JPH056162U - 斜板式ダブルピストンポンプの潤滑装置 - Google Patents

斜板式ダブルピストンポンプの潤滑装置

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JPH056162U
JPH056162U JP6137691U JP6137691U JPH056162U JP H056162 U JPH056162 U JP H056162U JP 6137691 U JP6137691 U JP 6137691U JP 6137691 U JP6137691 U JP 6137691U JP H056162 U JPH056162 U JP H056162U
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JP
Japan
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swash plate
shaft
piston pump
center hole
casing
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悟 鳥居
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 従来技術の斜板式ダブルピストンポンプで
は、ケーシング内作動油にエアが混入しているとき回転
させると、遠心力により作動油はケーシングの内壁面に
集まり、エアは斜板のシャフト貫通用センタ穴付近に溜
ってしまう。そのために上記シャフト貫通用センタ穴近
傍の摺動部が焼付事故をおこすことがあった。本考案
は、上記の問題点を解決することを目的とする。 [構成] 本考案の斜板式ダブルピストンポンプでは、
斜板の外周部より斜板の内部を経て、斜板のシャフト貫
通用センタ穴に通じるラジアル方向通路を開穿し、シャ
フト及びシリンダブロックの回転時に、ケーシング内の
内壁面に近い作動油を上記ラジアル方向通路を経て、シ
ャフト貫通用センタ穴に流通せしめるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、油圧ショベルなど建設機械,作業車両に搭載した斜板式ダブルピス トンポンプの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来技術の斜板式ダブルピストンポンプ1の要部断面図である。図に おいて、2はケーシング、3はシャフト、4及び5はそれぞれシリンダブロック 、6はピストン、7はピストン6の頭部に設けられているシュー、8は斜板、9 は斜板8のシャフト貫通用センタ穴、10は斜板8の傾転制御部、11はシャフ ト3に嵌挿している球面ガイド、12はリテーナプレート、13はサクションポ ートである。
【0003】 斜板式ダブルピストンポンプ1では、ケーシング2に一本のシャフト3を回転 自在に支承し、そのシャフト3の周囲にシャフト3に対して傾転自在の斜板8を 設け、また上記シャフト3に、複数個のピストン6をそなえた2個のシリンダブ ロック4及び5を互いに斜板8を介して対向するように取付け、上記斜板8にピ ストン6の頭部をシュー7を介して摺動可能に当接させ、上記シャフト3を駆動 してシリンダブロック4及び5を回転させることにより、ピストン6がシリンダ ブロック4及び5から順次出没作動して圧油を吐出するようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
斜板式ダブルピストンポンプを搭載した油圧ショベルでは、組立直後あるいは 油圧配管の取替え、あるいは上記ポンプの交換など油圧系統の作業を行った場合 、エアが作動油に混入するのでエア抜きを行うが、完全にエアが抜けていない場 合がある。この状態で油圧ショベルを始動すると、斜板式ダブルピストンポンプ のケーシング内作動油に遠心力がはたらき、作動油とエアとは分離される。そし て作動油はケーシングの内壁面側に集まり、エアは斜板のシャフト貫通用センタ 穴付近に溜ってしまう。その結果、上記シャフト貫通用のセンタ穴付近に配置さ れている球面ガイドの潤滑ができなくなり、それに接しているリテーナプレート と焼付事故をおこし、この斜板式ダブルピストンポンプを破損することがあった 。本考案は、上記の問題点を解決できる斜板式ダブルピストンポンプを提供する ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の斜板式ダブルピストンポンプでは、斜板の外周部より斜板の内部を経 て、斜板のシャフト貫通用センタ穴に通じるラジアル方向通路を開穿し、シャフ ト及びシリンダブロックの回転時に、ケーシング内の内壁面に近い作動油を上記 ラジアル方向通路を経て、シャフト貫通用センタ穴に流通せしめるようにした。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本考案の第 1実施例斜板式ダブルピストンポンプ14(以下ピストンポンプ14という)の 要部断面図である。図において、従来技術と同一構成要素を使用するものに対し ては同符号を付す。15及び16は斜板8’に開穿した複数個のラジアル方向通 路である。
【0007】 次に、本考案の第1実施例ピストンポンプ14の構成を図1について述べる。 斜板8’の外周部より斜板8’の内部を経て、斜板8’のシャフト貫通用センタ 穴9に通じるラジアル方向通路15及び16を開穿し、シャフト3及びシリンダ ブロック4,5の回転時に、ケーシング2の内壁面に近い作動油を上記ラジアル 方向通路15及び16を経て、シャフト貫通用センタ穴9に流通せしめるように 構成した。なお斜板8’に開穿したラジアル方向通路は、15及び16に限らず 、斜板の構造及び材料に応じて多数個のラジアル方向通路を開穿することができ る。
【0008】 次に、本考案の第1実施例ピストンポンプ14の作用について述べる。ケーシ ング2内の作動油にエアが混入しているときピストンポンプ14を回転させると 、斜板8’は回転しないがシリンダブロック4及び5は回転する。それにより遠 心力が作用して、ケーシング2の内壁面に近い作動油の圧力は上昇する。しかし 混入したエアは作動油に比べて軽いため、その混入したエアはシャフト貫通用セ ンタ穴9に溜ろうとする。ところが上記圧力の上昇したケーシング内壁面近くの 作動油が、図1に示す矢印イ及びロの方向より、ラジアル方向通路15及び16 に導入される。そこでエアはシャフト貫通用センタ穴9より押出され、撹拌され てシリンダブロックのサクション通路(図示しない)より吸込まれる。そしてそ の吸込まれたエアは作動油とともに吐出されるので、ケーシング2内のエアは消 散される。それにより球面ガイド11とリテーナプレート12との潤滑が十分に 行われるとともに、シャフト貫通用センタ穴9近傍の各摺動部に対するクーリン グ効果も発揮される。したがってピストンポンプ14のシャフト貫通用センタ穴 9近傍の耐焼付性が改善されるとともに、ピストンポンプ14の耐用寿命を延ば すことができる。
【0009】 次に図2は、本考案の第2実施例斜板式ダブルピストンポンプ17(以下ピス トンポンプ17という)の要部断面図である。図において、18はケーシング、 19はシャフト、20は斜板、21は斜板支持シャフト、22はテーパローラベ アリング、23は球面ガイド、24はリテーナプレート、25は斜板20のシャ フト貫通用センタ穴、26及び27はそれぞれシリンダブロック、28はシリン ダブロック26及び27に嵌挿された複数個のピストン、29は斜板20の外周 部より斜板20の内部を経て斜板20のシャフト貫通用センタ穴25に通じるラ ジアル方向通路である。
【0010】 本考案の第2実施例ピストンポンプ17では、ケーシング18内の作動油にエ アが混入しているときピストンポンプ17を回転させると、斜板20は回転しな いがシリンダブロック26及び27は回転する。そりにより遠心力が作用して、 ケーシング18の内壁面に近い作動油の圧力は上昇する。しかし混入したエアは 作動油に比べて軽いため、そのエアはシャフト貫通用センタ穴25に溜ろうとす る。ところが上記圧力の上昇したケーシング内壁面近くの作動油は、矢印ハの方 向よりテーパローラベアリング22のテーパローラ間の間隔隙間を通り、矢印ニ の方向にラジアル方向通路29を通過し、矢印ホの方向にシャフト貫通用センタ 穴25を経て、矢印ヘの方向に導かれる。それにより上記エアが除去されるとと もに、球面ガイド23とリテーナプレート24との潤滑は十分行われ、しかもシ ャフト貫通用センタ穴25近傍の各摺動部に対するクーリング効果も発揮される 。したがってこの第2実施例ピストンポンプ17の作用、機能は、第1実施例ピ ストンポンプ14の場合と同様である。
【0011】
【考案の効果】
従来技術の斜板式ダブルピストンポンプでは、ケーシング内の作動油にエアが 混入しているとき上記ピストンポンプを回転させると、ケーシング内作動油に遠 心力がはたらき、作動油とエアとは分離される。そして作動油はケーシングの内 壁面側に集まり、エアは斜板のシャフト貫通用センタ穴付近に溜ってしまう。そ の結果、上記シャフト貫通用センタ穴付近に配置されている球面ガイドの潤滑が できなくなり、それに接しているリテーナプレートと焼付事故をおこし、この斜 板式ダブルピストンポンプを破損することがあった。しかし本考案の斜板式ダブ ルピストンポンプでは、ケーシング内の作動油にエアが混入しているとき上記ピ ストンポンプを回転させると、遠心力により圧力の上昇したケーシング内壁面近 くの作動油が、斜板のラジアル方向通路に導入される。そこで斜板のシャフト貫 通用センタ穴に溜ろうとするエアは押出され、撹拌されてシリンダブロックのサ クション通路より吸込まれる。そしてその吸入まれたエアは作動油とともに吐出 されて消散する。それにより球面ガイドとリテーナプレートとの潤滑が十分に行 われるとともに、シャフト貫通用センタ穴近傍の各摺動部に対するクーリング効 果も発揮される。したがって斜板のシャフト貫通用センタ穴近傍の耐焼付性が改 善されるとともに、斜板式ダブルピストンポンプの耐用寿命を延ばすことができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例斜板式ダブルピストンポン
プの要部断面図である。
【図2】本考案の第2実施例斜板式ダブルピストンポン
プの要部断面図である。
【図3】従来技術の斜板式ダブルピストンポンプの要部
断面図である。
【符号の説明】
1,14,17 斜板式ダブルピストンポンプ 2,18 ケーシング 3,19 シャフト 4,5,26,27 シリンダブロック 6,28 ピストン 8,8’,20 斜板 9,25 シャフト貫通用センタ穴 11,23 球面ガイド 12,24 リテーナプレート 15,16,29 ラジアル方向通路 22 テーパローラベアリング

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 ケーシングに一本のシャフトを回転自在
    に支承し、そのシャフトの周囲にシャフトに対して傾転
    自在の斜板を設け、また上記シャフトに、複数個のピス
    トンをそなえた2個のシリンダブロックを互いに斜板を
    介して対向するように取付け、上記斜板にピストンの頭
    部をシューを介して摺動可能に当接させ、上記シャフト
    を駆動してシリンダブロックを回転させることにより、
    ピストンがシリンダブロックから順次出没作動して圧油
    を吐出するようにしたダブルピストンポンプにおいて、
    斜板の外周部より斜板の内部を経て、斜板のシャフト貫
    通用センタ穴に通じるラジアル方向通路を開穿し、シャ
    フト及びシリンダブロックの回転時に、ケーシング内の
    内壁面に近い作動油を上記ラジアル方向通路を経て、シ
    ャフト貫通用センタ穴に流通せしめるようにとたことを
    特徴とする斜板式ダブルピストンポンプの潤滑装置。
JP1991061376U 1991-07-08 1991-07-08 斜板式ダブルピストンポンプの潤滑装置 Expired - Lifetime JP2575922Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020159271A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 ナブテスコ株式会社 斜板、斜板式ポンプ及び建設機械

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020159271A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 ナブテスコ株式会社 斜板、斜板式ポンプ及び建設機械
CN111749864A (zh) * 2019-03-26 2020-10-09 纳博特斯克有限公司 斜板、斜板式泵以及施工机械
CN111749864B (zh) * 2019-03-26 2024-06-07 纳博特斯克有限公司 斜板、斜板式泵以及施工机械

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