JPH0561592A - タツチ入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面上の位置情報と押圧情報とを同時に入力
することができるタッチ入力装置におけるタッチ感をよ
くし、タッチ圧検出の分解能を高め、安価で外部衝撃に
も強くし、タツチ位置検出感度とタッチ圧検出感度を個
別に調整することもできるようにする。 【構成】 平面状の感圧センサ１上に可撓性を有するタ
ッチパネル２を互いに密着するように重ねてタッチ入力
装置３を構成する。また、ベースプレート上にクッショ
ンシートとシート状感圧センサと可撓性を有するタッチ
パネルとを順次互いに密着するように重ねてタッチ入力
装置を構成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、指あるいは操作子で
タッチすることにより、平面上の位置情報と押圧情報と
を同時に入力することができるタッチ入力装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】タッチ入力装置としては、一般に透明タ
ツチパネルとＣＲＴあるいは液晶表示装置とを重ねて構
成したものが多用されている。例えば電子楽器において
も、特開昭５６−７８８９３号公報に見られるように、
液晶表示装置上に透明タッチパネルを重ねて構成した平
面状の入力装置を電子楽器本体の上面のパネル部に設
け、それを指でタッチすることによって演奏時に発生す
る楽音の音量，音色，ピッチ等の楽音パラメータを制御
したり、リズムの種類や効果等を選択指定することがで
きるようにしたものがある。

【０００３】あるいはまた、タブレットのような平面状
の操作盤を用いて、ペン状の可動操作子によってその操
作面をタッチすることによっても、そのタツチ点の座標
位置を入力できる。しかしながら、従来の平面状のタッ
チ入力装置は、一般に平面上の座標位置情報あるいはそ
の位置に対応する指定情報を入力できるだけであり、そ
のタッチ時のタッチの強さの情報も同時に入力すること
はできなかった。

【０００４】そこで、タツチ位置の情報とそのタッチの
強さ情報とを同時に入力できるタツチパネルが開発され
た。それは、表面弾性波技術を用いた超音波方式のタツ
チパネルであり、長方形のガラス基材の角辺に沿って反
射アレイを形成すると共に、その長辺に沿う一対の反射
アレイの対向する端部の一方にＸ発振子を、他方にＸ受
信子を設け、短辺に沿う一対の反射アレイの対向する端
部の一方にＹ発振子を、他方にＹ受信子を設けている。

【０００５】そして、各発振子によって発生する超音波
が表面弾性波としてタッチパネルの表面を伝播し、各反
射アレイによって隅々まで行きわたり、指などがパネル
面に触れるとその表面弾性波の一部が吸収されて各受信
子による受信信号が変化するので、それをインタフェー
ス内部のマイクロプロセツサが時系列的に分析して、そ
の座標値及びタツチの強さ（タッチ面積に比例する）を
検出し、コンピュータ等に入力する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな平面上の位置情報と押圧情報とを同時に入力するこ
とができるタッチパネルは、硬いガラスの表面をタッチ
するので、指でタッチした時のタッチ感が悪く、しかも
タッチ圧検出の分解能も低かった。また、コストが高
く、外部衝撃に弱いという問題もあった。さらに、タツ
チ位置検出感度とタッチ圧検出感度を個別に調整するこ
とはできなかった。

【０００７】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、タッチ感がよくて、タッチ圧検出の分解能が高
く、安価で外部衝撃にも強く、タツチ位置検出感度とタ
ッチ圧検出感度を個別に調整することができるタッチ入
力装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるタツチ入力装置は、平面状の感圧セ
ンサ上に可撓性を有するタッチパネルを互いに密着する
ように重ねて構成したものである。また、ベースプレー
ト上にクッションシートとシート状感圧センサと可撓性
を有するタッチパネルとを順次互いに密着するように重
ねてタッチ入力装置を構成してもよい。

【０００９】

【作用】この発明によるタッチ入力装置は上記の構成に
より、タッチパネル表面の任意の位置が指等によってタ
ツチされると、タッチパネルの走査によってその座標位
置が検出されると共に、タッチパネルのタッチされた部
分のみの変形によってその部分の感圧センサが押圧さ
れ、その押圧力に応じた信号（抵抗値，電圧等）を出力
する。したがって、平面上の位置情報と押圧情報とを同
時に入力することができる。

【００１０】そして、タツチ面が可撓性を有する（フレ
キシブルである）のでタッチ感触がよく、タッチパネル
の極部変形と感圧センサによるタッチ圧の検出は分解能
が高く、タッチパネルが可撓性すなわち弾性を有するの
で外部衝撃に強く、特殊な発振子や受信子等を必要とし
ないので比較的安価に製造できる。また、タッチパネル
による位置検出の感度と感圧センサによるタッチ圧検出
の感度を個別に調整することができる。

【００１１】さらに、ベースプレート上にクッションシ
ートとシート状感圧センサと可撓性を有するタッチパネ
ルとを順次互いに密着するように重ねて構成したもの
は、クッションシートの材質や厚さを変えることによっ
て、押圧感（タッチ感）を任意に補正あるいは調整する
ことができる。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図１は、この発明の一実施例を示すタ
ツチ入力装置の斜視図、図２はそのタッチパネルと感圧
センサを分離して示す平面図である。このタッチ入力装
置３は、平面状の感圧センサで１上に可撓性を有するタ
ッチパネル２を互いに密着するように重ねて構成してい
る。

【００１３】タツチパネル２は、可撓性を有する基材を
用いたタッチ位置を検出できるパネルであればよいが、
例えば図２の（イ）に示すように、２枚のポリエステル
フイルム基板２ａ，２ｂの対向する面にそれぞれ電極２
ｃ，２ｄを互に直交するようにエッチング加工によって
多数のストライプ状に形成し、それを微少な点状のスペ
ーサで隔てて重ね合わせたものを使用する。

【００１４】その場合、タッチパネル２の表面が指など
で押されると、その部分の両フイルム基板２ａ，２ｂの
内面のストライブ状電極２ｃ，２ｄのみが交点で接触し
て導通するため、両フイルム基板２ａ，２ｂの全ストラ
イブ状電極２ｃ，２ｄを、リード電極２ｅ，２ｆ及びリ
ード線２ｇ，２ｈを介して外部から順次スキャンするす
ることによって、タッチされた位置をストライブ状電極
の交点位置として検出することができる。

【００１５】感圧センサ１は、平面状で検出感度のよい
ものであれば硬質のものでもよいが、例えば図２の
（ロ）に示すように、感圧シート（圧電フイルム，感圧
抵抗体シートなど）１ａと導電シート（金属シートや絶
縁体シートに導電皮膜を形成したものなど）１ｂとを重
ね合わせたシート状の感圧センサを用いるとよい。そし
て、指などによってタッチパネル２の表面がタツチされ
た時、タツチパネル２のその部分の変形によつて感圧シ
ート１ａが押され、その部分で押圧力に応じた電圧を発
生するかあるいは導電度が高く（抵抗値が小さく）な
り、それをリード線１ｃ，１ｄを介して検出する。

【００１６】なお、感圧センサ１の感圧領域は、タッチ
パネル２の有効な位置検出領域と同等以上の面積を有す
るのが望ましく、タッチパネル２はタッチされた部分の
みの変形で感圧センサ１を機能させ得る程度の可撓性を
有するのが望ましい。このタッチ入力装置３を使用すれ
ば、そのタッチパネル２の表面の所望の位置を指や操作
子で任意の強さでタッチすれば、その平面上のタッチ位
置情報と押圧情報（タッチ圧の情報）とを同時に入力す
ることができる。

【００１７】そして、タツチパネル２が可撓性を有する
のでタッチ感触がよく、タッチパネル２の極部変形によ
り感圧センサ１によって検出されるタッチ圧は分解能が
高い。しかも、感圧センサ１の選定により用途に応じた
分解能が得られる。さらに、可撓性を有するので外部衝
撃に強く、高価な部品を使用しないで済むので比較的安
価に製造できる。また、タッチパネルに２よる位置検出
の感度と感圧センサ１によるタッチ圧検出の感度を個別
に調整することができる。

【００１８】図３は、この発明の他の実施例を示すタツ
チ入力装置の断面図である。このタッチ入力装置３′
は、ベースプレート４上にクッションシート５とシート
状感圧センサ１と可撓性を有するタッチパネル２とを順
次互いに密着するように重ねて構成し、タッチパネル２
の上面に摩耗防止用に樹脂等による保護膜を形成したも
のである。

【００１９】ベースプレート４には剛性の高い樹脂材等
を、クッションシート５には弾性のある（例えばスポン
ジ状）樹脂材等を使用する。このように、ベースプレー
ト４とクッションシート５を設けることにより、平面性
が保たれて装置への取り付けが容易になり、且つクッシ
ョンシート５の材質や厚さを選定することによって、押
圧感（タッチ感）を任意に補正あるいは調整することが
でき、タツチ感のよい入力装置を製作することが容易に
なる。

【００２０】次に、このタッチ入力装置３′を用いた電
子楽器の一例を、図４に示すブロツク構成図によって説
明する。タッチ入力装置３′には、そのタッチパネル２
に座標データ発生部７を接続して、タッチパネル２の上
面が指などでタッチされた時にその座標位置を検知して
座標データを発生させると共に、感圧センサ１に圧力デ
ータ発生部８を接続して、そのタッチ圧力を検知して圧
力データを発生させる。そして、これらの座標データと
圧力データを、それぞれインタフェースケーブルを介し
て電子楽器本体内の楽音制御用マイクロコンピュータ９
に入力される。

【００２１】楽音制御用マイクロコンピュータ９は、各
種演算及び制御処理等を行なうＣＰＵ１１，クロックパ
ルスの発生及びそれによる時間管理を行なうタイマ１
２，ＣＰＵ１１の動作プログラムを格納したプログラム
ＲＯＭ１３，固定データやテーブルデータを格納したデ
ータＲＯＭ１４，入力データやＣＰＵ１１による処理デ
ータを一時的に格納するワークＲＡＭ１５からなり、こ
れらがデータバス，アドレスバス，及びコントロールバ
スを含むバスライン１０によって互いに接続されてい
る。

【００２２】電子楽器本体にはさらに、通常の電子オル
ガン等の鍵盤電子楽器と同様に、鍵盤１６及びその鍵操
作に応じた鍵盤データを発生する鍵盤データ発生部１７
と、ビブラート，リバーブ，自動リズム，自動伴奏等の
各種機能を選択するための機能操作子１８及びそれによ
って選択された機能データを発生する機能データ発生部
１９を備え、それらによって発生されるデータも楽音制
御用マイクロコンピュータ９に入力される。

【００２３】それによって、楽音制御用マイクロコンピ
ュータ９は音源２０を制御して、演奏者が意図する楽音
を生成させ、サウンドシステム２１によって演奏音とし
て発音させる。したがって、演奏者は一方の手で鍵盤１
６を操作して演奏しながら、他方の手の指先でタッチ入
力装置３′のタッチパネル２をタッチ操作することによ
って、そのタッチ位置（座標）によりビブラート，トレ
モロ，ピッチベント等の各種効果（表示されている）を
選択し、そのタッチの強さによってその変調深さ等を指
示して、効果的な演奏を実現することができる。すなわ
ち、押鍵後のアフタコントロールも自由に行なうことが
可能である。

【００２４】なお、感圧センサ１の上面に各種機能選択
用の表示等を印刷し、タッチパネル２を通してそれを見
えるようにする場合には、タツチパネル２を透明にする
必要があるが、タッチパネル２を不透明材で形成して、
その上面に上記のような表示等を印刷するようにしても
よい。また、この発明によるタッチ入力装置は、電子楽
器に限らずコンピュータや各種情報処理装置などの入力
装置としても使用できる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
るタツチ入力装置は、平面上の位置情報と押圧情報とを
同時に入力することができる。しかも、タッチ感触がよ
く、タツチ圧検出の分解能が高く、外部衝撃に強い。ま
た、特殊な部品を必要としないので比較的安価に製造で
き、位置検出の感度とタッチ圧検出の感度を個別に調整
することもできる。

【００２６】さらに、ベースプレート上にクッションシ
ートを介して感圧センサとトッチパネルを設けることに
より、押圧感（タッチ感）を任意に補正あるいは調整し
て、最もよいタッチ感が得られるようにすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示すタツチ入力装置の斜
視図である。

【図２】図２はそのタッチパネルと感圧センサを分離し
て示す平面図である。

【図３】この発明の他の実施例を示すタツチ入力装置の
断面図である。

【図４】この発明によるタッチ入力装置を用いた電子楽
器の一例を示すブロツク構成図である。

【符号の説明】

１…感圧シート、２…タッチパネル、３，３′…タッチ
入力装置、４…ベースプレート、５…クッションシー
ト、６…保護膜、

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面状の感圧センサ上に可撓性を有する
   タッチパネルを互いに密着するように重ねて構成したこ
   とを特徴とするタッチ入力装置。
2. 【請求項２】 ベースプレート上にクッションシートと
   シート状感圧センサと可撓性を有するタッチパネルとを
   順次互いに密着するように重ねて構成したことを特徴と
   するタッチ入力装置。