JPH0556361B2 - - Google Patents

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JPH0556361B2
JPH0556361B2 JP59087371A JP8737184A JPH0556361B2 JP H0556361 B2 JPH0556361 B2 JP H0556361B2 JP 59087371 A JP59087371 A JP 59087371A JP 8737184 A JP8737184 A JP 8737184A JP H0556361 B2 JPH0556361 B2 JP H0556361B2
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JP
Japan
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polymer
polymerization
formula
monomer
mol
Prior art date
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Application number
JP59087371A
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English (en)
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JPS60228449A (ja
Inventor
Takayuki Ootsu
Fumiichiro Yamada
Nobuaki Minamii
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Wako Pure Chemical Industries Ltd filed Critical Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP8737184A priority Critical patent/JPS60228449A/ja
Publication of JPS60228449A publication Critical patent/JPS60228449A/ja
Publication of JPH0556361B2 publication Critical patent/JPH0556361B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はモノマー構造を有するアゾ化合物を用
いるグラフトポリマー、ブロツクポリマー、又は
グラフトポリマーとブロツクポリマーの両方の構
造を併有するポリマーの構造法に関する。 従来より、ポリマーに有用な特性をい持たせる
ための手段として、汎用ポリマーに改質処理を加
えたり、機能性基或いは反応性基を付与したり、
初めから機能性基或いは反応性基を有するモノマ
ーを重合または共重合させたり、或いはポリマー
鎖にグラフト的又はブロツク的な変形を加えるな
ど種々の方法が提案され実施されている。これら
の内、ポリマー鎖にグラフト的又はブロツク的変
形を加える方法が最も一般的であり、それらの技
術についての提案が数多くなされている。例え
ば、ラジカル的にグラフト共重合体を得るための
方法としては、ポリマー上へのラジカルの連鎖移
動反応によつて幹ポリマー側鎖にラジカルを生成
させ分岐させる方法、側鎖の酸化によつてペルオ
キシ基を導入する方法、側鎖のアミノ基をジアゾ
化して重合開始点とする方法、放射線照射、光化
学反応、酸化反応等によつて分岐重合の開始を行
なう方法、或いは側鎖の活性基(水酸基、アミノ
基、カルボキシル基など)により重合を行なう方
法などが試みられている。また、ラジカル的にブ
ロツク共重合体を得るための方法としては、第一
のモノマーをテローゲン存在下に重合して、分子
末端に光重合開始能をもつ官能基を導入する方
法、酸素と共重合させて主鎖中にペルオキシド結
合を導入し、次いでこれらの部位から第二モノマ
ーを重合させる方法、ポプコーンポリマーを利用
する方法、或いは高速かきまぜなど剪断力で主鎖
を切断して行なう方法など種々試みられている。 しかしながら、これらの方法は、例えばグラフ
共重合体を得る場合についていえば、主鎖に反応
点を作る必要がある為主鎖が限定されるとか、共
重合後、一方のモノマーに反応点がなければなら
ないので、また、ブロツク共重合体を得る場合に
ついていえば、モノマーの両末端に反応点をもつ
ている必要があるとか、主鎖を切る場合切れ易い
ものを用いる必要があるとか等々、いずれもその
技術が特殊な系のみに限定されたり、企業化困難
なものであつたりして、未だ充分に満足すべきも
のが見出されていないというのが実状である。 本発明者らは、グラフト共重合体及びブロツク
共重合体が容易に且つ効果的に得られる方法につ
いて鋭意研究を重ねた結果、それ自体モノマーと
なり得るアゾ開始剤を創製し、これを重合開始剤
として、又はモノマーとして用いることにより目
的が達せられるのではないかと考え、新たに、分
子内にモノマー構造とアゾ系重合開始剤構造を併
有する化合物を合成し、これを開始剤として用い
たところ、末端にモノマー構造を有する新規な
“マクロマー型”ポリマーが得られ、また、これ
をモノマーとして用いたところ、分子内に重合開
始活性を有する新規な“ポリマー型”開始剤が得
られ、更にこれら機能性を有するポリマーを用い
ることにより、前者からはブロツク的又は条件に
よりグラフト的ポリマーが、後者からはグラフト
的ポリマーが、また前者を得る条件と後者を得る
条件の中間の条件で得られたものからは、これら
両者の構造を併有したポリマーが得られる本発明
を完成するに到つた。 即ち、本発明は、一般式() (式中、R1及びR2は低級アルキル基、又は置換
基を有していてもよいフエニル基を表わし、R3
及びR4は水素原子、低級アルキル基、又はフエ
ニル基を表わす。)で表わされる、モノマー構造
を有するアゾ化合物を重合開始剤又はモノマーと
して用いることを特徴とするグラフトポリマー、
ブロツクポリマー、又はグラフトポリマーとブロ
ツクポリマーの両方の構造を併有するポリマーの
構造法の発明である。 本発明に係る化合物を重合に用いた場合には、
重合条件を適宜選択することにより、末端にモノ
マー構造を有する“マクロマー型”ポリマー又は
分子内に重合開始活性を有する“ポリマー型”開
始剤が得られ、前者からはブロツク的又は条件に
よりグラフト的ポリマーが、また後者からはグラ
フト的ポリマーが夫々得られ、更にまた前者を得
る条件と後者を得る条件の中間の条件で得られた
ものからは、これら両者の構造を併有したポリマ
ーが得られる。 本発明に係る化合物は、分子内にモノマー構造
とアゾ系重合開始剤構造を併有する点に特徴を有
するものであるが、かかる化合物を製造するに際
し、本発明者らは、モノマーとしての重合性は主
として二重結合の置換基で決まり、代表的な重合
開始剤であるアゾ化合物の分解速度は、−N=N
−に結合した置換基に左右されるとの知見から、
両者の反応性に大きな影響を与えずにこれらを結
合することは可能であり、モノマーとなり得る開
始剤が生成し得るであろうとの着想を得、かかる
観点より、本発明に係るモノマー構造を有するア
ゾ化合物、即ち、不飽和カルボン酸エステルであ
るアゾ開始剤を合成し、これを用いたラジカル重
合によるポリマー合成での可能性について研究を
行なつた結果、本化合物がモノマーとしての重合
性とアゾ系重合開始剤としての特性を併有する化
合物であることを得、所期の目的を達成するに到
つた。 本発明に係るモノマー構造を有するアゾ化合物
は、一般式() (式中、Xはハロゲンを表わし、R1及びR2は低
級アルキル基、又は置換基を有していてもよいフ
エニル基を表わす。)で表わされるハロ置換アゾ
化合物と一般式() (式中、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオン又は重金属イオンを示し、R3及びR4
は水素原子、低級アルキル基、又はフエニル基を
表わし、nは1又は2を示す。)で表わされるア
クリル酸系モノマーの金属塩とを反応させること
により製造することができる。即ち、R1基及び
R2基を有するケトンから自体公知の方法により
得られるケタジンにハロゲンを作用させて得られ
た一般式()のハロ置換アゾ化合物と、一般式
()のアクリル酸金属塩とを、ベンゼン、アセ
トニトリル、アセトン、酢酸エチル、四塩化炭素
等の活性水素を持たない有機溶媒中、室温乃至加
温下、要すればクラウンエーテル等の相間移動触
媒の存在下に、数時間乃至数日間反応させた後、
自体公知の後処理方法により処理し、要すれば再
結晶、カラムクロマトグラフイー等の手段により
精製して目的物を得ることができる。 一般式()及び()に於て、R1、R2で表
わされる低級アルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、置
換基を有していてもよいフエニル基に於ける置換
基としては、メチル基、エチル基等の低級アルキ
ル基、メトキシ基、エトキシ基等の低級アルコキ
シ基、塩素、臭素、沃素等のハロゲン基等が挙げ
られ、Xで表わされるハロゲンとしては、塩素、
臭素、沃素、フツ素が挙げられる。 また、一般式()及び()に於て、R3
R4で表わされる低級アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、ピロピル基、ブチル基等が挙げ
られ、Mで表わされるアルカリ金属イオンとして
はNa+、K+、Li+等が、アルカリ土類金属イオン
としては、Ca2+、Mg2+、Ba2+等が、また、重金
属イオンとしては、Ag+、Cu2+、Zn2+、Pb2+
Cd2+等が夫々挙げられる。 本発明に係る化合物の製造法に於いて用いられ
る反応溶媒としては、通常、活性水素を持たない
有機溶媒が用いられ、例えば、アセトニトリル、
ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、四
塩化炭素等が挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、また、要すれば用いられる相間移
動触媒としては、クラウンエーテル、第4級アン
モニウム塩等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。反応温度は通常室温で行なう
が、要すれば加温下、例えば50〜60℃で行なうこ
ともある。反応時間は化合物の種類により、また
反応温度により若干異なるが、室温では通常1〜
数日間、加温下では数時間〜24時間行なうのが一
般的である。生成物の精製法としては再結晶、カ
ラムクロマトグラフイー等、自体公知の精製法の
中から、その化合物の物理的、化学的性質を考慮
して適当な方法を選択すれば良い。 本発明に係る、モノマー構造を有するアゾ化合
物を開始剤又はモノマーとして用いて行なう重合
又は共重合反応に於て、モノマー又は相手モノマ
ーとして使用可能なモノマーとしては、スチレ
ン、メチルメタクリレート、エチレン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、アクリルアミド、アクリル酸、
メタクリル酸、塩化ビニリデン等ビニル系及びビ
ニリデン系モノマー、フマル酸エステル、マレイ
ミド、無水マレイン酸等ビニレン系モノマー、及
びブタジエン、イソプレン等ジエン系モノマー等
通常用いられるモノマーは全て挙げられる。ま
た、得られたマクロマー型ポリマー又は共重合体
を親ポリマーとして、これら機能性高分子に更に
他のモノマーを共重合させて、ブロツク共重合
体、グラフト共重合体又はこれら2種類の共重合
体の構造を併せ有する共重合体を製造する場合の
相手モノマーとしては、メチルメタクリレート、
スチレン、アクリルアミド、酢酸ビニル、エチレ
ン、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、塩
化ビニリデン、フマル酸エステル、マレイミド、
無水マレイン酸、ブタジエン、イソプレン等、通
常、共重合に用いられるモノマーは例外なく用い
られる。 本発明に係るモノマー構造を有するアゾ化合物
を開始剤として用いて、末端にモノマー構造を有
する“マクロマー型”ポリマーを得る為の反応条
件及び方法、並びに、これをモノマーとして用い
て分子内に重合開始活性を有する“ポリマー型”
開始剤を得る為の反応条件及び方法は、自体公知
の重合反応条件及び方法、例えば、塊状重合、溶
液重合、懸濁重合、乳化重合等の方法及び条件に
従つて行なえば良い。また、かくして得られたこ
れら“マクロマー型ポリマー“又は“ポリマー
型”開始剤を親ポリマーとして、他のモノマーと
共重合させてブロツク的ポリマー又はグラフト的
ポリマーを製造する場合の重合条件及び方法も自
体公知のブロツク共重合又はグラフト共重合の反
応条件及び方法、例えば、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合、乳化重合等の方法及び条件に従つて行
なえばよい。また、“マクロマー型”ポリマーを
得る為の反応条件と“ポリマー型”開始剤を得る
為の反応条件の中間の反応条件(モノマー構造を
有するアゾ化合物の使用量、他の重合開始剤の選
択、反応温度、反応時間等の反応条件により調節
し得る)で反応を行なつた場合には、これら両者
の性質を併有したポリマーが得られるが、これを
親ポリマーとして他のモノマーと共重合を行なえ
ば、グラフト型共重合体及びブロツク型共重合体
両者の構造を併せ有する共重合体が得られる。 本発明に係る化合物を用いれば、物性が特殊な
グラフトポリマー、例えば、櫛形のグラフトポリ
マー等も容易に得ることができる。 本発明は、分子内にモノマー構造とアゾ系重合
開始剤構造を併有する前記一般式()で表わさ
れる化合物を開始剤又はモノマーとして用いるこ
とにより、グラフトポリマー、ブロツクポリマ
ー、又はグラフトポリマーとブロツクポリマーの
両方の構造を併有するポリマーの製造を可能且つ
容易とした点に特徴を有する発明である。即ち、
一般式()で表わされる化合物を開始剤として
用いれば、末端にモノマー構造を有する新規な
“マクロマー型”ポリマーが得られ、またモノマ
ーとして用いれば、分子内に重合開始活性を有す
る新規な“ポリマー型”開始剤が得られ、更にま
た、これら機能性を有するポリマーを用いること
により、前者からはブロツク的又は条件によりグ
ラフト的ポリマー、後者からはグラフト的ポリマ
ー、また前者を得る条件と後者を得る条件の中間
の条件で得られたものからはこれら二種のポリマ
ーの構造を併有するポリマーを得ることができ
る。従つて、本発明は斯業に貢献するところ極め
て大なる発明である。 以下に実施例及び参考例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 参考例 1 2,2′−ジメタクリロイルオキシ−2,2′−ア
ゾビスプロパンの製造 アセトニトリル100mlに、2,2′−ジクロル−
2,2′−アゾビスイソプロパン5g(0.027mol)、
メタクリル酸カリウム10g(0.081mol)、18−ク
ラウン−6 6gを溶解し、室温で2日間撹拌す
る。反応初期にはメタクリル酸カリウムの鱗片状
結晶が認められるが、反応末期には消失し、代わ
りに粉末状の塩化カリウムの生成が認められる。
反応終了後、反応混合物を500mlの水に投入し、
不溶部を濾取する。水でよく洗浄後、乾燥し、得
られた生成物をメタノールで再結晶する。収量5
g(65%)。 mp 91.5〜92.0℃ IR(KBr):ν(cm-1)=1718
【式】1630 〜1623(C=C、N=N)、1450
【式】 1200
【式】 参考例 2 2,2′−ジメタクリロイルオキシ−2,2′−ア
ゾビスプロパンの製造 アセトニトリル100mlに、2,2′−ジクロル−
2,2′−アゾビスプロパン5g(0.027mol)、メ
タクリル酸バリウム12.5g(0.041mol)、テトラ
−n−ブチルアンモニウムブロマイド6gを溶解
し、室温で4日間撹拌する。反応終了後、反応混
合物を500mlの水に投入し、不溶部を濾取する。
水でよく洗浄後、乾燥し、得られた生成物をメタ
ノールで再結晶する。収量5g(65%)。参考例
1の生成物とmp、IR及NMRが一致。 参考例 3 2,2′−ジアクリロイルオキシ−2,2′−アゾ
ビスプロパンの製造 アセトニトリル200mlに、2,2′−ジクロル−
2,2′−アゾビスイソプロパン10g(0.054mol)、
アクリル酸カリウム18g(0.162mol)、18−クラ
ウン−6 8gを溶解し、室温で4日間撹拌す
る。反応混合物を多量の水に投入した後、不溶部
を濾取し、乾燥する。生成物はメタノールで、次
いで酢酸エチル−n−ヘキサン混合物で再結晶す
る。収量5.5g(40%) mp 49.0〜49.5℃。 IR(KBr):ν(cm-1)=1728
【式】1635 (C=C、N=N)、1402
【式】 1200
【式】1150
【式】1 H−NMR(CCl4:CDCl3=1:1):δ(ppm)=
6.36(dd、
【式】2H、J=17.2Hz、 3Hz)、6.06(dd、
【式】2H、J =17.2Hz、10.4Hz)、5.72(dd、
【式】2H、J=10.4Hz、3Hz)、 1.57(s、(CH32、12H)。 参考例 4 2,2′−ジシンナモイルオキシ−2,2′−アゾ
ビスプロパンの製造 アセトニトリル30mlに、2,2′−ジクロル−
2,2′−アゾビスイソプロパン2g(0.011mol)、
ケイ皮酸カリウム8g(0.036mol)、18−クラウ
ン−6 3gを溶解し、室温で3日間反応させ
る。反応後は参考例1と同様に処理し、生成物を
メタノールで再結晶する。収量3g(68%)。 mp 163.0〜163.5℃。 IR(KBr):ν(cm-1)=3500〜3400(aromatic C
−H)、1720
【式】1640(C=C、N =N)、1200
【式】1145
【式】775(aromatic C−H)、685 (aromatic C−H)。1 H−NMR(CCl4):δ(ppm)=7.72〜7.30(m、
aromaticH、10H)、6.49(s、
【式】2H)、6.33(s、
【式】2H)、1.63(s、(CH32C、 12H)。 参考例 5 1,1′−ジメタクリロイルオキシ−1,1′−ア
ゾフエニルエタン ベンゼン300mlにメタクリル酸銀35g
(0.181mol)を分散させ、これに1,1′−アゾ−
1−クロルフエニルエタン28g(0.167mol)を
加える。室温で5日間撹拌後、約50℃に加熱し、
30分間反応させる。反応後吸引濾過し、濾液に重
合禁止剤(t−ブチルカテコール)を加えて、ロ
ータリーエバポレーターで濃縮すると褐色の固体
が析出する。生成物を濾取し、ベンゼンを溶媒と
し、アルミナあるいはシイカゲルカルムを用いた
カラムクロマトグラフイーにより精製し、無色の
1,1′−アゾ−1−メタクリロイルオキシフエニ
ルエタン10.5gを得る。収率15%。 mp 66〜67℃。 IR(KBr):ν(cm-1)=3420(aromatic C−H)、
1725
【式】1630(C=C)、1600(N =N)、1435
【式】1155
【式】1090
【式】760 (aromatic C−H)、700(aromatic C−H)。1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=7.60〜7.27(m、
aromaticH、10H)、6.18(m、
【式】2H)、5.60
【式】2H)、1.93(s、
【式】6H)、1.88(s、
【式】6H)。13 C−NMR(CDCl3):δ(ppm)=164.6
【式】141.1
【式】 136.9
【式】128.4
【式】127.9
【式】125.5
【式】101.0
【式】 26.7
【式】18.4
〔元素分析値〕
計算値(%):C 70.94;H6.40;N6.70 実測値(%):C70.69;H6.51;N 6.44 参考例 6 2,2′−ジクロトニルオキシ−2,2′−アゾビ
スプロパンの製造 アセトニトリル30mlに、2,2′−ジクロル−
2,2′−アゾビスイソプロパン2g(0.011mol)、
クロトン酸カリウム4g(0.032mol)、18−クラ
ウン−6 3gを溶解し、参考例1と同様に反応
し、後処理を行ない、生成物をメタノールで再結
晶する。収量2g(65%)。 mp 103.5〜104.0℃ IR(KBr):ν(cm-1)=1720〜1690 (−O ‖ C −O−)、1665〜1660(C=C、N=N)、 1190〜1140
【式】1100
【式】1 H−NMR(CCl4):δ(ppm)=6.84(dq、
【式】2H、J=15.7Hz、7Hz)、 5.78(dq、
【式】2H、J=15.7Hz、 1.7Hz)。1.87(dd、
【式】6H、J =7Hz、1.7Hz)、1.46(s、(CH32C、12H)。 実施例 1 参考例5で得られた1,1′−ジメタクリロイル
オキシ−1,1′−アゾフエニルエタン(以下、
APと略称する。)を重合開始剤として3×
10-3mol/用い、ベンゼン中、60℃でスチレン
(5.78mol/)及びメチルメタクリレート
(5.88mol/)を重合させた結果、重合速度は
それぞれ3.0%/hr及び9.6%/hrであつた。 比較例として、末端に二重結合を有しない1,
1′−ジアセトキシ−1,1′−アゾフエニルエタン
(以下、AAPと略称する。)を重合開始剤として
用いて、実施例1と同様に重合を行なつたとこ
ろ、重合速度はスチレンの場合で24%/hr、メチ
ルメタクリレートの場合で7.5%/hrであつた
(第1図及び第2図参照)。即ち、末端に二重結合
を導入したことによる開始剤としての分解速度の
低下は全く認められない。 また、スチレンの重合に於ける全重合の活性化
エネルギーは、APの場合は19.4Kcal/mol、
AAPは19.6Kcal/molと、重合活性に於ても両
者の間に大きな差異は認められない。(第3図参
照)。 実施例 2 参考例5で得られた1,1′−ジメタクリロイル
オキシ−1,1′−アゾフエニルエタン(AP)を
2.5×10-2mol/、メチルメタクリレート(以
下、MMAと略称する。)を1.75mol/用い
(〔AP〕/〔MMA〕モル比=0.014)、重合開始
剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)5.4×10-3mol/を用いて、ベン
ゼン9ml中で60℃、1時間重合反応させる。同様
にして、APとMMAの組成比0.0018のもの、及
びAPとスチレン(以下、Stと略称する。)の組成
比0.011及び0.016の共重合体を夫々合成し、これ
らを親ポリマーとして、その共重合モノマーとし
てMMAを使つたときはStを、またStをその共重
合モノマーとして使つたときはMMAを、それぞ
れ相手モノマーとして選んでグラフト共重合を行
なつた結果を下表に示す。尚、重合条件は、親ポ
リマー0.15gに相手モノマーを4mlを加え、80℃
で1時間の処理を行なつた。
【表】 表1の結果から、〔AP〕/〔St〕又は
〔MMA〕>0.01に於て極めて効率よくグラフト重
合が起つていることがわかる。 実施例 3 1,1′−ジメタクリロイルオキシ−1,1′−ア
ゾフエニルエタン(AP)0.010g(3.01×
10-3mol/)、メチルメタクリレート(MMA)
5ml(5.87mol/)に、ベンゼン3mlを加え
て、60℃で70分間重合させた結果、生成率11.3%
で末端にモノマー構造を有するポリメタクリル酸
メチル親ポリマーを得た。 同様に、AP0.011g(4.58×10-3mol/)に、
共重合モノマーとしてスチレン(St)4ml
(5.78mol/)を加え、これにベンゼン2mlを
加えて、70℃で70分間重合させた結果、生成率
7.4%で同じく末端にモノマー構造を有するポリ
スチレン親ポリマーを得た。 これらポリメタクリル酸メチル親ポリマー及び
ポリスチレン親ポリマーを、前者ではSt、後者で
はMMAを相手モノマーとして選んで、下記の条
件に従つてブロツク共重合を行なつた。 親ポリマーとしてポリメタクリル酸メチル
0.1533g又はポリスチレン0.1346gを用い、それ
ぞれ重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.005g、相手モノマーを4ml、溶媒
としてベンゼン5mlを用いて、60℃で重合を行な
う。前者の場合は、27時間で収量1.0854g(生成
率79%)の共重合体を、後者の場合は、6時間で
収量1.3671g(生成率86%)のブロツク共重合体
を夫々得た。 実施例 4 1,1′−ジメタクリロイルオキシ−1,1′−ア
ゾフエニルエタン(AP)2.5×10-2mol/、ス
チレン(St)16.67×10-2mol/をベンゼン9ml
中、60℃で70分間重合させる。得られたAP−St
共重合体を親ポリマーとし、MMAを相手モノマ
ーとして、80℃で20分間重合させると、グラフト
−ブロツク共重合体が生成率68.5%で得られる。 実施例 5 参考例1で得られた2,2′−ジメタクリロイル
オキシ−2,2′−アゾビスプロパン(以下、AB
と略称する。)をモノマーとして用い、これと
MMA又はStを共重合させた結果を表2に示す。 但し、重合条件は下記の通りである。 重合開始剤(2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル): MMAの場合 1.85×10-2mol/ Stの場合 2.01×10-2mol/ 溶媒:ベンゼン 4ml 反応温度及び反応時間: MMAの場合 60℃、50分間 Stの場合 60℃、11時間
【表】 上で得られた共重合体を親ポリマーとし、相手
モノマーとして高温で重合できるモノマー、例え
ばエチレン、フマル酸ジイソプロピル等を用いる
ことにより、これらのグラフト共重合体を容易に
得ることができる。(ABは2,2′−ジアセトキシ
−2,2′−アゾビスプロパン同様150℃以上で開
始剤として使用できる。) 実施例 6 参考例3で得られた2,2′−ジアクリロイルオ
キシ−2,2′−アゾビスプロパンをモノマーとし
て0.19mol/用い、これとMMA6.86mol/と
を重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
3.6×10-3mol/を用いて、ベンゼン7ml中、60
℃で1時間重合反応させたところ、重合率6.0%
でポリマー型開始剤である共重合体が得られた。 実施例 7 参考例4で得られた2,2′−ジシンナモイルオ
キシ−2,2′−アゾビスプロパンをモノマーとし
て0.0089mol/用い、これとスチレン
6.19mol/とを重合開始剤としてアゾビスイソ
ブチロニトリル3.8×10-3mol/を用いて、ベン
ゼン7ml中、60℃で3.5時間重合反応させたとこ
ろ、重合率5.8%でポリマー型開始剤である共重
合体が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、いずれも実施例1に於け
る重合率−時間曲線を示し、第1図はスチレン
を、また第2図はメチルメタクリレートをそれぞ
れモノマーとして用いたときのもので、●――は
重合開始剤として1,1′−ジメタクリロイルオキ
シ−1,1′−アゾフエニルエタン(AP)を用い
た場合の、また×――は重合開始剤として1,
1′−ジアセトキシ−1,1′−アゾフエニルエタン
(以下、AAPと略称する。)を用いた場合の曲線
を示す。第1図、第2図共に縦軸は重合率(%)、
横軸は時間(分)をそれぞれ表わす。第3図は
AP及びAAP夫々の全重合速度のアレニウスプロ
ツトを示し、●――はAP、×――はAAPを用い
たときのものを夫々表わす。また縦軸はln〔Rp
(%/hr)〕を表わし、横軸は1000/T(絶対温度)
を表わす。但し、Rpは反応速度を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、R1及びR2は低級アルキル基、又は置換
    基を有していてもよいフエニル基を表わし、R3
    及びR4は水素原子、低級アルキル基、又はフエ
    ニル基を表わす。)で表わされるモノマー構造を
    有するアゾ化合物を重合開始剤又はモノマーとし
    て用いることを特徴とするグラフトポリマー、ブ
    ロツクポリマー、又はグラフトポリマーとブロツ
    クポリマーの両方の構造を併有するポリマーの製
    造法。
JP8737184A 1984-04-27 1984-04-27 モノマー構造を有するアゾ化合物を用いるグラフトポリマー、ブロックポリマー又はグラフトポリマーとブロックポリマーの両方の構造を併有するポリマーの製造法 Granted JPS60228449A (ja)

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US4029615A (en) * 1975-02-11 1977-06-14 Pennwalt Corporation Polymeric cellular structures

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