変異原不活化作用等の生理活性があるこ
とを見出し、既に、特開昭57-21323号、特開昭61-18777
0 号等として特許出願している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2-20258 号
に開示されたパン粉は、豆類から抽出した食物繊維細胞
膜を配合したことにより、フライ時の衣への油の吸収量
が少なくなくなるという効果が認められるものである
が、その効果を十分に得るためには、上記食物繊維をか
なりの量で添加する必要があり、それによって食感等に
悪影響が出てくるという問題点があった。
【0010】したがって、本発明の目的は、上記〜
のフライ用パン粉の好ましい条件を満足させることがで
き、食感、外観等に優れるうえ、低カロリーで、血清コ
レステロール上昇抑制効果等の生理活性を付与すること
もできるフライ用パン粉を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記知見
に基づき、穀類から調製された食物繊維を各種食品に添
加し、生理活性を付与して健康食品とする研究を続けた
結果、フライ用パン粉原料の主成分である小麦粉の一部
を、穀類から調製された食物繊維で置き換えて調製した
パン粉は、生理活性を付与することができるのはもちろ
ん、上記〜のフライ用パン粉の好ましい条件を満足
することができるということを見出し、本発明を完成さ
せるに至った。
【0012】すなわち、本発明のフライ用パン粉は、穀
類から調製された食物繊維を含有することを特徴とす
る。
【0013】以下、本発明を、好ましい態様を挙げて詳
細に説明する。
【0014】本発明に用いる食物繊維の原料としては、
穀類に含まれる繊維質成分が用いられ、例えばとうもろ
こしの外皮(コーンファイバー)、小麦、大麦、ライ麦
のふすま等を用いるのが好ましく、とうもろこしの外皮
(コーンファイバー)が特に好ましい。
【0015】これらの穀類から食物繊維を調製する方法
としては、例えば特開昭57-21323号に記載された方法を
採用することができる。すなわち、原料となる穀物の外
皮、ふすま等を、酵素処理、化学的処理、物理的処理の
いずれか、又はそれらの処理の組み合わせで処理するこ
とにより、穀類の外皮、ふすま中に含有されている澱粉
質、蛋白質、脂質、無機質等の夾雑物を除去して、セル
ロース、ヘミセルロース等の難消化性物質を主成分とす
る食物繊維を得る方法である。
【0016】酵素処理としては、例えば澱粉分解酵素、
蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維素分解酵素の一種ま
たは数種を、pH約3〜9、温度約30〜100 ℃の条件下に
添加する方法が採用される。澱粉分解酵素としては、α
−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、蛋白分解酵素として
はプロテアーゼ、脂肪分解酵素としてはリパーゼ、繊維
素分解酵素としてはセルラーゼ等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。また、本発明において
は、パンクレアチンの如く、澱粉分解酵素、蛋白分解酵
素、脂肪分解酵素を併せてもつ複合酵素を使用すること
もできる。
【0017】化学的処理としては、アルカリ及び酸の水
溶液で処理するか、あるいは界面活性剤を添加して処理
する方法が採用される。アルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カルシウム、炭酸ソーダ、水酸化カリウ
ム等、酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸のほ
か、酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸が使用できる。界
面活性剤としては、モノグリセライド、シュガーエステ
ル、ラウリル硫酸ソーダ及びその他の界面活性剤が使用
できる。
【0018】物理的処理としては、原料の穀類を、ホモ
ジナイザー、ハンマーミル等の粉砕機で粉砕し、これを
篩にかけて粉砕されやすい澱粉質、蛋白質等を篩分け除
去する方法が採用される。
【0019】具体的な製造法の一例として、とうもろこ
しの外皮(コーンファイバー)から食物繊維を調製する
方法を以下に示す。
【0020】ウエットミリング法により、とうもろこし
から分離生産されたコーンファイバーを、固型分重量5
%の分散液とし、pHを7.0 に調整する。この分散液に、
「ビオブラーゼ sp-10 」(商品名、長瀬産業株式会社
製)を0.4 重量%添加し、攪拌しながら、50℃で、一夜
放置した後、遠心脱水し、洗浄する。得られた固型物
を、再び分散液とし、pHを7.0 に調整した後、アミラー
ゼである「クライスターゼ T-5 」(商品名、大和化成
株式会社製)を0.5 重量%添加し、攪拌しながら、90℃
で、3時間保持する。その後、遠心脱水、洗浄し、室温
で乾燥した後、粉砕して、NDF値84%の食物繊維を得
る。
【0021】本発明に用いる食物繊維は上記のようにし
て調製されるが、そのNDF値が50%以上のものが好ま
しい。NDF値が50%以下の食物繊維では、十分な生理
活性の付与が期待できないだけでなく、澱粉質、蛋白質
などの夾雑物がかなり残存するため、得られるフライ食
品の食感、外観等が損なわれるという問題が生じる。な
お、NDF(Neutal DetergentFiber)値とは、食品中
のセルロース、ヘミセルロース、リグニンの含有量を示
す値であって、「journal of the Association of Offi
cial Agricultural Chemists, 46, pp.825-829, 1963」
に記載されている方法により測定した値である。
【0022】また、本発明に用いる食物繊維の粒度は、
80メッシュより細かいものが好ましい。粒度が80メッシ
ュより粗いとパン粉の歩留まりが悪くなるばかりでな
く、食感改善や吸油量低減効果を損なうという問題が生
じる。
【0023】本発明のフライ用パン粉は、上記食物繊維
を含有するものであって、食物繊維以外の成分は、通常
のフライ用パン粉に用いるものであり、これらの成分
に、小麦粉の一部を置き換えるかたちで食物繊維を添加
し、通常の方法でパン粉を製造する。すなわち、一部を
食物繊維で置き換えた小麦粉、糖類、食塩、イースト、
イーストフード、油脂、水等を原料として、焙焼法、電
極法などの方法によってパンを焼成し、そのパンを粉
砕、乾燥してパン粉を製造する。原料の配合割合、製造
の際の温度等の条件は、通常の場合と同じである。
【0024】食物繊維の配合割合は、上記フライ用パン
粉の原料の主成分である小麦粉と食物繊維との総量中1
〜30重量%とするのが好ましい。配合量が1重量%に満
たない場合には本発明の効果は期待できず、30重量%を
超えるとパン粉の形成が困難となる。なお、食感を良好
に維持する観点から、食物繊維の配合割合は、小麦粉と
食物繊維との総量中1〜10重量%とするのがより好まし
い。
【0025】上記のようにして得られたフライ用パン粉
を用いたフライは、通常の場合と同様にして製造するこ
とができる。すなわち、例えば、肉類、魚類、野菜類、
あるいはコロッケの種等の種物に、必要に応じて小麦粉
等をまぶした後、卵液、バッター等を付着させ、更に本
発明のフライ用パン粉を付着させ、油ちょうしてフライ
食品とする。
【0026】
【作用】本発明のフライ用パン粉は、穀類から調製され
た食物繊維を添加したことにより、フライしたときの衣
への油の吸収量が少なくなり、カラッと揚がったフライ
食品を得ることができる。このため、カロリーを低くす
ることができ、近年の低カロリー指向に沿ったフライ食
品とすることができる。更に、衣への油の吸収量が少な
いということは、揚げ油の消費量を少なくすることにも
なり、経済性も向上する。また、穀類から調製された食
物繊維の油の吸収量低減効果は、後述した実施例のデー
タから明らかなように、特開平2-20258 号の豆類から調
製された食物繊維よりも優れている。
【0027】また、本発明のフライ用パン粉は、フライ
したときの衣への油の吸収量を低減させるばかりでな
く、フライ食品の食感や外観を良好にする効果も得られ
る。すなわち、本発明のフライ用パン粉は、粒径がそろ
い、剣立ちがよく、種物に均一に付着するので、これを
用いたフライ食品は、さく味があり、口当りがソフトに
なり、揚げ色も良好になる。したがって、フライ用パン
粉に要求される前記〜の全ての条件を満足させるこ
とができる。
【0028】また、本発明の好ましい態様において、N
DF値が50%以上の食物繊維を含有する場合には、これ
を用いて製造したフライ食品に、穀類から調製された食
物繊維の有する、肥満、糖尿病の予防、虫垂炎の予防、
血清コレステロール上昇抑制効果、突然変異原不活化作
用等の生理活性を付与することができる。
【0029】更に、本発明の好ましい態様において、と
うもろこしの外皮から調製された食物繊維を含有する場
合は、フライしたときの衣への油の吸収量を低減させる
効果がより優れており、比較的少量、例えば1〜5重量
%程度添加しただけで上記効果を十分に得ることができ
るので、食物繊維を多量に添加することによって食感等
への悪影響がでることを抑えることができる。
【0030】
【実施例】
製造例1 ウエットミリング法により、とうもろこしから分離生産
されたコーンファイバーを、固型分10重量%の分散液と
し、ホモジナイザーで1分間処理した後、48メッシュ篩
を用いて水洗篩別し、篩上の残渣を回収した後、乾燥粉
末化して、粒度150 〜300 メッシュの食物繊維を得た。
この食物繊維のNDF値は86%であった。
【0031】製造例2 アメリカ産硬質小麦のふすまを、0.1 重量%亜硫酸溶液
に、50℃で、18時間浸漬した後、遠心分離して固型分を
回収した。得られた固型分を、水に分散し、pHを7.0 に
調整した後、「プロナーゼ」(商品名、科研化学株式会
社製)を0.2 重量%添加し、攪拌しながら、50℃で、3
時間反応させ、次いで加熱失活させた。続いて、pHを7.
0に再調整し、アミラーゼである「クライスターゼ T-5
」(商品名、大和化成株式会社製)を0.5 重量%添加
し、攪拌しながら、90℃で、3時間保持した。その後、
遠心脱水し、十分に洗浄し、50℃で熱風乾燥した後、粒
度80〜150 メッシュに粉砕して食物繊維を得た。この食
物繊維のNDF値は53%であった。
【0032】実施例1 製造例1で得られた食物繊維を用い、その配合割合を変
えて、常法によりパン粉を製造した。
【0033】すなわち、小麦強力粉(日清製粉株式会社
製)1000g、ブドウ糖50g、食塩20g、イーストフード
0.5 g、イースト20g、ショートニング40g、水650 ml
を、フライ用パン粉の基本配合とし、小麦粉の一部を、
製造例1で得られた食物繊維で、小麦粉と食物繊維との
総量に対して食物繊維が0、 1、 3、 5、 10重量%となるよ
うに置換した配合原料を用いてパン生地を作り、それぞ
れのパン生地を発酵させた後、焼成して得られたパンを
粉砕し、乾燥してパン粉を製造した。
【0034】食物繊維の配合割合の異なるそれぞれのパ
ン粉を、各々10gずつ油ちょうかごに入れ、170 ℃のコ
ーン油中で、2分間油ちょうした。
【0035】油ちょうしたパン粉の吸油量を測定し、食
物繊維を配合しないパン粉を対照として、食物繊維の配
合量と、吸油率との関係を調べた結果を表1に示す。
【0036】また、油ちょうしたパン粉を、それぞれ8
名の経験豊かなパネラーに試食させ、食感、外観につい
て、好ましくないものを1、好ましいものを5として5
段階で評価させた。その結果を8名の平均値として表2
に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1の結果から、小麦粉の一部を食物繊維
で置換して製造したパン粉は、食物繊維を配合しないも
の(対照)と比較して明らかに吸油量が少なく、また、
食物繊維の配合量に依存して吸油率が低くなっているこ
とがわかる。
【0040】したがって、食物繊維を配合したパン粉を
用いてフライ食品を製造すると、揚げ油の消費量が少な
くてすみ、かつ、できあがったフライ食品の油含量が少
なくなって、従来のものより低カロリーなものとなるこ
とがわかる。
【0041】また、表2の結果から、食物繊維を配合し
た本発明のフライ用パン粉は、食物繊維を配合しない対
照と比較して、油ちょうしたときの外観、食感とも優れ
ていることがわかる。
【0042】実施例2 製造例1で得られた食物繊維を用い、その配合割合を変
えてパン粉を製造し、得られたパン粉を用いてコロッケ
を製造した。
【0043】すなわち、小麦強力粉(日清製粉株式会社
製)1000g、ブドウ糖50g、食塩20g、イーストフード
0.5 g、イースト20g、ショートニング40g、水650 ml
を、フライ用パン粉の基本配合とし、小麦粉の一部を、
製造例1で得られた食物繊維で、小麦粉と食物繊維との
総量に対して食物繊維が0、 3、 5 重量%となるように置
換した配合原料を用いてパン生地を作り、それぞれのパ
ン生地を発酵させ、焼成して得られたパンを粉砕し、乾
燥してパン粉を製造した。
【0044】次に、じゃがいも50g、挽き肉15g、玉ね
ぎ微塵切り5gを常法通り加熱調理した種を、小麦粉10
0 g、卵2個、水120ml を混合して調製したバッター液
に通し、上記方法で得た各種パン粉を付着させた後、18
0 ℃のコーン油中で、4分30秒間油ちょうした。
【0045】得られたコロッケを、それぞれ8名の経験
豊かなパネラーに試食させ、食感、外観について、好ま
しくないものを1、好ましいものを5として5段階で評
価させた。その結果を8名の平均値として表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】表3の結果から、食物繊維を配合した本発
明のフライ用パン粉を用いて製造したコロッケは、食物
繊維を配合しないパン粉を用いて製造したコロッケと比
較して、外観、食感とも優れていることがわかる。
【0048】実施例3 製造例2で得られた食物繊維を用い、その配合割合を変
えて、常法によりパン粉を製造した。
【0049】すなわち、小麦強力粉(日清製粉株式会社
製)1000g、ブドウ糖50g、食塩20g、イーストフード
0.5 g、イースト20g、ショートニング40g、水650 ml
を、フライ用パン粉の基本配合とし、小麦粉の一部を、
製造例2で得られた食物繊維で、小麦粉と食物繊維との
総量に対して0、 3、 5 重量%となるように置換した配合
原料を用いてパン生地を作り、それぞれのパン生地を発
酵させ、焼成して得られたパンを粉砕し、乾燥してパン
粉を製造した。
【0050】食物繊維の配合割合の異なるそれぞれのパ
ン粉を、各々10gずつ油ちょうかごに入れ、170 ℃のコ
ーン油中で、2分間油ちょうした。
【0051】油ちょうしたパン粉の吸油量を測定し、食
物繊維を配合しないパン粉を対照として、食物繊維の配
合量と、吸油率との関係を調べた結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4の結果から、小麦粉の一部を食物繊維
で置換して製造したパン粉は、食物繊維を配合しないも
の(対照)と比較して明らかに吸油量が少なく、また、
食物繊維の配合量に依存して吸油率が低くなっているこ
とがわかる。
【0054】したがって、食物繊維を配合したパン粉を
用いてフライ食品を製造すると、揚げ油の消費量が少な
くてすみ、かつ、できあがったフライ食品の油含量が少
なくなって、従来のものより低カロリーなものとなるこ
とがわかる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフライ用
パン粉は、穀類から調製された食物繊維を含有するの
で、このパン粉を用いて製造したフライ食品は、以下の
条件を満足し、かつ、生理活性を付与することができる
ものとなる。 カラッと揚がり、揚げ色がよい。
さく味があり、口当りがソフトである。 パン粉の粒
径がそろっていて、剣立ちがよい。 種物にパン粉が
均一に付く。 衣への油の吸収量が少ない。したがっ
て、本発明のフライ用パン粉を用いれば、食感、外観に
優れ、従来のものより低カロリーで、更に、生理活性を
付与することもできるフライ食品を、揚げ油の消費量を
少なくして製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀類から調製された食物繊維を含有する
    ことを特徴とするフライ用パン粉。
  2. 【請求項2】 前記食物繊維のNDF値が50%以上であ
    る請求項1に記載のフライ用パン粉。
  3. 【請求項3】 前記食物繊維の粒度が80メッシュより細
    かいものである請求項1又は2に記載のフライ用パン
    粉。
  4. 【請求項4】 前記食物繊維を、フライ用パン粉原料の
    主成分である小麦粉と前記食物繊維との総量中1〜30重
    量%含有する請求項1〜3のいずれか一つに記載のフラ
    イ用パン粉。
  5. 【請求項5】 前記食物繊維がとうもろこしの外皮から
    調製されたものである請求項1〜4のいずれか一つに記
    載のフライ用パン粉。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016202142A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 フライスター株式会社 パン粉の製造方法
JP2016214229A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 旭化成株式会社 揚げ菓子

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JP2016202142A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 フライスター株式会社 パン粉の製造方法
JP2016214229A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 旭化成株式会社 揚げ菓子

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