JPH0559718B2 - - Google Patents

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JPH0559718B2
JPH0559718B2 JP3402184A JP3402184A JPH0559718B2 JP H0559718 B2 JPH0559718 B2 JP H0559718B2 JP 3402184 A JP3402184 A JP 3402184A JP 3402184 A JP3402184 A JP 3402184A JP H0559718 B2 JPH0559718 B2 JP H0559718B2
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phenoxyphenoxy
propan
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esterase
carboxylic acid
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Kanji Nishizawa
Yasutaka Ookami
Sumio Nishida
Noritada Matsuo
Hiroshi Kishida
Masaru Mitsuta
Hideo Hirohara
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は下記式()で示される(±)−1−
(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−2−オ
ールの生化学的光学分割法に関する。更に詳しく
は微生物が生産するエステラーゼあるいは動物臓
器由来のエステラーゼを(±)−1−(4−フエノ
キシフエノキシ)プロパン−2−オールの有機カ
ルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または不飽和の
カルボン酸)エステルに作用させて不斉加水分解
して、光学純度の高い光学活性1−(4−フエノ
キシフエノキシ)プロパン−2−オールとその対
掌体のエステルを得ることによる工業的に有利な
1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−2
−オールの生化学的光学分割法に関する。 上記式()で示される1−(4−フエノキシ
フエノキシ)プロパン−2−オールは、例えば優
れた有害生物防除活性を有する式() で示される新規なエーテル化合物の重要な中間体
である。 上記式()で示されるエーテル化合物は、こ
れを家畜または家禽用の飼料または飲料水に混入
させ、家畜または家禽に摂食させるか、経口的に
投与することにより有効成分をそれらの排泄物中
に混在させ、これによつて排泄物または排泄物に
よる堆肥に発生するハエ類を駆除することがで
き、よつて特に公衆衛生上極めて有用な化合物で
ある。 上記式()で示されるエーテル化合物は、不
斉炭素を1ケ有することから、2種の光学異性体
が存在する。その中、(S)−配置を有するエーテル
化合物は、(R)−配置のものに比し、約4倍の活性
(家バエでの羽化阻害活性)を有することから、
その合成中間体としての光学活性な一般式()
で示される1−(4−フエノキシフエノキシ)プ
ロパン−2−オールの有利な取得法の開発が望ま
れている。 このような状況の下に、本発明者らは工業的に
有利な(±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)
プロパン−2−オールの光学分割法を確立すべく
研究を重ねた結果、微生物エステラーゼあるいは
動物臓器由来のエステラーゼを(±)−1−(4−
フエノキシフエノキシ)プロパン−2−オールの
有機カルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または不
飽和の有機カルボン酸)エステルに作用させるこ
とにより極めて光学純度の高い光学活性1−(4
−フエノキシフエノキシ)プロパン−2−オール
とその対掌体のエステルが得られることを見い出
し、これに種々の検討を加え本発明を完成するに
至つた。 次に本発明を詳細に説明する。 本発明方法において原料として使用される
(±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパ
ン−2−オールの有機カルボン酸(炭素数1〜18
個の飽和または不飽和の有機カルボン酸)エステ
ルの製造は、エステル製造の常法、例えば(±)
−1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オールに有機カルボン酸の無水物を反応させ
る方法、あるいは有機カルボン酸クロライドを有
機塩基の存在下で反応させることなどにより容易
に製造することができる。 本発明で使用されるエステラーゼを生産する微
生物としては、(±)−1−(4−フエノキシフエ
ノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボン酸
エステルを不斉加水分解する能力を有するエステ
ラーゼ(ここで、エステラーゼとはリパーゼを含
む広義のエステラーゼを意味する。)を生産する
微生物であればよく、特に限定されるものではな
い。 このような微生物の具体例としては、シユード
モナス(Pseudomonas)属、クロモバクテリウ
ム(Chromobacterium)属、アルスロバクター
(Arthrobacter)属、アルカリゲネス(Alcali−
genes)属、キヤンデイダ(Candida)属、アク
ロモバクター(Achromobacter)属、ノカルデ
イア(Nocardia)属、フラボバクテリウム
(Flavobacterium)属、トルロプシス(Tolulo
−psis)属、ブレビバクリウム
(Brevibacterium)属、バチルス(Bacillus)
属、エスケリシア(Escherichia)属、ミクロコ
ツカス(Microco−ccus)属、ハンセヌラ
(Hansenula)属、ムコール(Mucor)属に属す
る微生物が挙げられる。 これらの各属に属する代表的な菌株名を下記に
例示するが、本発明の微生物はこれらの例示に限
定されるものではない。 (1) ノカルデイア・エリスロポリス
IFO−12682及びIFO−12320 Nocardia erythroporis (2) アルスロバクター・シンプレツクス
IFO−12069 Arthrobacter simplex (3) フラボバクテリウム・アルボレツセンス
IFO−3750 Flavobacterium arborescens (4) トルロプシス・キヤンデイダ IFO−0380 Torulopsis candida (5) ブレビバクテリウム・アンモニアゲネス
IFO−12072 Brevibacterium ammoniagenes (6) バチルス・リケニホルミス IFO−12197 Bacillus Iicheniformis (7) バチルス・スフエリカス IFO−3528 Bacillus sphaelicus (8) エスケリシア・コリ IFO−3301 Escherichia coli (9) ハンセヌラ・サチユルヌス IFO−0117 Hansenula saturnus (10) ミクロコツカス・バリアンス IFO−3765 Micrococcus varians (11) クロモバクテリウム・ビスコサム
ATCC−6918 Chromobacterium viscosum (12) シユードモナス・フルオレツセンス
IFO−3081 Pseudomonas fluorescens (13) アルスロバクター・ウレアフアシエンス
TTCC−7562 Arthrobacter ureafaciens (14) アルカリゲネス・フエーカリスIFO−12669 Alcaligenes faecalis (15) キヤンデイダ・ユテリス IFO−0988 Candida utilis (16) アクロモバクター・スペシーズ
ATCC−21910 Achromobacter.sp. (17) ムコール・プシラス IFO−9856 Mucor pusillus これらの菌株はいずれもAmerican Type
Culture Collection(ATCC)あるいは大阪市の
財団法人醗酵研究所(IFO)に保存され、これら
の保存機関より入手することができる。 また、これらの微生物起源のエステラーゼのな
かには市販されているものがあり、容易に入手す
ることができる。市販のエステラーゼの具体例と
してはシユードモナス属のリパーゼ(天野製薬
製)、ムコール属のリパーゼ(リパーゼM−AP
(天野製薬製))、キヤンデイダ・シリンドラツセ
のリパーゼ(リパーゼMY(名糖産業製))、アル
カリゲネス属のリパーゼ(リパーゼPL(名糖産業
製))、アクロモバクター属のリパーゼ(リパーゼ
AL(名糖産業製))、アルスロバクター属のリパー
ゼ(リパーゼ合同BSL(合同酒精製))、同じくア
ルスロバクター属のリパーゼ(新日本化学工業
製)、クロモバクテリウム属のリパーゼ(東洋醸
造製)などが挙げられる。 また、動物臓器由来のエステラーゼとしては、
(±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパ
ン−2−オールの有機カルボン酸エステルを不斉
加水分解する能力を有するエステラーゼ(ここ
で、エステラーゼとはリパーゼを含む広義のエス
テラーゼを意味する。)であればよく、特に限定
されるものではない。 この様なエステラーゼの具体例としては、豚膵
臓由来のパンクレアチン、子豚膵臓由来のステア
プシンなどが挙げられる。 上記のような微生物起源または動物臓器由来の
エステラーゼにおいて、工業規模での実施時に
は、入手のし易さから微生物起源のエステラーゼ
の使用が好ましく、中でも不斉収率の点でシユー
ドモナス(Pseudomonas)属、ムコール
(Mucor)属、クロモバクテリウム(Chromo−
bacterium)属、エスケリシア(Escherichia)
属、アルスロバクター(Arthrobacter)属、ア
ルカリゲネス(Alcaligenes)属、バチルス
(Bacillus)属、ノカルデイア(Nocardia)属に
属する微生物の生産するエステラーゼが好まし
い。 本発明方法において、使用されるエステラーゼ
を生産する微生物の培養は、通常、常法に従つて
液体培養を行なうことにより培養液を得る。例え
ば滅菌した液体培地〔かび類、酵母類用には麦芽
エキス・酵母エキス培地(水1にペプトン5.0
g、可溶性デンプン10.0g、麦芽エキス3.0gお
よび酵母エキス3.0gを溶解し、PH6.2とする)、
放線菌用には滅菌した液体培地(水1に可溶性
デンプン10.0g、NZアミン(タイプA)2.0g、
肉エキス1.0gおよび酵母エキス1.0gを溶解し、
PH7.2とする)、細菌用には滅菌した液体培地(水
1に可溶性デンプン10.0g、ペプトン5.0gお
よび酵母エキス5.0gを溶解しPH6.8とする)〕に
微生物を接種し、通常20〜40℃で1〜3日間往復
又は回転振盪培養を行なう。また必要に応じて固
体培養を行なつてもよい。さらに、このような培
養に際し、誘導物質としてオリーブ油、大豆油な
どの天然油脂、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエートなどの非イオン系界面活性剤を培地
に添加することにより酵素の生産量を向上させる
こともできる。 本発明方法を実施するに際し、(±)−1−(4
−フエノキシフエノキシ)プロパン−2−オール
の有機カルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または
不飽和のカルボン酸)エステルの不斉加水分解
は、上記微生物を培養した培養液、培養液から分
離した菌体、エステラーゼを含有する培養液、
あるいは各種酵素分離法によつて菌体または培養
液から分離した粗製エステラーゼ、精製エステ
ラーゼおよびエステラーゼ含有抽出液または濃縮
液、あるいは動物臓器由来のエステラーゼを含有
する水溶液と、(±)−1−(4−フエノキシフエ
ノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボン酸
エステルとを混合し、撹拌または振盪することに
より行なわれる。また、固定化菌体あるいは固定
化エステラーゼを使用することもできる。 不斉加水分解を行なう条件としては、反応温度
は10〜70℃が適当であり、好熱菌の培養液または
好熱菌の培養により得られた耐熱性エステラーゼ
では50〜65℃、中温菌の培養液または特に耐熱性
を有しないエステラーゼでは20〜50℃が好まし
い。 反応時間は通常3〜70時間であるが、反応温度
を高めたり酵素量を増加させるなどにより反応時
間の短縮も可能である。 反応中のPHは好アルカリ性菌の培養液やアルカ
リ性エステラーゼではPH8〜11、好アルカリ性で
ない微生物の培養液や耐アルカリ性を有しないエ
ステラーゼではPH5〜8が好ましい。また、加水
分解によつて生成する有機カルボン酸を中和し、
反応中のPHを一定に保つために緩衡液の使用や、
反応進行に伴ないアルカリ水溶液を滴下すること
が好ましい。 緩衡液としては、リン酸ナトリウム、リン酸カ
リウムなどの無機酸塩の緩衡液、酢酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどの有機酸塩の緩衡液
を挙げることができる。 基質である(±)−1−(4−フエノキシフエノ
キシ)プロパン−2−オールの有機カルボン酸エ
ステルの使用濃度は反応液に対し0.5〜80重量%
であり、工業的実施時には10〜50重量%が好適で
ある。 また、原料となる(±)−1−(4−フエノキシ
フエノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボ
ン酸エステルにおいて、有機カルボン酸として
は、取扱いの容易さや反応性の点から炭素数2〜
12のカルボン酸が好ましく、さらに、経済性や入
手の容易さを考慮すると酢酸が好ましい。 次に、このようにして不斉加水分解反応を行つ
た後、遊離した光学活性1−(4−フエノキシフ
エノキシ)プロパン−2−オールと未反応の対掌
体エステルを分離回収する。この分離回収に際し
ては、溶媒抽出、分別蒸留、カラムクロマトグラ
フイー、再結晶などの操作を適宜採用することが
できる。例えば反応液をエーテル、酢酸エチル、
ベンゼンなどの有機溶媒で抽出し、この抽出物を
分別蒸留し光学活性1−(4−フエノキシフエノ
キシ)プロパン−2−オールとその対掌体のエス
テルを分離取得するか、または抽出物をシリカゲ
ルのカラムクロマトグラフイーにかけ、例えばヘ
キサン−酢酸エチル(5:1)溶液で溶出するこ
とにより、先ず光学活性1−(4−フエノキシフ
エノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボン
酸エステルが分離され、次いでヘキサン−酢酸エ
チル(2:1)溶液で溶出を行なうことによりそ
の対掌体の遊離の1−(4−フエノキシフエノキ
シ)プロパン−2−オールが分離される。 また、以上のようにして分離された光学活性1
−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−2−
オールのエステルは、さらに加水分解することに
より容易に光学活性1−(4−フエノキシフエノ
キシ)プロパン−2−オールに導くことができ
る。加水分解の方法としては例えば光学活性1−
(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−2−オ
ールの有機カルボン酸エステルを苛性ソーダまた
は苛性カリの水、メタノールまたはエタノールの
溶液に加え、室温(20℃〜30℃)で撹拌すること
により、容易に光学活性1−(4−フエノキシフ
エノキシ)プロパン−2−オールを得ることがで
きる。 以上、詳述した如く、本発明方法によれば光学
活性1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン
−2−オールが高い収率および光学純度で取得す
ることができ工業的にも極めて有利である。 殊に本発明方法においては、反応条件を選ぶこ
とにより、S一体の含量が99%以上で、かつ比旋
光度も+18.8゜(クロロホルム、C=1.00)以上の、
光学純度の極めて高いS−(±)−1−(4−フエ
ノキシフエノキシ)プロパン−2−オールを効率
よくしかも容易に取得することが可能である。 次に本発明を実施例によつてさらに詳細に説明
するが、本発明はこれによつて限定されるもので
はない。 実施例 1 (±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)−2
−プロピルアセテート4.00g(14.0ミリモル)シ
ユードモナス属のリパーゼ(天野製薬製)120mg
を0.2M濃度のリン酸塩緩衝液(PH6.8)20mlに加
え、40℃で撹拌しつつ反応させた。この時反応の
進行に伴ない1N苛性ソーダ液を加え、PHを6.8に
保持した。24時間反応を行つた後、反応物をトル
エンで抽出した。抽出液をガスクロマトグラフイ
ー(カラム:Sillcon DC−QF−12.6m、ガラス
カラム。カラム温度:230℃)で分析した結果、 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピ
ルアセテート:49.4%、 1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オール:50.6%であり、他の成分は全く認め
られなかつた。 次いで該抽出液を濃縮した後、シリカゲルを充
填したカラムクロマトグラフイーに付し、 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピ
ルアセテート1.993g(比旋光度:〔α〕23 D=−
34.1゜(クロロホルム、C=1.00))及び 1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オール1.741g(比旋光度:〔α〕23 D=−18.8゜
(クロロホルム、C=1.00))を得た。 ここで得られた1−(4−フエノキシフエノキ
シ)プロパン−2−オールを3,5−ジニトロ−
フエニルイソシアネートと反応させてカーバメー
ト誘導体とした後、光学活性カラムを用いた液体
クロマトグラフイー(カラム:Sumipax OA−
1000、住化分析センター(株)製)で光学異性体分析
を行つた結果、 S−(+)一体/R−(−)一体=0.93/99.07
であつた。 更に上記で得られた1−(4−フエノキシフエ
ノキシ)−2−プロピルアセテート1.49gを苛性
カリのメタノール溶液(濃度10%)8.74gに溶解
し、20℃で1時間撹拌した。反応液を水100mlで
希釈した後トルエンで抽出し、得られたトルエン
層を濃縮することにより、 1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オール1.26g(比旋光度〔α〕28 D=19.0゜(クロ
ロホルム、C=1.00))を得た。 該1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン
−2−オールを前述と同様にして光学異性体分析
を行つた結果、 S−(+)一体/R(−)一体=99.50/0.50 であつた。 実施例 2 実施例1において(±)−1−(4−フエノキシ
フエノキシ)−2−プロピルアセテートおよびリ
パーゼの使用量を各々2倍にし反応時間を12時間
とした以外は実施例1と同様にして反応させた。
反応後、反応液を実施例1と同様にして処理して
ガスクロマトグラフイーに分析した結果、 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピ
ルアセテート:51.7% 1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オール:48.3% であつた。 次いで、該反応液を実施例1と同様にして処理
し、シリカゲルクロマトグラフイーに付し、1−
(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピルアセ
テート4.06gおよび1−(4−フエノキシフエノ
キシ)プロパン−2−オール3.26g(S−(+)
一体/R−(−)一体=0.3/99.7)を得た。 上記で得られた1−(4−フエノキシフエノキ
シ)−2−プロピルアセテート1.80gを実施1と
同様にして加水分解処理し、1−(4−フエノキ
シフエノキシ)プロパン−2−オール1.52g(S
−(+)一体/R−(−)一体=97.0/3.0)を得
た。 実施例 3 アルスロバクター・ウレアフアシエンス
(Arthorbacter ureafaciens)(ATCC−7562)か
ら高い酵素生産性を示すコロニーを選択しながら
酵素高生産株を得た。かくして得られたアルスロ
バクター・ウレアフアシエンスの酵素高生産株を
5容量のミニジヤフアメンターを用い、通常の
細菌培養用の培地に大豆粕抽出液とオリーブ油2
%を加え、30℃で31時間通気培養を行つた(培養
液3)。 遠心分離により菌体を除去した後、培養液をア
セトンによる溶媒沈殿操作(アセトン55%〜アセ
トン80%の間の分画)を行い、沈殿した酵素蛋白
質を遠心分離によつて分離し、更に凍結乾燥を行
い10.6gの乾燥酵素を得た。 かくして得られた乾燥酵素1.0gと(±)−1−
(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピルカプ
リレート40gを0.1M濃度のリン酸塩緩衝液(PH
6.8)180mlに加え、43℃で撹拌しつつ反応させ
た。この時反応の進行に伴ない2N苛性ソーダ液
を加え反応中PHを6.8に保持した。 24時間反応を行つた後、反応物をトルエンで抽
出した。抽出液を実施例1と同じ条件でガスクロ
マトグラフイーで分析した結果、 1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
2−オール:50.9%、 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピ
ルカプリレート:49.1% であつた。 次いで該抽出物を実施例1と同様にしてクロマ
トグラフイーにより分離し、1−(4−フエノキ
シフエノキシ)プロパン−2−オール13.4g(S
−(+)一体/R−(−)一体=2.9/97.1、〔α〕23 D
= −18.1゜(クロロホルム、C=1.00))および、
1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピル
カプリレート19.6gを得た。 このようにして得られた1−(4−フエノキシ
フエノキシ)−2−カプリレート2.4gを実施例1
と同様にして加水分解処理し、1−(4−フエノ
キシフエノキシ)プロパン−2−オール1.58g
(S−(+)一体/R−(−)一体=96.7/3.3、
〔α〕23 D=+17.8゜(クロロホルム、C=1.00))を

た。 実施例 4 実施例3において、(±)−1−(4−フエノキ
シフエノキシ)−2−プロピルカプリレートに代
えて(±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)−
2−プロピルプロピオネートを用い、またその反
応スケールを1/5にした以外は実施例3と同様の
条件で反応させた。反応液を実施例1と同様にし
て処理した後ガスクロマトグラフイーで分析した
結果、 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロパ
ン−2−オール:48.9% 1−(4−フエノキシフエノキシ)−2−プロピ
ルプロピオネート:51.1% であつた。 反応液を実施例1と同様にしてクロマトグラフ
イーに付し、1−(4−フエノキシフエノキシ)
プロパン−2−オール3.14g(S−(+)一体/
R−(−)一体=2.2/97.8)および1−(4−フ
エノキシフエノキシ)−2−プロピルプロピオネ
ート4.00gを得た。 該プロピオネート1.70gを実施例1と同様に加
水分解処理し、1−(4−フエノキシフエノキシ)
プロパン−2−オール1.37g(S−(+)一体/
R−(−)一体=96.1/3.9)を得た。 実施例 5〜13 (±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)−2
−プロピルアセテート0.5g(1.75ミリモル)お
よび表1に示す各酵素(使用量を表1に示す)を
0.2M濃度のリン酸塩緩衝液(PH6.8)20mlに加
え、40℃で撹拌しつつ加水分解反応を行なつた
(反応時間を表1に示す)。反応液を実施例1と同
様に処理し、加水分解率および該加水分解反応に
より得られた光学活性1−(4−フエノキシフエ
ノキシ)プロパン−2−オールのS−(+)一体
とR−(−)一体との比を測定した。 結果を表1に示す。
【表】 実施例 14〜23 500ml三角フラスコに液体培地〔細菌類用(実
施例14〜20)には、水1に可溶性デンプン10.0
g、ペプトン5.0gおよび酵母エキス5.0gを溶解
し、PH6.8としたもの。酵母類用(実施例21,22)
には、水1に可溶性デンプン10.0g、ペプトン
5.0g、麦芽エキス3.0gおよび酵母エキス3.0gを
溶解し、PH6.2としたもの。放線菌類用(実施例
23)には、水1に可溶性デンプン10.0g、NZ
アミン“タイプA”2.0g、肉エキス1.0gおよび
酵母エキス1.0gを溶解しPH7.2としたもの〕100
mlを入れて滅菌した後、表2に記載した各微生物
を斜面培養から1白金耳接種し、30℃で46.0時間
回転振盪培養した。次いでこれに(±)1−(4
−フエノキシフエノキシ)−2−プロピルアセテ
ート2.0g(6.99ミリモル)を添加し、30℃で撹
拌しつつ表2に示す時間加水分解反応を行なつ
た。以後、実施例1と同様にして、抽出、分離、
分析を行ない、加水分解率および該加水分解反応
で得られた光学活性1−(4−フエノキシフエノ
キシ)プロパン−2−オールのS−(+)一体と
R−(−)一体との比を測定した。結果を表2に
示す。
【表】 実施例 24〜27 (±)−1−(4−フエノキシフエノキシ)−2
−プロピルカプリレート1.0gと表3に示す各エ
ステラーゼ20mgを0.2M濃度のリン酸塩緩衝液
(PH6.8)20mlに加え40℃で撹拌しつつ23時間加水
分解反応を行なつた。反応後、反応液を実施例1
と同様にして加水分解率および該加水分解反応に
より得られた光学活性1−(4−フエノキシフエ
ノキシ)プロパン−2−オールのS−(+)一体
とR−(−)一体との比を測定した。結果を表3
に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 微生物が生産するエステラーゼあるいは動物
    臓器由来のエステラーゼを(±)−1−(4−フエ
    ノキシフエノキシ)プロパン−2−オールの有機
    カルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または不飽和
    のカルボン酸)エステルに作用させて、これを不
    斉加水分解して、光学活性な1−(4−フエノキ
    シフエノキシ)プロパン−2−オールとその対掌
    体のエステルに分割することを特徴とする(±)
    −1−(4−フエノキシフエノキシ)プロパン−
    2−オールの生化学的光学分割法。
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