JPH0559329A - 被覆材 - Google Patents

被覆材

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JPH0559329A
JPH0559329A JP21974691A JP21974691A JPH0559329A JP H0559329 A JPH0559329 A JP H0559329A JP 21974691 A JP21974691 A JP 21974691A JP 21974691 A JP21974691 A JP 21974691A JP H0559329 A JPH0559329 A JP H0559329A
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coating
polyamide
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coating material
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Katsumi Aizawa
勝美 相沢
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 本発明は電線、ワイヤー、融着電線などの広
い分野の被覆材として好適な、塗布作業性に優れ、塗布
後の加熱により強靭な被膜の得られるポリアミド系被覆
材を提供する。 [構成] 25℃における0.5%メタクレゾール溶液
の相対粘度が1.8以下であり、かつ、末端カルボキシ
ル基と末端アミノ基との含有モル比率が1:4〜4:1
のポリアミドを主成分とする被覆材である。この被覆材
溶液を被覆基材に塗布し、その乾燥中または乾燥後に加
熱再重合することにより、強靭な被膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線及びワイヤーなど
の線材に被覆を施す際に、主に溶液として使用される被
覆材に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】従来、電線及びワイヤー等の線材
の被覆法に、高分子の溶液を塗布し、溶剤を乾燥除去す
ることによって被覆膜を得る方法が行われている。しか
し、一般に高分子の濃厚溶液を作ることは困難であり、
加熱したり長い時間をかけなければならない。しかも、
高分子の濃厚溶液は粘度が高く扱いにくい。一方、濃度
を下げると、溶液の調製が容易となり扱い易くなる反
面、所望の膜厚を得るために、塗布と乾燥を何度も繰り
返して塗り重ねる必要があった。
【0003】本発明者は、このような課題を解決するた
め精意研究の結果、被覆材として比較的分子量が低い
が、加熱することによって容易に再重合して高分子量と
なる樹脂を利用することにより解決できることを見い出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、25
℃における0.5%メタクレゾール溶液の相対粘度が
1.8以下であり、かつ、末端カルボキシル基と末端ア
ミノ基との含有モル比率が1:4〜4:1のポリアミド
を主成分とする被覆材である。
【0005】本発明に用いるポリアミドは、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などお
よびそれらの共重合体を挙げることができる。また、本
発明に用いるポリアミドは、25℃における0.5%メ
タクレゾール溶液の相対粘度が1.8以下のものがよ
い。25℃における0.5%メタクレゾール溶液の相対
粘度が1.8より高いと、濃厚溶液の調製が難しくな
り、また、溶液粘度も高くなるため作業性が低下するの
で好ましくない。
【0006】一方、溶液中の末端カルボキシル基と末端
アミノ基の含有モル比率は、望ましくは1:1である
が、含有量の少ない方の末端基が完全に反応するまで重
合するので、そのモル比率は1:4〜4:1の範囲にあ
ればよい。すなわち、分子鎖の一端がカルボキシル基で
多端がアミノ基であるポリアミドの溶液が最も望ましい
が、分子鎖の両端がカルボキシル基であるポリアミドと
分子鎖の両端がアミノ基であるポリアミドとを上記の範
囲になるように混合してもよいし、分子鎖の両端がカル
ボキシル基であるポリアミドとジアミン、あるいは、分
子鎖の両端がアミノ基であるポリアミドとジカルボン酸
とで官能基の含有比率を上記の範囲に調整してもよい。
ただし、モノアミン及びモノカルボン酸は、重合の進行
に関与しないので、本発明の目的には使用できない。ま
た、末端官能基の含有比率が上記の範囲から外れると、
少ない方が完全に反応するまで重合しても十分な強度を
持つまで分子量が上がらず好ましくない。さらに、再重
合の速度を高めるため、燐酸等の触媒を添加してもよ
い。
【0007】本発明の被覆材による被覆方法は、まず、
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアル
コール類、およびそれらにトリクレンなどのハロゲン化
炭化水素を添加した混合溶剤、あるいはメタクレゾール
などの適当な溶媒に本被覆材を溶解し、被覆材溶液を調
製する。溶液中の被覆材濃度は、使用するポリアミドの
分子量により異なるが、1〜20重量%の範囲が好まし
い。1重量%以下では被覆材溶液の粘度が低く、溶解、
塗布の作業性はよいが、所望の膜厚を得るためには塗布
と乾燥を繰り返す重ね塗りが必要となる。逆に、20重
量%以上では、被覆材溶液の粘度が高すぎて、溶解、塗
布など、その取扱が困難となる。
【0008】次に、この被覆材溶液を被覆基材に塗布
し、溶剤を乾燥除去してポリアミド被覆膜を得る。こ
の、乾燥工程中の加熱または乾燥工程後の加熱により、
ポリアミド被覆膜を再重合させて、高分子量の十分な強
度を持つ被覆膜とする。再重合のための加熱温度は、ポ
リアミドの種類により若干異なるが、120〜400℃
の温度範囲で、加熱時間は再重合が十分行なわれる5〜
60分の範囲が好ましい。本発明は、電線、ワイヤー、
金属板等、再重合時の加熱に耐えられる被覆基材であれ
ば、何にでも適用できるが、融着電線のように被覆後に
再加熱工程のある場合、一層大きな効果が期待できる。
【0009】
【発明の効果】本発明の被覆材は、中程度の分子量を持
つポリアミドであるため溶剤に溶け易く、しかも、濃厚
溶液にしてもあまり粘度が高くならないので、塗布作業
性に優れている。
【0010】塗布後の被覆膜は、加熱によりポリアミド
中の末端カルボキシル基と末端アミノ基とが容易に反応
して再重合し、高分子となって十分な強度を持つ皮膜が
得られるので、電線、ワイヤー、融着電線等、広い分野
の被覆材として用いられる。
【0011】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに説明す
る。
【0012】実施例1 ラウリルラクタム50モル当量及び1,10−ドデカン
二酸1モル当量とを重合して得た、末端カルボキシル基
濃度が190mmol/kgで、末端アミノ基濃度が5
mmol/kgの、25℃における0.5%メタクレゾ
ール溶液の相対粘度が1.4であるポリアミド5重量部
と、ラウリルラクタム50モル当量及び1,6−ヘキサ
メチレンジアミン1モル当量とを重合して得た、末端カ
ルボキシル基濃度が5mmol/kgで、末端アミノ基
濃度が190mmol/kgの、25℃における0.5
%メタクレゾール溶液の相対粘度が1.4であるポリア
ミド5重量部とを、0.1重量部の燐酸とともに90重
量部のメタクレゾールに加え、75℃にて2時間撹拌し
て完溶させた。こうして得た被覆材溶液に、1mmφの
針金を浸し、引き上げた後350℃にて1分間乾燥し
た。この操作を1回の塗布とし、塗布を5回重ねた。た
だし、5回目の塗布の乾燥時間は5分とした。この針金
を、1mmのRの角に沿って90度に折曲げたが、被覆
膜にはひびや剥離は認められなかった。
【0013】比較例1 ラウリルラクタム50モル当量及び1,10−ドデカン
二酸1モル当量とを重合して得た、末端カルボキシル基
濃度が190mmol/kgで、末端アミノ基濃度が5
mmol/kgの、25℃における0.5%メタクレゾ
ール溶液の相対粘度が1.4であるポリアミド10重量
部を、0.1重量部の燐酸とともに90重量部のメタク
レゾールに加え、75℃にて2時間撹拌して完溶させ
た。こうして得た被覆材溶液に、1mmφの針金を浸
し、引き上げた後350℃にて1分間乾燥した。この操
作を1回の塗布とし、塗布を5回重ねた。ただし、5回
目の塗布の乾燥時間は5分とした。この針金を、1mm
のRの角に沿って90度に折曲げたところ被覆膜に細か
いひびが生じ、その部分を爪で擦ると剥離した。
【0014】比較例2 ラウリルラクタム120モル当量及び1,10−ドデカ
ン二酸1モル当量とを重合して得た、末端カルボキシル
基濃度が80mmol/kgで、末端アミノ基濃度が3
mmol/kgの、25℃における0.5%メタクレゾ
ール溶液の相対粘度が1.9であるポリアミド10重量
部を、0.1重量部の燐酸とともに90重量部のメタク
レゾールに加え、75℃にて16時間撹拌したが、完溶
しなかった。
【0015】実施例2 ラウリルラクタム20モル当量、カプロラクタム15モ
ル当量、1,10−ドデカン二酸−1,6−ヘキサメチ
レンジアミン塩15モル当量及び1,10−ドデカン二
酸1モル当量を重合して得た末端カルボキシル基濃度が
170mmol/kgで、末端アミノ基濃度10mmo
l/kgの、25℃における0.5%メタクレゾール溶
液の相対粘度が1.5であるポリアミド5重量部と、ラ
ウリルラクタム20モル当量、カプロラクタム15モル
当量、1,10−ドデカン二酸−1,6−ヘキサメチレ
ンジアミン塩15モル当量及び1,6−ヘキサメチレン
ジアミン1モル当量を重合して得た末端カルボキシル基
濃度が10mmol/kgで、末端アミノ基濃度が17
0mmol/kgの、25℃における0.5%メタクレ
ゾール溶液の相対粘度が1.5であるポリアミド5重量
部とを、0.1重量部の燐酸とともに90重量部のメタ
ノールに加え、50℃にて1時間撹拌して完溶させ、被
覆材溶液とした。一方、1mmφの銅線を鉛筆に巻付け
てコイルを作成した。このコイルを上記被覆材溶液に浸
し、引き上げた後350℃にて1分間乾燥した。この操
作を1回の塗布とし、塗布を5回繰り返した。ただし、
5回目の塗布における乾燥時間は5分とした。さらに、
コイルの上下から荷重をかけて銅線と銅線が被覆膜を介
して圧着した状態で、200℃にて10分間融着させ
た。次に、このコイルを5mm/分にて上下に引っ張
り、このときの銅線と銅線の剥離強度を測定したところ
途中で銅線が切れた。このときの銅線の破断強度は1
2.1kgであったので、銅線と銅線の剥離強度は1
2.1kgを越える大きな値であった。
【0016】比較例3 ラウリルラクタム20モル当量、カプロラクタム15モ
ル当量、1,10−ドデカン二酸−1,6−ヘキサメチ
レンジアミン塩15モル当量及び1,10−ドデカン二
酸1モル当量を重合して得た末端カルボキシル基濃度が
170mmol/kgで、末端アミノ基濃度が10mm
ol/kgの、25℃における0.5%メタクレゾール
溶液の相対粘度が1.5であるポリアミド10重量部
を、0.1重量部の燐酸とともに90重量部のメタノー
ルに加え、50℃にて1時間撹拌して完溶させ、被覆材
溶液とした。一方、1mmφの銅線を鉛筆に巻付けてコ
イルを作成した。このコイルを上記被覆材溶液に浸し、
引き上げた後350℃にて1分間乾燥した。この操作を
1回の塗布とし、塗布を5回繰り返した。ただし、5回
目の塗布における乾燥時間は5分とした。さらに、コイ
ルの上下から荷重をかけて銅線と銅線が被覆膜を介して
圧着した状態で、200℃にて10分間融着させた。次
に、このコイルを5mm/分にて上下に引っ張り、この
ときの銅線と銅線の剥離強度を測定したところ、最大値
で8.2kgであった。。
【0017】比較例4 ラウリルラクタム40モル当量、カプロラクタム30モ
ル当量、1,10−ドデカン二酸−1,6−ヘキサメチ
レンジアミン塩30モル当量及び1,10−ドデカン二
酸1モル当量を重合して得た、末端カルボキシル基濃度
が85mmol/kgで、末端アミノ基濃度が5mmo
l/kg、25℃における0.5%メタクレゾール溶液
の相対粘度が1.9であるポリアミド10重量部を、
0.1重量部の燐酸とともに90重量部のメタノールに
加え、50℃にて16時間撹拌したが、完溶しなかっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃における0.5%メタクレゾール
    溶液の相対粘度が1.8以下であり、かつ、末端カルボ
    キシル基と末端アミノ基との含有モル比率が1:4〜
    4:1のポリアミドを主成分とする被覆材。
  2. 【請求項2】 請求項1の被覆材溶液を被覆基材に塗布
    乾燥中または塗布乾燥後に、加熱再重合することを特徴
    とする被覆方法。
JP21974691A 1991-08-30 1991-08-30 被覆材 Expired - Fee Related JP3192695B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6444916B2 (en) 2000-03-31 2002-09-03 Kaneka Corporation Self-bonding insulated wire and self-bonding litz wire comprising the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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