JPH055882U - ハイパイル針布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 針の折損を防止し、針布の寿命を延長する。 【構成】 基布に植針する略Ｕ字形針のクラウン部と基
布植込み部との間に形成される折り曲げ部の曲率半径Ｒ
を0.５〜0.８mmの円弧にて形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は編機に使用するハイパイル針布の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ハイパイル針布は図２に示す様に編機特に円編機のカーディングヘッド 部に於けるフィードローラ１、シリンダーロール２及びドッファロール３の主と してシリンダー、ドッファロールに使用されており、スライバを編機本体のメリ ヤス針まで運搬している。

【０００３】 ドッファ針布の針先端はメリヤス針４と約1.５mmの深さで接触しており、ドッ ファロールの回転およびメリヤス針の針布の幅方向への運動によって針は繰り返 し大きな外力の作用を受け、針はＵ字形に折り曲げた部分から折損，脱針して、 編物の中に折損した針が混入し、後工程で金属探知器で検出除去する必要があり 生産性を著しく低下させる原因となっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来の欠点を除去せんとしたものであり、ハイパイル針布，Ｕ字 形針の折り曲げ部に加わる応力集中を解消し、針折れしない長寿命の針布を得る ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、基布に植針する略Ｕ字形針 のクラウン部と基布に植込まれた針との折り曲げ部の曲率半径Ｒを0.５〜0.８mm の円弧に形成することによって、針折り曲げ部に於ける加工歪を可能な限り少な くし、応力集中を避けた形状に構成することによって針折れしない長寿命のハイ パイル針布を得たものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基き説明する。 図１（イ）、（ロ）は夫々本考案のハイパイル針布の側面断面図（イ）及び正 面図（ロ）である。

【０００７】 図面に示す様に、本考案のハイパイル針布は、ゴム，スポンジ等のシートより なる表層５と、綿布，麻布，合成繊維布等の織布やゴムシート等から選択使用さ れる複数枚の織布を積層してなる基層６とを接着剤で貼り合わせて基布７を形成 する。

【０００８】 上記基布に、略Ｕ字形に形成した針８のクラウン部９と基布に植込まれた針10 との折り曲げ部11の曲率半径Ｒを0.５〜0.８mmとした針を植針し、基布上に突出 した針は腰部12で屈曲し、針先部13より腰部12までの寸法を1.０〜1.３mmとなる よう針先部を研磨してハイパイル針布を構成する。

【０００９】 尚、折り曲げ部11の曲率半径Ｒを0.５〜0.８mmとしたのは、0.５mm未満では曲 げ加工による硬化度が大きく、繰り返し荷重により針が折損し易く、また0.８mm を超えると荷重により針が変形する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は上記の構成としたことにより、針に弾性がもたらされ、折り曲げ部に 針の集中荷重がさけられる為、針布の折針，脱針が解消し、寿命延長と生産性が 向上する等の実用効果を有する考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のハイパイル針布の側面断面図（イ）及
び正面図（ロ）である。

【図２】編機のカーディングヘッド部に於ける針布ロー
ル配置図である。

【符号の説明】

１ フィードローラ ２ シリンダーロール ３ ドッファロール ４ メリヤス針 ５ 表層 ６ 基層 ７ 基布 ８ 略Ｕ字形針 ９ クラウン部 10 基布植込み部針 11 折り曲げ部 12 腰部 13 針先部

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 基布に植針する略Ｕ字形針のクラウン部
   と基布植込み部との間に形成される折り曲げ部の曲率半
   径Ｒを0.５〜0.８mmの円弧にて形成してなるハイパイル
   針布。