JPH0561921U - ポリオレフィン絶縁電線 - Google Patents

ポリオレフィン絶縁電線

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Publication number
JPH0561921U
JPH0561921U JP202192U JP202192U JPH0561921U JP H0561921 U JPH0561921 U JP H0561921U JP 202192 U JP202192 U JP 202192U JP 202192 U JP202192 U JP 202192U JP H0561921 U JPH0561921 U JP H0561921U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
insulated wire
ethylene
weather resistance
thin layer
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Pending
Application number
JP202192U
Other languages
English (en)
Inventor
竹男 矢地
Original Assignee
昭和電線電纜株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 昭和電線電纜株式会社 filed Critical 昭和電線電纜株式会社
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Publication of JPH0561921U publication Critical patent/JPH0561921U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐候性に優れ、かつ着色による識別が可能で
あって、しかも、他の特性については従来のポリオレフ
ィン絶縁電線に匹敵し、燃焼時の有害ガスの発生も少な
いポリオレフィン絶縁電線を提供する。 【構成】 導体1上に、二層同時押出により、ポリエチ
レン絶縁体2、厚さ 0.1〜0.2mm のエチレン−酢酸ビニ
ル−塩化ビニル共重合体からなる薄層3を順に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、配電用電線などとして有用な、耐候性に優れ、かつ着色による識別 が可能なポリオレフィン絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、配電用電線には、導体上にポリエチレンなどのポリオレフィンを被 覆したポリオレフィン絶縁電線が、絶縁性や耐熱性などに優れ、かつハロゲンガ スなどの有害ガスを発生することもないことから、多用されている。
【0003】 しかしながら、ポリエチレンなどは耐候性に非常に乏しく、室内であっても蛍 光灯などから出る紫外線などによって容易に劣化し、そのために10年を越えて使 用することは困難であった。
【0004】 この対策として、ポリエチレンなどに遮光のためのカーボンブラックを添加し て耐候性を向上させることも行われているが、カーボンブラックの配合によって 黒色に着色されてしまい、絶縁体の着色による識別が不可能となる難点があった 。 一方、耐候性に優れ、かつ着色による識別も可能な絶縁電線として、耐熱性 塩化ビニル樹脂を絶縁材料として用いたものが知られている。しかしながら、こ の電線は、燃焼時に腐食性の強い塩素ガスを多量に発生するという難点がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
このように、ポリオレフィン絶縁電線は絶縁性や耐熱性をはじめ、燃焼しても 有害ガスを発生しないなど、種々の優れた特性を有しているが、紫外線により容 易に劣化し耐候性に乏しいという難点があり、また、これを解決するために、カ ーボンブラックを配合すると着色できなくなるという問題があった。
【0006】 本考案はこのような従来技術の課題に対処してなされたもので、耐候性に優れ 、かつ着色による識別が可能であって、しかも、他の特性については従来のポリ オレフィン絶縁電線に匹敵し、燃焼時の有害ガスの発生も少ないポリオレフィン 絶縁電線を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案のポリオレフィン絶縁電線は、導体外周に、ポリオレフィンからなる絶 縁体を設けてなるポリオレフィン絶縁電線において、前記ポリオレフィン絶縁体 上にエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体からなる耐候性の薄層を設けた ことを特徴としている。
【0008】 本考案に使用されるエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体としては、一 般に市販されているものの中から任意に選択して使用してよく、たとえばスミグ ラフト(住友化学工業社製 商品名)、グラフトマー(日本ゼオン社製 商品名 )、リューロンHI(東洋曹達社製 商品名)、KG-1408 (徳山積水工業社製 商品名)、チッソトリマー(チッソ社製 商品名)などが例示される。
【0009】 このようなエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体は、耐候性に優れてお り、このようなポリマーからなる薄層を設けることによって、電線に優れた耐候 性を付与することができるうえ、顔料配合による着色も可能であり、電線の着色 による識別を可能にする。しかしながら、一方で、このエチレン−酢酸ビニル− 塩化ビニル共重合体は、燃焼時には有害な塩素ガスを発生する。そこで、本発明 においては、このものからなる薄層の厚さをできるだけ薄くすることが好ましい 。ただし、あまり薄くすると耐候性の向上効果が不十分になるため、その厚さは 0.1〜0.2mm の範囲が適当である。
【0010】 本考案のポリオレフィン絶縁電線を得るには、導体外周にポリオレフィンおよ び上記エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体を順に、各層ごともしくは二 層同時に押出被覆すればよいが、特に二層同時に押出被覆した場合には、ポリオ レフィン絶縁体とエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体からなる薄層が良 好に密着一体化したポリオレフィン絶縁電線が得られる。
【0011】
【作用】
本考案のポリオレフィン絶縁電線では、ポリオレフィン絶縁体上にエチレン− 酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体からなる薄層を設けたことにより、耐候性が向 上し、かつ着色による識別も可能である。また、燃焼の際には、薄層から塩素ガ スが発生するものの、層の厚さが薄いので、その量は非常に少なく、ほとんど問 題になることはない。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】 図1は、本考案の一実施例のポリオレフィン絶縁電線を示す断面図で、外径 2.6mmφの銅導体1上に、二層同時押出により、厚さ 1.0mmのポリエチレン絶縁 体2、および厚さ 0.2mmのエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体からなる 薄層3を順に被覆した構造を有する。
【0014】 この絶縁電線の電気特性、耐熱性、耐候性を調べ、同一サイズの従来のポリエ チレン絶縁電線、すなわち外径 2.6mmφの銅導体上に厚さ 1.2mmのポリエチレン 絶縁体を押出被覆した構造のポリエチレン絶縁電線と比較したところ、電気特性 、耐熱性についてはほぼ同等の特性を有しており、耐候性については大幅な向上 が認められた。また、耐候性を、カーボンブラックを配合したポリエチレンを用 いた同一サイズのポリエチレン絶縁電線と比較したところ、同等乃至それ以上の 特性を有していた。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のポリオレフィン絶縁電線は、ポリオレフィン絶 縁体上に、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体からなる薄層を設けてい るので、耐候性が大幅に改善される。しかもエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル 共重合体からなる薄層は着色が可能であるため、着色による識別が可能である。 また、燃焼の際には薄層から塩素ガスが発生するものの、その量はビニル絶縁電 線などに比べてはるかに少なく、被害を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のポリオレフィン絶縁電線を
示す横断面図。
【符号の説明】
1………導体 2………ポリエチレン絶縁体 3………エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体か
らなる薄層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体外周に、ポリオレフィンからなる絶
    縁体を設けてなるポリオレフィン絶縁電線において、前
    記ポリオレフィン絶縁体上にエチレン−酢酸ビニル−塩
    化ビニル共重合体からなる耐候性の薄層を設けたことを
    特徴とするポリオレフィン絶縁電線。
JP202192U 1992-01-23 1992-01-23 ポリオレフィン絶縁電線 Pending JPH0561921U (ja)

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JP202192U JPH0561921U (ja) 1992-01-23 1992-01-23 ポリオレフィン絶縁電線

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JPH0561921U true JPH0561921U (ja) 1993-08-13

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011018501A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Viscas Corp 電力線心及び電力ケーブル

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