JPH0556208U

JPH0556208U - オイルフィルタ用ガスケット

Info

Publication number: JPH0556208U
Application number: JP439092U
Authority: JP
Inventors: 温佐藤
Original assignee: Uchiyama Manufacturing Corp
Current assignee: Uchiyama Manufacturing Corp
Priority date: 1992-01-10
Filing date: 1992-01-10
Publication date: 1993-07-27
Anticipated expiration: 2007-01-10
Also published as: JP2522406Y2

Abstract

(57)【要約】本考案は、エンジンのオイルフィルタを密封する密封材
であって、該オイルフィルタの除去性能の向上をなさし
めるオイルフィルタ用ガスケットに関するものである。【構成】ガスケットの骨格をなす環状板（４）に、シ
ール部（５）と永久磁石（６）を設けてオイルフィルタ
用ガスケットを形成したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車等に搭載されたエンジンにおけるオイルフィルタとその取付部の密封を目的とするガスケットに関し、具体的には該オイルフィルタに装着されるオイルフィルタ用ガスケットの構造改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、自動車等に搭載されたエンジンのオイルフィルタとその取付部を密封するオイルフィルタ用ガスケットは、図面によって説明すると図３に示すような構造が一般的に用いられている。すなわち、従来では前記オイルフィルタ（１）に設けられた環状溝（７）に、該環状溝（７）と同型状のＯリング状の環状ガスケット（８）を装着し、該オイルフィルタ（１）をオイルフィルタ取付体（２）に螺合取付しており、このエンジン内に発生する金属粉の除去作用を助けるためにさらに該オイルフィルタ内にマグネット式の鉄粉除去装置（図示せず）を追備するなどの方策がこうじられている。

【０００３】このオイルフィルタ（１）の取付けにあっては、前記環状ガスケット（８）の接触周面にオイルを塗布した後、手動で該オイルフィルタ（１）を回動せしめて適位置に締込み装着するものであり、マグネット式の鉄粉除去装置では、オイルフィルタ（１）の円筒内に該鉄粉除去装置を挿入固着する構造が一般的に用いられている装着構造である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記のオイルフィルタ（１）の環状溝（７）に装着するＯリング状の環状ガスケット（８）はその接触周面に摺動のためのオイルを塗布することからも分かる通り極めて微妙な装着感覚を必要とし、その回動力が過大であると応力緩和を起こすに留まらず、該環状ガスケット（８）の環状溝（７）からの外れあるいは亀裂を招き、締め付けが緩いとたちまちオイル漏れを引き起こす。また、オイルフィルタ（１）の筒内に前記鉄粉除去装置を装着する構造においては、配置上そのオイルが前記オイルフィルタ（１）内を通過した後に該鉄粉除去装置に接触する後処理構造となるから浄化及びフィルタの寿命に大きな効果を期待しえない。本考案はこのような重大な欠点を除去し、装着を容易とするだけでなく強い金属粉除去作用をなさしめ正確に装着されて安定した密封をなさしめるオイルフィルタ用ガスケットを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案を図面に基づいて説明すると、図２に示すように、エンジンのオイル浄化をなすオイルフィルタ（１）とオイルフィルタ取付体（２）との間に挟着されこれら両部材（１）（２）の密封をなさしめるオイルフィルタ用ガスケット（３）であって、図１のように前記オイルフィルタ（１）の密封周面に沿う環状板（４）を設け、該環状板（４）の外周側に合成ゴムあるいは合成樹脂等の弾性体からなるシール部（５）を固着すると共に、その内周側に永久磁石（６）を配設したことを特徴としている。また、前記環状板（４）そのものを磁性体で形成し、該環状板（４）の外周側に弾性体からなるシール部（５）を配設したことを特徴としている。

【０００６】

【作用】

本考案は、上記した構造をもって下記に示す優れた作用をなす。本考案のオイルフィルタ用ガスケット（３）をオイルフィルタ取付体（２）に装着するには、図２に示すように、予め該オイルフィルタ用ガスケット（３）の永久磁石（６）をオイルフィルタ（１）の取付部に磁着して、適正位置にシール部（５）を配置した後、前記オイルフィルタ（１）をオイルフィルタ取付体（２）に螺着せしめ、双方のシール面に該シール部（５）を密着させて装着を完了する。装着された該オイルフィルタ用ガスケット（３）は適正な形状を保って圧縮され強い密封作用を発する。一方、該オイルフィルタ用ガスケット（３）に配設された永久磁石（６）は、オイル流路の入口にあってそのフィルタ前で磁性作用を発揮し、エンジン内から排出される鉄粉を残らず磁掃着せしめ該フィルタ内に鉄粉等が入り込むのを許さない。

【０００７】

【実施例】

本考案を実施するに、前記オイルフィルタ用ガスケット（３）のシール部（５）の造形においては、従来のような環状溝（７）からの脱落を防止する構造を付与することから解き放たれており、例えば図示しないが、断面角形状、あるいは環状板（４）を両側から挟む積層形状、等自由でシール性能の高い形状を選択可能とする。また、永久磁石（６）では、前記環状板（４）を磁性体あるいは後に磁化された金属板で形成して、該環状板（４）そのものに鉄粉等の吸着作用を持たしめることも可能であり、また、その形状においても図１及び図２に示す環形状に限るものでなく、複数個の磁性体片を適当間隔を持って配設しても差し支えない。

【０００８】本願のオイルフィルタ用ガスケット（３）は図２に示すように、循環するオイルに直接面する流路に配置されるので、該オイルを円滑に流入通過せしめるように前記環状板（４）の適位置にオイル流通孔（９）を複数個設けることが肝要である。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によると、前記シール部（５）と一体化された永久磁石（６）によって鉄粉等はほぼ完全に除去され、フィルタの能力と寿命を大きく向上させた。また、該永久磁石（６）の磁力によって該シール部（５）の保持効果まで得られ装着不備を一掃するものとなった。シール部（５）においては、その形状造形は言うに及ばず、硬度、質量、材質等自由に選択できシール性能を追求することができる。

【００１０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面図である。

【図２】本考案の一実施例を装着した状態を示す部分断
面図である。

【図３】本考案を使用しない従来の構造を示す断面図で
ある。

【００１１】

【符号の説明】

１オイルフィルタ２オイルフィルタ取付体３オイルフィルタ用ガスケット４環状板５シール部６永久磁石７環状溝９オイル流通孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】エンジンのオイル浄化をなすオイルフィ
ルタ（１）とオイルフィルタ取付体（２）との間に挟着
され該両部材（１）（２）の密封をなさしめるオイルフ
ィルタ用ガスケット（３）において、前記オイルフィル
タ（１）の密封周面に沿う環状板（４）を設け、該環状
板（４）の外周側に弾性体からなるシール部（５）を固
着すると共に、その内周側に永久磁石（６）を配設した
ことを特徴とするオイルフィルタ用ガスケット。
【請求項２】前記環状板（４）を磁性体で形成し、該
環状板（４）の外周側にシール部（５）を配設したこと
を特徴とする請求項１記載のオイルフィルタ用ガスケッ
ト。
【請求項３】前記環状板（４）に設けた永久磁石
（６）を装着時、オイルフィルタ（１）に磁着せしめる
ことを特徴とする請求項１ないし２記載のオイルフィル
タ用ガスケット。