JPH08217755A - アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法 - Google Patents

アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法

Info

Publication number
JPH08217755A
JPH08217755A JP7026647A JP2664795A JPH08217755A JP H08217755 A JPH08217755 A JP H08217755A JP 7026647 A JP7026647 A JP 7026647A JP 2664795 A JP2664795 A JP 2664795A JP H08217755 A JPH08217755 A JP H08217755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
azo compound
polymerization
compound
graft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7026647A
Other languages
English (en)
Inventor
Chihiro Ito
千尋 伊東
Katsuhiko Takatani
克彦 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7026647A priority Critical patent/JPH08217755A/ja
Publication of JPH08217755A publication Critical patent/JPH08217755A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I)で表される重合性不飽和基
を有する新規なアゾ化合物およびその製造方法ならび
に、これをビニルモノマーと共重合させるグラフトポリ
マーの製造方法。 【化1】 (式中Rは末端に二重結合を有するアシル基) 【効果】 グラフトポリマーの製造に有用な重合性不飽
和基を有するアゾ化合物を短時間に高収率で得ることが
でき、さらに、重合性不飽和基を有するアゾ化合物を用
いることにより、高い収量でグラフトポリマーを得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な重合性不飽和基
を有するアゾ化合物及びその製造方法、ならびにこれを
用いたグラフトポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフト重合は汎用樹脂の性能、機能を
向上させる方法として広く検討され、これまでに種々の
方法が提案されている。汎用樹脂に単にグラフト鎖を付
加するだけであっても樹脂の特性を変化させることがで
きるが、更に高度に性能を向上させる為には、グラフト
鎖数、グラフト鎖長を制御することが必要である。
【0003】従来提案されている方法の多くは、一般
に、グラフトポリマ−の構造制御が難しい。重合性不飽
和基を有するアゾ化合物あるいは過酸化物をビニルモノ
マー(第一モノマー)と共重合させ、重合開始剤として
機能する官能基を側鎖にもつプレポリマ−を合成し、こ
のプレポリマーを用いて第一モノマーと同一のあるい
は、異なる第二モノマーとのグラフトポリマーを得る方
法は、一段目のプレポリマ−重合の条件によってグラフ
ト鎖数を制御でき、二段目のグラフト重合の条件によっ
てグラフト鎖長を制御できる。さらに、ラジカル重合で
合成されるほとんどの樹脂に応用可能であるという利点
がある。
【0004】初期に提案された重合性不飽和基を一つだ
けもつ型のラジカル開始剤では、プレポリマ−を用いた
グラフト反応時に、ポリマ−鎖に固定されていないラジ
カルが発生するため、このラジカルを開始点としたホモ
ポリマ−の副成が避けられない。より高度な機能を汎用
樹脂に付与するためには、グラフト重合でのホモポリマ
−の副成を極力避け、高い収率でグラフトポリマ−を得
ることが不可欠である。
【0005】このホモポリマーの副成を避けるという問
題は、両末端に重合性不飽和基をもつ型のラジカル開始
剤を用い、双方の重合性不飽和基をポリマー鎖に組み込
むことにより解決できると考えられる。この両末端に重
合性不飽和基をもつ型のラジカル開始剤と第一モノマの
共重合により得られたプレポリマ−を用いたグラフト重
合では、導入された開始剤基の分解によって生じるラジ
カルは全てポリマ−鎖に固定されるため、原理的にホモ
ポリマ−の副成がなく、グラフトポリマ−を高収率で得
ることができる。両末端に重合性不飽和基を有するラジ
カル開始剤は、特開昭60-228449号公報に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、グラ
フトポリマー合成に用いる重合性不飽和基を有する新規
なアゾ化合物及びその製造方法ならびに、このアゾ化合
物を用いるグラフトポリマーの製造方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(I)で表される化合物であって、上記化合物
のRが末端に二重結合をもつアシル基であることを特徴
とするアゾ化合物
【0008】
【化3】
【0009】(式中Rは末端に二重結合を有するアシル
基)、であり、下記化学式(II)で表される2,2'-ア
ゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミディン)と末
端に二重結合をもつハロゲン化アシルとを反応させるこ
とを特徴とする請求項1に記載の製造方法
【0010】
【化4】
【0011】、であり、また、下記一般式(I)で表さ
れるアゾ化合物をビニルモノマーと共重合することを特
徴とするグラフトポリマーの製造方法
【0012】
【化5】
【0013】(式中Rは末端に二重結合を有するアシル
基)、である。本発明のアゾ化合物の製造方法は、2,2'
-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミディン)と
末端に二重結合をもつハロゲン化アシルを、脱水したク
ロロフォルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、1,4-
ジオキサン、ジグライム、アセトニトリル等の有機溶媒
中で、室温あるいはこれ以下の温度で、当量以上のトリ
エチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、テトラメ
チル尿素等の有機塩基の存在下に1〜5時間反応させた
後、自体公知の後処理方法により処理し、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィー等の手段により精製する方法であ
る。
【0014】本発明の重合性不飽和基を有するアゾ化合
物における重合性不飽和基は、末端に二重結合をもつア
シル基であり、例えば、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基、アリルオキシフォルミル基、アクリロイルオキシ
エチルオキシフォルミル基、メタクリロイルオキシエチ
ルオキシフォルミル基またはビニルオキシフォルミル基
である。好ましくは、アクリロイル基、メタクリロイル
基、アリルオキシフォルミル基またはビニルオキシフォ
ルミル基であり、特に好ましくはメタクリロイル基であ
る。
【0015】本発明の重合性不飽和基を有するアゾ化合
物の製造方法に使用される末端に二重結合をもつハロゲ
ン化アシルとしては、例えば、アクリル酸クロライド、
アクリル酸ブロマイド、メタクリル酸クロライド、メタ
クリル酸ブロマイド、ビニル酢酸クロライド、ビニルベ
ンゾイルクロライド、アリルクロロフォーメート、ビニ
ルクロロフォーメート、アクリロイルオキシエチルクロ
ロフォーメート、メタクリロイルオキシエチルクロロフ
ォーメートを用いることができる。
【0016】好ましくは、アクリル酸クロライド、メタ
クリル酸クロライド、アリルクロロフォーメート、ビニ
ルクロロフォーメートであり、特に好ましくは、メタク
リル酸クロライドである。本発明の重合性不飽和基を有
するアゾ化合物を用いるグラフトポリマーの製造方法
は、次の二つの方法があり、目的に応じて適宜選択でき
る。
【0017】(1) 本発明の重合性不飽和基を有するアゾ
化合物の分解温度よりも十分低温においてビニルモノマ
ーと共重合させ、アゾ結合をもつプレポリマーを合成
し、このプレポリマーを同種あるいは異種のビニルモノ
マーに加え、ポリマー中に導入されたアゾ結合を開裂さ
せてグラフト鎖を成長させる方法(以下、二段重合法と
略記する)。
【0018】(2)本発明の重合性不飽和基を有するアゾ
化合物のアゾ結合が開裂する温度において、ビニルモノ
マーを重合することにより、末端に二重結合をもつポリ
マーを合成しつつ同時にグラフトポリマーを生成させる
方法(以下、一段重合法と略記する)。上記の二段重合
法におけるプレポリマ−を合成する場合、グラフト鎖を
成長させる場合および一段重合の場合の相手モノマーと
しては、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、
メタクリル酸ブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸ヒドロキシエチル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、マレイ
ミド、無水マレイン酸、塩化ビニル等のラジカル重合可
能なビニルモノマーから選ばれた一種または複数種の任
意組成の混合物を用いることができる。好ましくは、ス
チレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルであ
る。
【0019】二段重合法におけるプレポリマーの合成
は、適当なラジカル開始剤を用いて、本発明の重合性不
飽和基を有するアゾ化合物を相手モノマー(第一モノマ
ー)に溶解させて無溶媒で実施しても、適当な希釈溶媒
に予め溶解させてこれに第一モノマーを加えて実施して
もよい。希釈剤は、例えば、ベンゼン、トルエン、エチ
ルベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサンを用いる
ことができる。特に好ましくはエチルベンゼンである。
【0020】プレポリマーの重合温度は、通常30〜60℃
が好ましく、さらに好ましくは、40〜55℃の範囲であ
る。プレポリマーの合成に使用することのできる開始剤
としては、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物、イソブチルペルオキシド、(α,α'-ビスネ
オデカノイルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ク
ミルペルオキシネオデカネート、ジイソプロピルペルオ
キシジカーボネート等の有機過酸化物を用いることがで
きる。
【0021】好ましくは、2,2'-アゾビス(2,4'-ジメチ
ルバレロニトリル)または、イソブチルペルオキシドで
ある。プレポリマー合成の重合時間は、用いるラジカル
開始剤の重合温度における半減時間に応じて設定すれば
よく、通常2〜6半減期が好ましい。二段重合法におけ
るグラフトポリマーの合成は、上記の重合により得られ
たプレポリマ−を相手モノマーの存在下に加熱すること
により行う。このとき、目的に応じて、用いるプレポリ
マーを再沈等の方法で精製しても、第一段重合の重合液
としてそのまま用いてもよい。
【0022】すなわち、精製したプレポリマーを得よう
とするグラフト鎖に対応する第二モノマーに溶解させる
か、または、適当な希釈溶媒に予め溶解し、これに第二
モノマーを加えて実施するか、第一段重合によって得た
重合液に第二モノマーを加えて実施するか、あるいは、
第一段重合の終了後引き続いて本発明の重合性不飽和基
を有するアゾ化合物のアゾ結合が開裂する温度まで加熱
し、グラフト重合を実施してもよい。
【0023】グラフト重合の重合温度は、通常、好まし
くは、60〜130℃の範囲であり、より好ましくは70〜100
℃の範囲である。一段重合法によるグラフトポリマー合
成の場合、本発明の重合性不飽和基を有するアゾ化合物
を目的とするビニルモノマーに溶解させるか、適当な希
釈剤に予め溶解し、これに目的とするビニルモノマーを
加えて合成すればよい。重合の温度は、通常、好ましく
は50〜130℃の範囲であり、より好ましくは60〜100℃の
範囲である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、評価方法は次の通りに行った。 (1)1H−NMR 得られた粉末をCDCl3に1%溶解して、日本電子(株)
製 商品名GX−270、270 MHz(1H)を用いて室
温で測定した。 (2)窒素含有率 得られたポリマー50mlをメチルエチルケトン1ml
に溶解し、この溶液より20μlをマイクロシリンジで
サンプリングし、三菱化成工業(株)製 商品名TN−
10に打ち込み窒素含有量を求めた。この値よりポリマ
ー中の窒素濃度を求めた。
【0025】
【実施例1】モレキュラ−シ−ブを加え1晩放置するこ
とにより脱水したクロロホルム200mlにトリエチル
アミン18g、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブ
チルアミディン)15gを加えて懸濁させた。氷浴中で
撹拌しながら、クロロホルム100mlで希釈したメタ
クリル酸クロライド13gを30分で滴下した。
【0026】滴下終了後、室温に戻し、さらに1時間撹
拌した後、反応液を濾別し溶液分のみを得た。得られた
溶液分に水100mlを加えて撹拌し、有機相を分離し
た。同様の操作を2度繰り返した後、分離した有機相か
ら余剰の溶媒を減圧下に留去し、白色固体を得た。得ら
れた固体をクロロホルム/エチルエーテルから再結晶し
て、結晶6、1gを得た。
【0027】得られた結晶をCDCl3に1%溶解させ、1
−NMRを測定し、式(III)に示す構造に起因する
以下のピークを確認した。1.53 ppm(-C(CH3)2-, 12H)、
1.93ppm(CH2=C(CH3 )-、 6H)、3.83 ppm(-CH2-、8H)、5.
30 ppm(CH2 =C(CH3)-、4H)
【0028】
【化6】
【0029】
【実施例2】容量200mlのガラス製オートクレーブ
に、蒸留によって精製したスチレンモノマー70gとエ
チルベンゼン20gを入れ、これに実施例1で合成した
本発明の重合性不飽和結合を有するアゾ化合物2.22
gと重合開始剤として用いる2,2'-アゾビス(2,4-ジメ
チルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製、商品名
V−65)を27mg加えて撹拌溶解し、50℃で9時
間重合した。
【0030】所定時間重合した後、内容物を約5リット
ルのメタノールに滴下し、ポリマーを再沈させた。得ら
れたポリマーを更にメチルエチルケトンへ溶解させ、引
き続いてメタノールで再沈する操作を2回繰り返すこと
でポリマーを精製し、室温で一晩真空乾燥し、23.4
gのポリマーを得た。得られたポリマーの窒素含有率を
測定した結果、3140ppmであった。
【0031】
【実施例3】蒸留によって精製したメチルメタクリレー
トモノマー4.0gとエチルベンゼン6.0gに、実施
例2で合成したポリマー1.0gを加えて撹拌溶解さ
せ、真空下にアンプル封管し、71℃で6時間加熱重合
した。所定時間重合した後、アンプル内容物をメチルエ
チルケトン100mlに溶解した。これを約2リットル
のメタノールに滴下し、ポリマーを再沈させた。得られ
たポリマーを80℃で3時間乾燥させ、2.2gのポリ
マーを得た。
【0032】得られたポリマーをアセトニトリルを溶媒
として12時間ソックスレー抽出したところ、仕込量の
4.5%のポリマーが抽出された。この抽出残渣をさら
に、シクロヘキサンを溶媒として12時間ソックスレー
抽出したところ、当初仕込み量の0.2%が抽出され、
最終的に当初仕込量の95.3%の抽出残渣を得た。こ
の結果より、グラフト重合によって得られたポリマーの
組成は、PS-graft-PMMA/PMMA/PS = 95.3 / 4.5 / 0.2で
あることがわかった。
【0033】
【比較例1】容量200mlのガラス性オートクレーブ
に、蒸留によって精製したスチレンモノマー70gとエ
チルベンゼン20gを入れ、これに一つの重合性不飽和
基を有するラジカル開始剤であるtert-ブチルパーオキ
シアリルモノカーボネート(日本油脂(株)製 商品名
ペロマーAC)3.90gと重合開始剤として用いる2,2'
-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(和光純薬
工業(株)製 商品名V−65)を21mg加えて撹拌
溶解し、実施例2と同じ条件で重合した。
【0034】所定時間重合した後、実施例1と同じ方法
によりポリマーを精製し、31gのポリマーを得た。
【0035】
【比較例2】蒸留によって精製したメチルメタクリレー
トモノマー4.0gとエチルベンゼン6.0gに、比較
例1で合成したポリマー1.0gを加えて撹拌溶解さ
せ、真空下にアンプル封管し、重合温度110℃で6時
間重合を行った。所定時間重合した後、アンプル内容物
をメチルエチルケトン100mlに溶解した。これを約
2リットルのメタノールに滴下し、ポリマーを再沈させ
た。得られたポリマーを80℃で3時間乾燥させ、精製
し、2.4gのポリマーを得た。
【0036】得られたポリマーを実施例3と同様の条件
でアセトニトリル、シクロヘキサンでソックスレー抽出
した。それぞれにおいて当初仕込量の15.5%、7.
3%が抽出され、最終的に当初仕込量の78.0%の抽
出残渣を得た。この結果より、この場合のグラフト重合
によって得られたポリマーの組成は、PS-graft-PMMA/PM
MA/PS = 77.7 / 15.5 / 7.3であることがわかった。
【0037】
【比較例3】アセトニトリル100mlに、2,2'-ジク
ロル-2,2'-アゾビスイソプロパン5g、メタクリル酸カ
リウム10gと18-クラウン-6を6g溶解し、室温で
2日間撹拌した。反応終了後、反応混合物を500ml
の水に投入し、固形物を濾別した。濾別した固形物をさ
らに、水100mlに加え30分撹拌し、不溶部を濾別
した。得られた固形物を乾燥し、メタノールから再結晶
し、結晶4.8gを得た。
【0038】得られた結晶のIRスペクトルをKBr錠剤法
により測定した。得られたスペクトルは、特開昭60-228
449号公報明細書の実施例1に記載のピークと一致し
た。
【0039】
【比較例4】容量200mlのガラス性オートクレーブ
に、蒸留によって精製したスチレンモノマー70gとエ
チルベンゼン20gを入れ、これに比較例3で合成した
アゾ化合物を1.62gと重合開始剤として用いる2,2'
-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(和光純薬
工業(株)製 商品名V−65)を21mg加えて撹拌
溶解し、実施例2と同じ条件で重合した。所定時間重合
した後、実施例1と同じ方法によりポリマーを精製し、
25.3gのポリマーを得た。
【0040】
【比較例5】蒸留によって精製したメチルメタクリレー
トモノマー4.0gとエチルベンゼン6.0gに、比較
例4で合成したポリマー1.0gを加えて撹拌溶解さ
せ、真空下にアンプル封管し、重合温度110℃で6時
間重合を行った。所定時間重合した後、アンプル内容物
をメチルエチルケトン100mlに溶解した。これを約
2リットルのメタノールに滴下し、ポリマーを再沈させ
た。得られたポリマーを80℃で3時間乾燥させ、精製
し、2.3gのポリマーを得た。
【0041】得られたポリマーを実施例3と同じ条件で
アセトニトリル、シクロヘキサンでソックスレー抽出し
た。それぞにおいて当初仕込量の15.3%、3.4%
が抽出され、最終的に当初仕込量の81.3%の抽出残
渣を得た。この結果より、この場合のグラフト重合によ
って得られたポリマーの組成は、PS-graft-PMMA/PMMA/P
S = 81.3 / 15.3 / 3.4であることがわかった。
【0042】
【発明の効果】本発明のアゾ化合物の製造方法は、グラ
フトポリマーの合成に有用な重合性不飽和基を有するア
ゾ化合物を、従来の方法に比べて、グラフト重合でのホ
モポリマ−の副成が避けられ、短時間に高収率で得るこ
とができる。さらに、本発明の重合性不飽和基を有する
アゾ化合物は、従来のものに比べて、高い収量でグラフ
トポリマーを得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物であ
    って、上記化合物のRが末端に二重結合をもつアシル基
    であることを特徴とするアゾ化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記化学式(II)で表される2,2'-ア
    ゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミディン)と末
    端に二重結合をもつハロゲン化アシルとを反応させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアゾ化合物の製造方
    法。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のアゾ化合物をビニルモ
    ノマーと共重合することを特徴とするグラフトポリマー
    の製造方法。
JP7026647A 1995-02-15 1995-02-15 アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法 Withdrawn JPH08217755A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7026647A JPH08217755A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7026647A JPH08217755A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08217755A true JPH08217755A (ja) 1996-08-27

Family

ID=12199244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7026647A Withdrawn JPH08217755A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08217755A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447170C (zh) * 2006-06-01 2008-12-31 北京化工大学 一种提高丙烯酸酯核/壳结构乳胶粒子接枝效率的方法
CN104250354A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250339A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250348A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250336A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250337A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250351A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250356A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250338A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250355A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447170C (zh) * 2006-06-01 2008-12-31 北京化工大学 一种提高丙烯酸酯核/壳结构乳胶粒子接枝效率的方法
CN104250354A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250339A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250348A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250336A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250337A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250351A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250356A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250338A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250355A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250336B (zh) * 2013-06-28 2016-06-29 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用
CN104250337B (zh) * 2013-06-28 2016-06-29 中国石油化工股份有限公司 一种丙烯酰胺系共聚物及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6344538B1 (en) Functionalized diene monomers and polymers containing functionalized dienes and methods for their preparation
US6235857B1 (en) Control of molecular weight and end-group functionality in polymers
JPH08217755A (ja) アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法
JP5000904B2 (ja) 末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコール系重合体の製造方法
EP0095086B1 (en) Polymerizable, optically active polymer and process for preparing polymerizable polymer
JP4638664B2 (ja) ジチオカルバミン酸エステル、その製造方法、ポリマーの製造方法並びにその方法により得られたポリマー
JPH08176114A (ja) アゾ化合物及びその製造方法、ならびにグラフトポリマーの製造方法
JPH08217741A (ja) 重合性アゾ化合物及びその製造方法ならびにグラフトポリマーの製造方法
US6100373A (en) Functionalized diene monomers and polymers containing functionalized dienes and methods for their preparation
CA1126263A (en) Azo monomer useful in polymerization systems
US3174955A (en) Acrylimide monomers and their polymers
US5258465A (en) Polymeric peroxide, polymerization initiator and method for production of block copolymer
US6258905B1 (en) Stabilized, unimolecular initiators for hydrocarbon polymerization
JPH0374683B2 (ja)
US4788321A (en) Perfluoroalkenyloxybenzoic acid derivative, process for preparing the same and prepolymer of the derivative
Koizumi et al. Radical polymerization behavior of N‐vinylsaccharin
JPH06502142A (ja) アリルペルオキシケタール連鎖移動剤
JPH072954A (ja) グラフト共重合体の製造方法
JP3275714B2 (ja) ペルオキシド、ビニル系単量体の重合開始剤及びそれを用いる重合方法
US4510294A (en) Polymerization of monomeric hydrogen-blocked oxime derivatives
JP3116365B2 (ja) 新規有機過酸化物
EP0192997B1 (en) Method for modifying polyfumaric acid diester
JPS62124102A (ja) 不飽和基含有重合または共重合体の製造法
Yamada et al. Radical cyclopolymerization of sterically congested acrylic esters bearing bulky α-substituent containing allyl group
Yamada et al. Radical polimerization of methyl α-crotonyloxymethyl) acrylate to soluble polymer bearing pendant double bonds

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020507