JPH0557580B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、印刷製版においてスキヤナから原稿
の画像を取込む際に使用されるスキヤナ用原稿貼
付シートの作成方法及び装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 近年、印刷製版に必要なレイアウト作業をコン
ピユータを用いて行うようにしたレイアウト装置
が汎用されるようになつてきている。この装置に
おいては、一般に回転ドラム形のスキヤナに原稿
を取付け、原稿面を走査して読取つた画像データ
を一旦磁気デイスク等のメモリに記憶し、この記
憶内容を用いてその後のレイアウト用処理を行
う。

すなわち、まず予めメモリに取込んである画像
データを取出してデイスプレイ画面に表示し、こ
の画面上でトリミング範囲を表すカーソル像と原
稿の像とを任意に移動させ、割付台紙で指定され
た位置に所定の原稿の絵柄を順次嵌め込んでい
く。これにより原稿絵柄の必要な範囲がトリミン
グされ、これが１頁の画像面の指定された位置に
割付けられる。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、この方法ではデイスプレイ画面
での位置指定が難しく作業に熟練と時間を要し、
しかも位置の誤差を生じやすい。したがつて正確
なレイアウトが困難であつたり、レイアウトのた
めの特別な機能を有するデイスプレイ装置を必要
とするため高価な装置になりがちである。

また上記方法とは別に、スキヤナで原稿絵柄を
読取る際に、予め原稿のトリミングすべき部分の
寸法データおよびスキヤナ上でのトリミングすべ
き位置をキーボード等により指定してから、画像
データの読取りを行う方法も知られている。

しかし、この方法も寸法の測定とか位置の指定
に多大の熟練と時間を要する欠点がある。

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもの
で、スキヤナ上で原稿のトリミング範囲の指定が
正確かつ容易にできる原稿貼付シートの作成方法
および装置を提供することを目的する。

（課題を解決するための手段） この目的達成のため本発明は、データタブレツ
ト上に割付台紙をセツトして各画像のトリミング
範囲の位置データ及び変倍率を含む割付情報を入
力し、入力された割付情報に基づいて各原稿それ
ぞれについてトリミング範囲を求める演算処理を
行い、得られたデータをマスクカツタまたはプロ
ツタに与え、表面に原稿のトリミング範囲を示す
図形が複数形成されたシートを作成するスキヤナ
用原稿貼付シートの作成方法を提供する。

さらに本発明は、上記スキヤナ用原稿貼付シー
トの作成方法を実施するために、割付台紙上の各
画像のトリミング範囲の位置データを入力するデ
ータタブレツトと、前記各画像の変倍率を入力す
る変倍率入力手段と、前記データタブレツトから
入力された位置データおよび前記変倍率入力手段
から入力される変倍率に基づいて、各原稿それぞ
れについて原稿の入力サイズと同サイズのトリミ
ング範囲を算出する制御装置と、この制御装置か
ら信号に基づいてシート上に原稿のトリミング範
囲を示す図形を複数形成する図形形成手段とを具
備するスキヤナ用原稿貼付シートの作成装置を提
供する。

（作用） 本発明の方法及び装置においては、割付台紙上
の各画像のトリミング範囲の位置データおよび変
倍率を入力して、原稿の入力サイズと同サイズの
トリミング範囲を示す図形が複数形成されたシー
トが作成され、このシート上の図形部分に対応す
る原稿を貼込りこみ、原稿を貼込んだシートをス
キヤナの走査ドラムに貼付け、スキヤナの入力開
始点を入力してトリミング済の原稿画像データを
取込むことができる。

（実施例） 以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第１図は本発明のスキヤナ用原稿貼付シートの
作成装置を組込んだ印刷製版の自動トリミングレ
イアウトを行う装置の概略構成図、第２図は本発
明の方法および装置よつて得られるスキヤナ用原
稿貼付シートの一例を示した平面図である。

図において、１はスキヤナでその走査ドラム上
に原稿２をセツトして画像データを取込む。走査
ドラムにはロータリエンコーダ３が取付けられて
いる。走査ドラムの軸方向の位置データを形成す
るためのリニアエンコーダ４はスキヤナ１の走査
ヘツド１３に組合わされており、ロータリーエン
コーダ３とリニアエンコーダ４とにより走査ドラ
ム上の走査ヘツド位置データを取出し得るように
なつている。この位置データは原稿からの画像デ
ータと共に制御装置５に与えられる。

制御装置５には、このスキヤナの他に、メモリ
６、データタブレツト７およびマスクカツタ１１
が接続されている。そして、メモリ６には、スキ
ヤナ１で取出された画像データが格納される。ま
た、データタブレツト７には、割付台紙８がセツ
トされてカーソル９により割付台紙上の位置デー
タが入力され、メニユー領域１０の数値データ入
力要素から変倍率が入力されて制御装置５に与え
られる。さらに、マスクカツタ１１にはマスクフ
イルム１２Ａがセツトされ、制御装置５からのデ
ータに基づき切抜きが行われ、原稿のトリミング
範囲を示す図形が形成され、スキヤナ用原稿貼付
シートとなるマスク版１２Ｂが作成される。

このとき制御装置５は、データタブレツト７か
ら入力される割付台紙上の位置データおよび変倍
率を内容とする割付情報に基づき演算を行い、マ
スクカツタ１１に切抜き信号を与える。

次に、第１図に示す装置を用いて、本発明のス
キヤナ用原稿貼付シートの作成方法およびその使
用方法を説明する。

まず、データタブレツト７の所定の位置に所定
の角度で割付台紙８をセツトし、カーソル９によ
り割付台紙８上の所定点の位置データを制御装置
５に入力する。たとえば、原稿を矩形にトリミン
グする場合であれば、この矩形の左上隅と右下隅
の２点について位置データを入力する。この後、
メニユー領域１０の数値データ入力要素を使用し
てカーソル９より変倍率を入力する。

入力された位置データおよび変倍率データは、
制御装置５の内部メモリに記憶されると共に、演
算処理された上でマスクカツタ１１に与えられ
る。マスクカツタ１１においては、制御装置５か
らの信号に基づきセツトされたマスクフイルム１
２Ａをカツトし、原稿の入力範囲と同サイズのト
リミング範囲を切抜いたマスク版１２Ｂを作成す
る。このとき１枚のマスクフイルムには複数のマ
スクが切られる。また、マスクカツタ１１の代わ
りにプロツタを用いて、透明フイルムに原稿のト
リミング範囲を作図してマスク版１２Ｂを作成し
てもよい。

このようにして第２図に示すようなマスク版１
２Ｂ、すなわちマスクフイルムまたは透明フイル
ム上に原稿のトリミング範囲を示す図形が複数形
成されたスキヤナ用原稿貼付シートが作成され
る。

この後、マスク版１２Ｂ上のマスクすなわち図
形部分に、割付台紙８を参照しながら写真フイル
ム等の原稿を貼込む。

次いで、原稿を貼込んだマスク版１２Ｂをスキ
ヤナ１の走査ドラムに貼付け、スキヤナ１により
原稿の画像データの取込みを行う。このとき、マ
スク版１２Ｂの向きに注意することはいうまでも
ない。

スキヤナ１からの画像データの取込みにあたつ
ては、ロータリエンコーダ３とリニアエンコーダ
４とにより、第２図に示す入力開始点SPを入力
する。図示の場合トリミング範囲が矩形であるか
ら、入力開始点は左上隅の点となる。この入力開
始点SPの位置データと、データタブレツト７か
らの割付情報に基づいて制御装置５で演算処理さ
れたトリミング範囲とから、原稿のトリミング範
囲が求められる。マスク版１２Ｂには複数の原稿
が貼付けられているが、入力開始点SPがマスク
版１枚につき１点あれば、マスク版１２上の他の
原稿については入力開始点SPからの相対位置が
計算できるので、他の原稿のトリミング範囲も求
めることができる。

そして、スキヤナ１によりマスク版１２Ｂに貼
込まれた原稿２を走査して、マスク版１２Ｂに形
成された図形の内部すなわちトリミング範囲内を
走査しているときのみ画像データを取込む。これ
によりトリミング済の原稿画像データを取込むこ
とができる。

このようにして取込まれた画像データはメモリ
６に格納され、この画像データと同じくメモリ６
に予め格納されている割付指定情報とによつて制
御装置５において自動的にレイアウト処理を行
い、その処理結果を再びメモリ６に格納する。こ
のメモリ６に格納されたレイアウト処理済のデー
タは出力されて、印刷用原版が作成される。

なお、上記実施例では、スキヤナの走査ドラム
上マスク版１２Ｂを介して貼付けられた原稿のト
リミング範囲は、入力開始点SPの位置データと
データタブレツト７からの割付情報に基づく演算
により決定しているが、入力開始点と同様にロー
タリエンコーダ３およびリニアエンコーダ４から
入力終了点を直接入力し、原稿のトリミング範囲
を決定してもよい。この入力終了点は第２図の場
合、入力開始点SPと対角線上にある点、すなわ
ち図示の矩形の右下の点となる。

（発明の効果） 以上のように本発明においては、割付台紙上の
各画像のトリミング範囲の位置データおよび変倍
率を入力することにより、各原稿それぞれについ
てのトリミング範囲が演算され求められ、原稿の
入力サイズと同サイズのトリミング範囲を示す図
形が複数形成されたシートが作成され、このシー
ト上の図形部分に対応する原稿を貼込み、原稿を
貼込んだシートをスキヤナの走査ドラムに貼付
け、スキヤナの入力開始点を入力することによ
り、トリミング済の原稿画像データが取込まれる
ため、従来のような高価なデイスプレイ装置を用
いた複雑な位置指定、あるいは、スキヤナ上での
煩雑な寸法測定や位置指定を行うことなく、変倍
率が異なる複数の原稿に対しても、スキヤナ上で
原稿のトリミング範囲の指定が正確かつ容易にで
きるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のスキヤナ用原稿貼付シートの
作成装置を組込んだ印刷製版の自動トリミングレ
イアウトを行う装置の概略構成図、第２図は本発
明の方法および装置よつて得られるスキヤナ用原
稿貼付シートの一例を示した平面図である。 １……スキヤナ、２……原稿、３……ロータリ
エンコーダ、４……リニアエンコーダ、５……制
御装置、６……メモリ、７……データタブレツ
ト、８……割付台紙、９……カーソル、１０……
メニユー領域、１１……マスクカツタまたはプロ
ツタ、１２Ａ……マスクフイルム、１２Ｂ……マ
スク版、１３……原稿走査ヘツド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ データタブレツト上に割付台紙をセツトして
   各画像のトリミング範囲の位置データ及び変倍率
   を含む割付情報を入力し、入力された割付情報に
   基づいて各原稿それぞれについてトリミング範囲
   を求める演算処理を行い、得られたデータをマス
   クカツタまたはプロツタに与え、表面に原稿のト
   リミング範囲を示す図形が複数形成されたシート
   を作成することを特徴とするスキヤナ用原稿貼付
   シートの作成方法。 ２ 割付台紙上の各画像のトリミング範囲の位置
   データを入力するデータタブレツトと、 前記各画像の変倍率を入力する変倍率入力手段
   と、 前記データタブレツトから入力された位置デー
   タおよび前記変倍率入力手段から入力される変倍
   率に基づいて、各原稿それぞれについて原稿の入
   力サイズと同サイズのトリミング範囲を算出する
   制御装置と、 この制御装置からの信号に基づいてシート上に
   原稿のトリミング範囲を示す図形を複数形成する
   図形形成手段と、 を具備することを特徴とするスキヤナ用原稿貼付
   シートの作成装置。