JPH0561888B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、刈取機の穀稈掻込装置に関するも
ので、コンバインの刈取部やバインダーに利用で
きる。

発明が解決しようとする問題点 機体を進行させながら穀稈を刈取る刈取作業に
おいて、機体の進行と共に最前端の分草体を分草
された未刈穀稈は、引起し装置で穂先部を揚上搬
送されることによつて起立し、これと同時に根元
部をラグ付ベルトで刈取位置へ搬送し、根元部を
刈刃装置で刈取ると同時に穂先部を引起し装置か
ら開放され、刈取られた穀稈は掻込スターホイル
で後側の穀稈搬送装置へ送込まれるが、該ラグ付
ベルトは機体の進行方向である前方外側部へ突出
して配設され、又掻込スターホイルは、一般にラ
グ付ベルトの後部回転軸芯と同芯に配設されてお
り、後側の穀稈搬送装置へ引継ぎ時に、ラグ付ベ
ルトによつて持ち回りが生じ易く、又持ち回らな
いまでも穀稈の整列が乱れて送込みおよび搬送が
円滑に行い難い。

問題を解決するための手段 この発明は、刈刃装置１の上方に位置して刈取
穀稈を掻込み後側の穀稈搬送装置２へ送込む掻込
スターホイル３上に、この掻込スターホイル３の
回転軸４芯より前側に偏心させて軸装したプーリ
５とこれより前方外側部のプーリ６との間にラグ
付ベルト７を掛け渡してなる刈取機の穀稈掻込装
置の構成とする。

発明の作用、および効果 刈刃装置１の上方にあつて刈取穀稈を掻込み後
側の穀稈搬送装置２へ送込む掻込スターホイル３
上方から前方外側部へ突出させて設けられたラグ
付ベルト７によつて刈取る穀稈の根元部を刈取位
置へ搬送案内し、この搬送された穀稈を刈刃装置
１によつて刈取り、刈取られた穀稈は該掻込スタ
ーホイル３に引継ぎ掻込まれて後側の穀稈搬送装
置へ送込んで刈取作業が行われるが、該ラグ付ベ
ルト７は、掻込スターホイル３の回転軸４芯より
前側に偏心させて軸装したプーリ５を前方外側部
のプーリ６との間に掛け渡され、このラグ付ベル
ト７の回転軌跡は、該掻込スターホイル３へ引継
がれた後この掻込スターホイル３の回転軌跡より
も早く反転して前方へ逃げるため該掻込スターホ
イル３から穀稈搬送装置２へ送込み時にラグ付ベ
ルト７による持ち回り、及び穀稈の乱れが発生せ
ず刈取作業をスムーズに行うことができる。

実施例 なお、図例において、機体最前端には刈取する
穀稈を分草して誘導路を案内する分草体８，９，
１０を配設し、この案内された穀稈を引起す引起
し装置１１、この引起された穀稈を左右水平に往
復動して株元から刈取る刈刃装置１へ移送案内す
る穀稈掻込装置１２、この刈取られた穀稈の根元
部を挟持して脱穀装置１３のフイードチエン１４
に搬送する穀稈搬送装置２、株元挟持搬送体１５
と刈取穀稈の穂先部を係止してこれを該株元挟持
搬送体１５との協働によつてほぼ水平姿勢に変更
させる穂先係止体１６とからなる挟持搬送装置１
７、及びフイードチエン１４で移送供給しながら
脱穀処理する脱穀装置１３をクローラ１８等を装
備する走行機台１９に、機体後方に向つて順次連
接して、穀稈を進行しながら連続的に収穫処理す
るコンバインを構成している。

該脱穀装置１３に穀稈を供給するまでの前処理
部２０は、走行機台１９部より上部に突出して設
けられた支持枠２１に基端部が揺動自在に枢支さ
れた刈取フレーム２２に一体的に支承されて、こ
の刈取フレーム２２は、原動側と駆動連結された
伝動軸を内部に貫通させて軸支し、該基端部を中
心として油圧シリンダー２３で上下動すべく構成
している。

該刈取フレーム２２下端部には、この刈取フレ
ーム２２とＴ字状をなすように一体的に形成され
た刈取ギヤーボツクス２４が設けられ、この刈取
ギヤーボツクス２４には、両端及び中央部から地
面に沿うべく前方へ延びる左右分草杆２５，２６
と中分草杆とが分草杆ステーを介して支持され、
各分草杆２５，２７，２６の両端には、機体の進
行と共に刈取する穀稈を分草する分草体８，１
０，９が設けられ、この分草体８，１０の中間部
と分草体１０，９の中間部との後方には、引起し
装置１１，１１が下端部を左右分草杆２５，２６
に支持され後方へやや傾斜して立設されている。
この引起し装置１１，１１の引起しケースは前記
刈取ギヤーボツクス２４から斜め上方へ延びる引
起しパイプ２８，２８で支持されており、引起し
ケース内には多数の引起しラグ２９を有したチエ
ンが張設されている。そして原動側の回転が前記
刈取フレーム２２、刈取ギヤーボツクス２４、引
起しパイプ２８，２８内の伝動軸を介してチエン
に伝達されてこれを走行させ、引起しラグ２９，
２９……が引起しケースの下端部で起立してチエ
ンの走行と共に引起しケース内を上昇して、機体
の進行に沿つて穀稈に作用すると共に、続いて機
体後方上方に向つて直線的に移動して穀稈を引起
していくように構成している。

刈刃装置１は、刈取ギヤーボツクス２４の前方
に位置してこれと平行して左右分草杆２５，２６
幅に横架し、該刈取ギヤーボツクス２４に設けた
クランクロツドで駆動連動するように構成されて
いる。

穀稈掻込装置１２は、左右一対の掻込スターホ
イル３，３０、及び前方外側へ向つて拡がるよう
にハ字状をなして配設された左右一対のラグ付ベ
ルト７，７等から構成され、この掻込スターホイ
ル３，３０は、該刈刃装置１の上方中央後部寄り
に互いの穀稈係合部３１，３１を噛合させて相対
すべく配設し、該掻込スターホイル３，３０は、
該引起しパイプ２８に設けられたスターホイル支
持パイプ３２先端部に下方斜め後方に向けて固着
された回転軸４に軸承され、該掻込スターホイル
３には、このスターホイル３上側に内歯歯車３
３、及びスプロケツト３４を一体的に設け、又片
方の掻込スターホイル３０には、上側に内歯歯車
３３が一体的に設けられている。

３５，３５は掻込軸受で、該掻込スターホイル
３，３０の回転軸４芯より前側に位置すべく該ス
ターホイル支持パイプ３２，３２に固着されて掻
込軸３６，３６が軸支され、この掻込軸３６，３
６下端側には、該内歯歯車３３，３３に噛合うべ
く歯車３７，３７を軸着し、他端側にはプーリ５
を軸着いている。

３８は小判形に形成されたベルトカバーで、一
端を該掻込軸３６の他端部に支持されて、他端は
前方外側へ向つて拡がるように配設され、該分草
杆２５，２６に各々支持され、このベルトカバー
３８他端下側にはプーリ６が回動自在に枢着さ
れ、このプーリ６と前記プーリ５との間にラグ付
ベルト７を掛け渡している。

３９は該刈取ギヤーボツクス２４に設けられた
伝動ケースで、この伝動ケース３９には、該刈取
ギヤーボツクス２４内の伝動軸と駆動連結された
スプロケツト駆動軸４０が軸支され、この駆動軸
４０の一端にはスプロケツト４１が軸着されて、
このスプロケツト４１と前記掻込スターホイル３
に設けられたスプロケツト３４との間に刈取穀稈
の根元を搬送する搬送チエン４２が張設されて、
このチエン４２の走行端に沿つて穀稈案内杆４３
が設けられて、穀稈搬送装置２が構成されてい
る。

４４は中分草杆２７に支持され刈取装置へ搬送
される穀稈の根元部を案内する根元ガイドであ
る。

コンバイン作業において、機体が進行すると、
刈取する穀稈が機体最前端の分草体８，９，１０
により、各穀稈の条列ごとに分草されて誘導路に
案内され、この案内された穀稈を引起し装置１
１，１１の引起しラグ２９，２９……で引起しケ
ースの下端部で起立しながら周回してきて、機体
の進行につれてこの穀稈の穂先側を上昇させてほ
ぼ垂直状態に引起し、この穂先部の引起しと同時
に穀稈の根元部を根元ガイド４４に沿わせながら
進行することにより、穀稈の根元部は左右のラグ
付ベルト７，７によつてそれぞれ捕捉され、根元
ガイド４４に沿つて搬送されて、刈刃装置１で刈
取られ、刈取られた後根元ガイド４４から開放さ
れて、この開放とほぼ同時に交差し始める掻込ス
ターホイル３，３０の穀稈係合部３１，３１とラ
グ付ベルト７，７との間を後方へ掻込まれる。こ
の時穂先部も引起し装置１１，１１の引起しラグ
２９，２９から開放されているので、穀稈は、穀
稈案内杆４３に沿つて根元部を穀稈搬送装置２へ
引継がれるが、該ラグ付ベルト７，７は、掻込ス
ターホイル３，３０の回転軌跡よりも早く反転し
て前方へ逃げて、該掻込スターホイル３，３０の
穀稈係合部３１，３１で捕捉されて穀稈搬送装置
２へ送込まれてこの穀稈搬送装置２で搬送される
と共に、挟持搬送装置１７にて穀稈の根元部と穂
先部とを各々挟持並びに係止して機体後方へ搬送
しながらほぼ水平姿勢に変更させて、フイードチ
エン１４へ受け渡して、このフイードチエン１４
により脱穀装置１３へ穀稈を移送供給して脱穀選
別処理が行われて、連続的に収穫処理するコンバ
イン作業が進められる。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示すもので、第１
図は一部の平面図、第２図は一部の正断面図、第
３図は一部破断せる側面図である。 図中、符号１は刈刃装置、２は穀稈搬送装置、
３は掻込スターホイル、４は回転軸、５，６はプ
ーリを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 刈刃装置１の上方に位置して刈取穀稈を掻込
   む後側の穀稈搬送装置２へ送込む掻込スターホイ
   ル３上に、この掻込スターホイル３の回転軸４芯
   より前側の偏心させ軸装したプーリ５とこれより
   前方外側部のプーリ６との間にラグ付ベルト７を
   掛け渡してなる刈取機の穀稈掻込装置。