JPH0557210B2 - - Google Patents

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JPH0557210B2
JPH0557210B2 JP61248088A JP24808886A JPH0557210B2 JP H0557210 B2 JPH0557210 B2 JP H0557210B2 JP 61248088 A JP61248088 A JP 61248088A JP 24808886 A JP24808886 A JP 24808886A JP H0557210 B2 JPH0557210 B2 JP H0557210B2
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acicular
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Toda Kogyo Corp
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録用の磁性酸化鉄粒子粉末
として好適である高い保磁力を有し、且つ、消去
特性に優れている下層がCo化合物層であつて上
層がMn・Zn、Ni・Zn又はMn・Ni・Znのいず
れかを含むスピネル型フエライト層(以下、特定
スピネル型フエライト層という。)である二重層
によつて粒子表面が被覆されている針状磁性酸化
鉄粒子からなる針状磁性酸化鉄粒子粉末及びその
製造法である。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化が進む
につれて磁気テープ、磁気デイスク等の磁気記録
媒体に対する高性能化の必要性が益々生じてきて
いる。即ち、記録密度特性の向上である。
磁気記録媒体の記録密度特性を向上させる為に
は、用いる磁性材料粒子粉末が出来るだけ高い保
磁力を有することである。この事実は、例えば、
社団法人電子通信学会「電子通信学会技術研究報
告」MR77−36(1978年発行)、第37頁の「磁気テ
ープの記録密度を上げるためには、テープに用い
る磁性粉の保磁力を大きくすることが必要であ
る。」なる記載の通りである。
現在、高い保磁力を有する磁性酸化鉄粒子粉末
として所謂、Coドープ型の針状磁性酸化鉄粒子
と所謂、Co被着型の磁性酸化鉄粒子とが知られ
ており、これら磁性酸化鉄粒子の保磁力は、Co
量が多くなる程高くなる傾向にある。前者は出発
原料である針状ゲータイト粒子の生成反応にあた
り予めCo塩を添加しておくことによりCo含有針
状ゲータイト粒子を生成させ、次いで、還元して
Co含有針状マグネタイト粒子とするか、必要に
より更に酸化してCo含有針状マグヘマイト粒子
とすることにより、後者は、出発原料である針状
ゲータイト粒子を還元、又は必要により更に酸化
して得られた針状マグネタイト粒子又針状マグヘ
マイト粒子を前駆体粒子として該前駆体粒子の粒
子表面をCo化合物で被覆することにより得られ
る。
一方、磁気記録媒体は、繰り返して長期に亘り
使用するものであるから磁気特性が熱的、経時的
に安定であり、且つ、消去特性にすぐれているこ
とが強く要望されている。
磁気記録媒体に対する上記のような要求を満足
させる為には、用いられる磁性酸化鉄粒子の磁気
特性が熱的、経時的に安定であり、且つ、消去特
性に優れていることが必要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
高い保磁力を有し、且つ、熱的、経時的に安定
であり、しかも消去特性に優れた磁性酸化鉄粒子
は、現在、最も要求されているところであるが、
上述した通りのCoドープ型の磁性酸化鉄粒子は、
高い保磁力を有するものであるが、一方、Coが
結晶内に拡散する等に起因して保磁力分布の拡が
りが大きくなり、その結果、熱的、経時的に不安
定であり、消去特性が悪いという欠点を有するも
のである。
この現象は、前出「電子通信学会技術研究報
告」の「Co固溶型(ドープ型)酸化鉄磁性粉は、
保磁力が熱的、経時的に変化しやすいため、テー
プにしたとき、転写及び消去特性が劣るという大
きな欠点を有している。これらの欠点は、室温で
もCoイオンが結晶内を動くことに起因する、と
考えられている。」なる記載の通りである。
また、上述した通りのCo被着型の磁性酸化鉄
粒子は、高い保磁力を有すると同時に、Coドー
プ型の磁性酸化鉄に比べ、熱的、経時的にも安定
であり、消去特性が優れているという特徴を有す
るものである。この現象は、前出「電子通信学会
技術研究報告」の「……Coエピタキシヤル(Co
被着型)酸化鉄磁性粉においては、二重構造にな
つているため、これらの欠点は解消され、熱的経
時的にも安定で、この磁性粉を使用したテープ
は、すぐれた転写特性、消去特性を有する。…
…」なる記載の通りである。
しかしながら、近時、消去特性の改良に対する
要請はとどまるところがなく、上記Co被着型の
磁性酸化鉄粒子においても未だ、保磁力分布の拡
がりが大きく、消去特性が優れたものとは言い難
いことが指摘されている。
この事実は、例えば、特開昭61−17426号公報
の「……上記γ−Fe2O3粒子を使用した磁性粉に
あつては、このγ−Fe2O3粒子が微粒子になるに
つれ抗磁力分布が広がり、さらにコバルト被着を
行うとこの抗磁力分布はより一層広がる傾向にあ
ることがわかつた。……高密度記録を図るために
上記コバルト被着型γ−Fe2O3粒子の微細化を進
めると、所定の抗磁力Hcは得られても、抗磁力
分布の悪い消去特性に劣る磁性粉しか得られな
い。……」なる記載の通りである。
そして、Co被着型の磁性酸化鉄粒子の保磁力
分布の拡がりはCo被着量が多くなる程大きくな
り、その結果、消去特性は劣化する傾向にあり、
保磁力の向上とは逆の相関関係にある。
そこで、Co被着型磁性酸化鉄粒子の保磁力を
維持しながら、消去特性を更に改良する為の技術
手段の確立が強く要望されている。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者は、Co被着型磁性酸化鉄粒子の保磁
力を維持しながら、消去特性を更に改良すべく
種々検討を重ねた結果、本発明に到達したのであ
る。
即ち、本発明は、下層がCo化合物層であつて
上層がMn・Zn、Ni・Zn又はMn・Ni・Znのい
ずれかを含むスピネル型フエライト層である二重
層によつて粒子表面が被覆されている針状磁性酸
化鉄粒子からなる針状磁性酸化鉄粒子粉末及び針
状磁性酸化鉄粒子の水分散液と少なくともCo塩
水溶液及びアルカリ水溶液とを混合することによ
り得られたPH11以上の混合液を50〜100℃の温度
範囲で加熱処理することにより、上記針状磁性酸
化鉄粒子の粒子表面にCo化合物層を生成させ、
次いで、該粒子表面がCo化合物層で被覆されて
いる針状磁性酸化鉄粒子を含むPH11以上の混合液
に、Fe()塩とMn塩及びZn塩、Ni塩及びZn塩
又はMn塩、Ni塩及びZn塩とを添加した後50〜
100℃の温度範囲で加熱処理することにより、上
記Co化合物層の上にMn・Zn、Ni・Zn又はMn・
Ni・Znのいずれかを含むスピネル型フエライト
層を生成させることを特徴とする針状磁性酸化鉄
粒子粉末の製造法である。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、Co化
合物で被覆されている針状磁性酸化鉄粒子の粒子
表面を更に特定スピネル型フエライト層で被覆し
た場合には、高い保磁力を維持しながら消去特性
を改良することができる点である。
本発明における特定スピネル型フエライト層が
特にNiを含む場合には、消去特性を改良すると
同時に保磁力を更に高めることができるという利
点をも有するものである。
本発明において、特定スピネル型フエライト層
で被覆処理した後、100〜200℃の温度で加熱処理
した場合には、優れた消去特性を維持しながら更
に保磁力を高めることができる。
尚、Co化合物層で被覆されている磁性酸化鉄
粒子の粒子表面をスピネル型フエライトで被覆す
るものとして例えば、特開昭60−165703号公報に
記載のものがある。特開昭60−165703号公報に記
載の磁性酸化鉄粒子は、Co化合物で被覆されて
いる磁性酸化鉄粒子の粒子表面を更にZnフエラ
イトで被覆するものであるが、本発明の目的とす
る消去特性の改良に関するものではなく、飽和磁
化の改良に関するものであつて、本発明とは作用
効果が全く異なるものである。
次に、本発明実施にあたつての諸条件について
述べる。
本発明における針状磁性酸化鉄粒子としては、
針状マグヘマイト粒子、針状マグネタイト粒子
(FeOx・Fe2O3 0<x≦1)及びこれらにCo、
Ni、Si、Al、Zn、P等の一種又は二種以上を含
む粒子を用いることができる。
本発明における磁性酸化鉄粒子のCo化合物に
よる被覆は、針状磁性酸化鉄粒子の水分散液と少
なくともCo塩水溶液及びアルカリ水溶液とを混
合することにより得られたPH11以上の混合液を50
〜100℃の温度範囲で加熱処理すればよい。Co塩
水溶液は必要によりFe()塩水溶液を含んでい
てもよい。Co塩水溶液としては、硫酸コバルト、
塩化コバルト、硝酸コバルト等の水溶液を使用す
ることができる。加熱処理の雰囲気は、N2等の
不活性ガス流下における非酸化性雰囲気、空気等
の酸素含有ガス流下における酸化性雰囲気のいず
れであつてもよい。
本発明における特定スピネル型フエライト層
は、粒子表面がCo化合物層で被覆されている針
状磁性酸化鉄粒子を含むPH11以上の混合液に、
Fe()塩とMn塩及びZn塩、Ni塩及びZn塩又は
Mn塩、Ni塩及びZn塩を添加した後50〜100℃の
温度範囲で加熱処理すればよい。Fe()塩とし
ては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄等を用いることが
できる。Mn塩としては、硫酸マンガン、塩化マ
ンガン、硝酸マンガン等を用いることができる。
Ni塩としては、硫酸ニツケル、塩化ニツケル等
を用いることができる。加熱処理の雰囲気は、
N2等の不活性ガス流下における非酸化性雰囲気、
空気等の酸素含有ガス流下における酸化性雰囲気
のいずれであつてもよい。
本発明における特定スピネル型フエライト層
は、粒子表面がCo化合物で被覆されている針状
磁性酸化鉄粒子に対し、Mn・Zn、Ni・Zn又は
Mn・Ni・Znの重量で1.0〜10.0重量%である。
1.0重量%未満である場合には、本発明の目的を
十分達成することができない。10.0重量%を越え
る場合でも消去特性の改良は可能であるが、必要
以上に添加する意味がない。
本発明の特定スピネル型フエライトにおける
Mn、Ni、又はMn・Niの割合は、Mn、Ni及び
Znに対し0.1〜80原子%である。0.1原子%未満、
80原子%を越える場合には、消去特性の改良が十
分ではない。
本発明においては、必要により、スピネル型フ
エライト層で被覆した後、100〜200℃の温度で加
熱してもよい。100℃未満である場合には、長時
間の加熱処理が必要であり、工業的、経済的では
ない。200℃を越える場合には、コバルトが結晶
内に拡散し、熱的、経時的に不安定となる。加熱
処理の雰囲気は、N2等の不活性ガス流下におけ
る非酸化性雰囲気、空気等の酸素含有ガス流下に
おける酸化性雰囲気のいずれであつてもよい。
〔実施例〕
次に、実施例及び比較例により本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の
消去特性は、社団法人粉体粉末冶金協会「昭和61
年度春季大会講演概要集」の第152〜153頁に記載
の「磁性粉の消去磁化測定法」に従つて測定した
値で示した。即ち、消去特性は、試料に直流磁界
10KOeを印加した後、残留磁化Mrを測定し、次
に、消去装置にセツトして消去磁界を1500Oeか
ら零まで印加させた後、残留磁化Meを測定し、
20log Me/Mr(dB)の値で示した。
実施例 1 前駆体として針状γ−Fe2O3粒子(平均長軸径
0.3μm、軸比(長軸:短軸)8:1、保磁力
370Oe)を用い、該前駆体粒子粉末100gを2
の水に分散させて得られた分散液と、硫酸第一鉄
と硫酸コバルトとを用いて第一鉄0.2mol及びコ
バルト0.1molを溶存させた水溶液500mlとを混合
した後6−NのNaOH水溶液500mlを加え、PH14
の混合液とした。得られた混合液を95℃に昇温し
た後、空気の混入を防止して撹拌しながら300分
間保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。
反応溶液の一部を抜き取り、常法により過、
水洗、乾燥して得られた黒褐色粒子粉末は、螢光
X線分析及びX線回折の結果、粒子表面がCo化
合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
(Co量は、Co被覆γ−Fe2O3粒子粉末に対し2.6重
量%に該当する。)であつた。この粒子表面がCo
化合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.3μm、軸比(長軸:短軸)8:
1であつて、保磁力702Oe、消去特性69.5dBであ
つた。
前記黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液に、硫酸第
一鉄と硫酸マンガン及び硫酸亜鉛とを用いてFe
()0.4mol、Mn0.1mol及びZn0.1molを溶存さ
せた水溶液500mlを添加した後、PH12、温度95℃
において空気の混入を防止して撹拌しながら180
分間保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。上記
黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液は、常法により
過、水洗、乾燥した。
得られた黒褐色粒子粉末は、螢光X線分析及び
X線回折の結果、Co化合物層の上に更にMn・Zn
を含むスピネル型フエライト層(Mn・Znを含む
スピネル型フエライト(Mn/(Mn+Zn)=48原
子%)はCo被覆針状γ−Fe2O3に対しMn及びZn
の総量で5.7重量%に該当する。)が形成されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末であつた。得られた下
層がCo化合物層であつて上層がMn・Znを含むス
ピネル型フエライト層である二重層によつて粒子
表面が被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.3μm、軸比(長軸:短軸)7:
1であつて、保磁力698Oe、消去特性74.1dBであ
つた。更に、この粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
749Oe、消去特性は74.5dBであつた。
尚、比較の為、前記Co化合物で被覆されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
741Oe、消去特性は70.2dBであつた。
実施例 2 前駆体として針状γ−Fe2O3粒子(平均長軸径
0.3μm、軸比(長軸:短軸)8:1、保磁力
370Oe)を用い、該前駆体粒子粉末100gを2
の水に分散させて得られた分散液と、硫酸第一鉄
と硫酸コバルトを用いて第一鉄0.2mol及びコバ
ルト0.1molを溶存させた水溶液500mlとを混合し
た後6−NのNaOH水溶液500mlを加え、PH14の
混合液とした。得られた混合液を95℃に昇温した
後、空気の混入を防止して撹拌しながら300分間
保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。
反応溶液の一部を抜き取り、常法により過、
水洗、乾燥して得られた黒褐色粒子粉末は、螢光
X線分析及びX線回折の結果、粒子表面がCo化
合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
(Co量は、Co被覆γ−Fe2O3粒子粉末に対し2.6重
量%に該当する。)であつた。この粒子表面がCo
化合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.3μm、軸比(長軸:短軸)8:
1であつて、保磁力702Oe、消去特性69.5dBであ
つた。
前記黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液に、硫酸第
一鉄と硫酸ニツケル及び硫酸亜鉛とを用いてFe
()0.4mol、Ni0.1mol及びZn0.1molを溶存させ
た水溶液500mlを添加した後、PH12、温度95℃に
おいて空気の混入を防止して撹拌しながら180分
間保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。上記黒
褐色沈澱粒子を含む反応溶液は、常法により
過、水洗、乾燥した。
得られた黒褐色粒子粉末は、螢光X線分析及び
X線回折の結果、Co化合物層の上に更にNi・Zn
を含むスピネル型フエライト層(Ni・Znを含む
スピネル型フエライト(Ni/(Ni+Zn)=64原
子%)はCo被覆針状γ−Fe2O3に対しNi及びZn
の総量で6.0重量%に該当する。)が形成されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末であつた。得られた下
層がCo化合物層であつて上層がNi・Znを含むス
ピネル型フエライト層である二重層によつて粒子
表面が被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.3μm、軸比(長軸:短軸)7:
1であつて、保磁力786Oe、消去特性73.3dBであ
つた。更に、この粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
798Oe、消去特性は74.3dBであつた。
尚、比較の為、前記Co化合物で被覆されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
741Oe、消去特性は70.2dBであつた。
実施例 3 前駆体としてFe2+を4.2重量%を含有する針状
マグネタイト粒子(平均長軸径0.4μm、軸比(長
軸:短軸)10:1、保磁力385Oe)を用い、該前
駆体粒子粉末100gを2の水に分散させて得ら
れた分散液と、硫酸コバルトを用いたコバルト
0.2molを溶存させた水溶液500mlとを混合した後
6−NのNaOH水溶液500mlを加え、PH14の混合
液とした。得られた混合液を100℃に昇温した後、
空気の混入を防止して撹拌しながら240分間保持
し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。
反応溶液の一部を抜き取り、常法により過、
水洗、乾燥した得られた黒褐色粒子粉末は、螢光
X線分析及びX線回折の結果、粒子表面がCo化
合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
(Co量は、Co被覆γ−Fe2O3粒子粉末に対し5.1重
量%に該当する。)であつた。この粒子表面がCo
化合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.4μm、軸比(長軸:短軸)10:
1であつて、保磁力714Oe、消去特性70.3dBであ
つた。
前記黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液に、硫酸第
一鉄と硫酸マンガン及び硫酸亜鉛とを用いてFe
()0.4mol、Mn0.2mol及びZn0.1molを溶存さ
せた水溶液500mlを添加した後、PH11、温度80℃
において空気の混入を防止して撹拌しながら300
分間保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。上記
黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液は、常法により
過、水洗、乾燥した。
得られた黒褐色粒子粉末は、螢光X線分析及び
X線回折の結果、Co化合物層の上に更にMn・Zn
を含むスピネル型フエライト層(Mn・Znを含む
スピネル型フエライト(Mn/(Mn+Zn)=68原
子%)はCo被覆針状γ−Fe2O3に対しMn及びZn
の総量で7.2重量%に該当する。)が形成されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末であつた。得られた下
層がCo化合物層であつて上層がMn・Znを含むス
ピネル型フエライト層である二重層によつて粒子
表面が被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.4μm、軸比(長軸:短軸)10:
1であつて、保磁力706Oe、消去特性75.0dBであ
つた。更に、この粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
722Oe、消去特性は75.6dBであつた。
尚、比較の為、前記Co化合物で被覆されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
730Oe、消去特性は70.7dBであつた。
実施例 4 前駆体としてFe2+を4.2重量%含有する針状マ
グネタイト粒子(平均長軸径0.4μm、軸比(長
軸:短軸)10:1、保磁力385Oe)を用い、該前
駆体粒子粉末100gを2の水に分散させて得ら
れた分散液と、硫酸コバルトを用いたコバルト
0.2molを溶存させた水溶液500mlとを混合した後
6−NのNaOH水溶液500mlを加え、PH14の混合
液とした。得られた混合液を100℃に昇温した後、
空気の混入を防止して撹拌しながら240分間保持
し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。
反応溶液の一部を抜き取り、常法により過、
水洗、乾燥して得られた黒褐色粒子粉末は、螢光
X線分析及びX線回折の結果、粒子表面がCo化
合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
(Co量は、Co被覆γ−Fe2O3粒子粉末に対し5.1重
量%に該当する。)であつた。この粒子表面がCo
化合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.4μm、軸比(長軸:短軸)10:
1であつて、保磁力714Oe、消去特性70.3dBであ
つた。
前記黒褐色沈澱粒子を含む反応溶液に、硫酸第
一鉄と硫酸ニツケル及び硫酸亜鉛とを用いてFe
()0.4mol、Ni0.2mol及びZn0.1molを溶存させ
た水溶液500mlを添加した後、PH12、温度80℃に
おいて空気の混入を防止して撹拌しながら300分
間保持し、黒褐色沈澱粒子を生成させた。上記黒
褐色沈澱粒子を含む反応溶液は、常法により
過、水洗、乾燥した。
得られた黒褐色粒子粉末は、螢光X線分析及び
X線回折の結果、Co化合物層の上に更にNi・Zn
を含むスピネル型フエライト層(Ni・Znを含む
スピネル型フエライト(Ni/(Ni+Zn)=71原
子%)はCo被覆針状γ−Fe2O3に対しNi及びZn
の総量で8.6重量%に該当する。)が形成されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末であつた。得られた下
層がCo化合物層であつて上層がNi・Znを含むス
ピネル型フエライト層である二重層によつて粒子
表面が被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉末
は、平均長軸径0.4μm、軸比(長軸:短軸)10:
1であつて、保磁力751Oe、消去特性74.4dBであ
つた。更に、この粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
773Oe、消去特性74.2dBであつた。
尚、比較の為、前記Co化合物で被覆されてい
る針状γ−Fe2O3粒子粉末をN2ガス流下150℃で
60分間加熱処理して得られた粒子粉末の保磁力は
730Oe、消去特性は70.7dBであつた。
比較例 1 硫酸第一鉄と硫酸マンガン及び硫酸亜鉛とを添
加する代わりに、硫酸第一鉄と硫酸亜鉛とを添加
した以外は実施例1と同様にしてCo化合物層の
上に更にZnを含むスピネル型フエライト層が形
成されている針状γ−Fe2O3粒子粉末を生成させ
た。得られた下層がCo化合物層であつて上層が
Znを含むスピネル型フエライト層である二重層
によつて粒子表面が被覆されている針状γ−
Fe2O3粒子粉末は、保磁力705Oe、消去特性
69.0dBであつた。
比較例 2 硫酸第一鉄と硫酸マンガン及び硫酸亜鉛とを添
加する代わりに、硫酸第一鉄と硫酸マンガンとを
添加した以外は実施例1と同様にしてCo化合物
層の上に更にMnを含むスピネル型フエライト層
が形成されている針状γ−Fe2O3粒子粉末を生成
させた。得られた下層がCo化合物層であつて上
層がMnを含むスピネル型フエライト層である二
重層によつて粒子表面が被覆されている針状γ−
Fe2O3粒子粉末は、保磁力690Oe、消去特性
70.8dBであつた。
比較例 3 硫酸第一鉄と硫酸マンガン及び硫酸亜鉛とを添
加する代わりに、硫酸第一鉄と硫酸ニツケルとを
添加した以外は実施例2と同様にしてCo化合物
層の上に更にNiを含むスピネル型フエライト層
が形成されている針状γ−Fe2O3粒子粉末を生成
させた。得られた下層がCo化合物層であつて上
層がNiを含むスピネル型フエライト層である二
重層によつて粒子表面が被覆されている針状γ−
Fe2O3粒子粉末は、保磁力708Oe、消去特性
69.7dBであつた。
比較例 4 硫酸コバルトと同時に硫酸マンガンと硫酸亜鉛
を用いてMn0.1mol及びZn0.1molを溶存させた水
溶液500mlを添加した以外は実施例1と同様にし
て黒褐色沈澱粒子を生成させた。黒褐色沈澱粒子
を含む反応溶液は、常法により過、水洗、乾燥
した。得られた黒褐色粒子粉末は、螢光X線分析
及びX線回折の結果、粒子表面がCo、Mn及びZn
の化合物で被覆されている針状γ−Fe2O3粒子粉
末であつた。この粒子粉末の保磁力は704Oe、消
去特性は69.3dBであつた。
〔発明の効果〕
本発明に係る針状磁性酸化鉄粒子粉末は、前出
実施例に示した通り、高い保磁力を有し、且つ、
消去特性に優れた粒子であるから、高密度記録用
磁性酸化鉄粒子粉末として好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下層がCo化合物層であつて上層がMn・Zn、
    Ni・Zn又はMn・Ni・Znのいずれかを含むスピ
    ネル型フエライト層である二重層によつて粒子表
    面が被覆されている針状磁性酸化鉄粒子からなる
    針状磁性酸化鉄粒子粉末。 2 針状磁性酸化鉄粒子の水分散液と少なくとも
    Co塩水溶液及びアルカリ水溶液とを混合するこ
    とにより得られたPH11以上の混合液を50〜100℃
    の温度範囲で加熱処理することにより、上記針状
    磁性酸化鉄粒子の粒子表面にCo化合物層を生成
    させ、次いで、該粒子表面がCo化合物層で被覆
    されている針状磁性酸化鉄粒子を含むPH11以上の
    混合液に、Fe()塩とMn塩及びZn塩、Ni塩及
    びZn塩又はMn塩、Ni塩及びZn塩とを添加した
    後50〜100℃の温度範囲で加熱処理することによ
    り、上記Co化合物層の上にMn・Zn、Ni・Zn又
    はMn・Ni・Znのいずれかを含むスピネル型フエ
    ライト層を生成させることを特徴とする針状磁性
    酸化鉄粒子粉末の製造法。
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