JPH0559080A - マルトオリゴ糖誘導体、その合成中間体及びその製造方法 - Google Patents

マルトオリゴ糖誘導体、その合成中間体及びその製造方法

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JPH0559080A
JPH0559080A JP22728491A JP22728491A JPH0559080A JP H0559080 A JPH0559080 A JP H0559080A JP 22728491 A JP22728491 A JP 22728491A JP 22728491 A JP22728491 A JP 22728491A JP H0559080 A JPH0559080 A JP H0559080A
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弘美 葛原
Nobuo Sakairi
信夫 坂入
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、式(I)で示されるマルトオリゴ
糖誘導体、その合成中間体及びその製造方法に関する。 【化1】 【効果】 本発明のマルトオリゴ糖は、重金属捕捉剤、
タンパク質安定化剤、ドラックデリバリーシステムの構
築、抗ガン剤等に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規マルトオリゴ糖誘
導体及びその製造方法に関し、さらに詳しくは両末端に
それぞれ2つのアミノ基を有するマルトオリゴ糖誘導体
及びその合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マルトオリゴ糖及びその誘導体は、α−
アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼやα−
グルコシダーゼ等の多くのカルボヒドラーゼの研究や臨
床における診断薬基質として重要であり、それらの作用
機序が解明されるに従いますますその必要性が高まって
いる。
【0003】本発明者らは、先に重合度6〜8のマルト
オリゴ糖又はその誘導体を高選択的に合成する方法を開
発した(特開平2−235898号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シクロデキ
ストリンのような剛直な環状オリゴ糖と異なり、金属の
配位結合を介した柔軟で開閉可能な環構造を有するマル
トオリゴ糖が構築されれば、重金属捕捉剤、白金イオン
との錯体を形成することによる抗ガン剤等への応用でき
ることが期待されている。
【0005】したがって、本発明の目的は金属配位結合
を介した柔軟で開閉可能な環構造の構築に不可欠な両末
端に金属配位能を有するマルトオリゴ糖誘導体及びその
合成法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特開平2
−235898号公報で開示されたマルトオリゴ糖誘導
体を出発物質として、還元・非還元両末端の糖残基を化
学修飾して両末端にそれぞれ2つのアミノ基を有するマ
ルトオリゴ糖誘導体を合成することに成功し、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、 (1) 式(I)で示されるマルトオリゴ糖誘導体、
【0008】
【化7】
【0009】(式中、Rは各々独立に保護されていても
よい水酸基を示し、nは4〜6の整数を示す) (2) 式(II)で示されるマルトオリゴ糖誘導体合成中
間体、
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1 及びR2 は各々独立に置換さ
れていてもよいアルキル基又はアリール基を示し、Rは
各々独立に保護されていてもよい水酸基を示し、nは4
〜6の整数を示す) (3) 式(III) で示されるマルトオリゴ糖誘導体合成
中間体、
【0012】
【化9】
【0013】(式中、R1 及びR3 は各々独立に置換さ
れていてもよいアルキル基又はアリール基を示し、Rは
各々独立に保護されていてもよい水酸基を示し、nは4
〜6の整数を示す) (4) 式(IV)で示されるマルトオリゴ糖誘導体合成中
間体、
【0014】
【化10】
【0015】(式中、R1 及びR4 は各々独立に置換さ
れていてもよいアルキル基又はアリール基を示し、Rは
各々独立に保護されていてもよい水酸基を示し、nは4
〜6の整数を示す) (5) 式(V)で示されるマルトオリゴ糖誘導体合成
中間体。
【0016】
【化11】
【0017】(式中、R4 及びR5 は各々独立に置換さ
れていてもよいアルキル基又はアリール基を示し、Rは
各々独立に保護されていてもよい水酸基を示し、nは4
〜6の整数を示す) (6) 式(VI)で示されるマルトオリゴ糖誘導体合成
中間体、及び
【0018】
【化12】
【0019】(式中、Rは各々独立に保護されていても
よい水酸基を示し、nは4〜6の整数を示す) (7) マルトオリゴ糖誘導体を出発物質とし、還元・
非還元両末端の糖残基を化学修飾して両末端にそれぞれ
2つのアミノ基を有するマルトオリゴ糖を合成する方
法、を提供するものである。
【0020】上式中のRは保護されていてもよい水酸基
を示し、その保護基としてはアルキル基を挙げることが
できる。Rとしては、水酸基、炭素数1〜10の直鎖状
あるいは分枝したアルキル基が好ましい。R1 及びR2
の例としては、アルキル基またはアリール基を挙げるこ
とができ、このうち、炭素数1〜6の直鎖状または分枝
したアルキル基あるいはフェニル基、置換されたフェニ
ル基が好ましい。
【0021】R3 の例としては、アルキル基あるいはア
リール基を挙げることができ、このうち、炭素数1〜1
0の直鎖状あるいは分枝したアルキル基あるいはフェニ
ル基、置換されたフェニル基が好ましい。R4 及びR5
の例としては、アルキル基あるいはアリール基を挙げる
ことができ、このうち、炭素数1〜6の直鎖状あるいは
分枝したアルキル基あるいはフェニル基、置換されたフ
ェニル基が好ましい。
【0022】以下、本発明のマルトオリゴ糖誘導体を合
成する代表的な反応例をスキームに示すが、本発明は以
下の反応スキームに限定されることはない。スキーム
中、の化合物は、例えば特開平2−235898号公
報に記載の方法に準じて合成することができる。
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】上記反応スキームにおいて、好適に使用で
きる試薬、反応条件等を以下に記す。 1. (第1工程) 溶媒:水、アルコール、含水酢酸、含水テトラヒドロフ
ラン等 温度:−50〜100℃ 時間:1〜24時間 試薬:酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸等、酸触媒 (第2工程) 溶媒:ピリジン又はピリジン、トリエチルアミン等アミ
ン類を含むジクロロメタン等非プロトン性溶媒 温度:−50〜100℃ 時間:1〜48時間 試薬:塩化メタンスルホニル、塩化p−トルエンスルホ
ニル等スルホン酸塩化物 2. 溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホロアミド等非プロトン性極
性溶媒 温度:50〜150℃ 時間:5〜100時間 試薬:酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等カルボン
酸塩 3. (第1工程) 溶媒:水、アルコール、含水テトラヒドロフラン等プロ
トン性溶媒 温度:0〜100℃ 時間:1〜24時間 試薬:ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、アン
モニア等の塩基 (第2工程) 溶媒:ピリジン又はピリジン、トリエチルアミン等アミ
ン類を含むジクロロメタン等非プロトン性溶媒 温度:−50〜100℃ 時間:1〜48時間 試薬:塩化メタンスルホニル、塩化p−トルエンスルホ
ニル等スルホン酸塩化物 4. 溶媒:無水ジエチルエーテル、ジクロロメタン、アセト
ニトリル等非プロトン性溶媒 温度:−80〜50℃ 時間:5〜100時間 試薬:メチルトリフルオロメタンスルホネート等アルキ
ル化剤又はN−ブロモコハク酸イミド等酸化剤 5. 溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホロアミド等非プロトン性極
性溶媒 温度:50〜150℃ 時間:5〜100時間 試薬:アジ化ナトリウム、アジ化リチウム、テトラエチ
ルアンモニウムアジド等アジ化水素の塩 6. 溶媒:含水メタノール、エタノール、2−メトキシエタ
ノール等アルコール類又はジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等エーテル類 温度:−50〜50℃ 時間:1〜100時間 試薬:パラジウム炭素及び塩酸、酢酸等酸触媒存在下の
水素ガス又は水素ホウ素ナトリウム、水素化リチウムア
ルミニウム、硫化水素等還元剤 さらにマルトオリゴ糖の糖鎖を伸長するためには、出発
原料のマルトオリゴ糖誘導体としてさらに糖鎖が伸長さ
れたものを使用するか、又は、上記のようにして製造し
たマルトオリゴ糖誘導体を特願平2−204723号明
細書に記載の方法により糖鎖を伸長した後、さらに上記
の反応を繰り返す。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明の好ましい1実施
態様を詳細に説明する。本発明の範囲は、この実施例に
限定されるものではない。本実施例の1aの化合物は、
特開平2−235898号公報に記載の方法により製造
した。 (例1)
【0029】
【化17】
【0030】1a2a フェニル 21 、22 、23 、24 、25 、26
1 、32 、33 、34 、3 5 、36 、61 、62 、6
3 、64 、65 −へプタデカ−O−ベンジル−1−チオ
−β−マルトヘキサオシド(2a)の製造 フェニル−21 、22 、23 、24 、25 、26
1 、32 、33 、34 、35 、36 、61 、62 、6
3 、64 、65 −ヘプタデカ−O−ベンジル−46 ,6
6 −O−ベンジリデン−1−チオ−β−マルトヘキサオ
シド(1a)(10g、3.7mmol)を酢酸(80ml)に
溶解し、80−90℃で攪拌しながら、水(20ml)を
加えた。4時間加熱攪拌を続けたのち、減圧下溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ト
ルエン−酢酸エチル19:1)で精製して2a(7.5
g、収率78%)を得た。
【0031】〔α〕D 24+58°(c0.14、CHCl3 ) 元素分析:測定値;C,73.77 ;H,6.47;S,1.26。
161 168 30Sとして計算値;C,73.94 ;H,6.
48;S,1.23。 (例2)
【0032】
【化18】
【0033】2a3a フェニル 21 、22 、23 、24 、25 、26
1 、32 、33 、34 、3 5 、36 、61 、62 、6
3 、64 、65 −ヘプタデカ−O−ベンジル−46 ,6
6 −ジ−O−メシル−1−チオ−β−マルトヘキサオシ
ド(3a)の製造 化合物2a(6.0g、2.3mmol)をピリジン(40ml)
に溶解し、0℃で攪拌しながら塩化メタンスルホニル
(2ml)を滴下した。14時間0℃で攪拌したのち、反
応液を氷水中にあけクロロホルムで抽出した。抽出液を
1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下
溶媒を留去した。得られたシラップをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ベンゼン−酢酸エチル97:3)
で精製して3a(5.3g、収率83%)を得た。
【0034】〔α〕D 24+67°(c0.67、クロロホ
ルム)1 H-NMR: δ(CDCl3) 2.76 (s,3H,Ms), 2.82 (s,3H,Ms),
5.49 (d,1H, J3.1 Hz, H-1), 5.55 (d,1H, J 3.7 H
z, H-1), 5.63 (d,1H, J 3.7 Hz, H-1), 5.67(d,1H,
J 3.4 Hz, H-1), 5.69 (d,1H, J 2.9 Hz, H-1) 元素分析:測定値;C,70.45 ;H,6.26;S,3.59。
163 172 343 として計算値;C,70.64 ;H,
6.26;S,3.47。 (例3)
【0035】
【化19】
【0036】3a4a フェニル 21 、22 、23 、24 、25 、31
2 、33 、34 、35 、6 1 、62 、63 、64 、6
5 −ペンタデカ−O−ベンジル−45 −O−(4,6−
ジ−O−ベンゾイル−2,3−ジ−O−ベンジル−α−
D−ガラクトピラノシル)−1−チオ−β−マルトペン
タオシド(4a)の製造 化合物3a(5.5g、2.1mmol)および安息香酸ナトリ
ウム(2g)をヘキサメチルホスホロアミド(40ml)
中100℃で2日間加熱した。ジエチルエーテルで希釈
し、飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後減圧濃縮した。得られたシラップをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(トルエン−酢酸エチル97:
3)に付し4a(4.25g、収率72%)を得た。
【0037】 〔α〕D 24+66°(c1.47、クロロホルム)1 H-NMR: δ(CDCl3); 5.48 (d,1H, J 3.7 Hz, H-1), 5.
54 (d,1H, J 3.6Hz, H-1), 5.58 (d,1H, J 3.0 Hz, H-
1), 5.67 (m,2H, H-1, 4), 5.72 (d,1H, J 3.2 Hz, H
-1)。 元素分析:測定値:C,73.90 ;H,6.30;S,1.04。
175 176 32S・H2O として計算値;C,73.88 ;
H,6.31;S,1.13。 (例4)
【0038】
【化20】
【0039】4a5a フェニル 21 、22 、23 、24 、25 、31
2 、33 、34 、35 、6 1 、62 、63 、64 、6
5 −ペンタデカ−O−ベンジル−45 −O−(2,3−
ジ−O−ベンジル−4,6−ジ−O−メシル−α−D−
ガラクトピラノシル)−1−チオ−β−マルトペンタオ
シド(5a)の製造 化合物4a(4.1g、1.45mmol)をメタノール−テト
ラヒドロフラン(1:1、100ml)にとかし、5Mナ
トリウムメトキシド(0.2ml)を加え、室温で一夜攪拌
した。強酸性イオン交換樹脂Dowex 50w×8(H
+ 型)で中和後減圧下溶媒を留去した。得られたシラッ
プをピリジン(50ml)に溶解し、0℃で攪拌しなが
ら、塩化メタンスルホニル(0.5ml)を加え室温で一晩
攪拌した。化合物3aの合成と同様の後処理により5a
(2.8g、収率70%)を得た。
【0040】〔α〕D 27+57°(c0.17、クロロホ
ルム)1 H-NMR: δ(CDCl3); 3.81 (s,3H, Ms), 3.95 (s,3H,
Ms), 5.50 (d,1H, J 3.2 Hz, H-1), 5.54 (d,1H, J
3.6 Hz, H-1), 5.59 (d,1H, J 3.3 Hz,H-1), 5.68
(d,1H, J 3.7 Hz, H-1),5.72 (d,1H, J 3.6 Hz, H-1)。 元素分析:測定値;C,70.35 ;H,6.27;S,3.50。
163 172 343 として計算値;C,70.64 ;H,
6.26;S,3.47。 (例5)
【0041】
【化21】
【0042】5a6a 1,3−ジトシルオキシプロパン−2−イル 21 、2
2 、23 、24 、25 、31 、32 、33 、34
5 、61 、62 、63 、64 、65 −ペンタデカ−O
−ベンジル−45 −O−(2,3−ジ−O−ベンジル−
4,6−ジ−O−メシル−α−D−ガラクトピラノシ
ル)−α−マルトペンタオシド(6a)の製造 化合物5a(0.58g、0.21mmol)、1,3−ジトシ
ルオキシ−2−プロパノール(250mg)、およびモレ
キュラーシーブス4A(2g)のジエチルエーテル懸濁
液(10ml)にアルゴン雰囲気下、0℃でメチルトリフ
レート(0.13ml)を加え、室温で3日間攪拌した。ト
リエチルアミン(0.1ml)およびメタノール(0.2ml)
を加えて反応を停止させたのち、混合物を濾過した。濾
液をジエチルエーテルで希釈し、1M塩酸、飽和炭酸水
素ナトリウム、ついで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られたシラップ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン−酢
酸エチル94:6)で分離して6a(0.29g、収率5
2%)を得た。
【0043】 〔α〕D 24+83°(c0.21、クロロホルム)1 H-NMR: δ(CDCl3); 2.34 (s,3H, MePh); 2.42 (s,3
H, MePh), 2.80 (s,3H,Ms), 2.94 (s,3H, Ms), 5.58
(d,1H, J 3.6 Hz, H-1), 5.60 (d,1H, J 3.4 Hz, H-
1), 5.64 (d,1H, J 3.4 Hz, H-1), 5.65 (d,1H, J 3.
4 Hz, H-1), 5.70(d,1H, J 3.4 Hz, H-1) 。
【0044】元素分析:測定値; C,68.27 ;H,6.1
5;S,4.17。C174 186 414 として計算値;C,
68.26 ;H,6.12;S,4.19。 (例6)
【0045】
【化22】
【0046】6a7a 1,3−ジアジドプロパン−2−イル 21 、22 、2
3 、24 、25 、31 、32 、33 、34 、35
1 、62 、63 、64 、65 −ペンタデカ−O−ベン
ジル−45 −O−(4,6−ジアジト−2,3−ジ−O
−ベンジル−4,6−ジデオキシ−α−D−グルコピラ
ノシル)−α−マルトペンタオシド(7a)の製造 化合物6a(140mg、0.046mmol)およびアジ化リ
チウム(200mg)をN,N−ジメチルホルムアミド
(5ml)に溶解し、100℃で24時間加熱攪拌した。
冷却後、ジエチルエーテルで希釈し、飽和食塩水で5回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン−酢酸エチル49:1)で精製して7a(1
22mg、収率99%)を得た。
【0047】〔α〕D 24+77°(c0.38、クロロホ
ルム)1 H-NMR: δ(CDCl3); 3.04 (dd,2H,J 3.0, 12.8Hz, C
H2), 3.18 (d,2H, J 12.3Hz, CH2), 4.90 (d,1H, J
3.4 Hz, H-1'), 5.56 (d,1H, J 3.3 Hz, H-1), 5.62
(d,1H, J 3.3 Hz, H-1), 5.63 (d,1H, J 3.4 Hz, H-
1), 5.66 (d,1H, J 3.3 Hz, H-1), 5.67 (d,1H, J 3.
8 Hz, H-1) 。
【0048】IR:νmax (フィルム) 2100cm-1
(N3 ) 元素分析:測定値; C,70.10 ;H,6.23;N,6.06。
158 166 2912として計算値;C, 70.36 ;H,
6.20;N,6.23。 (例7)
【0049】
【化23】
【0050】7a8a 1,3−ジアミノプロパン−2−イル 45 −(4,6
−ジアミノ−4,6−ジデキオシ−α−D−グルコピラ
ノシル)−α−マルトペンタオシド(8a)の製造 化合物7a(230mg)を2−メトキシエタノール(1
0ml)にとかし1M塩酸(0.4ml)および10%パラジ
ウム炭素(140mg)を加えて水素雰囲気下常圧で24
時間振とうした。触媒を濾過し、水(5ml)で洗浄し
た。濾液と洗液を合わせ、10%パラジウム炭素(15
0mg)を加え、水素雰囲気下さらに18時間振とうし
た。触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残渣をアンバ
ーライトCG−50(H+ )カラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒:水→0.5Mアンモニア水)に付し8a(7
8mg、87%)を得た。
【0051】〔α〕D 24+149°(c0.22、水)1 H-NMR: δ(D2o) 3.30 (t,1H,J9.0Hz), 5.28 (m,6
H)。 元素分析:測定値;C,42.88 ;H,6.02;N,5.31。
3962294 ・H2CO3 として計算値;C,43.17 ;
H,5.80;N,5.03。
【0052】
【発明の効果】本発明のマルトオリゴ糖誘導体は、金属
イオンと錯体を形成するため、重金属捕捉剤として有用
である。また、タンパク質安定化剤として有用である。
また、金属イオンの有無により形状が鎖状から環状に変
化し、開閉が可能であるため、ドラックデリバリーシス
テムの構築等に有用である。
【0053】さらに、白金イオンとの錯体形成により、
抗ガン剤として有用である。マルトヘキサオース誘導体
を出発物質として本発明の両末端にそれぞれ2つのアミ
ノ基を有するマルトオリゴ糖を合成する本発明の方法
は、マルトオリゴ糖の還元・非還元両末端残基へ金属配
位子などの官能基導入に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08B 37/00 K 8615−4C G 8615−4C J 8615−4C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で示されるマルトオリゴ糖誘導
    体。 【化1】 (式中、Rは各々独立に保護されていてもよい水酸基を
    示し、nは4〜6の整数を示す)
  2. 【請求項2】 式(II)で示されるマルトオリゴ糖誘導体
    合成中間体。 【化2】 (式中、R1 及びR2 は各々独立に置換されていてもよ
    いアルキル基又はアリール基を示し、Rは各々独立に保
    護されていてもよい水酸基を示し、nは4〜6の整数を
    示す)
  3. 【請求項3】 式(III) で示されるマルトオリゴ糖誘導
    体合成中間体。 【化3】 (式中、R1 及びR3 は各々独立に置換されていてもよ
    いアルキル基又はアリール基を示し、Rは各々独立に保
    護されていてもよい水酸基を示し、nは4〜6の整数を
    示す)
  4. 【請求項4】 式(IV)で示されるマルトオリゴ糖誘導体
    合成中間体。 【化4】 (式中、R1 及びR4 は各々独立に置換されていてもよ
    いアルキル基又はアリール基を示し、Rは各々独立に保
    護されていてもよい水酸基を示し、nは4〜6の整数を
    示す)
  5. 【請求項5】 式(V)で示されるマルトオリゴ糖誘導
    体合成中間体。 【化5】 (式中、R4 及びR5 は各々独立に置換されていてもよ
    いアルキル基又はアリール基を示し、Rは各々独立に保
    護されていてもよい水酸基を示し、nは4〜6の整数を
    示す)
  6. 【請求項6】 式(VI)で示されるマルトオリゴ糖誘導
    体合成中間体。 【化6】 (式中、Rは各々独立に保護されていてもよい水酸基を
    示し、nは4〜6の整数を示す)
  7. 【請求項7】 マルトオリゴ糖誘導体を出発物質とし、
    還元・非還元両末端の糖残基を化学修飾して両末端にそ
    れぞれ2つのアミノ基を有するマルトオリゴ糖を合成す
    る方法。
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