JPH0558054U - 電磁調理器付き調理台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理作業を効率的に、また安全かつ衛生的
に行なえ、更には汎用性ある調理台を提供することであ
る。 【構成】 板状体中に複数の電磁コイルを配する高周
波電磁調理器において、板状体ボディー部上に平滑な表
面を有する一枚の天板を有し、該天板上に、オーブンコ
ーナー、グリルコーナー、フライコーナー等の予定され
た複数の調理コーナーを配して成ることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、厨房器具、とりわけ電磁調理器付き調理台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、レストラン等の調理場、あるいは家庭の台所においては、ガス台、流し 台等がそれぞれ別個に備え付けられているのが一般的であった。 しかし、その後、電気、ガス製品の改良等と相俟って、システム化、ユニット 化が進み、ガス台や流し台が一連に配せられ、内部にオーブンやグリルを有する いわゆるシステムキッチンが普及して来た。これにより、従来よりも調理人が調 理する際の作業直線（移動距離）の短縮化がはかれ、調理作業が一種の流れ作業 的に効率よく行なえるようになって来ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、叙上のような調理台にあっては、ガス台、流し台等がそれぞれ 区分して配置されているため、それぞれ決められた位置で決められた調理作業し か行なえず、調理用具等を自由に配置することはできない。 殊に、かかる調理台にあっては、材料の切断等の準備用の作業台部分が比較的 狭く、まな板を載せるスペースや、洗った野菜等を置くスペースが十分でないも のが多い。 従って、かかる調理台にあっては、加熱作業を行なっていないときには、便宜 上、ガスコンロの上にまな板を渡し、その上で材料を切断等しなければならない 場合も多い。しかしながら、こうした作業は、ガスコンロの凹凸のため、まな板 が安定せず、包丁を使用する際の危険性が高いという問題がある。

【０００４】 また、ガスコンロの使用中、あるいは使用後にあっては、コンロ台の凹凸のた めに、鍋ややかん等の被熱物からの吹きこぼれを拭き取ったり、コンロの凹凸の 隙間に落ちた材料の切れ端等を拾い上げるのに手間取ったりすることも多々ある 。 また、こうした作業はガス使用中にあっては、極めて危険でもあることから、 汚れをそのままにして加熱作業を継続する場合も多く、衛生的でないという問題 もある。

【０００５】 そこで、本考案は、こうした問題点を解決するためになされたもので、調理作 業がより効率的に、また、安全かつ衛生的に行なえる調理台を提供することを目 的とする。 更にまた、調理作業時以外において、一般の作業台として兼用できる機能も有 する調理台を提供することも目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案における電磁調理器付き調理台は、板状体 ボディー部中に、複数の電磁コイルを配した構造にすると共に、板状体ボディー 部上に平滑な平面を有する一枚の天板を有し、該天板上にオーブンコーナー、グ リルコーナー、フライコーナー等の予定された複数の調理コーナーを配してなる ことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された電磁調理器付き調理台は、材料の準備から加熱調理、 配膳に至るまでの調理段階に応じて、通常の調理台として、あるいは加熱調理台 として用いられる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例について、添付図面を参照しつつ説明する。 図１は、本考案に係る調理台の一実施例を示す部分拡大断面図である。 図中、調理台１は、板状体ボディー部３上に平滑表面を有する一枚の天板２を 有するものであるが、該調理台の高さＨは調理人が無理な姿勢を取る必要のない 、適度の高さとすることが望ましい。 本実施例においては、グリルコーナー、フライコーナー、オーブンコーナー等 のいわゆる電磁コイル部を、天板２下に各々配することにより、例えば、材料等 の準備作業用のまな板を広いスペース中に安定的に置くことができるよう該天板 の表面は凹凸のない平面を構成している。 図中、４は電磁コイル用スイッチであり、加熱調理の際、天板２上に載せる鍋 、やかん等を加熱する際に使用される。

【０００９】 図２は、本考案に係る調理台の他の実施例を示す。 図中、２、３、４は各々、天板、板状体ボディー部、電磁コイル用スイッチを 示す。 本実施例にあっては、板状体ボディー部下部に調理用器具の収納スペース５を 設けたことを特徴とし、調理人は調理段階に応じて、必要な調理器具を該収納ス ペースから取り出すことができ、また、使用後も直ちに収納が可能である。 尚、天板２の表面は、上記第１実施例と同様、加熱調理前の準備作業等におい て、調理人がまな板等の調理器具を安定的に配置するのに適した凹凸のない平面 を構成している。

【００１０】 図３は、加熱調理中の状態を示す一実施例で、調理台の上部からみた平面図で ある。 図４は、同状態における別の実施例の概略図である。 各図において、６は、まな板であり、加熱用材料の準備中ないし完了状態を示 す。７は、鍋、やかん、フライパン等の被熱物を示す。 図３および図４により明らかなように、本考案に係る調理台は、板状体ボディ ー部３上に配した天板２が平滑なスペースを有することから、該天板上で加熱作 業と準備作業とを並行して行なえる構成となっている。

【００１１】 これを従来例と比較すれば、本考案に係る調理台の特徴がより明らかになる。 即ち、図５に示す従来の調理台においては、調理台５０上に、ガスコンロ５１ が配置され、オーブン５２やグリル５３が調理台内部の一定場所にそれぞれ配置 されているのが一般的である。そして、かかる調理台にあっては、一般的に材料 を準備するための平面スペースが狭く、調理人は、加熱調理前にあっては、ガス コンロ５１の上にまな板を載せ、便宜上、ガスコンロの凹凸を防ぐことも多々あ る。また、かかる従来例にあっては、スペースの問題等から、調理人は通常、材 料の準備をまず終えてから加熱調理に入る等時系列的に作業を進めることが多い 。

【００１２】 これに対し、本考案に係る調理台においては、一枚の平滑表面を有する天板２ 上に、加熱調理のためにオーブンコーナー、グリルコーナー、フライコーナー等 の複数の調理コーナーが予定されているが、加熱調理前にあっては、調理人は該 天板２上にまな板を載せ、また、加熱調理中であっても、天板２の平滑な他のス ペースを利用して、準備作業を続けられることになる。

【００１３】 また、従来例にあっては、平滑なスペース不足を補うべくサイドテーブル５５ を使用することも多いのに対し、本考案に係る調理台にあっては、天板２を広く 使用できることから、かかる必要性も少ない。 殊に、板状体下部に収納スペースを設ける構成にあっては、尚更である。

【００１４】 更に、図示しない実施例として、本考案に係る調理台が一枚の平滑な天板を有 することから、料理教室等にあって、調理実習前に講義を受ける際、該調理台を 机代わりに使用する場合等が考えられる。

【００１５】

【考案の効果】

以上、説明したように、本考案に係る調理台によれば、従来よりも格段に機能 、安全、衛生面で優れた調理作業を実現できる。 即ち、第１に、加熱調理前にあっては、自由に天板を使用でき、該天板上であ れば、どこにでもまな板等の調理器具を載せることができ、調理人の移動距離は 最小に留めながら、調理過程に応じて無駄なく調理作業を進めることができ、経 済性ないしは機能性の面で優れた効果を発揮する。 第２に、凹凸のない平滑な天板上にまな板を載せることから、材料の切断等の 準備作業が安全に行なえるという効果がある。 第３に、天板が平滑であることから、加熱調理中であっても、吹きこぼれ、表 面に落ちた材料の切れ端等の除去作業が容易であると共に、加熱調理作業後にあ っても、短時間の内に清掃をすることができ、衛生的である。

【００１６】 更には、天板のスペースが無駄なく目的に応じて使用できることから、従来の ような置き場所、スペースの決められていた調理台と比べ、鍋、やかん等の被熱 物、あるいはまな板、ボール等の各調理器具を購入する際の選択の幅が広がり、 多様な形状、大きさを有する調理器具の中から調理人の個性や嗜好に合った調理 器具を選べるという付随的効果もある。

【００１７】 そして、本考案に係る調理台を使用することにより、効率よく、安全かつ衛生 的に調理作業を行なえることから、近年、夫婦間における家事の分担等が進む中 、誰でもが少ない労力で、より手軽かつ安全に調理できるという効果もある。 更にまた、レストラン等の業務用のみならず、家庭にあっても、調理場（台所） の大きさに合わせて本考案に係る調理台を一旦設置すれば、調理以外の作業台、 あるいは、テーブルとしても使用できるという汎用性を有すると共に、スペース の有効利用がはかれるという効果もある。特に、板状体ボディー部下部に収納ス ペースを設けることにより、調理器具を調理台上に放置するといった状態が避け られ、スペースの有効利用が促進される。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る調理台の一実施例を示す部分拡
大断面図である。

【図２】 本考案に係る調理台の一実施例を示す部分拡
大断面図である。

【図３】 本考案に係る調理台において、加熱調理中の
状態を示す一実施例の平面図である。

【図４】 本考案に係る調理台において、加熱調理中の
使用状態を示す一実施例の概略図である。

【図５】 従来技術を示す図である。

【符号の説明】

１ 電磁調理器付き調理台 ２ 天板 ３ 板状体ボディー部 ４ 電磁コイル用スイッチ ５ 収納スペース ６，５４ まな板 ７ 被熱物 ５０ 調理台 ５１ ガスコンロ ５２ オーブン ５３ グリル ５５ サイドテーブル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板状体ボディー部中に複数の電磁コイル
   を配する高周波電磁調理器において、板状体ボディー部
   上に平滑な表面を有する一枚の天板上に、オーブンコー
   ナー、グリルコーナー、フライコーナー等の予定された
   複数の調理コーナーを配して成ることを特徴とする電磁
   調理器付き調理台。
2. 【請求項２】板状体ボディー部下部において、調理器具
   等の収納スペースを有することを特徴とする請求項１記
   載の電磁調理器付き調理台。